【必読※迷惑書き込みの対処方法をまとめました。】

オリカ作成掲示板

パワー∞とか100など無茶苦茶なキャラを作らないでください。
暴言を吐かない事。吐いたレス、スレを見つけ次第、削除いたします。
回数稼ぎと思われるようなスレ、レスがある場合、削除いたします。
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■--近距離逆援セレブ
++ 近距離逆援セレブ (オリカ初心者)…1回          

逆援系って大概年増ってイメージがあったけどこのサイトはみんな20代前半の女性達ばかりが登録してるみたい。
(121.93.31.48).. 2012年02月03日 14:10   No.300001


■--4章キャラ投下場
++ クォーツ (オリカ王)…177回          

長かった第3章も、遂に完結。
最終章こと第4章へと続きます。そこで、4章にて登場となるキャラのデータ投下スレを作成。
第4章の開始日は未定。
まずはかるーくいってみます。後ほど、闇月族側のキャラも作ってみようかな?

名前:モルト
パワー:8
種族:辺境族
必殺技:ピッカースラスト
データ:考古学歴200年のベテラン考古学者。自分で探検し、見つけたものから歴史的発見を見出そうとする。地下探検を趣味としている。
ライバル:×
モルト
「さぁて、未知の発見を掘り当てるぞ!」
月光ウエハー
「モルトの愛用するつるはしは特製品らしいゾ!」
(122.30.10.204).. 2008年12月23日 06:27   No.219001

++ クォーツ (オリカ王)…178回       
本日もキャラ投下。1体でございま。
多分、4章は出だしから超連続投下の可能性が高いです。月〜金は昼間つまらんもので。
明日ぐらいにでも始める予定。
年末年始はさすがにお休みしますけどね。

名前:アドル
パワー:7
種族:辺境族
必殺技:ボルテックウェイブ
データ:北区域の電気設備の会社で働いていた少年。周辺の電子や電気を自在に操る力を持っている。打倒闇月族に名乗りを上げた。
ライバル:闇月族
アドル
「僕の将来を壊した闇月族…許さない!」
月光ウエハー
「アドルが働いていた会社は、大異変の災厄に巻き込まれて崩壊してしまったらしいゾ!」

尚、月光神羅での大異変という単語は、ネヴィアが引き起こした世界の融合を指します。
2つの世界の消滅と1つの世界の誕生が同時になされてしまうことから、やがて誰からともなくこう呼ばれるようになったのです。

(122.30.10.204).. 2008年12月25日 06:21   No.219002
++ クォーツ (オリカ王)…199回       
かーなーり長い間、ここは手放し状態でございました。しかぁし!
今、闇月族最後の刺客達のデータが記される。約2ヶ月の放置です…。新キャラ少ないなぁ。
ウェリスさんにはセイガ達4人を中心とした月光世界組の面々のデータをお願いするにしても。
まぁとにかく、投下します。さて、ネヴィアのステータスはどうしようか…。
2分割です。

名前:スエン
パワー:15
種族:不明
必殺技:リボルバーファントム
データ:闇月族が誇る最後の幹部の1人。冷静沈着な狩人で、3体のモンスターを従えている。しかし、裏で何かを企んでいるらしい…。
ライバル:流星王セイガ
スエン
「世界を征服などして何になる…」
月光ウエハー
「スエンはネヴィアに従っていて本当にいいのかどうか迷っているらしいゾ!」

名前:バグレン
パワー:15
種族:闇月族
必殺技:獄焔連衰陣(ごくえんれんすいじん)
データ:闇月族が誇る最後の幹部の1人。寡黙な性格で、根っからの武人。相手の気力を奪う地獄の炎を放つ、力自慢の巨漢。
ライバル:気功王グレンドル
バグレン
「なかなかの面構え、そして武術…悪くない」
月光ウエハー
「気が合うのか、バグレンはスエンと共に行動することが多いらしいゾ!」

(122.30.10.204).. 2009年02月06日 07:06   No.219003
++ クォーツ (オリカ王)…199回       
あぁ、気づけばもう200回間近なんですねぇ。
改名後、230などという回数を追い抜くことなどできないんジャマイカ(オイ)なんて思っていた筈なのに。いつの間にかです。
で、最後の幹部その2。

名前:スピア
パワー:15
種族:闇月族
必殺技:フレイムガジェッター
データ:闇月族が誇る最後の幹部の1人。戦いになると熱血的な性格になり、炎の魔力で作られる魔力の刃を備えるヨーヨーで敵を討つ。
ライバル:時空王レオン
スピア
「アンタに恨みはないが、散ってもらうぜ!」
月光ウエハー
「戦いでは熱血的になるスピアだが、そうでない時は"長いものには巻かれろ"主義らしいゾ!」

名前:ソイル
パワー:15
種族:闇月族
必殺技:ストライクアウト
データ:闇月族が誇る最後の幹部の1人。異様にノリがよい(バカともいう)性格だが、戦闘では確実に敵を撃ち抜く狙撃手の一面も見せる。
ライバル:音程王シンフォニー
ソイル
「よう譲ちゃん、俺に勝てるかな!?」
月光ウエハー
上着が似ている幹部4人だが、この上着は彼らの膨大な魔力の漏えいを防ぐものらしいゾ!」

(122.30.10.204).. 2009年02月06日 06:57   No.219004
++ ウェリス (オリカ王子)…118回       
お久しぶりです^^
月光世界組は任せておいて下さいな。
ネヴィア、シャハルも後々考えないと・・・
 
名前:光星王セイガ
パワー:17
種族:流星族
必殺技:流星双連舞(リュウセイソウレンブ)
データ:ネヴィアの最終決戦の前に出会った神により、真の力を解放したセイガ。流星剣と月光剣を手にし、最終決戦に挑む!
ライバル:闇滅王ネヴィア
セイガ
「ネヴィア、俺達はお前に勝つ!!」
月光ウェハ
セイガ達が出会った神は、月光守護塔を守護する創生神らしいゾ!

名前:気光王グレンドル
パワー:17
種族:気功
必殺技:光皇崩龍撃(コウオウホウリュウゲキ)
データ:ネヴィアの最終決戦の前に出会った神により、真の力を解放したグレンドル。全てを砕くその拳はネヴィアの野望をも打ち砕く!
ライバル:闇滅王ネヴィア
レンドル
「あの時の決着、ここで付けてやるぜ!!」
月光ウェハ
真の力を解放した事で、全員の武器や防具も大きく変わったゾ!

(220.213.101.64).. 2009年02月07日 18:13   No.219005
++ ウェリス (オリカ王子)…119回       
名前:時光王レオン
パワー:17
種族:時空族
必殺技:斬冥光刃衝(ザンメイコウハショウ)
データ:ネヴィアの最終決戦の前に出会った神により、真の力を解放したレオン。新たな魔剣を手に時空をも斬る!
ライバル:闇滅王ネヴィア
レオン
「ネヴィア、貴方の野望もここで終わりです!」
月光ウェハ
レオンはネヴィアと大きな関係があるが、それは仲間にも言えない事らしいゾ!

名前:光程王シンフォニー
パワー:17
種族:音程族
必殺技:光への導き『神曲』
データ:ネヴィアの最終決戦の前に出会った神により、真の力を解放したシンフォニー。ギルトのネックレスを首にかけ、仇を討つことを決意した!
ライバル:闇滅王ネヴィア
シンフォニー
「貴方が許されると思って?悪いけど、そんなつもりはこれっぽっちも無いわ!!」
月光ウェハ
ギルトから貰ったネックレスには魔石が埋められていて、シンフォニーの魔力が上がっているらしいゾ!

(220.213.101.63).. 2009年02月07日 18:32   No.219006
++ ウェリス (オリカ王子)…120回       
欠片だとかレオンとネヴィアの関係だとかはこちらにお任せを^^
って事で、新キャラ投稿ですー
 
名前:魔剣士嬢アスタリカ
パワー:13
種族:流星族
必殺技:光波瞬連斬(コウハシュンレンザン)
データ:数少ない魔剣を扱うお嬢様。我が侭な面もあるが、実力は相当なもの。次期流星王としても期待の視線が注がれている。
ライバル:岩滅破アピアード
アスタリカ
「ただの女と思わないで下さい!痛い目にあいますわよ!」
月光ウェハ
アスタリカにはツンデレな面がある為か、沢山の男性から人気があるらしいゾ!
 
名前:執事レスター
パワー:11
種族:流星族
必殺技:疾風黒星迅(シップウコクセイジン)
データ:アスタリカの紳士。彼女のように魔剣は使わないが、レイピア使いとしての腕は超一流。アスタリカとのタッグは最高だとか。
パートナー:魔剣士嬢アスタリカ
レスター
「アスタリカお嬢様。無理は禁物ですよ?ここは私にお任せください。」
月光ウェハ
アスタリカの執事は今までにも何度か変わっているが、レスターが1番だと彼女は言っているらしいゾ!

(220.213.96.68).. 2009年02月13日 22:37   No.219007
++ ウェリス (オリカ王子)…121回       
あわわ・・・
バトンタッチですか。。。
頑張らないとー!
 
名前:星呪士(せいじゅし)ユウセイ
パワー:9
種族:流星族
必殺技:毒々線香(ドクドクセンコウ)
データ:流星族で最も数の少ない呪術師。主に藁人形と専用ハンマーを使っているが、彼女が作ったという毒気のある線香を使用する時もある。
ライバル:×
ユウセイ
「あ、あの・・・あまり暴れると・・・苦しんじゃいますよ?」
月光ウェハ
ユウセイの使っているハンマーは棘があり、殴るだけでもかなりの威力があるらしいゾ!
 
名前:星札占(しょうさつせん)コクセイ
パワー:11
種族:流星族?
必殺技:聖霊召喚
データ:カードに宿った聖霊を呼び出すことが出来るという不思議なタロットを使って戦う術士。どうやら姉がいるらしいのだが・・・?
パートナー:?
コクセイ
「姉さんを見つけ出すためだ。貴様らに容赦などする気は無い!」
月光ウェハ
タロットの殆どは聖霊を呼び出したりするが、中には出てこないものもあるらしいゾ!

(220.213.115.109).. 2009年02月23日 22:07   No.219008
++ ウェリス (オリカ王子)…122回       
今日卒業したので、明日から春休みなウェリスです。
明日から結構時間も取れるので、頑張って更新して行こうと思います^^

名前:聖女アリシナ
パワー:10
種族:気孔族
必殺技:ヒールブレイム
データ:気孔治癒術士の中でも最も秀でた能力を持っている。聖女のみが使えると言う特殊武器、クロスロッドを使い、仲間をサポートする。
パートナー:治癒術士サニル&盲目者クリアス
アリシナ
「心配しないで。貴方は私が助けます!」
月光ウェハ
聖女は特別な武器と特別な服装で戦うらしいゾ!

名前:獅子薙(シシナギ)ファルティア
パワー:11
種族:気孔族
必殺技:旋翔乱舞(センショウランブ)
データ:自分の身長の5分の3程の長さの薙刀を扱っている。獅子のような髪型で薙刀を振る姿から『獅子薙』という名前が付けられたとか。
パートナー:×
ファルティア
「この距離で攻撃が届かないとでも思ったか?・・・馬鹿が・・・。」
月光ウェハ
ファルティアの薙刀は刃から柄までの間が鉄製のため、振り回しだけでも敵を倒す事が可能らしいゾ!

(220.213.101.148).. 2009年03月13日 22:42   No.219009
++ ウェリス (オリカ王子)…124回       
今回は気功→闇月の順でキャラを公開していこうかと。。。
 
名前:気功師ゼロ
パワー:13
種族:気功族
必殺技:殺牙龍爆撃(サツガリュウバクゲキ)
データ:ついに手械外し、本来の力を取り戻したゼロ。手足両方を扱った技は驚異的で、気の力も半端な物ではない!
ライバル:影ノ刃シャドウ
ゼロ
「私の本気、貴様らに見せてやろう!」
月光ウェハ
ゼロの本気は強力な格子をも打ち破ることが出来るらしいゾ!
 
名前:牙狼拳リアキス
パワー:11
種族:気功族
必殺技:狼波爆牙弾(ロウハバクガダン)
データ:理由は分からないが、旅をしている少女。何かを探しているようだが、一体何を探しているか一切話していない。
パートナー:×
リアキス
「私の求めているモノは・・・。一体何処だ・・・?」
月光ウェハ
リアキスには若干ではあるが、魔力があるらしいゾ!

(220.213.97.13).. 2009年03月19日 13:12   No.219010
++ ウェリス (オリカ王子)…125回       
名前:岩滅破(ガンサイハ)アピアード
パワー:13
種族:闇月族
必殺技:旋刃衝裂斬(センハショウレツザン)
データ:自分の身長以上はある巨大剣を扱う青年。さばさばした物言いと自由気ままな性格だが、秘めた力はかなりのもの。
ライバル:魔剣士嬢アスタリカ
アピアード
「へェー、お前か?俺にぶった切られてェのは!」
月光ウェハ
アピアードは巨大剣を振るった時、誤って壁に刺さってしまい、抜けなくなった時があるらしいゾ!
 
名前:影ノ刃(カゲノハ)シャドウ
パワー:13
種族:闇月族
必殺技:瞬剣・影縫イ(シュンケン・カゲヌイ)
データ:短剣や煙幕等といった忍びの技を扱う女性忍者。黒い服に身を包み、標的を撃つことから、『黒の暗殺影』とも呼ばれている。
ライバル:気功師ゼロ
シャドウ
「私の相手はお前か・・・。せいぜい楽しませてもらう・・・。」
月光ウェハ
シャドウは無口だが、その殆どは目で語っているらしいゾ!

(220.213.105.245).. 2009年03月19日 13:34   No.219011
++ ウェリス (オリカ王子)…126回       
名前:閃爪牙(センソウガ)クロウ
パワー:13
種族:闇月族
必殺技:爪破牙龍撃(ソウハガリョウゲキ)
データ:人体改造により、オッドアイと異様に伸びた左腕を持つ。左腕から繰り出される技、オッドアイによって向上した魔力での魔術は驚異的。
ライバル:放電波サンダー
クロウ
「そんなに死にたいのか?馬鹿が!」
月光ウェハ
クロウは主に炎の魔術を得意としていて、炎を宿らせた腕を振るう攻撃法など、様々な戦術があるらしいゾ!
 
名前:魔道術士ジーニアス
パワー:13
種族:闇月族
必殺技:ダークネス・フェザー
データ:悪魔の力を宿らせた杖で魔術を扱う。一見魔術に長けた戦闘をしていると思うが、宿った悪魔を具現化し、戦うこともある。
ライバル:黒騒音ヴィート
ジーニアス
「ハイハイ、あんた達邪魔よー♪・・・どいてくれないと痛い目見るわよ?」
月光ウェハ
ジーニアスは罠を仕掛けるのが得意で、別名トラップマスターとも呼ばれているらしいゾ!

(220.213.105.245).. 2009年03月19日 13:59   No.219012
++ クォーツ (オリカ王)…220回       
サンダーとヴィートのデータがないので、未だ戦闘シーンが書けないアピアードら4名。
ネヴィアとシャハルのデータもないので、実質上メインストーリーは執筆不可に近いです。
それでも、根性で1本投下しておきますが…。
で、その1本にて満を持して登場した合体戦士を投下。いや、もうあの1本が限界ですね。

名前:アルティメットダイボウケン
パワー:20
種族:機獣
必殺技:アルティメットブラスター
データ:ジェッターも含めたアドベンチャーチーム全員が合体した姿。スーパーダイボウケンに飛行能力と火力が追加され、更に馬力もアップ!
ライバル:闇月族
アルティメットダイボウケン
「10機合体のこの力、甘く見るな!」
月光ウエハ
「アルティメットダイボウケンには、ズバーンとの合体技『大聖剣斬り』という技もあるゾ!」

あと、今月の31には家を離れるので、ネットができなくなる可能性高いです(寮だとネットできないそうなので)。
もしそうなった場合は、ウェリスさんだけの執筆となりますことを連絡しておきますです。

(118.0.128.125).. 2009年03月28日 07:48   No.219013
++ ウェリス (オリカ王子)…127回       
遅くなりましたが、頑張ります!
クォーツさんも頑張ってくださいね^^
 
名前:放電波(ホウデンハ)サンダー
パワー:13
種族:時空族
必殺技:ボルトブラスト
データ:自ら改造した強力スタンガンを扱う。スタンガンの威力は抜群で、気絶では済まない場合もある。
ライバル:閃爪牙クロウ
サンダー
「出力最大!ぶっ飛びなッ!!」
月光ウェハ
サンダーのマントはスタンガンの威力が強すぎたため破れてしまったらしいゾ!

名前:幻影閃(ゲンエイセン)ダーク
パワー:11
種族:時空族
必殺技:幻影双連斬(ゲンエイソウレンザン)
データ:普段は短剣だが、宝石に触れると鞭のように伸びる剣を扱っている。無口だが腕は立ち、近、遠距離共に戦うことが可能である。
ライバル:×
ダーク
「その距離で俺の攻撃が届かないとでも思っているのか・・・?」
月光ウェハ
ダークは伸びる鞭を利用して、敵の足元にトラップをよく仕掛けるらしいゾ!

名前:攻守斬(コウシュザン)バレン
パワー:10
種族:時空族
必殺技:ブレイドラッシュ
データ:盾と両側に刃のついたトンファーを扱う少年。攻守共に優れている上、魔術も扱うので、子供と言えど侮れない。
ライバル:×
バレン
「子供だと思っていると痛い目見るよ!」
月光ウェハ
盾のトンファーも先が尖っているため、攻撃用としても扱えるらしいゾ!

名前:総長アルド
パワー:12
種族:時空族
必殺技:スコープショット
データ:リグレットより上の長。ライフルを扱い、狙った獲物は逃がさない。リグレットに銃を教えたのも実はと言うと彼である。
パートナー:軍士長リグレット
アルド
「後方は任せろ!お前達は前に出るのだ!」
月光ウェハ
アルドは周囲からよく「裏軍長」と呼ばれるらしいゾ!

(220.213.110.109).. 2009年04月16日 19:03   No.219014
++ ウェリス (オリカ王子)…128回       
ちゃんと更新するって癖が必要になりそうだなぁ・・・(´・ω・)
頑張りますたい。
 
名前:低音(テイネ)ティノール
パワー:11
種族:音程族
必殺技:パンキッシュ・メロディー
データ:ギルトと共に活動していたベーシスト。ナルシストな面、情熱的な面があるが、実力・演奏力はそれなりのもの。
パートナー:×
ティノール
「俺の大事なメンバー殺しやがって・・・!てめぇら全員ぶっ飛ばす!!」
月光ウェハ
ティノールは結構几帳面な所があるらしいゾ!

名前:黒騒音(コクソウオン)ヴィート
パワー:13
種族:音程族
必殺技:漆黒爆音撃(シッコクバクオンゲキ)
データ:黒の衣装に黒いギター、通称「漆黒の音(シッコクノネ)」と呼ばれている。彼のギターは特殊で、音波も激しく、殴る等の攻撃でも簡単には壊れない。
ライバル:魔道術士ジーニアス
ヴィート
「オラオラ!ノリが悪ぃぞ!!もっと上がれぁ!」
月光ウェハ
ヴィートの演奏力はそれなりだが、ライブの暴れっぷりは恐ろしい程らしいゾ!

(220.213.97.130).. 2009年04月27日 22:44   No.219015
++ クォーツ (オリカ王)…235回       
さて、登場からはちょっと遅くなりましたが、シアンのデータをここに。
ブログの紹介文よりも大分はしょってるのは間違いなく意図的な仕様なのであしからず。

名前:シアン
パワー:15
種族:精霊(月光世界)
必殺技:月女神之裁(つきめがみのさばき)
データ:月光守護塔に伝わる「月女神(つきめがみ)」の末裔。魔法の如き弓術で変幻自在な戦いを得意とする。ルナ族のようでルナ族ではない。
ライバル:なし
シア
「私も月女神様みたいになれるかな?」
月光ウエハー
「シアンは何故か日本神話に詳しく、特に『月の女神』は尊敬しているらしいゾ!」

(114.51.3.180).. 2010年10月02日 21:57   No.219016
++ ウェリス (オリカ王)…141回       
そういや音程キャラを2人追加してなかったので、今更ながら追加します;

名前:穏音嬢(オンネジョウ)ノービレ
パワー:10
種族:音程族
必殺技:ピアノ・シュテイル
データ:音程族でもトップであるお嬢様。穏やかでおっとりしているが、芯は強く困った人を放っておけない。愛用のバイオリンで戦う。
ライバル:×
ノービレ
「月光世界をあなた達の好きにはさせないよ!」
月光ウェハ
ノービレの父は楽器の修理が得意で、沢山の人から修理依頼が来るらしいゾ!

名前:爆振音(バクシンオン)ツィッテ
パワー:12
種族:音程族
必殺技:ヴィチェンデ・シンバル
データ:特殊な装備が施されているシンバルを扱う青年。シンバルから発される音波により、地震を起こす事が出来る。
ライバル:×
ツィッテ
「え?静かにしろって?そいつぁ無理なお願いだな!」
月光ウェハ
ツイッテのシンバルから出る音波は強いものの、音の大きさは普通と変わらないらしいゾ!

(220.213.99.125).. 2010年10月02日 22:24   No.219017
++ ウェリス (オリカ王)…147回       
ネヴィア、シャハルのデータがまだだったので。
あ、クォーツさん加筆ありがとです!
今年こそ頑張るぞ・・・!(`・ω・´)

名前:闇滅王ネヴィア
パワー:20
種族:闇月族
必殺技:ダークネス・ブラッドレイン
データ:古代に伝わりし闇の力でパワーアップしたネヴィア。龍の様な鎧に翼、そして闇の力は見るものを圧倒する。
ライバル:光星王セイガ
ネヴィア
「無駄な事を。貴様等では私には勝てぬ!」
月光ウェハ
レプリカ技術は凄まじいものだが、能力といったものは実物よりも半減するらしいゾ!

名前:闇滅神シャハル
パワー:25
種族:闇月族
必殺技:世界終焉の制裁―ワールズエンド・ジャッジメント―
データ:ネヴィアの力はレプリカによる偽物だった!新の力を手に入れ、ダークエルフのみの世界の創造を目論む。
敵視(ライバル):月光世界
シャハル
「私の望む世界のため・・・貴様等には消えてもらう!」
月光ウェハ
同じエルフである流星族を、ダークエルフは一番怨んでいるらしいゾ!

(220.213.107.160).. 2012年01月01日 23:19   No.219018
++ ウェリス (オリカ王)…148回       
名前:闇月ノ騎士
パワー:8
種族:闇月族
必殺技:サーチスラスト
データ:シャハルのパワーアップにより発生した瘴気と共に出現した、謎の騎士。敵と判断した者は全て倒す仕組みになっている。
ライバル:?
闇月ノ騎士
「敵ト判断。排除ヲ開始シマス。」
月光ウェハ
同じ騎士でも敵と判断すれば、倒してしまうらしいゾ!

(220.213.107.160).. 2012年01月01日 23:28   No.219019

■--モ バ ゲー
++ モ バ ゲー (オリカ初心者)…3回          

今、最高にあつい!!今までに味わったことのない体験してみませんか?全部無料です。
(116.82.248.245).. 2011年11月24日 00:10   No.299001


■--モ バ ゲー
++ モ バ ゲー (オリカ初心者)…2回          

今、最高にあつい!!今までに味わったことのない体験してみませんか?全部無料です。
(121.93.2.110).. 2011年11月24日 00:09   No.298001


■--モ バ ゲー
++ モ バ ゲー (オリカ初心者)…1回          

今、最高にあつい!!今までに味わったことのない体験してみませんか?全部無料です。
(218.217.86.184).. 2011年11月24日 00:08   No.297001


■--
++ ks (オリカ初心者)…1回          

名前:ヌルポガッ
種族:精霊
パワー:5
必殺技:レスコウショーク
データ:常にヌルぽヌルぽと叫んでいる。大体スルーされる
ライバル:ンンヤルネェ
ヌルポガッ
「ヌルポ!ヌルポ!」
ウエハーマン
「ガッ(^q^)」
(218.227.65.252).. 2011年07月28日 00:14   No.296001


■--リターンファイターズ 第3章
++ マイン (一旦書いてみる)…65回          

まずは前回新登場・能力変更のキャラ達から。

名前:トラルー
パワー:7
滞在地:神羅連和国 飛天地域、鎧羅地域
必殺技:パラソルフレア
データ:デュエルによって飛天地域の火山に突き落とされたトラルーが火山の力で転生した姿。頭の「マルチパラソル」は様々な機能を持つ。
パートナータランス&スピリットロン
セリフ:「いくぞスピリットロン!アチョー!」
豆知識:「転生後、火炎放射をする度に「アチョー!」と叫ぶようになったらしいゾ!」

名前:デュエル
パワー:6
出身地:鎧羅地域
必殺技:アサルトシュラウド
データ:トラルー直属の部隊「スピリットロン」の副リーダー。しっかり者かと思いきや、自分より弱い者を平気で侮辱するキザな性格。
パートナー:バスター
セリフ:「スピリットロン、俺に続け!」
豆知識:「スピリットロンのリーダーはトラルーらしいゾ!」

名前:バスター
パワー:6
出身地:鎧羅地域
必殺技:スレストランチャー
データ:スピリットロンの一員で、部隊の中でも一際楽観的。勝ち気なデュエルのなだめ役的存在であり、部隊のムードメーカーでもある。
パートナー:デュエル
セリフ:「もっと落ち着いて行動しろよ、デュエル」
豆知識:「バスターは「グゥレイト」が口癖らしいゾ!」
(124.85.219.88).. 2006年05月10日 05:55   No.154001

++ マイン (一旦書いてみる)…66回       
続きでございます。

名前:ブレン
パワー:6
出身地:鎧羅地域
必殺技:ミキシングキャノン
データ:スピリットロンの一員で、普段は工事現場で建設作業の補佐をしている。ミキサー車に変形する。
パートナーモール
セリフ:「戦いに負けた者は、セメント付けだ」
豆知識:「ブレンは変形後の姿としてミキラーをスキャンしたのでミキサー車に変形するらしいゾ!」

名前:モール
パワー:6
出身地:鎧羅地域
データ:スピリットロンの一員で、普段はブレンと共に工事現場で建設作業の補佐をしている。ドリル戦車に変形する。
パートナー:ブレン
セリフ:「小細工せずにかかってこい!」
豆知識:「モールは変形後の姿としてドリラーをスキャンした為、ドリル戦車に変形するらしいゾ!」

(124.85.219.88).. 2006年05月10日 06:03   No.154002
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…86回       
火山でマグマに落ちて「アチョー!!」・・・ワロスww
トラルー君に新しい力が加わった所で,此方も既存キャラの3弾仕様と新キャラを何名か。


名前:紅蓮龍騎ヒエン
パワー:6
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:煉獄陣
データ:『大いなる力』の覚醒によりヴェノムとネレイドを倒し,その後力の使い過ぎで倒れた。その代償として普段の戦闘能力も少し落ちたようだが,真相は不明。
パートナー:天上聖皇オウガ&堕天皇ソル

ヒエン
「新たな力,早く使いこなせるようにならなくてはな・・・」
激闘から早1ヵ月。夏真っ盛りの飛天地方でヒエンは失った戦闘能力を取り戻すべく特訓に励んでいた。


名前:天上聖皇オウガ
パワー:9
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:ハーフヴァニッシュ
データ:紅牙・ヒエンと共に戦った後,戦力温存の為に自らの強大な魔力を封印した。今はソルと共にヒエンの補佐に回る。
パートナー:紅蓮龍騎コウガ&紅蓮龍院コウガ

オウガ
太刀筋が甘いですよ,マスター!」
その特訓に付き合うのはオウガ・ソル・コウガの3人。クウガ達は再びヴァルハラと呼ばれる場所に戻ったという。


名前:堕天皇ソル
パワー:9
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:ガーネットクロウ
データ:オウガ同様魔力を封印し戦力を温存したソル。今はオウガと共にヒエンの補佐に回る。
パートナー:天上聖皇オウガ&紅蓮龍騎ヒエン

ソル
「おらおら,その程度の動きじゃ敵の素早い連続攻撃の一つや二つかわせないぞ!」
そしてソルはオウガと共に素早い攻撃や連続攻撃などから身を守る術をヒエンに伝授しようと努力を続けていた。


名前:紅蓮龍院コウガ
パワー:7
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:元祖・紅蓮翔破斬
データ:ネレイドが倒されてからてっきり成仏出来ると思っていたコウガ。しかし結局転生させられた事を聞き,再び生きていく事を決める。
パートナー:紅蓮龍騎ヒエン

コウガ
「んー・・・まだまだ詰めが甘いねぇ・・・」
しかしそれはなかなか上手く行くものではない。そこからなのか実戦ばかりで疲れたヒエン達に紅茶と茶菓子を出すのがコウガの日課になっていった。

(219.169.212.198).. 2006年05月10日 21:26   No.154003
++ マイン (一旦書いてみる)…67回       
新キャラ追加です。それと、モールの必殺技は「ジャイアントドリル」です。

名前:ツクヨミ
パワー:12
出身地:交星地域
必殺技:ミラー粒子砲
データ:戦艦型に変形する精霊の1人で、3人組のリーダー格。変形した姿は、弓型の戦艦。
パートナー:タケハヤ&ヒルメ
セリフ「隊長に遅れる事は許されない!」
豆知識「交星地域は、海の底にあるらしいゾ!」

名前:カオス(スピリットロン)
パワー:6
出身地:鎧羅地域
必殺技:メルトバースト
データ:トラルーの転生に合わせてスピリットロンに変化した一人。小さくなっても、その火力は衰えない。
所属:スピリットロン
セリフ「なんか知らないが、面白いじゃん!」
豆知識「スピリットロンの大きさは、神羅万象チョコ一枚分しかないらしいゾ!」

名前:タケハヤ
パワー:12
出身地:交星地域
必殺技:ダスターグリン
データ:戦艦型に変形する精霊の1人で、真面目な性格。ローエングリンの強化型を用いるその攻撃力は3人組の中でトップを誇る。
パートナー:ツクヨミ&ヒルメ
セリフ「スピリットロンを甘く見るのはいけませんよ、覚えておくといい」
豆知識「ローエングリンは、戦艦型に変形する精霊の基本装備らしいゾ!」

名前:アビス(スピリットロン)
パワー:6
出身地:鎧羅地域
必殺技:サブマリンウェブ
データ:トラルーの転生に合わせてスピリットロンに変化した一人。潜水艇型に変形し、貴重な水中戦力になる。
所属:スピリットロン
セリフ「この体だと、お魚さんと間違われそう」
豆知識「交星族でも、水中戦が得意な精霊はあまり多くないらしいゾ!」

(124.85.219.88).. 2006年05月11日 18:58   No.154005
++ マイン (一旦書いてみる)…68回       
名前:ヒルメ
パワー:12
出身地:交星地域
データ:戦艦型に変形する精霊の1人で、穏やかな性格。傷ついたスピリットロンを保護し、戦艦パーツの内部で傷を癒す事ができる。
パートナー:ツクヨミ&タケハヤ
セリフ「隊長さんの代わりに、私がスピリットロンの傷を癒すこともできるの」
豆知識「ツクヨミはしっかり者のお姉さん、ヒルメは穏やかな女の子ということでタケハヤは「両手に花」とからかわれるときがあるらしいゾ!」

名前:ガイア(スピリットロン)
パワー:6
出身地:鎧羅地域
必殺技:スタンブレード
データ:トラルーの転生に合わせてスピリットロンに変化した一人。素速い動きと電気を帯びたブレードの組み合わせは強烈。
所属:スピリットロン
セリフ「小さいことって、結構楽しー!」
豆知識「ガイアは女の子だが、ツッコミは男顔負けの勢いがあるらしいゾ!」

(124.85.219.88).. 2006年05月11日 19:11   No.154006
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…88回       
更に既存キャラ達を。


名前:紺碧の疾風ユウガ
パワー:7
出身地:神魔界(皇魔族)
必殺技:月閃波動衝
データ:皇魔族を裏切って逃げてから,地上界で平和に暮らす事となった皇魔族の青年。自分の抱くアナンシ達への復讐をオウキ達に託しつつ聖龍地方で滞在している。
パートナー:漆黒の修羅コクガ

ユウガ
「やっぱり,こうして平和に暮らすのが一番だな・・・」
ウェ:ユウガとコクガは陽澤道場の門下生らしいゾ!


名前:漆黒の修羅コクガ
パワー:5
出身地:神魔界(皇魔族)
必殺技:月閃波動斬
データ:ユウガと共に皇魔族を裏切った皇魔族の少年。現在では逞しく立派な青年の姿に成長している。
パートナー:紺碧の疾風ユウガ

コクガ
「はぁ〜,麗らかな日差しが気持ちいいなぁ〜ww」
ウェ:コクガのお気楽でチビ呼ばわりが嫌いな性格はそのまま健在しているらしいゾ!


名前:蒼龍子セイナ
パワー:4
出身地:地上界・聖龍地方
必殺技:清めの滝
データ:先々代蒼龍仙・ソウガとその兄である蒼空剣・カイの子孫。何故かちょっと角が残っている所が可愛らしい。
ライバル:×

セイナ
「心が穢れていますね,私がこの滝で清めて差し上げますわ・・・」
ウェ:セイナは何故かコクガに一途な思いを抱いて居るみたいだゾ!


名前:森緑精ヨモギ
パワー:4
出身地:地上界・獣牙地方
必殺技:×
データ:先の大戦で影ながら活躍した獣牙族将軍の一人・リョクガの子孫。言われた事を鵜呑みにしてしまうので騙されやすい。
ライバル:×

ヨモギ
「ふんふふ〜ん♪ 今日もいい天気っ☆ミ」
ウェ:ヨモギの頭に付けている2本のアホ毛はエクステらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年05月11日 21:47   No.154007
++ マイン (一旦書いてみる)…69回       
         第1部
 ネレイドやヴェノムを裏で操っていた裏幕の存在を突き止める為、トラルー達は東西南北の4つの地域を探索することにした。
「いいかい?これから先、たとえ裏幕と思える人物と遭遇しても戦闘はせずにすぐに撤収するように!戦うのは、みんな揃ってからだ」
「了解です、隊長。しかし、4つの地域を一気に探索するとなると、少々不安が残るのですが」
「その為にあの3人組がいるんじゃないか。ツクヨミ、タケハヤ、ヒルメ。割り当てられたスピリットロンを乗せて、それぞれの探索地域に向かってほしい」
「了解。では、早速始めましょう。タケハヤ、ヒルメ、戦艦型に変形!」
3人が戦艦型に変形すると、ツクヨミにはデュエルとバスター、タケハヤにはブレンモール、ヒルメには話を聞きつけて加わったカオス、アビス、ガイアの3人が乗り込んだ。そしてツクヨミは聖龍地域、タケハヤは鎧羅地域、ヒルメは獣牙地域へと向かった。トラルーは、クサナギやニトロ達が待つ飛天地域へ向かった。

 一方、こちらは海の底にあるという交星地域。その住民は殆どがスピリットロンであるという。そのスピリットロン達をまとめる、リーダー格と思われるスピリットロンが3人。しかし、よく見てみると、なんとその姿はあのカラミティ、フォビドゥン、レイダーではないか!実はこの3人、ニトロとライブの転生の際に飛び散ったデータを自己吸収してこの姿になったのだ。スパークのデータを直接吸収した為か、性格までそのまま。
「なんか、地上で面白そうなことやってるみたいだよ」
「今は亡き親父の分まで、暴れられるぜぇ!」
「とっとと行くぞ、お前ら」
カラミティがそう言うと、スピリットロン部隊を編成し、カラミティ、フォビドゥン、レイダーが先陣を切って地上へ向かうのであった・・・。

(124.85.219.88).. 2006年05月12日 05:38   No.154008
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…70回       
スピリットロンとして再登場した3人を。

名前:ストミティ(スピリットロン)
パワー:6
出身地:交星地域
必殺技:エナジーバースト
データ:カラミティ(ニトロ)のクローンのような存在。スピリットロンをまとめる3人組のリーダー格で、砲撃力はニトロと互角。
統率:スピリットロン
セリフ「よっし、やってやるぜ!」
豆知識「ストミティ達3人は、ニトロ達オリジナルを父親と思って慕っているらしいゾ!」

名前:フォスドゥン(スピリットロン)
パワー:6
出身地:交星地域
必殺技:フレスベルグ
データ:フォビドゥン(ライブ)のクローンのような存在で、スピリットロンをまとめる3人組の1人。ビーム偏向能力はクローンにも備わっている。
統率:スピリットロン
セリフ「海は今日も綺麗だね〜」
豆知識「フォスドゥンはスピリットロン中最ものんびり屋らしいゾ!」

(124.85.219.88).. 2006年05月12日 05:50   No.154009
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…71回       
時間の都合上中途半端になってしまいましたorz
ちなみにクローン的存在の3人、すぐに転生しちゃいます。いわゆる突発ネタってやつです。

名前:スレイダー(スピリットロン)
パワー:6
出身地:交星地域
必殺技:フライトビーム
データ:レイダーのクローンのような存在で、スピリットロンをまとめる3人組の1人。戦闘狂な部分はオリジナルと変わらない。
統率:スピリットロン
セリフ「あれやるよ、みんな」
豆知識「ストミティ達3人は自分達だけの姿を求めているらしいゾ!」

         第2部
「おやおや、『自分探し』の為に動き出した方々がいるみたいだから、僕は海に行ってくるよ」
「そうか、情報収集は我々に任せておけばいい。その『自分探し』とやらの手伝いでもしてやれ」
クサナギの許可を得て、トラルーはストミティ達の下へやってきた。早速彼らの話を聞く。
「さて、地上へやってきた理由は何かな?カラミティ改めストミティ、フォビドゥン改めフォスドゥン、レイダー改めスレイダー」
「決まってる、『自分だけの姿』を手に入れる為さ!やっぱり自分だけの姿の方がやりやすいからな」
「というわけで、何かまだ誰も使ってないスキャンデータはないかな?トラルー君」
「君なら、まだ予備のスキャンデータが残ってるんじゃないかなー?あったら楽しみだなー」
「んー、確かに残ってるには残ってるんだよね。でも、君達の場合は強引に自分を転生させることになるから、もしかしたら性格がガラリと変わる可能性もあるんだよ?それでもいいのかい?」
「え・・・変貌・・・?」
「ど・・・どうしようか、ストミティ・・・」
「・・・やっぱ考えさせて」
「ま、時間はいくらでもあるわけだし、ゆっくり考えればいいさ。もし気が向いたら、また声をかけてくれたまえ」
そう言うと、トラルーはサッサと飛天地域へと飛んでいくのであった。

(124.85.219.88).. 2006年05月12日 18:07   No.154010
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…89回       
第3部


一方で飛天地域では・・・


「でぇいっ!!」
太刀筋が甘いですよ,マスター!」
「はぁぁっ!!」
「のぁっと; スピードは衰えていないにせよ・・・」
「まだまだ攻撃後の隙が残っていますね・・・」

宮殿の中庭で,ヒエンが失った戦闘能力を取り戻すべくオウガとソルの2人と共に修行をしていた。
だがしかし『大いなる力』の反動か,ヒエンの一撃が飛んだ後に直ぐ隙が出来てしまう。
どうやら自分から攻撃する分には申し分ないものの,戻して次の攻撃に移るまでが遅くなってしまったようなのだ。
其処でソル達は実戦訓練として木刀でチャンバラのように交戦している訳である。

それから数時間経って,ヒエンもソルも疲れたのかその場にへたり込む。

「・・・はぁ・・・;
 まだあの時の私のような剣技には・・・遠いな・・・」
「だろうな・・・隙が出来やすい分,連続攻撃を回避出来る確率も減っている。
 だがしかし此処まで体力が上がったならもっと修行すりゃどうにか埋め合わせ出来るぐらいにはなる筈だな・・・」
「そうだね。
 さて,今日は過労が溜まるといけませんから,この位にしておきましょう」
「・・・あぁ・・・,そろそろ糖分補給でもしないと・・・血糖値が0に近くなってきている・・・;;」
「だな・・・何かちょっと甘いものが猛烈に欲しい気分だぜ・・・;」

と,其処へグッドタイミングでコウガが現れる

「お疲れさんかくまた来てしかくぅw
 お茶菓子も出来上がったし,紅茶も入ったよw」
「おぅ,いつもすまねぇな・・・コウガにレンガ」
「戦闘力の落ちた僕達じゃ,今出来る事はこの位だからね。
 男であっても母さんの補佐をして,立派になってヴァルハラに戻るんだ!」
「全く・・・私と違って,なかなかしっかりとした性格に変わったな,父者は・・・」
「えへへ・・・ww」

こうして,いつものようにアフタヌーンティータイムを楽しむヒエン達。
コウガについてきて再びこの世に生を受けたレンガは,コウガと共に死ぬまでヒエンのサポートに回ろうと出来る限りの事をやってのける。
しかしながら,彼女が望んだだけでなく,これはコウガが神々に頼んでして貰った事だ。
ネレイドに強制的に転生させられたので,余計に生きていなければ等と思う紅牙のバカッぷりが神々の心をがっちり掴み,レンガの転生を快く引き受けて(?)くれたのだろう。

兎にも角にも,現在ヒエン達は平和に次なる敵の為の修行を続けながら暮らしている。

(219.169.212.198).. 2006年05月12日 18:48   No.154011
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…72回       
 一方、こちらは聖龍地域。デュエルとバスター、そしてツクヨミの3人がここに降り立った。目的は、聖龍地域に無数に存在する古い書物。古い書物の大抵は歴史書だったりするのだ。そして図書館に立ち寄った。もちろん、聖龍公爵のリンドウから許可は得ている。
「さーて、俺達の望む本は見つかるかな?」
「そんな不抜けた態度で行動するな!これは任務なんだぞ、分かってるのか!?」
「こらこら、図書館では静かにするというマナーがあるでしょう。それに、少しは落ち着いて行動したらどう?あまりカッカしてると、その青いボディが真っ赤になってしまうわよ」
注意しつつデュエルをからかうツクヨミには、デュエルのような勝ち気な者と何度も接してきたのだろう。まるで赤子を相手にするかの如くデュエルを鎮めたのだった。

 再び海の上。自らを転生させるかどうかでストミティ達が悩んでいると、同行してきたスピリットロン小隊の1人が、周囲に闇の力が発生してきていることに気づいた。
「大変です、周囲に闇の力と強い生命反応が!」
「お前らは飛天地域に行け!トラルーにこれを報告するんだ!」
仲間を飛天地域に向かわせると、ストミティ、フォスドゥン、スレイダーは闇の雲を見つめた。すると、黒い雲の向こうから一見聖龍族を思わせる服装の男が現れた。
「初めまして、私は蒼燕天舞シグレ。紅蓮龍騎を始末するべく送り込まれた存在・・・。教えなさい、今紅蓮龍騎はどこにいるのです?」
「さぁな、俺達も知らないな。ていうか、なんか強そうでウゼェ!!」
言うやいなやストミティはいきなりシグレを攻撃した。これを合図に、フォスドゥンとスレイダーも攻撃を開始。だがシグレは通称『時雨蒼燕流』と呼ばれる殺人剣の使い手で、容易く3人の攻撃をかわし、弾き、そしてそれぞれに致命傷を与えたのだった・・・。

(124.85.219.88).. 2006年05月12日 19:14   No.154012
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…73回       
        第4部
 シグレによってたった一撃でやられたストミティ達は、ボロボロの体で飛天地域の基地へとやってきた。そこでトラルー、ニトロ、ライブ、たまたま居合わせたインシュリンに事情説明すると、インシュリンが無邪気にこう言った。
「もう、あんた達はいつもそうやって喧嘩売って返り討ちにされてボロボロになって帰ってくるんだからぁ。いっそのこと修復じゃなくて転生させちゃえばいいのよ・・・、えい!」
ストミティ、フォスドゥン、スレイダーの3人を特殊なカプセルに突っ込むと、トラルーのマルチパラソルをカプセルの隣の、データを転送する穴に突っ込む。そして、スイッチオン。3人が光に包まれ、マルチパラソルから3つのスキャンデータが引き出される。
「え、いやちょっとやめ、ああああああああ!」
「まって、ちょ、わああああああああああ!」
「わ、わわわわわ、あああああああああああ!」
3人の叫びが終わると、カプセルの中には、全く別のスピリットロンがいた。この強引な転生行為に、ニトロもライブも恐怖を隠せない。
「・・・怖〜〜〜〜〜・・・」
「ウフフ、フォスドゥン改めスノー、ストミティ改めトレッド、スレイダー改めフリートよ」
「なんでもかんでもイキナリなんだから、このお姫様は・・・。まぁ、彼らの望みが叶ったみたいだから、結果オーライ・・・かな?」
果たして彼らの活躍はいかに!?

