【必読※迷惑書き込みの対処方法をまとめました。】

オリカ作成掲示板

パワー∞とか100など無茶苦茶なキャラを作らないでください。
暴言を吐かない事。吐いたレス、スレを見つけ次第、削除いたします。
回数稼ぎと思われるようなスレ、レスがある場合、削除いたします。
Name
Email
ホームページ
Title    
メッセージ
( タグの使用不可 )
Backcolor
Forecolor
アイコン   ICON list   Password 修正・削除に使用


[ 41 - 50 件を表示 ]
<< 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 >>

■--オリキャラっす
++ アリエル♪ (オリカ初心者)…1回          

初のオリキャラ作りでぇ〜す

名前:四天王・バイオ・リン
種族:悪魔領域
必殺技:神秘の音色(ねいろ)
データ:悪魔領域の四天王の一人、四天王の中で一番気が短いらしい。
ライバル:龍剣士・ブリッド
バイオ・リン
「この、世界も闇が支配するときがいつかくるぞ・・!!」
ウエハーマン
「必殺技の神秘の音色は、四天王の合体技らしいゾ!!」

このキャラお分かりでしょうが、バイオリンのぱくりっすww
(61.22.207.182).. 2006年10月02日 21:01   No.167001

++ アリエル♪ (オリカ初心者)…2回       
つづいていってみよ〜♪

名前:四天王・ピアノン
種族:悪魔領域
必殺技:神秘の音色(ねいろ)
データ:悪魔領域の四天王の一人、四天王の中で一番やさしいらしい。
ライバル:銃士・ウイッツ
ピアノン
「この世界の人間・・・なかなかお強いではないですか・・・・」
ウエハーマン
「ピアノンは、仲間がやられていると真の力を発揮するらしいゾ!!」

(61.22.207.182).. 2006年10月02日 21:08   No.167002

■--オゥノー(>×☆三三三≫(゜。゜)カメハメ波!
++ アヒャヒャ\(゜▽゜\)(☆゜▽゜)ヒャヒャ (オリカ初心者)…1回          

コンチャーボクは、神羅男の弟です。(7歳)
「アヒャ」と呼んでください。どうか皆さん、宜しくお願いします。
(59.134.215.90).. 2006年08月22日 12:48   No.165001


■--皆さんだれでもいいからチャットしませんか?
++ 神羅男 (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…75回          

雑談掲示板などは、荒れているのでここで言わせてもらいます。すいません。
雑談チャットは、いっつも人が入っていません・・・。
ということは、『貸切』ってことです。(^−^)/
というわけですいませんがオイラと一緒に雑談チャットやってくれる人は、このスレにレスしてください。人数が3〜6人ぐらい集まったら何時に雑談チャットで会うか時間をきめます。以上です。オリカ掲示板でこんな発言をして誠に申し訳ありません。
(59.134.215.90).. 2006年08月20日 10:37   No.164001


■--スイマセン・・・かsとスターsいますか?
++ 神羅男 (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…71回          

ひさしぶりです。コンニチワ!皆さん改めて・・・・・





本題〜そういえばこの掲示板に前、「か」さんと「スター」さんって人がいたんですけど知りませんか?
あっケッコウ前に書き込んだボクの神羅のオリシナル小説この掲示板にあるんで探してみて感想でもなんでも書き込んでください。≪できればでいいです
ちなみに今、現在7/19日1章、2章と共に3〜5ページぐらいのこの掲示板のページにあります。
(59.134.215.90).. 2006年07月19日 16:54   No.159001

++ ★スター☆ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…75回       
え・えぇ!?神羅男さん久しぶりですね!!元気でしたか?
2章ってあのヴァルアスのやつですか?
前に感想を書いてから、3章やるって言っていましたよね?3章もお手伝いするんでまたやりませんか!?って言うよりやりたいです!!是非!(ウルサイ!
またお返事お願いしますね〜☆

(220.213.105.224).. 2006年07月30日 00:35   No.159002
++ 神羅男 (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…72回       
YAーHAーーー!!(^。^)スターさんホントにおひさしぶりですね♪もちろん3章やりましょうぅぅぅっ!(;。;)/わぁ〜い!3章では、スターさんは、主人公の仲間キャラを『3人』を作ってください。作る時は、オイラが3章のスレを作るんで、その時に作ってくださうぃ〜☆★
それでは又・・・

(59.134.215.90).. 2006年08月19日 20:58   No.159003
++ ★スター☆ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…77回       
おぉ!!早速考えさせてもらいます!!
久々に裏・神羅万象が見れるということで、めちゃ×2楽しみにしています!(≧▽≦)ノ
3章のスレ、待ってますよ〜!!
でわ★

(220.213.97.75).. 2006年08月20日 01:00   No.159004

■--リターンファイターズ 第8章
++ マイン (オリカ王)…196回          

紅蓮龍騎&交星族VSビーコン軍団の決戦の火ぶたが切って落とされる!では、レギュラーキャラ投下。

名前:ブロディー
パワー:10
出身地:交星地域
必殺技:ドライブクラッシュ
データ:トラルーに代わり交星族を率いるリーダー。F1カーと戦闘機の2種類に変形し、めまぐるしいスピードで敵を倒す。
部下:トラックス
セリフ「かかってこいよ、おんぼろメカ共!」
豆知識「ブロディーは相手を甘く見る悪い癖があるらしいゾ!」

名前:トラックス
パワー:7
出身地:交星地域
必殺技:ウイングショット
データ:ブロディーの補佐役で、戦闘時は陣頭指揮官を努める。ビークルモード時は翼を展開して飛行することもできる。
上司:ブロディー
セリフ「まったく、忙しい限りだ」
豆知識「トラックスは早撃ちが上手いらしいゾ!」

名前:サウンドウェーブ
パワー:12
出身地:大魔界
必殺技:サウンドショック
データ:胸部に収納されているカセットロンやスピリットロンを使って情報収集や破壊活動など様々な任務をこなす。決戦時はブロディーの指揮下に入る。
部下:カセットロン&スピリットロン
セリフ「警告。これより、戦いが始まる」
豆知識「サウンドウェーブは音楽をこよなく愛するらしいゾ!」
(58.88.137.37).. 2006年08月06日 11:38   No.161001

++ マイン (オリカ王)…197回       
名前:プロヴィデンス
パワー:12
出身地:地上界・鎧羅地域
必殺技:ユーティキウムプラズマ
データ:『機獣界の天帝』という異名を持つ。背中のドラグーンによる多方面攻撃を得意とする。同じ機獣であるG3人衆の保護者的存在。
仲間:G3人衆
セリフ「私も一度体験したのだ。だから知る!」
豆知識「プロヴィデンスはかつてビーコン軍団に所属していたらしいゾ!」

名前:カラミティ
パワー:7
出身地:地上界・鎧羅地域
必殺技:トーデススキュラ
データ:G3人衆のリーダーで、圧倒的な火力を誇る機獣。胸部のビーム砲に改造を施し、戦艦すらも一撃で鎮める程の威力を得た。
仲間:フォビドゥン&レイダー
セリフ「雑魚ばっかってのも、面白くないけどな」
豆知識「カラミティは小説の愛読家らしいゾ!」

名前:フォビドゥン
パワー:7
出身地:地上界・鎧羅地域
必殺技:ベンドエクツァーン
データ:G3人衆の1人で、エネルギー系の攻撃の軌道を曲げる装甲を持つ。リフターの誘導プラズマ砲は『曲がるビーム』と呼ばれ恐れられている。
仲間:カラミティ&レイダー
セリフ「他はいくら殺ってもいいんだろ?」
豆知識「フォビドゥンは普段は温和だが、戦闘になると性格が逆転するらしいゾ!」

名前:レイダー
パワー:7
出身地:地上界:飛天地域
必殺技:ジャストショット
データ:飛天地域の遺跡で復活していた、G3人衆の1人。破砕球ミョルニルを持つ他、怪鳥型に変形して敵を捕らえてのゼロ距離砲撃も可能。
仲間:カラミティ&フォビドゥン
セリフ「くらえ!滅殺!!そして必殺!!」
豆知識「レイダーは口からプラズマビームを出せるらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年08月06日 12:51   No.161002
++ マイン (オリカ王)…198回       
トラルーとチェンジングチャレンジャーの一部の新規ステータスを紹介。

名前:トラルー
パワー:4
出身地:帝都ヴァルハラ
必殺技:道しるべの光弾
データ:誕生の間で力の回復を待つ中、全交星族の裏の司令塔として、ブロディーの指令伝達を高速化するなどのサポートを行う。
仲間:交星族
セリフ「戦いは無理でも、できる事はある!」
豆知識「トラルーは誕生樹からエネルギーを分けてもらう事で生命力を養っているらしいゾ!」

名前:ブラミラー
パワー:6
出身地:魔界
必殺技:ダイサッパー・リベレーション
データ:チェンジングチャレンジャーの1人で、チーム中最も寡黙な男。感情にまかせて殺人を犯し、一度チームから離れた過去を持つ。
所属:チェンジングチャレンジャー
セリフ「もう繰り返すものか・・・!」
豆知識「ブラミラーは、かつて殺人鬼と呼ばれていたらしいゾ!」

名前:リバーサラー
パワー:10
出身地:神魔界
必殺技:ヘビープレッシャー
データ:チェンジングチャレンジャーのリーダーであり、相手の周辺の重力を調整する能力を持っている。決戦に向け、攻撃の鬼が本性を現す。
所属:チェンジングチャレンジャー
セリフ「多少手こずったが、ワシの計画通り!」
豆知識「チーム中ブラミラーの過去を知るのはリバーサラーだけらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年08月06日 13:11   No.161003
++ マイン (オリカ王)…199回       
ビーコン軍団のリーダーと初参戦の機獣のステータスを投下。

名前:メガヘッダー
パワー:30
出身地:神魔界
必殺技:フェイシフ・アウト
データ:遂に本性を現したメガヘッダー。背中に装備されているユニットは相手のエネルギーを吸収するものだが、かぎ爪としても応用できる。
敵対者:紅蓮龍騎
セリフ「いかに強大な魔力を持とうとも、使えなければ意味がない!」
豆知識「メガヘッダーは普段はマントで頭部以外を隠しているらしいゾ!」

名前:ハイペリオン
パワー:6
出身地:大魔界
必殺技:ポロスロートフェール
データ:メガヘッダーの元で働く機獣。背中の特殊装備は無敵とまで言われる強度でありながら内部からの攻撃が可能である特殊バリアを発する。
敵対者:ドレッドノート
セリフ「さぁ、この無敵のバリアを壊せる!?」
豆知識「ハイペリオンとドレッドノートは、同じ部下でありながら仲は悪いらしいゾ!」

名前:ドレッドノート
パワー:6
出身地:魔界
必殺技:サイコウィッパー
データ:メガヘッダーの元で働く機獣。腰から放たれる遠隔攻撃装備は有線式で、ムチのようにしなって相手を連続で攻撃する。
敵対者:ハイペリオン
セリフ「お前なんか、このムチでズタボロになればいい!」
豆知識「ハイペリオンは穏健派、ドレッドノートは好戦派らしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年08月06日 13:23   No.161004
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…169回       
コウガ達の基礎ステータスも。

名前:紅蓮神龍騎ヒエン
パワー:25
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:神龍の咆哮
データ:『大いなる力』と共にコウガ達から託された紋章の力をひとつにし,神に匹敵する力を持ったヒエン。遂に姿を現した新たな驚異に,信念を持って立ち向かう!
敵対者:メガヘッダー

ヒエン
「終わらせる・・・この命果てようとも!!」


名前:神龍戦騎コウガ
パワー:24
出身地:神界・南方大都会
必殺技:グランド・フレア
データ:神族としての力を解放し,前に背負っていた肩書きになぞらえて新たな鎧を纏ったコウガ。龍に変身する力を新たに使い,メガヘッダーに立ち向かう!
仲間:紅蓮神龍騎ヒエン&焔龍騎士レンガ

コウガ
「負けるものか,原子レベルから生命力を吸い尽くそうというなら,原子レベルから燃やし尽くすまでだ!
 喰らえ,灼熱の核反応ブレスを!!」
ウェ:コウガのブレスは並大抵の火吹き龍達より恐ろしい程に強力らしいゾ!


名前:焔龍騎士レンガ
パワー:24
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:スタンウィンド
データ:コウガの従者となる事を決め,フィガロから護衛のための力を授かったレンガ。コウガ同様龍に変身しヒエンをサポートする。
パートナー:神龍戦騎コウガ&紅蓮神龍騎ヒエン

レンガ
「僕だってひ弱な男の子じゃないんだからね!」


名前:フィガロ剣聖
パワー:45
出身地:神界・中央都市
必殺技:龍鳳大剣
データ:腰に差す霊刀『春風』の使用のみならず,遂に背負う神剣『龍鳳大剣』を手に取った。このままではコウガ達も危ないと判断し,再び戦場へ立つ。
敵対者:メガヘッダー

フィガロ
「これ以上お主らに暴れて貰っては困る,我が神剣によって滅びて貰おう!」

(219.169.212.198).. 2006年08月06日 20:50   No.161005
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…170回       
名前:天上聖皇オウガ
パワー:32
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:聖十字閃光斬
データ:代々の天使族の皇のみが使えるという『聖皇の剣』を携え,白銀に煌めく『聖皇の鎧』とともに自身の魔力を解放。8枚翼になり,コウガ達を護るべくオウガも強くなった!
パートナー:紅蓮龍騎

オウガ
「マスターに・・・いえ,歴代の紅蓮龍騎であるコウガ様,レンガ様,ヒエン様に手出しをするなら,容赦は致しません!!」


名前:暗黒堕天皇ソル
パワー:32
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:敵ガ死ヌマデ引キ裂キ続ケル紅キ爪
データ:戦闘中にいきなり堕天使族の本性が覚醒,ビーコン軍団も交星族も構わず殺戮に走るハメに。歯止めは掛かるのか・・・?
ライバル:×

ソル
「ははははっ! 平伏せ,そしてこの俺の爪に引き裂かれろ!!」


名前:軍神マルス
パワー:30
出身地:神界・北方科学都市
必殺技:デッドエンド・クラッシュ
データ:ファルシオンを使った剣技の中でも秘奥義中の秘奥義を会得し,また一段と強くなった。新たな鎧も打ったようで,コウガ達を全力でサポートすべく何故かスパイ行動に走る。
ライバル:チェンジングチャレンジャー

マルス
「・・・成る程,相手があんな事をしだしたのも,こっちの動きを読んでいたのもそう言う事だったんだな・・・。
 悪い流れは断つのが妥当,此処で散れ!!」


名前:蒼海護神セドナ
パワー:30
出身地:神界・北方科学都市
必殺技:グランウェーブ・ストライク
データ:マルスが新調した槍と鎧を装備し,彼と共にスパイ行動をしていた。戦闘力のあるマルスの指示により,彼女はコウガ達にチェンジングレンジャーの機密を打ち明かした。
パートナー:軍神マルス

セドナ
「コウガ,気を付けて・・・チェンジングチャレンジャー達はあたし達の味方になったり奴らの味方になったりして,色々とこの戦局を狂わせているのよ!」

(219.169.212.198).. 2006年08月06日 21:09   No.161006
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…171回       
名前:南天紅皇ツバキ
パワー:22
出身地:天界南域
必殺技:サウザンクロス
データ:持っている秘められた魔力を解放し,8枚翼に黄金の鎧を纏う最終形態になったツバキ。紅蓮の炎でコウガのサポートに回り,チェンジングレンジャー達の行く手を阻む!
パートナー:紅蓮龍騎&天上聖皇オウガ

ツバキ
「悪いな,ここから先はヒエンとレンガが行くべき場所だ。
 お前等は此処で俺と戦って貰うぜ!」


名前:北天碧皇ホムラ
パワー:22
出身地:天界北域
必殺技:ノーザンライツ
データ:ツバキ同様魔力を解放し,真の姿を見せたホムラ。8枚翼の半分は悪魔のようなもので,彼は天使族に姿を変えられた純魔族であった事を皆に告白する。
パートナー:天上聖皇オウガ&天上魔導四天皇

ホムラ
「私はいわば天使族と魔族の分岐前の存在に当たります。
 この力を持って貴女達を守り抜いて見せますよ,ヒエンちゃん!」


名前:東天蒼皇アズマ
パワー:22
出身地:天界東域
必殺技:マナ・ブラスター
データ:ツバキ同様魔力を全解放し最終形態になったアズマ。銃には魔科学砲の力が付与され,予め一定量のマナをチャージして使う『ルーン様式』が用いられている!
パートナー:天上聖皇オウガ&天上魔導四天皇

アズマ
「この戦いの戦局は乱させません。
 例え私達が此処で果てようとも,その先に待つのはヒエンちゃん達の勝利だけですよ!」


名前:西天白皇サナ
パワー:22
出身地:天界西域
必殺技:グランドライヴ・ヴァニッシャー
データ:ツバキ同様魔力を全解放し,最終形態になったサナ。豊富な魔力をフル活用し,レンガとヒエンを先に行かせるべく足止め役の指揮者的立場に立つ!
パートナー:神龍戦騎コウガ&天上魔導四天皇

サナ
「行かせない,サナなら大地の気脈から原子レベルのアンタ達の場所だって解るんだからね!
 ほら其処,ボサッとしてたらぶっ潰すわよ!!」

(219.169.212.198).. 2006年08月06日 21:21   No.161007
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…172回       
名前:大賢者ユウガ
パワー:40
出身地:神魔界
必殺技:マジックバースト
データ:自らの魔力を解放し,パルパレーパから授かった力と併せてパワーアップ!ヒエン達を勝利に導くべく,エリナとエイリに立ち向かう!
パートナー:紅蓮神龍騎ヒエン&焔龍騎士レンガ

ユウガ
「折角の家族の平和をぶち壊した罪,高くつくぜ?
 そう言う事をしたアンタらには,コイツで一発償いして貰おうか!!」


名前:超神巨兵(グランドゴーレム)エリナ
パワー:24
出身地:神魔界(地上界・飛天地方)
必殺技:アーム・プレス
データ:『強制成長エキス』によりグランドゴーレムに作り替えられたエリナ。レンガとヒエンを倒すべく立ち向かってゆくが・・・。
敵対者:紅蓮龍騎&大賢者ユウガ

エリナ
「・・・やめて・・・,エリナもう・・・戦いたくないよ・・・」


名前:超神巨兵エイリ
パワー:24
出身地:神魔界(地上界・飛天地方)
必殺技:フィート・プレス
データ:『強制成長エキス』によりグランドゴーレムに作り替えられたエイリ。ユウガを倒すべく立ち向かっていくが・・・。
ライバル:大賢者ユウガ&紅蓮龍騎

エイリ
「・・・お父様・・・私の声が聞こえるなら・・・早く私達の細胞にそれを掛けて・・・!!」


名前:双頭神龍ユニオンドラゴン
パワー:50
出身地:地上界・飛天地方(神界・南方大都会)
必殺技:メルトダウン・ギガフレア
データ:龍化したレンガとコウガが合体し,双頭の龍となった。相当な生命力と核反応ブレスに灼熱の炎でチェンジングチャレンジャーに立ち向かう!
ライバル:チェンジングチャレンジャー

コウガ「これで戦局もこっちのもんだな!」
レンガ「もう逃がさないよ,メガヘッダー共々裏切り者に裁きの炎を!」

(219.169.212.198).. 2006年08月06日 21:36   No.161008
++ マイン (オリカ王)…200回       
チェンジングチャレンジャー暗躍のもと引き起こされる、紅蓮龍騎組とビーコン軍団の決戦。その火種となるTチャレンジャーは最終的にどんな立場になるのだろうか・・・。