(124.85.219.88).. 2006年05月12日 19:31   No.154013
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…90回       
第5部


「ふぃ〜・・・やっぱりコウガ達の作る茶菓子が最高だなw」
「それにしても,ヒエン様が眠る間に何かとてつもない邪気を2つ感じるんだ・・・。
 一つは着実にこっちへ向かってきていて,もう一つは何処かに留まって居るんだけど・・・」
「いわゆる元凶と,その部下って訳かもな・・・」
「だったら俺がヒエンちゃんの替え玉として戦うってのは駄目かな?」
「母さん! そ,そんな無茶な・・・;;」
「無理がありますが,私と合体して閃光龍騎になってしまえば,ある程度埋め合わせが出来るでしょうね・・・」
「んじゃあコウガがやられたらどうするんだよ;」
「ん〜・・・その時は僕も仕方ないから戦うけど・・・誰も合体の相手がいないし・・・;
 居たにしても,ソウガさんやクウガさん達みたいな英霊だから,呼びだしても来るまでに時間がかかるんだよなぁ・・・それに,僕ソルさんと契約結んでないもん・・・;」
「やっぱり,今一番近くにいる英霊を呼び出すしかないか・・・」
「その通りだな・・・私自身戦闘能力が落ちているせいで,連続攻撃に最も弱い性質を持ってしまっている。
 ソルと契約したのは私だけだから,それで合体したのなら何とかなるが,本当に大丈夫なのかは不安だ・・・」
「んだ,取り敢えず俺はヒエンの傍で護衛をする。
 兄貴はコウガと一緒に外の見張り,レンガは英霊を呼び出したら直ぐに巡回を開始してくれ」
「いぇっさぁw」
「OK,やってみるよ」
「解った,直ぐにでもマスターと外の様子を見に行ってくるよ」
「すまない・・・だが,傍にいてくれるからには,しっかり護衛をしてくれなければ困るぞ・・・;」
「任せろ,こう見えて昔天使だった頃は現役で中央管轄区域神殿で先代聖皇様の護衛に当たったぐらいだからなw」
「それじゃぁ,また後で!」

こうしてヒエン達は散り散りになる事に。
迫り来る新たな手先,蒼燕天舞シグレ。
1ヵ月振りの激闘が,またしても火蓋を切って落とそうとしていた・・・。

(219.169.212.198).. 2006年05月12日 19:46   No.154014
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…74回       
活躍なしで転生しちゃった3人、もちろん転生後はキッチリと活躍させます・・・。

名前:スノー(スピリットロン)
パワー:6
出身地:交星地域&飛天地域
必殺技:ブリザードボルト
データ:負傷したフォスドゥンがインシュリンによって強引に転生させられた姿。「ヨ〜ロレイヒ〜」が口癖で、足のスキー板は彼独特の高速移動法「空中滑り」で役立つ。雪上車に変形。
パートナー:トレッド&フリート
セリフ「今日も元気にいくぜ、ヨ〜ロレイヒ〜」
豆知識「転生が強引だった為、フォスドゥンのビーム偏向能力は失われたらしいゾ!」

名前:トレッド(スピリットロン)
パワー:6
出身地:交星地域&飛天地域
必殺技:マックスキャノン
データ:負傷したストミティがインシュリンによって強引に転生させられた姿。無鉄砲っぷりは無くなったが、バカに磨きがかかった模様。ゴリラみたいな口調で喋る。ダンプカーに変形。
パートナー:スノー&フリート
セリフ「ウホホ、頑張るぜえ!」
豆知識「転生後最も人格の変化が少なかったスノーが新たにリーダー格を務めるらしいゾ!」

名前:フリート(スピリットロン)
パワー:6
出身地:交星地域&飛天地域
必殺技:ソニックブラスター
データ:負傷したスレイダーがインシュリンによって強引に転生させられた姿。「ショック」が口癖で、転生前よりも俊敏な攻撃が可能になった。高速艇に変形。
パートナー:スノー&トレッド
セリフ「さぁいくぞ、ショーックッ!」
豆知識「フリートはスピリットロンリーダーのトラルーに愛を抱いているらしいゾ!」

シグレのデータはボスキャラ募集のスレにあるものと同一とさせていただきますね。

(124.85.219.88).. 2006年05月12日 19:53   No.154015
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…75回       
 ヒエン達がシグレへの対策を行っている頃、トラルー達もまたシグレ対策をしようとしていた。
「さーて、今度はしくじらないようにね」
「分かってるって、ヨ〜ロレイヒ〜」
「行って来ます、ウホホ」
「トラ様も、ファイトォ!」
『トラ様!?』
フリートは愛というものを勘違いしているようだが、それでも励みにはなる。
「じゃあ、行ってらっしゃい!」
そしてスノー、トレッド、フリートをシグレの目撃現場へと派遣すると、トラルーはスピリットロン小隊をマルチパラソルに収納してどこかへ飛び立った。

さて、こちらは以前スノー達がシグレと遭遇した場所。そこには、未だに闇の雲が渦巻いていた。
「うへぇ、段々雲が厚くなってねぇか?」
「いかにも雷雲って感じだぜぇ」
「まぁ、今回はデータ収集が仕事だ。適当に収集してサッサと引き上げよう、ショック」
そしてスノーは空中滑りで、トレッドは高速艇に変形したフリートと共に周辺のデータを収集し始めた。そしてスノーがある程度雲に近づくと、シグレが再び姿を現した。
「何者です?あなた方も、我が作戦の邪魔をするならば排除させてもらいますよ」
「ウホホ、来やがったなムゴ」
「馬鹿野郎、ここは何も見なかったフリをしてサッサと逃げるんだよ!いやー、スイマセン。なんか凄い雲があるから何かと思って少ーし近づいちゃっただけなんスよー。んじゃ、サイナラー!」
ちゃっかり重要なデータを記録しつつ、スノー達は一目散に退散するのであった。

 一方、こちらはデュエル達。彼らは聖龍地域の図書館で興味深い書物を発見していた。それには時雨蒼燕流の概要が書かれていたのだ。
「なになに・・・?『時雨蒼燕流とは、世界でも名の知れた殺人剣の一つである。基本的には、相手の攻撃を利用して勢いと力で攻撃の跳ね返しと反撃を同時に行う『燕返し』を元にした剣技や体術を極めるものだが、極めし者には特殊な魔力が授けられ、大気中の水蒸気などを力に変換する事もできるという。』・・・なんか凄く物騒な剣技だな・・・」
「剣技も射撃も、物騒だってことに違いはないだろうが。それより、この『特殊な魔力』っつーのが気になるな。水蒸気を力に変換するって」
「これは、一旦本部に行ってデータに加えておいた方がいいわね。一度本部に戻りましょう」
デュエルが読み上げた部分を別の紙に書き写すとデュエル、バスター、ツクヨミは中央都市へと向かうのであった。

(124.85.219.88).. 2006年05月15日 20:15   No.154016
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…91回       
ここらで替え玉二人のデータを。


名前:閃光龍騎コウガ
パワー:13
出身地:地上界・飛天地方&天界・中央管轄区域
必殺技:閃光翔龍斬
データ:ヒエンの替え玉となるべくオウガと合体して戦闘形態になったコウガ。しかしながら口調を真似するのが苦手らしい・・・。
ライバル:蒼燕天舞シグレ

コウガ
「ふん・・・貴様など私の剣で充分!
 ・・・はぁ〜,ヒエンちゃんってちょっとなりきりにくいねぇ〜・・・;」
ウェ:コウガ・ヒエン・レンガの3人の違いは一人称や喋り方だけらしいゾ!


名前:蒼空龍騎レンガ
パワー:12
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:蒼空連雷衝
データ:どの英霊を呼ぶか迷った末にクウガとの合体を決め実行したレンガ。やはりなりきりは苦手なようだ・・・。
ライバル:蒼燕天舞シグレ

レンガ
「これぞ我が力,思い知るがいい!!
 ・・・な〜んて,古くさい口調じゃないよね・・・;」
ウェ:紅牙達を見分けるコツは髪の長さらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年05月15日 21:28   No.154017
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…76回       
         第7部
 さて、こちらは飛天地域の宮殿である。
「ふん・・・貴様など私の剣で充分!・・・はぁ〜、ヒエンちゃんってちょっとなりきりにくいねぇ〜・・・」
「・・・次」
「これぞ我が力、思い知るがいい!!・・・な〜んて、古くさい口調じゃないよね・・・」
コウガとレンガが、ヒエンの替え玉として成立しているかをドリラー達に判断してもらっていたのだ。クレーラーの呆れ口調での厳しい一言。
「・・・ダ〜メだこりゃ・・・」
「でもさ、ここまで似てるんじゃ俺にはもうどれがコウガでどれがレンガでどれがヒエンだかさっぱり分かんねぇよ、分っかんねぇよ!」
「姿形はありえないくらい似てるんですがね」
「しかし、シグレの目的って確か紅蓮龍騎の抹殺だったよな?なら、どっちみちコウガ達もターゲットに含まれてるんじゃないかヨー?」
と、そこへスノー達3人が戻ってきた。
「よう、なに頭抱えてんだ?」
「偵察から戻ってきたぞ、ウホホ」
「なんだ、トラ様はいないのか?ショック」
「フリート、そのトラ様はやめろ。こっちの調子が狂っちまう」
「・・・ショック・・・」
「まぁ、無事に戻ってこれたんですから。さぁ、メモリーのデータをあのコンピューターへ」
ショベラーに従い、スノー達はメモリーチップをコンピューターに入れた。
「あとはコンピューターが自動的にデータを吸い出してくれます、お疲れ様。ゆっくり休んでください」
「んじゃ、あのモノマネ練習の見学でもしてっかな〜、ヨ〜ロレェイヒッヒッ」
「・・・カンベンして・・・」
更に恥さらし要素(見学者×3)が加わり、コウガ達は恥ずかしくてしょうがなかったという。

(124.85.219.88).. 2006年05月16日 05:38   No.154018
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…92回       
その頃,ヒエンは・・・


「・・・なかなか頭を悩ませるな・・・;」
「根本的にキャラが違うと,なりきりにくさは倍増しちまうって言うから仕方ねぇだろ;
 俺だって兄貴みたいな僕キャラとか紳士口調なんて,こんなならず者には無理なこったぃ・・・;」
「しかし,姿形がこうも同じならまだセリフがおぼつかずとも足止めぐらいにはなれるかもしれんな。
 もし相手がバカであればコウガを倒しただけで帰る事も考えられる・・・」
「それも否めないな」
「だが奴も堅実だと聞く,相手の動きを瞬時に見抜いて燕返しを繰り出したとスピリットロンの会話の内から聞いた・・・。
 それに奴は水蒸気を力に変える特殊な魔力の持ち主であるかも知れない・・・」
「ほーぅ,なかなか変わった魔力だな。
 でもそれ,結局は嬢っちゃん達の炎熱魔法で水蒸気を上に上に上げて地上戦仕掛けちまえば無効なんじゃね?」
「そうか,水蒸気を雲に変えて,何処かへ流してしまえば・・・!
 それに室内におびき寄せ,湿度0%に近づけた部屋へ閉じこめたなら此方の方が圧倒的有利になる・・・!
 奴の弱点は,ある意味熱や乾燥した空気なのかも知れないな!」
「んだw 直ぐスピリットロンに報告しようぜ!」

コウガ達のなりきり演習を見ていたヒエンとソルが会話を交わしていた。
その最中,シグレの弱点を見つけだしたソルに,ヒエンは対策法を考えつき話した。
するとそれが上手く行ったのならシグレにも勝てるのではないかとソルが言いだし,鎧羅族と交星族の技術で開発された『携帯』という通信手段で連絡を即座にすませたのである。
ちなみに『携帯』とは此方の世界の携帯電話と同じようなもので,メールや電話の機能の他にもメインコンピュータと無線LANリンクをして情報を引き出す事も可能なのだ。
こうして,交星族の方にソルとヒエンが見つけだしたシグレ対策法が伝わったのである・・・。

(219.169.212.198).. 2006年05月16日 20:30   No.154019
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…77回       
        第8部
なるほど、シグレの周囲の湿度を0%にしてしまえば楽勝ということか。ソルの奴、冴えてるじゃないか!」
デュエルはソルのアイデアに賛同の意を示す。ちなみにここは、中央都市地下にある、交星族の会議場である。スノー達3人とドリラー達4人を除き、トラルー、タランス、ニトロ、ライブ、ストラー、といったメンバーが集まっている。もちろん、飛天以外の地域情報収集に行っていたメンバーも集結している。
「炎熱魔法はヒエンの得意分野だし、俺らは高みの見物といけるんじゃねぇか?」
「そう簡単に上手くいくと、本気で思ってるのかいストラー。シグレは時雨蒼燕流の数少ない生き残り。そしてその師範あたりの人物が世界のどこかで水の力を欲していると聞く。何故水の力なのかは分からないけど、とにかく巨大な力が間もなく師範が目覚めようとしていることは感づいている」
「同じ、水の力を持つ者同士の共鳴反応か何かっすね・・・」
「取り敢えず、あの雨雲とも雷雲ともつかないあの雲をどうにかしないと・・・」
「あの中にはシグレがいるんだよな?そしてあの雲は水蒸気が大量に含まれていると・・・。それなら、ローエングリンの電子レベルを最大にして撃てば凄い事にならないか!?」
「電気をよく通すのは水であって、水蒸気ではないよ。まぁ、雲の中の水蒸気を冷やせば水になるけど・・・」
「水蒸気を冷やす・・・。そうだ!スノーのブリザードボルトならそれができる!」
「早速スノーに連絡するっす。それと、冷凍光線を発射する装置を作ってみるっす」
「頼むよタランス、他の人はタランスの作業を手伝うか例の場所に偵察に行ってほしい。では、解散!」
かくして、交星族はシグレ対策の一つとしての新たな作戦の準備に取りかかったのであった。

(60.39.153.3).. 2006年05月17日 05:32   No.154020
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…78回       
         第9部
 そして準備から数日後、先行部隊としてトラルー達はシグレが潜んでいるであろう例の雨雲にやってきた。
「準備はいいっすね?あの雲の内部を冷やしたらすかさずローエングリンっす!」
「では・・・、始め!」
トラルーの合図で、スノーのブリザードボルト、タランスが開発した冷凍光線を一斉に雲に浴びせる。
「お、どんどん水蒸気が雨に変わっていくぜ!」
「ではこちらの出番だ。主砲照準!目標、雨雲!撃てーーーい!!」
クサナギの号令と共に、ツクヨミ、タケハヤ、ヒルメ、そしてクサナギ自身のローエングリンが一斉に火を噴いた。もちろん、電子レベルを最大にした状態で。すぐさま、雨雲に異変が起こり始めた。
「おや?雲内部で電子エネルギー増大。拡散してるよ。この作戦では、こんな事は起こらない筈なんだけど・・・」
「作戦通りいけば、直撃した瞬間に凄まじい放電が狭い範囲で発生した後に、雨雲は消えるという計算なんだが」
「おかしいっす、中の生命反応が増幅してるっすよ!こんな筈じゃ・・・」
そして雲の中では、怪しげな笑みを浮かべる者が1人。いや、2人か。
「・・・お目覚め、おめでとうございますザオウバルガ様」
「ふふふ・・・、ご苦労だったなシグレ。お前が集めた水蒸気、そして奴らの電子エネルギーで私は完全に復活することができた・・・」
「偉大なる邪炎破壊無双ザオウバルガ様!今こそ紅蓮龍騎を倒し、我ら時雨蒼燕流が世界に更に名を轟かせる時です!!」
「その通りだ、シグレよ。お前は今すぐ飛天地域へ向かい、紅蓮龍騎を抹殺してこい!ワイバーン&バードロ軍団を送ってやる」
「ハッ!必ずや紅蓮龍騎をこの手であの世へ送ってやります!」
そう言うと、シグレは水蒸気を使った新たな魔術で霧を発生させた。こうして、交星族メンバーに気づかれることなく飛天地域へと向かうのだ。もっとも、一旦聖龍地域側を通っての迂回方式での移動なのだが。
「さて、私も少し力を使ってみるか」
そう言うと、ザオウバルガは自らの体内に保存されている電子エネルギーを水の力で増大させ、交星族へ向けて放射したのである。
「うわ!?なんだ、雷!?」
「普通の雷じゃないっすよ!」
「中には生命反応・・・、でも、シグレとは比べものにならないくらいのエネルギーだ!」
「レ、レレレイヒッ!どうすんだよ、これじゃみんなやられちまうぜぇ!?」
「ウホ、ウホホッ、ウホオォッ!!(直撃)」
「ショックショクショクショーック!(直撃)」
「仕方ない、撤収だー!交星族メンツ、直ちにこの区域から全速離脱ー!!」
トラルーのとっさの指示で、例の雲から離脱し、飛天地域へと向かう交星族メンバー。しかし、シグレとワイバーン&バードロ軍団の襲撃は始まっていたのだった!

(60.39.153.3).. 2006年05月20日 05:32   No.154021
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…79回       
ちなみに、撤退中の反省会
スノ「なぁ、やっぱし炎で雨雲ごと焼いちゃえば良かったんじゃないか・・・?」
トラ「だって・・・さっきから雨降ってるから炎は意味無いと思って・・・」
タラ「んで、雨を利用しての電子攻撃でオダブツにしてしまおうと考えたわけっすか・・・」

キャラ投下です(2体)
名前:ワイバー
パワー:6
種族:無魔族
必殺技:昇竜火炎弾
データ:バオウザルガが生み出す魔物で、炎を巧みに操っての攻撃が得意。鋭利な翼での切り裂き攻撃も強烈。シグレの部下でもある。
パートナー:蒼燕天舞シグレ
セリフ「ギャオオオーーーーン!!」
豆知識「時雨蒼燕流の師範であるザオウバルガは水と炎を同時に操る力を持っているらしいゾ!」

名前:バードロ
パワー:5
種族:無魔族
必殺技:燕大天舞
データ:ザオウバルガが生み出す魔物で、素速い動きと見事な旋回を駆使してのドッグファイトが得意。シグレの部下でもある。
パートナー:蒼燕天舞シグレ
セリフ「キュイーーーーッ!」
豆知識「ザオウバルガが生み出す魔物は、必ず翼を持っているらしいゾ!」

(60.39.153.3).. 2006年05月20日 05:44   No.154022
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…93回       
そのころ・・・


「・・・シグレと,ザオウバルガが覚醒したようです」
「安心なさい,我が子が邪心を失おうと,我ら『無魔』一族の未来は地上4部族の末裔達と共にある。
 寧ろ,我が子を操った憎きザオウバルガを葬り去って,あの子を幸せにしてやらなくては・・・。
 私,母親として何もあの子にしてあげられなかったんですもの・・・」
「ラン様・・・」
「直ぐに我が子等の元に援護部隊を。
 そして,我が子の邪心を打ち砕いてくれた者を探し出し,私の下へ連れてくるのです。
 あの子の力があれば,無魔族の永代の呪いも解けるはず・・・!」
「は・・・承知致しました」

ネレイドが拠点としていたあの場所に,緋色の髪の女性と黒装束の部下が居た。
ランと呼ばれた女性,彼女は無魔族の一人であるらしいものの,ネレイド達を操った元凶ではないらしい。
しかし,ザオウバルガとは一体どんな関係にあるのか,それは不明である。
兎にも角にも,ワイバーンとバードロの部隊やシグレ達から,自分の息子であるネレイド達を護ろうと,ランは部下に命じ無魔族に仕える魔物達の部隊を仕向けた。
そしてランと話をしていた部下は瞬時に姿を消し,未だ見ぬヒエンの存在を探しに地上へと降り立ったのであった。



と言う訳で新キャラ投下w

名前:無魔紅皇ラン
パワー:28
出身地:不明
必殺技:夢幻翔龍斬
データ:ネレイドの母親で,優しき慈愛に満ち溢れた無魔族の女皇。母親として傍にいてやれなかった事を喰い,息子等を助けようと自ら兵を動かし援護する。
ライバル:邪炎破壊無双ザオウバルガ

ラン
「憎きザオウバルガ・・・時雨蒼燕流を越える程に我が子は強くなります,必ずね・・・!」
ザオウバルガが覚醒したその時,ネレイド達がかつて拠点としていた場所に2人の無魔が居た。その片方・ランは部下であるセイファートにネレイドを護るように命じた。


名前:光天子セイファート
パワー:17
出身地:不明
必殺技:極光剣
データ:唯一ネレイドの邪心に服従せず単独行動を取っていた,光を司る無魔。ランの命令によりヒエンを探し出しネレイドを護る為の軍を仕向ける。
パートナー:無魔紅皇ラン

セイファート
「無魔族と地上の為にも,必ず会いに行くよ,ヒエンちゃん・・・!」
ランはそれと同時にネレイドを救ったヒエンを探し出して礼を伝えると共に,『大いなる力』を使って無魔族に掛かった『邪心の呪い』を解いてもらおうとしていた。

(219.169.212.198).. 2006年05月21日 20:04   No.154023
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…80回       
        第10部
 シグレ撃退に失敗し、更にはザオウバルガを復活させてしまうという大失態をしてしまったトラルーは、とにかく飛天地域へのシグレ達の進行を阻止すべく南へ向かっていた。
「なんてことだ・・・。まさか電子エネルギーを吸収することでザオウバルガが復活するとは。しかも僕の判断ミスで。・・・ああ、鬱になりそうだよ・・・」
「元気出すっす、別にあれはとんだアクシデントであるだけっす!」
ザオウバルガの復活が自分の責任であると己を責めるトラルー。それをタランスが励ます。と、その時、クサナギが時空の乱れを感知した。
「む?飛天地域上空に、時空の乱れが生じているぞ。これは・・・、恐らくワープ反応だ」
「ワープだって?んなもんトラルーぐらいしかできない筈だが?」
「ザオウバルガが魔物を送り込む為に魔力で作り出したゲートだとすれば?」
「飛天地域、ヤベエじゃん!!」
「総員、全速で飛天地域へ!時空の乱れの正体を突き止めるぞ!」
かくして、突如現れた時空の乱れが何なのかを突き止めるべくトラルー達は飛天地域へと急いだ。

(124.85.218.187).. 2006年05月26日 04:31   No.154024
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…94回       
第11部

その頃のネレイド達。


「・・・なぁ,この森,いつになったら抜けられるんだ・・・?」
「アタシに聞かれても解りませんよぉっ,せめて湖みたいな大きな水たまりさえあればアタシの能力で別の湖までワープ出来るんですけどぉ・・・;」
「その湖も見つからないしな・・・お手上げか・・・」

完全に迷ってました(笑
と言う訳で途方に暮れつつその場を動かない2人。
ちょっと動くにしろ,食料を集めに行く程度で後はその場に居留まるばかりである。

と,その時時空の歪みがネレイド達の近くに生じた。

「・・・! 時空の歪み・・・!!」
「一体誰よ!?」

しかしながら,其処に現れたのはユニコーンとペガサスを多数引き連れた金髪の青年だった。
しかも,ネレイドには見覚えがある顔だ。

「・・・セイファート・・・?
 本当に,セイファートなのか・・・??」
「そうだよ・・・迎えに来たんだ,ネレイド,フリズレート」
「うっ・・・ぅぅっ・・・セイファート様ぁっ!!」

かつての友であったセイファートとの再会。
フリズレートもネレイドも嬉しそうだ。
フリズレートなど涙を流してセイファートに抱きつく程である。
しかし,再会を喜ぶのも束の間だった。

「そんな事よりも・・・ザオウバルガが目覚めた・・・!
 君を操った張本人がもうすぐこっちに,ネレイド達を狙いにやってくる筈なんだ!
 今こうして護衛獣達を連れてきているのも,そう言った攻撃から君達2人を護る為なんだ・・・。
 それにこれ,ラン様からの命令でもあるし・・・」
「!? ザオウバルガ・・・,時雨蒼燕流師範のアイツか!!
 しかも,母さんが直々に兵を動かしてくれるなんて・・・;」
「あと,ネレイドの洗脳を解いた少女も探してる。
 その子に宿る『大いなる力』があれば,一族代々の呪いも解けるかも知れないって・・・」
「!? 呪いが解けるだと!?
 待てよ・・・そう言えば気を失うちょっと前ぐらいに,かすかに赤毛の飛天族のガキンチョを見たような・・・。
 それに,虹色の鎧に8色の4対の翼を持ってたな・・・」
「確か・・・周りから『ヒエン』って呼ばれていたような・・・」
「飛天族・・・それにヒエンの名・・・,きっとコウガさんの家系の人なんだ!
 何だか解らないけれど,ネレイドが洗脳されている間にコウガさんが蘇っていたんだ!
 きっと洗脳されていた君が無理矢理ヴァルハラから連れだして転生させたのかも・・・。
 それにそのヒエンちゃんが本当にネレイドの記憶にある少女と一致するなら,早くザオウバルガを倒し無魔族にかかった呪いを解く為にも探さなきゃ!」
「ああ!
 フリズレート,さっさとこの森を出てヒエンとか言うガキンチョ探すぞ!」
「はぅぅ; 待ってくださいよネレイド様ぁ〜〜;;」

こうして護衛獣達と共にネレイドとフリズレートはセイファートに連れられようやく森を脱出。
手がかりを掴んだセイファート共に,いよいよヒエン探しに動き出した。

(219.169.212.198).. 2006年05月27日 21:18   No.154025
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…81回       
 その頃、トラルー達は飛天地域に戻ってきた。
「クサナギ、あの時空の歪みの解析はできた?」
「ああ、あれは我々の聞いたことのない場所、ヴァルハラのもののようだ」
「ヴァルハラだって?それって、かつて強大な兵力を持つって言われてた帝都のことじゃないか」
「よく知ってるな、ニトロ。かつて無数の隕石が落下し、大陸の一部が水没したり多数の生物が死滅したという通称「帝都の大異変」で勢力が衰えた為に、現在は知名度が低くなってしまっている帝都。それがヴァルハラ」
「でも、そのヴァルハラが何の為にこの世界に?ヴァルハラにとっては、あまり重要なものがあるには思えないんだけど」
「そこまでは流石の私にも分からん。だが、おちおち休んでもいられないぞ。あの時、ほぼ同時に2つのゲートが開いたからな」
「つまり、片方はヴァルハラのもので確定、もう片方はまだ詳細不明っすね」
「ヴァルハラのものではないスペースゲートはどの方角に?」
「ここから・・・南に3キロ程。というより、飛天地域のど真ん中なんだが」
「宮殿エリアへ急ごう!悪い予感がする!」
トラルー達は一路飛天地域の宮殿エリアへと向かう。しかし、時既に遅し。宮殿エリアは、既に壊滅状態になっていたのであった!そして、天候は雨。更にはヒエンを探して宮殿にシグレ達ザオウバルガ軍が迫る。果たして、間に合うのであろうか?

(124.85.218.187).. 2006年05月29日 05:03   No.154026
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…95回       
爆音が響いた。
宮殿にザオウバルガ達が到着したのか,一角が崩れ落ちている。

「ぅわ・・・こりゃぁ,┣¨派手にやってくれたな・・・;」
「練習も上手く行かない内に本番〜!?
 ・・・あぁ,なんかボクどんどん不安になってきた;」
「俺も・・・;;」
「だがやれるだけなりきって,正体がばれたら元のキャラに戻って戦えばいい。
 そうすれば,奴も混乱して少し動きが鈍るかも知れないからな・・・」
「それにそうとなれば,もしかしたらヒエンちゃんの事偽者だって思って引き揚げるかも知れないしね;」
「一応私が狙っているのは其処だ。
 本物はこの世にいないと思わせ,その不意を突こうと思う」
「やっぱりヒエンちゃん,ボク等の家系とだけあって,頭脳明晰だなぁ・・・;」

此方も準備完了。
配備に着く前の最後の打ち合わせも済み,ヒエン達はそれぞれの場所へ散った。

「さて・・・かかって来いや,時雨蒼燕流・・・!!」

本物&偽者ヒエンちゃん三番勝負第1戦,先鋒のコウガ!
果たしてなりきり通せるのか,そして守り通せるのか。
闘いのゴングがまさに鳴ろうとしている・・・!!

(219.169.212.198).. 2006年05月29日 21:10   No.154027
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…82回       
       第12部
「うへぇ、来てみりゃ案の定だ」
スノーがげんなりするのも無理はない。すでに宮殿エリアの半分はザオウバルガ軍の手中にあるのだ。しかも、魔物の大群で防衛網を張っているのも分かる。
「こりゃあ、僕らは魔物の撃退だけで出番終わりそう・・・。まぁ、いいけどさ」
「もともと、奴らの狙いは紅蓮龍騎だしな」
「コウガ達の勝利でも願うっすかね」
「しかし、果たして例の作戦が成功するかなぁ」
「うーん・・・、そうだ。ニトロとライブは先回りして宮殿に入っていてほしい。そうすれば、いざというときには援護できるだろう?」
なるほどな」
「了解ー。何かあったら連絡するよー」
そう言うと、ニトロとライブはビークルモードに変形し、防衛網をすり抜けて宮殿へと向かった。
「さて、問題はこの異常なまでの雨だな・・・」
「レイヒ〜。この雨じゃ、流石の紅蓮龍騎だって炎熱系魔法は使えねぇよな〜」
「ウホホ、どうするどうするウホホ」
「ここは、あの3人の戦略を信じるしかないさ。ショクショクショーック!」
「一応、アドベントライズにも宮殿に向かってもらったから、どうにかなる・・・かな?」
「でも、雨って時雨蒼燕流には好都合なのに、紅蓮龍騎には最悪じゃないっすか。勝ち目は・・・あるんすか?」
「気にするな、タランス。ぶっちゃけ知らん!!勝負は時の運っていうでしょ?ここはもう、運任せだね」
「・・・いいんすか、そんなことで・・・」
かくして、宮殿の周りでの戦いは始まった。そして、紅蓮龍騎(本物&偽物)VS時雨蒼燕流師弟コンビの戦いの行方はいかに!?

(124.85.218.187).. 2006年05月30日 05:42   No.154028
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…96回       
<第1戦>コウガVSシグレ

「・・・来たか,少し嫌な予感がしたのは貴様のせいだったのだな」
「おや,紅蓮龍騎自らお出ましになられるとは。
 これは好都合ですね・・・」
「私の命,取れるものなら取ってみるが良い!」

とにかくなりきっているコウガ。
どうやら上手く行ったようで,シグレはコウガの事を完全にヒエンだと思い込んでいる。
そして此処はコウガならでは。
生前の戦闘の勘が戻ってくるのか,剣を一振りするごとに余裕が出てくる。
しかも,あれだけ早いシグレの燕返しも微妙なタイミングをついて回避できている。
そして戦いつつもコウガは何とか例の部屋へシグレを誘い込み,密室状態にする事に成功した。

「おや? 自ら退路を断つとは,死の覚悟でも出来たのですかね?」
「ふん・・・貴様の時雨蒼燕流の時代は此処で終わる事になろう・・・!!」
「・・・?」

そして計画通りエアコンと除湿器,鎧羅地方から持ち込んだFF式暖房がフル稼働し,周囲の湿度を下げ気温をどんどん上げてゆく!!

「ほぉぅ,私の周囲から水分を奪おうという寸法ですか・・・」
「時雨蒼燕流の魔力,これでは使えまい!
 我が焔の制裁により消し炭と化せ!!」
「ふっ・・・そうは行きません!」
「何ッ!?」

しかしながらシグレの周囲にはいつの間にやらいくつか水球が。
シグレはその水球を刃に取り込むと,コウガに向かって斬りかかった!!
すると暖房やらで上がった気温をもろともせず,シグレの刃がコウガの顔に傷を付ける。
しかも,おまけで右腕にも酷い怪我を負わせるという始末。

「ぐっ・・・」
「ふふふ・・・どうやら,終わりになるのは貴方の方ですね,ヒエン!!」
「・・・まだだ,貴様の盲点は此処だ!!」
「な・・・ぐはぁっ!?」

しかしながらコウガ,不意を突いて男達が最も攻撃を受けたくない箇所に全力で蹴りを入れた!!

「ぐ・・・本物はこんなはしたない攻撃はしないはず・・・まさか貴方は・・・」
「・・・やっと解ったみてーだな,俺様は偽者だぜ!!」

そしてやっとシグレは目の前のヒエンが偽者である事に気が付いた。
しかしながら,アソコをやられてしまったお陰で立ち上がる事が出来ない。
この意を決した攻撃はまさにコウガにとっての最後の切り札であった。
それも,男にも女にも変身出来るコウガだからこそ出来る攻撃である。

「・・・悪いが,終わるのはアンタの方だ。
 先々代紅蓮龍騎・コウガ様の剣で散れ!!」
「!? がはっ・・・」

遂にコウガは動けない隙をついてシグレの胸に剣を突き刺し,炎を発してその身体を灼き尽くした!

「・・・終わったか・・・」
『いえ,マスター・・・,まだザオウバルガの元に奴の気配が残っています!
 どうやらこれは水分から魔力で錬成した影武者だったようですね・・・』
「ハメられたのはこっちだったのか!?
 くそっ・・・,こうなったら急いでヒエンちゃんのところへ向かおう!!」
『承知致しました,マスター』

しかしながらその身体は火が消えると多量の水となって床に落ちた。
オウガの言う通りの影武者だった。
それに,オウガはしっかりとザオウバルガ達2人がヒエンを狙っている事を感じ取ったのだ。
その2人がヒエンの部屋へ向かうのを予測して,コウガは合体を解かずに急いでヒエンの部屋へと向かったのだ・・・。

(219.169.212.198).. 2006年05月30日 17:02   No.154029
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…83回       
 外の激戦は尚も続く。ワイバーン&バードロ軍団の戦力はかなりのものである。その為、トラルー達は数の面で不利なのだ。しかし、そこへ陽気ともいえる笑いと共に3人のスピリットロンがやってきた。
「フォッホッホッホッ。トラルーさん、この隠居ジジイ達がお助けしますぞー」
「待たせたな、リーダー。チェキラー!」
「ふっ、仲間達と会うのも久々だな・・・」
スピリットロンにも、いくつかのグループが存在する。彼らもその1つ。御隠居ことスプラング、そのお供のオーバーとホイル。彼らは、この戦闘の前日にトラルーが呼び寄せた助っ人である。
「おお、待ってました、御隠居さん!」
「いくぜぇ、2丁拳銃乱射だヨー!」
オーバーの攻撃、乱射という割には狙いが正確である。
「ふっ、俺に追いつける魔物はいるかな?」
ホイルはビークルモードに変形し、敵をかく乱させながら銃で狙い撃ち。
「フォッホッホッホッ、では、この隠居ジジイの攻撃といきますかな」
そしてスプラングの攻撃は、なんと腰フリダンシングショット(本人命名)。腰を振りながら腰の部分にある銃を連射するという、なんとも怪しい攻撃である。威力が高いもんだから、更に怪しいものだ。が、魔物達の猛攻撃。
「くおおお〜、まだまだ若い者には負けん・・・ふぉぉおおおおおお!」(転倒)
「・・・大丈夫っすか、この隠居ジイサン」
「おのれ〜、どいつもこいつもワシのことを舐め腐りおって〜、くわぁぁぁぁぁ!」
腰振る度に、魔物は撃墜・・・。怪しさ満点のこの攻撃、敵に回すとある意味かなりの驚異(?)
「ど〜じゃ、まいったか!ファッハッハッハッ」
さて、外では新たに3人の強力な助っ人が加わり大混戦に。果たして、時雨蒼燕流師弟コンビと紅蓮龍騎軍団の勝負の行方は!?

(124.85.218.187).. 2006年05月31日 05:46   No.154030
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…84回       
名前:スプラング
パワー:7
出身地:鎧羅地域
必殺技:ブーストトルネード
データ:かなりの年寄りらしいがその心は無邪気でハッスルしており、その年を感じさせない。アタックブースターという強化ユニットもある。ヘリコプターに変形。愛称「御隠居」。
パートナー:オーバー&ホイル
セリフ「フォッホッホッ、若い者にはまだまだ負けませんぞ」
豆知識「スプラングとトラルーだけは、スピリットロンの中で普通の精霊と同じ大きさらしいゾ!」

名前:オーバー
パワー:6
出身地:交星地域
必殺技:2丁拳銃乱射
データ:スプラングのお供の一人で、「チェキラー!」などが口癖。防御力が高く、戦う場所は選ばない。オフロードバギーに変形。
パートナー:スプラング&ホイル
セリフ「いっちょ頑張るぜい、チェキラー!」
豆知識「オーバーとミキラーは意見が合うらしいゾ!」

名前:ホイル
パワー:6
出身地:交星地域
必殺技:スライショット
データ:スプラングのお供の一人で、オーバーとは違いクールな性格。常に落ち着いており、言いたい事はハッキリ言う。スポーツカーに変形。
パートナー:スプラング&オーバー
セリフ「時には非常さも必要さ」
豆知識「オーバーとホイルは性格は対照的だが、意見はいつも一致するらしいゾ!」

以上、新キャラ3人でした。

(124.85.218.187).. 2006年05月31日 05:59   No.154031
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…97回       
<第2戦>レンガVSシグレ

「母さんが負けた!?
 そんな,生きてるのに負けたって・・・!?」
『どうやら奴らは僕らの事をとっくのとに偽者だと見抜いていたみたいなんだ!
 それで水分から魔力で錬成した影武者を送り込み,僕達と戦わせて消耗を計った・・・。
 でも,まだ2体目が来るまでに時間があるから,此方も魔力を溜めて準備しておこう!』
「オッケー,クウガさん!」

未だに刺客の来ないレンガのところ。
クウガはザオウバルガ達が本物のいる場所に向かっている事を悟り,何としてでも分身を倒し,ヒエンが戦う時の負荷を軽減しようと考えたのだ。
それにコウガが部屋の窓からヒエンの部屋に飛んでいくのも見えたお陰でレンガも残って戦う意志を固めた。
そして・・・決戦の時は来た。

「・・・来たようだな,偽者同士全力でやり合おう」
「情報が早いようですね・・・,まぁいいでしょう,もうじき私の本体とザオウバルガ様は本物の紅蓮龍騎の元へ到着します。
 その時こそ,貴方達地上4部族の最後ですよ・・・!」
「世界は・・・渡す訳には行かぬ!」

今度はコウガの時と違ってシグレが先鋒をきった。
レンガも溜めておいた魔力で反撃,徐々に分身から水分を蒸発させ,力を抜いてゆく。
シグレもその水蒸気を水球に変えて攻撃するが,レンガの頭脳プレイの前には無駄だった。
そして最後の抵抗としてこんな攻撃を放った。

「くっ・・・私が此処まで追いつめられるとは・・・!!」
「・・・観念するが良い,この私に剣を突きつけ命を狙った罪,高くつくぞ・・・!」
「斯くなる上は・・・貴方も道連れに!」
「何!?」

するとそのセリフと同時にシグレの身体が一気に水と化し,レンガの周囲を取り巻いて大きな水球を形成,その中にレンガをすっぽり閉じこめてしまったのだ。

「ぐっ・・・がぼっ・・・!!」

しかしここは持ち前の肺活量と体力で何とか持ちこたえたレンガ。
魔力が消えるまでに時間が掛かると判断し,無駄に抵抗せずその水球の中でじっとその時を待った。

(このままじゃ息はもたない・・・だけれど,此処で魔法を使ったとしたら,ボクは結局この中で溺死する・・・!
 こうなったら,一か八か,ボクの肺活量に懸けるしかないね・・・)

水球が形成されてから数分。
レンガの息もそろそろ限界に近づいてきた。

「・・・っ・・・ごぼぁっ・・・!!」

彼の口から異様なまでに気泡が漏れだした。
それと同時に,水球の下の方から水滴が滴り落ちる。
魔力が消えかけている証拠なのだろうか。

「・・・がぼっ・・・ごぼがっ・・・!!」
(・・・母さん,ヒエンちゃん,ごめんね・・・ボク・・・もうこれ以上・・・もちそうにないや・・・)

レンガが最後の気泡を放出した。
それと同時にうなだれてしまうレンガ。
水球の水滴が段々と大きくなる中で,彼は意識を失った・・・。
そして,その数分後,レンガはようやく水球から解放され,廊下に倒れ込んだ形で後にツバキに見つけられる事となる。

(219.169.212.198).. 2006年05月31日 16:09   No.154032
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…85回       
「こちらライブ、トラルーどうぞ」
「こちらトラルー、何事かな?」
「どうやらシグレは水を用いて影武者をいくつか錬成して囮にしていた模様、本体はザオウバルガと共に着実にヒエンの下へ進行中・・・」
なるほど・・・影武者を使ってこちらの裏の裏をかくとは。水中戦があまり得意ではないとはいえ、一応僕らが溺死することはないから影武者は残ってたら全て抑えておくんだ。いいね」
「了解、交信終わり」
「どうやら、ヒエンさん達の提案した作戦は失敗したようですなぁ」
「うん、これは結構ヤバイよ。古い文書で見た記憶があるんだけど、炎熱系の魔法を操る魔法騎士達にとって時雨蒼燕流は天敵に近い存在なんだって。だから、これをヒエンとソルだけで撃破するっていうのは容易じゃないよ」
「炎は水で消えてしまうからな・・・」
「ヒエン達にとっちゃ、ある意味史上最大のピンチかもしれないヨー」
「とはいっても、こっちの魔物達はいくら倒してもキリがねぇし、ヒエン達に加勢することもできねぇぜ?レイヒ〜」
「さ〜て、3本勝負はどうなっているかな・・・っと、またもや通信だ。こちらトラルー、報告どうぞ」
「こちらストラー、大変だ!レンガがやられた!だが、どうも変なんだ。大した傷は無いんだが、影武者の技で窒息させられたみたいなんだ!」
「その技がどんなものか分かるかい?」
「ああ、俺達が到着した時には技を使ってる真っ最中だったからな。なんか影武者が水球になってレンガを包み込んだらしい。そして俺達が助け出そうとした時にはもう手遅れ・・・、ヒエンは窒息しちまったよ。今はツバキに運ばれて医務室送りになってるが・・・」
「・・・そうか・・・。報告ありがとう。ライブには言ってあるから分かってるかもしれないけども、今合流しているメンバー全員でヒエンの護衛及び影武者の封じ込みを。まだいくつかいる筈だから・・・」
「分かった。そっちはどうよ?」
「こちらは御隠居達が到着したから問題無い。そちらの健闘を祈る。それとヒエンに伝えてくれ。『幸運を祈る』・・・ってね」
「分かった。交信終わりだ」
通信を切ると、ストラーはアドベントライズを引き連れ、ヒエンとソルがいる宮殿の最も奥へと向かった。そして、到着すると同時に、ストラーはトラルーからの伝言をヒエンに伝えるのだった。

(124.85.218.187).. 2006年06月02日 05:13   No.154033
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…98回       
<第3戦>ヒエンVSシグレ(本物同士)

「・・・そうか,レンガは倒され,コウガも今こうして私の護衛に回るハメになったか・・・」
「ああ,奴ら相当な水使いらしい。
 それにフレイザード達に寄れば,ザオウバルガは水だけでなく炎も同時に操れるらしい!
 恐ろしい事になってきたな・・・」
『ですが,此方もトゥライを呼び寄せれば天魔龍騎としての復活も可能でしょう。
 それと同時に,何かヒエン様に新たな力を感じるのですが・・・』
「私に・・・新しい力?」
『ああ,俺も感じる。
 どうやらヒエンの心の影らしいな・・・』
「え!?」
<<ふふふ・・・よくぞお気づきで。
 今から彼女の身体を抜け出し,実体化して差し上げますよ>>
「・・・誰だ・・・!」

突然の異変。
オウガとソルが感じたヒエンの心の『影』の存在。
そしてその『影』は自らの意志でヒエンから抜け出し,姿を現した。

「初めまして,皆さん・・・。
 私は暗黒魔戒騎士ヨウガ,彼女の心の影である事は既に感知して頂けたでしょう。
 トゥライの時のように敵に回るような事は致しません,ご安心を」
「・・・お前が,私の影なのか・・・!?」

暗黒魔戒騎士ヨウガ。 影はそう名乗る。
しかしながら彼はヒエンに友好的な態度を取ろうとしていた。
しかも敵意は全くない。
オウガの感じた『新しい力』とはヨウガの事だったようだ。

「さて・・・ヒエンさん,私が此処に出てきたと言う事はどういう事なのか,想像はつきますね?」
「私と合体し,私を天魔龍騎にしようと言う考えだな・・・。
 しかし,トゥライの時のようにそう上手く行くものなのか?」
「心配なさらずとも,私の力で魔界に眠らせた鎧を召喚すれば簡単な事。
 この魔道具でこうして円を描けば・・・」

するとヨウガは首に下げていたシルバーアクセサリーのペンダントを外し,鎖の先端を持って頭上で回し,光の円を描いた。
そこから光が差し込み,ヨウガの目の前に黒い狼を象ったようなフルアーマーが現れた。

「・・・この鎧こそ暗黒魔戒騎士『キバ』の称号を継ぐ者にだけ与えられる者。
 何百体ものホラー(怪物)を喰らい,無限の闇の力を持ったこの鎧を纏った私と合体したのなら,貴方に宿る無限の光の力と融合し,『大いなる力』と共に正義を貫く力となりましょう・・・」
「其処まで強くなれるというのか・・・」
『・・・嬢っちゃん,此処は試すしか無さそうだな』
「ああ・・・解った,ヨウガと言ったか・・・私と合体し,その正義の力を見せて貰おう」
「承知致しました・・・」

ヨウガの説明とソルの説得により,ヒエンは半信半疑ながらもヨウガとの合体を決めた。
ヨウガの身体に黒い鎧が纏われた後,ヒエンはヨウガと手を繋ぎ,精神を統一する・・・。
そして二人の身体が徐々に重なり合い,ついには漆黒の鎧を纏った騎士が誕生したのであった!

(219.169.212.198).. 2006年06月02日 20:28   No.154034
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…99回       
と言う訳で新キャラ投下!


名前:暗黒魔戒騎士ヨウガ
パワー:15
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:轟天斬魔剣
データ:突如としてヒエンから抜け出したヒエンの心の影。魔を戒める意味合いの称号を持つその訳は謎に包まれている。
パートナー:紅蓮龍騎ヒエン

ヨウガ
「この暗黒の力,必ず貴方のお役に立てて見せましょう・・・」
ウェ:ヨウガはヒエンそっくりだが色合いは毒々しいらしいゾ!


名前:天魔龍騎ヒエン
パワー:30
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:聖天斬魔剣
データ:ヨウガと合体し,コウガ同様天魔龍騎として目覚めたヒエン。新たな仲間・ヨウガの闇の力を手にシグレに立ち向かう!
ライバル:蒼燕天舞シグレ&邪炎破壊無双ザオウバルガ

ヒエン
「私の全てを懸けて・・・ザオウバルガ,貴様を闇に葬り去ってやる!!」
ヨウガとの合体によりヒエンの光の力が彼の闇の力と融合し,絶大な力を生んだ。それと同時に『大いなる力』と共鳴し,ヒエンの正義を貫く心に応じてより一層彼女の力を引き出していった。

(219.169.212.198).. 2006年06月02日 20:36   No.154035
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…86回       
 ヨウガの突然の参戦が決まり、更には新たな憑依合体が始まった頃、外では決着がつこうとしていた。
「これで、最後だ!ショーック!!」
フリートが最後のワイバーンを撃破したのだ。しかし、この結果を招いたのは、スピリットロンとはまた別なグループ、オムニコン達の参戦だ。彼らは、本来戦いは好まず、ただエネルギー資源を手に入れる仕事に従事する存在。しかし、彼らにも最大の武器がある。それは、団結力である。オムニコン達は一つ一つの星を大事にする。その為に、飛天地域を襲撃しているザオウバルガ軍が許せずに緊急参戦したのである。オムニコンの数はワイバーン&バードロ軍団よりも圧倒的に多く、交星族の逆転勝利となったのである。
「いやはや、ありがとう。まさか君達が来てくれるとは思わなかったよ」
「なーに、気にすんな」
「僕達はただ、平和になってほしかっただけ〜」
「こういう風な大事な戦いには、協力するアル」
順に、ブラーム、エアイド、シグレアがオムニコンとしての意見を述べた。
「では、直ちに飛天地域の復興作業の準備をしてもらえるかな?」
「イエッサー!」
オムニコンには、同型の者がたくさんいる。そしてそれぞれが自分に合った仕事をするのだ。オムニコン達が作業準備にかかった頃、トラルーは自然と宮殿の方を見た。
「ザオウバルガ・・・ヴァルハラ・・・これには何か繋がりでもあるのだろうか・・・?」
ふと思った疑問を一人呟くと、復興作業の計画を立てるのだった。

(124.85.218.187).. 2006年06月03日 04:23   No.154036
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…87回       
新キャラ3名投下。

名前ブラーム
パワー:3
出身地:交星地域
必殺技:エナジークラッシュ
データ:オムニコンに所属しており、主に力仕事を率先して行う。その怪力は、小さい姿からは想像もできないほど。ジープに変形。
所属:オムニコン
セリフ「せっせと働けば、必ず何かが手に入る」
豆知識「オムニコンの大きさはスピリットロンと大して変わらないらしいゾ!」

名前:エアイド
パワー:3
出身地:交星地域
必殺技:エナジーウインド
データ:オムニコンに所属しており、主に空中での活動を率先して行う。基本的にほのぼのとしている。飛行機に変形。
所属:オムニコン
セリフ「空中散歩なんていいとは思わない?」
豆知識「オムニコンには同型の者がたくさんいるので、個人の呼び名も持っているらしいゾ!」

名前:シグレア
パワー:3
出身地:交星地域
必殺技:エナジーフレア
データ:オムニコンに所属しており、電子的な細かい作業は彼の役目。「〜でアル」が口癖。探査機に変形。たまに探索任務に出ることもある。
所属:オムニコン
セリフ「ワタシは、この星も結構好きでアル」
豆知識「オムニコンにしか作れない、特殊なアイテムが存在するらしいゾ!」

(124.85.218.187).. 2006年06月03日 04:40   No.154037
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…100回       
龍のような,狼のような,雄々しい兜。
ヒエンの紅蓮の瞳も皇魔族っぽいがちゃんと見えており,顔の下半分も見える。
更に鎧は炎を纏ったかのような揺らめくイメージの突起が所々に出てきている。
更に手にした剣は『大いなる力』を解放した時にも使った光の剣『ファルシオン』,左手に持つ楯は覇者の証たる炎の紋章『封印の楯』だった。
ついでに言うと,ヒエンの背には鎧に突起にそって4対の黄金の翼が生えている。
神々とも言えようこの姿,オウガは見ただけで感心する。

『ああ・・・禍々しい色合いながらも,何と神々しいお姿なのでしょう・・・』
「うん・・・悔しいけれど♪ お前に惚れた♪ ギャランドゥ♪ ギャランドゥ♪」(これ知ってたらネ申だよ
『マスター・・・その歌,古すぎませんか??(汗』
「あは〜っ☆ミ だめ?」
『ダメな訳じゃないんだがな・・・;;』

コウガのボケも決まった所で,ようやく英霊達も到着した。
早速コウガはトゥライと合体し天魔龍騎へクラスチェンジ。
天魔龍騎が二人揃った所で,ツバキたちが急いで駆け込んできた。

「ツバキさん!! レンガは・・・ウチの子は?」
「安心しろ,あの後気絶したに留まっただけで,一命は取り留めてる。
 だがショックで空牙との合体が解けたらしいから,戦線離脱はやむを得ないな・・・」
「そっか・・・,生きているにせよ,此処で一緒に戦えない事,また悔やむだろうなぁ・・・」
「それに,レンガ自体は心の影が存在するかどうかも知らない。
 これがきっかけで,心の影と出会えればいいのだが・・・」
『そうすりゃ天魔龍騎が3人揃って,こっちの戦局も有利になりそうッスねぇ』
「んだw でも其処はレンガに懸けるしかないけどね・・・」
「・・・雷雨が激しくなってきた,そろそろ奴らも近づいてきたか・・・」
「奴らが現れた時の衝撃に備えてバリアを張ります。
 皆さん,下がっていてください・・・」

ホムラの言葉にヒエン達はツバキたちが囲む中へ下がる。
ホムラ達天上魔導四天皇達は,それぞれ自分の守護する方角へつき,自らの武器を手に何やら詠唱を始める。
それと同時に,頭のサークレットと武器が共鳴して輝きを放ち始める・・・。

『秘技・四神守護方陣!!』

その声と共に4つの光がホムラ達から放たれ,ホムラ達のつま先当たりから光のドームを形成していく。

「これで・・・しばらく大丈夫そうね・・・」

(219.169.212.198).. 2006年06月05日 12:53   No.154038
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…88回       
 現場に到着したストラー達は、柱の影などに隠れつつシグレ達の到着を待っていた。そんな中での小声での雑談。
「・・・なぁ、リーダーは分かったか?さっきコウガが歌った歌」
「知らねぇよ。クレーラーが知らねぇのに俺が知ってるわけねぇだろ。コウガの奴・・・、感情表現は大いに結構だけどよ、もう少し他の連中が知ってるようなネタ使えっつーの」
どうやら交星族内では、あの歌の知名度は皆無に等しいらしい。知ってる者を探す方が至難の業であろう。それはさておき、アドベントライズ+α全員のセンサーが生命反応を感知した。
「来るぞ!」
胸を張り、堂々と時雨蒼燕流師弟コンビが姿を現した。その表情には、かなりの余裕が見られる。そして、トラルーが予想していた通り影武者が何体か同行してきた。
「よし、影武者共を取り押さえろ!ヒエン達には一切近づけるなよ!」
ストラーの合図で、アドベントライズの面々とニトロ&ライブが影武者に攻撃を仕掛けた。
「な、交星族!?ザオウバルガ様、彼らは精霊の一種、水の攻撃は殆ど意味が無いです!」
「狼狽えるな。何の為に会得した剣技だ?我らの真骨頂は燕返しにあるという事を忘れるな。それに、影武者を封じられたところで何も問題は生じない」
「そ、そうでしたね。しかし、肝心の紅蓮龍騎は仲間のバリアで守られています。どれ程強固なものか・・・」
「ならば、私が直々に破壊してくれよう・・・」
ザオウバルガが、遂に戦闘態勢をとった。さぁ、紅蓮龍騎VS時雨蒼燕流の激しい戦いの時はきた!