    リターンファイターズ第8章
        第1部
 さて、ここは交星地域。ブロディーとプロヴィデンスを筆頭に、交星族部隊が次々とトラベリオンに乗り込む。そんな中、ブロディーとプロヴィデンスが今回の戦いに関する会話を。
「チェンジングチャレンジャーとは早めに合流しておいた方がいい。もう、彼らを密かに匿ってやらねばならないからな」
「それは何故だ?あいつらは紅蓮龍騎にも結構酷い仕打ちしてきたよな?」
「確かにそうだが、サウンドウェーブいわく『両陣営の重要情報を残らず収集する為』に行ったそうだ。流石に紅蓮龍騎組も重要情報は簡単には入手できない。だから隙をつくるべく心の動揺を誘う芝居をしていたらしい」
「芝居にしちゃあ、随分と派手すぎるけどな」
「そこは、彼らの最高責任者にでも問いつめればいいさ。それに、彼らの独断の部分が混ざっている可能性もあるからな」
「ま、その話は後ほどにするか。みんなトラベリオンに乗ったし」
ブロディーとプロヴィデンスが最後に乗り、トラベリオンは戦いの地、天界へ向かった。

 指令伝達の次の深夜、リバーサラー・ブラミラーの紅蓮龍騎組工作班とスペンター・クラウダー・ノメイズのビーコン軍団工作班にわかれて破壊工作を開始した。ミラージュコロイドで隠した爆弾を次々と設置、両陣営の本拠地を爆弾だらけにすると、彼らは離脱。リバーサラーとスペンターが同時に爆破スイッチを押した。
 閃光、その次に轟音、そして爆煙。天界と空中要塞のいたるところで大規模な火災が起きた。
「リバーサラー、これで俺達は、後戻りできないな」
「ああ、そうだなブラミラー。裁きを受ける覚悟はあろうな?」
「無論だ。俺は『開かずの間』に100年間閉じこめられても弱気にならなかった男だ」
「・・・それでこそ、お前だ。さぁ、この爆破事件の偽の犯人をコウガ達に伝えようではないか。戦いをこの一回で終わらせる、第2段階だ。スライドチェンジ!」
 リバーサラーとブラミラーはコウガ達に報告を入れる。そう、爆破したのはビーコン軍団の工作員だという偽の報告を。同様に、スペンター達もメガヘッダーに紅蓮龍騎組の工作員が爆破したと偽の報告。更に早まる、戦いの時・・・。

(58.88.137.37).. 2006年08月07日 06:28   No.161009
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…173回       
爆発音が鳴り響き,天界の至る所で火災が起きた。
もちろんこれでオウガが黙っている訳がない。
彼に託された天界が,彼の知らぬ間に此処まで壊滅に追いやられようとしていたのである。
取り敢えず科学技術や魔導書など,財産は神界へ避難した天使達が持ち去っていったお陰で全て無事だった。
オウガは早急にコウガとユウガを呼び,天界に火が放たれた事を伝えた。

「うわぁ・・・こいつは酷いザマだぜ・・・」
「この破壊行動の犯人の事は聞いていますね?」
「ああ,ビーコン軍団の連中か・・・」
「だとなれば,向こうもこっちに攻めてくる確率は高い。
 しかもあっちにもこっちにも動き回るチェンジングレンジャー達は闘いに出てこないから困ったもんだ。
 何処に行きやがった,あの気まぐれ戦闘員・・・!」
「お,落ち着こうよゆーちゃん・・・;
 取り敢えず,こっちも迎撃の準備ぐらいはした方が良いよな?」
「はい。 まだ僅かに残された設備もあり,更に今は市街地を戦場としなくとも済むでしょう。
 チェンジングチャレンジャー達も何処かで我々を襲ってくる事があるはず,此処は厳正に考えた上で3人メンバーを選び抜き,強制衰退エキスを持たせて先に行かせ,残った私共で戦う方が良いでしょう。
 そうでもしなければ,到底交星族のテクノロジーに敵うとは思えません・・・」
「そうだよな・・・,よし決めた」
「・・・もしかして,俺に先導を頼むって?」
「ああ,連れて行って欲しいのはヒエンちゃんとレンガの2人だ。
 つい最近俺の従者になりたいなんて言い出すから,フィガロ様に連絡取って力授けて貰ったばかり。
 それにヒエンちゃんにも『大いなる力』と紋章の力の他に,何か凄いモノを感じられるんだ・・・」
「そういうことか・・・解った,そっちの陣頭指揮はお前に任せるよ,コウガ!」

そしてオウガの提案により,コウガ達は二手に分かれる事となった。
チェンジングチャレンジャーに遭遇したときに別れる作戦で,レンガとヒエンをユウガが導くという策である。
無論,この情報もチェンジングチャレンジャーの中の誰かが聞いているに違いない。
コウガ達はわざと別の作戦を立て,チェンジングチャレンジャー全員を一箇所に集めようと考えた。
その作戦とはフィガロ達第2神位以下の神族を招いて総攻撃を仕掛け,沈静のためにやってきた交星族やビーコン軍団達と戦うというもの。
わざとでかい声でコウガ達はその作戦について真剣に語り合った。
さらに,気配が去った所でフィガロ達に連絡,神界から攻撃を仕掛け,その後天界へ降りて貰うという作戦を伝え,実行をお願いした。
こうしてコウガ達の『敵を欺くにはまず嘘つきから』作戦が始まったのである・・・。

(219.169.212.198).. 2006年08月07日 21:25   No.161010
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…174回       
作戦実行1時間前。

「コウガ! コウガ! 一体何処にいるの!?」
「んぁ? 俺なら此処だけど・・・ってどしたのさソウガッちょ!? それにくぅまで!」
「はぁー・・・やっと見つけた!
 相手の陣営や色々な所に張り込みをして,やっと真相掴んだから伝えに来たのよ,もちろん作戦には参加するわ」
「真相・・・って何事???」
「実は,あのチェンジングレンジャー達は僕達の陣営と向こうの陣営を行き来して,情報収集をしながら行動を繰り返してきたんだ。
 いわばもう,僕らはほぼ彼らの策にはまって行っていたと言ってもおかしくない・・・」
「気を付けて,コウガ・・・アイツ等,いやチェンジングチャレンジャー達はあたし達の味方になったり奴らの味方になったりして,色々とこの戦局を狂わせているのよ!
 今回も,一気にトップ同士激突させて,どちらも潰すつもりよ・・・!」
「それに彼らの本部にも直撃してきた。
 どうやら,裏で操っていたのはトラルー君みたいだったんだ」
「そんな!? トラルー君が,どうして・・・!?」
「戦争をなくすため,とは聞いたけどね・・・。
 きっと争いの火種が僕達にあるんだと勘違いして居るんだよ」
「そっか・・・だったら戦ってでもその勘違い,解いてやらねぇと!」
「ええ,今回の陽動作戦,上手く行くと思うわ・・・頑張ってよ!」


作戦開始30分前。

「ヒエンよ,お主に予めこれを渡しておこう」
「・・・これは? 神界で見た『えむでぃー』とか『しーでぃー』とやらに似ているが・・・」
「向こうのカセットロンを意識し,此方でも操作ひとつで雑兵と化せるものを造ってみたのだ。
 名付けるとすれば『ディスクアニマル』と『ミニディスクロン』とでも言えばよい。
 無論録音も可能だ,ミニディスクロンの方はLP4にも対応して居る」
「つまり,この『コンポ』型の操作機でイジェクトすれば,奴らに対して闘いに行ってくれるのか・・・。
 わかった,この小さな雑兵達を有り難く活用させて貰おう。
 ゴーレムの攻撃もこれである程度は防げるはずだ・・・」


作戦開始1分前。

「そろそろ,だな」
「ええ,後1分を切りました。
 もうすぐ天界に突き刺さる光の剣が見え,その後にフィガロ様が多数の軍勢を率いて現れるはずです・・・」
「その剣で一度入ったら出られないフィールドも形成出来るんだよね?」
「ええ,これでどちらも一網打尽には出来るはずです」
「それじゃあ・・・そろそろだな・・・」

「・・・フィールド形成フォトンブレード,射出準備完了」
「よし・・・作戦実行開始だ,スイッチを押下しろ」

神界の中枢らしい場所で,紅いスイッチが押下された。
それと共に,四方と中央部にに光の剣が突き刺さり,天界はすっぽりと結界のような球体に覆われた。

(219.169.212.198).. 2006年08月07日 21:51   No.161011
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…175回       
「よし,行こう!
 意地でもこれで奴らをぶっ叩いて,アイツ等みたいな中立部隊を,今度こそこっちの陣営に引き留めてやろう!」

そしてコウガはまずマイクの前に立つ。
相手を指定した場所へと誘い出そうというのだ。

「オラァ! そこら辺で作戦練ってるビーコンのオンボロ共!
 それプラスどっちつかずのチェンジングチャレンジャー全員!!
 神界からこの剣が放たれた事によっておまいらは包囲された,すぐに攻撃の手を止め,俺の指定した場所に移れ!
 さもなくば・・・こうだ!!」

コウガの甲高くもキレた大激怒ヴォイスが天界全てと神界に響く。
コウガの一言が一時終わったのを見計らって,中央管轄区域跡上空にフィガロが現れる。
8枚翼に重そうな大剣を携えたフィガロは何処か神々しい様子だった。
そしてフィガロがその大剣を振り下ろすと,天界の大地に深い亀裂が走る。
その形は丁度交点が中央管轄区域の頭の辺りにある垂直に交わった十字架となっていた。
いや寧ろその間45度ちょっきりの部分にも亀裂は走っている。
コウガはそれを確認すると再び怒声を放った。

「・・・どうだ? これでひるまなければ相当な度胸があるってもんだ。
 こういう事になりたくないなら,ビーコン軍団は南域へ,チェンジングチャレンジャー共は西域へ来い!
 其処で全ての決着付けてやろう・・・てゆーかやっぞ,ハやっぞ!!」(爆/摩●ネタ

この挑発が終わった所でコウガ達はまず一斉に西域へ飛び立った。
この作戦,果たして上手く行くのであろうか・・・。

(219.169.212.198).. 2006年08月07日 21:52   No.161012
++ マイン (オリカ王)…201回       
「・・・ったく、なんつー馬鹿でかい声出しやがるんだあのアマ・・・」
「もうさっきから耳がガンガンして・・・頭痛いよまったく」
「どうする?リバーサラー。これはほぼ間違いなく罠だぞ」
「分かっている。・・・どうした?ノメイズ」
「あいつら・・・『誕生の間』に来るんじゃねぇのか?位置バレてるっぽいしさ・・・」
「まぁ、この戦闘が終われば殴り込みかけてくるだろうな。しかし、責任は私達にある。今までの行動の内大多数の作戦が私達の独断だからな」
「それを伝えるか・・・?」
「ああ。戦いの真実は、戦いの中で知るべきだ。チェンジングチャレンジャー、総員西域へ!私に続けー!」
リバーサラーを先頭に、Tチャレンジャーは敢えて罠に飛び込む事にした。自分達の行動の真実を伝える為に。

 一方、メガヘッダーはというと・・・。
「ふん、あんな虚仮威しでワシがビビるとでも思っていたのか?ふん!おめでたい奴らよ」
「でも、あいつらの言う通り外には出られないぶ〜ん」
「逃げられないんダナ・・・」
「どーするデス?」
「よーし、Tチャレンジャーは西に向かったようだな・・・。俺様達も西へ行くぞ!Tチャレンジャーとの戦いに便乗して、奴らをボコボコにしてやるのだ・・・」
「そうはいかないよ、メガヘッダー!」
交星族部隊を乗せたトラベリオンだ。次々とトラベリオンから降り立ち、ビーコン軍団と戦闘を始める。
「よし、このまま南に誘い込むんだ。コウガ達の都合がよくなるようにな!」
「了解。できるだけやってやるよ」
ここでも、めざましい戦火を上げているのはG3人衆だ。
「おらおらおらおらおらぁ!!ぶっ飛べ!」
「効かないよー、うらぁ〜!!」
「ハーッ!滅殺!!」
次々と量産型達を破壊し、攻撃しつつビーコン三闘志を南に誘導する。他の交星族も徐々にビーコン軍団を南域に誘い込んでいった。しかし、一部の量産型を率いて機獣2人が西域へ・・・。

 そして、ここは『誕生の間』。今はトラルーしかいない。外で活動するだけのエネルギーが切れてしまった為に、誕生樹からエネルギーを供給してもらっているのだ。そして、誕生樹を通して世界の情勢を見る事ができる。
「どうやら、作戦の大半が彼らの独断であるとは思っていないようだな・・・。ここは、僕からも直々に説明しなければ。リバーサラー、聞こえるか。コウガ達のところに来たら特製マイクを出して待て。僕から直々に説明した方が説得力あるでしょ?」
「了解。間もなくコウガ達と遭遇するので、マイク出しておきます。・・・あ、今コウガ達を見つけました。では・・・」
そして、マイクを通してトラルー直々にTチャレンジャーの行動に関して説明を始めた。

(58.88.137.37).. 2006年08月08日 05:39   No.161013
++ マイン (オリカ王)…202回       
「コウガを始めとする紅蓮龍騎の諸君!久しぶりだね、トラルーだ。Tチャレンジャーに関する大事な話をするからよく聞いてもらいたい。Tチャレンジャー、話の邪魔者は徹底的に叩き潰せ」
「了解。総員、周囲の警戒を強め、ビーコン軍団を見つけ次第排除するのだ!」
「・・・さて、では話を進めよう。まず、Tチャレンジャーを指揮していたのは僕で間違いない。しかし、彼らに出した指令は『両陣営の重要情報を手に入れろ』の1つだけ。つまり、収集手段は全て彼らに任せてある。派手に裏切り行為を繰り返したのも、両陣営の情報を手に入れる為だと理解してもらいたい。まぁ、本当の事を言うと、爆破事件の真犯人は僕だ。ビーコン軍団を壊滅させるには、どうしても逃げ場を失わせる必要がある。その為には、両陣営に疑惑を持たせ、逃げられない戦闘を誘発させる必要があると思ったからなんだ。許せないなら誕生の間に来るがいい。どうせ場所は知ってるだろうしね。牢獄にぶちこむなり火炎地獄にさらすなり、好きにすればいい。マステリオンのような手口を使ったんだからね。だが、ビーコン達と決着をつけるチャンスを作れたのは事実だよ。少々爆発規模を計算してなかったけども・・・。まずは、天界にいるビーコンを残さず始末してくれればそれでいい。では、後ほど話をしよう。Tチャレンジャー、以後は総員紅蓮龍騎の支援をしろ!以上!」
「・・・と、いうわけだ。これを聞いて、どうする?トラルーを処分するか?」
「リバーサラー、今はビーコン共の始末が先だろ?」
「そうだったな。取り敢えず、これだけは言っておこう。もう、私達にお前達と敵対する意思はない!私達が許せないなら、不意打ちでもしてサクッと始末すればいいだけの話だ」
「ま、俺達は俺達で戦わせてもらうさ。お前達の味方としてな」
「Tチャレンジャー全員、ビーコン軍団にアターック!最後かもしれない戦いを、悔いのないものに!!」
リバーサラーを筆頭に、Tチャレンジャーはコウガ達の目の前でビーコン軍団に攻撃した。しかも皆、スライドチェンジする気配が全くない。
「ほらよ、誕生の間に行く為に必要なキーだ。トラルーに会いたいなら、これを使え」
ブラミラーがコウガに『誕生の間』に入る条件であるキーを渡した。これで、紅蓮龍騎はいつでも『誕生の間』に入れる。そして、ゆっくりとTチャレンジャーに関する話もできる。
「俺はいつでも、ならず者さ」
そう言うと、ブラミラーは一瞬の内にどこかへ消えた。自分のキーをコウガに渡して。そして、西域では機獣同志の喧嘩が始まっていた。

(58.88.137.37).. 2006年08月08日 06:03   No.161014
++ マイン (オリカ王)…203回       
「お前さ、どうしていつもいつも戦闘に感心がないんだ!」
「そういう君こそ、いつもいつも戦闘の事ばかり考えて!」
同じ機獣であるというのに、犬猿の仲のごとくいがみ合う2人の機獣。彼らはメガヘッダーの部下なのだ。先から順にドレッドノート、ハイペリオン。ドレッドノートは戦闘が好きなのだが、ハイペリオンは戦闘を好まない。そんな2人がこんな大事な戦いですら仲間割れを始めていたのだ。おかげでビーコン達の指揮は全くできておらず、Tチャレンジャー達だけでアッサリと全滅させられた。だが、本人達はそんな事おかまいなし。
「よーし、今日こそは決着つけてやるぜ。ハイペリオン!」
「望むところだよ、ドレッドノート!」
ドレッドノートとハイペリオン、機獣同志の決闘が始まった。まずドレッドノートが仕掛ける。左腕の攻盾装備からビームソードを出し、ハイペリオンに斬りかかる。これをかわしたハイペリオンは、手持ちのガトリングガンでドレッドノートに反撃。盾で防いだドレッドノートは、腰から有線遠隔兵器を、胸部から高密度ビームをハイペリオンに放つ。ここでハイペリオンは背中のユニットを展開、特殊なバリアを発生させる。そのバリアは『絶対防御』という言葉が相応しい程強固で、ドレッドノートの攻撃をあざ笑うかのごとく余裕で弾く。しかも驚く事に、なんとバリアの内側からガトリングガンでドレッドノートに攻撃を仕掛けたのだ。なんとか盾で防ぐも、この状態では攻撃しても全て無駄である。ハイペリオンはバリアを解除した。あまりにも高い防御能力を保持するには短時間でも相当なエネルギーを消費する為、長時間展開できないのだ。今度はビームソードでドレッドノートの右腕を根本から切断する。しかしドレッドノートも負けてはいない。バリア解除の隙をつき、ビームソードでお返しとばかりにハイペリオンの左腕とユニット左側を一気に切断する。そしていつ終わるかも分からない戦い開始から30分以上経過した頃、突然2人は震えた。その原因は、プロヴィデンスである。
「何やら物音がすると思って西域に来てみれば、お前達がいたとはな」
「ゲーッ、お前ら機獣界で指名手配中の脱獄者じゃねぇか!」
「ひ、ひぃぃぃぃ・・・、こ、これにはいろいろ理由が・・・」
「理由なんか知るか。さっさと牢獄にぶちこんでやる。今度は200年間だ!」
「そ、そんな!長すぎでは!?」
「100年間の約束を破ったのだ、それくらいのペナルティは当然であろう?・・・と言いたいところだが、今回は『暴走したケダモノ』を止めることを条件にチャラにしてやってもいい」
「とはいえ、この状態ですし・・・、ねぇ?天帝様。これではとても戦闘なんて」
「心配ない。パーセプターなら瞬時にリペア(修理)してもらえる。それと、これは私からのプレゼントだ」
「わお、アストロバッテリーじゃん!」
「これを受け取るかわりに、その『ケダモノ』とやらを止めろというんですね。天帝様に許してもらえるなら、喜んで協力しましょう」
「お、珍しく意見が合うじゃんか」
「いや、意見合わないのは戦闘に関する事ぐらいだから」
「では、頼むぞ。期待している」
「牢獄生活から解放されるなら、やってやるぜ」
プロヴィデンスの『暴走したケダモノ』とは、突然本性が覚醒して無差別攻撃を始めたソルであった・・・。ハイペリオンとドレッドノートは、彼を止められるのか!?

(58.88.137.37).. 2006年08月08日 06:38   No.161015
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…176回       
「やっぱソウガっちょの言ってた通りだ・・・,だが,今此処でビーコン共との戦いを避ける訳には行かない。
 それにもし彼奴が原子レヴェルのアレを使い出したら・・・。
 仕方ない,作戦を通常モードに変更する!」
「母さん,本当に良いんだね?」
「ああ,ソルがどっか行っちまったからには俺たちで何とかするしかなし。
 とにかくエイリとエリナが南にいるのは確実な事,このエキスで早く戻してやらなくちゃな!」

トラルーの話を聞き,尚更闘志が燃えるコウガ達。
・・・ソルはと言えば,先に交星族達と南域へ出向きビーコン軍団と戦っている最中に虐殺を開始,ソルに引き裂かれたチビビーコン達は数千体にものぼっている。
しかも交星族側にまで攻撃してくるので,止めようが無いというのだ。
流石のオウガでも,弟が暴走したときに止めてやるのは至難の技だと自ら語った。
それでコウガ達はもうソルを無視してまでビーコン軍団と戦う事を決めたのだ。

「トラルー君,今はまだこの鍵は使わない。
 だがもし大変な事になりそうだったら・・・迷わず君の力を借りに行くよ」

コウガは鍵を握りしめると,南域へ向かって進撃開始の合図を出した。

「全員南域へ移動開始! 途中でソルに遭ったら逃げろ!
 そしてレンガとヒエンちゃんとゆーちゃんは先陣を切ってエリナとエイリを探し,強制衰退エキスで元に戻してやってくれ!!
 よし,行くぜぇぇぇ!!!」

一斉にヒエンとレンガとユウガを筆頭に南域へ飛び立つコウガ達。
壮絶なる戦いの火蓋は斬って落とされた。
ソルは・・・堕天使の本性は止まるのだろうか?
そして,ビーコン軍団の野望は打ち砕けるのか,機獣の天帝にソルは勝てるのだろうか?