(124.85.218.187).. 2006年06月06日 05:27   No.154039
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…101回       
「我が力,思い知るが良い・・・!!」

ザオウバルガがバリアに向かって剣を振り下ろした。
だがしかし,手首が逆側に捻ってしまいそうな程にまで弾かれる。

「ふん,少しは硬いようだな・・・」
「少しじゃなくて大分だっつの!
 ッたく,天界の魔導を司る4人の皇の存在ぐらい知ってる癖に,力量までは知らないなんてな・・・;;」
「そりゃあ交戦した事もありませんからね,私共・・・」
「そうこう言っている内にまた一撃来たぞ!」

ヒエンの声に気が付いてバリアの方を見やるツバキ
見ればザオウバルガ,狂ったように何度も斬撃を繰り出して破壊しようとして居るではないか!
しかしながら此処は天上魔導四天皇の力の見せ所,それでもバリアはびくともしない。
ザオウバルガに少し疲労の色が見えてきた所で,ヒエンとコウガが同時に走り出した!

「喰らえッ!」
『交差・紅蓮翔破斬!!』

その声と同時に,ヒエンとコウガが同時に紅蓮翔破斬を放つ。
何とか自らの刀で全ての斬撃を防ぐも,燕返しで一撃入れるまでの隙はなかったようだ。
其処へヒエンがダメ押しで魔術を放つ。

「ギガ・フレア!!」

ヒエンの一声と共にザオウバルガの周囲の大気の温度が急激に上昇,ザオウバルガを灼熱の地獄の中へ落としたのだ。
しかし,流石のザオウバルガも少しは熱に強い。
更に水と炎を同時に操る力を発動し,ヒエンとコウガにそれぞれぶつける!!

「うあぁぁぁぁっ!?」
「どぅはっ!! こ,コイツ・・・水と炎を同時に操ってきやがった・・・!」

何とかバリアの中に避難は出来たものの,この一撃のダメージは思っていたより大きいものだった。
ザオウバルガの力を知り,紅蓮龍騎VS時雨蒼燕流の戦局はまた振り出しに戻った。

(219.169.212.198).. 2006年06月07日 14:00   No.154040
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…102回       
しかし,其処にヒエン達の姿はない,一体どうしたものか・・・。

「バカめ! かつてのジェネシスの威力についてのデータをこっそりコピーさせて貰った甲斐があったな・・・」
「此方も一度外へ避難してしまえば無傷で済みますもんね」
「ま,ここら辺はアンタらの計算違いだったんじゃねーの?」

なんと宮殿の外にバリアごとテレポートして,ジェネシスの驚異から免れていたのだ!
しかも,いつの間にやらヒエンとコウガの体に虹色の鎧が纏われており,『大いなる力』の再覚醒を告げていた。
そして,更にその後には,かつての獣牙族のような獣人を象った紅いMSのような機械が浮いている。

「・・・それよりも,だ。
 そっちがジェネシスを使ってくると言う事なら,此方も天界に保存して置いたとっておきを出動させるぜ!
 見ろ,この『魔想騎士』(マジカルミラージュナイト,又はまそうきし)の神々しさ!
 コイツを纏えば,そのジェネシス並みの力が発揮出来るって訳なんだよ!!」
「ちなみにだな・・・」

コウガからの説明の後,ヒエンの一言でコックピットが開く。
すると其処には,医務室で休んでいたはずのレンガが乗っていた!
しかも,レンガの席の後には,コウガとヒエンの分なのか,2人分の空席があった。

「この魔想騎士,『クリムゾンウルフ』のメインパイロットに選ばれたのはボクなんだよ!
 ふふ,これで紅蓮龍騎は歴代の3人が揃ったね!
 そっちはたった二人だし,そんなに小さな身体じゃこの魔想騎士の剣,受け止められる訳無いよねぇw
 そんな訳で,そっちには消えて貰うよ!!」

レンガもまた,虹色の鎧を身に纏っていた。
そもそも何故レンガが此処に戻ってこられたのかというと,ザオウバルガが到着して数分後に遡らなければならない・・・。

(219.169.212.198).. 2006年06月09日 20:42   No.154042
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…103回       
レンガが眼を醒ました時,その傍にはかつてコウガと戦った仲間の英霊達が居た。
クウガ,ソウガ,トゥライ・・・それにファウストや先代飛天王のアレックスなどもいる。
その中に混ざって,皇魔族を裏切り魔界から抜け出して聖龍地方に住み着いた皇魔族の青年二人が居た。
・・・実はこの二人,ツバキたちと仲が良くレンガの介護を任されたのだ。
そして目覚めたレンガは,真っ先にコウガ達の事を気に掛ける。
青年の片方であるユウガがそれに応えると,もう片方の青年コクガから意外な事実が告げられた。

『お前に心の影こそ無いが,その代わりトゥライとファウストの力を借りれば天魔龍騎になる事が出来る』

そう,その言葉を信じたレンガは早速トゥライとファウストの2人と合体,そしてものの見事に天魔龍騎として覚醒したのである。
更にユウガ達がツバキから託された魔想騎士をレンガに渡した後,レンガは急いで乗り込み,コウガ達の元へ向かったのだ。
そして着いた時,丁度ジェネシスによるレーザーから回避する為にホムラ達がバリアごとテレポートした瞬間に立ち会ったのだ。
閃光が迸る中でレンガは事情を説明し,そうして今に至る。

レンガ達3人の乗る魔想騎士,それには一体どんな力が秘められているのか・・・。

(219.169.212.198).. 2006年06月09日 20:51   No.154043
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…90回       
「おのれ・・・、小賢しい真似を・・・」
「ザオウバルガ様、どうか落ち着いてください。しかし、悪い事は重なるものですね・・・。どうやら、外の魔物軍団は全滅したみたいです。もしこのまま外の交星族がこちらに向かえば、あっという間に包囲されてしまいます!」
「ええい、こうなれば外の奴らだけでも・・・!シグレよ!今奴らはどの方角にいる!?」
「恐らく、南の方かと・・・」
「ならば、目標点入力!目標、南方面!次発のチャージもさっさと済ませるのだ!」
「は、はい!すぐに目標点入力と再チャージを完了させます!!」
もちろん、これをストラー達が見逃すはずなどなかった。すぐにジェネシスへと向かう。
「いいな、所詮あれはコピー、まがい物だ。オリジナルよりは明らかに耐久力が低いだろう!」
「全員、ビーム砲照準!撃てー!!」
ニトロ、ライブ、ストラー、ドリラー、ショベラー、ミキラー、クレーラーのビームが一気にジェネシスに襲いかかる。だが、本体目前で弾かれてしまう。
「ちぃっ、魔力のバリアを展開してやがる!」
「これじゃ、いくら撃っても無駄だぜ!?」
「いいや、オリジナルの特殊シールドと同じく、あのバリアを展開する為の魔力も無限じゃない!全員、ビームを一点に集中させるんだ!何度も同じところを攻撃されれば、あのバリアだって限界になるさ!撃てー!撃ちまくれーーー!!」
ライブに促され、攻撃目標を一点に集中させて連続でビームを叩き込む。
「や、やめろ!そんな事をされたらこちらの計画が台無しだ!シグレ、さっさと奴らを撃ち落としてしまえ!!」
「はっ、ただいま!・・・って、このジェネシスには迎撃システムがありませんけど!?」
「魔力の都合上、どうしても迎撃システムまでは複製できなかったのだ!お前が直々に奴らを落としてこい!」
「分かりましたよ、やればいいんでしょ!!」
半ばヤケクソでシグレがストラー達に攻撃を加える。だが、攻撃に移るのが遅かった。何かが割れるような凄い音がしたのだ。そう、ストラー達の連続攻撃に耐えきれずジェネシスのバリアが壊れたのである。もはや本体はむき出し。
「よーし、全員一斉攻撃!!」
「や、やめろーーーーーーーーーーーーー!!」
シグレの防御だけではストラー達のビーム全てを防ぐのは不可能である。ビームはジェネシスのあちこちに命中し、膨大なエネルギーによる大爆発が起こったのだった。

(124.85.218.187).. 2006年06月10日 06:19   No.154044
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…104回       
「ぉわ; さっすが・・・;;」
「水と炎の合成だから爆発も凄いですね;
 こっちのバリアはちゃんと機能しているお陰でその爆風にも押されてませんし・・・」

「良し,母さん,ヒエンちゃん!
 ザオウバルガとシグレに止めを刺そう!」
「ああ! 気が動転している今がチャンスだ!」
「我ら紅蓮龍騎に宿る力,その魂に刻め!!」

バリア内のホムラ達,魔想騎士内のコウガ達もその光景を目の当たりにしていた。
其処をチャンスと見て,コウガ達3人の乗る魔想騎士が剣を抜いて突進してくる!
その剣には次第に虹色に輝く炎が纏われ,揺らめきと熱,炎自体の大きさも段々とザオウバルガに近づくに連れて大きくなって行く。

「うおぉぉぉぉおぉぉおぉぉおおぉぉぉぉぉっ!!」

3人の声と意志が重なる。
3人の心が一つになる。
ザオウバルガを倒したい憎悪が,世界を平和にしたい情熱が,大切なものを護りたい愛情が,剣に宿り炎をより強くしていく!

そして,ザオウバルガとシグレに向けて,彼女らの携える剣が振り下ろされる。
それと同時に,閃光が迸り,視界が全て真っ白になった――――――!!

(219.169.212.198).. 2006年06月10日 17:19   No.154045
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…91回       
 眩い閃光、そしてジェネシス並の大爆発・・・。かくして、ザオウバルガとシグレの時雨蒼燕流の師弟コンビは倒れたかに見えた。しかし、そうではなかった。
「・・・どうだ、ライブ生命反応は?あれだけの威力だ、まともにくらってるなら死なない方がおかしいからな」
「あの爆発のせいでセンサーが少し狂ってるね。こりゃあ、判定は無理かな・・・っと、クレーラー、そっちのはどう?」
「しっかりと生命反応が出てるぜ、2人分」
「なんだって!?じゃあ、あの2人は寸前で逃げたっていうのか!?」
「いや、だいぶ大けがしてるみたいだからくらったんだろうよ」
「まぁ、生きていたならトドメをさすまでだ」
ストラーが攻撃しようとしたが、そうする前に通信が入った。

 所変わってこちらは宮殿の外。ブラーム、エアイド、シグレアのオムニコン達を中心に、交星族メンバーは戦闘区域となったエリアの復興作業に取りかかっていた。そんな中で、あの大爆発の音と光が宮殿から漏れたのをトラルーは心配して、ストラーに通信を入れたのだ。
「ストラー、聞こえるかい?トラルーだ」
「おお、トラルー!そっちは無事だったか」
「オムニコン達も参戦してくれたおかげだよ。ところで、宮殿の中で何が起きたんだい?凄い爆発があったみたいだけど・・・」
「ああ、いろいろあるから、洗いざらい説明するぜ」
説明すること15分・・・。
「ほほう、そんなことがあったのか。しかし、ジェネシスを複製するとは、ザオウバルガも禁忌を犯す奴だなぁ、まったく」
「なぁ、そのジェネシスっつーのは、具体的にはどんなものなんだよ?」
「ジェネシスっていうのは、本来は一つの町ぐらいの大きさはあったと思われる巨大核兵器だ。原理としては、内部の特殊な装置(ニュートロンジャマーキャンセラー)を用いて核爆発を起こし、それによって生じた核エネルギーで強烈なガンマ線を発射するというものだ。そのガンマ線、オリジナルならば大艦隊を一瞬で全滅させたり、大きな都市をも一撃で消し飛ばす程の威力がある」
「そんなものを、ザオウバルガは複製したのか。恐ろしい限りだな」
「正直、ジェネシスの技術を盗んでいたのには驚いたよ。ジェネシスが投入された戦争の終結後、あれのテクノロジーはほぼ完全に抹消してしまった筈だからね。まぁ何はともあれ、甚大な被害が出なかったのは不幸中の幸いだね」
「ああ、もうビックリしたぜ。んで、俺達はどうすればいい?」
「では、一足先にこちらと合流し、復興作業を手伝ってもらおうかな」
「了解だ!んじゃ、サッサと合流するぜ」
こうして、交星族メンバーは全て復興作業に回されるのであった・・・。

(124.85.218.187).. 2006年06月12日 18:14   No.154046
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…105回       
「・・・逃げられたか・・・」
「でも・・・一応勝ったんだよね?」
「ああ,大目玉食らわす事には成功したと言っても過言じゃねぇや。
 それにこの酷い怪我でなら,回復にはしばらくかかるだろうし・・・」
「だが,誰か私の知る者が止めを刺しに行く予感がする。
 恐らく,近くの森に逃げ込んだ所を・・・」


ちゅどーん!!


「・・・ほらな?」
「あらまー・・・」
生命反応が滅茶苦茶弱ってる・・・; こりゃ,長くないね」

コウガ達も一安心,魔想騎士内で会話を交わす内に近くの森の方で爆発音があったのが聞こえ,誰かが爆発を起こしたのだと悟った。
そしてヒエンは,それが自分の知る者の行動である事を自ずと感づいていたのである。


所変わって少し時を遡った森の中。
案の定ザオウバルガとシグレがよたよたと歩いていた。
体中から血を流し,歩くのがやっとというような感じである。

「・・・侮りすぎましたね,ザオウバルガ様・・・」
「仕方あるまい・・・,ジェネシスの複製を破壊された時の気の動転がこうさせたのだ・・・」
「これから・・・如何致しましょう?」
「一度雨雲に戻り,力を養おう・・・」

今後についての会話だ。
結局は拠点に戻って体勢を立て直そうという様子だが,果たして飛ぶ程の体力があるのだろうか。
そんなとき,ザオウバルガ達の前にあの人が立ちはだかる。

「ほぉーん,アンタらが母さんの言ってた『時雨蒼燕流』の使い手か」
「!! 無魔紅皇の子倅(こせがれ)ッ・・・!!」

そう,ネレイドだ。
セイファートとフリズレート,それに護衛モンスター達も後にいる。
ついでに言うと,ユニコーンたちがザオウバルガを包囲している為,逃げ道は最早空しかないのだ。
だが飛べるような体力も無さそうなシグレ達にとって,もう逃げ道はないも同然。
ネレイドにとっては格好のストレス発散道具のようだ。

「そーいや,アンタが俺の事洗脳したんだったな・・・!
 そのせいで散々な目にあって,お陰で俺様の正義の魂に火がついちまった。
 この代償,高くつくぜ・・・!」
「・・・ザオウバルガ様,逃げましょう!!
 何だかもの凄く嫌な予感が・・・;;」
「しかし逃げ道を塞がれた・・・,空を飛ぼうとも,最早我々にはそんな力は残っておらん・・・;;」
「・・・最後の祈祷は済んだか?」
「・・・・・・お,お許しをっ・・・!!」
「・・・終わったみてぇだな。 じゃあくたばれ!」
「ひぃぃぃぃぃぃぃっっっ!!」


ちゅどーん!!


「へっ,スッキリしたぜw
 良し,セイファート,フリズレート,行こうぜ」

「・・・もう人生に疲れました,いっそのこと死にたいです,ザオウバルガ様・・・(涙」
「我が野望は永遠・・・也・・・ぐふぅっ・・・」


結局ネレイドの放った爆発系魔法によってKO。
シグレもザオウバルガももう既に生きる気力が殆ど残っていないようだ・・・。
こうして,ネレイドは一路飛天地方宮殿へと向かうのであった。

(219.169.212.198).. 2006年06月12日 20:38   No.154047
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…92回       
        第13部
「・・・ザオウバルガめ、案外不甲斐ない。紅蓮龍騎を始末し損ねるとはな。まぁいい、彼らとて貴重な戦力。今の力で足りぬなら、新たな力を与えて倒させればいい・・・」
ネレイドがザオウバルガ達を倒した現場の上空から飛天地域の状況を見つめる一人の男。そして彼を乗せているステルス機型ビークル。形からすると、どうやら交星族の一員のようである。ビークルの方が男に尋ねた。
「プロイツェン様、どうやらトラルーもザオウバルガの野望阻止に貢献したみたいですよ」
「なに、それは本当かウィンバー!!よりによってトラルーが紅蓮龍騎と協力関係にあるとは思ってなかったな・・・。むう、これは少々面倒になってきたな・・・」
プロイツェンと呼ばれた男は、トラルーのヒエン達への支援の事実に動揺を隠せないようだ。ウィンバーと呼ばれたビークルは、話を続ける。
「トラルーにとって、貴方は父親に当たる存在。姿形こそ違えど、立派な親子なのでしょう?ならば、今後どうなさりますか?プロイツェン様」
「ああ、お前の言うとおりだよウィンバー。私とて我が息子をこちらの陣営に戻したいと思っているさ。しかし、今は父親として息子の考えを聞きたいと思っている。ウィンバーよ、すぐにトラルーの下へ行き、ヴァルハラに連れてくるのだ。これは、命令だ。恐らく拒むことはないだろうから難なくこなせる筈だ、では頼むぞ。私は一足先にヴァルハラに戻らせてもらうよ。どうもこの世界の空気には馴染めないのでな・・・」
「ハッ、必ずトラルーをヴァルハラに連れてきてさしあげましょう」
プロイツェンは先程から開いていたスペースゲートを通って姿を消した。その後、ウィンバーは真っ直ぐに宮殿エリアに向かうのであった・・・。

      第4章へ続く・・・。

(124.85.218.187).. 2006年06月13日 18:05   No.154048

■--リターンファイターズ 第2章
++ マイン (一旦書いてみる)…50回          

ではでは、恒例のレギュラー投下です。

名前:トラルー
パワー:6
滞在地:神羅連和国
必殺技:ドライブ・スピン
データ:暗黒の憑依合体を成し遂げたオウガの攻撃による傷は癒えたものの、その代償として戦闘力は約半分となってしまった。弟のタランスと共に援護に専念する。
パートナータランス
セリフ:「未来を決めるのは、今という一瞬なんだ!」
豆知識:トラルーは千年前の出来事を思い返す度にハンカチを用意するらしいゾ!

名前:タランス
パワー:6
滞在地:神羅連和国
必殺技:ポイズンアヌビス
データ:トラルーの弟で、「〜っす」や「パラリラ〜」が口癖。バイク型に変形する。以前とは違い、蜘蛛型に変形することはなくなった。
パートナー:トラルー
セリフ:「援護は、アタチ達の得意分野っす!」
豆知識:タランスはいつもトラルーと行動を共にするらしいゾ!

名前:ニトロ
パワー:10
出身地:飛天地域
必殺技:マッハブラスト
データ:元カラミティで、レーシングカー型に変形することができる。猛スピードで接近しビームを叩き込む、ヒット&アウェイ戦法が得意。
パートナー:ライブ
セリフ:「いくぜ、ぶっとびな!!」
豆知識:ニトロとライブは、3人でのチームプレイができなくなったことが少し悲しいらしいゾ!

名前:ライブ
パワー:10
出身地:飛天地域
必殺技:ジェットレール
データ:元フォビドゥンで、ヘリコプター型に変形することができる。誘導ビームとエネルギー偏向能力は、転生前以上のものとなっている。
パートナー:ニトロ
セリフ:「いつまでも平和ならいいのに・・・」
豆知識:ライブは千年前の伝説の部族王達の激闘を目撃して以来、トラルー並の平和主義者になったらしいゾ!
(124.85.219.88).. 2006年04月28日 03:50   No.153001

++ マイン (一旦書いてみる)…51回       
センカ達の儀式の内容は、リミット氏のアイデアでいこうと思っております。なので、お手数かもしれませんがリミット氏に祭壇付近でのストーリーを投下してもらえますか?んで、第2章第1部をどうぞ。

         第1部
 開かれた後の出来事が全て記されているという『未来の書』をあらかた見終わったトラルー・タランス・クレーラーの3人は、ヒエン達にも大まかな内容を伝えるべく飛天地域へと向かった。
「まさか、センカが持ってきたあの石版が役に立つとは思わなかったぜ」
「それよか、魔界に『未来の書』があることの方がビックリっすよ」
タランスはビークルモードとしてバイク型に変形できる。しかも背中に仲間を乗せて走る事も可能である。先ほどからタランスの背中にトラルーが乗っているのはその為である。
「何はともあれ、『未来の書』の通りに状況が進行していくとすれば、希望となりうる存在はただ1人だ!もちろん、僕らも一矢報いるけどね」
トラルー達3人が目を通した『未来の書』。それには、いったいどんな事が記されているのであろうか!?そして、『希望となりうる存在』とは、いったい誰の事なのであろうか!?

(124.85.219.88).. 2006年04月28日 20:03   No.153002
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…75回       
「うぅ・・・」
体を起こしてみる。
どうやら何とも無いようだが,俺等2人は飛天地方の宮殿に捕らわれたようだ・・・。
それにしても,あの時俺に語りかけてきたのは一体誰だったんだ?
考えれば考える程に,頭の中がごちゃごちゃに・・・もう考えてられねぇっっ;;
・・・で,ふと隣を見やってみたら案の定オウガが安眠してた。
にしても可愛い寝顔してやがるぜ,俺にもましてな。
そうやって色々見たり考えたりしているうちに,扉が開いて誰かが入ってきたんだが・・・。


「・・・入るぞ」
「あぁ,こっちは抵抗する気はまんざr・・・ってえぇぇぇぇぇぇ!?」
「・・・マスター? おや,いつの間にか裏人格が追いやられているようですね・・・」
「・・・オウガ,あれ見ろ・・・;;」
「・・・? ヒエン様!!」
「どうやら気が付いた時には暗黒化が解けていたようだな。
 具合の方はどうだ?」
「私の方は大事には至っては居ません。
 しかし人格が完全に追いやられた状態だったマスターは,何が何だか解らないような状態なのですが・・・」
「・・・成る程,暗黒化について何も解んねぇ訳だな・・・」
「で,今何がどうなってる訳??(滝汗」
「それは順を追って説明しよう・・・」

(219.169.212.198).. 2006年04月28日 21:20   No.153003
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…76回       
取り敢えず,その・・・ヒエンって子から事情を大まかに説明して貰った。
まずヒエンって子は俺の子孫で,孫に当たる人。
それも俺の代から数えて3代目の紅蓮龍騎に就任した,飛天族の地を色濃く継ぐ女騎士だって言うんだ。
んで,俺が死ぬ前にオウガは不老不死になる薬を飲んで不老不死となり,俺の子孫に代々仕えていくって言う契約を交わした,までは良いんだが・・・。
その後が大変だったらしい。
俺も神界の黄泉国ってところで静かに転生の時を待っていたんだが,何だか訳のわからない黒い物体に取り憑かれて以来全く記憶がない。
それでヒエンの話によると此処は俺等の活躍したマステリオンとの戦いの時代から1000年経った神羅連和国の時代らしい。
俺はそれ以来『爆砕王コウガ』なんて名乗って暴徒化していたという話だ,こりゃ参ったな・・・。
おまけにオウガも『ネレイド』とか言う謎の男に洗脳されて悪の手先になっちまうし・・・。
その原因は『裏人格』の覚醒だったらしいんだが,そうなるといつまたおかしくなるか・・・。
そして俺が気付く前にオウガと俺とが憑依合体してて,ヒエンと憑依合体したソルが戦っていたんだが,お互いの技をぶつけ合った衝撃に耐えきれずに合体が解け,それからツバキさん達に運ばれて今に至るって言う訳らしい・・・。
それにしても,1000年経って一体どんな風に世界は変わったんだろうなぁ・・・。

(219.169.212.198).. 2006年04月28日 21:27   No.153004
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…77回       
ようやっと洗脳が解けましたが,この後本気で世界を見て回ろうとしたあの3人がネレイドに連れられて出てくる・・・予定でつ。
と言う訳で暗黒化解消後の2人のデータを。


名前:天上聖皇オウガ
パワー:11
出身地:天界中央部
必殺技:夢幻旋風剣
データ:憑依合体の解除のショックで暗黒化が解けたオウガ。パワーも元に戻り,ヒエンとコウガの2人の契約主との盟約の下に再び悪と戦う事を誓う。
パートナー:紅蓮龍院コウガ&紅蓮龍騎ヒエン

オウガ
「これまでの失態,お許し下さい。
 この後は私もこの罪を償うべく,貴女方お二人に忠誠を誓います・・・!」
オウガ・コウガの暗黒化が解けたという方は直ぐにネレイド達に届いた。ネレイドはその報を受け,自らあの3人を連れての出撃を決める・・・。


名前:紅蓮龍院コウガ
パワー:7
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:元祖・紅蓮翔破斬
データ:暗黒化が解け,元の正義感の強い女性に戻った先々代の紅蓮龍騎。ヒエンの話を聞き,勧善懲悪に燃えた彼女はオウガと共に戦う事を決意した!
パートナー:紅蓮龍騎ヒエン&天上聖皇オウガ

コウガ
「こうしちゃいられねぇ,俺ももっと強くなって,ヒエンちゃんのサポートに回らなくちゃ!!」
そして同刻,トラルー達と出会ったヒエン達は『未来の書』の内容を知って愕然としてしまう。一筋の希望はあれど,あのネレイドが出撃してくると思えば気が気ではないのだ。

(219.169.212.198).. 2006年04月28日 21:36   No.153005
++ リミット (第1個目の修行)…10回       
>マインさん
すいません。ストーリー考えていたんですが、最後の方がまとまらなくて止まってました。

   第2部
「みんなー、もどってきたよー!」
クテンがセンカを連れて祭壇へと戻ってきた。
「あとはあなたのお仕事です。しっかり頼みますよ?」
「うん!」
マーガレットに言われ、センカは祭壇へと上がる。
魔力を練り、術式を唱え始めた。
「世界を導く黄金(こがね)の雷よ、力に封を解き放て!」
唱え終わると、祭壇からはさらに大きな光が溢れ出た。
「これで準備は終わりってことか。」
「・・・そうね。あとは力自身の目覚めを待つだけ・・・。」
祭壇から降りてくるセンカを見ながらシュリードとミストが言う。その直後

ドゴォォォォーーーーン

祭壇に爆発が起こり、センカが吹き飛んでくる。
「イッタ〜!何なのよ、もう!!」
「全く、センカはあわてんぼうですね?」
「少し、落ち着きを持った方がいい・・・。」
「ええぇぇー!なんで自動的にアタシのせいになんのよ!」
コケることの多いセンカは、よくからかわれる。
「3人とも、そんなことしてる暇はないみたいだよ!」
「思ったより早かったわね。こっちの魔力も回復しきってないし・・・厄介だわ。」
センカが吹き飛んだ理由は空からの攻撃だった。
「あらあら、すっごくいいタイミングだったみたい。」
空から舞い降りる4人の皇魔族。
「なんだぁ、てめぇら!?」
「我等は狂魔王ヴェノム様に仕える者。我が名は紫焔将アズラエル。」
「俺は白雷将ケルベロス。」
「ワタシは黒華将リリト。」
「・・こ、紅風将スレイア。そ、その力、ヴェノム様の所へ持ち帰らせてもらいます。
 ー4枚の黒き刃が、8人に襲い掛かるー


(210.235.244.229).. 2006年04月28日 22:02   No.153006
++ リミット (第1個目の修行)…11回       
「コノ醜クモ美シキ世界」
リリトがそう言うと、周囲は黒い花弁に包まれた。
「フフフ、ワタシが捕まえられるかしら?」
するとリリトの幻影が多数出現した。
「こ、これは・・・。」
「余所見をしている暇は無いぞ!」
   ガッ
フィニオンを狙い、アズラエルが炎の魔法剣で襲い掛かる。
「あなたも・・油断しない方がいい。」
すかさずサポートに回り、魔術を放つミスト。それほど強い魔術ではなかったが、すでに交星族と戦闘をしていたアズラエルには十分であった。
「ぐっ・・・。」
「だから、俺らに任せて休んでりゃよかったのに。」
「ふざけるな!貴様こそ多人数戦が嫌なら休めばよかったのだ!!」
「喧嘩・・・駄目・・・。」
「そうですね。仕事が終わってからきっちりやってあげますよ。」
戦いながら会話を交わす3人。リリトは翻弄担当。8人を相手にしても余裕があるようだ。
「ちっ、なめやがってぇ。」

ーその後戦いは加速していった。ポテンシャルの差から次第に皇魔族が有利になっていく。しぁし、転機は突然きた。−

「悲愴と慈愛の炎!」
「轟雷獣翔牙!」
クリムゾンロード!」
3人の必殺技で吹き飛ぶグレスとクテン。直撃ではなかったが、大きな衝撃が走る。他の騎士たちはその必殺技の隙を見逃さなかった。
「ディープバースト!」
「駆獣旋迅!」
水の塊と風の刃がスレイアに襲い掛かる。
「きゃぁぁぁぁーーーーー!!」
まともに食らったスレイアは塵となって消えていった。
1人消えたとはいえ、リリトとケルベロスはピンピンしている。消耗の激しい騎士たちは、数で勝っていても明らかに不利だった。そのとき、
「遅い、遅すぎるぞアズラエル!」
戦場に響き渡る声。見上げた先には紫に光る精神体。
『ヴェノム様!?』
3人が口をそろえる。
 ー突如現れた狂気の王は、戦場を混沌へと落としていくー

(222.225.170.253).. 2006年04月29日 02:06   No.153007
++ リミット (第1個目の修行)…12回       
「ん?」
「どうなされたのですか、ヴェノム様?」
周囲を見渡すヴェノム。
「すばらしい、多少力は足りないが、申し分ない魂だ!」
「た、魂・・・?」
不安な表情を浮かべるクリア。そして、それは的中してしまう。
ヴェノムは魔力を練り上げる。
「スピリットキャプチャー!」
直後、8人は体から力が抜けていくのがわかった。
「ち、力が・・抜け・・・て・・・・・。」
そのとき、
 カアァァァーーーーーッ
祭壇から光球が飛び出した。大いなる力である。
「す、すばらしい!あの力さえあれば、完全に復活できる!」
「ダ、ダメ・・・・。」
センカの祈りが通じたのか、大いなる力は突然意思を持ったかのように飛天領地へと飛んでいった。
「よかっ・・・たぁ・・・・。」
魂を抜き取られた8人の肉体が地に落ちる。
「くぅ、あと少しだというのに!」
ヴェノムは言いながらリリトを見る。
「い、いやぁぁぁぁーーーーーッ!!そん・・な・・・。」
リリトの魂を取り込むと、ヴェノムは闇に包まれた。そして、闇が晴れると途中ではあるが、だいたいの力を取り戻した姿がそこにあった。完全でなくともその強大な魔力は、残る2人にも影響を与えた。
「うああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーっ!!」
雄叫びと共に、ケルベロスはさっきの3倍はある大きさの3つ首の狼になった。これこそが本性である。
「私の力もこれほど上がるとは・・・。」
翼が大きくなり、魔力が格段に上がった。
「さあ、あの力を手に入れるのだ!」
ヴェノムはケルベロスにまたがると、アズラエルを率いて大いなる力の飛んでいった飛天領地へと向かっていった。

(222.225.170.253).. 2006年04月29日 02:43   No.153008
++ マイン (一旦書いてみる)…52回       
        第3部
 鎧羅地域から2日かけて走り続け、ようやく飛天地域に辿り着いたトラルー・タランス・クレーラーの3人は、まっすぐに宮殿へと向かった。そしてコウガ達のいる医務室へと急いだ。
「みんな!どうだい?暗黒化の方は?」
「大丈夫、合体解除のショックで暗黒化は解消されたらしい」
「それは結構。さて、イキナリの重大発表だ。まず、この古ぼけた本は、開かれた後の大きな出来事が全て記されているという『未来の書』。これの中にとんでもない事が書かれていたんだ。まず一番最初のページに『中央都市の祭壇にて4人の巫女と4人の騎士、そして部下の1人の魂を取り込んだ狂魔王と、過去の因縁にけりを付けるべく決起した邪皇が、大いなる力を求め南の地に舞い降りるであろう』と書かれていた。大いなる力が何なのか知らないけど、狂魔王ヴェノム、邪皇ネレイド。彼らが一度にここにやってきたら、いくらなんでも危険すぎる!『未来の書』の内容は絶対だとされているという。だからまずここにヴェノムとネレイドが来るのは間違いない。先程までとは比べものにならない程の厳しい戦いになるだろう。だから、僕らもできる限りのサポートをすることを誓おう!」
「それはありがたいですね・・・。しかし、話によると2つのビークルが修理中だそうではないですか」
「それはそうなんだけど、いざ戦闘になればそんなこと言ってられないのは分かるね、オウガ」
「じゃあ、どうすんだよ」
「なに、ビークルの合体パターンは一つじゃないさ。いざとなれば、ショベルクレーンを使う覚悟もある」
ヒエンには、何か気にかかるような言葉が混じっていたのだろう、こんな疑問を口にした。
「覚悟?それはいったい、どういうことだ?」
「実は、まだショベル&クレーンの合体の最終調整が終わってないんすよ。調整が終わっていないままで合体すれば、どれ程の反動が生じるか分かったものじゃないんす。要するに、ショベル&クレーンは今は諸刃の剣ってことっす」
タランスの回答を聞くと、あとは何も言わなかった。システム調整が完了していないものには、調整済みのものよりも危険が伴うものだ。それがましてや戦闘中に影響するかもしれないと考えるとトラルーが「覚悟」という言葉を使った理由が分かったからであった。

 一方、ヴェノム・ケルベロス・アズラエルの3人組は飛天地域まで残り僅かとなっていた。
「もうすぐ・・・もうすぐ、今度こそ大いなる力を手に入れられるのだ!『未来の書』の通りにいけばな
そう、ヴェノムもまた『未来の書』を持っているのである。どうやら、『未来の書』は同じものがいくつか存在するようである。
「唯一邪魔となりうるのは、あの邪皇ネレイドとかいう奴だけです。うろたえることはないでしょう!」
「・・・果たして、そう上手くいくかな?」
ヴェノムを不安がらせる存在、ネレイド。彼はいったい何者なのであろうか?

(124.85.219.88).. 2006年04月29日 04:10   No.153009
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…78回       
「動き出したか・・・」
「ネレイド様ぁ,本当にこの世界にあたし好みの美男子がたっっくさんいるのぉ?」
「無論だ,これまで氷のオブジェにしてきた男達よりも格段と良い輩が居るのでな・・・」
「・・・兄さん,本当にあの3人を従えていくんだね?」
「ああ,オウガを失った以上・・・そそのかして連れてきたこいつ等を使うしかない。
 それにこいつ等は飛天地方以外の世界も見てみたい気持ちに溢れていて俺の元を離れる気はまんざら無さそうだからな・・・」
「そうだね・・・後はヒエン達を倒して,その魂をヴェノム様達に捧げれば・・・」
「後は我ら『無魔』の時代,黒魔族と手を組めば地上界の壊滅など容易いじゃろうな・・・」
「しかし,他のアズラエルとケルベロス・・・こいつ等が厄介者らしい。
 俺たちの事を邪魔者扱いしているようだからな」
「そぉんなぁ; アタシ達種族を増やして繁栄する為に色々と美男子氷付けにしたり美女に魔物(ホラー)を植え付けたりしてるのに〜;;」
「だが,此方が行動を起こせば早い事だ。
 どうやら奴らの追う『大いなる力』,飛天地方へ飛んでいったらしい。
 それを捕まえさえしてしまえば,後はヴェノムに任せて高みの見物や美男子狩りが存分に楽しめる・・・」
「さぁっすがぁw」
「それで・・・いつ出るの?」
「早ければ明日だ。
 奴らはもう既に部下や御子達の魂を抜き取り力を蓄え始めているらしい・・・」
なるほどw じゃあアタシ等もお供しますv」
「・・・すまんが初めから全員連れて行くつもりだったぞ,俺は・・・」

(219.169.212.198).. 2006年04月29日 17:05   No.153010
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…80回       
その頃,天上魔導四天皇はオウガとソルを呼び出し,緊急で会議を開いた。

「まず率直に聞くぞ,中央王国の方から何か強大な力が2つ感じられたな?」
「ええ,はっきりと感じました」
「俺の持つ邪悪な闇の力と兄貴やヒエンの嬢っちゃん達が持つ無限の光の力のような強大な力だった・・・,どちらもこの飛天地方に向かって飛んできてやがる」
「その中にネレイドらしい人物の気は感じられたかしら?」
「いや,奴はナリを潜めているらしい。
 しかし・・・『未来の書』にある狂魔王・・・,あれはもしかしたら俺たち堕天使の間でも最近噂になってるヴェノムの事かもしれねぇ」
「もしかしたら,巫女の内の一人が強く願った事で『大いなる力』は意志を持って此方へ飛んで来たんでしょうか・・・」
「それも有り得ますね・・・。
 でも,一体誰を目指しているのか僕にはさっぱり・・・」
「・・・きっとヒエンかコウガのどちらかか,トラルーだろう」
「! 何故そんな予想が付くんです!?」
簡単な事だ・・・,トラルーは交星族の英雄ラピレイザーだし,飛天族の英雄の家系であるが故に,コウガの方はアナスタシア様に選ばれた戸童だった事が解っている。
 こうとなりゃ,そのどちらかに宿って再び世界が邪悪に染まる事から護ろうとして居るんだろうな,その『大いなる力』って奴は・・・」
「どちらにせよ,ヴェノムに魂を抜き取らせないのも大切な事だ。
 ネレイドの奴ももしかしたらその『大いなる力』を狙っているのかも知れないしな」
「それじゃ決裁を取る。
 ヒエンとコウガ,それにオウガとソル,トラルーの魂を守護し,『大いなる力』の戸童とする・・・異議はないな?」
「はい」
「無論だ,嬢っちゃんの為でもあるし」
「異議ありません,マスターを護る為に尽力致します」
「僕も同じです」
「サナも!」
「良し決まりだ,そうとなれば早速ヒエン達を連れ出して『大いなる力』を探しに行くぞ!!」

(219.169.212.198).. 2006年04月29日 17:44   No.153012
++ マイン (一旦書いてみる)…53回       
       第4部
 天上魔導四天皇達の会議を傍聴していたタランスは、速攻でトラルー達に報告した。報告の時、トラルーは『未来の書』を読んでいた。
「報告するっす。トラルー、ヒエン、コウガ、オウガ、ソルの5人の魂の守護を徹底、そして『大いなる力』の戸童にするということで決まったっす。これからは天上魔導四天皇達の護衛がつくみたいっす」
「報告ご苦労様、タランス」
「ところで・・・、なんで『未来の書』をまた読んでるんすか?」
「暇つぶしさ、暇つぶし。今は迂闊に動けないんでね・・・。さてと、出発準備といこうか」
「もうすぐに出発するみたいっすよ」
「よし、君はドリルとミキサーの修理を続けるんだ。いつ戦闘が起こるか分からないからね」

 一方、こちらはヴェノム、ケルベロス、アズラエルの3人組。もう飛天地域にいつ乗り込んでもおかしくはなかった。だが、彼らをそうさせない理由がある。それは、ネレイド達であった。
「噂は聞いているぞ、邪皇ネレイド」
「それはお互い様だ、狂魔王ヴェノム。俺とお前が手を組めば、あんな奴ら楽勝だ!どうだ?敵は同じなんだし、ここは手を組まないか?」
「・・・共同戦線か、面白い」
そこへヴェノムの部下の中で一番神経質かと思われるアズラエルが割って入る。
「ヴェノム様、判断を誤ってはいけません!奴らは無魔族の者達、倒す敵は同じでも、目的は我々を利用することに決まってます!」
だが、ヴェノムは聞き入れようとしない。
「ええい、黙れアズラエル!貴様の神経質のおかげで今まで何度重大な判断ミスをしたと思っているのだ!?今回は貴様の意見など聞かんぞ!」
そしてあっけなく無魔族と黒魔族の同盟が成立した。目指すは飛天地域に逃げ込んだ、『大いなる力』である。激しき戦い、再び!

(124.85.219.88).. 2006年04月29日 20:28   No.153013
++ マイン (一旦書いてみる)…54回       
 無魔族と黒魔族の同盟が成立した頃、コウガ、ヒエン、オウガ、ソル、天上魔導四天皇、そしてアドベントライズのストラー、ショベラー、クレーラーが『大いなる力』を求め探索を開始していた。
「どうだ、そっちにはあったか?」
「ダメだ、こっちにゃ見あたらないぜ」
「空から見ても同じ・・・」
「欠片すら見つからんぜ」
捜索に手こずっているようである。交星族の内、この捜索活動に参加しているのはアドベントライズの一部ぐらいであり、ニトロ達は万が一に備えて宮殿の警護に回っていたのである。多少人手が足りない状態ではあるが、もしも相手が囮作戦か何かを使っていたときに備えるにはこれしか無かったのである。と、そこへ遂に彼らが現れた。
「フフフ・・・、どうやらまだ『大いなる力』を手に入れていないようだな。では、早い内に倒させてもらうぞ!」
「覚悟しな、厄介者共が!」
ネレイドとヴェノム、そして彼らの部下達が攻めてきたのである。まず飛び出したのは、トラルーへのリベンジに燃えるアズラエルである。
「さぁ、以前の雪辱を晴らさせてもらうぞ!」
「ムム・・・、『未来の書』の通りだ!
『大いなる力を求め、狂魔王と邪皇が手を組むであろう。そして、狂魔王の部下の1人が強化されし己の力を持ってして精霊に再戦を挑んでくるであろう』
ヴェノムの仕業か分からないけど、なんかパワーアップしてる!?」
ヴェノムの魔力の影響でパワーアップしたアズラエルは、今回こそはトラルーを倒そうと躍起になっているのである。その為か、以前に比べ多少判断能力が低下しているように見受けられる。が、それが問題にならない程にアズラエルは強くなっていた。次第に押されていくトラルー、そしてアズラエルの渾身の一撃をくらってしまった。
「が・・・っ!?く・・・くそ・・・、こうなったら、状況を打破できる方法は・・・一つ・・・しか・・・!」
ふらふらになりつつも、なんとか立ち上がるトラルー。そしてタランスと通信を始めた。

(124.85.219.88).. 2006年04月29日 20:55   No.153014
++ マイン (一旦書いてみる)…55回       
「タランス、こちらトラルー。ドリルとミキサーの修理は・・・、どうなってる・・・?」
「こちらタランス。ドリルもミキサーももう少しかかるっすよ!」
「ならば仕方ない・・・、ショベルクレーンを使うぞ!」
「ダメっすよ!あれは未だに最終調整が終わってないっす、そんな状態で装着したら、反動がどれ程のものになるか・・・!」
「そんなの、覚悟の上だ!今は、それしか方法が無いんだ!だから頼む、合体スクランブルを!」
「・・・分かったっす」
『合体スクランブル!ショベル、クレーン、リンクアップ!』
ショベルビークルとクレーンビークルがトラルーの下へ急行する。そして、危険な賭けと言える合体が終わった。
「合体完了、ショベル&クレーン!」
合体完了と同時にトラルーは行動を開始した。突然の出来事に、判断能力が低下したアズラエルは対応しきれていない。まさに、アズラエルを倒す最初で最後のチャンスであった。
「アズラエル、この一回でお前を倒しきる!」
「な、なにぃぃぃぃぃぃ!?」
左腕のクレーンがアズラエルを捕らえ、高々と吊していく。そして振り子運動の容量でクレーンのワイヤーを動かす。アズラエルが迫ってきたら右腕のショベルのパンチで殴り飛ばし、戻ってきたらまた殴り飛ばし・・・と、これを繰り返す。この行動こそがショベル&クレーンの必殺技、『∞(インフィニット)パンチング』である。5回目のパンチでアズラエルの体に穴が開き、そして塵となっていった・・・。その後、合体の反動か、トラルーはその場に尻餅をついてしまった。すると、彼の下へ『大いなる力』の光がやってきたのであった・・・。

(124.85.219.88).. 2006年04月29日 21:17   No.153015
++ リミット (第1個目の修行)…13回       
パワーアップしたキャラの設定を・・・。

名前:絶焔将アズラエル
パワー:17
出身地:魔界
必殺技:豪焔カタストロフィ
データ:ヴェノムの力の影響を受けてパワーアップしたアズラエル。向上した火力は塵さえ残さない。
セリフ:「ははははは、すべて消し去ってくれる!」
つぶやき:アズラエルハ自分だけが側近として残れたことが嬉しいらしいゾ!

名前:天魔獣ケルベロス
パワー:17
出身地:魔界
必殺技:白雷燥葬
データ:ヴェノムの魔力の影響で三つ首の狼の姿となったケルベロス。自我を失い本能のままに活動する。
セリフ:「ガアアァァァァーーーー!!」
つぶやき:ケルベロスは常に白い雷を纏っているゾ!