(219.169.212.198).. 2006年08月09日 00:12   No.161016
++ マイン (オリカ王)…204回       
        第2部
「プロヴィデンス殿、2人のリペアが終わりました」
「御苦労パーセプター君。さて、あとはケダモノを手なずけるだけだな」
「で、そのケダモノは今どうなってるんだ?」
「ああ、もう率直に危険だといえる」
「・・・もしかして、あの上半身裸の無差別攻撃してる奴ですか?」
「その通り。彼はソルといって本来はコウガ達の仲間のようだが、なにせ堕天使だからな。いつかは暴走すると思っていたが、まさかこんな時に暴走するとは・・・」
「うわ、まさしくケダモノ・・・」
「さっさと止めないと、こちらの被害も拡大する一方だ。悪いが、暫く眠っていてもらおう」
ソルがプロヴィデンス・ドレッドノート・ハイペリオンに気づき襲いかかってきた。3人はこれを軽やかにかわし、ドレッドノートは胸部ビームと有線遠隔兵器を、ハイペリオンはガトリングガンを、そしてプロヴィデンスは左腕のビームソード及びビームライフル兼シールドとなっている攻盾装備を使って3方向から一斉にソルに攻撃する。ソルは何発か被弾したようだが、強引に突撃し、ドレッドノートの有線遠隔兵器を瞬時に叩き切った。
「くそ、こいつっ!」
ソルはハイペリオンに魔法攻撃を繰り出す。しかし、ハイペリオンの必殺技である『ポロスロートフェール』の前には、無力だった。強烈な正拳をバリアに叩き込むも、バリアには傷ひとつない。しかも、今回からハイペリオンとドレッドノードにもアストロバッテリーを与えられたので、エネルギー切れの心配をせずにバリアを展開し続けることができる。ハイペリオンの固い防御を突破するのは無理だと考えたソルは、プロヴィデンスに牙をむく。
「ふっ、今の君のようなケダモノが私にシールドを使わせた事は褒めてやるがね。その程度の理性では私には勝てぬ!!」
背中の円盤形ユニットから無線遠隔操作兵器ドラグーンを展開する。無数のドラグーンが目まぐるしいスピードで放ち続けるビームの雨をまともにくらい、ソルは地に臥した。
「さぁ、暫く牢屋にでも入るかね?」
「天帝様、彼の処理は紅蓮龍騎に任せた方がいいかと思います」
「いや、俺の有線遠隔兵器の弁償ぐらいはしてくれないと困るぜ!」
「パーセプターがいるから、リペア面では心配ない」
「ああ、そう。で、どうするんだ?」
「ここはハイペリオンの提案に従い、紅蓮龍騎達に任せよう。どうせ、我々がどうにかできるものでもなさそうなのでね」
「天帝がそう言うなら、異存はねぇよ」
「じゃあ、決まりだ」
最終的にはプロヴィデンスの攻撃が決定打となりソルの堕天使の本性は再び眠りについた。そしてソルの身柄は、紅蓮龍騎一同のもとへ届けられたのであった。

(58.88.137.37).. 2006年08月09日 05:49   No.161017
++ マイン (オリカ王)…205回       
 一方、ブロディーらも負けてはいない。辛うじてソルの無差別攻撃から逃れられた交星族部隊が騒ぎに便乗してビーコン軍団を次々と破壊していったのである。しかし、悪夢はすぐそこまでやってきていた。そう、体をグランドゴーレムに改造されたエリナとエイリだ。停止させようとブロディーを筆頭に交星族部隊が果敢に挑むが、その戦闘力の前に蹴散らされる。
「ちぃっ、陸からがダメなら空から!」
ブロディーはF1カーから戦闘機に瞬時に変形し、上空からの爆撃を試みた。しかし、小型ゴーレムからの攻撃で撃ち落とされてしまう。今度は魔法で巨大化したトラベリオンが2体を止めようと挑みかかる。力は互角のようだが、小型ゴーレムによる支援攻撃のせいでうまく戦えない。
「あれがエリナとエイリの体である事は分かってる。だが、強行手段でいくしか!」
デストラクションファイヤーを使い、一気に勝負を決めてしまおうというのだ。細胞は、元から絶たねば意味がないと知っているが故の判断。が、デストラクションファイヤーもバリア代わりに放出された小型ゴーレム数十体を消すだけで終わってしまう。逆に強烈な打撃をくらい、吹っ飛ばされる。
「強制衰退エキスを持った奴はまだか!あまり長くは持ち堪えられねぇぞ!」
ブロディーが苛立ちを見せていた頃、レンガ・ヒエン・ユウガの3人の前には、ビーコン軍団のボスであるメガヘッダーが立ちはだかっていた。その圧倒的な力に3人は大苦戦。更に、果敢に挑みかかったユウガをかぎ爪のようなユニットで捕らえ、エネルギーを一気に吸収し始めた。これこそがメガヘッダーの必殺技『フェイシフ・アウト』である。この技をくらい、エネルギーを吸い尽くされた者はたちまち全身が灰色になってしまう。そして吸収されたエネルギーは、そのままメガヘッダーのエネルギーの一部となってしまうのである。果たして、この大ピンチからヒエン達3人は抜け出せるのであろうか?

(58.88.137.37).. 2006年08月10日 05:47   No.161018
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…177回       
「母さん!」
「レンガッ!! ヒエンちゃん!! ゆーちゃんっっ!!」
「・・・こうなったら一か八かだ,鎧進化時に発生する膨大なエネルギーで,奴のユニットを吹き飛ばす!」
「だけどこのエキスは・・・」
「心配ない! 受け取れッ,オウガ!!」

ユニットに捕まり掛けたヒエンは何とか脱出,オウガに自らの持つ『強制衰退エキス』を投げ渡し,再びメガヘッダーの元へと飛んで行く。

「ヒエン,これを使えば『光龍装』を再度錬成するまで鎧進化は出来なくなるかも知れない。
 だけどマルスの力でなら,工房に籠もりゃ1日掛からずに2人分作る事は可能だ。
 ・・・一気にカタ付けてやろうぜ!!」
「解った・・・このままむざむざと自分のエネルギーを吸われて溜まるか!!
 そんなにエネルギーが欲しいのなら,とっておきをくれてやる!!」
「ボク達の力,侮られちゃ困るんだからね!!」
「行くぜ! 紋章解放・光龍装!!」

ユウガの叫び声と共に紅と蒼の光がヒエンとレンガに飛ぶ。
それを見計らって自ら鈎爪ユニットの先端に手を触れるレンガとヒエン。
ユウガから飛んだ光が,2人と重なった――――――。

『鎧進化・火紋光龍装!!』
『鎧進化・水紋光龍装!!』

2人の声が重なり,莫大なエネルギーがヒエンとレンガを包む。
鎧を纏うのに対して過剰に余ったエネルギーは鈎爪ユニットを伝いどんどんメガヘッダーへと流れ込んで行く。
そしてユウガ自身も,賢者として紋章の力を解放する。

『鎧進化・闇紋光龍装!!』

紺色の光がユウガから放たれた。
3人分の膨大なエネルギーを吸い尽くさんとしたユニットは既にかなり膨張していた。
そして――――――轟音と閃光と共にユニットが破裂,ユウガ達はそれぞれの光龍装を纏って無事に脱出する事が出来た。
そしてその後はもちろん,ユウガがコウガから預かったお役立ちユニットその3『回収君14号』で破裂した際に飛び散ったエネルギーを余す所無く回収したのである。
こうして,戦局は覆される予兆を見せ始める。

(219.169.212.198).. 2006年08月11日 20:07   No.161019
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…178回       
一方でオウガは一人果敢にエリナとエイリの元へ飛んでいった。
素早さが自慢のアズマとホムラに攪乱を依頼し,エリナとエイリの動きを止めさせようとする。
二人が円を描くように飛び,それを追いかけたエリナとエイリはいつしか互いに向き合って抱擁するような形で絡まってしまう。
その時,エリナとエイリからなのか声が聞こえてきた。

「・・・やめて・・・,エリナもう・・・戦いたくないよ・・・」
「・・・オウガさん・・・私の声が聞こえるなら・・・早く私達の細胞にそれを掛けて・・・!!」
「!! やはりまだかろうじて意識は残っていましたか・・・!」
「お願い・・・元に戻して・・・!!」
「これ以上・・・仲間を・・・家族を傷付けたくありませんわ・・・」
「意識が残っている内であれば,このエキスによって最善の結果が得られるはず。
 今・・・貴女達をその驚異から救って差し上げましょう!!」

オウガはエリナとエイリの声に応え,上空からエキスを振りまく。
装甲の合間を縫って伝っていったエキスが細胞に達したとき,瞬時にグランドゴーレムは元の人間達のような大きさに縮んで行き,装甲は音を立てて地に堕ちた。
その残骸の中心にはエリナとエイリ。
オウガの決断が,二人の命を救ったのだ・・・。

「しかし私共だけでは奴に止めは刺せません,どうすれば・・・」
「仕方ない,俺とレンガの力で・・・!!
 龍転変して,それで一気に吹っ飛ばす!!
 うぉぉぉぉぉぉぉぉぉっっ!!」

それから間もなく,オウガはコウガに目をやり,メガヘッダーに対してどう攻撃するか聞いた。
するとコウガはすぐに,新たな力を発揮し始めたのだ。
彼女の身体が閃光となって,龍を象る。
その場に現れたのは,巨大な真紅の飛龍であった・・・。

(219.169.212.198).. 2006年08月11日 20:08   No.161020
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…179回       
「これでどうだ!
 俺が龍転変すりゃブレスも強力,核反応によって超高熱の熱線が吐けるようになるんだ!」
「そうか,アイツ・・・フィガロ様から『龍神』の一人として認められたんだな!
 だとしたら,レンガもその従者だから当然その力があって当たり前・・・。
 もしかするともっと凄いモノが・・・!!」
「あるんだよ,それっっっ!!」

さらにレンガの身体も閃光と化し,龍を象る。
その場にコウガより一回り程小さく,翼が大きく胴の長い紅蓮の龍が姿を現した。

「ボクもこうして龍変化は出来る,でも母さん程の熱線は吐けないけれどね・・・」
「それで,後はどうするの?」
「いいかみんな,良く見てろよ・・・今からもの凄いモノ見せてやるから!」

2体の龍は互いに顔を寄せ合う。
レンガが変身した方の龍が紅牙が変身した方の龍に巻き付き,顔を隣に寄せる。
すると2体の龍が光となって融合し,双頭と4枚翼を持つ真紅の神龍と化した。

「こうして熱線に炎と来ちゃ,そっちも勝ち目ねーだろ!
 俺様の核熱線ビームで動力源まで溶かしてやるぜ!」
「ボクの炎でその金属も錬成してあげるよ!!」

双頭の神龍はそれぞれの口から橙色に輝く核熱線と真紅の業火を吐き出してメガヘッダー達ビーコン軍団に攻撃を開始!
戦局はやっと此処で大きく覆された!
果たしてコウガ達は交星族軍と共に有終の美を飾る事が出来るのか!?

(219.169.212.198).. 2006年08月11日 20:19   No.161021
++ マイン (オリカ王)…206回       
「ちぃぃぃ・・・、これだから魔法騎士というのは不可解な勝利を得る確率が高くて困る!」
双頭の神龍が出現したことにより一気に不利になったことを悟ったメガヘッダーは、なんとか逆転する策はないものかと必死になっていた。そこで思い出したのは、ハイペリオンのポロスロートフェール。あれならばいくら核熱戦ビームだろうと完全に無力化できる。ハイペリオンから了承を得て、戦闘前に量産型を製造してあるのですぐに使える。まさに名案であった。すぐに空中要塞からハイペリオンのものと同型のユニットを転送し、装着する。エネルギーは空中要塞から供給されている為、エネルギー切れを起こす心配もない。
「なーはははは!!またまた残念だったな。お前らが核エネルギーを持つとは思わなかったが、これで完全に無力だ!!さて、三闘志の方はどうなっているかな」
ポロスロートフェールの特徴の1つ、バリアの内側からの攻撃を繰り返しつつ、ビーコン三闘志の戦況を見た。

 一方、ビーコン三闘志はG3人衆と激闘を繰り広げていた。カラミティVSスラスト、フォビドゥンVSタンカー、レイダーVSジェットストームといった構図だ。

(58.88.137.37).. 2006年08月12日 05:40   No.161022
++ マイン (オリカ王)…207回       
 まずはカラミティVSスラスト。スラストの素早さにカラミティは苦戦するが、その砲撃力を生かし周囲を瓦礫だらけにした。こうすることで、接近するときのコースが大体読めるのである。
「こんなことしたって無駄だぞぉ〜、バリバリバリバリ夜露四苦!」
「どうかな、バリバリぶんぶん野郎め!」
移動コースさえ読めてしまえば、攻撃を当てるのも簡単である。目の前にスラストが現れた瞬間トーデススキュラをお見舞いし、カラミティ勝利。

 次にフォビドゥンVSタンカー。肩のランチャーによる連続攻撃で突撃してくるタンカーを、フォビドゥンは軌道を反らしたエネルギーを溜めたベンドエクツァーンで迎え撃つ。
「今度こそ、ボコボコにしてやるんダナ!!」
「じゃあこっちは、一刀両断にしてやるよ!」
タンカーは両手から小型ノコギリを、フォビドゥンは鎌のニーズヘグを構えて、同時に斬りかかる。リフターのエクツァーンは切られたが、タンカーを真っ二つにしてフォビドゥン勝利。

 最後にレイダーVSジェットストーム。ジェットストームの連射攻撃を難なくかわし、ミョルニルで反撃するレイダー。しかしジェットストームも負けていない。ミョルニルを破壊したのだ。
「さぁ、今回こそは悪夢を見せてやるデス!」
「ゼロ距離必殺をくらえぇぇぇぇぇっ!!」
レイダーは怪鳥型に変形し、猛スピードでジェットストームに突撃。ジェットストームは迎撃むなしくレイダーの大型クローに捕まり、ゼロ距離プラズマビームをくらい爆発。レイダー勝利。

 三闘志が全滅したことを見届けたメガヘッダーは、空中要塞を放棄してまで甚大な傷跡を残す為だけに戦うことを決めた。もはや誰もいない空中要塞を遠隔操作し、天界を覆っているフォトンブレードを破壊してそのまま天界と激突させようというのだ。空中要塞にもゲシュマイディッヒパンツァーが装備されており、それを使えばバリアを擦り抜けることができる。それを利用しての、まさに『死なばもろとも』作戦である。
「これで奴らも少しは慌てるだろう。要塞級のゲシュマイディッヒパンツァーならば核熱戦ビームも弾くだろうしな。しかも内部にあるのは核融合路だ・・・これで奴らは一巻の終わりだァ!!」

 しかし、Tチャレンジャーの本業は情報収集。戦場でも確実に情報収集できるように、あのような戦闘力や特殊能力を得たのである。Mダイサッパーで姿を消したブラミラーがその話を聞いていたのだ。すかさず紅蓮龍騎達に報告を入れる。
「いいか、よく聞いてくれ。三闘志までやられたメガヘッダーは、ヤケになって要塞を天界にぶつけるつもりだ。しかもあの要塞の動力は核だ。つまり、激突すれば天界もろともその場にいる者ほぼ全てがオダブツというわけだ。おそらく自らの要塞を犠牲にしてこちらの戦力の大幅ダウンを謀っているのだろう」
「ユニオンドラゴンだっけか、要塞の方は俺達交星族に任せてくれ。みんなで集中攻撃すればなんとかなるさ。それに、万が一空間湾曲の技術を備えてある場合を想定してホイックが開発した特殊装備もあるしな」
果たして、天界最大の危機から逃れられるのか!

(58.88.137.37).. 2006年08月12日 06:10   No.161023
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…180回       
『っしゃあ! あのオンボロ馬鹿はこっちで仕留めるぜ!! こっちは俺たち2人・・・つか1頭で充分!
 ゆーちゃん,向こうの陣頭指揮任せた!』
「おぅよ! それでどうするんだ?」
『遠隔操作をぶった切れば浮かせたままでコントロールをこっちで支配出来ると思うんだ。
 操作電波はフィガロ様が機械操作で出してくれるはず,そこから会議場より離れた宇宙空間に要塞をほっぽり出して,魔科学砲で撃ち落とせば跡形もなく片づけられると思うよ!
 頑張ってね,ユウガさん! ヒエンちゃん! ・・・そしてみんな!!』

ユニオンドラゴンをその場に残して,ユウガを陣頭指揮とした紅蓮龍騎軍+交星族軍が要塞内部へ侵入する。
所々破損した箇所があり通るのが困難な場所もあったが,鉄骨などはヒエンが炎熱魔法で溶かし,木片などがあればオウガが力ずくでへし折って道を開いた。
侵入から約10分後,多数のモニターがありその全てに『AUTO REMORT』,何処かの言葉で『自動操作』という意味の文字列が浮かび上がっている場所に彼らは着いた。
恐らく此処がメインルームなのだろう。
ユウガはすぐにキーボードに触れて遠隔操作解除に乗り出す。
他の交星族達がロックを解除し,遂にログイン画面へ辿り着いた。
其処でユウガがあれやこれやとパスワードを打つが,メイン操作画面へのログインが出来ない。
それから約数十分掛けて,ようやくある単語がユウガの頭に思い浮かぶ。

「ビーコン三闘志の名前で駄目か・・・それなら奴らの首領である奴の名前しか無さそうだな・・・。
 えーとスペルは・・・こうか! 『M』『E』『G』『A』『H』『E』『A』『D』『D』『E』『R』・・・ッと」

メガヘッダーを先程のモニターの文字列と同じような文字列に変換し,『MEGAHEADDER』と打つユウガ。
それからスペルミスを確認し,全てあっている事を確かめたユウガは・・・文字キーの横にある大きめの『ENTER』と描かれた矢印付きのキーを押した。
すると見事ログイン成功,操作画面が開き,ユウガは楽々と自動遠隔操作の解除にも成功した。
それをヒエンが通信機で連絡すると,暫くして要塞がひとりでに天界を離れ始める。
それと同時にヒエン達は索引ビームで神界に回収され,無事脱出を果たした。
もうこうとなれば妨害電波が効いてもあまり効果は期待出来ないであろう。
こうしてユウガ達は要塞衝突の危機から天界を救い出す事に成功した。

一方でユニオンドラゴン。
要塞がユウガ達の手に落ちるまではレンガの炎でコウガの核熱線を温存していたが苦戦,ハイペリオンの提供したポロスロートフェールに阻まれ,攻撃が届かない。
しかしユウガ達の手によって要塞からのエネルギー供給が切られると,数分後にバリアが消滅していった。
その隙を見逃さなかったコウガ。

「これで終わりだ! 喰らえ,レンガの炎を纏った俺様の核熱線ビームを!!」

コウガ側の龍の口に橙色の光が集まり,レンガ側の龍の口にも再び紅蓮の炎が集まる。
そして同時発射,コウガの核熱線の周囲を螺旋状にレンガの炎が飛んで行き,メガヘッダーを灼き尽くしつつ中央部から徐々にその体を溶かして行く。
そして暫くしてからビームと炎の放射が終了。
皆さんが何処かで聴いたであろう,あの名セリフが飛び出した。