上の微妙に書き損ねがあった!翼が大きくなって、魔力が格段にあがったのあたりにアズラエルって入れ忘れた。

(210.191.166.13).. 2006年04月29日 21:26   No.153016
++ マイン (一旦書いてみる)…56回       
       第5部
「・・・?なんだろう・・・?」
目の前の光がなんなのか分からず、トラルーは呆然としていた。ショベルクレーンの反動で疲れも溜まっており、状況を把握するのに若干時間がかかった。
「・・・まさか・・・これが『大いなる力』なのかな・・・!?」
光から感じるエネルギーはハンパではなかったので、そう考えただけ。と、そこへ2人程仲間がやってきた。
「おーい、大丈夫か!?」
「どうやら、敵を倒したみたいですね」
クレーラーとショベラーがトラルーの下へやってきた。
「まぁ、疲れてるだけで死にかけってわけじゃあないけどね」
笑いながら健在ぶりをアピールしたトラルーは、ショベル&クレーンを解除してもらうと改めて光の正体を考え始めた。ショベラーやクレーラーの判定システムを使ってみるが、該当するデータは無し。どうやって調べようか3人で悩んでいるとどこからか声が聞こえた。
『・・・この力を・・・悪者にだけは・・・渡しちゃダメ・・・!』
「え!?」
「な、いったいどこから!?」
「ん!?まさか、この光の球体からなんじゃないのか!?」
そう、クレーラーの言う通り、声はあの光の球体から聞こえたのである。
『お願い・・・どうか・・・この力を・・・守り通して・・・!!」
声が聞こえなくなった直後、『大いなる力』はトラルーを包み込み、見えなくなった。だが、トラルーの体にこれといった変化は現れていない。
「・・・今のはなんだったんだろう・・・」
ヒエン達の戦闘の音が鳴り響く。戦闘開始からどれくらい経過しただろうか。
「ささ、貴方はヘトヘトのようですから早く隠れた隠れた!」
「俺達が護衛してやるからさ、な?」
「いやー、悪いね。頼むよ」
ショベラーとクレーラーに運ばれて、トラルーは近場にあった岩陰に隠れることにした・・・。

(124.85.219.88).. 2006年04月30日 19:27   No.153017
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…81回       
「!」
「感じた・・・『大いなる力』・・・!!」
「どうやら希望の光はトラルーだったみてぇだな・・・」
「ふん,俺を差し置いて雑談か?
 なかなか呑気なものだな,これから死を迎えるのだというのに」
「・・・だってお前さ,俺の事変にしたじゃん?
 それをまた起動させられるとこっちとしちゃ都合が悪いから,自我は失わないようにしてるって訳よ」
「何よっ,この悪趣味女!!」
「あーはいはい,悪趣味で結構結構 ノシ」
「随分と聞き流しが上手くなりましたね・・・;」
「あれはただ単に戦意喪失なだけだろうが・・・;;」
「それよりも嬢っちゃん,どうやらアンタの事狙って3人程仕掛けてきてるぞ?」

がきぃーーーん!!

「くっ・・・お前達,やはりオウガの裏人格にそそのかされてなお奴につくのか!!」
「そうだよヒエン・・・,俺たちはもう飛天地方に留まる馬鹿じゃない!」
「大体あんな狭ッ苦しい宮殿の中にいるよりは,この広い世界に飛び出す方が居心地いいのよねぇ・・・」
「とにかく,俺たちが世界へ羽ばたく為の踏み台になれ,ヒエン!!」
「くそ・・・かつての旧友とはいえ,戦わなくてはならないのか・・・!!」
「・・・マスター,こうなれば我々も戦うしかないでしょう」
「・・・仕方ない,今の飛天地域は戦場だ・・・」
「そうだな,それに・・・上手く行くかどうかは解らないが,俺たちの方から裏人格に語りかけて味方に引き込む事も出来るかも知れねぇ」
「そうなれば此方としても有り難いですよ,ですが・・・保証出来る確率は低いんですね?」
「ああ,アズマの力さえ借りれば心の中に入り込んで話を付けられる。
 その時は俺に任せとけよ・・・!!」

(219.169.212.198).. 2006年05月01日 21:10   No.153018
++ マイン (一旦書いてみる)…57回       
「ハハハハハハ!お前達は『未来の書』を持っていないのだな?ならば教えてやろう、お前達の言う『希望の光』とはトラルーのことではない!」
「な、なんだと!?」
「詳しく知りたければ、我らの攻撃を耐えてみるんだな!」
そう言うと、アズラエルを失ったヴェノム達と仲間を引き連れたネレイド達が一斉に攻撃を仕掛けてきた!

 一方、トラルー・ショベラー・クレーラーは岩陰からヒエン達の激闘を見守っていた。そして、トラルーは自らの体内に宿った『大いなる力』の『本来の宿主』が誰なのかを『未来の書』を見つつ考えていた。
「確か・・・、『大いなる力、最初は異形の合体で疲れ果てた精霊に宿るであろう。だが、本来の宿主が危機を向かえし時、大いなる力は精霊の秘密の合体の力を解放させ、本来の宿主の下へ舞い降りるであろう・・・。』って書かれていたな・・・」
トラルーが思考を巡らせていると、クレーラーのセンサーに反応が出た。
「!!おい、敵が来るぞ!」
その時である、トラルーの体が眩い閃光を放ったではないか。『大いなる力』が真の宿主の危機を感知したのだ。更に、トラルーは自分の中で何かが目覚めるのを感じた。そして『大いなる力』の光は、真っ直ぐにヒエンの下へ向かっていった。
「ガルルルルル・・・、オマエラ皆、俺ガ、ブッ殺シテヤル・・・」
「げげ、理性まるでゼロの獣が相手かよ・・・」
そう、ヒエン達との戦いを離脱し、トラルー達を探していたケルベロスである。だが、突如地面からモーター音が聞こえ、そしてケルベロスの真下からドリルの奇襲攻撃がきた。間一髪でこれをかわすが、今度はセメントがケルベロスの機動力を奪った。
「トラルー、やっとドリルとミキサーの修理が完了したっす!それに、ビークルのスーパー武装のリミッターが解除されてるっす!」
なるほど、そういう事か!よし、直ちにスーパー武装だ!」
「了解っす!」
『超合体スクランブル!ドリル、ショベル、ミキサー、クレーン、スーパー武装!』
タランスから送られた合体コードに呼応するかのように、4つのビークルがトラルーと合体していく。
「武装完了、チャレンジャーフォーム!」
4つのビークル全てを身にまとったその姿は通称『チャレンジャーフォーム』と呼ばれている。とても強力だが、トラルー以外はシステム制御が上手くいかない為に封印されていたトラルーの戦闘形態。クレーンまでビーム砲を展開している為、一斉砲撃の威力は凄まじいものだという。
「ガルルル・・・小賢シイ奴メ・・・!!」
ケルベロスが飛びかかってきた。セメントを力ずくで破壊しての突撃。だが、戦闘形態となったトラルーの敵ではなくなっていた。少なくとも、闇雲に突っ込んでくるだけではトラルーを倒すのは殆どの者には無理なのである。トラルーはミキサーとクレーンのビーム砲をケルベロスのど真ん中に叩き込む。そしてすぐにドリル&ショベルで追い打ちをかける。
「グガァァァァァァァァァ・・・、チクショウ、チクショウ・・・!!」
そしてドリルとショベルからもビーム砲が出現した。おそらくメンテ中にタランスが改造を加えていたのだろう、この時の為に・・・。
「これで終わりだ、ケルベロス!スピリットブラスター!!」
チャレンジャーフォームの必殺技『スピリットブラスター』により、ケルベロスは敗れ去ったのであった・・・。

(124.85.219.88).. 2006年05月02日 07:20   No.153019
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…83回       
一方その頃。

「うおらぁぁっっ!!」
「甘い! 貴様等の剣はそのt『隙ありじゃー!!』ぐほぉぉっっ!?」

ソルがネレイドへ攻撃を仕掛けて油断させている隙にコウガが後から跳び蹴りを加えた!!
流石に魔力はあっても,セリフを言っている間に次の行動に移るというのは至難の技のようだ。
これはヒエン達でもオウガ達でも絶対に不可能である(苦笑

「ぐぅ・・・ぬかったわ!」
「そんな事言ってる暇はあるのか?
 見てみろネレイド,それにヴェノム!」

するとヒエンの元に『大いなる力』らしき光が現れているではないか!!

「ちぃっ,あれを手に入れて,さっさとヴェノムに渡さねば,無魔族にも黒魔族にも未来はない・・・!!」
「どうするのだ,ネレイドよ」
「どうもこうも・・・力ずくで!!」

ネレイドはグラード達3人と配下5人を引き連れて一気に攻撃を仕掛けるが・・・。

「悪いな! ここから先には通せねぇんだよ!!」
「女のように見えても私は男・・・なめてかかって貰っては困りますね!!」
「これ移譲先に行くというなら,その頸動脈・・・僕の銃で撃ち抜きます!!」
「サナの魔術でみんなけちょんけちょんにしてやるんだから!
 覚悟してなさい,このあほんだら共がッ!!」
「マスター! 今のうちに,貴方の身へ『大いなる力』を!!」
「俺たちでこいつ等は何とかする・・・,その間憑依合体はできねぇが,『大いなる力』さえあればそれに匹敵する力が現れるはずだ!!」
「俺の子孫であれば,俺の血を引くなら,きっとアナスタシア様も助けてくれる。
 さぁ,安心して『大いなる力』を纏ってくれ,ヒエンちゃん!!」
「皆・・・すまない,真実の宿主が私である事にも気がつかなかった・・・。
 だが,此処で私だと解った以上,この力は悪になど渡す訳には行かない!
 消え去れ,悪の化身共!!
 そしてグラード・イオーガ・レック,私の声に呼応し,ネレイド達の束縛から自分を解き放て!!」

『大いなる力』,それは未だ正体はわかっては居ない。
しかし,これが悪の手に渡れば間違いなく世界は滅びの末路を辿っていたであろう。
聖なる虹色の輝きがヒエンを包み,虹色の輝きを宿す白銀の鎧が彼女を護る。
そして更に2枚だった紅い翼は8枚に増え,それぞれ紅・碧・蒼・橙・山吹・紫・黄緑・紺の8色に色づいて大きく広がった。
そして彼女の右手には光の剣が,左手には5つの宝玉が埋め込まれた炎の紋章の楯が装備される。
ヒエンに宿った新しい力は,彼女を飛躍的に強くさせた・・・。


名前:虹神龍騎ヒエン
パワー:28
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:ファルシオン・ブラスト
データ:『大いなる力』の本来の宿主として選ばれ,力を身に纏ったヒエンの姿。聖なる楯と鎧はあらゆる悪から身を守り,光の剣は全ての悪を斬り裂く!
ライバル:狂魔王ヴェノム

ヒエン
「この『力』・・・ヴェノム,貴様のような悪には渡さない!」
虹色の騎士となったヒエン。手にした光の剣と炎の紋章の楯を構え,ヴェノムへ戦いを挑む!!

(219.169.212.198).. 2006年05月03日 21:19   No.153020
++ マイン (一旦書いてみる)…58回       
        第6部
「うひょお、あれが『大いなる力』を身にまとったヒエンか!」
ケルベロス打倒後ドリラーとミキラーも駆けつけてきた為、チャレンジャーフォームを解除したトラルーは『未来の書』を読んでみた。
「ふんふん、なるほど・・・。
『大いなる力を飛天の騎士が身に纏いしとき、虹色の騎士が姿を現すであろう。そして狂魔王と邪皇の2人に戦いを挑むであろう。』
・・・『大いなる力』、どんなものか大体分かってきたかもしれない・・・」
「でもさ、続きがあるな。
『しかし虹色の騎士は狂魔王と邪皇の2人には敵わないであろう。強大な闇の力を身に纏っているからである。だが騎士は諦めない。そして騎士を助けるべく、邪皇の部下の善良的な皇魔族が己の兄を裏切るであろう・・・。』
おい、これって・・・!」
「まさか、あの中に裏切りを起こす人がいるというのか?だけど、いったい誰なんだろう?」
さすがにそこまではトラルーにも分からなかったようだ。
「・・・?そういえば、『未来の書』のページが少なくなってるような気がするぞ、トラルー」
「へ?・・・あ、ホントだ。一体全体どういうことやら・・・。・・・そうか!『未来の書』は本当は予言書でもなんでもない!やっと分かった、『未来の書』を作った人が伝えたかった、『未来とはどういうものなのか』が!!」
すぐに通信回線を開く。
タランス、今こそトリプルLを使うときだ!」
「え!?アレは確か、『所詮はまがい物』とか言ってお蔵入りにさせる筈じゃ・・・」
「まがい物でも、元々は三大神器。ヴェノム達と対抗するには充分な威力ぐらいある!」
「わ、分かったっす!すぐに持っていくっす!」

 そしてここは、鎧羅地域地下にある交星族秘密基地。今はタランスしかいない。
「まさか・・・、本当に使う日がくるとは思ってなかったっす。トラルー、いったい『未来の書』から何を知ったっすか?」
彼の目の前には、かつて本物と偽物が争いを起こした通称『神器戦争』終結後に作られた、三大神器のレプリカがある。
「でも、確か『未来の書』にはこれの事は何一つ書かれてなかった筈っす・・・。まぁ、トラルーが必要としてるなら、持っていくだけっす」
三大神器のレプリカ、通称『トリプルL』を背中ロープで固定すると、蜘蛛型バイクのビークルモードになり、基地から飛天地域へ向けて走り出したのであった・・・。

(124.85.219.88).. 2006年05月03日 05:11   No.153021
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…83回       
「やっと・・・この時が来たんだね!」
「・・・へ?」
「おぅ,ようやくだ! ようやくコイツの元から離れられるぜ!」
「・・・どういう事です?」
「・・・コーラート,お前まさか・・・」
「兄さんには申し訳ないけれど,僕ら・・・本当はこうやって種族を繁栄させていくよりもみんなと仲良くなって繁栄していく方が良いって気が付いたんだ!
 ・・・本当に長い間世話になったよ,兄さんには・・・」
「それじゃあ・・・おまいら仲間になってくれるんだな?」
「うん,元々戦乱を好まない無魔族もいるからね・・・」
「それに,ツバキかって言ったか!
 お前と俺とはなかなか気が合いそうだぜ!」
「もぅ! こんなに良い美女が居るって言うのに手放す訳ぇ?」
「・・・悪いが俺はクールな女に興味はないんだよw」
「ムキーーッ! 嫌な言い方!!」
「・・・まぁいい,俺を裏切るなら処刑するのみ・・・例え弟であろうとな!!」
「もう『力』に飢えるのはよさぬか!
 お主は解って居らぬようじゃな,調和によって『大いなる力』は更に強くなる事を・・・」
「ならばお前達を倒しその強大になった力をヴェノムに捧げれば良いだけの事だ!
 俺はただ種族が繁栄すれば良いだけの事,犠牲は問わない。
 それも,親父の代から受け継いだ伝統的な姿勢でな・・・!!」
「そんな事はさせない・・・,この『力』,悪に渡してたまるものか!
 この剣はかつて異世界の英雄が使っていたという光の剣・ファルシオン。
 この楯も同じ『封印の楯』。
 この剣と楯とを使っていた異世界の英雄が倒した暗黒の龍と同様に,貴様の悪しき心も葬り去ってやる!」

遂に戦う意志を示すヒエン。
コーラート,ネグロイド,フレイザード,セルナビドの突然の寝返りもあり,ネレイドは少し焦っていた。
此処に新たに戦いの火蓋が斬って落とされる・・・!!


※ヴェノムの行動についてはリミット氏にお任せします,その時には俺のキャラも存分に使って下せぇw

(219.169.212.198).. 2006年05月03日 21:14   No.153022
++ マイン (一旦書いてみる)…59回       
        第6部
 タランスは短時間で飛天地域に赴く為、トラルーが作っておいたワープホールを使った。そしてワープホールに飛び込んで僅か数秒で一気に飛天地域に到着した。
「おお、待っていたよタランス」
「いったいどういうことっすか?『未来の書』にはこれのことは何も書かれてなかった筈なんすけど」
「気づいたんだよ。『未来とはどういうものなのか』ってことにさ」
トリプルLを受け取りつつ話を進めるトラルー。
「『未来の書』のページがもう殆ど無い。そして最後のページに記されていたのは、これだけだ。
『虹色の騎士はその不屈の心と頼もしき仲間達の力で、長き因縁に終止符を打つであろう。そして人々は知るであろう。この書の本来の意味を・・・。』
そして現に僕は知った、この『未来の書』の本来の意味を。この本が伝えたかった事。それはなんだと思う?・・・きっと君達にも分かるよ、近い内にね」
そう言うと、トリプルLを全て装着したトラルーはタランス達を引き連れ、再び決戦の場へ向かうのであった・・・。

(124.85.219.88).. 2006年05月04日 05:14   No.153023
++ ニトロ (オリカ初心者)…1回       
ニトロ!?
自分の名前と同じ!?

(220.35.141.8).. 2006年05月04日 18:51   No.153024
++ マイン (一旦書いてみる)…60回       
ニトロ氏
あ、ちなみにここでいうニトロの出展(というか元ネタ)は、TFです。今の内に言っておきますね。

(124.85.219.88).. 2006年05月05日 21:11   No.153025
++ リミット (第1個目の修行)…14回       
「ふむ、こちらもそれなりに力を出さなくてはいけないな。ならば・・バンデモニウムホール!!」
ヴェノムが叫ぶと、大地が裂け、開いた穴からは黒い雲のようなものが噴出した。
「あ、あれはいったい・・・?」
ヒエンは眼を凝らして見る。すると・・・
「まさか、ギュウキ!?」
そう、それはギュウキの大群だったのである。その数の多さは、遠くから見れば黒い雲に見えるほどである。
「結合せよ!」
ヴェノムの声とともにギュウキたちはまがまがしい光に包まれる。それが消えるとギュウキの大群の姿は無く、代わりに巨大な皇魔獣がそこにいた。
「さあ、これで失った兵力は取り戻せる。行くぞ、虹色の騎士よ!!」

名前:皇角魔獣メフィスト
パワー:25
出身地:魔界・皇魔獣
必殺技:アーマゲドンホーン
データ:ヴェノムの魔力によりギュウキが合体した牛のような皇魔獣。巨大な二本の角と素早い動きを武器とする。巨大な体は、獣となったケルベロスの約2倍はある。
セリフ:「・・・・」
つぶやき:ギュウキがさらに合体することで、さらに巨大になれるらしいゾ!

一応続けたんですけど、以下自由に扱っていただいて結構です。また「でっかい動物だしたよ、この人」って感じになっちゃいました・・・。そんなんばっかかい!!

(60.35.20.56).. 2006年05月06日 02:58   No.153026
++ マイン (一旦書いてみる)…61回       
 ヒエンと対峙したヴェノムが呼び寄せた皇魔獣メフィストの出現。しかし、これはヒエンそのものに対してはあまり関係のないものとなる。何故なら・・・。
「ヒエン!この化け物は交星族のメンツでどうにかする!だからアンタは狂魔王とのタイマンに専念してくれ!」
ニトロがメフィストに先制攻撃を仕掛けると、他の交星族メンツ達もそれに続く。特に高い性能を誇る『トリプルL』を身に纏うトラルーがメフィストに反撃の隙を与えない。切れ味抜群の『スレッジ』、大出力のビームを放つ『トリンコス』、そして空間湾曲による固い防御を誇る『ゲシュマイディッヒ』。これらをまとめて『トリプルL』と呼ぶのである。ちなみに『L』とは『レジェンド』の意味。由来はこれら3つの開発コンセプトが『三大神器の量産』にあり、その試作品である事だ。しかし、結局量産は失敗に終わる。いかなる技術者といえども、伝説の三大神器を量産するのは不可能なのである。そこで、技術者達は試作品である3つを『トリプルL』と名付け、黒魔族などのような敵対部族を倒す為以外には使われないようにトラルーに託したのである。トラルー本人も、普段は格納庫に保存していたが・・・。
そしてトラルーが何故今『トリプルL』を使う事にしたのか?それは、『未来の書』の内容がもう終わってしまっている事にあるという。現に、ヴェノムがメフィストを呼び出す少し前から、『未来の書』のページが完全に無くなってしまっていた。すなわち、これ以降の未来は全くの白紙なのである。
メフィストが激しく攻撃してくる。しかし、進行方向にはヴェノムの姿があった。そう、メフィストはヴェノムと合流しようとしているのである。そうなれば、かなり厄介な事態になりかねない。しかも、ヴェノム自身もメフィストを呼び寄せているようだった。しかし、それをトラルーが阻止する。
「覚えておくんだね、ヴェノム。予言書なんかでは未来の全てを知ることはできない。何故なら、未来を決めるのは今という一瞬だからさ!!」
そしてトリンコスを最大出力で発射した。凄まじいエネルギー波に包み込まれ、消滅してゆくメフィスト。そしてビームが消えた後には、合体前のギュウキが2、3匹ぐらいしか残らなかった。しかし、そこは狂魔王。簡単には諦めない。
「おのれ・・・、ならばこれでどうだ!!」
再び数え切れない程のギュウキを呼び出し、合体させていく。
「くっ、やはりヴェノム自身をどうにかしないとダメかな!?」
しかし、最大出力で撃った反動でコンバットシステムが一時的に停止してしまったコリントスでは攻撃は無理である。とは言え、まだ仲間達の攻撃がある。攻撃でメフィストが怯んだ。その隙に、トラルーがスレッジでヴェノムに致命傷を与えたのだった!

(124.85.219.88).. 2006年05月06日 21:35   No.153027
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…84回       
「ヒエン!今がチャンスだ!!」
ネレイドの部下であるフリズレート達を必死に止めていたツバキが叫んだ。
その声に呼応して,ヒエンは自らの剣を高く掲げた。
すると剣に紅・碧・蒼・黄・黒の5つの光が集まり,剣の刃が虹色に輝き始める。
それに呼応して,楯の5つの宝玉も光を放ち始めた。

「幾ら数で勝ろうと,力で勝ろうと,一瞬の一つ一つが我々に味方するならば,我々の勝利は約束される!
 悪しき心よ,儚き桜の華の如く散れ!!」

ヒエンの言葉に反応して光は更に強さを増す。
楯自体が5色の光を発し,剣の刃の光と共鳴し合う。
やがてその光はヒエン自体をも輝かせた。

「ファルシオン・ブラスト!!」

そしてヒエンはヴェノムに向かって輝く翼で突っ込んでいく!

未来予言書なんかに頼る輩は消えろ!!」

彼女の剣が振り下ろされ,ヴェノムに対して袈裟懸けの斬撃痕を残した。
そしてその斬撃痕から夥しいまでの鮮血が吹きだし,ヴェノムは地へと落ちてゆく。

「!! ヴェノム!!」
「あぁっ,ヴェノム様ぁ〜〜っ!!」

無論この光景はその場にいた全員が目にしていた。
ヴェノムの敗北,それがネレイドとフリズレートにも強い傷跡を残したのであろうか。
ネレイドの目が真っ赤に染まり,ヒエンに向かって猛スピードで突っ込んで行く。
だが・・・。

「・・・ネレイド,貴様は古い概念に囚われるのみ。
 それであれば今の概念を捨てれば良いだけの事・・・!
 来い,ネレイド!
 この私がその歪んだ概念を修正してやる!!」

ヒエンはまず光り輝く楯でネレイドを止める。
その後,再び共鳴し輝き出す剣で彼の胸を貫き,更にその先にいるフリズレートへ向けて虹色の光線を放つ!

「ぐぉっ・・・・!?」
「きゃあぁぁぁぁぁっっ!!」

ネレイドはそれきり言を発さなかった。
同様にフリズレートも悲鳴を上げて気絶,2人も地へ落ちていった・・・。


「これで終わった,・・・終わったんだ・・・」

全ての敵を倒し終えたヒエンから,虹色の輝きが段々と失われてゆく。
そして彼女もまた気を失い地へ落ちていったが,その途中でツバキに上手く身を拾われたのであった。

「全く無茶ばっかり・・・;
 仕方ない,後はゆっくり休めよ・・・。
 みんな,戦いは終わった・・・宮殿に戻ろう」

そして一行は宮殿へ戻り,ツバキはヒエンを自室のベッドに寝かせてやった。

そして激闘から一夜が明けた。

(219.169.212.198).. 2006年05月08日 21:14   No.153028
++ マイン (一旦書いてみる)…62回       
第7部
 激闘が終わった翌日、トラルーとストラーは激闘の舞台となった場所に来ていた。
「オイオイ、なんでこんなとこにまた来るんだ?戦いは終わったんだぜ?」
「・・・果たしてそうだろうか。邪皇ネレイド、狂魔王ヴェノム。ヴェノムは僕が先に致命傷を与えた後ヒエンが強烈な一撃でトドメをさしたからオダブツでいいとして、ネレイドがアッサリとくたばるだろうか?」
「ヒエンの一撃でオダブツと見ていいだろ」
とその時、謎の咆哮が響いた。
「な・・・今のって・・・もしかして・・・」
咆哮が発せられたのは、ネレイドの倒れているところである。最初はトラルーもストラーも空耳だと思っていた。しかし、再び、そして更に強い咆哮が轟いた。
「・・・やっぱ・・・アイツ・・・?」
「えーと・・・」
トラルーがネレイドの体を軽くつついてみる。すると、体全体が脈打つような様子が見られた。
「やっぱネレイド生きてたーーーー!!」
「マジでかーーー!!逃げるが勝ちだ、逃げようぜ!!」
ストラーがネレイド復活の光景をステルス機型のリフターに音声付き画像として納めると、一目散に逃げ出し、そして飛天地域の宮殿へと向かっていった。そして、皆にネレイドの復活の現場を納めた画像を見せるのであった・・・。

(124.85.219.88).. 2006年05月09日 05:57   No.153029
++ 飛天王コウガ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…85回       
「・・・っ・・・ぅう・・・;」
「っ・・・あれ・・・?」

そしてトラルー達が去ったその後,数分してネレイド達は眼を醒ました。
しかしながら,昨日の戦闘時とは打って変わって何か寝ぼけた様子。
2人とも,邪心の欠片など微塵もないかのように思えるようだ。

「・・・ぁれ? フリズレート,お前も俺も何でこんな場所に・・・」
「解りませんよぉ;
 気が付いたら此処に居ただけで,何にも覚えてませぇん;」
「そうか・・・辿っても母者に何か囁かれてからずっと記憶がないんだがな・・・」


「・・・確かに生きていたが,昨日とは様子が大違いだったぜ?」
「一体どうしちゃったのかな・・・?
 ヒエン様のあの一撃で葬り去られたのかと思ったんだけれど・・・」
「っ・・・あの一撃は・・・浄化の為のものだ・・・。
 ヴェノムはその一撃で命を落としたが・・・ネレイドだけはしぶといようで,更に何者かによって内なる邪心を目覚めさせられただけのようだった・・・。
 だから,フリズレート共々,あの『大いなる力』と私の先祖が使ったという聖虹神アナスタシアの『浄化』の力を混同させ,奴の心を洗ってやっただけだ・・・」
「・・・ヒエン様,今までの話を聞いて居られたのですか・・・?」
「ああ・・・丁度目が覚めたらその話をしていたのでな・・・」

皇牙とソルがネレイド生存の報告について話している内に,ヒエンが眼を醒まし事の真相を語った。
ヒエンが言う通り,その一撃によって邪心は砕かれ,未だ見ぬ本来のネレイド達に戻ったのだろう。
ヒエンは話を続ける。

「あの技を放ったその時,助けを求める声がフリズレートの心から聞こえた。
 ネレイドもそうだ・・・,何者かがネレイド達を操って,無魔族と黒魔族の繁栄の為に奴らを仕向けたに違いない・・・。
 こうなれば,大元が出てくる日も近いだろう・・・」
「そんな・・・悪の根元は未だあると・・・?」
「1人倒したくらいで無くなる悪は無いもんな・・・」
「ああ,未来永劫に葬り去った存在があれど,邪心が眼を醒ますならいつでも悪は蘇る。
 そしてその悪を1回1回事ある毎に捻り潰すその為に,我々も生きているのかも知れないな・・・」
「本当に恒久の平和など実現出来ないのでしょうか・・・」
「いや,それなら有り得るだろ・・・。
 今のところ,聖龍地方と獣牙地方には何ら問題はないとの事だ。
 一つの地方で戦乱があったにせよ,1000年前のマステリオン侵攻の時みたいに全部族が戦うハメにでもならなきゃ,必ず何処かは平和だ」
「その通りだな・・・」
「だとすれば,もし飛天地方に及ぶことなく他の地方で戦乱が起こっていたなら,此処は平和だと・・・」
「そう言う事だ。
 せいぜい悪が蘇るまで平和ボケでもしながら待てって言うことだろ・・・」
「神々も気まぐれな者ですね・・・こんな皮肉な運命を背負わせるなんて・・・」
「だがそれが我々の宿命なのだろう。
 人間も各部族達も召喚獣達も皇魔族達も,善と悪の対立無しには此処まで発展はなかったはずだ・・・」
「そうだよ,俺も兄貴と喧嘩して居なきゃ,今頃大人しくて穏和で気弱なバカ天使になってただろうし・・・」
「やはり,今のような情勢が我々の本来の人格というものを形成しているのでしょうね・・・」
「そう考える他無いな・・・」

(219.169.212.198).. 2006年05月09日 22:24   No.153030
++ マイン (一旦書いてみる)…63回       
「え、じゃあ今のネレイド達は悪者じゃないってことかい?」
「そうらしいぜ、なんせヒエンの『大いなる力』で心を浄化されたんだからよ」
「隊長へのタメ口は控えろと言ってるだろバスター!まったく・・・」
「気にしなくていいとも言ってる筈なんだけどなぁ、デュエル
トラルー直属の部隊「スピリットロン」の一員、デュエルとバスター。他にも何人かいるが、それはまた後ほど。
「アドベントライズはどうするので?」
「そりゃあ、今後も活用させてもらうさ。んで、今更なんだけど、何故に火山内部に僕を連れてきたんだ!?」
そう、今トラルー、デュエル、バスターがいるのは火山の内部なのである。
「世間には、なんと火山の力で新たな能力を身につける者がいるそうです。ですが、その恩恵を受けられるのは水の力を持つ者だけなんです。と、いうわけで・・・とう!!」
なんとデュエルはトラルーを火山の溶岩に突き落としてしまったではないか!
「な、なにするんだー!!」
あまり使われないが、水の力を持つトラルーは溶岩の溶岩に落ちても死ぬことはないが、精神的ショックは大きかったらしい。そして、這い上がってきたトラルーを見て、デュエルとバスターは呆然とした。体の色などには変化はあまりない。だが、頭に傘のようなものがついて(生えて?)いるのだ。正確に言えば、頭の角の形状が大きく変化した、と言うべきか。
「こんな事なら早く言っておけばよかったのに」
「あ、いえ、その、ビックリさせようと思いまして・・・」
「しかし、予告や詳細情報もなしで溶岩に突き落とすなんて・・・。マジで怖かったぞ」
「で、その頭はなんです?傘にしては・・・柄が短すぎるような・・・」
「これはねー、いろいろと使えるんだなーまったく。使用法の一つとして・・・アチョー!」
前屈みになると傘のような部分から突然火炎が放たれた。もちろん目標は、デュエル。
「ぎゃあああああああああ!!熱い、熱い!!」
「・・・グゥレイト・・・」
バスターは口癖の「グゥレイト」でトラルーの火炎放射の威力を讃える。
「他にもいくつか活用法があるみたいだから今日はこれで帰るよー。デュエル、バスター、リターン」
「リターン」の掛け声でデュエルとバスターは傘のような部分(マルチパラソル)に収納された。

(124.85.219.88).. 2006年05月10日 05:20   No.153031
++ マイン (一旦書いてみる)…64回       
 その後、トラルーは鎧羅地域へと向かった。タランスから『大いなる力』の詳しいデータを聞く為であり、他のスピリットロンと合流する為でもある。
「お帰り、リーダー!」
「俺達も、リターンされるの?」
この2人、ブレンモールはスピリットロンの一員であり、トラルーの能力の変化を感じ取っているようである。
「いや、むしろ今デュエルとバスターをイジェクトするよ。話をする仲間は、多いほどいいだろ」
仲間との交流を楽しみ、大事にするトラルーはスピリットロンの収納能力は普段は使わないようにするらしい。
「デュエル、バスター、イジェークト」
マルチパラソルが開き、中からデュエルとバスターが出てきた。そして、近くにきたタランスに早速質問する。
タランス、『大いなる力』の分析結果は?」
「あれは、どうやら選ばれた者の中に眠る力を呼び覚ますものらしいっす。でも、戦闘後は力を使い果たしてフラフラの状態になっちゃうんすよ」
なーるほど、ヒエンがあの時倒れたのはその為だね・・・。他に分かった事はあるかい?」
「他には・・・、『大いなる力』の出現で更なる黒幕が現れる可能性が高くなったって事っすね」
「ほほう、これはスピリットロンにも出番があっておかしくないぞ」
「ということは、我々にもリーダーの手助けができるんですね!」
「その通りだデュエル!現時刻をもって、デュエル、バスター、ブレン、モールの4人はスピリットロン代表として僕らやヒエン達の援護をしてもらうよ!いいね?」
「了解!」
こうして、交星族はトラルーを筆頭に新たに加わったスピリットロンと共に再び敵襲に備えるのであった・・・。

     第3章へ続く・・・

(124.85.219.88).. 2006年05月10日 05:38   No.153032

■--もう一つの影(セイガ編)
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…82回          

3章突入です!
クォーツさん、ブログ拝見&オリカ投稿どうもです!
この章でも頑張りましょうねw


真っ白な世界の中にセイガはただ一人立っていた。
上下、左右何処を見ても真っ白だ。
『此処は一体何処なんだ・・・?』
そんなことを思っていたセイガの前に、一つの影が浮かんだ。
反射的に剣を抜き、斬りかかったものの、その剣は虚空を薙いだ。
人の形をした影―顔も姿も分からないが―はセイガと同じような声で話しかけてきた。
「お前が流星族の王だな?」
セイガは剣を握りなおした。
「そんな事を知って如何する気だ?どうしてそれを知っているんだ?」
影は笑って見せた。
「俺とお前は同じなんだ。姿や形は違くとも、その中の全ては所詮同じなんだよ。」
「どういう意味だ!?」
セイガは影に訪ねたが、その影は既に消えていて、セイガの声は虚空に消え去るだけだった。
『一体どうなっているんだ・・・?』
そう思った瞬間、真っ白な世界は輝きを増し、セイガの意識は途切れた―

「セイガ・・・まだ目が覚めてないの。大丈夫かしら・・・。」
聞き覚えのある声が耳に入った。
意識はあるようだ。しかし体が思うように動かない。
とりあえず目は開きそうだった―
「う・・・ん?」
「あ!セイガ!目が覚めたのね!?」
目の前には笑顔のセイナがいた。それだけで安心できた。
暫くするとセイハ達もやってきた。どうやら自分がいない間も全員無事だったようだ。
しかしその中にはスターマンの姿だけが無かった。
「あれ?スターマンの奴は何処へ言ったんだ?」
セイガの問いにセイショウは呆れたように、
「どっか行っちゃったよ。まぁ、どうせぶらぶら遊んでるだけだと思うけど。」
彼等が言うには、スターマンはよく何処かへ行ってしまうようだ。
彼は実力はあるのだが、こうして遊ぶような事をするのは納得がいかない。
やれやれだとセイガは思ったが、唐突に辺境族であった事を思い出した。
「そうだ!ダイボウケン達は!?コンクル・シオンッ!」
セイガは焦ったが、リンセイが
「お前を送ってから帰って行ったぞ。」
と言うと、セイガは安心し、しかしコンクル・シオンがどうなったかだけは気になって仕方が無かった。

追記:4部族全員の戦闘を書いていると流石に量が多すぎるので、セイガ編などに分けますね。
(220.213.100.84).. 2007年12月31日 16:42   No.194001

++ ウェリス (一旦書いてみる)…69回       
今回の話ではよくスターマンが登場します。
今UPするのもその一つですよw


流星族の山奥、人気の全く無い静かな所で彼は一人、奮闘していた。
「こっから先には通さねぇって言ってんだろーが!」
彼―スターマンは剣を振るい、敵を薙ぎ倒していた。
魔物の数は多く、スターマン一人では不利な状況であった。
しかし彼はどうしても通してはならないと思っていたのだ。
『俺はただ遊びに言っているわけじゃねぇ!でも、こんな姿見られたら恥ずかしいっての!』
彼の性格はどうも浮かれている。それを利用して遊びに言ったと見せかけているだけなのだ。
実はこうして誰にも見られることも無く戦っているのだった。
そうしている中、敵の一体―クラックスター―が巨大な爆発音を出して、脅そうとしていた。
「でけぇ音出そうと思うなよ。空気ってモンを読め!」
クラックスターは爆発音を出す前に、スターマンによって切り裂かれた。
「断末魔の叫びも上げてもらっちゃ困るんだよ!」
叫びや大音を出すと周りの者に気づかれる。そう思っていながら彼は敵を撃破しているのだ。
『あんまド派手に技を決める事も出来ねぇか・・・。こうなったら剣術だけで!』
スターマンは剣を構えると、声も出さずに振り下ろしていった。
そのまま斜めに切ると同時に風圧を共に繰り出し、遠くの敵も切り裂いた。
動揺してしまっている他の敵も切り裂くと、いつの間にか敵はいなくなっていた。
「さてと・・・戻るとすっか。」
そうして全てがバレない様に、いつもの皮肉な笑みを浮かべると、そのままいつも自分がいる場所に戻っていった。

「悪りぃ悪りぃ。ちょいと遅れたわ。―ってセイガじゃねぇか!」
そう口にしながらも、セイガが帰っていた事は実は知っていたのだった。
予想通り、セイナから一発ビンタを食らったが、それ以外何も無かった。
スターマンは自分がこうして敵を倒していても、遊んでいると誤解されているのが何故か嬉しかった。
「スターマン。お前、俺がいない間もぶらぶらしてたって?」
演技ながらもスターマンは
「はぁ!?なんで知ってんだ!?」
と言い、それを言ったであろうセイナを睨んだ。
セイガはため息を吐くと、全員の方を向いて、これまであったネヴィアの事、辺境族での出来事を語った。
そして、迫り来るであろう鬼闇族―今は闇月族だが―を撃退するための作戦会議を明日行う事を一同に話した。

(220.213.100.61).. 2007年11月06日 00:02   No.194002
++ クォーツ (一旦書いてみる)…65回       
はいやー了解ですー
ここでも頑張っていきましょー。
あと、最近のこの掲示板では、1回「投稿する」を押した後しばらくしてから投稿前のページに戻って、何度か「更新」ボタンをクリックしていけば投稿した分が出てくる筈です。
私も、最初の内はこのシステムがよく分からなくてチェストタイマーの回も二重投稿してしまっていたもんですw
いらないレスを削除する場合は、レスの手直しなどの時に使うあの部分の「edit」を「delete」にして実行すればOKです。

長くなってしまうので、ストーリーは次レスから始めていきます。

(221.184.252.213).. 2007年11月06日 03:30   No.194009
++ クォーツ (一旦書いてみる)…66回       
「…まだだ…まだ終わらぬ…」
スーパーダイボウケンから受けたあまりにも深い痛手。それは瀕死状態に近い。
コンクル・シオンの野望はこの時点で儚く散った筈なのだが…。
「…案外不甲斐ないわね、あたしを捕まえてムリヤリ生態研究させていたあんたがこの有様だなんて、正直疑わしいわね」
「貴様…ヘイムか…?」
「ご名答。中央で異変が起きてるっていうから何かと思って見に来てみれば、こんなことになってるなんてね。悪いけど、天下はあたしのもの」
ヘイムと呼ばれた女性がそう言うと、彼女の後ろから何人か姿を現した。
ヘイム以外はローブを被っている為姿はよく分からないが、ざっと4人はいるだろうか。
「これからの辺境族は、あたしが一任するわ。あんたから逃げ回っている間に、戦力は十分すぎる程集まったんだから。それに、今のあんたを倒すことなんてお茶の子さいさいよ」
「我を……なめるな!」
「…粛清の魔弾」
あがこうとするコンクルに対し、控えていた内の1人がローブを脱ぎ去った。人型ではあるが、頭と思えるパーツが見当たらない。そんな外見。
そんな男は、自らの周辺に5つのエネルギー弾を精製、コンクルにぶつけたが…。
「ヘイム様、目標は逃走した模様」
「メデュール、なんで追いかけたりしないのよ」
ヘイムは先程ローブを脱ぎ去った男、メデュールをキッと睨みつける。しかし、メデュールは動じていないようだ。
「攻撃が当たる直前に逃げた。おそらくこれは幻像か何かだろう」
「…あんたねぇ、それでも虹の騎士団トップっていう自覚あるわけ!?これじゃ、ナンバーワンの座をルカイに渡す日も近いわね」
「……そのルカイの姿が見えない時点でそちらに落ち度があったのではないか?」
気が付くと、まだ3人いる筈のローブを被った人が1人減っている。しかし、ヘイムはそんなの関係ねぇ!と言わんばかりにメデュールに絡む。
「なんですって…?もう一度言いなさいよこのへんてこ天使!」
「…なぁ、ホントに俺ら大丈夫なのか?この人についていって…」
「さぁな…。ていうか、マジでどこ行ったんだよルカイ…。急に臆病風に吹かれたとか…?」
残り二人のローブを被った男達は、自分の行く末に危惧を抱いていたのだった。

(221.184.252.213).. 2007年11月06日 03:56   No.194010
++ クォーツ (一旦書いてみる)…67回       
いつの間にか消えていた1人、ルカイは、1人セントラルタワーから出て周辺の街にいた。
「…いきなり緊急集合かけられて、気が付いたら月光世界から辺境世界に飛ばされて。ヘイム様のあの人使いの荒さにはいい加減嫌気がさしますね」
彼は元々月光世界にいたようだが、ヘイムによって強制的に辺境世界に戻されたらしい。
そんなことがあった為か、頬をプクーと膨らませて不機嫌にしていると、横から2人ほどルカイに話しかけてきた。
「よう、そこのゴキゲン斜めなボウズ!なんだかワケありってところだろうが、まずは美味いもん食って元気出せ!って、どうしたタイマー
「…お前、ルカイじゃねぇか!久し振り!覚えてるか、タイマーだ」
「タイマー!?今までどこにいたんですか!みんな心配してるんですよ!ヘイム様なんてカンカンに怒ってますし」
ルカイとタイマーには面識がある。他の人はただの友人みたいなものかと思うだろうが、ルカイをボウズ呼ばわりしたチェストは違った。
「…ボウズ、お前タイマーの元お仲間だろ?」
「何故、貴方がそれを?」
「見りゃ分かるさ、お前の服に付いているその七色のマークを見りゃな。タイマーに付いていたうっとうしいマークだ…」
「…!…そうだ、タイマーの背中にも同じマークがある筈です!虹の騎士団の証の七色紋章が」
「ねぇよ、今の俺は虹の騎士団なんざどうでもいいのさ。俺はお前と同じ思惑で脱走したんだ」
元々マークがあったタイマーの背中を見るが、マークはない。跡形もなく消されたらしい。
「…ま、暗い話はそこまでだ。お前さんも家出してるようなもんなんだろ?ヘイムとかいうガキンチョの人使いの荒さに嫌気がさして」
「(…この人、どこまで僕のことを知っているんだろう…。ただ者じゃない…)」
チェストがやたらと自分の心境を見抜いていることをルカイは不思議に思った。
「腹減ってるだろ?ついてこいよ、とびっきり美味いもん食わせてやるからよ」
「俺の相棒の料理は、辺境世界随一だぜ!」
タイマーはこう言いつつ、こっそりルカイに「見た目に関しては覚悟しとけよ」と耳打ちした。
若干不安になりつつ、ルカイはチェスト達についていくことにした。

(221.184.252.213).. 2007年11月06日 04:22   No.194011
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…76回       
削除方法説明有難う御座います〜!
次からはないように気をつけます・・・;


翌朝、セイガ達は会議室に集まり、作戦会議を行った。
「まず俺が思うに、作戦役と攻撃役に分けようと思うんだ。」
セイガが言うと、皆は納得したように頷いて見せた。
セイガが頷き返すのを見ると、早速セイショウが手を上げた。
「オイラが戦うよ!真剣ぐらい1回は使った事あるし!」
とは言ったが、リンセイが
「馬鹿が。今回の戦いは遊びではない。子供が行くような所ではないんだぞ。」
と、吐き捨てるように行った。
セイショウは「え〜。」と言ったが、セイナが自分の子供を宥める様に
「そうよ。今回の戦いは危ないわ。練習とかやり直しも効かないのよ。」
と言うと、分かってくれたようだ。
セイガはメモのような紙を取り出すと、
「実は、攻撃メンバーと作戦メンバーはもう決まっているんだけど・・・。」
と言った。セイショウは自分も戦えるのかと身を乗り出したが、作戦メンバーと告げられ、残念そうに首を項垂れた。
「じゃあ、攻撃メンバーから言うな。」
そう言うとメモを見、次々と名前を言った。
攻撃メンバーにはフウセイ、リンセイ、セイラン、ガンセイ、セイハ、キュウセイ、セイナそしてセイガの8人となった。
「場合によっては作戦役も攻撃役にまわるかもしれない。まぁ、今の所はこのメンバーで。」
そうは言ったが、スターマンだけが反対した。
「なんで俺様の名前が攻撃役に無いんだよ!?」
セイガは申し訳無さそうにスターマンの方を見ると、
「お前には緊張感ってもんが欠けてる。悪いけど・・・作戦役にまわってくれ。」
頭を金槌で殴られたような言葉の響きだった。
確かに皆の前の自分は緊張感は無い。本当はあるのに・・・と言う思いが彼の中で渦を巻いた。
反論もしようとはした。しかし、隠れて敵を倒していると言っても信じてもらえる筈が無い。
スターマンは諦め、部屋を後にした・・・。

真夜中―皆は眠っているが、スターマンただ一人は裏庭にいた。
「何故なんだ!何故こうなってしまうんだ!」
そう叫ぶと、裏庭にあった巨大な石を殴った。
拳が痛む。でも悔しさで痛みすら感じられない。
ふと彼は後ろを見た。
墓石―彼の父の墓石が目の先にあった。
スターマンはよく自分の父の墓石に話しかけるのだ。
「父さん・・・ごめん。俺、皆に見捨てられちまったよ。」
その頬には一筋の涙が零れ落ちていた。―顔は仮面のせいで見えないが。
その涙に気づくと、彼は苦笑した。
「泣いている・・・のか?情けねぇな。父さん。俺、情けないだろ?」
そう言いながらも、まだまだ涙は溢れてくる。止める事も出来なかった。
墓石は答えない。彼の父はもうこの世にいないから―
「父さん・・・!」
零れ落ちた涙が、墓石に当たった。そして何故だろう、墓石が微かに光った。

(220.213.102.109).. 2007年11月07日 23:08   No.194012
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…77回       
『え・・・?』
スターマンは驚き、墓石を見た。父が―敵に殺されたはずの父の幻影が浮かんでいた。
『スターリィ。如何した?お前はこんな男じゃないだろう?』
そう言い、微笑みかけた。
スターマンは幻影に手を伸ばした。その手は何も掴む事は出来なかった。
「父さん・・・。」
父の幻影は彼を撫でた。触れた感覚は無い筈なのに、暖かい温もりが溢れた気がした。
仮面を付け、性格などを変えろと言った私が悪かったようだな。お前を苦しめるような事をしてすまなかった。』
そう言ったが、スターマンは頷きはしなかった。
「父さんは悪くない。ああやって皆に迷惑をかけすぎた、俺の責任だよ。」
彼はもう泣いてはいなかった。逆に、父と話せた事が嬉しくてたまらなかった。
父は微笑むと、
『強くなったんだな、スターリィ。もう、その仮面は外すんだ。そして全てを打ち明けろ。』
スターマンは驚いた。父が殺されたのも、自分と同じ事を隠し、バレた事が原因だったのだ。
「でも、そんなことしたら!」
父はただ首を振った。
『お前は強くなったんだ。お前なら大丈夫だ!』
そう言い、肩に触れた。今度は何故か、感覚があったような気がした。
すると墓石にあった小さな丸い窪みが輝きだした。
『私の力をお前に授ける。今のお前なら扱えるはずだ。』
丸い窪みからは、幾色にも輝く石―魔石が現れた。
そしてそれに合わせるように、何もなかった虚空から、一刀の剣―魔剣が現れた。
「これは・・・!」
『その魔剣の窪みに魔石を嵌め込むんだ。魔剣はお前の力だけに反応する。』
そう言うと、彼の幻影はだんだん薄くなってきた。
「父さん!?」
スターマンは手を伸ばそうとした。しかし、父は首を振ると
『大丈夫だ。私の魂はいつも此処にある。その魔石は私の命、しかしそれを取ってしまったからな、もう・・・これが最後だな・・・。』
「そんなっ・・・!」
スターマンは絶句した。話す機会は1度しかなかったのだ。
『心配するな。私はいつでもお前を見守っている。私の分も存分に戦うのだぞ?大事な息子、スターリィよ―』
「父さん!」
叫んだ時には、もう幻影は消えていた。
スターマンは自分の手の中を見つめた。魔石と魔剣、二つの力が手中にあった。
『父さん、有難う。この力は大事に使うよ。だから―』
スターマンは墓石の前に自分が前まで使っていたごく普通の剣を突き刺した。
そして、鞘に、魔石を嵌め込んだ魔剣を収めた。
『―この剣は、父さんに預けるよ!』
そう心の中で言うと、自分の部屋に戻って行った―

(220.213.102.109).. 2007年11月07日 23:24   No.194013
++ クォーツ (一旦書いてみる)…68回       
処理速度というか、投稿完了までの時間に問題が生じてますよね、今のシステム。
今回は思いっきりルカイいじめ(笑

さて、まるで彼の心を全て見通しているかのような不思議な存在、チェストとその相棒タイマーに同行したルカイは、彼の家に着いた。
彼の家は辺境世界中央部の南寄りにあった。
「んじゃ、そこに座って待っててくれ」
外見も中も普通。殆ど平凡である。チェストがタイマーを連れて厨房に入ってから10分…。
「へいっ!辺境定食一丁あがり!」
「!?」
「はい、スタート・オア・ストップ」
辺境定食という名の妙な料理が出た瞬間、条件反射の如くルカイは脱走を試みた。
しかし、いつの間にかタイマーに捕まっている。というより、体の主導権を奪われたような感覚。まさにその通りだが。
「だから言っただろ?見た目に関しては覚悟しとけって。今更逃げるなよ、味は絶品だから」
ホントに大丈夫なんですかー?」
「何言ってやがる、感動必至の美味さなんだから食えって!マジウマだから!」
もはやルカイは涙目。どんな形容なのか……はモザイク処理で見えないことにしよう。
「これくらいの見た目なら、1回か2回食ってしまえば慣れるって。俺もそうだから」
「う〜〜……」
そして「見た目はヤバイが味は絶品」な料理をルカイが食すのに3時間はかかったとか。

(221.184.252.213).. 2007年11月08日 04:52   No.194014
++ クォーツ (一旦書いてみる)…69回       
一方で、超微妙にマジメな話(マジメか?)