『ふっ・・・メガヘッダー,貴様は既に死んでいる!!』
『か,母さん・・・此処で北●ネタ使うなんて・・・;;』

※この後の展開はもうお分かりですねww
 解らなければ北●の○を見るべし( ̄ー ̄)b

(219.169.212.198).. 2006年08月12日 20:09   No.161024
++ マイン (オリカ王)…208回       
*北○の○は知ってるけど、見れないです。
セリフとかは聞いた事ありますが、具体的なストーリー構成などはさっぱりです。借りようにもレンタル店にないヨ・・・orz

「そんな・・・そんな筈では・・・!この俺様がいとも簡単に・・・!!」
断末魔の叫びの後、メガヘッダーは爆発。生き残っていた全てのビーコンの機能も停止し、ビーコン軍団は完全に滅びたのだった。

「よう!そっちもお疲れ!」
ブロディー達がユニオンドラゴンのもとへ駆け寄る。特に負傷した様子もない。
「どうだ、ポロスロートフェールが消滅しただろう?あれ、要塞からのエネルギー供給で俺らの使うアストロバッテリーと同様の効果を得ていたんだ」
「さて、これで終わりではないよな」
「そうだなトラックス。コウガ達にはまだやり残していることがある!パーセプター、ホイック。お前達は彼らの作業を手伝ってくるんだ」
「了解です。我が輩らも摘出手術に協力します。パーセプター君、患者の事態は深刻だ。急ごう」
「ああ、ホイック。では、我々は一足先にエリナとエイリの細胞摘出手術に取りかからせてもらうよ」
ホイックとパーセプターは変形し、天界の集中手術室へ急いだ。現在、ゴーレムの細胞が残っているエリナとエイリはここに保護・隔離されているのだ。ホイックとパーセプターはゴーレム細胞に詳しく、摘出手術は彼らに任せた方が無難であるというブロディーの考えだ。そして、いつの間にかTチャレンジャーは姿を消していた。しかし、今回はトラルーからの伝言付きだ。
『紅蓮龍騎一同へ。誕生の間に入る際には、スパルクルスターを装着しておくべし。そうでないと一歩入った瞬間に強烈な拒絶エネルギーが襲い続けるからである。スパルクルスターはオムニコンから提供してもらえばよい。もし誕生の間に、僕に用があるならば、これをふまえて行動してほしい。以上、トラルーからの伝言なり』
サウンドウェーブの記録機能で再生された伝言は『誕生の間』に入る時の注意書きのようなものである。
「コンドルが、戻ってきた。再生する」
続いて出てきたのは、伝言の追伸である。
『追伸。誕生の間に繋がるゲートは帝都のインシュリンの個室にある。くれぐれもインシュリンに失礼のないように。あの姫、けっこう意地っ張りなので気分を損ねると入れなくなるゾ。以上』
この追伸を偶然聞いた交星族達は、暫く震えが止まらなくなったという。

(58.88.137.37).. 2006年08月13日 06:08   No.161025
++ マイン (オリカ王)…209回       
        第3部
 さて、姿を消していたTチャレンジャーは『誕生の間』に戻ってきていた。トラルーが誕生樹のほこらの中から出迎える。
「どうです?力の方は回復してきましたか」
「うーん、まだフルで動けるわけではないなー。動けるとしても、時間制限付きの分離状態でしか無理だね」
「では、もう暫くはこのほこらの中で大人しくしていただくことになります・・・」
「退屈だねー。君達も思い思いの場所に出かけるから、暇つぶしの相手がいないんだよ。パルパレーパが独立してからレコードプレーヤーに変形できなくなったから音楽聴けないし」
「インシュリン姫やテントムは?」
「彼らは彼らで忙しいんだってさ。僕だってフルで動ければ忙しいだろうけど」
「やはり最大の問題は、ここから出られない事ですね」
「せめて帝都に出られれば、久々の観光もできるのにねー。分離状態だと混乱しかねないから」
「・・・収集つかなくなりそうですからね。分離中の指揮官ともいえる存在がいませんから」
「あのー、少しいいかな?」
「なんだい?クラウダー」
「そういえば、元々はマリンとリーフのみで分離していたんですよね。だったら、レミーラとビビアンが増えた今でも、マリンとリーフは普通に合体できるのでは?」
「・・・あ。そういえば」
「できなくはないと思いますが、安全は保証できるんでしょうかね?」
「まぁ、ここでなら試しても大丈夫でしょ」
クラウダーの一言で、分離中にマリンとリーフだけで合体できるか実験することに。まずは4体に分離し、その後マリンとリーフだけで合体を試みる。光が放たれ、クラウダーの予想通りマリンとリーフが1つになっていた。
「えっと・・・この状態ではどう呼ぶべきでしょう」
「そうだな・・・アスラルっていうのはどう?」
合体したことで、2体分のエネルギーが直結して活動時間が倍増したアスラル。ここに、新たな合体精霊が誕生した。
「でも、まだこの状態には慣れていないから外出はまた後で・・・」
「まだまだ快適にはほど遠い・・・」
さて、今度は帝都の謎のエネルギーが次なる事件を引き起こそうとは誰も思わなかった・・・。

        ー第9章へ続くー

(58.88.137.37).. 2006年08月13日 07:00   No.161026

■--リターンファイターズ 第6章
++ マイン (オリカ王)…148回          

遂に始まる、プロイツェンとの最終決戦!
レギュラー投下。ストーリーの関係上、キャラ多し。

名前:トラルー
パワー:7
出身地:ヴァルハラ
必殺技:タスラムアロー
データ:父との決戦に向け、新たに紋章の力とシールドコマンダーを得た。定着した分離能力をフル活用して摂政に立ち向かう。
敵対者:進退覇王プロイツェン
セリフ「今こそケリをつける。そして、帝都の闇の根元を突き止める!」
交星族が続々と集結する中、プロイツェンは禁じられた力に飲み込まれた・・・。

名前:ウェーブ
パワー:5(鎧進化時15)
出身地:ヴァルハラ
必殺技:(鎧進化時)ポセイダルバスター
データ:トラルーの分離体の1つで、楽観的な性格。光の紋章で鎧進化し、亡霊をも打ち倒す。
パートナー:ハーブ
セリフ「オレとハーブのコンビネーション、見せてやるぜ親父よぉ!」
豆知識「ウェーブとハーブとで別々にシールドコマンダーを使えるらしいゾ!」

名前:ハーブ
パワー:5(鎧進化時15)
出身地:ヴァルハラ
必殺技:(鎧進化時)ツイストバスター
データ:トラルーの分離体の1つで、落ち着いた性格。風の紋章の力で鎧進化し、凄まじい暴風で相手を圧倒する。

名前:ウィンジャー
パワー:7
出身地:交星地域
必殺技:フレスアロー
データ:トラルーの親友の1人で、探求心が高い。背中のウイングは弓型の武器となり、追尾ビームを放つ。帝都制圧部隊の一員として決戦に参加。
親友:トラルー
セリフ「さーて、覚悟はできてるか?」
交星族は摂政打倒部隊と帝都制圧部隊に別れてアイゼンアサシンと戦闘を開始した。
(58.88.137.37).. 2006年07月17日 17:38   No.157001

++ マイン (オリカ王)…149回       
投下その2。鎧進化によるキャラは、既に登場したものは第5章のデータと同じなので省略。

名前:テントム
パワー:5
出身地:ヴァルハラ
必殺技:プチサンダー
データ:トラルーの幼馴染みの1人で、交星族には珍しく昆虫型の精霊。風の紋章の力で2段階進化が可能。関西弁で話す。
親友:トラルー
セリフ「伝説にも、善し悪しがありまっせ」
豆知識「テントムは以外と情報通らしいゾ!」

名前:アトラーテリム
パワー:12
出身地:なし(進化体のため)
必殺技:ホーンバスター
データ:テントムがカブトムに進化し、更に進化したレベル3形態。背中の甲羅状の羽は凄まじい強度を誇る。その実力は部族王にも引けを取らない。
敵対者:進退覇王プロイツェン
セリフ「まさか、ホンマにあの伝説が実現するとは思いもよらなかったで・・・」
豆知識「テントムは風の紋章の覚醒に合わせて、レベル1からレベル3へのワープ進化が可能になったらしいゾ!」

名前:インシュリン
パワー:9
出身地:ヴァルハラ
必殺技:プラネットグリン
データ:トラルーの幼馴染みの1人で、交星族の姫。決戦では帝都制圧部隊の陣頭指揮官として行動する。
親友:トラルー
セリフ「逃げ場は無いわよアイゼンアサシン!」
プロイツェンの『進化への執念』の覚醒により、帝都全体の兵器が始動した!

名前:アカツキ
パワー:7
出身地:ヴァルハラ
必殺技:マクダノカガミ
データ:インシュリン親衛隊の1人であり、帝都制圧部隊の一員として決戦に望む。その黄金の体は相手のエネルギー系攻撃を跳ね返す。
敵対者:アイゼンアサシン
セリフ「えらい数だな、こりゃぁ。だけど、数だけいたってね!」
ヴァルハラは兵器の始動と共に一部が変形、「スクランブルシティ」として交星族に襲いかかる!

名前:ホイック
パワー:6
出身地:神羅連和国・鎧羅地域
必殺技:ショルダーキャノン
データ:ホイルの父親であり、天才的な頭脳を持つ科学者。帝都制圧部隊の一員として決戦に参加する。ビークルモード時には卓越したテクを見せる。
敵対者:アイゼンアサシン
セリフ「諸君。今こそ決戦の時。行きまっせ!」
豆知識「ホイックのドライビングテクは一流スタントマンでもマネできない程らしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月17日 18:05   No.157002
++ マイン (オリカ王)…150回       
代表メンバー以外にも多数の交星族が参戦しますが、基本的なデータは同じなので省略。
続いてヴァルハラのメンバー。

名前:進退覇王プロイツェン
パワー:50
出身地:ヴァルハラ
必殺技:アポカリプス・カオス
データ:強くなり過ぎた『進化への執念』が覚醒し、おぞましい姿の物体に体を乗っ取られた姿。
進化した者が触手に捕まると、強制的に退化させられてしまう。その存在が進化体ではない事以外は殆どが謎の生命体。帝都摂政の頃の理性はない。
敵対者:紅蓮龍騎
セリフ「私は、進化への執念から生まれし者。その紋章、目障り以外の何者でもない!滅びよ!」
プロイツェンは「禁断の間」へ赴き、そこにあった暗黒の意思に乗っ取られてしまった。

名前:ウィンバー
パワー:8
出身地:ヴァルハラ
必殺技:スカイボマー
データ:プロイツェンの腹心にして帝都防衛隊の陣頭指揮官。プロイツェンの異変に気づきつつも己の任務に従事する。
上司:進退覇王プロイツェン
セリフ「私はただ、己への命令に従うのみ!」
進退覇王となったプロイツェンに、元々の意思は無いようだ・・・。

名前:キラードーム
パワー:6
出身地:ヴァルハラ
必殺技:クロスクラブ
データ:アイゼンアサシンに所属していた科学者だが、その危険思想は軍団を裏切り、進退覇王にのみ服従を誓う。魔黒装の量産を企む。
上司:進退覇王プロイツェン
セリフ「あの御方こそ・・・僕の求めていた完璧な上司なのだ・・・さぁひれ伏せ!愚か者共!」
豆知識「キラードームはプロイツェンが暗黒の意思に飲み込まれる時期を待っていたらしいゾ!」

名前:ブラッドスクリーム
パワー:40
出身地:神魔界
必殺技:ブラッド・オブ・クロス
データ:時の紋章の覚醒により失っていた記憶を取り戻したスクリーム。魔黒装に隠された真実を知る為、交星族と交戦する。
仲間:ブレイクスパイナー
セリフ「たとえこの立場で戦う事が間違いであっても、私は真実を掴みたい!」
進退覇王に立ち向かうヒエン達であったが、小型要塞のような部分から伸びる触手に捕まり、紋章の力を封じられてしまう・・・。

名前:ブレイクスパイナー
パワー:15
出身地:ヴァルハラ
必殺技:クラッシュウェーブ
データ:キラードームを失った代わりに自分の強化パーツでパワーアップしたスパイナー。ジャミングウェーブなしでも充分な戦闘力を誇る。
仲間:ブラッドスクリーム
セリフ「なんか変だな、スクリームの奴・・・」
トラルー達が集中攻撃を浴びせるが、その重装甲にはかすり傷すらつかなかった。

(58.88.137.37).. 2006年07月17日 19:25   No.157003
++ マイン (オリカ王)…151回       
アイゼンアサシンの戦闘員を紹介。

名前:メビウス
パワー:6
出身地:ヴァルハラ
必殺技:ビッグバンミサイル
データ:アイゼンアサシン中最も人数が多い戦闘員。スパルクルから強力なミサイルを精製することも可能。実は洗脳されている。
ライバル:なし
セリフ「ロックオン、ミサイルファイヤー!」
豆知識「メビウス達は、本来は温和なテラーコンらしいゾ!」

名前:コマンドジャガー
パワー:5
出身地:ヴァルハラ
必殺技:エナジーライフル
データ:テラーコンの一種であり、ジャガーに変形する。プロイツェンからの命令には忠実であり、戦闘には積極的。
上司:進退覇王プロイツェン
セリフ「目標補足、アタック、アタック!」
豆知識「テラーコンの中には、個別の意思を持つ者が一体だけ存在するらしいゾ!」

名前:シャドウホーク
パワー:5
出身地:ヴァルハラ
必殺技:シャドーライデン
データ:テラーコンの一種で、怪鳥型に変形。テラーコンの中では数少ない飛行能力の持ち主で、よくコマンドジャガーを運んだりする。
上司:進退覇王プロイツェン
セリフ「味方投下。作戦遂行セヨ」
豆知識「テラーコンとオムニコンには、同じ生みの親がいるらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月17日 19:38   No.157004
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…145回       
続いて此方のレギュラー陣。

名前:紅炎龍騎ヒエン
パワー:30
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:紅炎破砕斬
データ:『光龍装』と『火』の紋章の力を最大限に解放し,かつてのコウガに引けを取らぬ強さを手に入れた。自らの正義を信じ,プロイツェンへと立ち向かう!
宿敵:進退覇王プロイツェン

ヒエン
「私たちに退化など存在しない,あるのは・・・何処までもこの姿である,そしてお前を倒すという永遠不滅の意志だ!」
しかし退化スプレーの力によりヒエン達は易々と触手から脱出。更にフィガロ剣聖が其処に現れ,最新の機器を使ってヒエン達の奪われた力を取り戻していった!


名前:蒼海龍騎レンガ
パワー:30
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:スパイラル・スプラッシュ
データ:『光龍装』と『水』の紋章の力を最大限に解放し,水中潜行能力が付与された事で水中でのトラウマを克服した。ヒエンと共に正義を信じプロイツェンに立ち向かう!
仲間:紅炎龍騎ヒエン&戦乙女ヴァルキリー

レンガ
「ボクにだって出来る事なら沢山あるんだ,なめて掛かられちゃ困るね!」


名前:黒闇龍剣リュウト
パワー:35
出身地:神魔界
必殺技:ブラッディ・ソウル
データ:『光龍装』と『闇』の紋章の力を最大限に解放した上,禁術により皇魔族の血を覚醒させてパワーアップ。コウガ達の補佐の為,自らの悪と戦いつつもプロイツェンに立ち向かう!
仲間:紅炎龍騎ヒエン&戦乙女ヴァルキリー

リュウト
「諦めるな,ヒエン!
 私たちが希望を失えば光龍装も弱まる,自分の正義を,希望を信じ抜くんだ!」


名前:蒼空軍神マルス
パワー:35
出身地:神界・北方科学都市
必殺技:ドルフィン・スラッシュ
データ:『光龍装』と『空』の紋章の力を最大限に解放し,称号までパワーアップ。軍神の名に懸けて戦いを勝利へと導くべくヒエン達と共に戦場へ身を投じる!
仲間:紅炎龍騎ヒエン&蒼海龍騎レンガ

マルス
「もう同じ手は喰らわない,あの時の悔しさを倍にして返す!
 魔黒装よ,我が光の剣によって滅びよ!」

(219.169.212.198).. 2006年07月18日 13:48   No.157005
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…146回       
名前:飛龍銃士アズマ
パワー:35
出身地:天界東域・聖都ウリエルム
必殺技:ハリケーンバスター
データ:『光龍装』と『風』の紋章の力を最大限に解放し,手持ちの拳銃の威力と共にパワーアップ。後方からヒエン達を様々な銃弾で援護する!
仲間:地裂堕天皇ソル&時空聖皇オウガ

アズマ
「もう仲間を,世界を傷付けさせたりしませんよ!
 貴方のような悪意に満ちた者に,私の銃で公正なる裁きを下します!」


名前:地裂堕天皇ソル
パワー:37
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:覇王地裂衝
データ:『光龍装』と『地』の紋章の力を最大限に解放し,自らの戦闘への意欲も助力してパワーアップ。プロイツェンのような強者と戦う為,新たな戦闘の申し子が雄叫びを上げる!
仲間:時空聖皇オウガ&飛龍銃士アズマ

ソル
「ずっとテメェらみてぇな強い奴と戦う事に憧れてたんだ,せいぜい満足させてくれよ!」


名前:時空聖皇オウガ
パワー:37
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:ディストーションブレイド
データ:『光龍装』と『時』の紋章の力を解放し,聖皇の剣と共にパワーアップ。時空を操りヒエン達をサポートする!
仲間:地裂堕天皇ソル&飛龍銃士アズマ

オウガ
「マスターと契約した以上,私はマスターを護ります。
 帝都摂政・・・いえ進退覇王プロイツェン,今日こそ貴方の最後の日ですよ!」


名前:フィガロ剣聖
パワー:40
出身地:神界・中央都市
必殺技:龍鳳大剣
データ:愛用の霊刀と共に背に吊していた神剣を解放し,本気を見せた。神界を脅かすプロイツェンという名の驚異に,かつての剣聖も立ち向かう!
宿敵:進退覇王プロイツェン

フィガロ
「これぞ我が力,思い知るが良い! 悪の塊となりしプロイツェンよ!」

(219.169.212.198).. 2006年07月18日 14:04   No.157006
++ マイン (オリカ王)…152回       
 遂に始まる、プロイツェンとの最終決戦。
魂を消された父を見た息子は、何を思うのか。

   ーリターンファイターズ第6章ー

         第1部
 さて、ここは帝都からそう遠くない場所に位置する都市、進退の都。交星族軍団はここに続々と集結していた。
「インシュリン!今の状況は?」
「リストに挙げられたメンバーはほぼ全員集結してるわよ。ただ、御隠居さん達がまだなんだけどね」
「よし、御隠居達が来たら出発するとみんなに伝えてくれ。戦いのときは近いよ」
「オッケー。ところで、紋章の方はどう?」
「パルパレーパが覚醒し、その導きによって全て覚醒したらしい。僕も分離能力を得たし、新しいアイテムも手に入った」
「そういえば、少し印象が変わったよね」
「お、スプラングはん達が到着したで!」
「ふぉっほっほ、遅れてしまって申し訳ない」
「これくらいのロスなら、別に支障はないわ」
「そうそう、気にしない。さて、全員揃ったね。総員帝都へ向け出発!変形できる者はトランスフォームだ!」
こうして、トラルーとインシュリンを筆頭に交星族軍団のアタックが開始されようとしていた!

 その頃、プロイツェンとウィンバー、シュライクの3人は帝都の中央の城の地下深くにある「禁断の間」の入り口へと来ていた。
「プロイツェン様、本当に入られるのですか」
「ああそうだ、シュライク。ウィンバーも、今まで世話になったな」
「とんでもございません!貴方には、まだまだ帝都の民を導いてもらわねば!外界に出ていない民にとって、貴方が外界で得た豊富な知恵は貴重なものなのですから」
「外界で得た豊富な知恵か・・・。確かにこの国の民にとっては貴重なものだろうな。だが、今となっては私には必要のないものだ」
「どういう意味ですか、それは?」
「いいか、ウィンバー、シュライク。今後、私の魂が定着した私とは二度と会えないと思え。そして、我が帝都摂政の座は、ウィンバーのものだ」
「な、なんですって!?待ってください、まだ私にはその技量も、資格もございません!ましてや貴方を差し置いて帝都を導くなど・・・」
「私のような愚かな嘘つきでは、もうこの帝都は引っ張っていけない。新たな主導者が必要だ。お前のような、嘘が苦手なくらいの純粋な心を持つ者こそが、永遠たる主導者に成りうると気づいたのだ」
「し、しかし・・・」
「最後の最後でもワガママを言ってしまったな。だが、これが私からの最後のワガママだ。どうか受け入れてほしい・・・」
「プロイツェン様・・・」
そして、未だにウィンバーが躊躇っている内に、プロイツェンは「禁断の間」へのゲートへと飛び込んだのだった・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月19日 05:47   No.157007
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…147回       
遺跡内部。
たった一人残ったユウガが,プロイツェンが禁断の間へ足を踏み入れた事を察知した。

「!! アイツ・・・,誰かに帝都摂政の座を明け渡して,禁断の間に入ったのか・・・?
 そんな事をしたら,奴は奴じゃなくなる・・・,こうしちゃ居られねぇ!
 じっちゃん,悪いがまだ俺を主人格にして置いてくれ。
 当面ヒエン達には俺の口から事実を話さなきゃ,気が済まねぇんだよ!!」

やり場のない思いがユウガを突き動かした。
ユウガはそのまま,テレポートで帝都付近へと飛んでいった。


その頃,帝都南部のゲート付近。

「そろそろだな,トラルー君達の進撃開始は・・・」
「分離した後に上手く合流出来りゃ問題ねぇけどな・・・」
「中央宮殿から夥しいまでの歪んだ邪気を感じます,一体何を企んでいるのか・・・」
「ちょっと待って,ユウガさんが追ってきたみたい」

オウガもいち早くプロイツェンのものなのか邪気に気付く。
それと同時に,ユウガが到着しコウガ達にプロイツェンの事を話しだした。

「間に合って良かった,プロイツェンの奴が・・・禁断の間に足を踏み入れたらしい。
 どうやらそれが原因で,あんなに邪気が吹き出ているようなんだ・・・」
「そんな! まさか奴の『進化への執念』が・・・」
「・・・残念だがそのまさかだ。
 禁断の間に入ったが最後,プロイツェンは自我を失い,別のものに精神と肉体を乗っ取られる。
 ・・・それがかつて,パルパレーパのじっちゃんが封印しようとしていた邪悪な物体さ・・・」
「かつて大賢者と戦って破れ,あの禁断の間に封印された,『進退覇王』とか言う奴の邪念だよな」
「ああ,マステリオンみたいな触手に触れれば,此方の力は一切使えなくなる程に吸い取られる。
 奴の進化の糧にもなり,最後には全てがプロイツェンのものになっちまうんだ。
 じっちゃんはそれを止めるべく,体を張って奴を封印したんだが,もうそれも限界らしい。
 俺たちで戦って,奴を消滅させるしか方法はないんだ・・・」
「・・・その為にわざわざ追ってきてくれたのか」
「どうも俺自身,このやり場のない思いには勝てなくってなw
 だけどこれを機に奴も気付いたはずだ,自分が帝都摂政だと都は廃れるって」
「恐らく入る前に,次の帝都摂政を選んで置いたのでしょうね・・・」
「可能性としては純粋な心を持つウィンバーか,腹心の部下シュライクの2人。
 だがプロイツェンはきっとウィンバーを選んだ」
「その純粋な心で導いて行けって事?」
「トラルーが聞けば悲しむだろうが,それでも親を幸せにしてやりたいと願う気持ちを呼び起こさせれば奇跡は必ず起こるはず。
 ・・・ヒエン,レンガ,コウガ・・・そしてみんな,世界を護る為にも,トラルーを出来る限り援護してやってくれ!」
「・・・わかった,出来る限りやってみよう!」
「よし,みんな帝都へ入るよ!!」

(219.169.212.198).. 2006年07月19日 15:18   No.157008
++ マイン (オリカ王)…153回       
 ヒエン達も帝都へ突入した頃、トラルー達は東西南北の四方から一斉に帝都を攻撃、制圧する作戦を立て、実行しようとしていた。
「いいか、何があっても中央宮殿へは立ち入らないように!さもなくば、地獄を見ると思え!」
「でも、トラルーとテントムは行くんでしょ?」
「まぁね。何せ、この不祥事が起きたのは元々僕らが長い間帝都を離れていたせいだ。その始末をつける為にも、帝都の独裁政治の謎を解く為にも、中央宮殿へ行く。そして、今度こそ地下深くにある「あの場所」の存在を絶つ!!」
「私も同行したいところだけど、陣頭指揮が必要だから無理よね」
「ならその役、俺達が引き受けようか?」
「アカツキ、ウィンジャー!」
「インシュリン以外で残りのヴァルハラ出身といったら俺達ぐらいだろ?ヴァルハラの始末、俺達と一緒につけようぜ!」
「それに、姫にもその権利があります。指揮の方は、ツクヨミ、タケハヤ、ヒルメと私でどうにかなる筈です。今回ばかりは、姫にも同行してもらってかまいませんよ」
「クサナギ、本当にいいの?」
「ええ、こちらはこちらで大丈夫。姫の周りにも信頼できる友がいます。無事に帰ってきてくれれば、それで充分です」
「・・・決まりだね!」
その時、突如地震のようなものが起きた。
「な、なんだ!?」
「おい、アレを見ろ!」
帝都の一部が変形、通称スクランブルシティとしての機能が作動したのである。作動させたのは、シュライクだ。更には、アイゼンアサシンやデストロイ部隊も出撃していく。
「よし、交星族軍団、アタック!スクランブルシティ及び敵部隊を撃破せよ!各部隊の指揮はクサナギ・ツクヨミ・タケハヤ・ヒルメに任せる!」
トラルー達は東からの進撃だ。クサナギ率いる東部隊が援護する。
「総員、突破口を開くのだ!撃って撃って撃ちまくれ!」
クサナギの指令を合図に東部隊も攻撃開始、その他四方からの一斉攻撃により帝都内部での戦いの火ぶたが斬って落とされた。そして、トラルー、インシュリン、テントム、アカツキ、ウィンジャーはクサナギらの援護も受けつつスクランブルシティの警備を突破。凄まじすぎる邪念を放ち続ける中央宮殿へ突入した。しかし、そこでウィンジャーはチームから外れる事になる。何故なら、幼い頃からの好敵手、ウィンバーがそこにいたからだ。
「ここを通る気しか無いようですね、プロイツェン様のただ1人の息子様」
「通らなければいけない。・・・その顔、プロイツェンが既に『禁断の間』に入ったとでも言いたそうだね」
「ウィンバー、お前は昔からそうだよな。嘘をつこうとしても、馴染みの深い奴からすれば表情でなんとなく見抜かれちまう。純粋な奴だぜ、お前はよ」
「・・・ウィンジャー、今こそ君とのライバル対決にケリをつけよう。他の方々、どうか『禁断の間』ごとあの魔物を消し去ってください。もう、この帝都は奴に飲まれたも同然なのです・・・」
「と言うわけだ、すまねぇが俺は昔からのライバル対決にケリをつけてからでないと行けそうにないから、先に言っててくれ」
「分かった。存分に実力を発揮し、せめて悔いの残らない結果で終わらせてよ」
「ああ、当然だ」
「気をつけてください、今やあの魔物は姿が伝承とは一部違っていますからね・・・」
「よし、『禁断の間』に急ぐぞ!」
「ワープ進化!アトラーテリム!」
テントムも一気にアトラーテリムとなり、『禁断の間』へ繋がるゲートへ向かい、ヒエン達と合流するまで待つ事にしたのだった。

(58.88.137.37).. 2006年07月19日 17:30   No.157009
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…148回       
その頃,帝都中央宮殿南門。
ヒエン達も其処までマルス達の援護もあり到着出来た。

「この中にプロイツェンが居るというのか・・・。
 近づいただけで邪気が伝わってくる,此方に身震いさせる程にまでおぞましい邪気だ・・・」
「だけど此処でひるんでちゃ話にならない。
 ゆーちゃんだって一緒に来てくれた。
 それに俺たちは信頼出来る仲間だ。
 みんなで行けば,絶対に恐くなんか無い!」
「そうだね,ボク達此処で止まってなんか居られないよね!」
「此処で奴を倒し,神界に平和を取り戻さなきゃ・・・,リュウトが考えている通り世界は確実に奴が滅ぼしていく。
 それも,今リュウガ達が居るであろう大魔界や神魔界までもな・・・」
「その通りだ。 マステリオンの魂を封印した聖龍石が消滅するのなら嬉しいが,それ以前に世界共々滅ぼされるのでは意味がない。
 私の故郷である神魔界も,エルシーヴァ様の統治する頃には美しい世界だった。
 だがマステリオンが魔皇の座に就いてから,全ては変わってしまった・・・。
 花や草木,樹木は枯れ,水は穢れ,大気は淀んで瘴気となった。
 そして太陽の光すら差し込まない暗い世界へと変貌してしまった・・・。
 世界を元に戻す為にも,今此処で奴を討たなければ!」
「そうだな,・・・そろそろトラルー達もなんとか宮殿深部に辿り着いていると思う。
 私たちも後を追おう!」

こうしてヒエン達も宮殿内部へ足を踏み入れた。
しかしその先に待ち受けていたのは,かつての仲間だった・・・。

(219.169.212.198).. 2006年07月20日 21:33   No.157010
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…149回       
地下階段前の広間でその人物は待っていた。
ヒエン達にとっては懐かしいかつての仲間。
紫の髪と瞳に,毒々しい色合いのアーマー。
魔黒装は使っていないようだが,その眼はヒエンに対し決闘を申し込んでいるようだった。

「・・・ヨウガか・・・」
「お久しぶりですヒエン様,長らくお待ちしておりましたよ」
「ヨウガさん,どうしてこんな所にいるの?」
「この姿を見れば察しがつくでしょう,ヒエン様との決着を付けていただくため,此処でお待ちしていたのですよ」
「マスターとの決戦・・・,やはり此処でしなければいけないのですか・・・」
「とんだ揚げ足取りやがって・・・」
「待て,ソル! この勝負,引き受けよう。
 皆,下がっていてくれ・・・私一人で決着を付けなければならない時が来た様だ」
「え・・・それって・・・!?」
「・・・そうだ。
 彼女の心の影であるヨウガも闇の存在,そして今は進化を遂げた形態。
 このままもしプロイツェンに飲み込まれれば,ヒエンは思うように力を出せず,プロイツェンにやられる。
 それを防ぐ為にも此処で見守る方が無難だろう。
 だが問題は私たちの方だ・・・」
「そうですね・・・,俺たちが此処に残ってヒエンちゃんを見守るか,先に行ってトラルー君を援護するかですし・・・」
「ヒエン,君ならどうする?」
「・・・済まないが此処に残っていてくれ。
 私一人が此処に残っていても意味がない,それに・・・,皆の声が聞こえれば,ヨウガ無しでも自分の信念を貫ききれそうなんだ・・・。
 こんな私の我が儘を聞いてくれるだろうか・・・」
「・・・解った,みんなヒエンちゃんとヨウガから離れてくれ。
 俺たちは出来る限りヒエンちゃんやヨウガに手出しせず,見守るだけにしよう・・・」

リュウトの言葉とヒエンの決断により,皆がこの決闘を見守る事となった。
一人立ちはだかるヨウガに,一人立ち向かうヒエン。
それを見守るヴァルキリー達の目の前で,激戦の火蓋が斬って落とされた。
そう,プロイツェンがどんどん禁断の力に浸食されているその間に・・・。

(219.169.212.198).. 2006年07月20日 21:59   No.157011
++ マイン (オリカ王)…154回       
 ここは『禁断の間』。何千年も前から『入ってはならぬ領域』とされてきた場所。プロイツェンは今、そこにいる。帝都摂政の座もウィンバーに託し、何もかも捨てた彼は、禁断の力に浸食されていた。外でウィンジャーVSウィンバーの幼馴染み対決、ヒエンVSヨウガの心の対決が行われている中で、禁断の力は遂に完全に覚醒しようとしていた・・・。

 一方、こちらはウィンジャーとウィンバーの対決。昔からの様々なライバル精神にケリをつける為の戦い。トラルー達に『禁断の間』へ急ぐよう促したのは、このライバル対決の決着を2人きりでつけたかったからだ。しかし、今回のウィンバーは技のキレが落ちていた。
「どうしたどうした!?いつになく鈍いじゃねぇか」
「・・・私は・・・帝都摂政になんて・・・なりたくなかった・・・」
「は?・・・まさか、あのオッサンお前に帝都摂政の座を譲ったんじゃねぇだろうな!?」
「その通り。プロイツェン様は『禁断の間』へ入られる直前、私に帝都摂政の座を託した。自分にはもうヴァルハラをまとめる事なんてできない。新たな主導者が必要だと、純粋な心を持つ主導者が必要だと・・・」
「この・・・馬鹿野郎が!!」
ウィンジャーは、珍しく自分の拳でウィンバーを吹っ飛ばした。その拳には怒りが込められていることが、ハッキリ分かる。
「てめぇは主導者の重大さにビクビクしているだけなんだよ!大体な、お前の今の役職と重大さに大した違いはねぇよ!この際だからハッキリ言ってやる。俺やトラルー達がこの帝都を離れたのはな、お前みたいな臆病者かあのオッサンのような危険思想家しか主導者候補に挙がらなかったから愛想が尽きたからなんだよ!!」
「わ、私にだって勇気はある!」
「思い上がるんじゃねぇよ!!何が勇気だ、本当に勇気があるんならな、立派に一国の主にでもなって民を導くプレッシャーに立ち向かってみやがれってんだよ!!この・・・臆病者が!!!」
ウィンバーに動揺から立ち直る隙を与えぬまま、ウィンジャーは必殺のビームで決着をつけ、トラルー達と合流した。
「・・・私でも・・・主導者になれるのか?主導者のプレッシャー・・・私はそれに勝てるのだろうか・・・?考えが甘かったのかもしれない。ウィンジャー、幼少の頃から続いたこの対決・・・君の勝ちだ・・・」
なんとか立ち上がったウィンバーは、フラフラとどこかへ向かっていった・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月21日 04:09   No.157012
++ マイン (オリカ王)…155回       
 一方、外でも激戦が続いていた。東からはクサナギ率いる部隊が、西からはヒルメ率いる部隊、南からはツクヨミ率いる部隊、そして北からはタケハヤが率いる部隊が同時進撃しているのだ。
「久々の大混戦、若かかりし頃が甦るかのような感じじゃ!フォッホッホッホッホ!!」
北の部隊の一員としてスプラング一行が加わっていた。そしてスプラングは戦闘開始直後からスーパーモードでデストロイをも圧倒する。南ではカラミティとフォビドゥンがスライドフォーゼ能力(その場に応じて2つの姿を使い分ける能力)をフル活用して多くのテラーコンを倒していった。西ではデュエル率いるスピリットロン部隊が集団攻撃で確実に進撃していき、東ではオムニコン部隊が強烈な支援攻撃でアイゼンアサシンを牽制していた。
アイゼンアサシン部隊も負けてはいない。デストロイの巨大なビーム砲が火を噴き、メビウス部隊はバーンメルトミサイルの強化型、ビッグバンミサイルで交星族部隊を苦しめる。新たに戦線に出たコマンドジャガーとシャドウホークの連携奇襲やスクランブルシティの支援放火も侮れない。そして中央部でただ1人、交星族部隊の攻撃を押しのけ続けるのはブラッドスクリーム。しかし、今までの彼と様子が違った。
「(各軍の進行スピードにばらつきがあるな、もう少し引きつけてからでないと制圧はできまい)」
その防衛は、まるで交星族部隊の中央部集結を待ち望んでいるかのようだった。そして、徐々に帝都は陥落の一途を辿り、陣頭指揮に当たっていたシュライクは焦りを隠せなかった。
「マズイ、非常にマズイ。このままでは帝都は守りきれん・・・。ウィンバー殿はどこにいるのだまったく」
東西南北の交星族部隊が着々と中央部へ進行していく中、次第にアイゼンアサシン部隊の防衛戦は少しずつ崩れていき、中央部へすら放火がおよぶようになっていった。帝都陥落も、時間の問題となっていったのだった。

 そして中央宮殿内部。その最深部に当たる『禁断の間』にいたプロイツェンに、遂に『起こっては成らない』異変が起きた。体が一気に黒く変色していき、更に下半身部分には小型要塞のような巨大な物体が現れた。そしてその巨大な物体のあちこちから合計8本の触手が出現した。触手の先端部分は、まるで花の蕾のような、星を6つのパーツに分けたかのような、異様な形に変わっており、ここが伝承と最も違う点といえよう。その触手は、まさに絡め取るというより蕾のような部分で掴み取るといった感じである。
「私は・・・覚醒したのか・・・。なかなか良いではないか。触手の先端部なぞいかにも『捕らえる』形で以前よりもやりやすくなった」
「お気に召していただけたでしょうか?」

(58.88.137.37).. 2006年07月22日 06:28   No.157013
++ マイン (オリカ王)…156回       
『進退覇王』となったプロイツェンに話しかけたのは、行方をくらませていたキラードームだ。
「ほう、貴様が私を復活させてくれたのか」
「いえ、たまたま貴方の体の持ち主がこの『禁断の間』に入っただけのこと。まぁ、復活後の姿のデータを若干いじらせてもらいましたがね」
「・・・まぁ良かろう。あの時よりは強くなっているだろうしな。感謝するぞ」
「お褒めにあずかりまして光栄です、進退覇王プロイツェン様」
「さて、この体にはいかなる力が増えたのか教えてもらおうか、キラードームよ」
「僕も有名になったものですね。いいでしょう、教えてさしあげます」

 その頃、ウィンバーは中央宮殿の特殊な場所に来ていた。そこには、大量のスパルクルスターが保管されている。
「これさえあれば、この傷を癒して堂々と戦線に立てる・・・。急がねば。もはやアイツはプロイツェン様でもなんでもない。ただの破壊者だ!」
スパルクルスターの一部をむさぼり食うウィンバー。こうすることで、体の傷を癒すことができるのだ。本来は腕や肩などに装着して使うもので、装着している間に傷が癒えるという仕様なのだがそんな時間を待てるわけもなかった。むさぼり食うという行為はテラーコンとオムニコンの専売特許のようなもので、普通の精霊や人間がこれをやると大量の電気ショックが襲いかかるものだ。しかし、今のウィンバーにそんな事で躊躇うような臆病さは無かった。電気ショックに耐えながら、一気に傷を癒していく。
「・・・これで、戦線に出ても大丈夫だな・・・急ごう・・・」
ウィンバーは変形し、宮殿の外に出た。彼は何をする気なのだろうか?