コンクル・シオンが消えたことでセントラルタワーを手中に収めたのにヘイムはご機嫌斜め。
どっかのワガママ令嬢のような状態のヘイムをなだめつつ、メデュールはルカイを探すが…。
「恨みを晴らすのはまた今度として……ルカイはどこに行ったのよまったくもー!」
「むぅ…、反応が察知できん。もしかしたら魔力探知を無力化されているかもしれん」
「はぁ!?ルカイに、ていうか虹の騎士団全部探したってそんな能力を持つヤツなんていないわよ!メデュールにだって持たせてないのに」
そこへ黒と水色の稀身族ボマーが口を挟んだ。
「じゃあ、変なところに迷い込んだとか」
「それは古代遺跡ぐらいしか考えられん。しかしそんなところに行く用事も無さそうだが」
今度は水色と赤の稀身族チックが入ってくる。
「じゃあ、近頃世間で噂の少年をターゲットにした犯罪に巻き込まれたとか!?」
「お前、この世界を余所と勘違いしてないか?」
こんな風にメデュール達があーだこーだと言っている内に、とうとうヘイムがキレた。
「あー!!いい加減にしなさいよそこの役立たず×2!!メデュールもこんなの相手にしなくていいから!ボマーとチックはどっか行け!」

ヘイムから追い出されたボマーとチックは、反抗期さながらの愚痴をこぼしていた。
「ったく、何だよ。自分が生みの親だからって偉そうに。自分だけじゃ何にもできないくせに」
「だよなー。時々俺達を道具みたいに使うし、いっつも人使い荒いし…」
そんなこんな言いつつ南下していると、チェストの家を発見した。
「……チェストの兄貴にお悩み相談でもしてもらうか、チック」
そーだなー、兄貴ならこの気持ち分かってくれるかもしれないし。行くか、ボマー」
どうやら、この2人は以前にもチェストと会ったことがあるらしい。面識も深そうだ。
そしてなんとか辺境定食を完食したルカイやタイマーと鉢合わせしたことは言うまでもない。

「……ルカイ…ここにいたのか…」
「お前…ヘイム様がどれだけ怒ってるか知ってるか?」
「あー、えーっと…そろそろイライラが限界に達して逆ギレしてる…とか…」
『大正解だよこのアホ!!』
同時に一瞬でルカイをボコボコにしたボマーとチックの笑顔はあまりにも清々しかった。

(221.184.252.213).. 2007年11月08日 05:25   No.194015
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…79回       

「セイガ・・・もしかして・・・スターマンと戦うの?」
「スターリィって呼べばいいって。ってかその名前気に入らないし・・・。」
スターリィはそう優しく言った。本当に改心したようだった。
セイガは剣の柄に触れた。どうやら本当に戦うようだ。
「お前の腕を試させてもらう。とどめは刺さないが・・・」
「本気で来いって言うんだろ?」
セイガは呆気にとられ、柄から手を外しそうになった。
『心が読まれている!?そんなはずは―』
スターリィはふっと笑うと、剣を抜いた。炎の魔剣だ。
「魔剣だって!?いつの間に手に入れていたんだ!?」
フウセイは驚いた。前まで彼は通常の剣を扱っていた筈だった。
「父さんの形見だ。俺の剣は・・・父さんに預けてある。」
セイガも剣を抜いた。愛用の剣―流星剣を構える。刀身が彼の魔力によって光り輝く。
木々が揺れ、静かな時間が一刻と流れる。
木の葉がひらりと地面に落ちる。その刹那、2人は駆け出していた!
「始まったわ・・・。」
セイナがゆっくりと言う。
魔剣同士が激しくぶつかり合う。光が飛び散る!
「お前のその力、見せてもらうぞ!」
セイガは横へ、上へと剣を振るう。その度スターリィも剣を悉く弾き返す。
火花の変わりに魔剣の光が飛び散る。
「容赦はしない!ヴォルカニック・フレア!」
セイガの扱える炎の魔術がスターリィに炸裂する!
「俺も負けるわけにはいかないっ!」
彼がそう叫んだ時、炎の魔剣が水の魔剣に変化した!
「ウォーター・スプレッド!」
「水の魔術!?おいおいどうなってるんだよ!」
セイランが皆に問いかけた。しかし誰も分からないようだ。
魔術と魔術が相殺した瞬間、セイガは彼の剣を見、
「魔石か!?それもまたお前の父さんの形見なのか!?」
と言った。焦りつつも剣を弾き返す。
スターリィは思い切り弾き返し、「そうさ。」と言った。
そして剣を上手く持ち直すと、セイガに突き出した。
一瞬の焦りが隙を生んだ。セイガの喉元には彼の剣があった。
「・・・仕方ないな。認めるよ。」
微笑しつつ言った彼の言葉に、スターリィに微笑が浮かび上がった。
周りの皆も喜ぶように祝福してくれた。
そんな中セイナはただ一人、
「ずるいよ・・・。あんなに変われるなんて・・・。」
と、呟いた。

(220.213.110.46).. 2007年11月19日 00:25   No.194017
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…70回       
今回からはスキャナなんですね。
いいなぁ、スキャナ使えたら私もいくつか貼ってみますのに(スキャナも金もないorz)
12/6追記:名前が変になってましたね。今頃になって修正です。ブログも再開しますですよ。
前回はルカイいじめで一直線。今回はボマー&チックとあのコンビのお話。

一瞬でルカイをボコボコにしたボマーとチック。タイマーに手を出さなかった理由は…言うまでもない。何故ならチェストオーラで分かる。
『タイマーに手を出したら間違いなく殺られる』
という威圧感がそれにはあった。2人がヘイムにさえ見せない低姿勢なのはそこにある。
「で、お二人さんは何の用で?」
「お悩み相談に来ました、兄貴!」
「俺達の悩みを解決してください!」
「よし、言ってみろ」
タイマーが素早く3人分のドリンクを用意し、テーブルに置く。お悩み相談の始まりだ。
「最近の主は人使いが荒くて大変です」
「時々道具扱いされます。これは基本的人権の侵害に当たるのではないでしょうか」
「そういう場合は、基本的人権侵害という内容で裁判所にでも訴えてこい」
「その裁判所が主の手中で、殆ど機能してなかったらどうするんですか?」
「脱走か反逆だな」
2つの質問にあっさり即答、しかもエゲツないことも平気で言ってくれる…恐ろしい男。
「う、う〜ん……頭痛い…」
そんな中、フルボッコにされたルカイが復活。タイマーによって「特等席」へ直行。
「なんだ、起きてたのか」
「寝たのかと思ったぜ」
「誰のせいだと思ってるんですか、誰の」
「まぁまぁ、同じ悩みを持つ者同士、この際だから一緒に聞いていけ」
特等席、それはチェストと丁度真正面。即ち、イヤでもダイレクトに話せる席なのだ。
諸々討論を続けて数十分…。
「さて、結論だが……選択肢は2つ。主に従い続けるか、離反するか。俺は強制しないぜ。タイマーのように、自分の意志で選ぶんだ」
かつて、自らの意思でヘイムから離反したタイマー。離反の証として騎士団のマークを消した彼にとって、ヘイムは忌まわしき存在。
憎しみとまではいかないが、ついていこうとも思わない。そんな状況下で、彼は離反を選んだ。
このお悩み相談に参加した3人の騎士団員が、従うか離反か、どちらの道を選ぶかはまだ誰も分からない。そう、自分自身でさえも…。

(122.30.3.183).. 2007年12月06日 21:32   No.194018
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…70回       
さて、ある意味で恐ろしい「お悩み相談」があった一方で、アドベンチャーチームの隠し球であるランサーとズバーンは北区域の古代遺跡にいた。プレシャスに関する更なる情報を得る為だ。
「トラップはあらかた片づいたか、ズバーン」
「ズンズン」
ズバーンは言語能力こそ低いが、人語はしっかりと理解する。そしてこれは、後ほどこの遺跡で発見する機獣達にも言えることだ。
「なんだ、崖か」
通路を抜けた先は切り立った断崖絶壁。落ちてしまえばひとたまりもないだろう。
「よし、ズバーン。変形だ」
「ズバズバ」
胸部を回して足がそれぞれ左右に90度回転してつま先が倒れ、更に両腕が肘から曲がって収納、仕上げに冠部分を下げると変形完了。
変形した姿は黄金の剣である。ズバーンは単独飛行はできない上に結構重い。むしろ剣型になってもらった方が軽くてしかも簡単に持ち運びできるので効率的なのだ。
「さて、一気に飛びますか」
UIW(ウルテク・イオン・ウイング)ユニットを全開にし、崖を一気に飛び越える。
そして辿り着いたのは、意味ありげな配置で3体の何かが埋め込まれた畳4畳程度のスペース。
「へぇ、ズバーン以外にもやっぱあったのか、古代の遺産が。今切り抜いてやるからな」
ズバーンの剣撃で機獣達の周辺をなぞるように切る。そして余計な部分をサーチランスで丁寧に砕いていく。そして動けるだけのスペースを確保してやると、自然に機獣達が動き出した。
動き出すと同時に色が浮き上がり、詳しい全容が分かった。中央にあった1体は人型、左右の2体は筒型。それぞれが電子音で話しかけてきた。
「……ありがとうって言ってるのか。可愛いヤツらだな。俺はランサー、こっちはズバーン。ズバーン、変形して挨拶だ」
再び人型に変形し、ズバーンも彼らに挨拶する。何やら意気投合して遊び始めている間に、ランサーは3体の機獣について該当する情報が無いかどうか小型記録メカでチェック。
「……ツールロボ、プライヤーズか。面白そうな機能持ってるな。ダイボウケンに知らせてビックリさせてやるか」
そんなことを考えて特殊通信システムを作動させる。なにしろダイボウケンはドリラー達と5人で月光世界へ飛んだ為、通常の通信機では交信できないのだ。世界を股にかけるトレジャーハンターとして、通信システムは数種類持ち合わせているのがこの状況では幸いした。
「あーあー、こちらランサー、こちらランサー。ダイボウケン応答願う」
「こちらダイボウケン、どうしたランサー。何かいい情報でも手に入ったか?」
「情報どころか、プライヤーズっていう機獣発掘しちまったよ。ほら、以前お前が教えてくれた空間湾曲だか何だかの特殊ツール」
「ディメンジョンプライヤーか。それはいい。発掘してくれたところ済まないが、そのプライヤーズをこちらに送ってほしい。月光世界では必要になるかもしれないからな」
「まぁ、確かにこっち(辺境世界)じゃ必要ないツールだけどよ。そっち(月光世界)でも必要になるかどうか分からないだろ?」
「だからこそだ。必要かどうか分からないなら、取り敢えず持っていくのがいいと俺は思う。相手の情報が少ない今、少しでも多くの手段を持っていた方がいろいろお得だろうからな」
「そういうことなら送ってやるよ。ただし、俺達はまだこっちで続けさせてもらうぜ?」
「構わないさ」
プライヤーズを送り届けるべく、通信を切ったランサーはズバーンとプライヤーズを引き連れて、唯一の転送手段が存在する中央区域のセントラルタワーへ向かうことにした。

(221.184.252.213).. 2007年11月19日 05:09   No.194019
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…71回       
こんな時間にですが、おいていきます。プライヤーズとランサー&ズバーンのお話。

ダイボウケンから依頼を受け、プライヤーズを送り届けるべくセントラルタワーを目指すランサーとズバーン。セントラルタワーを目指す理由はただ一つ。月光世界へ転移する唯一の手段、最上階の泉を利用する為だ。
プライヤーズは短時間であれば飛行もできる。丁度、ロボットもののアクションゲームでブーストのようなゲージを消費して飛んでいるといった感じだ。つまり、飛行→着地→飛行を繰り返す。
その飛び方にも、プライヤーズ3機の個性が表れている。DP-C1は無難というか普通の飛び方。着地もそれ程ポーズなどにはこだわらない。対してDP-R2はポーズを決めつつ飛ぶ。着地にもカッコよさを求めている様子。そしてDP-L3はというと、水があれば落ちる。箱か何かがあればその上に落ちて壊す。坂があれば頭からぶつける。どうもバランス感覚に問題があるようだ。飛び出す時だって、周辺の縄やツタに足などを引っかけて落っこちるくらいなのだ。相当のドジである。
「……マジで大丈夫か?3番目…」
ランサーが不安になるのも無理はない。何度も落ちたりぶつけたりしているのに傷一つないのはある意味奇跡か。頑張る姿はある意味健気。

そんなこんなしている内に、とうとうセントラルタワーに辿り着いた。ヘイムが修復したのだろうか、以前ドリラーが開けた穴は塞がれている。破壊すれば警戒態勢に入ることは既に仲間からの情報で知っている。そこで、彼はズバーンを剣型に変形させ、持った状態で高速回転。穴を掘って、隔壁などが無い地下から侵入するのだ。
最も手っ取り早いのは最上階へ直接飛んでいくことなのだが、コンクル・シオン無き今も迎撃システムは健在である為、即却下。
プライヤーズには後に続いてもらう形で、ランサーは穴掘り侵入を開始した。

(122.30.3.183).. 2007年12月10日 18:09   No.194020
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…72回       
「…ようし、これで開通だな。あとは…」
見事に警戒システムをすり抜け、地下から1階へ侵入することに成功したランサーご一行。ちなみに、穴から出たときの着地でDP-L3がコケたのは言うまでもあるまい。
「…このタワーの警備員に変装するか」
あくまでプライヤーズを月光世界のダイボウケンに送るのが目的。今回は戦闘は全て不要である。万が一プライヤーズが損傷してしまっては元も子もないからだ。
幸い、自分以外は変形させて持ち物の一つとして認識してもらうことができる。ズバーンは玩具だと、プライヤーズは大型作業用のスパナだと言えば大体通じる。
「んじゃ、泉での検査をパスするまでは静かにしててくれよ。特にプライヤーズは大事な贈り物だから、大人しくしててくれ」
変装用の服と帽子は用意している。ズバーンとスパナ形態のプライヤーズはそれぞれ布を巻いて運ぶ。言い訳の一つとして利用するのだ。平和ボケしている故にかなり曖昧な検査基準なのだ。
プライヤーズはスパナ形態に直列合体、ズバーンは剣型に変形してもらい、布を巻いて服と帽子を着用して準備完了。
「さてと、宅急便といきますか」
変装したランサーは、上手く警備員の検査をパスして最上階へ直行。泉の警備をしているメデュールと出会った。

「すいませーん、月光世界への宅急便です」
「よし、入れ」
ヘイムはルカイ、ボマー、チックを回収するべく留守にしているらしく、泉はメデュール1人が見張っていた。自分で「どっかいけ」と言ったのに自分で回収しようとする辺り、昔も勝手な生活を送っていたのだろう。そう思っていたメデュールは、客人と彼女が対面しないことが幸いだと思えてしまう自分が怖かった。

「確認するが、本当に宅急便だな?私は他の平和ボケしている警備員とは違うぞ」
「大丈夫ですって。なんなら見ますか?中身」
「拝見させてもらおうか」
プライヤーズは、ランサーの言いつけ通りスパナ形態で大人しくしている。動く様子もなく、古代の遺産とバレる心配はなさそうだ。メデュールはプライヤーズのことを知らないようである。
「ふむ…、随分とデカイが、確かにスパナだ。珍しいタイプもあるのだな」
「流通ルートが限られていて入手困難の特別品。月光世界に進出している機械工業の方で必要みたいなんですよ」
なるほど…。珍しい形ではあるが確かにスパナであるし、さほど問題もなさそうだ。泉を使うことを許可しよう」
邪魔になるまいと、メデュールは1つ下の階に降りていった。ランサーにとっては好都合。
「しめしめ…、まんまと騙されたぜ。泉なのに半分機械仕掛けなのが不思議だよな、コレ」
周辺の装置を使い、転移先の座標をダイボウケン達の位置に合わせ…。
「じゃあなプライヤーズ。向こうでも元気でな」
プライヤーズをスパナ形態のまま泉に放り込み、別れの挨拶をした。その傍では、いつの間にか人型に変形していたズバーンが同じようにプライヤーズを見送っていた。

というわけで、プライヤーズはめでたく月光世界へ。彼らはダイボウケンの元へ転移した後、セイガ達に送られるというストーリー設定です。
ディメンジョンプライヤー使用の場面は、こちらで書かせてもらうことになるかもしれません。
ブログにも書きましたが、プライヤーズはスパナ形態になることで飛行・突撃が可能。この突撃で相手にダメージを与えることもできます。今回はランサーからの指示で直列合体しましたが、戦闘中は自分達の意思で直列合体することもあります。

(122.30.3.183).. 2007年12月10日 19:49   No.194021
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…80回       
どんだけ放置していたのか分からない状況になってしまいました。申し訳ないです;
とりあえず3枚ほど貼っておきます。


スターリィとセイガが戦った後の夜。
セイナは川の辺にただ一人、座り込んでいた。
そして、一つ溜息を吐くと膝に顔を埋めた。
『何故なの・・・?私は彼のように変わる事は出来ないの?』
俯いたままその瞳に涙が溢れ、瞳の奥が熱くなった。
その時、後ろから声が聞こえた。
「セイナじゃないか。何してるんだよ。風引くぞ?」
と。
振り向くとそこにスターリィがいた。手にはコートを持っている。
セイナは急ぐように涙を拭うと、スターリィに聞いた。
―何故そこまで変われたのか。如何したら彼のようになれるか―と。
セイナは元々戦いが―血を見るのが好きでは無いのだ。
ゆっくり彼が微笑むと、セイナにコートを着せ、横に座った。
「セイナは戦っているとき、『誰かを追い抜きたい』とか、『この人と共に行きたい』って思ったことあるか?」
セイナは首を振った。自分が思ったのは変わろうとしたことだった。
スターリィは苦笑すると、
「じゃあ、どうして変わろうと思ったんだ?」
と尋ねた。セイナは少し恥ずかしげに、
「スターリィが羨ましかったの。そこまで変われるって言う事が。・・・だから、私も変わりたい!皆の役にたてるように!」
声を張って言った言葉に、彼は納得したようだ。
「特別に誰かを追い越そうって思っているわけじゃないんだな。でもな・・・。」
そう言うと頬を少し赤らめ、セイナの方を向いた。
「お前は十分皆と一緒に戦う力もあるじゃないか。ただ、戦いたくないって心がその力を押さえ込んでいるんだ。」
スターリィは黙って聞いている彼女の頭を撫でると、
「お前が戦いたくないっていうその思いが無くなれば、もっと強くなれる!その時には・・・きっと俺以上の力を持っているかもな。」
と言い、微笑んだ。
つられる様にセイナも笑い、「有難う。」と告げた。
そう告げた彼女の一言は、スターリィの『想い』と言う物を擽らせた。

(220.213.100.118).. 2007年12月22日 23:48   No.194022
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…82回       

次の日には、流星族の住民とショウセイで作戦を考えていた。
しかし、あまりのつまらなさのせいか、セイショウは途中で抜け出してきてしまったようだ。
その日の夕方。住民達は自分の場所に戻っていったが、セイショウはずっと暇そうだった。
「はぁ〜。やっぱ作戦役ってつまらね〜・・・。こうしてるなら剣術稽古してもらった方が良いっての・・・。」
もう一度溜息を吐くと、鞘から木刀を抜き払った。
その様子を見ていたセイガとセイナは、「しっかり作戦を立てなくては駄目だ」とは言ったが聞いてはくれなかった。
するとそこにスターリィがやって来、セイショウを見た。
「如何した?暇なのか?」
そう尋ねると、素直に彼は頷いた。
スターリィは「そうか」と言うと、セイショウの頭を撫でた。
そして何処かへ行ったと思うと、戻ってきた時には一振りの木刀を持ってきた。
「そんなに暇で剣術稽古してもらいたいなら、俺がやろうか?」
木刀を軽く振りながら彼は言うと、セイショウの暗かった顔はぱっと輝いた。
「本当か!?やった!!」
スターリィはそんなセイショウの様子を見て、
「でもな、その代わり大事な作戦会議中に抜け出したりすんなよ?」
と言うと、セイショウは一瞬がっくりした表情になったが、頷いてくれた。
「よーし。じゃあ、木刀抜きな。ギルガメシュ流剣術なんて出来る人は少なすぎるんだからな。しっかり覚えろよ?」
「うん!分かった!」
そう言うと剣を抜き、スターリィの動きやアドバイスをしっかり聞き、剣術指南を受けた。

「準備は出来ているな?」
ネヴィアは後ろに控えた5人に問いかけた。
全員が頷き返す。
「必ずや、奴を倒して戻ってくる。」
「ま、楽勝な事だけどな!」
仮面を付けた青年と、荒っぽい声を上げた青年が返事返す。
「世界は我の手中にあれ!」
そうネヴィアが言うと、5人は一斉に空間転移術を使い、それぞれの場所に移動した。
部屋に一人、ネヴィアだけが残された。
その時、扉の開いた音と共に、一人の兵が駆け込んできた。
「欠片を見つけました。後・・・これはシャハル様が持っていた物です。」
そう言うと、彼の手に2つの欠片を差し出した。
「ほう・・・。まさかシャハルまで持っていたとはな。―ご苦労だ。下がれ。」
「はっ。」
ネヴィアは兵に言うと、兵は颯爽と部屋を出た。
「後一つだ・・・。見ていろ、4部族の王よ。私がこの世界を手中に収める日は近い・・・!」
彼の哄笑は、部屋全体に響き渡った。

(220.213.100.118).. 2007年12月23日 00:12   No.194023
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…82回       

あれから1日1回という回数でセイショウは稽古を受け、そして作戦役もこなしていた。
「有難なスターリィ。お前が稽古を受けさせてなかったら今頃どうなっていたか・・・。」
セイガは苦笑して言うと、スターリィは微笑み、
「いいって事よ。それに、実戦とか稽古は大事だろ?」
と言ってみせた。
するとセイガは昔の事を思い出した。

―澄み切った空。セイガはその空の下で、父から稽古を受けていた。
セイガの5歳の頃だった。
1回目の戦乱の後であったが、父は構わず彼に剣術を教えてくれた。父は2回目の戦乱で命を落としたが、その頃は今も覚えている。
「父さん〜。この形ってどうやったら出来るのかさっぱりだよぉ〜・・・。」
頭の中にはあの頃の声までもが蘇ってきた。
「大丈夫だセイガ。己を信じろ。お前なら出来る。ほら、父さんをしっかり見るんだ。」
「うん!頑張る!」
そう言うと再び剣術指南を続けた―

「如何した?セイガ?」
スターリィがぼーっと空を眺めたセイガに尋ねた。
その声に我に返ったセイガは、
「あ、いや・・・俺の5歳の頃父さんとの剣術稽古を思い出してな。」
と、懐かしげに言った。
セイガが父の事を話すなんて久々の事だ。
いつもの彼なら、
『父さんの事を話すと、あの頃が戻ってこないかなって、過去に帰りたくなるんだ。―戻れるわけないのにな。』
と、苦笑して言うのだった。
スターリィには分かった。
セイガは確実に成長し、強くなっている。力も、そして心も。
「父さんか・・・俺、実は父さんに会ったんだ。」
気づけばスターリィの口からそんな言葉が出てきていた。
「え?・・・お前の父さんって確か・・・」
「ああ、この世にはもういないさ。でも、俺が出会ったのは―父さんの幻影だ。」
「なっ・・・!」
セイガは信じられないと言いたげな目だった。確かにそんな事は信じられるわけがない。
「この魔剣、魔石をくれたのも父さんの幻影さ。その代償に、もう父さんには会えなくなったけどな・・・。」
セイガは彼の剣を見た。柄の形も何もかもこの世を探しても何処にも無さそうなデザインだ。
それを与えたのが彼の父の幻影だと言う事が羨ましく思った。
セイガが流星剣を手にしたのは、まさに父の死の瞬間―死際だったからだ。
たとえ幻影だろうが、血に塗れ、渡した瞬間崩れるように亡くなるより、ただ笑顔で、傷一つない笑顔で渡してくれる方がどれほど幸せに思えるだろうか―
だがセイガは不幸には思わなかった。
この剣を授からなければ、今頃父の敵など考えた事も無かったかもしれない。
いや、寧ろ父をなくした悲しみで自害していたかも知れない。
『父さん。今頃だけど・・・有難う。』
セイガは柄に優しく触れながら心でそう唱えると、スターリィに「戻ろう」と声をかけ、部屋に戻っていった。
その背中は今まで以上に強く、逞しいオーラと言う物を感じた。

(220.213.100.118).. 2007年12月23日 00:26   No.194024
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…73回       
ブログ見ました。吹奏楽お疲れ様です。
プライヤーズがセイガに譲渡されるまでのお話。

月光世界、中天島。その東部で、ダイボウケンが空を見上げていた。
「…来たか」
ダイボウケンの上空から降ってくる、大きな円筒状の物体が落ちてくるのを待つ。そして、それはダイボウケンの目の前に降ってきた。高速回転しながら。
着地すると、それは3体のロボに分離した。辺境世界から転移してきたプライヤーズである。
「プライヤーズ、これから、お前達を新たな主の下に案内しよう。一緒に来るがいい」
プライヤーズを引き連れ、流星族の統治領域へと向かっていった。

現在、アドベンチャーチームは分割状態にある。セイガ達を運んだ後、流天使達は中天島に潜伏しての情報収集。アドベンチャーチームは、東西南北の四方に別れ、部族王達への攻撃を目的とした不審者が現れれば、部族王のもとへ急行し連絡・援護を行うことにしている。北はショベラーとミキラー、南は新たに加わったジェッター、西はクレーラーとドリラー、そして東はダイボウケンという割り当てになっている。
そして、中天島からの転移反応が感知され、各方面で警戒を強めるよう申告している頃だろう。ダイボウケンだけは、プライヤーズの到着を待つ為に遅れているが。

「人を強くする要因には、敗北や挫折もある。成長した様を見せてもらいたいものだな」
ダイボウケンも心のどこかで信じている。部族王達が、これまでの敗北をバネに更に成長していることを。だからこそ、プライヤーズの到着を余裕で待っていられたし、特に慌てる素振りもなかった。強き心ならば、敗北を更なる強さの礎に変えることもできるというのが彼の理論だ。

(122.30.3.183).. 2007年12月23日 06:17   No.194025
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…74回       
流星族統治領域。その西側の野を、分離して5つのビークルになっているダイボウケンが駆ける。それにプライヤーズがジャンプと着地を繰り返しながらついていく。…やはり、DP-L3はコケまくりだが。スパナ形態から分離したときにもコケた彼(?)のバランス感覚の問題は、ある意味致命的かもしれない。平野なので被害が出ていないのが不幸中の幸いだ。コケまくりなのにちゃんと他の2機と共についてきているのが、ダイボウケンには不思議に思えてならなかった。おそらく、直列合体時にはスラスターの役目を担う故に、推進力はプライヤーズ随一だからなのだろう。
そうこうしている内に、流星族の宮殿、おそらくセイガがいるであろう場所に辿り着いた。モンスターの襲撃を警戒し、わざわざ平野だけを駆け抜ける迂回ルートを通った結果、平野から直接宮殿に向かうことになったのだ。

門番に挨拶し、用件を伝え、宮殿に入る。ここに至るまでには、翌日の朝になっていた。迂回ルートを通ることで、時間を浪費した為である。
「直接渡したい」と言って、セイガの部下達には下がってもらった。理由は渡すだけではなく、セイガに伝えておきたい敵襲と思しきものがあるからだ。予想が正しければ、それは敵が差し向けた刺客。それもネヴィア辺りの直属幹部。本気でネヴィアがセイガ達を消したいなら、自ら出ることはなくとも、それなりに強い者を差し向ける筈である。そうでもなければ合点がいかない。話す相手が一部族の王であることを覚悟しつつ、ダイボウケンはセイガの下へ向かった。

プライヤーズ?」
「そう、辺境世界の古代遺産の1つだ。空間を湾曲、簡単に言えばねじ曲げる力を持っている」
「そんなものが、果たして必要なのか?」
「確かに、この世界の四部族では空間を曲げる者はいないだろうな。だが、相手はどこから来たともしれない異世界の存在。もしかしたら、空間をねじ曲げる力を持つ者もいるかもしれない」
改めて、ネヴィアという存在の脅威を思い知るセイガ。考えてみれば、ネヴィアは月光世界の住人でなければ辺境世界の住人とも違う。まさに異世界の、未知の存在である。
「更に、こちらは相手の情報がまだ少ない。そんな中で、手段を限定することは時として命取りとなる。できる限り、多くの手段を持っていた方がいいと思う。そこで、プライヤーズを辺境世界から転移させてもらったんだ。彼らは、空間湾曲の他、スパナ形態への直列合体による突撃もできる。少なくとも完全な役立たずにはならないと思うぞ。それと…」
そして、例の刺客の件を話した。「まだ確定はできないが」と付け加えるが、それでも警戒するには十分な魔力反応があったことは事実である。
「そうか、警告に感謝するよ」
「必要かどうかは分からないが、プライヤーズを近くに置いておけ。相手は知らないだろうし、いざとなればお前のピンチを救ってくれるかもしれない。俺は宮殿の外で警戒に当たる。」
「人語は話せないが、理解はできるから安心しろ」と付け加え、プライヤーズをセイガに託し、宮殿から出ていくダイボウケン。その後、プライヤーズは「頑張ろう」とでも言うように、セイガに電子音で話しかけてきたのだった。

(122.30.3.183).. 2007年12月23日 06:50   No.194026
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…83回       
今年も今日で最後!
明日は忙しくなりそうなので、今貼っておきますねw


「ふーん・・・プライヤーズか・・・。」
嘗め回すようにセイガはダイボウケンから貰った3機をじっくりと見る。
その様子を首を傾げたように電子音で返してくる。
「可愛いじゃない。―電子音が分からないと駄目だけど・・・。」
確かにセイナの言う通り、電子音で話すという所は可愛らしい。
しかしその電子音が理解できなければ会話も難しい。
こちらの言葉を理解できるという事が幸いの事である。
「誰か理解できる人がいればなぁ・・・。」
セイガはそう思い、とりあえず皆に集合をかけた。

「電子音か・・・。流石にそいつは理解できそうに無いや。」
何人かに聞いては見たがやはり分からず、最後に聞いてみたスターリィの返答がこれだった。
皆を挟んで真ん中にいるプライヤーズはさっきから黙ってはいるが、セイガが「何か話してごらん」というと、了解したというように電子音で話している。
「じゃー、俺が電子音っぽく話してみるか!」
セイランが面白そうに話しかけてみる。
「えっと・・・○☆×#刀刀普吹「?」
確かに電子音の様には聞こえない気もしないが、傍から見れば変人だ。
「ピー?」
3機は全く分からないと言うように、電子音で返してくる。
やはり話はこちらからかけないとならないようだ。
「ダイボウケンの言った通り、やっぱ近くにおいておいた方が安心かもな。」
そう言うとセイガは3機を撫でてやった。
すると喜ぶように電子音が返ってきた。

「此処が流星族か。―お前たち!ついて来い!」
仮面を付けた青年が多くの鬼を連れて流星族に向かっている。
そして彼は小さな魔石を取り出すと、ネヴィアに通信を繋いだ。
「ネヴィア様、流星族付近に到達しました。もう暫くしたら付く予定です。」
そう呼びかけると、魔石からネヴィアの声が聞こえてきた。
「よかろう。作戦はお前に任せる。奇襲でも何でもするがよい。」
そういったのを聞き、彼は返事をすると通信を切った。
流星族に危機が迫っていた―

(220.213.100.84).. 2007年12月31日 16:59   No.194027
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…84回       
ついにソウル達の登場!
此処から面白くなってきますよw


真昼―暗黒雲のせいではっきりとはしないが―流星族に鐘の音が響いた。
警報の鐘である。
「流星族付近に黒い影を発見!此方に向かってくるぞ!!」
一般住人で鐘を鳴らす役目の男がそう言いながら鐘を叩き続ける。
暫くするとその影が住民のいる所へやってきた。
門番は―恐らく倒されてしまったのだろう。
すると爆音が聞こえてきた。
セイガ達は外へ出ると、民家は無残にも燃えていた。
「―出て来い!流星族の王よ!」
セイガは自分が呼ばれた事に気づくと、その声がした所へ皆と向かっていった。
自然と手は剣の柄を握っている。いつでも抜く事が出来るようにである。
「お前!そこで何をしている!」
セイガは揺らぐ炎の隙間から見えた青年に声をかけた。
周りには、その男の見方であろう者も沢山いる。
「お前が流星王セイガ・・・か。面白いな。」
セイガと同じような声が聞こえてき、青年は振り返った。
セイガと同じようなデザインの服だが、赤いスカーフではなく、白いスカーフである。
髪の毛の色も撥ね方も同じようだ。顔は―仮面を付けていてよく分からない。
「お前は何者だ!?」
青年はふっと笑うと、
「俺はネヴィア様率いる闇月族の将軍、魂吸者ソウル!ネヴィア様の目的を全うする為、貴様を、流星族を葬りにきた!」
と、堂々と名乗ると、柄を握り、剣を引き抜いた。
―刀身が漆黒の、見えるように殺気を放った魔剣だった。
その剣を高く掲げると、
「お前たち!時は来た!今こそ流星族を滅ぼせ!!」
と言うと、彼の元に控えていた3色の鬼、一人の男が此方に向かってきた!
「セイガ!雑魚共は僕たちに任せろ。ソウルはお前が倒すんだ!」
リンセイはそう言うと、皆と共に鬼―黒青鬼、黒赤鬼、黒黄鬼に向かっていった。
スターリィはソウルの近くにいた男に肉薄し、切りつけた。
「やぁ、ギルガメシュ家の居残りさん。ボクはキラー。せいぜい戦いを楽しもうよ。」
怪しい雰囲気を振りまいた彼は、手にした剣で、スターリィの剣を弾き返した。
「俺のことを知っているなら話は早い。父さんの仇、此処で討たせて貰う!」
ソウルの近くで彼らは剣を振るった。
「此処で突っ立っているのも面白くない。さぁ、始めようか・・・。」
ソウルは剣を構えると、セイガに向かって走り出した。

(220.213.100.84).. 2007年12月31日 17:19   No.194028
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…75回       
あけましておめでとうございます!
今年も頑張っていきましょう!
今回は辺境世界で起き始める異変の序章。

チェストとの(不吉な)お悩み相談を終えたルカイ、ボマー、チックは、セントラルタワーへ戻るべく動いていた……が、ヘイムにどつかれるのが怖いのか、所々で寄り道している。今も、セントラルタワーの傍にある商店街で寄り道しまくっているところだ。
「…正直、戻りたくねぇな…」
「ていうかそもそも、追い出されたんだよな俺ら」
「僕も、戻ったら戻ったでどうなるか分かったものじゃないですし…」
寄り道しまくる理由は、ボマー、チック、ルカイの順にこんな感じであった。この商店街はセントラルタワーをぐるっと囲む感じで存在しているので、ルカイ達は延々とセントラルタワーの周りを回っていることになる。
「どうするよ、マジで」
「どうするって言われてもなぁ」
「戻れば死亡フラグ確定ですし」
チックが今後の方針、ひとまず戻るか否かを考えるが、ボマーもルカイも名案は出ず。何しろ相手はワガママ令嬢モード間違いなしのヘイムだ。こんなときに戻ったら、自分達はどうなるか分かったものではない。だが帰る場所がセントラルタワー以外にあるわけでもなく、かといってどこかに居候するというのも気が引ける。どうしようどうしようと考えこまねいている内に、商店街の裏道にある情報屋付近に迷い込んでいた。
「アレ?俺らって、もしかして迷子?」
「ここ知らねぇぞ」
「僕も……」
そして出た言葉はただ1つ。
『………しまったあああああああぁぁ!!!』
3人の絶叫が、商店街の裏道にて轟いた。

一方、その3人を探すヘイム及びメデュール。商店街付近ともなれば魔力探知も通るようになったらしく、メデュールはタワーから出かけようとしたが、そこをヘイムに止められる。
「あの3人を見つけたら、こう伝えて。『留守にしていた代償は高くつくわよ』って」
「……………………了解した……」
ここに戻ってきた3人の末路が目に浮かぶようで、メデュールは内心、3人に同情せざるをえなかった。そして、商店街へと赴いた。

(124.98.255.140).. 2008年01月01日 08:23   No.194029
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…76回       
続き。

「ようやく見つけたぞ、お前達!」
『め、メデュール様ああぁぁぁ!!?』
迷子になってからというもの、ボマー、チック、ルカイの3人はエンドレスパニック状態だ。
「まずは落ち着けお前達。……ヘイム様を恐れる理由は心の底から分かるが、だからといってここで永遠に迷子というわけにもいかんだろう」
「それは、そうなんですけど…」
ルカイの応答から考えても、明らかに怯えている。迷子とは到底関係ない別な意味でだ。ヘイムからの伝言はあるが、ひとまず3人に尋ねた。
「…分かってはいるが、取り敢えず聞く。今戻ると何かあるのか?」
『死亡フラグ200%成立!!!』
「そこだけ元気になるな!!」
思わず粛清の魔弾をお見舞いしたくなったが、ヘイムからの「不吉」な伝言から考えれば同情の余地は少しはある…かもしれない。取り敢えず、ヘイムからの伝言を伝えることにした。
「お前達、ヘイム様からの伝言だ。『留守にしていた代償は高くつくわよ』とのことだ」
『矛盾星人めぇぇぇええええ!!』
自身の意思で勝手に脱走したルカイはともかく、ボマーとチックにとっては心外だ。何しろ役立たずと言って追い出したのはヘイム自身なのだ。当然抗議の声(絶叫)が上がる。
取り敢えず連れ戻さなければ話にならない為、頑なに拒否する3人を魔力で捕縛し、セントラルタワーへ強制連行することにした。
「……?気のせいか…」
連行する直前、何やら人影のようなものが見えたが、今はそれどころではない。三人寄れば文殊の知恵とばかりに3人の抵抗力が強い為、迂闊に目を離すと逃げられる可能性があるからだ。さっさと「後始末」を済ませる為、メデュールは商店街を後にした。

「……虹の騎士団…。少なくとも、主への忠誠心は薄そうだな…。三銃士とは大違いだな。隠し球があるとも思えるが…まぁいい」
メデュールが見た人影は1人呟き、3人が迷い込んだ近くの情報屋へと入っていった。
メデュール達は勿論ヘイムも知らないが、その情報屋では、どこから手に入れたのか得体の知れない「裏情報」が取り引きされている。お金だったり依頼の報酬だったりと様々だが、中には無料のものもあるという。その男は時には依頼をこなしつつ、無料裏情報を中心にあさっていた。
情報屋の中はまるでドリンクバーだ。そのマスターが男に声をかけた。
「よう旦那、また仕入れですかい?」
「うむ、あるチャンスを掴む為にも、ここの情報は大いに役立っている。マスター、今日はいいもの入ってないか?」
「……ふふふ、無料裏情報の中でも最高級のものを差し上げましょう…。役に立つか否かまでは、保証しかねますがね」
「裏情報などそういうものだ、もらおう。」
そしてマスターは、下の方から1つのトランクケースを取り出し、男の前で開けた…。

(124.98.255.140).. 2008年01月01日 08:54   No.194030
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…85回       
明けましておめでとう御座います!
今年こそ頑張って更新して以降と思うんで、よろしくお願いしま〜すっ!