(58.88.137.37).. 2006年07月22日 06:40   No.157014
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…150回       
剣と剣がぶつかり合って金属音が響く。
時折炎同士がぶつかり合い小爆発音も聞こえた。
ヒエンが優勢になる時もあればヨウガが有利になる時もあり,どちらにも勝利が見えてこず決着の行方は右往左往している状態である。
そして,そんな中でヒエンを応援するヴァルキリー達。
徐々にではあるがヒエンに勝利の可能性が見えてきた。
そして・・・。

「爆焔斬!!」

小爆発を伴う斬撃がヨウガに当たり,ヨウガの体力が限界に近づいたのを示すかのように彼は座り込んだままになった。

「・・・これで王手,いやチェックメイトだ。
 この勝負,私の勝利で良いな」
「やはり流石は紅蓮龍騎,3代目として信念を貫いた貴女の方が強さは上だったようですね。
 約束は約束,私も貴女の心へ戻りましょう・・・」

そして負けを認めたヨウガはヒエンに重なるように倒れ込み,消えていった。

「これで終わったのか・・・」
「後はプロイツェンとケリを付けるだけだ。
 だけど・・・何だか嫌な予感がするぜ」
「地下からの邪気がもっと強くなってる!?」
「これは迎えちゃいけない展開の一つかも知れねぇな・・・もう宮殿を出た方が良い!
 急いで退却して,奴の魔の手から逃れるぞ!」
「もしかして,進退覇王が復活したの!?」
「どうやらそうらしい,私達でも今此処にいれば力が及ばぬ討ちに戦闘不能に陥ってしまう。
 皆,出口へ急げ!」

こうしてヒエン達も宮殿の外へ。
宮殿から少し距離を置いた所で止まると,すぐに地震が起こった。

「・・・いよいよか,此処まで封印して何年経つんだろうな・・・進退覇王め!」

ヒエン達の見守る中で,宮殿が段々と浮き上がり,最後には蓋でも持ち上げたかのように宮殿の1Fから上が完全に空中に浮かび上がった。
そしてそこから,黒い邪気と共に奴は姿を現した・・・。

(219.169.212.198).. 2006年07月22日 15:43   No.157015
++ マイン (オリカ王)…157回       
        第2部
 黒い邪気を大量に放出しながら、遂に地上に姿を現した。『進退覇王』である。しかし、なんという大きさだろう。デストロイの5倍はある要塞もどき、そしてそこから伸びている8本の触手。
「・・・あれが・・・進退覇王・・・」
誰かが呟いた。アイゼンアサシンのトップ、ブラッドスクリームだ。その時、彼には聞き覚えのある声が響いた。
「はーっはっはっはっは!!どうだ、この御方こそが伝説の『進退覇王』様であるぞ!さぁ、この最強の御方にひれ伏すがいい!!さもなくば、死だ」
要塞もどきの装甲が開いた。そこからは、無数の砲門が出現した。
「!!!マズイ、交星族部隊、総員全速離脱!」
指令を出したのは、トラルーだ。進退覇王の覚醒と共に禁断の間は崩壊したが、間一髪アトラーテリムに守られて脱出していたのだ。トラルーの指令がもう少し遅かったら、部隊は壊滅状態にされていたであろう。無数の砲門からビームの雨が降り注いだからだ。アイゼンアサシンも、駆けつけたウィンバーの指示でなんとか全滅は免れた。しかし、それでも交星族部隊よりもダメージは深刻だった。部隊の半数がやられている。無論、スクランブルシティはほぼ全ての武装を破壊され、機能停止に陥っている。
「なんて化け物だ・・・。む、あれはトラルー殿か」
「スクリーム、体の色から察すると元に戻ったようだな。しかし、何故?」
「私の中でうずいていた『時』の力に何か関係があるとしか思えないが・・・」
「そうか、『時の紋章』の覚醒で、同じ性質を持つスクリームの能力と共鳴したからか」
「紋章には、その紋章に関係のある人物にかけられてる封印を解く力もあると聞いた事がありまっせ」
「スクリームの記憶は大昔に封印されていたらしいからな、納得だぜ」
「で、どうするんでっか?まだワテらと戦うんでっか?それなら容赦しまへんで」
「いや、もうその必要はない。真実を見た今、私に交星族と敵対する理由はない」
「では、俺達と一緒に戦うか?」
「そうだ、作戦がある。耳を貸してくれ」
トラルー、インシュリン、アトラーテリム、アカツキ、ウィンジャー、スクリームで小さな作戦会議。
「いいな、私は『時』の力で進行する。君達はできる限りバレないようにサポートしてくれ」
「オッケー、君も気をつけて」
「ほんじゃ、いきまっせ!」
トラルー達が先制攻撃を仕掛ける!

(58.88.137.37).. 2006年07月23日 06:51   No.157016
++ マイン (オリカ王)…158回       
 トラルーのタスラムアローを合図に、ヒエン達も攻撃に加わる。目標は、進退覇王の要塞もどきの一番上にある、人型の本体だ。
「む?どうやら、貴方に刃向かう愚か者がいるようですよ。ひぃふぅみぃ・・・12人」
「12人か。大した問題ではないな」
「ええ、貴方の敵ではございません。ていうか、この世に存在する者で貴方の脅威となりうる存在はパルパレーパのみ。さぁ、あんな雑魚共なぞ片づけてしまってくださいよ!!」
触手が一斉に襲いかかる。かわし、破壊し、本体に迫る。そして、トラルーらの一斉攻撃。トラルーも鎧進化して構える。
「ふん、お前らのような『バラバラな進化』で、何ができる。蹴散らしてくれるわ!!」
トラルー達がそれぞれの必殺技を放つ。しかし、触手により防がれる。更には、破壊した筈の触手が既に再生しているのである。
「な、全く効いてない!?馬鹿な!」
「私達の攻撃を、いとも容易く防ぐとは・・・」
ヒエン達も、驚きの表情を隠せない。そして再びキラードームの高笑い。
「はははははははははは!!お前らのようなクズに、この御方を止められるわけがない!!大人しく負けを認めろ!そうすれば、命だけは助かるかもなぁ!?はははははは!!笑いが止まらない」
「あんのヤロー、調子こきやがって・・・」
「おい、何ボケっとしてんだ!?お前ら狙って触手がくるぞ!?」
「え、うわっ!」
アカツキの叫びもむなしく、ヒエン達は触手に捕まってしまう。紋章の力を得ている者の中では、トラルーとアトラーテリムだけがなんとかかわせたが・・・。キラードームが形状を変化させたこの触手は、『捕まえる』というより『包み込む』といった感じである。まるで花の蕾に閉じこめられたかのような光景である。
「光の紋章だけは捕らえられなかったか。まぁ、7人分の紋章の力を封じればどうということもあるまいて」
そして、触手が輝き始めた。すると、なんとヒエン達の『光龍装』から紋章の力が消え、鎧自体も元に戻ってしまったのである。
「くっ、まだこんなところで終わるわけにはいかない!これでもくらえ!」
ヒエンはすかさず『退化スプレー』を触手に振りかけ、脱出に成功。他の仲間も助けようとするのだが・・・。
「わざわざ、そんなもの使わせなくとも返してやるわ!!」
触手を大きくうねらせ、ヴァルキリー達を投げ飛ばしたのである。
「!あんの馬鹿!!」
アカツキ、ウィンジャーが自慢のスピードで、アトラーテリムが4本の腕と大きな体を利用して、ヴァルキリー達を見事にキャッチした。そしてトラルー達がもう一度攻撃を仕掛けてみる。今度は触手のフォローが届かないような至近距離で。
「パルフィーリスレーブ!」
「プラネットグリン!」
「ホーンバスター!」
「マクダノカガミ!」
「エネルアロー!」
5人の必殺技が本体に迫る。しかし、それでも進退覇王は余裕だった。
「馬鹿め、その程度の攻撃なぞ、触手なしでも充分防ぎきれるわぁ!!」
邪気による衝撃波で、攻撃を防いだ上にトラルー達を吹き飛ばした。
「・・・かなり苦しい状況だな・・・。逆転できるとすれば、彼らの降臨か?」
その時、2人ほど人影が見えた。果たして、誰なのであろうか?

(58.88.137.37).. 2006年07月23日 07:19   No.157017
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…151回       
「手こずっているようだな,ヒエン達よ」
「あたしの新発明『ぶんどる君30号』でアイツから光龍装の力引きはがしてあげるゎよっ☆ミ
 そーれポチっとな♪」

その2人の他にフィガロ剣聖とハロルドが摩天楼の頂上に立つように現れた。
その頭上にある掃除機のような機械が,ハロルドの持つリモコンによって作動し,プロイツェンから奪われた光龍装と紋章の力をみるみるうちに吸い取っていく。

「あのクリナークレーマーとか言う言葉遣いの悪い掃除屋の『ソージ鬼』を元にしたら成功したなんて,ビックリしちゃったわぁw」
「だがそれも我が実験台として立候補したからこその事であろう・・・。
 何はともあれこれでヒエン達にも力を取り戻させる事は出来る。
 賢者パルパレーパを宿すユウガと共に戦うのだ,ヒエン達よ!」

そしてリモコンにあるもう一つのスイッチを押すと,さっき吸い取った力がヒエン達に戻ってゆく。
鎧はあるべき姿を取り戻し,武器も戻ってくる。

「! 力が・・・戻ってくる!!」
「あのマッドサイエンティストも捨てたもんじゃなかったな・・・,実験台になれって煩いけど,いざ使えば相当役立つんだし」
「特にさっきの退化スプレーが一番のものだったよね」
「しかし,このままでは此方の戦局がどんどん不利になるのみ・・・,一体どうすれば!?」

ヒエン達はプロイツェンへの対抗策を失い,悩んでいた。
そうしている内にも触手は迫り来る。
ヒエン達は必死でそれをかわす他無かった。
だが,その時ユウガが重い口を開いた・・・。

(219.169.212.198).. 2006年07月24日 17:20   No.157018
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…152回       
「やっぱり俺が戦うしかないな・・・」
「ゆーちゃん!? そんなっ,ゆーちゃんが負けちゃったらこっちは勝ち目が・・・」
「心配するな,闘いに出る前に俺の力で紋章と光龍装に宿る力を全解放してやる。
 幾らプロイツェンといえど強大な力があれば吸いきる事は不可能なはず。
 それにヒエンには『大いなる力』が,コウガ達には『8つの意志』が宿ってるだろ?」
「ゆーちゃん・・・」
「大丈夫だ,必ず俺たちが勝つ。
 そして進退覇王を消滅させ,プロイツェンを救い出す事も出来るかも知れない。
 さぁ行くぜ・・・,8つの紋章よ,神の手により創られし光龍装よ,宿りし力を解放せよ!!」

ユウガの声と共にヒエン達の鎧がそれぞれの色に輝き出す。
そして光が止むと光龍装は先程よりも遥かに属性を現したようなデザインとなった。

「ヒエンちゃん,これって・・・」
「より紋章の力が現れた証拠かも知れない。
 だがこれによって力は格段と上がったはず。
 今憑依合体すれば,絶大な力を発揮出来るかも知れないぞ!」
「そっか! セドナさん,ボクに力を貸して!」
「コウガ,今こそ私の『大いなる力』と共に戦う時だ!」
「ハーブ君,私の力をお貸しします!」

レンガとセドナが,アズマとハーブが,そしてヒエンとヴァルキリーが互いの手を合わせて叫ぶ。

『憑依合体!!』

次第に6人は光となって合体し,以前より遥かにパワーアップ。
アズマは雄々しい飛龍の様な鎧に身を包み,自らの翼で空を飛び,肩に搭載されたエナジーキャノンと両手に持つ二丁拳銃で応戦。
ヒエンはかつての天魔龍騎のような鎧の上から先程の光龍装を纏い,その手に握られている白夜は大剣と化していた。
そしてレンガはイルカや人魚をモチーフとした鎧に身を包み,手には蒼い三つ又の槍を手にしており,周囲を純水が取り巻いて守護している。

「みんな,奴の触手の先さえ壊せればなんとか時間は稼げるはずだ。
 先に触手の先端を壊してから本体を狙ってくれ!!」

ユウガがまず手本を示した。
杖の先から放たれた波動が触手の先端の部品を破壊する。
ヒエン達もそれを見てまず触手の先端へと反撃を開始した。

(219.169.212.198).. 2006年07月24日 17:36   No.157019
++ マイン (オリカ王)…159回       
2人の援軍、それはブレンとモールだ。小さいながらもパワフルな攻撃が可能な彼らの参戦でにより、触手の破壊がスムーズになった。ブレンのセメントで触手の動きを止め、モールのドリルで触手を一気に破壊した。
そして、どれ程の時間が過ぎただろう。もはやまともに使える触手は1つもなく、武器といえるものは内部に格納されている砲門のみ。更に、背後から忍び寄る影があった。
「・・・君か、スクリーム」
「ああ、そうだ。だが、もうお前の知っているスクリームではないぞ」
「なら、敵だな」
「まぁ、お前と戦うことはないがな」
「それはどういう意味・・・ぎゃああああ!!」
突然要塞もどきの装甲の一部が動き、むき出しになった稼働部に挟まれたのだ。キラードーム自身固い装甲で身を守っているが、流石に要塞級の稼働部に挟まれればひとたまりもない。無論、彼のスパークが粉々に吹き飛ぶのも時間の問題であった。
「た、頼む、助けてくれ!このままでは、この優秀な頭脳は永遠に消えてしまうぞ!」
「敵に命乞いするというのか」
「敵というのは冗談、嘘だ!紅蓮龍騎に協力する、何でもする!だから、助けて・・・」
「・・・野心家というのは、命乞いの手段だけは同じみたいだな。もう、お前のような呆れた思想に付き合う者はいない・・・失せろ」
「な、なんて酷い奴なんだ・・・この悪魔め、愚か者め・・・ぎゃああああああああああ!!!」
遂に耐えきれなくなり、キラードームはスパークもろとも粉々に砕け散った。
「・・・自分の野心によって生まれた者に消されたか、愚かな科学者だったな」
周辺に漂う、キラードームのスパークの欠片を見つめながら、スクリームは進退覇王に刃を向けようとしていた。

 一方、ある程度触手の始末にめどが立ってきたことを悟ったウェーブは、砲撃を避けつつ進退覇王の本体へ向かった。そして、アズマに声をかける。
「アズマ。悪いが、ハーブは返してもらうぜ。アイツにトドメ刺すのに必要なんだ」
「そういう事だから・・・ゴメンね」
ハーブは憑依合体を解除し、ウェーブと合体、再びトラルーに戻る。鎧進化中なので、正しくはアルテミスか。そして、本体に辿り着く。そこには既にスクリームもいた。
「・・・貴様らだけで何ができる?我が攻撃で吹き飛ぶのがオチだぞ」
「どうかな、進退覇王め!」
2人は急接近し、進退覇王の体に武器を押しつけた。
「・・・なるほど、そういう手段か・・・。だがそれだけでは終わらぬぞ!」
「いや、貴様はここで、今終わるのだ」

(58.88.137.37).. 2006年07月25日 05:00   No.157020
++ マイン (オリカ王)…160回       
「貴様は・・・パルパレーパ!?何故ここにいる!」
「お前の存在そのものを滅ぼす為だよ。まずは弱らせる必要があるな。アルテミス、スクリーム、奴を滅多打ちにしてくれ」
「おやすいご用だね」
「では、覚悟しろ!」
アルテミスとスクリームが同時に攻撃する。ものの数分で、進退覇王の体は見るも無惨なものになっていた。
「さて、あとは我の仕事だ。2人とも、下がっていろ」
パルパレーパは何やら特殊な呪文を唱え、進退覇王の本体に魔法をかけた。その呪文、アルテミスには聞き覚えがあった。
「そうか、自爆魔法!外からの攻撃では消すのは難しくても、体内からの自爆ならば跡形もなく消し飛ばす事も可能だ!」
「ふふ・・・ふはははははははははは!とんだ誤算をしたな、パルパレーパ!こうなれば、この要塞もどきの融合路を用いて大爆発を起こしてくれる!無論、貴様も道連れだ!!」
「お、おのれ、こうなれば・・・」
進退覇王は装甲の一部を開き、無数の触手と共にパルパレーパを引きずり込んだ。パルパレーパは別な呪文を唱えた。この呪文も、アルテミスには聞き覚えがある。
「なんてことを・・・」
「どういう魔法なんだ、あれは」
「あれは心中魔法、相手と自分の魂を消し去る魔法だよ。パルパレーパの魂がいきなり消えたショックでユウガの魂はまだ目覚めきれていない。早く助けないと!」
「しかし、どうやって?融合路の出力が急上昇して、爆発まで時間が無いぞ!」
「・・・仕方ない、最後の手段だ。君は、ユウガを連れてここから離れるんだ。他のみんなにも、早急に帝都から離れるように伝えるんだ。君のスピードなら、できる」
「分かった・・・だが、生きて戻ると誓ってもらうぞ」
アルテミスは要塞もどきの装甲の一部を破壊し、内部に侵入した。そこには、魂のない進退覇王の本体と、まだ目覚めきれていないユウガの姿があった。
「彼さえ、彼さえ助ければ問題なく・・・!」
触手を切り裂き、ユウガを救出した。彼を運ぶのは、スクリームの役目だ。
「スクリーム、彼を紅蓮龍騎の元へ!」
「分かった。しかし、お前は・・・うお!?」
スクリームがユウガをしっかり抱きかかえたのを確認すると、アルテミスはスクリームを遠くまで吹き飛ばした。もう爆発まで時間が殆ど無いからだ。
「ここからは・・・僕だけの仕事だ。誰も、手出ししなくていい」
そう呟くと、彼の体から眩い光が放たれた。その光は、装甲の隙間を突き抜けていった・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月25日 05:20   No.157021
++ マイン (オリカ王)…161回       
「ゴルマドル・ゴル・ジーラ!」
彼専用の呪文だ。その呪文を唱えると、彼のフライトテイルが凄い勢いで巨大化し、装甲を突き破って要塞もどきをすっぽりと包み込んだ。それと同時に、要塞もどきの融合路の出力が臨界点まで達し、遂に大爆発を起こした。
「・・・これでいい、これで帝都の被害は最小限のもので済む・・・。そして、待ちに待った安らかな時が・・・」
アルテミスがそこまで呟くと、彼もまた業火に包まれた。

 次々と崩壊していく要塞もどき。もはや先程までの面影は全くなく、巨大化したフライトテイルの内部で爆発し続ける。その光景は、帝都にいる者全てが見ていた。そんな中、シュライクはウィンバーの姿を見た。
「ウィンバー殿!いったいどこに行っていたのですか!?おかげでアイゼンアサシンは壊滅状態、しかも我らの敗北で幕を閉じようとしているのですぞ!?」
「そんな事はとっくの昔に知っている!!そもそも、この戦いに勝ち負けなどない!今大爆発を起こしている、進退覇王の手の上で踊らされたいただけなのが、まだ分からないか!」
「し、しかし・・・」
「とにかく、残存部隊に撤収命令を。もう、戦う理由は無い」
「は、はぁ・・・。かしこまりました」
シュライクが残存部隊に撤収命令を出すと、ウィンバーはシュライクにこう言った。
「これで終わる・・・この帝都の、戦いばかりの醜い歴史に終止符が打たれるのだ・・・。あの大爆発が収まったその瞬間、新たな歴史が始まるのだ」
「この帝都も・・・生まれ変わるのですか・・・ウィンバー殿」
「ああ、生まれ変わる。あの御方の帰還が、最初からそれを告げていたとは思うがな」
「あの御方?」
「そう、あの御方だ。あの要塞もどきの周辺に捜索隊を派遣しておけ。あの御方は、あそこにいる筈だから・・・」
「かしこまりました。私と貴方とでは、今は『あの御方』の対象が違うかもしれませんがね」
「なに、すぐに分かる事さ。あの御方は殺しても死なないような人だ」
「・・・そうでございますな」
シュライクの指示の下、アイゼンアサシンの捜索隊は動き出した。

 一方、アトラーテリムはテントムに退化し、爆発の光景を眺め続けていた。そこに、インシュリンが声をかける。
「どうしたの?何か不安な事でもあるの?」
「いや、さっきから光の紋章の反応が察知できないんや」
「そ、そんな馬鹿なこと・・・!」
「・・・そうやな。紋章の力は察知できまへんが気配なら察知できまっせ」
「・・・そう、良かった・・・。私達も行きましょう。あの物体のところへ!真相が分かるわ」
「はいな!」
テントムとインシュリンもまた、要塞もどきの近くに急いだ。それとスクリームがユウガを抱きかかえてヒエン達の下に辿り着いたのは、ほぼ同時の事だった・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月25日 05:44   No.157022
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…153回       
「ゆーちゃん!!」
「ユウガ!!」

抱きかかえられたユウガを目の当たりにして驚く,脱出後に分離して元の姿に戻ったヒエン達。

「・・・安心してくれ,まだ魂が目覚めていないだけの事だ」
「パルパレーパ様は・・・ゆーちゃんと離れてどうなったんだ!?」
「残念だが自爆魔法によってプロイツェンを道連れに・・・」
「そんなっ,自分の信念から命を絶つなんて・・・」

悲しみに暮れるヴァルキリー。
彼女の頬伝いに流れる涙がユウガの頬に当たる。
そしてその涙が幾ら当たった頃だろうか,ユウガがようやく眼を醒ました。

「・・・うぅっ・・・」
「ゆーちゃん! ・・・良かった,眼ぇ醒めたんだな」
「じっちゃんは・・・死んだか。
 別れる間際に俺に全部力コピーしてくれたまでは良いが,それでもオリジナルが死んだら心もとねぇな・・・」
「うん,神界でも伝説になる程の大賢者様なんだし,フィガロ様に匹敵する程の凄い偉人だからね・・・」
「だけど,パルパレーパ様はユウガの兄貴の身体で生き続けてると思うッスよ,俺は・・・。
 死んでいなくなったにせよ,心は一つだとかって誰かが言ってたッスから・・・」
「でも・・・俺はゆーちゃんが生きててくれてホントに良かったと思ってる!
 だってさ,居なくなった時にやっと気が付いたんだ,ゆーちゃんの事こんなに好きだったんだって・・・。
 リュウトさんにもちょっと惚れてたけれど,結局リュウトさん神出鬼没だから・・・。
 ずっと傍にいてくれるのって言ったら,ゆーちゃんかくぅ達しか居ないんだよ・・・!」
「コウガ・・・俺もだ,死んだらどうしようかって悩んでたけれど,じっちゃんが助けてくれたお陰でやっと吹っ切れた。
 前の夫であるアレックスは死んだが,今度は長生き同士俺たちで一緒に住もう。
 もちろん,弟分のコクガややヒエン達も一緒にな・・・!」
「ゆーちゃん・・・!
 そうしてくれる以上はずっと傍に居てよね,ずっと離れないでよね!
 俺,ううん・・・私独りぼっちになるの嫌だから・・・!!」
「新しい恋が実ったみたいね・・・」
「俺たちはノータッチって事で伏せてやろうぜ・・・」
「そうだね,マスターの恋の行方を邪魔する訳には行かないから・・・」
「成り行きに任せていっても,きっと2人とも幸せな家庭を築き上げていけますね」
「じゃあ,そろそろ帰ろうか・・・トラルー君の事は,テントムさん達に任せよう」
「ああ,みんな行こう,此処に残っていても埒があかない。
 地上世界の,私達のあるべき場所へ帰ろう・・・」

こうしてヒエン達は新しい愛を実らせたヴァルキリーとユウガ,マルス達を連れて地上界へ下った・・・。

(219.169.212.198).. 2006年07月25日 20:10   No.157023
++ マイン (オリカ王)…162回       
        第3部
 長時間続いた大爆発もようやくおさまり、要塞もどきは完全に消滅していた。そして、後に残ったのはフライトテイルが元の大きさに戻ったトラルーのみである。そこへ、いち早く駆けつけた者がいた。
「リーダー、このまま合体を維持するのは危険。スパークをいくつかに分けて、来る時まで力を温存しましょう。大丈夫、場所ならちゃんと用意しております」
「おお、ブラミラーか・・・。帝都にて情勢を伺っていたのか・・・。わるいね・・・暫くは動けそうにないよ」
「お気になさらず。リーダーは成すべき事をしたまでですから。それよりも、今すぐ合体を解除してください。スパークを分ければまだ生き残れますから」
「分かった。しかし、何とも妙な感じがするが、気のせいかな?」
「!マズイ、誰か来ましたよ」
「・・・ああ、インシュリンとテントムだ。あの2人にだけは真相を語っておきたい」
「分かりました。リバーサラー殿、ワープホールを」
トラルーをリーダーと呼ぶブラミラーの足下に、小さめのワープホールが現れた。
「さぁ、インシュリン、テントム。ついてくるといい」
「・・・極秘情報でんな・・・?」
インシュリンとテントムも、迷わずワープホールに飛び込んだ。その先には、とても大きな大樹が1本そびえ立つだけの謎の世界が広がっていた。
「姫にテントム、この世界の存在と、これから話す情報は、決して他の誰にも漏らしてはいけないよ・・・。いいね?」
「ええ、で、まずここはどこ?」
「ここは、『誕生樹(たんじょうじゅ)』と呼ばれる大樹と無限のスパルクルのみがある世界、『誕生の間』だ。これからリーダーは、ここで暫く眠りにつく。スパークの生命エネルギーが残り僅かなんだ」
「ナルホド、つまりトラルーはんの安眠を邪魔させない為に秘密にするわけやな」
「その通り。この世界は精霊達の聖地とも呼ばれていてな、どこを探しても、精霊以外にここに入れる奴はいないのさ」
「じゃあ別に秘密にしなくてもいいんじゃ?」
「ところがどっこい。みんなには、あまりリーダーに頼ってばかりいてほしくないのだ。だから、秘密にする」
「どういう事でっか?ワテにはサッパリ・・・」
「えーと、ヴァルハラだけではなく、交星族全体でも新しいリーダーが必要だって事かしら?」
「その通りだ。しかし、姫ではまだ指揮能力は未熟、テントムは話にならない」
「あんさん、言い方に気ぃつけなはれ・・・」
「ス、スマン。それはともかく、交星族を引っ張る新しいリーダーが必要になるのはお分かりいただけただろう」
「で、これから何をするの?」
「ここにリーダーに候補する者達を集めて、リーダーの意思で決めていただく。次期リーダーに相応しいのは誰か、それもまた極秘事項であると知って行動してもらう。決して交星族以外の者に、ここで話した事を1つも教えてはいけない。まぁリーダー生存の報は教えていいが、今どこにいるのかまでは教えないように」
「分かってるわ。行きましょう、テントム。早速リーダー立候補者を集めなきゃ」
「はいな!ほんじゃ、行ってきますわー!」
「気をつけてな・・・」
かくして、交星族次期リーダーを決めるべくインシュリンら交星族の一部は行動を開始した。果たして次期リーダーは誰なのか?

 一方、「禁断の間」だった場所には、いくつかの彷徨う魂とそれらを手中に収める者がいた。彼らは、一体何者なのだろうか!?

      〜第7章へ続く〜

(58.88.137.37).. 2006年07月26日 06:26   No.157024

■--おひさァ
++ 神羅男 (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…70回          

こんちゃーすっ!
(59.134.215.90).. 2006年07月19日 16:45   No.158001


■--リターンファイターズ 第5章
++ マイン (オリカ王子)…110回          

物語は、紋章を巡る戦いへ・・・。そして、紋章に秘められた力にも注目です。では、レギュラー投下。

名前:トラルー
パワー:7
出身地:ヴァルハラ
必殺技:フライヤーショット
データ:紋章とタグの関係に気づき、残りの紋章を探すヒエン達に協力する。テントムとある紋章の関係に気づいているらしいが・・・。
親友:テントム&ウィンジャー
セリフ「タグと紋章・・・。どれ程の力を持っているのだろうか」
豆知識「インシュリン達はヴァルハラで他の仲間と合流しているらしいゾ!」

名前:テントム
パワー:5
出身地:ヴァルハラ
必殺技:プチサンダー
データ:トラルーの親友の1人で、のんびり屋で人なつっこいフレンドリーな性格。何故か関西弁で話す。彼とある紋章には何か関係があるらしい・・・。
親友:トラルー&ウィンジャー
セリフ「それは伝説さかい、ワテも知りまへん」
豆知識「いつの間にか一人称が『ワテ』に変わっているが、それに気づいたのはトラルーだけらしいゾ!」

名前:ウィンジャー
パワー:7
出身地:交星地域
必殺技:ウイングボウガン
データ:トラルーの親友の1人で、とにかく探検好き。背中のウイングは分離させる事で武器としても活用できる。変形してもなお飛行能力は健在。
親友:トラルー
セリフ「紋章探しか。探検家の好奇心が駆り立てられるぜ!」
豆知識「ウィンジャーとウィンバーのライバル対決には未だ決着がついていないらしいゾ!」
(58.88.137.37).. 2006年06月26日 06:00   No.156001

++ マイン (オリカ王子)…111回       
投下その2

名前:カブトム
パワー:7
必殺技:メガ・ブラスター
データ:テントムがトラルーの持つクリスタルの力で進化した姿。飛行能力と攻撃力がアップし、戦闘的になった。関西弁は相変わらず。
親友:トラルー&ウィンジャー
セリフ「ワテも戦闘に本格参戦や!」
豆知識「カブトムに進化しても、戦闘後はすぐにテントムに戻るらしいゾ!」

名前:ディープ
パワー:5
出身地:神界海底都市
必殺技:フォノンメーザー
データ:頭のリフターがフォビドゥン(今のライブ)と酷似しており、フォビドゥンを尊敬している。彼に代わり一族を率いている副長的存在。
仲間:フォブルー&フォビドゥン
セリフ「やぁ、この海底都市によく来たね」
豆知識「ライブは海底都市に戻り、かつての姿を取り戻したらしいゾ!」

名前:フォブルー
パワー:4
出身地:神界海底都市
必殺技:ブルートライデント
データ:フォビドゥンに酷似した外見を持ち、性質もフォビドゥンのリフターと似ている。海底都市にたくさんおり、水棲オムニコンと呼ばれる。
仲間:ディープ&フォビドゥン
セリフ「この海底都市の伝説と紋章には、深い関係があるらしいよ」
豆知識「フォビドゥン一族のように、オムニコン以外にも同型がいる種族があるらしいゾ!」

名前:フォビドゥン(ライブ)
パワー:10
出身地:神界海底都市
必殺技:エクツァーン
データ:海底都市で一族の同胞と再会し、ある紋章の力で2つの姿を自在に使い分けられるようになった。一族をまとめる族長でもある。
パートナー:ディープ&フォブルー
セリフ「あの紋章は、君にこそ相応しい」
豆知識「フォビドゥン一族はある紋章を先祖代々守り続けているらしいゾ!」

インシュリン達は6章で再び出番となります。
彼女らは紋章探しとは別な事をしているという設定でいきますので。

(58.88.137.37).. 2006年06月26日 19:13   No.156002
++ マイン (オリカ王子)…112回       
投下その3。今回のメインとなる敵は彼らです。

名前:スクリーム
パワー:15
出身地:ヴァルハラ?
必殺技:スクリーンカリバー
データ:プロイツェン直属の暗殺部隊『アイゼンアサシン』のトップ。その実力ももちろん、プロイツェンへの忠誠心もかなりのもの。しかし、実はヴァルハラ出身ではないらしいが・・・。
部下:クスイト&スパイナー
セリフ「プロイツェン様の邪魔はさせん!!その紋章、渡してもらおうか!」
豆知識「スクリームは、ある紋章と密接な関係があるらしいゾ!」

名前:クスイト
パワー:12
出身地:ヴァルハラ
必殺技:ステルスライジング
データ:プロイツェン直属の暗殺部隊『アイゼンアサシン』のナンバー2。実力は大したものだが、理屈が子供のようで不安定なのが最大のネック。
上司:スクリーム
セリフ「なんだよ!なんでお前はくたばらずに生き延びる!?」
豆知識「クスイトの子供のような理屈は、彼の本来のスペックに時々影響を与えるらしいゾ!」

名前:スパイナー
パワー:10
出身地:ヴァルハラ
必殺技:ジャミングウェーブ
データ:『アイゼンアサシン』の特殊情報兵。背ビレのような部分は電磁兵器であり、赤・黄・紫の3色の電磁波で相手に様々な悪影響を及ぼす。
上司:クスイト&スクリーム
セリフ「へっへっ、紅蓮龍騎は操り甲斐があるなぁクスイトの兄貴ぃ」
豆知識「ジャミングウェーブの電磁波で、赤は相手の心を狂わせ、黄は相手の体を麻痺させ、紫は相手の体を思い通りに操ってしまうらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年06月26日 19:34   No.156003
++ マイン (オリカ王子)…113回       
投下その4。彼らも再びヒエン達を苦しめます。

名前:黒龍破壊無双ザオウバルガ
パワー:30
出身地:ヴァルハラ・死者の都
必殺技:黒龍燕斬撃
データ:プロイツェンの手で甦った、時雨蒼燕流のトップ。燕返しの腕にも磨きがかかった他、新たに強烈な毒を帯びた攻撃もできるようになった。
ライバル:紅蓮龍騎
セリフ「我は・・・今度こそ貴様らを倒し、この現世に完全に定着してみせる・・・!!」
豆知識「ザオウバルガ達は甦ってはいるものの、その存在は現世に完全に定着していないらしいゾ!」

名前:黒龍天舞シグレ
パワー:25
出身地:ヴァルハラ・死者の都
必殺技:執着の燕
データ:ザオウバルガと共にプロイツェンによって復活した、時雨蒼燕流のナンバー2。こちらは相手の力を吸い取る事が可能になった。
上司:黒龍破壊無双ザオウバルガ
セリフ「生きてやる・・・生きて生きて生き抜いてやりますとも・・・!」
豆知識「シグレは復活してから生への強い執着が生まれたらしいゾ!」

名前:メビウス・ゼロ
パワー:5
出身地:ヴァルハラ
必殺技:ガンバレル
データ:テラーコンと呼ばれるプロイツェンに忠誠を誓う種族の1つ。体に装着されているポッドは分離させることで遠隔操作兵器として役立つ。
上司:帝都摂政プロイツェン
セリフ「ほら、ボサっとしてると吹っ飛ぶぞ!」
豆知識「テラーコンはオムニコンと似た能力を持つらしいゾ!」

名前:メビウス
パワー:4
出身地:ヴァルハラ
必殺技:バーンメルトミサイル
データ:テラーコンの一種で、スパルクルスターを利用した超強力なミサイルを放つ。ゼロに率いられて集団で襲いかかる。レールガンもあり。
上司:メビウス・ゼロ
セリフ「目標確認、ミサイルリミッター解除!」
豆知識「スパルクルを結晶化させたものがスパルクルスターらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年06月28日 05:18   No.156004
++ マイン (オリカ王子)…114回       
再び現るあの一行投下。

名前:スプラング(スーパーモード)
パワー:15
出身地:鎧羅地域
必殺技:ブーストビックバーン
データ:強化ユニット「アタックブースター」を装着して戦闘力がほぼ倍増したスプラング。実は暗殺者の存在すら見抜く千里眼を持っている。
仲間:オーバー&ホイル
セリフ「戦闘配備!スパルクル防衛はワシらに任せなさい!」
豆知識「アタックブースターは毎日手入れして大事にしているらしいゾ!」

名前:オーバーS(スノーリア)
パワー:8
出身地:交星地域
必殺技:ブリザーライド
データ:ザオウバルガ軍の魔物達との戦いの後にある紋章の力でパワーアップ!ホイルとの連携プレーが新たに生まれた。
仲間:スプラング&ホイルE
セリフ「紋章パワーでチェキラッチョイ!」
豆知識「ブリザーライドはホイルとの連係プレー技らしいゾ!」

名前:ホイルE(エキサイト)
パワー:8
出身地:交星地域
必殺技:ブリザーライド
データ:オーバーと同じ時、同じ紋章の力でパワーアップ!オーバーとの連係プレーを戦法に加えて、更に頼もしい存在に。
仲間:スプラング&オーバーS
セリフ「今回の戦い、キーポイントは紋章で間違いないな・・・」
豆知識「紋章は様々な場所に散らばっているらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年06月28日 19:24   No.156005
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…121回       
よぉーっし,新章スタートに向けてどんどん投下していきまっせぇ!(爆

名前:紅蓮龍騎ヒエン
パワー:11
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:緋炎蓮牙衝
データ:フィガロの助言により無魔の呪いを解く方法を見つけたヒエン。プロイツェン達の魔の手が迫っているが,それでも仲間と力を合わせピンチを切り抜ける。
パートナー:天上聖皇オウガ&堕天皇ソル

ヒエン
「奴も紋章を狙っているのか・・・急がなくては。
 悪者に紋章を悪用されればどうなる事か・・・」
ウェ:ヒエン達の作者はテントムの一人称の元ネタにいち早く気が付いたらしいゾ!


名前:紅蓮龍院コウガ
パワー:9
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:メルティ・ブラッド
データ:ヒエンの手助けによってより強い女になろうと決心したコウガ。ただし決して婿探しの為ではないと,本人は念押ししている。
パートナー:紅蓮龍騎ヒエン&紅蓮龍院レンガ

コウガ
「何だかまた強い敵が出てきてわくわくしてきたぜw
 何か俺,強さを求める事でソルに似てきたかなぁ?」
ウェ:あのあとコウガのマンションはフィガロが時間遡行の魔法で直したらしいゾ!


名前:紅蓮龍院レンガ
パワー:9
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:蓮炎龍牙破斬
データ:母親であるコウガに何処までもついていくと約束した為,ヒエンの手助けの旅に同行する事となったレンガ。軍神となったクウガ達英霊の力も借りて,今回も豪快に必殺技をぶっ放つ!
パートナー:紅蓮龍騎ヒエン&紅蓮龍院コウガ

レンガ
「これからの旅もまた困難な事になりそうだね・・・!
 ボク,頑張る! 絶対負けないよ!」
ウェ:レンガのセリフの元ネタは『○ケモン』という死者の都でも放映されているテレビ番組の劇場版の1シーンかららしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年06月28日 22:46   No.156006
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…122回       
名前:軍神マルス
パワー:25
出身地:神界
必殺技:マーベラスコンビネーション
データ:フィガロの命によりヒエン達に同行する事になった。前回判明したが正体はクウガである。
パートナー:紅蓮龍騎

マルス
「折角神族になったんだ・・・,この力,正義に使わせて貰う!
 覚悟しろ,帝都摂政の刺客め!」
ウェ:マルスとしてのクウガと普通の時のクウガはまさに二重人格のように違ったキャラになっているらしいゾ!


名前:蒼海護神セドナ
パワー:25
出身地:神界
必殺技:ディープ・ブルー
データ:海底の死者の都を護る女神に転生したソウガ。マルスの事を心配している為,フィガロからの勅命でヒエン達に同行する事に。
兄妹(パートナー):軍神マルス

セドナ
「アナスタシア様から頂いたこの地位と名前・・・,ヒエンちゃん達を護る為に使わせて頂きます。
 どうせ『水』の紋章は海底にあるんでしょうしね・・・」
ウェ:セドナになったソウガには新たに他の仲間達を水中でも呼吸できるようにする能力が備わったゾ!


名前:海皇ポセイドン
パワー:25
出身地:神界
必殺技:オーシャングレイヴ
データ:神界の海底都市と神羅万象世界の海底神殿を守護する海神の一人。正体はソウガとクウガの兄・カイである。
兄妹(パートナー):軍神マルス&蒼海護神セドナ

ポセイドン
「紋章か・・・,だがあそこにはガーディアンモンスターがうようよ居る。
 せめて寄って集られないようにしろよ・・・」
ウェ:カイの他にもクウガ達の関連者は殆ど第3神位以下の神族になったらしいゾ!


名前:海龍神レヴィアタン
パワー:25
出身地:神界
必殺技:オーシャンドライヴ
データ:神界の海底都市と神羅万象界の海底神殿を守護する海神の一人。正体はクウガとソウガの次兄・セイガである。
パートナー:海皇ポセイドン

レヴィアタン
「最近やけに紋章のある辺りから魔物が徘徊してきている。
 コイツは何かあったのかも知れない,気を付けろよマルス・・・」
ウェ:レヴィアタンはリヴァイアサンと同一のものらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年06月28日 23:00   No.156007
++ マイン (オリカ王子)…115回       
今回の物語は、紋章を求め旅立ったヒエン達紅蓮龍騎一行と別れ別ルートで紋章を探すトラルー達から始めよう。
トラルー達がオウガとソルに託した光と闇の紋章にはいかなる力が秘められているのであろうか。そして、ヒエン達は残り6つの紋章を無事手に入れられるのであろうか?