「俺も負けられないんだ!絶対にお前を倒す!」
思い切り振りかかって来た剣を、セイガは剣の平らな部分で弾き返す。
黒と白、対称の光が散る!
「行くぞ!降連流星弾(コウレンリュウセイダン)!!」
以前コンクル・シオンと戦ったときと同じ技だが、前とは格段と威力が違う。
先制を取ったのはセイガかと思われたが、
「無駄だ!幻魔降竜弾(ゲンマコウリュウダン)!!」
ソウルはセイガと似たような構えを取ると、龍にも似た気を、剣から発した!
二つの力は互いに押し合い、相殺した。
「何っ!?」
セイガに焦りが浮かぶ。
『それなら切りかかるしかっ―!』
セイガは一気に切りかかった。
ソウルもそれを分かっていたかのように弾き返した。
お互いの力は五分のようだ。
「くらえっ!!」
「まだだっ!」
セイガは次々と切り、切り、切り続ける。
しかしソウルはそれを剣で弾き、弾き、弾き返す。
互いに一歩も譲らぬ状況だ。

一方、スターリィ達は、それぞれの敵と奮闘している所だった。
「うおおっ!牙龍旋空刃(ガリョウセンクウジン)!!」
「あははっ!やるねぇ。だけどそんな攻撃じゃボクは倒せないよっ!」
スターリィは剣を振るうが、キラーに避けられてしまう。
それどころかキラーは自分の周りにある空間から無数の腕を呼び出し、さらに自らが持った剣で攻撃を仕掛けてくる。
「くっ!これじゃあ隙が無い!」
相手は他方からの連続攻撃。それに対してスターリィは剣一本で他方からの攻撃を守るのに手一杯だ。
「如何したんだい?もう限界かな〜?」
余裕の笑みを浮かべてキラーは次々と攻撃を仕掛けてくる。
スターリィの状況は劣勢かと思われた。が、
「―氷凍(ヒョウトウ)!」
冷気を放った矢がキラーの頬を掠め、流れた血を凍りつかせたのだ!
「セイハ!」
スターリィの目の先にいたのは彼だった。
黒赤鬼達と戦っている所を抜け出し、スターリィに加勢するという作戦にしたのだ。
無論、ガンセイ達は黒赤鬼達と戦っている。
「さぁ行くぞスターリィ!」
セイハは纏めて弓を引き絞った。

(220.213.106.57).. 2008年01月01日 20:54   No.194031
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…86回       
「頼むぜ!スターリィ!セイハ!」
そう言いながらセイランは敵にブーメランを投げつけた。
孤を描く様にブーメランが飛び、その横を矢が飛び交った。
「いけぇっ!烈破(レッパ)!!」
キュウセイがセイハ直々の修行で得た技を放つ。
矢は地面に突き刺さったかと思いきや、矢が破裂したように光り、大地を吹き飛ばした!
「その身に受けろ!獅吼爆破(シコウバクハ)!!」
「天より満ちし浄化の光り。我に刃向かいし者に裁きを!―シャイニング・ブライト!」
ガンセイの放った獅子に似た気が敵を押し潰し、セイナの魔術が敵を焼き尽くす。
「まだまだっ!ブレイズスラスト!」
セイランが戻ってきたブーメランを器用にもう一度人差し指だけで回転させると、そのまま投げつけた。
高速回転し、次々と敵を切り裂くブーメランの脇をリンセイが走り抜ける。
「くらえ!斬魔滅破剣(ザンマメッパケン)!!」
リンセイの長剣と短剣からの高速切りが敵を次々と引き裂いている。
だが、そう簡単にも戦いは終わるものではなかった。
「くそっ!数が半端じゃない!」
拳を硬く握り、キュウセイが言った。
流星族はピンチに陥ってしまったも同然であった。
しかしその時だった!
「ピーッ!!」
聞き覚えのある電子音がしたと思うと、プライヤーズの3機が突撃し、相手を吹き飛ばしてくれたのだ。
DP-C1、DP-R2は綺麗に着地するも、DP-L3の1機だけはコケてはいたが、特に壊れる事も無かったようだ。
さらに3機が一斉に電子音を発したと思ったら、突然直列合体を行った!
3機が合体を終えるとディメンジョンプライヤーという姿になり、次々と敵を薙ぎ倒していった。
「強えぇ・・・。」
全員唖然としていたが、戦況を思い出し、すぐに敵に向かっていった。

(220.213.106.57).. 2008年01月01日 21:30   No.194032
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…87回       
「うおぉぉっ!!」
「まだだっ!!」
セイガとソウルは互いに技も出さず、ただただ剣を振るっていた。
振っては弾かれ、振っては弾かれと、戦況は一進一退の状況だった。
「こうなったら―でやっ!!」
セイガは相手の振ってきた剣を思い切り弾くとバックステップで後退し、技の構えを見せた。
「新たなる力!見てみろ!―流星・聖牙斬(リュウセイ・セイガザン)!!」
腰溜めに剣を構え、セイガは駆けた。
魔剣から放たれた強力な魔力がセイガを包み込み、セイガが流星の様な光を放って、ソウルに突撃した!
セイガの走った後が黒く焦げ付いたその光は、普通の攻撃では弾き返される事はまず無かった。
「お前には分からないさ・・・。俺の存在がなっ!―黒龍・闇月斬(コクリュウ・アンゲツザン)!!」
セイガと同じように腰溜めに剣を構え走り出すと、ソウルの魔剣から魔力が放たれ、ソウルが1体の黒龍となり、セイガに突撃した!
ソウルが走った後は、黒い、闇の様な炎が舞った。
2つの光が激突すると、光と闇の間に激しい火花が散り始めた。
「この世界を統合するためにも俺は負けられないんだっ!」
「黙れ!俺だって・・・俺の存在に賭けて負けられないんだ!」
そう言うと2つの魔力はさらに力を増した!
間に光る火花も強く、激しく散っている。
火花が激しい光を放ったその刹那、火花は爆発するような光となり、両者を吹き飛ばした!
「うわっ!」
「くそっ!」
何とか体制を整えなおしたセイガはソウルを睨み付けた。
しかし、その目はみるみるうちに見開かれた。
ソウルの仮面は砕け散っていた。
しかしその素顔は、見た者全ての動きが凍りついたかのように動かなくなった。
「ウソだ・・・嘘だろっ!?」
セイガは驚き、悲鳴にも似た声を上げた。
その声、そして正体を見た敵すらも動きが止まった。
そしてセイナは震えた唇から、小さく、聞き取りにくいほど小さく言った。
「嘘でしょ・・・セイガが・・・2人?」
そう。ソウルの正体はセイガとそっくりだったのだ!
「違うな。俺はセイガであり、セイガではないんだ。」
ソウルは意味深な言葉を言うと、セイガを真っ直ぐ睨み付けた。
「言った筈だろ?俺はネヴィア様率いる闇月族の将軍。―俺はネヴィア様に作られたお前のレプリカ、普通なら存在してはならない存在なんだよ!」
セイガは驚くしかなかった。
ネヴィアがレプリカという名の技術を手にしている事、そして自分のレプリカを作り、自分と戦わせようとしたことを。
「じゃあお前が言った自分の存在を賭けた戦いってまさか・・・!」
「その通りだ!俺はお前を殺すことで自分の存在が認められるんだよ!」
その一言は、セイガの頭を打ち抜かれたような、そんな一言だった。

(220.213.106.57).. 2008年01月01日 22:08   No.194033
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…77回       
頑張っていきましょう!
ダイボウケンの密かなる奮闘と辺境世界での異変の序章パート2をお送りします。

無数の鬼達が暴れ回る中、ダイボウケンもまた奮闘していた。本来のメイン武装である轟轟剣(ごーごーけん)を携え、ひたすらに鬼達を切り捨てていた。機獣ゆえのタフさは伊達ではない。
「さすがに合体したままでは相手しきれないか…ならば!セパレート!」
セパレートとは分離のこと。大型ダンプ、フォーミュラーマシン、ジャイロマシン、ブルドーザー潜水艇の5機のマシンに分離し、それぞれで攻撃。多くの鬼達を薙ぎ倒してゆく。
だが、さすがに鬼達も負け続けではない。攻撃を受け止め、弾き、追いつめてゆく。
「やるな。だが、まだまだだ!合体!」
5機のマシンが光に包まれ、ダンプを中心に1つに集まる。そして瞬く間にダイボウケンへと合体した。ダンプが胴体、頭部、脚部、フォーミュラが胸部装甲、ジャイロが背部装甲とメット、ブルドーザーが右腕、潜水艇が左腕を構成する合体機獣の真骨頂だ。更に、右腕にはスコップ型、左腕にはつるはし型の武器を持っている。それぞれゴースコッパー、ゴーピッカーと呼ばれ、この2つを組み合わせたものが轟轟剣である。
「まとめてくらえ!」
まずはゴーピッカーで地面を突く。すると、凄い勢いと速さで衝撃波が鬼達を襲う。間髪入れずゴースコッパーに交換、地面を掘ると、なんと前方の地面の一部がくり抜かれた。すくい上げる要領でその地面を投げ飛ばし、鬼達をまとめて生き埋めにする。これで、ダイボウケンを取り囲んでいた分の鬼達は全滅した。
「…数が多い分手こずったが、あとは宮殿付近だけか。プライヤーズも頑張っているようだな」
流星族のピンチに体を張って割り込んでいくプライヤーズの勇士は先程見た。単体突撃から直列合体によるスパナ形態での突撃で鬼達を薙ぎ倒す。
「……さすがは古代の遺産、か。眠りにつく前もあのように働き者だったかもしれないな」
プライヤーズの真骨頂、ペンチ型のディメンジョンプライヤーは誰かとコネクトし、空間を制する為に存在する。その真価を引き出すべく、ダイボウケンはプライヤーズやキュウセイ達が戦い続けているエリアへと駆けだした。

(124.98.255.140).. 2008年01月02日 07:40   No.194034
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…78回       
辺境世界の異変・序章パート2。

マスターが開けたトランクケースの中には、黄緑色に光り輝く物体があった。その形は、まるで何かの鍵のようだ。持つ部分は三角形を2つ上下逆に重ねたような形状をしている。
「マスター、これは?」
「これは、この世界のどこかに隠されているという、神々の憩いの場ともいわれる特別な泉に行く為の鍵です。意味ありげな輝きと形でしょう?」
男の問いに答えるマスター。更に説明を続ける。
「それと、この鍵には鍵穴と思しきものとの共鳴反応が起こるそうです。使う場所に近づけば近づく程、その輝きが増すというのです」
「ほう、探知機のようなものか」
ケースから手に取り、その鍵を見つめる男。どうやらこの情報は彼にとって「アタリ」らしい。マスターが更に続ける。
「ええ、その通りで。ただし、ある程度近づかないと共鳴しないそうですから、くれぐれもご注意ください。共鳴すると徐々に黄色に輝くとか」
「これは興味深いものを得た。マスター、毎度あんたの情報屋技術には参る」
「いえいえ、旦那のような積極的な利用者がいてこそですよ。ただし、くれぐれもこの鍵は悪用しないようにしてください。なんでも、この鍵を使って辿り着く泉には、この世界の万物の創世と抹消を司る大いなる神がいるそうですから」
ドリンク代とマスターへの敬意を払い、最後の警告を聞き、男は情報屋を後にした。

男は、鍵が光り始めたのを地下で確認した。辺境世界中央部の地下世界、固く閉ざされた大きな扉を前に、その鍵が明らかに強く黄色に輝いているのを心を振るわせながら見つめる男。
「……この奥に、万物の創世と抹消を司る大いなる神が……クククク…!」
扉の傍には、鍵と同じ形の穴が空いている台座が設置されている。その台座も、鍵と同じように黄色に、強く輝いている。
そう、この台座と鍵こそが情報屋のマスターが言っていた泉への道しるべだったのだ。男は躊躇わず鍵を台座にはめる。すると、轟音をたてながら扉がゆっくりと、凄い風を巻き起こしながら開いてゆく。その風で、男のローブと帽子がどこかへ飛んでいった。その男の正体は…
「ハハハハハハ!このコンクル・シオン、簡単には諦めんぞ!大いなる神の力を得て、今一度辺境世界の覇権を我が手中に収めてくれるっ!!」
誰もいない地下世界の中で、凄まじい風の音とコンクルの不吉な雄叫びのみが轟いていた。

(124.98.255.140).. 2008年01月02日 08:08   No.194035
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…88回       
頑張って更新すると言いながら20日ほど放置していましたね・・・。
申し訳ないです;
今回は少しグロが混ざっています。
心臓の弱い方又はグロが苦手な方はお控え下さいね。

頭が痛い。激痛が走っている。
相手は剣を振るっている、だが、自分は剣を弾き返す事が出来ない。
激痛に耐え、ただ襲ってくる剣を避け続けている。
「避けているばかりで勝てると思うなッ!―幻龍千刃(ゲンリュウセンハ)!」
避け続けてばかりのセイガにソウルの無数の突きが襲いかかる!
辛うじて避けたものの、服に掠め、破れた所から血が除いた。
『くっ、あいつは俺のレプリカだ!倒せるなら倒せる―でも・・・。』
自分と全く同じ者を倒せるわけが無い。そう思ってセイガは剣を振ることが出来ないのだ。
無論ソウルは自分の存在に賭け、剣を思い切り振ってくる。
それに彼は、ネヴィアの命令を果たさなければならないのだ。
此方にも勝たなければならないという思いはある。
この流星族と、暗黒雲を消す。それを果たすにはまずこの戦いを抜けなければならない。
『自分を殺すなんて・・・俺は・・・!俺は!!』
「うおおっ!!」
ソウルは剣を上から振ってきた。
セイガはそれを弾き返した。
「・・・!」
驚いた。
自分では出来ないと思っていた。
自分を殺すなんて―殺してしまうなんて―
なのに・・・なのに剣を弾き返した!
「うわああっ!!」
セイガは我武者羅と言えるほどに剣を振るった。振るい続けた。
それをソウルは驚いたように弾き返す。
「このおっ!」
「まだだっ!」
2人は剣を振り続ける。
光が飛び散る。
勝負はまだまだ分かりそうにも無い。
「剛破光刃(ゴウハコウジン)!」
「滅殺闇斬(メッサツアンザン)!」
両者が同時に上段から剣を振り下ろすと、地面が砕け、石が飛び散った。
鋭い石が頬を掠め浅く切っても、彼らは構わず剣を振り続けた。

「うおおっ!雷焦(ライショウ)!」
「数多の星々よ、流星となりて降り注げ!―メテオスター!」
セイハが弓を握り矢と共に雷撃を放った!
スターリィも魔術の詠唱を終わらせると空から流星を降らせた!
「ぐっ!」
セイハの弓を避ける事で手一杯だったキラーに流星が降り注ぐ。彼は仰け反った。
「まだまだっ!」
セイハが一気に肉薄すると彼の鳩尾に弓を押し付けた。
彼の口から血が噴出す。
彼の精神と腕は繋がっている為、彼の意識などが無い間は腕が飛び出すことは無い。
そして今はその状態に至っている。
スターリィは彼に近づくと、剣を振り上げた!
「これで・・・終わりだ!」
剣の刃を下にし、スターリィは彼の胸に深々と突き刺した!
「があぁぁっ!!」
刺した感覚がじわりと感じる。
胸から夥しい程の血が噴出する。
魔剣で貫かれたその体は焦げ付いていた。
そしてキラーは目を見開いたまま消えた。
「よし、セイナ達の所へ向かうぞ!」
スターリィは血の海の近くに転がり落ちた魔剣を拾うと、セイハに言った。

(220.213.117.146).. 2008年01月24日 00:06   No.194036
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…89回       
先程よりかは軽いですが、またもグロ注意です;


「消えてしまえっ!斬龍明刃(ザンリュウミョウジン)!」
リンセイが剣を振るうと、龍をも断ち切る勢いで敵を切り裂いた。
「神々の力、その身に受けよ。無慈悲なる者消え去れっ!―ゴッドランサー!」
扱うのが難しくその代わり広範囲を攻撃できるセイナの術が襲いかかる!
彼女を取り巻いていた敵やその衆へにいた敵も同時に消えた。
「くらえ!刃裂豪衝拳(ジンレツゴウショウケン)!」
「それっ!氷水(ヒョウスイ)!」
ガンセイの拳からの一撃と、冷気をまとった矢がキュウセイの弓から放たれる!
スターリィとセイハも駆けつけ、勝敗は見えてきた。
「スターリィ!来てくれたのね!」
セイナは喜ぶように言った。
「悪い!遅れをとった。さ、行くぞセイナ!」
「うん!」
スターリィが駆け出す。
その背中を見つめつつ、彼女は詠唱を始めた―

「受けよ!聖なる光!ホーリブレイム!」
「憎悪の魂、その身に受けろ!ダークレイブ!」
セイガが魔術を放ったと同時にソウルも術を放つ。
そのまま反映されたレプリカと言う事は、動きも全く同じに反映される。
そのため、2人の決着は未だつかず、剣技と魔術をぶつけ合っている。
セイガは剣を横薙ぎに振るった。
ソウルもそれを逆向きから振るい、弾き返した。
光と闇がぶつかり合い、2人の闘志もぶつかり合っている。
「受けろ雷!雷光連斬(ライコウレンザン)!」
「させるか!風裂爪翔(フウレツソウショウ)!」
セイガの魔剣から放った雷撃と、ソウルの魔剣から放った真空刃が押し合っている。
セイガは魔力を高め、雷撃は光を増した。
力は相殺したかと思われた。
だが、それは違った。
ソウルが傷を負っていた。
致命傷は無論遠すぎるほどだが、深手を負ってしまったようだ。
「ぐっ・・・。」
傷を抑えつつも彼は立ち上がり、剣を構えた。
「この一撃で決着をつけるぞ・・・。本気で来い!」
セイガは一瞬驚いたが、剣を構えた。
「ああ。分かった。お前も力を抜くなよっ!―」
2人の魔力が普段の倍程になった。
高まる魔力は見えるほどの激しいオーラを放ち、砂を舞い上げた。
『これで良いのか!?―いや。これで決めないと、俺は―!』
セイガとソウルは閉じた瞳を開くと、一瞬にして間合いを零にした!
「自分のためにも―ネヴィア様のためにも負けない!黒龍・闇月斬(コクリュウ・アンゲツザン)!!」
「俺も、この世界のためにも負けられないんだっ!流星・聖牙斬(リュウセイ・セイガザン)!!」
眩い光の槍と光も見えない漆黒の槍がぶつかり合う!
相殺かと思われた。が、
「俺はこの全ての為にも―負けられないっ!うおぉぉっ!!」
セイガの魔力が爆発するほどに増幅した!
そう見えた瞬間には漆黒の槍は薄れて消え、魔剣は刺した感覚を手に残し、深い傷を負わせた。
「はぁ・・・はぁ・・・。」
肩で息をしなければならないほど疲れが溜まった。
セイガの後ろではソウルが鮮血を流し、崩れ落ちていた。

(220.213.117.146).. 2008年01月24日 00:21   No.194037
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…90回       
血を流し倒れているソウルを見、セイガの感情が爆発した。
「なんで・・・なんで同じ存在同士で戦わなければならないんだよ!」
ぐったりとしたソウルの体を抱き上げ、彼は言った。
「ふん・・・俺も・・・こんな事は・・・御免だったさ・・・」
口から溢れる鮮血を止めようともせず彼は言い続ける。
「俺はネヴィア様に・・・期待されていたんだ・・・。完全・・・同一体なんて・・・作れるわけが無い・・・からな・・・。」
セイナ達が駆け寄ってきた。周りを見れば夥しい数の敵はもういなくなっていた。
スターリィ!こいつの・・・ソウルの傷を癒してやってくれ!」
自分でも何を言っているか分からなかった。
さっきまで敵として命の奪い合いを行っていた筈なのに―
スターリィは彼の傷を一瞥した。だがそれは、誰が見ても分かるほど―そう、致命傷だった。
彼は首を横に振った。
「何故無理なんだ!何とかならないのか!?」
セイガは襟首を掴む勢いで言った。
だが、スターリィの声は冷静だった。
気功族の噂になっている聖女でも不可能だ。傷が深すぎる。」
「そんな・・・」
セイガは自分を呪いたくなった。
彼を血に塗らしたのは自分しかいない。
自分が止めを刺してしまったからだ。
「セイガ・・・俺はもう無理なんだよ・・・。初めから・・・決まっていた事なのにな・・・。」
ソウルは力を振り絞って声を出した。
確かに助かりそうには無い。
「やめろ・・・!もう話すんじゃない!」
セイガの目から大粒の涙が零れ落ちた。
だがソウルは笑って見せた。
セイガと全く区別のつけようが無い、全く同じの優しい笑みだった。
「ゴメンな・・・。俺も止めれば良かったのに・・・。セイガ・・・俺からの願いだ・・・。」
ソウルは息を吸い直すと、セイガを真っ直ぐに見つめた。
「ネヴィア様を・・・止めてくれ・・・。これが・・・俺の・・・願いだ・・・。後は・・・頼んだ・・・―」
ソウルの手が、力なく落ちた。
彼はセイガの腕に抱かれ、永遠に眠った。
「嘘だ!ソウル!目を開けろ!!」
セイガは彼の方を揺さぶった。
だが彼は目を開けることは無かった。
ソウルの体が薄れ始めたかと思うと、彼の体は虚空へと消え去った。
「ウソだろ・・・ソウル。」
空っぽになった腕の中を見つめ、セイガは涙を流し続けていた。
その時だった。
「セイガ!危ない!!」
セイナの声が聞こえたかと思うと、彼の背後に黒赤鬼が1体いた。
『しまった―!』
敵の金棒が頭上に振り落とされるのを見、彼は咄嗟に目を閉じた―

(220.213.117.146).. 2008年01月24日 00:58   No.194038
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…91回       

痛みを感じない。
あれだけの勢いで殴られた筈なのに。
死んだらきっと痛みも感じられないのだろうか―

そんな事を考えたセイガの頬に、生温い感覚が走った。
『!?』
感覚を感じる。生きている。
セイガは頬に当たった物が何だったのか、伏せた瞼をゆっくりと上げた。
見た光景は信じたくないものだった。
セイナの体が血塗れの状態で宙を舞っている―
「・・・!」
セイガの頬に当たったのは彼女の血だった。
拭ってみると、グローブが赤くなっていた。
「セイナ!」
どさりと荷が落ちたような音と共に、セイガは彼女に駆け寄った。
敵はスターリィが切り伏せたようだった。
跡形も無く消えた敵の隣では彼が剣を納め、此方に向かってきた。
そして、
「セイナ!しっかりするんだ!」
彼女を抱き上げた。
スターリィは彼女といた日々を突然のように思い出した―

いつも戦いが嫌いで、人に任せっきりだった。
その割には自分をよく引っ叩いていた。
実戦になったらあれだけ強力な魔術を使えるのに、隠れてしまうのが勿体無かった。
自分が仮面を外してからは、彼女の目は自分の方を向いていた。
川の辺で話していた、そんなこともあった。
彼女は自分の嫌いな戦いを克服しようと自分と話し合っていた時もあった。
先程の戦いの時、彼が来たときの彼女の嬉しそうな笑顔―
まるで、戦い嫌いを克服できたような笑顔だった。
自分はその笑顔を見れて嬉しかった。
だが、その眩しい笑顔が2度と見れなくなってしまう―
もっと先に言っておくべきだった。
「ずっと好きだった。」と―

(220.213.117.146).. 2008年01月24日 01:34   No.194039
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…79回       
コンクル・シオンが息を吹き返す話。
ユニバース初登場です。

扉が完全に開ききり、風と轟音が静まる。その先には、ただ1つ大きな穴があるだけだった。
「…それで騙しているつもりなのか?その穴が意味をご丁寧に物語っているぞ」
そう言うと、コンクルは迷わず穴へと飛び込んでいった。その奥には、淡い水色に輝く泉と、その泉に十字を描くような位置に浮かぶ足場が存在していた。部屋照明器具は一切なく、その泉が放つ水色の光が唯一の灯りとなっている。
「噂には聞いていたが…。これが万物の泉か」
呟くと、どこからか声が聞こえてきた。
「見慣れない顔ですね、何者です?」
「他人に素性を尋ねるなら、まず自分が姿を見せるくらいはするのが礼儀であろう?」
「……いいでしょう」
どうやら声は泉の中から聞こえてくるようだ。そして、声の主は案の定、泉から現れた。クリーム色の髪に白と黒をメインとした服。胴と足を覆う部分もクリーム色。雰囲気からすると精霊ではあるが、他の精霊達とは違い、常に浮いている。おそらく浮遊能力を持っているのだろう。
「私は創源使ユニバース。この万物の泉を守る番人です。貴方は?」
「我が名はコンクル・シオン。落とされた辺境王の座を取り戻す為、力の手掛かりを探してここに辿り着いた者だ」
「っ!?」
ユニバースは思わず構えていた。力の手掛かりを探してきたということは、少なくとも得られた力を争いに使うことは明白だからだ。争いを人一倍嫌い、それ故に泉に近づける者を限定してきたユニバースは、「力」という単語に敏感だった。
「…『噂には聞いていた』と言っていましたね…。この泉がどういうものかご存じで?」
そうユニバースが尋ねると、コンクルは不吉な笑みを浮かべた。マスク越しなのでユニバースにはその表情は見えないのだが、その笑みと共に異様なオーラのようなものを放っていた。そのオーラを感じ取り、ユニバースは戦慄していた。
「クククク…。この万物の泉には、触れた者に古代の力を与えるという噂があるらしくてな…。調べてみたところ、どうもそれはガセネタではなさそうなのでな。泉に入らせてもらおう」
コンクルが泉へ飛び込もうとした時、ユニバースはそれを阻んだ。水色の瞳を大きく開いて、怒りをあらわにコンクルの前に立ち塞がる。
「……力を争いに利用するような者を、この泉に近づけるわけにはいきません!争いは争いしかもたらしません…。今すぐ、ここを出ていってもらいましょう!」
「そのような言い方で、我が身を引くとでも思っているのか?貴様がそういう姿勢ならば、こちらも相応の行動に移らせてもらう」
そう言い放つと、コンクルは彼女に向けて跳躍していた。拳を握りしめながら。

(124.98.255.140).. 2008年01月25日 03:58   No.194040
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…80回       
続き。ちょっとだけグロ…かな?

「…ジ・エンド・オブ・ユニバース」
「何っ!?」
対するユニバースは、たじろぐことなく唱えていた。万物の創世と抹消を司る精霊としての、「抹消」の必殺技を。すると、見る見るうちにコンクルの体が分解されていき、最後に残った彼のドス黒い魂が突如空間に開かれた穴へと吸い込まれていった。この穴はボイドと呼ばれる場所に通じており、魂だけとなった者には到底脱出できない閉鎖空間的世界なのだが…。
「……ぬぅおおおおおおおおおおお!!!!」
穴が閉じる瞬間に、おぞましい叫び声が泉の部屋を包み込んだ。もちろん、声の主はコンクルである。だがどういうことか、分解された筈の身体を持った状態で穴をこじ開けようとしているのだ。かつて数多の罪人を封印してきた、完璧だと信じていた技が破られる―。信じられない事態に、ユニバースはどうすることもできず…。
「……ぁあああああああああ!!!!!」
遂にこじ開けた―完全に技を破られ、ユニバースはその直後にクレーターを作る程の勢いで壁に叩きつけられていた。こじ開けた直後に放たれた、コンクルの拳の強烈な一撃によって。
「……かはっ…」
「…分解から魂の強制移動とは、やってくれるではないか…。だが、我には通じぬ!」
そう言うと、まだ壁から抜け出せないユニバースに素早く肉薄し、その腹に更に強烈な右ストレートお見舞いした。壁に形成されていたクレーターは、更に大きく深くなった。ユニバースは、口から血を吐いて…完全に沈黙していた。
「創世と抹消と司るとはいえ、直接的な戦闘には殆ど対応できないド素人のようだな。まぁ、好都合だ。今の内に泉の力をいただくとしよう」
クレーターの奥深く、その中心に埋まっているユニバースから視線を反らす。その先には、当然泉があった。もう止める者はいない。ただ、泉に入ってその力を手に入れるだけ。泉の中央部へ飛び込み、すぐにその影響が出た。激しく身を震わせて、そして雄叫びを上げる。それから数秒後、泉から出てきたコンクルの体は入る前とは違っていた。肌の色が肌色から青紫に変色し、身に纏う鎧やら服やらも黒や紫を基調としたカラーリングに変貌。更に一部の鎧は刺々しくなっている。
「ククク…ハハハハ……このコンクル・シオン、今ここに返り咲いたりぃ!!」
ただならぬオーラを撒き散らし、コンクルは泉の足場の中央で高らかに、そして強く叫んでいた。まるで、自分を蹴落としたヘイムへの復讐と抹殺を心に、魂に、誓うかのように。
「……ダメ…っ」
なんとか意識を取り戻したのか、ユニバースはコンクルに向けて言うが、当然今のコンクルに届く筈もない。しかも、彼女の体はたった2回の拳によって殆ど動かなくなっていた。力と地位に対する執念が大いに込められた拳は、一撃でも凄まじいダメージになる。それを2回もくらったのだ。体が動く程の力など残っている筈もない。

そして、コンクルの執念に満ちあふれた雄叫びが響き渡る中、ユニバースは再び気を失い、クレーターの中央部に倒れていた。

(124.98.255.140).. 2008年01月25日 04:37   No.194041
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…92回       
やっとセイガ編の完結ですw

「セイナ!」
セイガが呼びかけると、彼女は瞼を開いた。
しかし、何処と無く力が無いのは分かっていた。
彼女はセイガの方を向いた。
「セイガ・・・無事で良かった・・・。」
セイナは弱々しく笑った。
笑えるはずも無いのに。
「セイナ・・・馬鹿野郎。なんで・・・こんな真似を・・・。」
またセイガは泣いた。
彼女の存在は同一体とはかけ離れているが、大切な親友なのだ。失いたくなんて無い。
「セイガが生きていれば・・・それで良いの・・・。セイガ・・・ソウルとの約束・・・果たしてね・・・。」
そう言うと、今度はスターリィの方を見た。
「セイナ・・・。」
彼もまた涙を流していた。
スターリィ・・・泣かないで・・・。」
彼は首を振った。
泣かない筈が無い。
親愛の者が目の前で息絶えようとしているのだ。
―言うんだ。自分の気持ちを―
そう思っていたが、セイナは口を開き、優しく話しかけてきた。
「ごめんね・・・。私がまだ・・・生きていれたなら・・・ずっとスターリィといたかったのに・・・。」
スターリィはセイナの頭を撫で、
「俺もだ。こんな形で言うとは思っていなかったけど―セイナ、俺はお前がすっと好きだった。」
セイナは嬉しくて笑った。
どんな光よりも明るい笑顔だった。
セイナはそっと腕を上げると、星型の髪止めを彼の手に乗せた。
「これ・・・私からのお守り・・・。これを持っていれば・・・寂しく・・・無いよね?」
彼は泣きながら頷き、髪止めを握った。
「お前の思い・・・しっかり受け取ったよ。ごめんな・・・守ってやれなくてっ!」
スターリィは強く、本当に強く彼女を抱きしめ、涙を零した。
「スターリィ・・・大丈夫・・・。私・・・貴方の事・・・ずっと見守・・・ってるね・・・。」
そうして彼女は愛しい彼の腕の中で息を引き取った。
「セイナ・・・ごめん。そして―有難う。」
スターリィは彼女を抱き上げた。
そして、傾きつつある夕日を赤くなった瞳で見つめ続けた―

「流星族に来た闇月族は撃破出来た。けど、俺達は大事な存在を失った。」
セイナが無くなって3日が経った。
スターリィが隣にいるが、彼女がいないとどうも静けさを感じる。
「ああ。特にセイガの心の傷が一番深いだろ。」
彼の言う通りである。
セイガは自分と同じ存在―ソウルを自ら倒してしまい、さらに幼馴染であるセイナも失ったのだ。
「でも、傷を負ったのはお前も同じだよ。」
スターリィは頷く。
彼にとって彼女は最愛の人でもあったのだ。
2人は彼女の墓標の前にいる。
墓標にはこう記されていた。
『正確たる占いの力を持ちしセイナ、此処に眠る』と―
セイナの持っていた愛用の水晶も、彼女の遺体と共に眠っている。
スターリィは髪飾りを置いてやろうとは思ったが、彼女とのお守りである。手放したくは無かったのだ。
「スターリィ。2度とこのような事にならないように、ネヴィアを倒しに行こう。それが・・・ソウルの望みであり、俺の目的だからな。」
「ああ。」
2人は頷きあい、彼女の眠る墓標を見つめ、戻っていった―
       
       ―セイガ編・完―

(220.213.102.16).. 2008年01月27日 03:43   No.194042
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…81回       
えーと、続け方がよく分からんのでレスっときます。投稿するか否か迷ってますんで。

セイガ編ってことは、他の3人のエピソードもあるってことですよね?
で、現在そのセイガ編が完となったわけですが。3章のままで続く…のですかね?
続くのなら私もこのまま投稿しますが…。

回答ヨロです。てなわけで、今回はストーリー投稿はなしです。すんません。

(124.98.255.140).. 2008年02月02日 06:33   No.194043
++ ウェリス (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…93回       
他の3人もあるんで、3章続行という事になってます。
スンマセン;自分の更新が遅いせいですね・・・。
早めに書き込みに来ます!
ちなみに順番にはグレンドル→レオン→シンフォニーという風になっています。
終わり次第4章開始ですね。
ストーリー投稿はいつでもいいんですよw
寧ろ更新遅すぎの此方が謝る必要がありますね;(ぁ

(220.213.105.174).. 2008年02月02日 23:40   No.194044
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…82回       
では、ストーリー投稿です。
3章はやたらと長くなりそうですね。頑張りましょう、お互いに。

万物の泉に入ったことで新たな力を手に入れたコンクルは、早々に泉を去った。目的は、当然セントラルタワーである。だが、彼は気付こうともしなかった。いつの間にかユニバースの姿がクレーターから消えていたことに。

「……ん、んん…」
「気がついたか」
気がつけば、見知らぬ場所にいた。おそらく何者かによって泉から出されたのだろう。まだ意識はもうろうとしているが、何者かが自分を運び出したことはすぐに理解できた。だが、その何者かが誰なのか分からず、ユニバースは尋ねた。
「あ、あの…、貴方はいったい…?」
「我が名はムーンライト…。万物の泉に来てみたところ、重傷のあなたを発見した故、安全圏であろうここまで運んだ」
「何の…ために……?」
まだあちこち痛む。痛みに必死に耐えるユニバースを、ムーンライトはそっと葉っぱのベッドに寝かせ、彼女の問いに答えた。
「これから間もなく、コンクル・シオンとヘイムの辺境世界の覇権をかけた争いが始まる。コンクル・シオンはこれからも泉の力を使うことが大いに予想される。それ故、あなたをヤツが発見できないような場所まで逃がした。さもなくば、次は本当に殺されそうだったのでな」
「…貴方は…何者なのですか…?」
「月光世界の親善外交大使だった隠密機獣…、それだけだ」
「月光…世界…。懐かしい名前ですね…」
ユニバースを助けた理由、そして自らの素性を明かしたムーンライト。彼の話は更に続く。
「私にとっても懐かしい名前だ…。何しろ、分断災害によってこの世界に落ち、それ以来戻る手段が分からずこのザマだ。姿と名を偽り、この世界の王となったコンクル・シオンの元についたはいいが、帰還する為の手掛かりは何一つ得られなかった。だが、月光世界が健在であり続けることを証明する存在と出会ったとき、私はもう一度立ち上がることを決めた。コンクル・シオンの為ではなく、月光世界に住まう古き知人達の為にな」
「…私は…力になれないでしょうか…」
「その様子だと必殺技も破られたようだしな。だが、泉に住まう神々を説得できるのはあなたしかいないのだ。来る戦いの時に向け、どうか説得してはくれまいか?あの泉の力、今こそ必要な筈だ。私の封じ込めた力を呼び覚ましたように」
「!?待ってください、まさか、貴方は入ったのですか?泉に…」
「申し訳ないが、勝手に入らせてもらった。事は一刻を争うのでな」
泉の作用を知っているとはいえ、ムーンライトが力を封じ込めてシャドウという偽りの名で行動していたことまでは知らない。だから、ここまで話すまでは彼が泉に入ったことが分からなかった。だが、頭を下げて謝るムーンライトの姿を見て、怒る気はしなかった。むしろ、今起こっている辺境世界の異変などについて聞きたいことが山積みだった。早速その1つ1つをぶつけていった。

ユニバースの質問攻めは、ムーンライトの回答時間も含めて約2時間に登ったという…。

(124.98.255.140).. 2008年02月03日 06:27   No.194045
++ クォーツ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…83回       
シャドウが泉の力を借りてムーンライトに戻るお話と、コンクルVS虹の騎士団の2本で。

メデュールからオシオキされたルカイ達3人。彼らに向けてメデュールが忠告する。
「いいか、お前達。次はどうなるか分かったものではないぞ」
「ですよねー、相手はあのヘイム様ですしねー」
「そうそう、身勝手なヘイム様だしー」
「本末転倒なヘイム様だしなー」
口々に余計なことを吐き捨てるルカイ達に魔力弾が降り注いだ。キレたヘイムの仕業だ。
「これでは三馬鹿と呼ばれてしまうな…。む?」
メデュールが感じた。凄まじいプレッシャーが、真っ直ぐにここへ向かっている。タワーの様々な部分を粉砕しながら進んでいるのだろう。
「ヘイム様、侵入者が向かってきているようです」
「…あら?こんなところまでご苦労様ね」
次の瞬間、目の前の床が爆発した。その直後に人影らしきものが飛び出した。それはまさしく…。
「コ…コンクル・シオン!何なのその色!?」
「フン、貴様を殺す為に進化しただけだ」
ルカイ達がそれぞれの必殺技の体勢に入る。ルカイの「炎槍と水剣の裁き」ボマーの「滅びの爆魔」チックの「電光痛刺(でんこうつうし)」を同時にぶつける気だ。コンクルが放つ異様なオーラから恐怖を感じ取ったからだろう。
『くらえ!騎士団トリオ・スーパーファイナルアタック!!』
ルカイとボマーの技が襲いかかり、更にチックが魔力針をコンクルに突き刺して離脱する。しかし、その場には平然としているコンクルがあった。まるでダメージを受けていない。鎧には障壁となる魔力が循環しているらしい。
「さっさとどけ、雑魚共」
今度はコンクルが跳躍。異常なスピードで3人に肉薄し、闇の魔力を纏った強靱な拳で一撃の下に壁や床に沈めていく。しかもその一撃だけで意識を刈り取っていく。
「おのれ…、ならばこれをくらえ!」
粛清の魔弾だ。5つ全てが直撃…したかに見えたが、全て障壁によって阻まれてしまう。素早く肉薄され、一撃で壁へと叩き込まれる。
「1分も経たない内に全滅するなんて…!?」
4人とも一撃でダウンさせたその怪物は、ゆっくりとヘイムへ向けて歩を進める。あくまでヘイムだけを殺しに来たようだ。
「さて、ヘイムよ。あの時の屈辱、死で償ってもらおう」
「冗談じゃないわ!誰が死ぬもんですか!!」
声を荒げるヘイムだが、コンクルは平然としている。拳に殺気と魔力を凝縮しながら。
「貴様のようなガキに、この世界をまとめることなどできぬ。役立たずと徒党を組む貴様には。私は違う。1人でもこの世界を力によって統治する」
そう言うと、その抹殺の拳が一瞬でヘイムの胸を貫き、魔力と風圧でその体は見るも無惨な肉塊へと変わった。それを投げ捨て、王座にあったマイクを取り出したコンクルは宣言する。
「我こそは、この辺境世界の真なる王、コンクル・シオンなり!絶対的な力こそが、世界を律する唯一の法則であることを心に刻め!!」
辺境世界の中央区域全体に流れた雄叫びは、全ての民を戦慄させた…。

(124.98.255.140).. 2008年02月03日 07:44   No.194046

■--リターンファイターズ 第7章
++ マイン (オリカ王)…163回          

遂に交星族のリーダーが本格的に変わる!それでは、新たなリーダーと共にレギュラー投下。

名前:ブロディー
パワー:10
出身地:交星地域
必殺技:スピンドライブ
データ:トラルーに代わる交星族リーダー。戦闘機とF1カーに変形するトリプルチェンジャーであり、トラルーにも負けないスピードを誇る。
部下:トラック
セリフ「トラルー殿にも負けないリーダーである事、この身をもって証明してやるさ!」
豆知識「ブロディーは大のレース好きらしいゾ!」

名前:トラックス
パワー:7
出身地:交星地域
必殺技:ツインショット
データ:交星族の陣頭指揮官で、スポーツカーに変形。ビークル時にウィングを展開して飛行も可能。先走りがちなブロディーの補佐役。
上司:ブロディー
セリフ「おいおい、あんまり急ぐとロクな目に遭わないぞ」
豆知識「トラックスは自分のビークルスタイルに自信を持っているらしいゾ!」

名前:パーセプター
パワー:5
出身地:神魔界
必殺技:ライトカノン
データ:交星族の科学者の1人で、凄まじい探求心を持つ。顕微鏡に変形し、物体を何万倍にも拡大して観察する事もできる。普段は基地などで研究に没頭している。
仲間:ホイック
セリフ「決して、大袈裟に言ってるわけではないさ」
豆知識「パーセプターとホイックは、科学者としての様々な面で競ってきた仲らしいゾ!」

名前:ホイック
パワー:5
出身地:鎧羅地域
必殺技:ショルダーカノン
データ:交星族の科学者の1人で、様々な発明品を世に送り出してきた発明家。マッドサイエンティストと恐れられる事もあるが、発明の成功率はかなり高い。
仲間:パーセプター
セリフ「君の敵が予測するような行動をとっちゃダメだぞ」
豆知識「交星地域には、ホイックが社長を務める巨大会社があるらしいゾ!」
(58.88.137.37).. 2006年07月26日 06:42   No.160001

++ マイン (オリカ王)…164回       
続いて、生きていたあの人の分離体を投下。数が倍になってます。

名前:マリン
パワー:5
出身地:鎧羅地域
必殺技:ショックウェーブ
データ:トラルーの分離体の1人。楽観主義者で物事を軽く考えてしまう事が多い為、その分決断も早かったりする。水の能力を司る。
仲間:リーフ&レミーラ&ビビアン
セリフ「中立か、まぁいいんじゃね?楽しそうでさ」
豆知識「名前がマリンとリーフに戻ったのは、大爆発から生存する為にエネルギーを使いすぎたかららしいゾ!」

名前:リーフ
パワー:5
出身地:飛天地域
必殺技:ボンバーテイル
データ:トラルーの分離体の1人。物事を慎重に考えるタイプで、マリンとは対照的。風の能力を司るが、瞬時に大量の爆弾を精製する事も可能。
仲間:マリン&レミーラ&ビビアン
セリフ「チェンジングチャレンジャー、お手並み拝見といこうかな」
豆知識「レミーラとビビアンは、大爆発に巻き込まれた時に取り込まれたスパークから生まれた分離体らしいゾ!」

名前:レミーラ
パワー:5
出身地:神魔界
必殺技:フラッシュ・ディフェンス
データ:かつて進退覇王に取り込まれていたスパークがトラルーと合体した影響で誕生した分離体。子供のような心を持ち、光の能力を司る。
仲間:マリン&リーフ&ビビアン
セリフ「やっぱり、仲間っていいものだね」
豆知識「レミーラはかつて神魔界で身の上相談されていた程の長生きらしいゾ!」

名前:ビビアン
パワー:5
出身地:大魔界
必殺技:マジックファイア
データ:かつて進退覇王に取り込まれていたスパークがトラルーと合体した為に誕生した分離体。
結構フレンドリーな性格で、炎と影の能力を司る。
仲間:マリン&リーフ&レミーラ
セリフ「アタイも、バトルに参加してみようかな〜、なんてね」
豆知識「ビビアンは女の子のような口調で喋るが実は男の子らしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月26日 07:03   No.160002
++ マイン (オリカ王)…165回       
交星族の今回の主力、チェンジングチャレンジャーのメンバーを紹介。

名前:スペンター
パワー:6
出身地:交星地域
必殺技:カウンターパンショット
データ:チェンジングチャレンジャーの副リーダーで、オイシイ所を持っていくタイプ。部下達からの信頼は厚い。最も敵味方の判別が変わるのが早い。
所属:チェンジングチャレンジャー
セリフ「戦闘には、様々な要素がからんでくる」
チェンジングチャレンジャーは、隊員各自で判断し、ある者は紅蓮龍騎の味方になり、またある者は敵になる中立部隊だ。

名前:ブラミラー
パワー:6
出身地:魔界
必殺技:ダブルショット
データ:チェンジングチャレンジャー中最も寡黙な男。異常なまでの再生能力『ナノマシルーン』を持ち、戦力の均衡を狙い続ける。
所属:チェンジングチャレンジャー
セリフ「言ったろ?油断するなってな」
豆知識「再生能力『ナノマシルーン』はトラルーも持っているらしいゾ!」

名前:クラウダー
パワー:5
出身地:大魔界
必殺技:ジャイアントミサイル
データ:チェンジングチャレンジャー中最も気分屋で、誰よりもスライドチェンジの回数が多い。チェンジ前後のギャップはチーム一。
所属:チェンジングチャレンジャー
チェンジングチャレンジャーが敵味方の立場と姿を変える能力をスライドチェンジと呼ぶ。

名前:ノメイズ
パワー:5
出身地:地上界・中央都市
必殺技:ブラインドアロー
データ:チェンジングチャレンジャーの中でもスパイの腕前はトップクラス。スライドチェンジ前後の性格のギャップの激しさは彼が一番。
所属:チェンジングチャレンジャー
セリフ「フフン♪オレは地上界特命刑事ノメイズさ」
豆知識「ノメイズはスパイの腕は一流だが、他の面では結構ドジを踏んでいるらしいゾ!」

名前:リバーサラー
パワー:10
出身地:神魔界
必殺技:スレッジハンマー
データ:チェンジングチャレンジャーのリーダーで、高い攻撃力と防御力が自慢。攻撃の達人でもあり、魔将軍達にも負けない腕前を持つ。
統括:チェンジングチャレンジャー
セリフ「私がついている、頑張るんだぞ!」
豆知識「リバーサラーはスライドチェンジする度に一人称の『私』と『ワシ』が入れ替わるらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月26日 07:34   No.160003
++ マイン (オリカ王)…166回       
そして今回から登場する敵達。

名前:メガヘッダー
パワー:不明
出身地:神魔界
必殺技:不明
データ:神魔界の裏戦力『ビーコン軍団』の全てを統括する機械の帝王。普段は基地の最深部から部隊の指揮をとるだけなので、戦闘能力は未知数。
統括:ビーコン軍団
セリフ「ワシはな、様々な世界を見ているのだ」
豆知識「ビーコン軍団は、かつて滅びた機獣達の残骸から作り出し、量産されている戦闘員らしいゾ!」

名前:スラスト
パワー:8
出身地:神魔界
必殺技:プラズマガン
データ:『ビーコン三闘志』の1人で、バイクに変形。三闘志中最ものんびり屋だが、戦闘時には自慢のスピードで相手を翻弄する。
仲間:タンカー&ジェットストーム
セリフ「スラストだぁ。バリバリバリバリ夜露四苦!」
『ビーコン三闘志』には、それぞれ同型で少し小さめの量産型がいる。

名前:チビスラスト
パワー:5
出身地:神魔界
必殺技:プラズマガン
データ:スラストの量産型で、『バリバリバリ夜露四苦!』と叫びながら突撃してくる。隊長とは対照的に、かなり気性が荒い。
上司:スラスト
セリフ「バリバリバリ夜露四苦!バリバリバリ夜露四苦!」
豆知識「スラストは量産型達のなだめ役でもあるらしいゾ!」

名前:タンカー
パワー:8
出身地:神魔界
必殺技:プラズマカノン
データ:『ビーコン三闘志』の1人で、戦車に変形。口癖の「〜ダナ」からは感じられない程攻撃的。三闘志中最もタフなパワーファイター。
仲間:スラスト&ジェットストーム
セリフ「ボコボコにしてやるんダナ!」
豆知識「タンカーは漫才が好きらしいゾ!」

名前:チビタンカー
パワー:5
出身地:神魔界
必殺技:プラズマカノン
データ:タンカーの量産型。「ダナダナ」を復唱しながら攻撃してくる。隊長とは違い、何故か後ろにいる敵には攻撃できない。
上司:タンカー
セリフ「ダナダナ。ダナダナ。ダナダナ」
豆知識「量産型は、背後にいる敵の存在をキャッチできないらしいゾ!」

名前:ジェットストーム
パワー:8
出身地:神魔界
必殺技:プラズマショット
データ:『ビーコン三闘志』の1人で、ジェット機に変形。三闘志中最も大袈裟でうるさいが、まとめ役としては優秀らしい。
仲間:スラスト&タンカー
セリフ「抜け駆けはダメ、デス!」
豆知識「ジェットストームは自分が見た夢などを誰かに話さないと気が済まないらしいゾ!」

名前:チビストーム
パワー:5
出身地:神魔界
必殺技:プラズマショット
データ:ジェットストームの量産型。攻撃の時には必ず「デスデス」を復唱する。ビーコン軍団では貴重な航空戦力。
上司:ジェットストーム
セリフ「デスデス。デスデス。デスデス」
豆知識「量産型のビーコンには、魂が無いらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月26日 08:04   No.160004
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…154回       
此方も新しい仲間が増えましたw
ヒエン達もちょっと大人になったので,従兄弟が出来たみたい。

名前:紅藍騎士リンファ
パワー:8
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:影潜り
データ:コウガとユウガが産んだ子供の一人。能力はユウガのものとコウガのものを両方継いでいるが,特に相手の影に潜って行動する事が可能。
両親:大賢者ユウガ&戦乙女コウガ

リンファ
「頑張ってお父さんみたいに強くならなきゃ!」
ウェ:リンファは子供達の末っ子らしいゾ!


名前:蒼空魔導エイリ
パワー:7
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:エアロブラスト
データ:コウガとユウガが産んだ子供の一人。どちらかというとユウガ寄りで,風と雷の魔法に長けたちょっと高飛車な魔導士。
好敵手:紅藍騎士リンファ

エイリ
「アタクシの魔力をなめないでくださる?
 こう見えて,大賢者パルパレーパより力を授かった大賢者ユウガ様がアタクシの父親ですのよ」
ウェ:エイリの高飛車な態度はリンファもエリナもアヤカも嫌悪感を感じているらしいゾ!


名前:紅蓮司祭アヤカ
パワー:8
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:ジャッジメンテス
データ:コウガとユウガが産んだ子供の一人。おっとりとした性格で天然系だが,コウガ寄りで正義感が強く炎熱系の魔術と治癒魔法に長ける司祭。
両親:大賢者ユウガ&戦乙女コウガ

アヤカ
「はぁ・・・,気に入らないわね,エイリのあの態度は」
ウェ:コウガとユウガの子供は上からエリナ→アヤカ→エイリ→リンファの順番で年下になっているらしいゾ!


名前:紫焔闘士エリナ
パワー:10
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:スパルクルフレイム
データ:コウガとユウガが産んだ子供の一人。コウガとユウガの力が混ざり合い新しい力を得た,喧嘩ッ早い姉御肌の格闘士。
両親:大賢者ユウガ&戦乙女コウガ

エリナ
「今一番強い私があの子達を守らなきゃ・・・」
ウェ:リンファは子供達の中の黒一点らしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年07月26日 18:35   No.160005
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…155回       
更に4姉弟の親とレギュラー陣。

名前:大賢者ユウガ
パワー:35
出身地:神魔界
必殺技:エレメンタルブラスター
データ:大賢者パルパレーパから力を授かり,進退覇王の後に現れる悪に対しての切り札となったユウガ。コウガと結婚し,4人の子供を授かる。
配偶者:戦乙女コウガ

ユウガ
「みんな無茶するなよ,怪我したらコウガが心配するからさ」
ウェ:あの後8つの紋章の力はユウガがまとめて預かったらしいゾ!


名前:戦乙女コウガ
パワー:32
出身地:神界・南方大都会
必殺技:ヴァルキリアスブレイド
データ:フィガロとアナスタシアの許可を得て地上界暮らしに戻ったコウガ。ユウガと結婚し,4人の子供を授かる。
配偶者:大賢者ユウガ

コウガ
「あーあ,また服が汚れちゃってる。
 今日もお洗濯大変だなぁ・・・;」
ウェ:流石のコウガでも一人息子だったレンガの時と違って4人の子供達に四苦八苦しながら子育てをしているらしいゾ!


名前:紅蓮龍騎ヒエン
パワー:9
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:ローリングフレイム
データ:紋章と光龍装の力を封印したが,それでも尚まだ平和の為に戦う力を付けているヒエン。ユウガや4人の従兄弟が家族に加わり,表情豊かになった。
パートナー:紅蓮龍院レンガ

ヒエン
「ははは,ますますわんぱくな妹たちになったな」
ウェ:ユウガが家に来て1日も立たずにヒエンとレンガはこの家庭生活に馴染んだらしいゾ!それにしても早いなぁ・・・;


名前:紅蓮龍院レンガ
パワー:8
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:ファイア・ストーム
データ:ヴァルハラから降りてきた死者のままではあるが,コウガの四苦八苦する様子を見て再び同棲生活を選んだ。ヒエンと共に大変な子育てをしている母親をサポートする。
パートナー:紅蓮龍騎ヒエン

レンガ
「よいしょっ,と・・・。
 ふぅ,これだけキレイに干せれば乾きも早いかな」
ウェ:オウガ達も天界や神界に帰ってそれぞれの仕事を続けているらしいゾ!やっと平和になってきたなぁ・・・。

(219.169.212.198).. 2006年07月26日 18:48   No.160006
++ マイン (オリカ王)…167回       
神魔界からの新たな侵略者『ビーコン軍団』や中立部隊『チェンジングチャレンジャー』との壮絶な戦いが始まる!

    〜リターンファイターズ第7章〜

         第1部
 あの進退覇王撃退から数年の時が流れた。帝都の政治方針はウィンバーによって徹底的に改められ、ようやく静けさを取り戻したのだった。
 さて、ここは帝都ヴァルハラ。無論現在の摂政はウィンバーだ。一応スクランブルシティなどは防衛の為に残してあるが、武器の大半は中央宮殿の地下倉庫に集中させてある。これは戦闘好きな者達が内乱を起こすのを避ける為である。かつては帝都から離れていた交星族の民も、インシュリンやアカツキらを筆頭に続々と集結している。それだけ、ウィンバーが摂政になってから帝都の世界観が変わったという事である。インシュリンは、帝都への帰還後正式に姫として政治に関わる事になった。移住したクサナギと共に。
 ある日朝会議を終えて宮殿を後にするインシュリン。城の自室に戻り、一息ついてから、自室の一角にある鏡に飛び込んだ。実はこれ、鏡に偽装したワープゲートなのである。このワープゲートは『誕生の間』に繋がっており、気が向いたらいつでも来られるようにブラミラーが設置したのである。
「やぁ、姫。よくぞおいでになられた」
「おはよう、ブラミラー。ところで、トラルーの様子はどう?」
大分回復してきてはいるが、合体したままで動くのはまだ無理だな」
「そう・・・。それにしても、気持ちよさそうに眠ってるわね」
「なにせ誕生樹という聖なる大樹のほこらの中だからな。精神も、肉体も、確実に癒されている」
「で、完全に回復するまでどれくらいなの?」
うーむ、あの大爆発から生還する為に力を殆ど使い切ってしまっているからな。俺のような素人目で見ても、あと数年は安静にしてないと」
「まだまだかかりそうね。まぁ、何かあっても貴方達『チェンジングチャレンジャー』がいればどうにかできそうだし、さほど気にする必要もなさそうね」
「しかしながら、合体はできないという条件付きではあるが外で活動する事も可能だ」
「本当!?でも、それってつまり・・・」
「そう、分離状態でのみ動けるという事だ」
「一応、それは保留しておくわ・・・。あまり負担かけさせたくないし」
「それが一番いい。もう暫く眠っていれば、分離状態である事でエネルギーの負担をほぼゼロにできるくらいに回復するだろうしな」
「じゃあ、何かあったら連絡してね」
そう言うと、インシュリンは『誕生の間』をあとにした。

(58.88.137.37).. 2006年07月27日 06:42   No.160007
++ マイン (オリカ王)…168回       
 一方、ここは神魔界と呼ばれる世界の地下にある建造物内部。その会議場と思われる場所にて4人ほどの人影があった。
「お前達、これから重要な任務を与える」
「どんな任務ですか〜?バリバリ」
「ボコボコにする任務ですか?ダナ」
「まぁ落ち着けやお前達。任務というのはな、殲滅だ。まずはこれを見ろ」
4人の内の1人があるボタンを押した。スクリーンに、紅蓮龍騎が映る。
「こいつらも地上界の出身だがな、どうも奴らだけは好ましくない!世間では『光の戦士』というのが頑張ってるようだが、まぁ彼らの頑張りには微笑ましいものを感じる。しかぁし!!紅蓮龍騎の頑張りを見てみろ、まるで戦隊ヒーローのごときご都合パワーで生き残っているではないか!」
「それが気にくわないぶ〜ん?」
「ご都合パワーって、守護獣にも当てはまるんじゃないんダナ?」
「メガヘッダー様、少し意見させてもらいますデス。それは凄い偏見じゃないデスか?偏見ぶりに万歳!デス!」
「偏見とはなんだこのデスマス野郎ーー!!」
「ジェットストームデス、ギャーーーーー!!」
メガヘッダーと呼ばれた男は、ジェットストームを殴り飛ばした。
「スラスト、タンカー、お前達も変な事言うとこうなるぞ?」
「スラスト、了解したぶ〜ん。変な事言わないぶ〜ん」
タンカーもなんダナ」
タンカーは力持ちのようで、倒れたジェットストームを軽々と起こした。
「じゃ、続きだ。どうやら今紅蓮龍騎の主戦力はコウガとユウガとかいう2人の子供4人らしい。しかもその子供達、戦闘力ではお前達にかなうのは1人しかいないのだ!つまり、今の内に倒せば楽勝というわけだ。地上界の侵略にもあいつらは邪魔になるだるしな。つーわけで、今回の任務は紅蓮龍騎のガキ共の始末だ!分かったな!?」
「了解だぶ〜ん」
「了解なんダナ」
「了解デース!」
量産型も一緒に連れていくといい。なーに、たった100機や200機ぐらいどうって事ない」
そして、一気に地上界へ向かうワープゲートの前に、数百ものビーコンが並んだ。勿論、先陣を切るのは隊長の3人。
「さぁ、地上界へ行くぶ〜ん。バリバリ〜」
「ボコボコにしてやるんダナ」
「メガヘッダー様へのお土産にするデース!総員出動デース!!」
スラスト系はバイクに、タンカー系は戦車に、ジェットストーム系はジェット機に変形し、ワープゲートへ突っ込んでいったのだった。

(58.88.137.37).. 2006年07月27日 07:03   No.160008
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…156回       
「はぁ・・・ww」
「今日も桜が美しい・・・vv」
「聖龍地方の桜もいつか見てみたいね・・・」

のんびりスローライフ,そんな感じのする紅牙のお住まい
飛天地方の宮殿の中庭に,今年も聖龍地方から寄贈されたソメイヨシノが咲き誇った。
其処に立つのはユウガとコウガ,ヒエンとレンガ,そしてめでたくゴールインした2人が授かった子供達4人。
外見年齢もなかなかお年頃に上がり,そろそろ私達で言う高校生の時期に当たる年代に成長したようだ。
ヒエンとレンガはすっかり大人の風格になった。
ヒエンはレンガを育てていた時のコウガのような美しい女性に成長し,レンガもアレックスのような美青年になっている。
剣技も魔術も子供達に教育する内に上達し,紅牙達に並ぶような戦闘能力を手に入れた。
その為外部からモンスターが襲撃してきた時はコウガ達のみならず全員で出動,子供達も混ざって戦闘し撃退しているという始末であるが,大半はヒエンとレンガが若さのパワーでぶっちぎっている。
こんなスローライフの日常が何日も,何年も続き,コウガ達はすっかり平和ボケしていたのであった。
だがしかし,突然オウガ達がコウガ達の元へ現れ,緊急の知らせを入れる。

マスター・・・,お楽しみのところ申し訳ありません」
「オウガか,久しぶりだな。
 んでどうしたのさ,何か神界で動きでも?」
「それが,地上界に向けて神魔界の深部から何者かが進撃を開始したとリュウトさんから連絡があったんです。
 恐らく狙いは・・・ご息女方4人とヒエン様達でしょう」
「え!? アヤカ達狙われたの!?」
「こんなに平和でのどかに日々を過ごしていたのだというのに,それも束の間か・・・。
 良いだろう,飛天地方の最北端で迎撃してやる。
 どんなに強い相手だろうと,我々家族の結束力があれば何とか撃退出来る」
「その言葉を待っていましたよ,マスター」
「とにかくオウガ,俺たちは此処で敵を迎え撃つ。
 もしもの事があるから,影でこっそり仲間達と一緒に覗き見しつつ,ピンチの時に一気に攻撃仕掛けてくれ」
「承知致しました,マスター」

こうしてまたしてものどかで平和な日常は,激しい戦いの日々へ変わろうとしていたのであった。

(219.169.212.198).. 2006年07月27日 16:30   No.160009
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…157回       
てな訳で天界神界側陣営投下w

名前:天上聖皇オウガ
パワー:20
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:覇王撃剣
データ:フィガロからある技を習い,『無敵の防御』と呼ばれる程の護りを手に入れた。この技を駆使し,コウガ達を懸命に敵の魔の手から護ろうとする。
パートナー:紅蓮龍騎

オウガ
「やはり平和とはいつまでも続かないものだったのですか・・・,しかしこうなっては黙っていられません。
 天界の主導者として,地上界を脅かす危険にならないよう抑えなければ・・・」
ウェ:オウガとソルは天界を束ねるトップとしてようやく仲直りして政治に加わっているらしいゾ!


名前:堕天皇ソル
パワー:22
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:双打黒焔掌
データ:オウガと仲直りし,天使族と堕天使族の共存協定を結ぶ事に成功した。神界側からも公認され,ようやく正式に堕天使族の王として君臨出来たようだ。
パートナー:天上聖皇オウガ&紅蓮龍騎ヒエン

ソル
「全く困ったもんだぜ,俺の戦闘意欲を刺激する相手がちょくちょく顔出しに来やがるからな・・・」
ウェ:相変わらず血の気の多いソルだが,最近やっと落ち着いてきたらしいゾ!


名前:フィガロ剣聖
パワー:42
出身地:神界・中央都市
必殺技:緋炎天神龍斬
データ:地上界や天界・神界,神魔界などの強者と戦って力を増した。今回ソルとオウガに何か特殊なミッションを託したようだ。
パートナー:堕天皇ソル&天上聖皇オウガ

フィガロ
「やはり神魔界でマステリオン以外の邪気が渦巻いている・・・,これは危険な事にならなければいいが・・・」


名前:軍神マルス
パワー:32
出身地:神界・北方科学都市
必殺技:ファルシオンスラスター
データ:飛天地方の鍛冶小屋で名匠として生活を続けている。武器や鎧,農耕具を打って生活費を稼いでいるが,材料が高い割に値段を安くしているのでちょっと困っているらしい。
パートナー:蒼海護神セドナ

マルス
「ふぅ・・・,何とか良い武器を創ろうと思うと,ついついご飯も忘れちゃうね・・・」

(219.169.212.198).. 2006年07月27日 16:43   No.160010
++ マイン (オリカ王)…169回       
 そして、戦いの火ぶたは切って落とされた。そう、ワープゲートを抜けてスラスト達ビーコン軍団がヒエン達の目の前に現れ、奇襲攻撃をかけたからである。
「あ、早速見つけたぁ」
「ボコボコにしてメガヘッダー様に捧げるんダナ」
「ところで、昨日、歯が抜ける夢を見ました。これっていい夢デスか?それとも、悪い夢デスか?いや、あれはきっといい夢デス。あは、あはは」
「いきなり総攻撃だぁ。ぶぅう〜ん!」
スラストの号令により、数百ものビーコン軍団が一斉にヒエン達に襲いかかってきた。その猛攻撃の前に、ヒエン達は防戦一方だった。
バリバリバリバリ夜露四苦!バリバリバリバリ夜露四苦!」
「ダナダナ・ダナダナ・ダナダナ」
「デスデス・デスデス・デスデス」
スラスト系のスピード、タンカー系の砲撃力、ジェットストーム系の爆撃が一ヶ所に集まっているヒエン達に集中している為、勝負が一方的なものであっても納得いくだろう。そして三闘志も攻撃に加わろうとしたその時だ。
「ああ、やられたぁ!」
突然スラストが吹っ飛んだのである。その攻撃の主は、見事逆奇襲をかける事に成功したオウガ達であった。
「ちっ、こうなったら作戦変更デス。タンカー、スラスト、あいつら倒すのは無理そうだから人質だけでも持って帰るデス!」
「よっしゃ、やってやるんダナ!」
「ついでに仕返ししてやるぅ。バリバリ!」
量産型達の攻撃がますます激しくなり、次第にヒエン達はバラバラになっていった。そして、そこを狙われた。
タンカーが一番乗りなん、ダナーー!!」
タンカーが捕まえたのは、エイリだ。無論コウガが救出せんと追ってくる。
「ええい、邪魔はさせないんダナ!」
肩のランチャーから拡散弾を数発放ち、コウガの翼をボロボロにして高速追跡手段を絶つ。更に量産型タンカー達の包囲攻撃のオマケ付き。
「僕ちゃんだって、人質ぐらい捕まえるぶ〜ん」
今度はスラスト。スラストは目にもとまらぬ早技でエリナをさらう。そしてこれまた早技で何か注射のようなものを突き刺す。
「な、何これ、段々力が抜けて・・・」
「ふふふ、これは僕ちゃんの特製麻酔だぶ〜ん。これをくらったら暫くはお眠りさ。タンカーも、使う?」
「いただくんダナ」
タンカーもエイリに特製麻酔をお見舞いする。量産型達の援護を受け、ワープホールまで残り僅かだ。残るはジェットストームだけだが、やはり人質を捕らえていた。それは・・・ヒエンだ。既に麻酔を打ち込んだ後らしい。
「あは、あははは。楽しい、これ楽しいな、あはぁはははは」
ジェットストームがワープホールに飛び込もうとしたその時、謎の2人がワープホールのすぐ近くに現れた。
「あら、人さらいだなんて悪い事しちゃう奴は、アタイが許さないんだから」
「カ、カワイイぶ〜ん」
「結構イケてるんダナ」
「おお、貴女は女神か、なんか紫に近い黒のカラーリングだけど、全然オッケーデス!」
「あー、残念ながらこの子は男だ」
『え』
三闘志が驚きの声を挙げたのはほぼ同時だった。

(58.88.137.37).. 2006年07月28日 05:52   No.160011
++ マイン (オリカ王)…170回       
「さぁ、オシオキの時間よ。マジックファイア」
帽子を被った紫の精霊が指をふると、なんといきなりスラストとタンカーが爆風で吹っ飛んだ。
「怖ぁ!!」
「続いて、ナイトメアレーザー!」
ジェットストームには、なんと口から放たれる怪光線をお見舞いする。
「コワッ!!ギャアア助けて、怖ーーー!!!」
怪光線が消えると、ジェットストームはヒエンを手放し地面に落下した。
「怖い、アレ怖いよぉ。うぐっえぐっ、怖いよぉどうしてくれるんだよぉ、うぇえ、あ、運んでくれるの、ありがとう。うえぇえぇ・・・」
「ヤバイ、早く逃げるんダナ!」
「ああ、待って〜」
ジェットストームだけは味方に運ばれ、ビーコン軍団は撤退していった。エイリとエリナをさらって。
「う〜ん、2人もさらわれてしまったね・・・」
「そうね、でもビーコン軍団がいないなら、アタイ達も帰るだけね」
「じゃ、また頼むよ」
「オッケー。さっさと帰ろうよ。残ってるとややこしくなるし」
紫の精霊は黄色の精霊を掴むと自らの影に潜り込み、その影も消えたのだった。

 一方、こちらは一部の精霊以外誰にもその存在を知られていない「誕生の間」である。
「取り敢えず視察してきたよ」
「ビーコン軍団が動き出してた。しかもコウガ達の子供2人をさらっちゃったわ」
「御苦労さん、レミーラ、ビビアン。次の視察には俺達が行くとするか」
「そうだね、交代で視察に行けば偏りも無いもんね」
黄色の精霊レミーラと紫の精霊ビビアンは地上界に視察に来ていたのである。観光も含まれていたりするが。何度も行われているこの視察、今回はレミーラとビビアンの番だったのだ。そして彼ら4人は、合体することでトラルーになる精霊達なのだ。そんな彼らに話しかけてくる者が1人。
「ところで、そろそろ我らの活動も本格的なものとなるのでしょうか」
「そうなるな、スペンター。ビーコン軍団と紅蓮龍騎達の戦力バランスを均衡に保ちながら情報収集するのが君達の本来の任務。今こそ、任務遂行の時が来たぞ!」
「君らチェンジングチャレンジャーの活躍に期待してるよ。間もなく同胞達にもビーコン軍団襲撃の報が入るだろうから忙しくなるよ」
「必ず、地上界の様々な情報を集めてご覧に入れます!」
「さぁ、これからが貴方達の戦いよ!」
「チェンジングチャレンジャー、作戦開始!」
こうして、極秘裏にトラルー直属部隊「チェンジングチャレンジャー」が活動を開始したのであった。

(58.88.137.37).. 2006年07月28日 06:15   No.160012
++ マイン (オリカ王)…171回       
        第2部
 さて、ここは海底に存在する交星地域。そこでは、熱いカーレースが行われていた。
「熱いぜ、俺のレース魂が燃えたぎるぜ!」
「おいおい、あんまり急ぐとロクな目に遭わないぞ」
「流石はトラックス殿。急がば回れだよブロディー君」
「流石にドライビングテクは超一流のようだなホイック。だが、スピードでは俺の方が・・・ってなにぃ!?」
突然、ブロディーを赤い何者かが追い抜いた。かなりのスピード、そしてキレの良いドリフト。しかし、よく見てみると・・・。
「なっ、お前パーセプターじゃねぇか!宮殿で観戦してるんじゃなかったのかよ!ていうか顕微鏡なのに早いなオイ!!」
「はっはっは、私は『自走機能(キャタピラ)付き』顕微なんです。チューンナップだって万全ですよ。この勝負は頂きですね」
「まだまだ負けないぞパーセプター君。今回はレースで勝負だ!」
「お、流石はホイック。そのビークルモードは伊達じゃないな!よし、その勝負受けて立とう!」
「お前ら顕微鏡とスーパーカーごときが俺にスピードで勝てると思うなよ!!」
ブロディーは一気にトップスピードになり、パーセプターとホイックを追い抜いた。
「はは、熱くなりすぎてはダメですよ新リーダー殿」
そう、その先には急カーブがあった。
バーカ、油断大敵だぜ!」
「おお、あれは我が輩のテクの1つ『ローリングドリフト』!まさかそんなテクも身につけておったとは」
ブロディーが見せたテク『ローリングドリフト』はその名の通りある程度ドリフトしてから回転してカーブを突破するという難しいテクだ。ただ、これが成功すればカーブ上に仕掛けられた爆弾をノーダメージで破壊しつつ次の直線をドリフト直前のものとほぼ変わらないスピードで走る事も可能なのだ。失敗すればコースアウトやクラッシュすらしかねない危険なテクだが。
「むぅ、我が輩のテクを盗み、それを完璧にマスターするとは!」
「トラルー殿には無かった実力だね。恐れ入ったよ」
こうして、後半もブロディーがトップを譲らずにレース終了。科学者対決はホイックの勝ち、総合ではブロディーの優勝で幕を閉じた。
「ん?トロフィーに手紙がついてる」
「これは・・・交星族専用の便せんですよ。読んでみてください」
「よし。なになに・・・?
『飛天地域北方にて、ビーコン軍団と思われる集団を確認。紅蓮龍騎組が交戦したが、その中の2人が誘拐された模様』
なんてこった、こりゃ一大事だぜ!」
「どうします?」
トラックス、お前は俺と一緒に飛天地域に来るんだ。詳しく事情を知る為にな!」
「了解。すぐにワープゲートを開きます」
「ホイックとパーセプターは、ビーコン軍団の戦力がどんなものか調べてくれ」
「了解。さぁ行こう、パーセプター君」
「ああ、早く対抗手段も考えなきゃいけないしね」
こうして、ブロディーを新たなリーダーとする交星族も動き出したのであった。

(58.88.137.37).. 2006年07月28日 06:43   No.160013
++ マイン (オリカ王)…172回       
 ここは、神魔界地底にあるビーコン軍団の本拠地である。エイリとエリナをさらったスラスト達はここに帰還していた。ところが、何やら雰囲気が悪い様子。それもその筈、スラスト達はワープホールを閉じずに戻ってきてしまったのである。
「こんのバカモン!!あいつらがワープホールを使って追ってくるじゃないか!」
「スイマセンぶ〜ん・・・」
「反省なんダナ・・・」
「ショボーン・・・あ、いい作戦思いついたデスよ。この際だから、ワープホールに細工してみてはどうデス?」
「ほう、その手があったな。さて、ワープホールの細工か・・・」
「例えば、ワープ場所を変えるとかどうデス?」
「それ、ワシも今考えてた。さぁ、どこに飛ばしてやろうか〜」
「じゃあじゃあ、コスミック地帯はどう?」
タンカー、それ素晴らしい!よし、スラスト。ワープホールを地上界とコスミック地帯にセットしろ」
「了解です、バリバリ
「ふふふ、コスミック地帯にはあの恐ろしい病気『コスミックモールド』の病原菌がうようよしている。そこに入ったら最後、コスミックモールドによって生命力すらも根刮ぎ吸い取られて死に至る」
「つまり、ワープホールに入ったら一巻の終わりって事ですかぶ〜ん?」
「その通り!さぁ、紅蓮龍騎共の末路が楽しみだな、なーはははははは!!」
無論、この事は誰も知らない。いや、知るよしもない。果たして、紅蓮龍騎達の運命やいかに!

(58.88.137.37).. 2006年07月28日 15:05   No.160014
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…158回       
「アイツ等,ワープゲート閉じないまま行っちゃったね・・・;」
「けど奴らだけは無事に到着したはずだ,今頃閉じ忘れに気が付いてワープ先を何処か危険な場所に変えているはず。
 やっぱり此処は交星族を当たって,安全に道を行くしかないな」
「そうだな,身の危険を冒してむざむざ死ぬよりはマシだ。
 すぐに交星地域へのワープゲートを!」
「・・・って,其処海底じゃなかったっけ・・・;」
「・・・そうだった・・・;;」
「でも水棲オムニコンとは違うはずだから,ちゃんとシェルターあるんじゃねーの?」
「んだ,多分あるかと思われ。
 けど念のため,セドナを呼んでおこう。
 ワープした先が水中だったらリンファと俺と紅牙は大丈夫でも,レンガとヒエンとアヤカは元も子もないからな;」
「そうね,あたし海に落ちたらきっとすぐ溺れちゃうもん」
「それじゃあ,セドナさんが来たらすぐに出発しよう」

それから数分後,セドナが到着。
紋章収集の時のようにセドナの力が蒼い光となってヒエン達を護る。
それでも念のためレンガにはユウガが預かった『水』の紋章の力を秘めた光龍装を一時的に返し,一行はワープゲートへと飛び込んだのであった。

(219.169.212.198).. 2006年07月28日 20:10   No.160015
++ マイン (オリカ王)…173回       
         第3部
 そしてコウガ達が交星地域に到着した。交星地域は鎧羅以上の高度な技術を誇り、都市全体を特殊なエネルギーバリアでカバーしている。その為地上と同じように行動できる。早速誰かがビークルモードで出迎る。その姿は、今でいうF1カーのような感じだ。そう、交星族新リーダーのブロディーである。
「よう、お前らが噂の紅蓮龍騎一行か。ここに来たっつーことは、スペースブリッジに用があるんだろ?しかし、残念だったな。あいにくここのスペースブリッジが何者かにハッキングされてて、どこにワープするか分からねぇんだよ。安全は保証できないが、どうする?」
「ブロディー、スペースブリッジが無理なら、あの魔法鉄神に頼んではどうでしょう?」
「魔法鉄神!そいつがいたな!しかし、今はどこで何をしてるやら・・・」
「しばしお待ちを。会合室で待っていてくれ」
トラックスがどこかへ行き、ブロディーとコウガ達が会合室で待つ事数分。トラックスが戻ってきた。
「ブロディー、魔法鉄神は今飛天地域の地下で眠りについているそうだ。情報が正しければ、一定量の魔力を用いて錬成した黄金のコークス(機関車などに用いる石炭のようなもの)を釜に投げ入れてやれば目覚める筈だ。場所は俺が知ってる、すぐに行こう!」
「よっしゃ、じゃあオレが乗せてってやるぜ。トランスフォーム!」
トラルーに代わって交星族を率いるブロディー、彼はあるときはF1カーに、またあるときは戦闘機に変形するトリプルチェンジャーだ。しかも変形時に大きさを変えられる為、多数の仲間を乗せて飛行することもできる。
「じゃあ飛天地域までひとっ飛びだ!」
トラックスと紅蓮龍騎一行を乗せたブロディーは飛天地域へ飛び立った。そして着陸すると、トラックスの案内で飛天地域南方の地下神殿に入る。そこには錬成用の台座と、特徴的なカラーリングボディを持つ機関車があった。
「さぁ、ここからは紅蓮龍騎達の出番だ。あの台座に魔力を注ぎ込み、黄金のコークスを錬成するんだ。ただ、恐ろしい程の魔力を注がないと錬成できないから大分消耗するだろうが、頑張っていただきたい。俺達は少しこの機関車を調べてくる」
そう言ってトラックスはブロディーと共に機関車に入っていった。コウガ達は、無事黄金のコークスを錬成できるだろうか?

(58.88.137.37).. 2006年07月29日 07:10   No.160016
++ マイン (オリカ王)…174回       
 一方、ここは「誕生の間」。そこには、トラルーの新たな側近、サウンドウェーブがいた。彼の任務は、専ら彼の部下カセットロン及びスピリットロンによる情報収集や攪乱攻撃である。
「トラルー、只今情報収集から帰還した。報告、紅蓮龍騎一行が交星地域に向かい、更に其処から飛天地域の地下神殿に向かった模様」
「収集御苦労さん、サウンドウェーブ。君も疲れただろう、暫く休みなよ」
「ああ、そうさせていただくよ」
サウンドウェーブはノメイズの兄だ。ノメイズがチェンジングチャレンジャーとして行動すると聞きつけ、自分も何か役に立とうと考えていた時にトラルーの側近にならないかとノメイズに誘われたのだ。そして今に至る。彼の声には独特なエフェクトがあるが、それは彼自身がサウンドにコダワリを持っているからである。彼の部下にはスピリットロンの他にカセットとして収まるカセットロンもいる。鳥に変形するコンドル、勇猛な猫科の動物に変形するジャガー、悪ガキで人型に変形するフレンジーなどがその代表的なメンバーだ。レミーラもカセットロンを持つが、それはまた後ほど紹介しよう。
 さて、紅蓮龍騎一行の情報を得たトラルーは4体の精霊に別れた。マリン、リーフ、レミーラ、ビビアンである。
「さーて、ここからは2人ずつで別れて行動しよう」
「まず僕とマリンは神魔界でビーコン軍団の秘密あたり探ってくるよ」
「じゃあアタイとレミーラは地上界ね。んでもって、魔法鉄神に挨拶でもしてくるわ」
「無論、コウガ達のサポートが第一目的だけど」
「では、互いの無事を祈って、行動開始!サウンドウェーブ、スパルクルスターを!」
「了解。スピリットロンはマリン、リーフ組に回そう。レミーラ、ビビアン組には紅蓮龍騎達と合流するしな」
そして、マリン&リーフはワープホールで神魔界へ、レミーラとビビアンはビビアンの特殊技『カゲ移動』を使い飛天地域地下神殿にワープしたのだった。

(58.88.137.37).. 2006年07月29日 07:30   No.160017
++ マイン (オリカ王)…175回       
新戦士及びカセットロン投下。

名前サウンドウェーブ
パワー:10
出身地:大魔界
必殺技:ノイズブラスター
データ:トラルーの側近で、戦闘機に変形。ワープ能力とカセットロン&スピリットロン指揮能力を持ち、声には独特なエフェクトがある。機獣。
部下:カセットロン&スピリットロン
セリフ「作戦開始、イジェークト!」
カセットロン達は普段はカセットテープとしてサウンドウェーブの胸部に納められている。

名前:コンドル
パワー:5
出身地:魔界
必殺技:ショックレーザー
データ:カセットロンの一員で、鳥型に変形。飛行能力はなかなかのもの。普段は赤と黒が特徴的なカセットテープとなる機獣の一種。
上司:サウンドウェーブ
セリフ「クェェェーーッ!」
豆知識「コンドルには酷いあだ名が2つもあるらしいゾ!」

名前:ジャガー
パワー:6
出身地:魔界
必殺技:サイドビーム
データ:カセットロンの一員で、猫科の動物に変形。勇猛果敢で、番犬代わりにされる事も。機獣の一種で黒が特徴的なカセットテープとなる。
上司:サウンドウェーブ
セリフ「ギャウギャウ!」
豆知識「サウンドウェーブには『音波くん』というあだ名があるらしいゾ!」

名前:フレンジー
パワー:5
出身地:大魔界
必殺技:ハンマーアームアタック
データ:カセットロンの悪ガキで、自信過剰な面がある。必殺のハンマーアームには大きな地震を伴って地割れを起こす程の力がある。
上司:サウンドウェーブ
セリフ「このフレンジー様をなめるなよ!」
豆知識「カセットロン中、人の言葉を喋れるのはフレンジーのような人型のものだけらしいゾ!」

名前:トラベリオン
パワー:20
出身地:神魔界
必殺技:デストラクションファイアー
データ:『魔法鉄神』の異名で名を轟かせている機獣の賢者。機獣だが魔法を使用でき、機関車形態時にはワープもできる。必殺技は相手を原始レベルまで分解して釜の中で消滅させる。
敵対者:メガヘッダー
セリフ「さぁ、判決の時間だよ」
豆知識「トラベリオンは、かつて神魔界で裁判官として働いていたらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月29日 07:51   No.160018
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…159回       
「あの台座に魔力を注げばいいのか・・・しかし,どのぐらい注げばいいか解らないから,私達自身が持つかどうかも解らないな」
「でももしみんなが倒れても皇魔+パルパレーパのじっちゃんのパワーがある俺がみんなの分まで頑張るさ,やってやろうぜ!」
「そうだね,ゆーちゃんの底なしにずば抜けた魔力もあるんだもん,俺たちだけの魔力で作ったって黄金の石炭は出来やしないしね!」
「それに目覚めればかなり心強い味方になってくれるんだしね。
 やろうよヒエンちゃん,ボク達がひるんでちゃエリナちゃんとエイリちゃんに申し訳ないからさ」
「そうですよ姉さん,アヤカも死ぬ気で頑張りますから,手伝ってください!」
「ボクもだよ,父さんみたいに強くなる為に,母さんや父さんの事見習わないと!」
「・・・みんな・・・,よし解った,出来る限り自分の魔力を尽きるまで注ぎ込むんだ!」

ロディーの言う通りにヒエン達は魔力の注入を開始した。
少しづつ錬成台には黄金の塊が現れ始める。
しかし,塊が大きくなるにつれてヒエン達に疲労の色が色濃く現れる。
アヤカも息を切らしつつ自身の持つ限りの魔力を注ぎ込んだ。
大体普通に取れる程の石炭の大きさになってきた所で,ユウガとコウガ,セドナ以外の4人が魔力を使い果たして倒れ込んだ。
しかし公言した通りユウガ達はへこたれない。
そして最後にはやはりユウガ一人が残ってしまったものの,大きさは普通の石炭の10倍近い大きさになった。

「ハァ〜疲れた; これでどうだ?
 最後の方で俺が頑張ったお陰で,此処まででかく出来たぜ・・・はは・・・;;」

やはりユウガもかなり魔力を消費したのか,膝をついてへたり込む。
それでも達成感に溢れた笑顔が,ユウガの底なしの魔力を証明していた。
そして黄金の石炭も溢れんばかりの輝きを放っている。
この大きな石炭で,本当に魔法鉄神は動いてくれるのだろうか・・・。

(219.169.212.198).. 2006年07月29日 20:30   No.160019
++ マイン (オリカ王)…176回       
「よう、調子はどう・・・ってお疲れだなオイ」
「それより見ろブロディー!黄金のコークスだ」
「マジだ!やっぱスゲェ魔力持ってるなコイツらよぉ。早速魔法鉄神のお目覚めといこうや!」
早速ブロディーは機関車の釜に火をたき、黄金のコークスを入れる。しかし、機関車には何も変化がない。
「・・・おいトラックス、どーゆう事だこれは」
「お、おかしいな。まだ足りないものでもあったのかぐはぁっ!」
「馬鹿野郎!足りないのは何だ、言ってみろ!」
「そ、そんな短気ぶりでは今後リーダーとして」
「いいから答えろ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ・・・。そうだ!大事なものを忘れていた!」
「それはなんだ!!!」
どうやらブロディーは短気らしく、早くもトラックスを半殺しにする気満々。
「そ、それはチケットだ。機関車の絵が描かれたチケットが無いと意味が無いんだった」
「しかし、それを持ってる奴はどこにもいない。ふざけんじゃねーよテメーッ!!」
そんな中、ようやくレミーラとビビアンが機関車の近くにやってきた。
「どう、何かある?」
「今サーチライトで探してる・・・ん?これは、チケット?」
「なんだ、お前ら!」
「あ、レミーラです」
「ビビアンです。貴方達と合流するべくここに来たのよ」
「え、何年も前に行方不明になってた精霊達じゃないか!まさかこんなとこでお目にかかれるとは思わなかったぜ」
「あ、それは!ブロディー!レミーラが持っているアレが魔法鉄神を覚醒させるチケットだ!」
「マジ!?ラッキー!どこでそれを?」
「これ、さっき機関車の近くの箱から見つけたんだ」
「サンキュー!・・・ところでレミーラにビビアンといったか。ついてくるか?」
「もちろん!アタイ達はその為に来たんだから」
「早く魔法鉄神を覚醒させよう!敵襲だ!」
そう、ワープホール作戦が失敗した為にスラスト軍団がコウガ達のあとを追ってきたのだ。
「よし、これに差し込めばいいんだな。動いてくれよ魔法鉄神!」
チケットを専用の差し込み口に入れると、凄まじい蒸気が煙突から噴き出した。その後、声が聞こえた。
「いやー、ありがとう。黄金のコークスを入れてくれた人達に感謝しないとね。君達が作ったのかい?」
「俺達じゃない、今外にいる紅蓮龍騎という奴らさ」
なるほど、飛天の派生騎士集団だね。噂は聞いてるよ。君達に手を貸そう。機関車から降りたまえ」
ブロディー達が機関車から降りると、機関車が輝き始めた。
「トラベリオン、トランスフォーム!」
6両の機関車が分離し、1両目と2両目の合体部分を中心に客車部分4両が手足となり合体。魔法鉄神ことトラベリオンの覚醒である。
「な、なんだアレ!?生意気な新人は懲らしめてやるぶ〜ん!」
ビスラスト軍団が特攻するも、その大きな鉄拳でことごとく潰される。隊長も攻撃するが、その頑強な体にはほぼ全くダメージが無い。
「な、なんて奴だぁ。こうなったら、こっちは巨大ロボだぁ!」
チビスラスト軍団が合体し、巨大なスラストになった。
「無駄だよ。リモートライナー・ゴー!」
両足から飛び出したリモートライナーは巨大スラストの自由を奪った。そしてトラベリオンの胸部が開いた。
「覚悟しろ、デストラクションファイアー!」
胸部から放たれた光線に当たった巨大スラストは原始レベルまで分解されながら釜の中で爆発を起こした。そして残るは隊長のスラストのみ。
「むむむ〜、覚えてろ〜。今度会ったら倒してやるからな〜!」
スラストはバイクに変形し、退散していった。

(58.88.137.37).. 2006年07月30日 06:16   No.160020
++ マイン (オリカ王)…177回       
「トランスフォーム!さぁ、どこに行きたいんだい?場所によっては僕も同行するよ」
「神魔界に行きたいんだが、どうだ」
「神魔界か、あそこには僕も野暮用があるし、お安いご用さ」
「よーし、神魔界に向けいざ出発!」
新たな仲間・魔法鉄神トラベリオンとレミーラ&ビビアンを加えた一行は、神魔界へ向け出発。客車内で雑談をかわしつつ、10分程経過したその時トラベリオンのアナウンスが聞こえてきた。
「長らくのご乗車、真にありがとうございます。間もなく、神魔界、神魔界に到着します。お降りの際にはお忘れ物のないよう、充分気をつけてください。・・・なんてね」
魔法で出現させたレールを伝って神魔界に辿り着いた一行は、次々とトラベリオンから降りていった。中に誰もいなくなると、トラベリオンは変形した。近くにあった工場に足を踏み入れる。
「ここは・・・何かの工場みたいだな」
「その通り。ここは機獣の体をビーコンに作り替える工場だ。機獣から魂を抜き取り、抜け殻となった体をビーコンに作り替えているんだ。まぁ大半は既に機能停止に陥っているものが殆どだから魂を抜いてもあまり変わらなかったそうだけど」
「ビーコンの数が異常に多い理由が分かったぜ」
「今度こそ工場ごとビーコンを始末しなければ。まずは中心部に行こう。魂を抜き取る巨大ロボがいる筈だ」
そこへ、一行を襲う砲撃があった。その砲撃の主は、なんとチェンジングチャレンジャーだ。異常な再生能力で不死身のブラミラーと魔将軍にも負けない腕前で強烈な攻撃をお見舞いするリバーサラー。更にビーコン軍団も加わってきた。それを見たレミーラとビビアンは、音もなく、誰も気づかぬ間に「カゲがくれ」という技でどこかへと消えてしまったのだった。
果たしてレミーラ達の行き先は、そして紅蓮龍騎達とビーコン軍団+αの激戦の行方やいかに!

(58.88.137.37).. 2006年07月30日 06:34   No.160021
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…161回       
そして一方でヒエン達は・・・

「ふぁぅ・・・よく寝た・・・ww」
「まったく,一気に魔力を消費したせいで何が起きたのか全く解らない状況になってしまったな・・・,で,此処は?」
「神魔界だよ,マステリオンは此処から多くの魔物を呼びだしていったんだ」
「それで,あの工場でエリナ達を攫ったちびっこい機械が多数生産されているのか」
「そう言う事になる。
 だがそいつをまとめている輩が何処にいるか・・・」
ゆーちゃん,こう言う時こそフィガロ様とハロルドちゃんの便利ツールの出番w」
「なっ!? そんなもん良く持ってきたな・・・;」

ようやく魔力が回復し目覚めたヒエン達はユウガから神魔界へ到着したことを聞かされる。
実はユウガ,ヒエン達4人を連れてトラベリオンに乗車させて貰っていたのだ。
客室の座席が丁度良いベッドになっていたので,ヒエン達もものの10分で魔力が回復したのである。
しかし敵の本拠地やエリナとエイリがいる場所が解らず,立ち往生していたのだ。
それに流石に魔力が回復したとは言っても今戦えるのはユウガだけなので,ユウガがバリアを張ってブロディー達を襲うブラミラーとリバーサラーとビーコン軍団から身を守って居るのである。
だがしかし便利ツール『サーチン君16号』を使って探す事が出来るとコウガが言う。
それでも起動してからサーチが完了するまでにかなり時間が掛かるそうだ。
そして場所が解るまで此処にいなければならない事を思うと,全員がゲンナリとしてしまった・・・。
果たしてこんな状態でエリナとエイリを取り返す事は出来るのだろうか・・・。

(219.169.212.198).. 2006年07月30日 19:50   No.160022
++ マイン (オリカ王)…178回       
「くそー、キリがない!」
「これでは探索どころではないな」
「僕に良い考えがある。君達は背後や頭上の敵を倒してくれ」
「よっしゃ、オレのトリプルチェンジの恐ろしさを思い知らせてやるぜ!」
「俺は地上を引き受ける」
バリアから出ると、ブラミラー戦闘機に変形しチビストーム軍団を撃ち落としていく。トラックスは低空飛行も活用しながらトラベリオン後方のチビスラストやチビタンカーを薙ぎ倒していく。
「よし、いいぞ。デストラクションファイアー」
デストラクションファイアーでビーコン軍団をまとめて処理してしまうという作戦だ。しかし、これをリバーサラーやブラミラーが黙って見ているわけもなかった。
「どうする?リバーサラー」
「決まっておる、あの魔法鉄神を倒すのだ。ワシに任せろ。メタモルフォーゼ!」
メタモルフォーゼを行う事により、リバーサラーはトラベリオンと同等の大きさになった。とはいっても、トラベリオン自身ロボットモード時は魔法により人間サイズになっている為あまりにも大きいというわけでもないが。
「それなら、これを使え」
どこから持ってきたのか、ブラミラーが大きなハンマーブラミラーに渡した。
「(さーて、これからどうするかな)
頑張って倒せ。魔法鉄神さえ封じれば奴らは撤退せざるを得なくなる」
「ああ、分かっておる。ワシが奴を鉄屑にしてやる。ビーコン軍団ども、ここからはワシと魔法鉄神の一騎打ちだ!下がれ!」
ビーコン軍団が一斉にトラベリオンから離れ、攻撃目標をユウガ達に変更した。すかさずブロディーとトラックスが迎撃を再開する。そしてトラベリオンと人間サイズになったリバーサラーの決闘が始まった。
「さぁ、鉄屑になる覚悟はできただろうな?魔法鉄神」
「鉄屑にされるいわれはないね。そっちこそ、コテパンにされる覚悟はできたんだろうね?」
「当たり前だ、ゆくぞ!」
リバーサラーが先制攻撃をしかけるも、トラベリオンは自慢の拳で難なくそれをはねのける。お返しとばかりにリバーサラーに鉄拳を叩き込む。リバーサラーは戦車に変形し、移動しながら砲撃する。トラベリオンはリモートライナーで牽制し、移動砲撃を中止させる。リバーサラーは変形し、今度はハンマーを振り下ろした。トラベリオンはアッパーでそれを阻止する。
「ええい、これでは決着がつかん」
「いい加減、終わらせてやるよ。リモートライナー・ゴー!」
リモートライナーでリバーサラーの動きを止めようとするが、リバーサラーはハンマーでリモートライナーを2つとも叩き落としてしまった。
「くっ、これならどうだ!」
デストラクションファイアーだ。光線につかまって引き寄せられるリバーサラー。だが・・・。
「この程度の攻撃で、ワシを倒せると本気で思っておるのか!?愚か者めが!」
分解される前に、むき出しになっているデストラクションファイアー発射口をハンマーで思いっきり叩き、脱出。トラベリオンは手痛いダメージを受けてしまった。
「分解できないなら、せめて大ダメージだけでも叩き込んでおかなければ!」
「またデストラクションファイアーか?それではワシは倒せんと言っておろうが!」
「デストラクションファイアー逆噴射!!」
開かれた胸部から凄まじい炎が噴射された。当然これを予想していなかったリバーサラーは回避できずに直撃。ダメージの大きさ故か元の大きさに戻った。
「むむ、これはマズイな。総員撤収!工場を放棄する!」
ブラミラー指揮の下、ビーコン軍団+αは工場から撤収していった。

(58.88.137.37).. 2006年07月31日 06:27   No.160023
++ マイン (オリカ王)…179回       
 一方、こちらは工場の中央エリア。そこには、恐らく機獣達から魂を抜き取る為に存在すると思われる巨大ロボと、先程姿を消していたレミーラとビビアンがいた。
「ねぇ、レミーラ。アナタあれに感知されちゃうんじゃないの?機獣みたいな体してるし」
「体は機獣っぽくても、立派な精霊だよ。足ないけど。さっきからこんな近くにいるのに、動く気配がないね」
「それは多分、機獣だけが持つ特別な何かを頼りに感知してるからじゃないかしら」
「恐らくそうだろうね。じゃあ、さっさと潰して帰ろうか」
ところが、突然ロボは動き出した。
「3体の機獣を感知、魂摘出プログラム、手続き完了よ」
「機獣の魂しか抜かないんじゃなかったの!?」
「いや、それより3体っていうのが妙に引っかかるけど・・・?」
「へん、抜けるものなら抜いてみろ!滅殺!!」
「ああ、止めて!手術できなくなるじゃないの」
「んなもん知るか!この気色悪いメカ野郎!!」
「いやー!止めてお願い!」
「止めないよ」
「ぎゃー!しびればびれぶ・・・」
「あら、カラミティにフォビドゥンにレイダーじゃない!でも、どうしたの?機獣の状態に戻っちゃったみたいだけど」
「それどころか、何か緑色の物体があちこちにへばり付いてるみたいだけど?」
「まずレイダーがいる件だが、実は飛天地域の南方にある遺跡の中に、消えたと思われていたレイダーのスパークがあったんだ。んで、慌てて新しいボディを与えたっつーわけ」
「続いて僕らにへばり付いているこの緑色の物体なんだけど、飛天地域にあったワープホールに落っこちて辿り着いたのがコスミック地帯だったんだ。そこに落ちたとたんに僕とカラミティの体が機獣に戻っちゃったんだ。しかもスライドフォーゼ能力消滅のオマケ付き」
「じゃあ、コスミックモールドにかかってしまったからそうなったわけか!」
「急いでパーセプターから治療法を聞かなきゃ」
「ああ、すぐにでも地上に繋がるワープホールを見つけて交星地域に行かないとな。しかし、それがどこにあるやら」
「それなら、トラベリオンに頼めばいいわ」
「早速外に出よう。トラベリオンがいる筈だ」
「なんか感染しそうだからカゲいどうは止めとこ」
かくして、見事甦ったレイダーを加えたカラミティ達を連れてトラベリオンの下へ戻るのだった。だが、今神魔界に来ている者でこのコスミックモールドの恐ろしさを知る者は誰1人いなかった。

(58.88.137.37).. 2006年07月31日 06:56   No.160024
++ マイン (オリカ王)…180回       
 レミーラとビビアンは事情説明の為神魔界に残り、トラベリオンはカラミティ、フォビドゥン、レイダーの3体を乗せて一旦地上界の交星地域へ赴いた。そして早速パーセプターに緑色の物体の正体を調べてもらった。
「ふーむ、どうやら君達は、カビの感染症に罹ってしまったようだね」
「ああ!?俺達は機獣、すなわちロボットだぜ!病気になんて罹るもんか」
「いーや、機獣でも病気になる。確かに機獣や精霊といった特殊な存在に関与する病気は少ない。しかし、今君達が感染している病気は機獣も罹る病気の代表的なものだ。そしてこの病気は、宇宙カビの病原菌に浸食される事で罹ってしまう」
「う、宇宙カビの病原菌!?」
「そう。これは人間でいえばペスト、すなわち感染症のようなもので、『コスミックモールド』、つまり宇宙カビと呼ばれ恐れられているんだ」
「マジかよ!?ボクなんて復活した直後から患者か!」
「え、機獣も?という事は・・・」
「フォビドゥン君は気づいたようだね。この宇宙カビ、実は人間にも感染するんだ」
『マジで!?』
「一応、僕の魔法でカビの浸食を抑えているが、治癒できるわけじゃない」
「何か治療法はあるのか!?」
「ああ。私お手製の液を数滴垂らせば・・・。どうだい、カラミティ君。綺麗になったし、気分もスッキリしてきただろう」
「マジだ、スゲェぜパーセプター!」
「早く早く、こっちにも」
「ああ分かってるとも。少し待ちたまえ。ほら、この液を数滴垂らして広げていけば・・・」
「わーい、完治だー!それが唯一の特効薬だね」
「やったぜ。サンキュー、パーセプター」
「トラベリオンの内部には病原菌を駆除する特殊な魔力があって病気には罹らないから心配ない」
「よーし、神魔界に戻ってヒエン達を助けてくるとすっか!」
「私もついていこう。万が一の時に直せるのはこの特効薬だけだし、ブロディーに伝えたい事もあるしね」

 再び神魔界のビーコン工場。その外、誰も気配を察知できない程の遠くから、スラストが長い銃を構えて狙撃のポーズ(?)をとっていた。
バリバリバリバリぶぶんぶん、外さないぜ」
いつもとキャラが違うスラストだが、それは重要な任務があったからだった。
「この宇宙カビの病原菌を奴らに打ち込むんだ、そうすればご褒美もらえるーぶぶんぶん。それ」
引き金を引く。肉眼ではとらえられない大きさの病原菌が、まずコウガの体に。
「ぶん、ぶん、ぶん、ぶん、ぶん!」
病原菌は残り5人分である為、それぞれユウガ、ヒエン、レンガ、アヤカ、リンファに打ち込む。
「さぁ、これで瞬く間に宇宙カビにあちこちを犯され、数時間後には死に至るんだぶ〜ん。バレない内に帰るぶ〜ん」
打ち込まれた宇宙カビの病原菌は、確実にコウガ達6人の体を蝕み、犯していった。宇宙カビを直せるのは、パーセプターが作った特効薬のみ。無論、コウガ達の体に異変が現れ始めた・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月31日 07:25   No.160025
++ マイン (オリカ王)…181回       
宇宙カビによって変化した2人と、復活したアイツのデータを投下

名前:カラミティ
パワー:6
出身地:地上界・鎧羅地域
必殺技:スキュラ
データ:宇宙カビに感染したせいでスライドフォーゼ能力は消滅しパワーダウンしたが、自慢の砲撃力は相変わらず。G3人衆のリーダー
仲間:フォビドゥン&レイダー
セリフ「こんなに多いと、目移りしちまうぜ」
豆知識「カラミティ達はレイダー復活記念にチーム名を『G3人衆』に変えたらしいゾ!」

名前:フォビドゥン
パワー:6
出身地:地上界・鎧羅地域
必殺技:フルスベルグ
データ:宇宙カビに感染したせいで戦闘力はダウンしたものの、自慢のビーム偏向装甲に特殊な細工を施し、攻撃性を防御性を同時に上昇させた。
仲間:カラミティ&レイダー
セリフ「なんか、またいっぱいいるね」
豆知識「G3人衆はビーコン3闘志をライバルとしているらしいゾ!」

名前:レイダー
パワー:6
出身地:地上界・飛天地域
必殺技:ミョルニル
データ:宇宙カビに感染したせいで戦闘力はダウンしたが、ミョルニルの破壊力や変形能力は相変わらずで、素速く強烈な一撃を叩き込む。
仲間:カラミティ&フォビドゥン
セリフ「やらなきゃやられる、それだけさ!」
豆知識「数値だけではビーコン3闘志の方が戦闘力は上だが、持ち前の戦闘経験を生かして互角に渡り合えるらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月31日 07:42   No.160026
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…163回       
「あ痛っっ!!  っつぅ・・・;」
「一体何だったのよ・・・」
背中に何か刺さってる・・・針だ!」
「しかも全員か・・・何か毒でも盛ったのか・・・?」
「待てよ・・・コイツ,宇宙カビか!」
「宇宙カビ? 何かの病原体?」
「ああ,交星族中が恐れる病気のひとつ・・・宇宙カビは別名を『コスミックモールド』と言うんだ。
 コイツが身体を蝕めば死ぬ事は間違いないが,コウガだけは神族,そしてレンガも死者だから意味はない。
 コウガの場合病原菌が死滅するまで時間は掛かるが,一旦気絶すれば自然と病原菌も免疫によって消滅するはずだ。
 レンガは元々死者のままだから,もう今頃病原菌は死滅しているはず。
 俺たちは・・・コウガとレンガに頼んで特効薬を探して貰えば良いんだ・・・確かトラベリオンの抗体がよく効くって言ってたな・・・」
「それは何処に行けば手にはいるの!?
 ボクで良かったら急いで取りに行くよ!」
「ああ,頼むぜレンガ,コウガ。
 特効薬はパーセプターって言う交星族の奴が持っているはずだ。
 ヒエン達や俺たちでも持って半日程だ,まだ大丈夫だが,やられ続ければ戦闘能力も落ちる危険性がでてくる。
 取り敢えず急いでくれ,確か戦闘能力のダウンが始まるのは感染から5時間後だ!」
「解った,ゆーちゃん・・・みんなの事宥めてあげてよ!」

スラストによって宇宙カビの病原菌が打ち込まれた6人。
しかしコウガは神族であるが故に死はもたらされず,レンガも死者である為にすぐに病原菌は死滅してしまった。
残り4人の命を救うべく,コウガとレンガはなるべく5時間以内にパーセプターを探し出して特効薬を服用させて貰うという使命を帯び,急いで神魔界での捜索に乗り出した。
タイムリミットまで後12時間,そして最善の結果が得られるまで後5時間。
果たしてコウガとレンガは無事にヒエン達の戦闘能力の低下と生命の危機を脱させる事は出来るのだろうか!?

(219.169.212.198).. 2006年07月31日 20:50   No.160027
++ マイン (オリカ王)…183回       
 トラベリオンに乗車して神魔界に向かうG3人衆とパーセプター。ワープ開始から30分程経過した。通常空間ではもう5時間は経過している計算になる。
「さぁ、そろそろ神魔界に到着するよ」
ワープを抜けて神魔界に降り立った一行。パーセプターがついてきた理由はもう一つあった。神魔界の生態系の調査だ。
「いやー、これは素晴らしい。地上界、魔界、神魔界と、どれも生態系が異なっていたがここも生態系が異なっているな」
「そーゆう話もいいけどよ、ヒエン達はどこだ」
「まぁワープ時間が30分、現実世界では5時間経過したことになる。前いたときと場所が変わって当然さ」
「あれは何だろう?」
「あは、あははは、機獣みっけ。機獣はビーコンの元、早速捕まえるデース!」
「くそ、またこいつらか!」
「デスデス・デスデス・デスデス」
「うわ、あぶな、止めろって、むー、バカー!」
今回、フォビドゥンはエネルギー偏向装甲に特殊な細工を施しており、相手のビームや魔法を周辺に溜めて、ある程度溜まったらリフターのプラズマ砲と共に発射するというもの。これがフレスレールのパワーアップ版、フルスベルグである。
「デシタ!」
「デシタ!」
「あ痛たぁ!よくもやってくれましたね、こっちだって負けないデ・・・ダメだこりゃー!!」
ナイス、カラミティ」
「よし、今の内に逃げるぞ!」
「逃げるったって、どこへ!?」
「とにかく、ここから離れるのが第一目的だ!」
「逃がしマセン、トランスフォーム!びゅーん」
『びゅーん』
「ああ、もう!これじゃ合流どころじゃないっつの」
「ごもっとも」
「とはいえ、数多すぎるしなぁ」
「あ、分かれ道だ。奴らから逃げ切るチャンスだぜ」
分かれ道に差し掛かり、ジェットストームは彼らを見失う。しかし、何かがおかしかった。
「えーっとぉ、あ、う、生まれる!生まれる!ああ、生まれたぁ。待って、アタシの赤ちゃん!待ってー」
ジェットストームいわく『赤ちゃん』の小型誘導爆弾がカラミティ達に迫る。だが、彼らの目の前には偶然にも大きな段差が。そこに滑り込み回避成功。
「へったくそー」
「カムバックベイビー!バックトゥバック!!」
意味がよく分からない叫びで誘導爆弾が戻ってくる。しかし、そこへ思わぬ救世主が。
スポットライトは好きかなー」
レミーラの腕の光を浴びた誘導爆弾はジェットストーム達を標的として動いていった。
「そうそう、いい子デスね・・・って、え!うっそぉ!」
そして退避むなしく爆弾は爆発。
「マジッスカー!」

(58.88.137.37).. 2006年08月01日 02:26   No.160028
++ マイン (オリカ王)…184回       
「ああ、ビックリした。死ぬかと思ったデス」
「さぁさぁ、君達はスポットライト好き?」
誘導爆弾を狂わせた光をチビストーム達にも浴びせる。すると、なんとチビストーム達はお互いを撃ち合ったのである。
「お前ら、何してるデス!?ワケ分かんない」
「デス」
「あ痛ぁ!!もうワケ分かんない」
そこへカラミティ達が。無論、まともに戦えるわけもないので、ジェットストームは撤退することに。
「ちょっと、今の見てたでしょ!?もうワケ分かんない。ていうか逆ギレぇ。帰るデス」
「・・・引き上げてくれて助かったね」
「いやー、ようやく戻ってきたね。まぁ時間がかかる事は始めから分かってたけども。ねぇビビアン」
「そうね。ていうか大変なのよ!実は、ヒエン達が誰かに宇宙カビの病原菌を打ち込まれたみたいなの!コウガとレンガは平気だったけど、他の4人は早くしないとヤバイのよ!もう感染してから10時間は経ってる」
「なんと!やはりついてきて正解だったな」
「ああ、急ごうぜ!」
「おお、コウガ達も来た!」
「よし、トランスフォーム!乗りたまえ、フルスピードで行くよ!」
機関車モードのトラベリオンがコウガとレンガの案内の下ヒエン達がいる現場へ。そこには、宇宙カビに犯され死にかけているヒエン達がいた。
「む、これはいかん!早急に特効薬を飲ませないと」
「貸しなパーセプター。1人でやるより、4人でやった方が早いだろ?」
「ああ、頼む。すぐに特効薬を飲ませるんだ」
タイムリミット1時間半前に、なんとかコスミックモールドから4人を解放することに成功。
「よくやったな、パーセプター。大手柄だ」
「ブロディー殿!実は、ビーコン軍団に関する情報が手に入ったので報告と生体調査を兼ねて同行してきたのです」
「そうだったか。で、情報というのは?」
「ビーコン軍団のリーダー・メガヘッダーは、タイラントゴーレムとはまた違うゴーレムを起動させる為に300人分の魂を集めているというのです。更には、そのゴーレムを覚醒させる為に必要な魂達の他に、優れた魔力を誇る者を最低1人は融合させないといけないそうなんです」
「パーセプター、そのゴーレムとは、まさかグランドゴーレム!?」
「そう、一度動き出せば全てを滅ぼすまで止まらないという破壊王だよ。覚醒する前に叩かねばならないが、今どこにいるかまでは・・・」
「とにかく、今は『サーチン君16号』とかいうアイテムを使って本拠地が分かるまで待つしかないな」
「あの工場にはさらわれた2人の姿はなかった。きっと本拠地で拘束されている筈だ」
こうして、一行は『サーチン君16号』のサーチ結果を待つことに・・・。

(58.88.137.37).. 2006年08月01日 02:46   No.160029
++ マイン (オリカ王)…185回       
 一方、ここはビーコン軍団本拠地である地下基地だ。その格納庫の1つに、大きなメカが覚醒の時を待っていた。そう、グランドゴーレムだ。ゴーレムを前に、メガヘッダーが勝利を確信していた。
「フフフ・・・このグランドゴーレムさえあれば紅蓮龍騎共など敵ではないわ。更に奴らは甘ちゃんだと聞く・・・。こいつにあの人質共を融合させれば、どうなると思う?ブラミラー
「仲間の身を案じるあまり、一方的に攻撃を受けるだけになるかもな」
「その通り。更にこのグランドゴーレムを目覚めさせるには、どのみち強大な魔力を持つ者を1人以上融合させなければならん。仲間を2人も融合させとけば、迂闊に攻撃できずにやられていくだろうよ。紅蓮龍騎さえ始末できれば、あとは問題ないからな」
「・・・さて、どうだか」
「なんだと?」
「彼らには交星族のメンツが少なからずいる。彼らの妨害を計算に入れて、作戦を練り直した方がよろしいかと」
うーむ、魂摘出メカもろとも工場を破壊したのも彼らだしな・・・。ブラミラー、リバーサラーだけでなく、もっと仲間を集めてこい」
「了解。どれ程集まるかは俺も分からないがな」
「さーて、そろそろ融合させてしまうか。融合させても299人分の魂では覚醒しないから安全だし、人質に逃げられても困るしな」
メガヘッダーは貼り付けにしているエリナとエイリをゴーレムの前に移動させた。麻酔で眠っている状態で。そしてゴーレムの中心細胞部分に2人を放り込んだ。恐るべきスピードで2人の体とゴーレムの細胞が融合していく。それと同時にゴーレムのパワーが上昇していく。
「なーはははは!これで、俺様の勝ちだァ!さぁ覚悟しろ、紅蓮龍騎共!!はーははは!!」
「メガヘッダー、一応ワープを多用して神魔界をあちこち見てきた。連れてこれたのは、この3人だけだ」
「俺はスペンター。ブラミラーの知り合いさ」
「オレはノメイズ。爽快な景色が見れるっつーから協力してやるぜ」
「僕はクラウダー。気分屋だけどよろしく」
「ほほう、なかなかのメンツじゃないか。交星族の妨害には役立ちそうだな。よーし、グランドゴーレムを完全に覚醒させる!ビーコン軍団と共に出陣だ!!」
グランドゴーレムに最後の魂を注入し、ゴーレムは完全に覚醒した。リバーサラーを指揮官に、チェンジングチャレンジャー部隊、ビーコン軍団、そして破壊王ことグランドゴーレムが反応を頼りに紅蓮龍騎軍団に迫る。戦いの時は近い・・・。

(58.88.137.37).. 2006年08月01日 05:14   No.160030
++ マイン (オリカ王)…186回       
キャラデータ投下

名前:破壊王グランドゴーレム
パワー:20
出身地:神魔界
必殺技:ブレイクミリタリー
データ:古より「破壊王」と恐れられている中型ゴーレム。小型の浮遊ゴーレムを何体か召還して相手を集中攻撃したり、ローラーのような体で相手を押し潰したりする。メガヘッダーにより紅蓮龍騎を滅ぼすようプログラミングされた。
敵対者:紅蓮龍騎
セリフ「滅ボス。紅蓮龍騎滅ボス」
豆知識「グランドゴーレムの大きさは、タイラントゴーレムの半分(6メートル)らしいゾ!」

名前:シーカー
パワー:5
出身地:地上界・聖龍地域
必殺技:手裏剣当達苦(しゅりけんあたっく)
データ:聖龍地域出身という珍しい機獣。ステルス戦闘機と手裏剣に変形し、手裏剣形態時には高速回転して相手に突撃。プロヴィデンスの部下。
上司:プロヴィデンス
セリフ「私の斬撃に切れぬものはない!」
豆知識「プロヴィデンスの部下には特殊な経歴を持つ者が多いらしいゾ!」

名前:プロヴィデンス
パワー:12
出身地:地上界・鎧羅地域
必殺技:ドラグーンラッシュ
データ:「機獣界の天帝」と呼ばれる存在で、G3人衆の保護者的存在。背中のドラグーンは、遠隔操作で相手に多方面から攻撃を加える。
仲間:G3人衆
セリフ「我が多方面攻撃、凌げるものなら凌いでみたまえ!」
豆知識「プロヴィデンスはG3人衆が機獣に戻った事を少しだけ喜んでいるらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年08月01日 05:34   No.160031
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…164回       
「・・・結果が出たよ,工場付近の地下に本部はあるみたいだ。
 それにエリナとエイリは・・・どうやら一緒にいる・・・つかこっち来てる!?」
『サーチン君16号』の解析結果が出た所で地響きと共に地面が大きく揺れた。
そして今反応が出た辺りで大規模な地割れが起こり,グランドゴーレムが姿を現したのだった。

『滅ボス・・・紅蓮龍騎滅ボス・・・』
「な,何アレ!?」
「巨大ドロールよりでかいな・・・」
「・・・破壊王『グランドゴーレム』!
 しまった,コイツの覚醒には1人以上の魔力を持つ者と併せて300人分の魂が必要になるって言う話だ。
 エリナとエイリはこのために攫われてきたって言うのか・・・!!」
「でも反応があるって事は完全には吸収されていないんだよね!?」
「恐らくはね・・・,さぁハロルドちゃんの便利ツール第2弾w」
「( д )゜ ゜ まだあるのか!!」
「『抜き取る君3号』,取り込まれた仲間の魂を強制的に引きはがす事が可能なマシン。
 今ならきっとエイリとエリナの身体ごと抜き出す事も可能なはず,早速起動させちゃえw ぽちっとな♪」

コウガがまた何かを取り出した。
カプセルに収納されていたのは『ぶんどる君』によく似た掃除機『抜き取る君』3号。
早速作動した抜き取る君3号が勢い良くグランドゴーレムに向かって吸い込みを開始した!

「・・・反応に寄れば,あの丸い鉄板の下の核らしい奴の中に居るみたいだ。
 みんな,引きはがすの手伝ってくれ!」

そしてユウガの号令で攻撃開始。
小型ゴーレムが邪魔をするのはユウガの雷撃系魔術によって撃ち落とし,ローラーはコウガが周りの岩を砕いて挟ませる事で少しの間動きを止めた。
その間にヒエン・レンガ・アヤカ・リンファの4人は炎熱系魔法で鉄板を溶かし,大きな穴を開けたのだ。
そして,その穴から青と紫の2つの光が飛び出し,抜き取る君3号の前で静止,しばらく経ってから元のエリナとエイリの姿となって倒れ込んだ。

「やった,成功!」
「だが麻酔を打たれたらしいな,気絶している・・・」
「今の内にトラベリオンに乗り込んで逃げよう!
 今の俺たちじゃ戦闘能力の下がってる人が多いから戦っても勝ち目がない・・・!」
「ああ,それに急がないと・・・」

コウガは宇宙カビによる戦闘能力の低下を懸念し,皆に退避の指示を下す。
それを促すかのようにヒエンは急いでエリナとエイリを抱えてゴーレムのそばから離れた。
その数秒後,2人分の魂を失い機能を再び停止させてしまったゴーレムが鈍い音を立てて倒れ込む。
それを見届けたヒエン達は急いでトラベリオンに乗車し,神魔界を後にしたのだった。

(219.169.212.198).. 2006年08月01日 19:51   No.160032
++ マイン (オリカ王)…187回       
        第3部
 さて神魔界では、グランドゴーレムを回収し帰還したビーコン軍団とチェンジングチャレンジャーが報告後早々メガヘッダーの怒りをぶつけられていた。
「なにぃ!?グランドゴーレムから人質を抜き取られただとぉ!?」
「も、申し訳ないメガヘッダー。あいつら、ワケ分からんご都合発明品で人質をグランドゴーレムから抜き取ったのだ」
「しかし、心配ご無用。すでに取り込ませる前に大量の魔力をストックしておいたし、一度取り込ませれば再度取り込ませる事なく再起動できる」
「それは本当だろうな?ブラミラー
「ああ、本当だとも。それに、一度取り込まれた者はいずれ再度取り込まれる運命にある」
なるほど。よし、ここは作戦変更だ。本来はこの神魔界で叩きのめしてやろうかと思ったが、ワシらも地上界へ行くぞ。そして奴らを葬る準備をするのだ」
「それってつまり、遠足兼殺戮デスか?」
「なんだか楽しそうなんダナ」
「早く行きたいぶ〜ん」
「まぁそう慌てるな。まず旅立ちの前に荷造りしないとな。この基地の変形システムはできているだろうな?スペンター、クラウダー」
「ああもちろんだメガヘッダー」
「いつでもオッケーだよーん」
「よーし、全員持っていきたいものを持って再びここに集まれ!では、一時解散!」
かくして、メガヘッダー率いるビーコン軍団+αは基地の一部ごと地上界へ移動すべく準備を始めた。

 こちらは交星地域。グランドゴーレム覚醒の件で相談している者が5人。カラミティらG3人衆とその保護者的存在のプロヴィデンス、その部下シーカー。
「さーて、どうやってゴーレムを止めるか」
「一筋縄でいく相手じゃないし、あのローラーでひかれたら暫くは入院確定だよ」
「空から攻撃しようにも浮遊ゴーレムが邪魔だしな」
「ここは、この機獣界の天帝の出番かな」
「私もお供します。少しは役に立てるでしょう」
「で、問題なのは・・・なんだっけ」
「忘れんぼですね、レイダー。グランドゴーレムに取り込まれたエリナさんとエイリさんの事ですよ」
「あぁそうだった、ワリィワリィ」
「一度取り込まれた者はいずれ再び奴に飲み込まれる。永久にな」
「そうなればもう止められないぜ」
「なるべく戦闘時は彼女らを引き離した方がいいね」
「もっとも、地上界が戦場にならない事を祈るばかりだがね」
「どうでもいいよ。やらなきゃやられる、それだけなんだしさ」
「復活しても、戦闘狂なのは相変わらずのようだな」
「そうでもなけりゃ、ボクじゃないだろ?」
「まぁ、そうなんだけどな」
「取り敢えず、フォビドゥンとシーカーは紅蓮龍騎達にグランドゴーレムの細胞に関する情報を報告してきてくれ。カラミティとレイダーは私と一緒に来い」

(58.88.137.37).. 2006年08月02日 14:50   No.160033
++ マイン (オリカ王)…188回       
 プロヴィデンスの指示でコウガ達にグランドゴーレムに関する不吉な情報を報告する為飛天地域へ向かった。その道中、スピリットロンの一員デュエルとバスターに出会った。
「よう、相変わらずだな。飛天地域まで何しに来たんだ?観光か?」
「いやー、そうしたいところなんだけど、ゆっくりしてられなくてね」
「デュエル、コウガさん達を見ませんでしたか?」
「あん?あいつらならさっき大急ぎで宮殿に飛んでいったぞ。なぁ、バスター」
「ああ。それになんだか気味悪い物体があちこちから生えてる女2人を運んでたな」
「・・・マジで?」
「マジで。どうした、フォビドゥン。顔真っ青だぜ。シーカーまで」
「これは何かあるな。なんだ、言ってみろ」
「教えてもかまいませんが、今は急いでコウガさん達の下へ!早くあの事を教えてあげないと!」
「おい待ってくれよ!コウガ達に会ったら教えるんだな!?」
「教えるって約束するよ!」
デュエルとバスターを加えた一行は、飛天宮殿へ駆け込んだ。そして、コウガ達がいる部屋に入った瞬間フォビドゥンが荒々しい口調で叫んだ。
「エリナとエイリにさわるな!!さもないと、永久に化け物の細胞になるぞ!!」
「おいおい、どうなってんだよコレ・・・」
エリナとエイリの体から、不気味な物体が大量に生えていた。その形は、どことなく細胞と思わせる。
「グランドゴーレムに取り込まれた者全てに現れる症状だよ。一度吸収された者が奴から引き離されると、体はもちろん心までもが奴に吸収される事を志願し、そうされようとする」
「その証拠に、この通り肉体の大部分が奴の細胞になっています。残念ながら、有効な策は未だ見つかってません。ひと思いに吸収させるか、殺すしか」
「マジかよ。どっちをとっても最悪じゃないか」
「最悪の上の最悪、最低の下の最低。そんな宿命を定められてしまったのですよ、あの化け物に」
「僕が考えられる解決策は、グランドゴーレムを破壊する事のみ。もしかしたら、それで2人の体が元に戻るかもしれない」
「私達の方でもいろいろ試みてみますが、こればかりはあまり期待できないと思った方がいいですよ」
「取り敢えず、トラベリオンの魔法で暴走を一時的に止めて本来の意識を取り戻す事ができると思ってチケット借りてきた。これを持って呪文を唱えれば魔法をかけられる筈。ただあいにく魔法使いじゃないからできないんで、君達でやってね」
トラベリオンの魔法を記したチケットをコウガに渡すと、フォビドゥン達機獣4人は宮殿を後にしたのだった・・・。

(58.88.137.37).. 2006年08月02日 15:15   No.160034
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…165回       
それから数分後,飛天地方宮殿ではコウガがエリナとエイリを呼び,グランドゴーレム戦となれば参戦させる事は出来ない事を告げた。
もちろん触らないように,硝子の壁などで仕切り応急処置を施してある。

「・・・本当に御免,戦いたい気持ちはわかるけれど,今度取り込まれたらエリナもエイリも・・・あのゴーレムと一体化するハメになってしまうんだ。
 そんな死に方はさせたくないんだよ・・・」
「そうだったの・・・アタクシ達が眠っている間に,そんな事があったなんて信じられませんわ,母様」
「でも結局事実だった事は事実なんだから,受け入れるしかないよね・・・。
 解った,私は宮殿に籠もってエイリを護るわ」
「良かった,そう言ってくれるのを待っていたんだ・・・」

エリナからの同意が得られ,エイリも姉の言うことには従おうと決めていたので,結果的に2人は戦闘となれば宮殿に籠もる事を了承した。
コウガは自室に戻り,ユウガにこの事を報告した。

「どうやら上手く行ったらしいな。
 だが奴らも黙っちゃ居ないだろう,きっと神魔界は駄目だと考えて,こっちに攻め込んでくるはずだ」
「そうだね,でもなるべく飛天地方は避けなくちゃ・・・」
「・・・そうだ,奴らを天界におびき寄せてやろう!
 オウガ達も今は天界に戻って仕事をしているって言うからな」
「成る程,それに天界の軍勢も味方してくれるかも!」
「後は何とかエリナとエイリの事を気付かれないようにしちまえば,こっちのもんだぜ・・・!」
「それでもエリナとエイリには自分で飛んで貰うしかないよね,あんな状態なんだし・・・」
「ああ,それは仕方ないが,オウガに事情を説明してワープゲートを通す方法もある。
 もし許可が得られたなら隔離室に二人で居れば何とかなるだろう・・・」

ユウガの提案で天界で決着を付けようなどと考えるコウガ。
それにオウガ達の許可が下りれば,特殊なフィールドに閉じこめて地上界へ戻れなくし,その中でケチョンケチョンに叩きのめせるという寸法だ。
コウガは早速オウガに連絡を取った,するとオウガもコウガの子供の事を考え了承してくれた。
しかも飛天宮殿に残すのではなく,中央管轄区域中心にあるセンタービルに匿ってもくれるという。
そしてコウガ達の思惑通り隔離室までも用意してくれたのだ。
こうして全ての準備が整ったコウガ達も,戦いのために旅の支度を整えるのであった。

(219.169.212.198).. 2006年08月02日 15:23   No.160035
++ マイン (オリカ王)…189回       
 コウガとユウガの会話を知る者が2人。まずは、チェンジングチャレンジャーの隠密スパイ、ノメイズ。ブリッツら同様ミラージュコロイドを持つ。もう1人はサウンドウェーブ。宮殿に忍ばせたフレンジーに記録させたコウガ達の会話を元に情報を得たのだ。
「こいつぁ、さっさと報告した方がいいかね」
ノメイズが姿を消すと同時にフレンジーも外のサウンドウェーブの胸部に戻る。
なるほど、よくやったフレンジー」
サウンドウェーブは一路神魔界へ。この事をマリンとリーフに知らせる為だ。

 一方、こちらは神魔界ビーコン軍団本拠地。その内部にはマリンとリーフがいた。密かに潜入、機密情報を盗む為行動していた。そんな中、サウンドウェーブがワープでマリン達の間の前に現れた。
「緊急報告、紅蓮龍騎組とビーコン軍団は天界に戦場を変える模様」
「なるほど、どういう経緯かは後でじっくり聞くとして、今は取り残されないような場所に移動した方がいいな」
「それなら、会議室の天井裏とかは?」
「そこ、とてもホコリが多い」
「つまり、誰も入らない事確定だろ?さっさとそこに行こうぜ」
天井裏に侵入者がいるとも知らず、メガヘッダーらが再び会議室に集まってきた。
「みんな、持っていくものは決めたな?」
「もちろんデス」
「よし、みんな荷物を自分の椅子の近くに置け。これから移動を・・・」
「大変大変大変だァ!」
「どうした?騒がしいぞノメイズ」
「紅蓮龍騎の奴ら、オレ達の行動を先読みして天界に行くなんて言い出しやがったんだ!」
「天界か、そこに逃げ込まれると厄介だな。あそこに言ったら絶対罠があるに決まってる。対策を練らねば」
「それなら、ワシに名案があるぞ。耳を貸せ、ゴニョゴニョゴニョ・・・」
「・・・なるほどぉ、そういう手があったな。まずは地上界の天空にワープする。天空なら地上の奴には気づかれまいて」
「では、ワープ地点を天空にセットして、と。準備完了デス」
「よし、基地発進!」
「ワープ、デース!」
ジェットストームがレバーを引くと、基地の一部が分離、再結合してワープした。そしてワープして着いた先は、なんと天空であった。更にはミラージュコロイドで姿と反応を隠すというお馴染みの作戦まで行う。メガヘッダーは空中要塞と化した基地内部で、更なる戦いの準備を進めるのだった。

(58.88.137.37).. 2006年08月03日 05:57   No.160036
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…166回       
「アイツ等,何やッてんだか・・・;」

しかし其処は流石に天界も負けては居ない。
オウガがミラージュコロイド反応をキャッチして,いち早くコウガに連絡したのだ。
反応が消えたにせよ,このまま飛んで天界へ向かうとなると狙われる事は確実だ。

「仕方ない,ちょっと早いけど行こう」

コウガは地上界上空での戦闘を避けるべく,ユウガを呼び急いで天界へ移動する事を告げた。

「成る程,お馴染みの方法で出来る限り地上界戦闘を望むって訳か・・・,生憎こっちはそうもいかねぇし,コウガの意見に賛成だ。
 それにワープゲートを使って時間を掛けるよりはテレポートで時間を節約した方が準備も進められる。
 あとはエリナとエイリが何処まで暴走せずに済むかだ,暴走したら俺が呪文と一緒にこのカードで抑えなきゃいけないし・・・」
「迂闊に触れないし・・・」
「・・・かといって置き去りにする訳にも行くまい」
「じゃあ索引ビームで回収して貰うか・・・」
「物じゃないけれど,こんな状態じゃ仕方ないもんね・・・。
 それでワープ先を隔離室にして貰えれば,何とかなるんじゃないかな?」
「そだねぇ,それじゃあこれで良いな?」
「ああ,すぐオウガに連絡してくる」

この後,コウガは出発を早めた事をエイリとエリナにも報告,索引ビームによって隔離室まで送ってもらう事も告げた。
それから1時間ほどしてコウガ達はテレポートで天界南部へ飛び,宮殿に当てられた索引ビームはエイリとエリナをオウガが用意した隔離室へと安全にワープさせた。

このコウガ達の対策に対し,ビーコン軍団はどう行動するのであろうか,またチェンジングチャレンジャーは此方の味方へスライドチェンジしてくれるのであろうか・・・。

(219.169.212.198).. 2006年08月03日 20:18   No.160037
++ マイン (オリカ王)…190回       
         第4部
 無論、この動きをビーコン軍団が察知できないわけもなかった。メガヘッダーはすぐに攻撃態勢をとらせる。
「いいか野郎共、お前達の出撃が俺様達の勝利に繋がるのだ。さぁ、派手に行って来い!!」
もはやすっかりお馴染み、ミラージュコロイドを展開した状態でチェンジングチャレンジャーと量産型ビーコン部隊が天界へ向けて出撃した。
「さーて、ここからがこの基地の本気の見せ所だそ」
ミラージュコロイドで姿を隠している基地のあちこちから砲門が出現、全ての照準を天界に合わせる。そして基地後方から何かが射出された。射出された何かは天界の別な方へ飛んでいった。
「さぁ、攻撃開始だ!!皆、ワシに続けー!」
チェンジングチャレンジャーのリーダー、リバーサラーの号令に合わせて一斉に攻撃を開始。天界の一部はたちまち火の海と化した。
「しかし、念には念を入れて・・・総員、ミラージュコロイド解除!敢えて奴らにワシらの存在をキャッチさせるのだ!」
リバーサラーの作戦の第1段階、それは天界の戦力をなるべくこちらに集中させる事であった。その作戦通り、オウガを始めとする天界の戦士達が次々と迎撃に現れ、次第に他の面での警備が手薄になっていった。
「そろそろ頃合いか?」
「こっちとしては、紅蓮龍騎共が人質救出にもう少し苦戦してくれたら楽しめたんだがな」
「今更何言ってんだ、さっさとスライドチェンジするよ」
スペンター、ノメイズ、クラウダーの3人がカプセルが落ちた場所に向かう。果たして、その目的は?その頃、攻撃を受けていない筈の天界北部では悪夢のような光景が広がっていた。グランドゴーレムとビーコン軍団本隊が手薄になっていた北部警備を難なく突破し、中央部まで迫っていたのである。これこそがリバーサラーの作戦の第2段階。自らが率いて出撃した陽動部隊に戦力を集中させている隙に、ビーコン三闘志率いる主力部隊で手薄になった部分から一気に制圧するというもの。先程射出されたカプセルは相当大きいものであり、グランドゴーレムを含む主力部隊を収納していたものなのだ。しかし、主力部隊の進撃は難航していた。何故なら、基地に侵入していたマリン達がカプセルにしがみつきながら脱出、進撃を妨害していたからである。
「おらおら、その程度で俺達を倒せると思うな」
「早く逃げた方がいいんじゃない?仲間達がスクラップになっていくよ」
「うるさい、これでもくらえ!バリ、バリ!」
「ぶっ飛ばすんダナ!ダナダナダナダナダナ」
「邪魔するならお仕置きデスよ、あっはっはっ」
「お仕置きされるのはお前らの方だ。カセットロン、スピリットロン、まとめてイジェークト!」
セメント爆弾はいかがかな!?」
「いらないよー、あぁやられたぁ!」
ハンマーアームでぶっ壊してやる!」
「できるものなら、やってみるんダナ!」
「クェェエーッ」
「あーもう!ウルサイデス!」
スピリットロン及びカセットロンを一気に放出することで戦力を増強できるサウンドウェーブの参戦が主力部隊を見事に足止めしていたのだった。コウガ達は間に合うのか!

(58.88.137.37).. 2006年08月04日 06:13   No.160038
++ マイン (オリカ王)…191回       
 グランドゴーレムを破壊され、一気に戦況が不利になった事を悟ったブラミラー。その顔は、どことなく残念そうな感じである。
「グランドゴーレムを破壊できた事は褒めてやるが、正直ここまであっさりいくとつまらん。チェンジングチャレンジャーにとって混戦、長期戦こそが参加意欲をそそるものなのに、これではつまらん。つまらなすぎるぞ・・・」
そう呟くと、ブラミラーはバイクに変形し天界の中心にある宮殿に忍び込んだ。

 一方、スペンター、ノメイズ、クラウダーはスライドチェンジしコウガ達に協力する事を約束。許可を得て宮殿の中を散策していた。
「しっかし、お前の名文句がここでも役に立つとはなぁ」
「そうそう、『地上界特命刑事』なんて言ったらあっさり通してくれたんだもん」
「へへ、スパイといえばやっぱ警察だろ」
「そこは違う気もするが」
「あったよ、ここでしょ」
3人の目の前には、大きな扉があった。その扉を開けると、天界で所有していると思われる大量の重要保管物があった。兵器から機密書類まで。更には奥から物音が聞こえる。
「・・・どうやらダブルビンゴのようだぜ!」
「あの2人は、その先だね」
そう、エリナとエイリが暴走して壁などを叩いている音だ。3人の目的、それは天界の機密書類及び兵器の奪取、もしくは破壊。それともう1つ、エリナとエイリの再捕獲である。現時点で、2人の姿は辛うじて人型を留めているくらいで、もはや人型の細胞と呼べてしまう程の醜い姿に成り果てている。
「んじゃ、さっさとポッドに閉じこめて帰るとしますか」
「そうだな、こんなところに長居は無用。書類や兵器は既にあらかたもう1つのポッドに積み込んだし、残りにも原始分解爆弾を仕掛けた。ここの兵器の威力と相まって、天界の中央部にポッカリ穴が空くかもなぁ」
壁を破壊し、エリナとエイリの注意を自分達に向ける。もはや人としての理性を感じられないといっても過言ではない。
「さー、この麻酔で暫く眠ってな。後で体を新しくしてやるからよぉ」
あの麻酔を2人に打ち込むと、細胞化しないようポッドのクレーンでポッドに押し込む。2つのポッドを繋げ、3人は書類などを積み込んでいる先端部に乗り込む。
「どうやら、上手くいきそうだな。では、後の処理は俺がやっておこう」
「オーケー、さぁ、空中要塞へ帰るぞー!」
ポッド内部でスライドチェンジし、メガヘッダーの部下に戻る3人。同じくスライドチェンジし、コウガ達に協力する者になるブラミラー。4人は一旦別れ、ブラミラーは紅蓮龍騎達に挨拶と報告をした。悪夢の序章となりうる報告を。
「気をつけろ、スペンター達3人はお前達にとって大切なものを盗んでいった。そして、間もなく天界の中央部に大きな風穴が空くぜ」
そう言った直後、原始分解爆弾が起動。爆発の範囲内にあるもの全てが消滅し、ブラミラーの言う通り天界中央部に大きな風穴が空いたのだった。

(58.88.137.37).. 2006年08月05日 06:24   No.160040
++ マイン (オリカ王)…192回       
 さて、ここは一旦攻撃を中止し天界から離れた空中要塞。スペンター達が任務を果たして帰ってきた。持って帰ってきたものを見てメガヘッダーは大喜び。
「よくやった、お前達の仕事ぶりには頭が下がるよまったく!よくこれだけのものを持って来れたな」
「奴らも案外バカでして、『地上界特命刑事』なんて言ったら簡単に通してくれました」
「しかも、重要なものを保管してある部屋の周りや中には誰もいなかったんだよ。おかげでもう盗み放題取り放題。ついでに捕まえ放題」
「捕まえるといえば、2人はどうなっている?」
「もう、見事に立派な細胞に成長しましたとも」
「ささ、触れないように気をつけて、じっくりご覧あれ」
「ほほー、これがメス2匹の細胞ですかー、可愛いですねー。ここまで成長してくれりゃあ、あの作業も楽だろうな」
「仰るとおりですメガヘッダー殿。ささ、早急に作業に取りかかろうじゃありませんか」
「よーし、こいつらを作業室に運べ。オペを始めるぞ」
「はいはーい、では、細胞2匹様オペルームにご案内ー♪」
そのオペルームはとても広い。そうした理由があるのだ。それは、彼らの言う「オペ」に関係している。
「よし、では始めるぞ。メス」
「はい」
「それでは・・・ざっくりと。吸引機」
「はい。これで後は・・・ムフフフ」
「さてさて、どれ程のものか・・・おおー、凄い綺麗だなー。ここまで綺麗なプラズマ球体になる魂も珍しい」
「2人の魂を、どうするんデス?」
「これか?これはな、後で使うんだ。何に使うかは秘密だ。これを特殊カプセルに放り込んどけ」
「了解だぶ〜ん。バリバリバリバリ夜露四苦♪」
「で、細胞の方はどうするんダナ?」
「強制成長エキスを細胞共にぶっかけろ!」
「アイアイサー!」
強制成長エキス、その名の通りかけられた生命体や細胞を強制的に急成長させるものである。一気に成体細胞にまで成長し、あのグランドゴーレムと同じ大きさになった。あとはブラミラーやトラルーが持つ、異常なまでの再生力をもたらす能力『ナノマシルーン』をゴーレム2体に与える。こうして、エリナとエイリの体は2体のグランドゴーレムに作り替えられてしまった。そして、無論その刃の標的は紅蓮龍騎。破壊したものにはなかった再生能力『ナノマシルーン』を手に入れ、ほぼ不死身と化した2体の猛威がコウガ達に振られる時が近づくのだった・・・。

(58.88.137.37).. 2006年08月05日 06:50   No.160041
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…168回       
「大陸再生システム起動,風穴を塞ぐ事ぐらいは手伝ってやらねばな」

その風穴は少しづつ,時間を掛けてゆっくりと補修されてゆく。
天界の大陸は人工的に作り出されたもので,神界から指令を送れば一から作り直す事も可能なのだ。
ただしそれには1平方mあたり2分は掛かるので,風穴を埋めるには丸3日程は掛かるであろう。

「困りましたね,確かに大切なものを奪われたとはいえ,重要書類が全て奪われてしまうなんて・・・」
「それにくまなく検索をかけた結果,エリナさんとエイリさん,また攫われたようです・・・どうしましょう・・・」
「大変な事になったね・・・このままじゃ,コウガ達の方が焦って勝ち目が無くなる。
 此処は自分たちの身を犠牲にしてでもハロルドさんに頼るしかないか・・・」

この事実を知ったオウガ達は,大賢者であるユウガを連れて,コウガ達にその事実を告げることなく『用事がある』と騙し神界へ旅立った。
向かう先は神界北方科学都市,ハロルドのラボ
大陸の破片から『強制成長エキス』使用の痕跡が見られたので,その対抗策を練ろうと言うのだ。

「着きましたよ,此処が彼女のラボです。
 彼女はすぐに行動してくれますが,実験台がなければ元も子もないですからね・・・;
 今回は私が実験台になります」
「だけど何処に掛けるんだよ,あのエキス?
 神界にもあるとはいえ,身体全体だとたちまちムキムキマッチョになっちまうぞ?」
「ご心配なく,ちょっと私のギャップにアレンジを加えますからw」
「あーなるほど・・・」

そう,今回はホムラが実験台として名乗りを上げたのだ。
実は彼,女性のような体つき,顔つき,声の高さにコンプレックスを感じていたのだが,それを逆に活かそうと考えたのだ。
つまり,胸部に掛けて女性のようにしたものを如何に元に戻せるか,それが今回のポイントである。
オウガ達はラボの扉を叩いた。

「ハロルド〜,ちょっと頼み事があってきたぞ〜」

それから暫くして,ハロルドがラボから出てきた。
事情を説明すると彼女は納得して早速開発に乗り出す。
原理として,掛けられたものの時間を進める『強制成長』の逆,つまり掛けられたものの時間を遡行する『強制衰退』をさせるエキスを作るのである。
一般的には時間魔法『ヘイスト』で時間を進めたり,『スロウ』で時間を遅くしたり出来るのだが,元に戻すには白魔法『ディスペル』でなければ難しいのだ。
ハロルドはその『ディスペル』の魔法結晶を溶かし込んだエキスを使おうというのである。
そして数時間後,試作品が完成。
まずホムラの胸に強制成長エキスをかけて大きくする,その後に試作品を掛けて元に戻るかどうかを見る。
すると偶然ビンゴ,ホムラの大きく実った胸はたちまち元の厚い胸板に戻ったのである。

「これで何とか出来そうですね!」
「ああ,コイツをこっそりとお役立ちツールに忍ばせればこっちものもだ,後は奴らがどう出てくるか・・・」
「恐らくグランドゴーレムの細胞を持ってしまったエリナさんとエイリさんをゴーレムに作り替えるのでしょう。
 そうなったとしても,このエキスさえかけてしまえば元の隔離室に置いておいた状態に戻るはず。
 そうなれば奴らを倒し,邪魔者が居なくなった所でエリナさん達をラボへ運び,腹腔鏡手術でゴーレム細胞を取り除けば・・・」
「きっと物質は感知出来ないはずです,ロボットにやらせてしまえば何とかなるでしょう」
「よし,さっさと天界南部へ戻ろう」

(219.169.212.198).. 2006年08月05日 20:10   No.160042
++ マイン (オリカ王)…193回       
 もはやお馴染みか、チェンジングチャレンジャー(以降『Tチャレンジャー』)達にとってはあらゆる作戦・行動が筒抜けなのだ。無論『強制衰退エキス』の存在も、スライドチェンジして紅蓮龍騎側に忍び込んだブラミラーを通し他のTチャレンジャーやそれを指揮するマリン達に瞬く間に知れ渡った。報告の後、ブラミラーはかつて自分が犯した罪を思い出していた。

 彼ら5人は、ミラージュコロイドとは比べものにならない隠密性を誇る特殊な細胞『ミラージュダイサッパー』(以降Mダイサッパー)を体に持ち、ある程度のエネルギーと引き替えに、体を原始レベルまで分解して完全に察知されなくなるようにするのだ。更には原始レベル状態の体で相手に取り憑き生命力を残らず吸い取る力もある。
 『誰にも悟られぬ間に戦いの連鎖を断ち切る』を信念とするTチャレンジャーにだけ許された体『ミラージュダイサッパー』。その力を解放する時、それを見極めるのはTチャレンジャーの指揮をとるトラルー自身。何故なら、Mダイサッパーには使い方によっては大陸1つを半日もかけずに滅ぼす事もできる程の凶悪な力を秘めているからである。一度発動させれば、本人の意思以外では絶対に止められない。相手にとっては不治の病の病原菌のようなものだ。まさに殺人生体兵器という名が相応しい彼らの力を安易には解放できない。そしてトラルーは『あれは最後の最後の最後にして、最大の罪を伴わせる最終手段』とTチャレンジャーに言い聞かせた。そして許可なしでは絶対に力を解放してはならないとも言われた。

 だが、ブラミラーだけは一度だけ許可なしでMダイサッパーを使い人殺しをした。場所は大魔界だった。昔、彼にはただ1人の親友がいた。名前はピッド。黄色のローブを纏い、卓越した弓術でいつもブラミラーを驚かせた。2人は互いに助け合い生きてきた。だが、ある男との出会いが、彼の永遠の悪夢の始まりとなる。その男は、プロイツェンの前の帝都摂政だ。名前は、聞く前に殺したので分からない。その男は、魔族を兵士にスカウトしていた。兵力を増やす為だ。そして摂政が2人に気づき、やはり帝都の兵士にならないかとスカウトしてきた。2人は戦闘力は申し分なかったが、2人は断った。すると摂政は大魔界の監獄に2人を連れてきた。そこには、摂政の誘いを断っただけで無惨にも殺された魔族達の屍があった。それを見せてから再び同じ質問をする摂政。ブラミラーは悩んだが、ピッドは即答で拒否した。その瞬間、摂政はピッドを大剣で真っ二つにした。残酷な光景、そしてただ1人の親友を殺された無尽蔵の怒りがブラミラーの判断力を麻痺させ、禁じられていたMダイサッパーの力を解放してしまう。

(58.88.137.37).. 2006年08月06日 09:41   No.160043
++ マイン (オリカ王)…194回       
Mダイサッパーの力でブラミラーの体が原始レベルまで分解され、摂政に取り憑いた。無尽蔵の怒りにまかせて摂政の生命力を一気に吸い取る。すると摂政の体は一瞬で白骨死体と化した。
その後、ブラミラーは一瞬の隙をついて異世界の扉へ飛び込み、地上界まで逃げた。その後、彼は『開かずの間』に閉じこめられた。
Mダイサッパーは封じられ、自由も奪われた。『開かずの間』から出られるのは、100年に一度の査定で許された者だけである。ブラミラーは二度と外には出ないと心に近いった。その数年後、トラルーから『戻ってこないか』と誘われた。最初は断ったが、トラルーの一言が彼の心を変えた。
『確かに君の過ちは許されないものだ。けど、本当はもう一度乱世の沈静化に努めたいと思っているんだろう?』
まさにその当時のブラミラーの本音だった。Mダイサッパーがあれば争いの根元を絶つ事も簡単。あの力も、本当はその為に得たもの。彼はトラルーに『開かずの間』から出る許可を求めた。トラルーはあっさり許可を出した。だが当然、条件付きだった。ただ1つ、『任務が無い限り絶対に帝都から出られない』とだけ。今の彼には軽すぎる条件だった。それぐらいの罰はあって当然だと思っていたから。そして、『現在に至る。

 報告の次の日、緊急召集令が出され、『誕生の間』に赴いた。誕生樹にはトラルーがいた。トラルーとして出される指令の殆どが重大なものなので、Tチャレンジャーは心して新たな指令を聞いた。
「明日、空中要塞と天界で大規模な破壊活動を行う。そして動揺を誘い、両陣営の中心人物を誘き出すんだ」
「もし、無事に帰還できなくなった場合はどうすれば?」
「もし逃げられない状況になってしまったなら、Mダイサッパーを使ってでも生き残れ。ただし、生命力の吸収は死なない程度にしておくように」
「さもなくば、昔の俺のようになるな・・・」
「ブラミラー。しないとは思うが、決して昔の過ちを繰り返すなよ」
「ああ、分かっている」
「では、各自明日の陽動作戦に備えろ。解散!」
誰にも知られない間に行う破壊活動。これで紅蓮龍騎組とビーコン軍団の代表達を誘き出し、強引に戦闘を起こさせる。その後はスライドチェンジを多用し、紅蓮龍騎組には破壊王を根絶やしにさせるよう促す。ビーコン軍団には紅蓮龍騎そのものを根絶やしにするよう促す。こうすることで両陣営の戦力が一ヶ所に集中し、交星地域にいるブロディーらの交星族の主戦力を分散させずに参戦させられるようになるという計算だ。作戦遂行の為にMダイサッパーが必要になる可能性があるのは百も承知。禁断の力ではあるが、加減すれば殺人にはならない筈。せめてビーコン軍団の方により大きな被害をもたらせれば、あとはコウガ達がなんとか勝利を得るだろうとトラルーは考えている。
そんな彼の元へ、サウンドウェーブが両陣営の最新情報を持ってやってきた。

(58.88.137.37).. 2006年08月06日 11:00   No.160044
++ マイン (オリカ王)…195回       
「最終報告。紅蓮龍騎組、グランドゴーレム対策として『強制衰退エキス』を開発。実戦投入する準備に入っている。ビーコン軍団、エリナとエイリの体を用いて2体のグランドゴーレムを制作。魂の使用法は不明。両陣営戦力バランス、現在は均衡状態かと」
「よし、情報収集御苦労さん。君は、今までに集めた両陣営の情報をまとめて交星地域にお届けするんだ。そうすればブロディー達も戦闘介入が楽になるかもしれないからね」
「了解。では、交星地域へ行ってくる」
「君の任務は、これと明日の戦闘で最後にしておきたいものだけどね。交星地域に行ったら、ブロディーの指揮下で動いてくれ」
「了解。では、後ほど」
そしてサウンドウェーブは交星地域に向かった。

 一方、交星地域ではブロディーとプロヴィデンスを筆頭に部隊編成を急いでいた。ビーコン軍団を倒す手助けをする為だ。部隊が天界であるものの、スラストやタンカーがいる為地上部隊の方もおろそかにできない。その為、部隊編成は難航していた。そんな中、サウンドウェーブが両陣営の総合情報をブロディー達に伝え、ブロディーの指揮下に入った。サウンドウェーブのアドバイスも加わり、なんとか部隊編成を終わらせることができた。そして出撃準備にとりかかるのであった。

 その頃、ビーコン軍団のメガヘッダーが遂にその真の姿を見せた。それはすなわち、全ビーコンへの出撃命令を意味する。メガヘッダーもまた、戦いへ向けて本気の姿勢を見せたのだ。一気に活気づいたビーコン達を従え、グランドゴーレムを操り、再び天界へ攻撃を仕掛ける準備を始める。

 Tチャレンジャーの暗躍もあり、紅蓮龍騎組とビーコン軍団の決戦の時は迫る。果たして、勝利を手にするのはどちらか?

      ー第8章へ続くー

(58.88.137.37).. 2006年08月06日 11:25   No.160045

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