   ーリターンファイターズ第5章ー

 さて、こちらはトラルー、テントム、ウィンジャーの3人。インシュリン達には別な行動を任せ、3人だけで紋章を探す旅に出たのである。
「しっかし、紋章を探す当てはあるのか?」
「そういや、噂やとフォビドゥン一族が紋章の1つを先祖代々守っているそうでっせ」
「フォビドゥン一族?聞いた事ない種族だな」
「フォビドゥン、今のライブには似たような姿の仲間がいて海の底に都を築いているとか」
「その通りや。でも、最近紋章がある場所の近くでは凶暴で強いモンスターが出現して紋章には面識のある者以外は近づけんそうや」
「ふーむ、それは恐らくフラウ・マナカノンの発射による凄まじいエネルギー変動で休眠状態だったモンスター達が目覚めたのだろう。しかし厄介なことになったな・・・」
「せやけど、今ならワテも力になれまっせ」
「そうだね、月で偶然みつけたクリスタルがテントムを進化させられるアイテムだと分かった時には驚いたね」
「カブトムに進化できればそんじょそこらのモンスターには負けないもんな」
「そういうことや。ん?トラルーはん、タグが光ってまっせ」
「あ、ホントだ。えーと、あっちからだ」
「うわ、わけわかんねぇバケモンいやがる」
「数もそこそこだね。そんじゃ、モンスター達には悪いけど紋章はもらっていくよ!」
その時クリスタルが光った。その光で、テントムはカブトムに進化した。
「いきまっせ、メガブラスター!」
「よっし、道が開けた!」
「今の内!紋章よ、このタグに収まりたまえ!」
トラルーがタグを紋章が刻まれたクレーターに近づけると、紋章タグとなった。そのタグに収まっている紋章はというと、
「これは、時の紋章みたいだな」
「よし、早い内に月から離れよう。今はここには用はないからね」
「そうだな、またバケモンが追ってきてるし」
「ああ、待ってくんなはれ〜」
カブトムはテントムに戻ったのでスピードが低下したようである。追いつくのがやっとである。そして、次の目的地にワープした。

(58.88.137.37).. 2006年06月29日 05:19   No.156008
++ マイン (オリカ王子)…116回       
 次の目的地、それは帝都の外れにある小さな集落である。そこでも紋章の反応があった。
「この村で間違いないでっせ」
「タグも光ってるしな」
「ここは、オムニコンの村のようだね。さて、ここには何の紋章があるのかな?」
「おやおや、これはこれはトラルーさん。お久しぶりですなぁ」
「おお、これはこれはスプラングさん。久しぶりだね。君もここに来てたのか」
「せっかくの休養という事で、都会の喧噪が無い静かな場所を求めてここに来たんですじゃ」
「確かに、ここのオムニコン達はのんびりしてるしね。都会の喧噪なんて夢のまた夢」
「へー、この人が御隠居ことスプラングか。俺はウィンジャー」
「初めまして、ワテはテントムゆうんや」
「フォッホッホ、ワシは隠居ジジイことスプラングですじゃ。こちらがオーバーさん、こっちがホイルさんですじゃ」
「よろしくヨー!」
「よろしくな」
「あれ、オーバーとホイルって感じ変わった?」
「そうなんですじゃ。なんでも、この集落の近くにある紋章の力でパワーアップしたとか」
「その紋章はどこに!?」
「フォッホッホ、案内しますですじゃ。ついてきてくだされ」
こうして、スプラング達に案内されトラルー達は集落の外れの方にある山岳地帯にやってきた。
「ここに紋章があると?」
「その筈なんだヨー。確か、この崖の岩の中にあったような・・・」
その時、大地が割れ、切れ目から巨大なモンスターが現れた。果たしてトラルー達は紋章を手に入れられるのであろうか!?

 その頃、プロイツェンもまた動き出した。プロイツェン直属のエリート暗殺部隊「アイゼンアサシン」のメンバーの一部を送り込むのである。
「紅蓮龍騎共の予想目的地は把握しているだろうな?奴らは早いぞ」
「大丈夫、ぬかりはありません。スクリーム、クスイト、スパイナー、大至急スペースブリッジを通り紅蓮龍騎共を始末してこい!特にそのステルス能力があるからといって油断するなよ」
「そうだ。奴らの中にはミラージュコロイドをも見抜く奴がいる。常に最大限の警戒を怠るなよ」
「了解!必ずや紅蓮龍騎を始末してやります」
「ククク、あいつらを何も知らない内に終わらせてやる・・・」
「紅蓮龍騎を操ったら、あいつらビックリするだろうな。感動のあまり涙出るかもなぁ」
スクリーム、クスイト、スパイナーの3人は各々の心境を呟きながらスペースブリッジへ入り、そして強化型ミラージュコロイドを展開した。果たして、彼らの目的地=紅蓮龍騎の目的地とはいったいどこなのであろうか?

(58.88.137.37).. 2006年06月29日 05:41   No.156009
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…123回       
そしてヒエン達は『水』の紋章を探す為,マルス・セドナの護衛の元飛天地方の海岸にやってきていた。

「・・・本当に飛び込むの?(汗」
「うん,情報に寄れば交星地域より離れたポイントにある神殿の壁に『水』の紋章があるってセイガ兄さんが言ってたんだ。
 それに其処は兄さんの管轄だし,僕らでも容易くはいる事は出来るだろうしね」
「しかし・・・,水中ではどうも呼吸は出来ない。
 当てはあるのか?」

クウガ・・・今は軍神マルスが情報を提示するも,コウガ達には克服しがたい課題が。
・・・それもその筈,地上界で水中活動が出来ると言ったら,鎧羅族のテクノロジーを応用した者に限られるのだ。
それに天使族と神族なら問題ないのだが,コウガとレンガは死者の都にいたとはいえど,元が地上界の者であるので当然能力はない。
ダメ押しにこの前レンガが水球に閉じこめられて溺れたという経験もあり,どうも水中での探索活動は難しそうだ。
そんなとき,ソウガ・・・今の蒼海護神セドナが口を開く。

「・・・あ,唐突にだけど思い出した。
 あたし,神族に転生してから他の人にも水中活動が出来るようにする能力があったんだったわ」

ずるっっ

「・・・それを早く言ってくれ・・・;」
「あはは,長年使ってないもんだから忘れっぽくなっちゃったのかも〜ww」
「とにかく,その能力を使えば,水の中に潜っても息が出来るんだよね?」
「そうよ,それに一度海面に顔を出すまで効果は持続するから,切れる心配は無いわ」
「・・・それなら話は早い。
 早速その能力を使って私たちに能力を付与してくれ」
「OKw 任せてちょーだい☆ミ」

早速了承したセドナの杖から蒼い光が放たれ,光の球がヒエン達にぶつかったと思うと瞬時に彼女らの身体を上から蒼い光の帯が駆け抜けた。

「・・・これで良いのか?」
「うん,これでいいのw」
「何か信じがたい・・・;」
「だったら・・・ww」
「・・・ぅ,みんな,何でボクにそんな目線を・・・」
「答えは一つ,だな」
「ちょ・・・やめっ,うわぁぁぁーーーっっっ!?」
「そんじゃいっちょ豪快に・・・じゃーーーーんぷっ!!」
「全く,弾けるにも度があるものだがな。
 マルス,セドナ,私たちも行こう」
「そうね。 神殿まではあたし達で案内するわ」

結局,あの時の経験からどうにも信じがたいレンガは海に突き落とされ,その後を追って笑顔でコウガがダイブ。
それから数秒後にマルス・セドナ・ヒエンも海へ飛び込み,5人は水中へ。
初めはマルスとセドナ以外口を押さえたりしつつ息を止めていたが,徐々に気泡を吐き出してその苦しさから自分を解放する。
するとどうだろう,不思議な事にヒエン達3人は水を吸って呼吸をしている状態になった。
こうして無事にセドナの能力が働いた事が確認でき,ヒエン達はセドナとマルスの後について泳いでいった。

(219.169.212.198).. 2006年06月29日 21:18   No.156010
++ マイン (オリカ王子)…117回       
「おやおや?副長、客人が」
「客人だと?・・・あれは、紅蓮龍騎か?」
「どうしましょう?というか、紅蓮龍騎って何者なんです?」
「確か族長が知ってる筈だが。おい、族長呼んできてくれ」
「分かりました〜」
そしてヒエン達の接近を見守りつつ10分。
「すいませ〜ん、遅くなっちゃいました」
「ディープ、紅蓮龍騎が来るって本当かい?」
「はい、これを」
「・・・わお、ホントだ。でも何でまたこんなところに来るんだろ」
「きっと、ここの水の紋章に用があるんだ!そうに違いない!」
フォブルーの1人のこの一言が、周囲をざわめかせた。
「おいおい、紅蓮龍騎あるところ危険ありじゃないか!」
「この神界の海底都市と族長が世話になってる世界の海底神殿は繋がってるんだよ!?そいつらがこっちまで来たらたまったもんじゃないよ!!」
「あいつらがここに入る前に追い返そうぜ!さもないと、この一族の楽園まで荒らされる!!」
「そうだそうだ、紅蓮龍騎を追い出そう!」
ある者は怯え、ある者は紅蓮龍騎を敵対視する中一際大きな怒声が響いた。
「この、馬鹿野郎共!!悪いのは紅蓮龍騎ではなくそれをつけ狙う愚か者だという事をどうして理解できない!?それに、お前達が他のオムニコンよりも進化してきたのは、自分にとっての本当の脅威と戦う為だろう!!敵対視する者を見誤るんじゃない!!!」
「ぞ、族長・・・」
「では、我々はどうやってこの海底都市を守ればいいのでしょう?」
「全ての超警戒センサーを作動させろ。それでミラージュコロイドで隠れた敵も見つけられる。それで何かが引っかかれば戦闘用意。水の紋章の片方だけでも守り抜く」
「・・・正直この数では・・・。我らフォビドゥン一族は他の一族と比べて数が少ない。とても大群を相手にはしきれませんよ?」
「僕に似せたそのリフターは、ただの飾りか?」
「そんな事は、断じてありません!!」
「ならば信じろ。自分の力を、自分達の強さを。相手が悪ければ話は別だが、テラーコン程度が相手なら充分対処できるだろう」
族長ことフォビドゥンがそう言った時、警報が鳴り響いた。

(58.88.137.37).. 2006年06月30日 05:11   No.156011
++ マイン (オリカ王子)…118回       
 紅蓮龍騎を暗殺する為に送り込まれた刺客。それが警戒センサーに引っかかった。それは、紛れもなくスクリーム、クスイト、スパイナーだ。
「全く、海中散歩も楽じゃねえなぁ」
「そんな事言ってる場合じゃないでしょ」
「おっと、そいつぁ失礼したぜクスイトの兄貴」
「さぁ、ここで二手に分かれるぞ。クスイトは神界側の海底都市へ行き、紋章の片方を手に入れるのだ。もう片方は、私とスパイナーで紅蓮龍騎の体ともども回収してやる」
「分かった、一応メビウス5個小隊は借りていくよ」
「分かった、残り5個小隊は引き続き我々の管轄としよう。ゼロもそちらに回す」
そして、「アイゼンアサシン」部隊は二手に分かれ、それぞれが2つに分けられた紋章の一部を狙って進行した。

 まずはクスイト、ゼロ組。メビウス部隊が必殺のミサイルを発射する。目標は海底都市の一角。しかし、ミサイルは1つ残らず破壊された。
「何者!?」
「海底都市荒らす者、決して進行許さず・・・」
「さっさと立ち去れ、愚か者共!」
フォビドゥン一族だ。彼らは水中戦に長けた一族であり、この手の戦いでは並のテラーコンやオムニコンの数倍の戦闘力を発揮する。特にフォビドゥンは水中戦での能力が群を抜いており、水中戦はめっぽう苦手であるクスイトなど敵ではない。
「フォビドゥン一族、メビウス軍団にアタック!彼らを目覚めさせてやれ!どこかに洗脳装置が付いてる筈だ!」
「くそ、メビウス部隊、お前達もアタックだ!道を開け!」
戦いの幕開けだ。フォブルー達の特殊プラズマビームが火を噴き、メビウス達のミサイルが凄まじい爆発を起こす。しかし、メビウス達は元々空中で真価を発揮するテラーコンの為、水中戦ではフォブルー達と相性が悪いのだ。それはディープとゼロの戦いにも当てはまり、ゼロのガンバレルが水中ではあまり素速く動いてくれない。その為、ガンバレルを一機、また一機とディープのトライデントで破壊される。そして・・・。
「さぁ、これで奴隷生活ともオサラバできるぞ。我が友よ!」
ディープがゼロの背中の赤い装置を破壊すると、ゼロは動きを止めた。
「ん?なんで俺こんなとこにいるんだ?ディープもよ」
「こいつで操られてたんだ」
先程破壊した洗脳装置である。
「そうか・・・、それなら他の仲間達も戻してやらねぇと!」
同刻、メビウス達も次々と正気を取り戻し、和解したフォブルー達とメビウス達は攻撃を停止したのだった。一方、リーダー格同志の対決も終わりを告げようとしていた。

(58.88.137.37).. 2006年06月30日 05:38   No.156012
++ マイン (オリカ王子)…119回       
「さぁ、いい加減ここからお引き取り願おうか」
「このやろう・・・このやろおおおおおお!!」
突如クスイトの体が消えた。強化型のミラージュコロイドで姿を消したのである。だが、それもまた今のフォビドゥンには無意味であった。
「無駄だよ。ミラージュコロイドとはいっても、所詮実体そのものを消せるわけじゃない。水の流れから君の動きは手に取るように分かる」
そして鎌のニーズヘグを横に構えると、高速回転した。フォビドゥンの必殺技の1つ「ニーズヘグつむじ」である。回転中に接近したのか、クスイトが弾かれた。しかも重傷を負っている。
「この・・・こいつっ、こいつうううう!!!」
「いつぞやかのお礼をさせてもらうぜ、この遅れた反抗期みてぇなガキンチョめ!!」
応急処置ではあるものの、ガンバレルの修理をしたゼロとディープ、正気を取り戻したメビウス達。そしてフォブルー達だ。ガンバレルは分離させずにビーム砲としても使えるのである。
「いくぜ、一斉攻撃だ!」
ゼロのガンバレルキャノン、メビウスのバーンメルトミサイル、フォブルーとディープのフォノンメーザーが一斉にクスイトへ向けて放たれた。
「お、お前らいつの間に!?覚えてろ、いつか必ずこの復讐は果たしてやるぞ!!」
間一髪で回避し、クスイトは撤退した。残るは、ヒエン達に今にも攻撃をしかけんとするスクリームと、いつの間にやらジャミングウェーブ(紫)をコウガにかけたスパイナー。しかし、紫のジャミングウェーブには相手をスパイナーの思い通りに操る力がある。無論、コウガの体に異変が現れ始める。そして、始まってはならない惨劇が始まろうとしていた・・・。

(58.88.137.37).. 2006年06月30日 19:43   No.156013
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…124回       
「はぐぅっ・・・!?」

そしてそれは移動中に露わとなった。
コウガが突然頭を抱えて動きを止めた。

「・・・どうした?」
「・・・頭が重い・・・てか,何か・・・意識・・・が・・・」
「母さん! これ以上喋っちゃ駄目だよ!」
「この波動,プロイツェンの刺客の者ね!?」
「間違いないよ,どうやら強化型ミラージュコロイドで姿を隠しながら,コウガを操ろうと・・・!!
 ・・・其処だな,プロイツェンの刺客!」

コウガを苦しめる洗脳波の方向と,微かな水流の乱れを見抜き,マルスが剣を一閃。
その場にいた何かが弾き飛ばされたように水流が大きく乱れる。
しかしながら,コウガは俯いたままだ。

「・・・母さん・・・?」
「・・・殺して・・・くれ・・・!」
「え?」
「・・・殺してくれ・・・俺の身体はもう・・・俺の思い通りにはならない・・・!
 殺すか,逃げるか・・・どっちか選んでくれっ!!」
「な・・・コウガ!?」

そう,意識こそ薄らぎながらもまだはっきりしているようで,コウガは身体を操られているのだ。
その原因は先程隠れていた者であろう。
助けを求めながらもコウガは操られるがままに剣を振りかざし,ヒエン達に襲いかかる。
何とかかわすも,一振り来ればまた一振りと剣を振る手は止められない。

「くっ・・・どうすれば・・・」
「今更逃げるだなんて,母さんの凄い太刀筋からじゃ無理だよぉっ!
 それに,母さんを見捨てる事なんて・・・!!」
「愛しているが故の葛藤よね・・・」
「ああ・・・ボク達どうすればいいの・・・!?」

そうこうしている間にもコウガの攻撃の手は休む暇無くヒエン達に向けられる。
だが,まだ微かに残るコウガの意識がレンガとヒエンに檄を飛ばした。

「・・・そんな事で迷っちゃ駄目だ・・・,俺は死んでも,またヴァルハラから追いかけられる・・・。
 でももしかしたら・・・,アナスタシア様が転生させてくれるかも知れない・・・!
 結果が・・・どうであれ俺は・・・必ず戻ってこられる・・・!
 ・・・迷いを断ち切れッ,ヒエンちゃん,レンガ!!
 必ず母は,祖母は帰ってくるって言う・・・信念に従え!!」

その一言で,ヒエンは決心が付いた。
レンガに自分の決意を伝えるヒエン。

「・・・コウガに,死の安らぎを与えてやろう・・・!」
「・・・そんなっ・・・,母さんを殺せって言うの・・・!?」
「洗脳を解く方法が見つからない以上,こうするしか道はない・・・,コウガの言った事を信じろ!
 それでも私の父親か,それでもコウガの息子なのか!?」
「っ・・・」

ヒエンからも檄が飛ぶ。
二人の檄で,ようやくレンガの意志も固まった。
二人は剣を構え,突っ込んでくるコウガを待つ。
そして・・・

「がっ・・・」
「・・・ごめんね,母さん・・・」
「・・・宣言した以上は必ず戻ってこい・・・!
 それまで,何とかクウガ達と共に持ちこたえてみせる・・・!」
「・・・いいんだ・・・本当に・・・ありがとう・・・」

深々と二人の剣がコウガの胸に突き刺さり,貫いた。
安らかな表情を浮かべ,そのまま目を閉じるコウガ。
水中とは言え,レンガとヒエンの目に涙が溢れていた・・・。

「ぅっ・・・かあさぁぁぁーーーーーーん!!!」

(219.169.212.198).. 2006年06月30日 20:27   No.156014
++ マイン (オリカ王子)…120回       
「こうして、俺様のジャミングウェーブショーの最初の犠牲者は初代紅蓮龍騎だったとさ♪」
「予想以上の力だな、ジャミングウェーブは」
「ああ、だがこれはまだ序の口よ。これからもっと恐ろしいショーを見せてやるぜぇ。クククク」
再び背ビレ型パーツが光った。ジャミングウェーブだ。しかし、色は赤。赤には、相手の心を狂わせる力があるのだ。しかもそれは、すっぽりとヒエン達全員を包み込んだ。ヒエン達の心に異変が現れ始める。
「全員に効くかは分からねえが、2〜3人に効果がありゃ充分かもな」
「では、私は奴らに更なる傷を与えてやろう」
スクリームが動いた。ミラージュコロイドを全開にして、更に猛スピードで、最初にマルスに斬りかかり、致命傷を与えた。その直後にセドナにも致命傷を与える。その動きはまさに鬼神で、姿が見えない事もあってマルスやセドナですら対応しきれなかったようだ。
「隊長、あんがとさん。これで心置きなく残りの紅蓮龍騎も操れるぜ。まずは軍神と護神を消してやるぜぇ!」
再びジャミングウェーブを放つ。色は紫だ。そしてその標的は、なんとレンガとヒエンの2人だったのだ!コウガ同様、次第にスパイナーの操り人形と化すヒエンとレンガ。更には赤のジャミングウェーブの効果で全員まともな思考ができない。スパイナーのこの戦術は、まるで道化師のようである。果たして、この姿見えぬ道化師の魔の手から抜け出す方法はあるのだろうか!?そんな中、またしても道化師による犠牲者が・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月01日 07:45   No.156015
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…125回       
だがそれもマルスとセドナの前では殆ど変わらないに等しかった。
思考が停止している事を良い事に,強烈な拳の一撃でいとも簡単に二人を気絶させる。
心が乱れているとはいえ,流石は神族。
一瞬だけではあるが何とかまともな思考を持つ事が出来るようだ。

「まぁ少しは喰らったけれど,これでレンガちゃんとヒエンちゃんが操られる心配はない。
 後は,僕らでこいつ等をなんとかするのみ・・・」

そしてマルスは剣を抜いた。 更に左手に装備した楯を構える。
すると楯の5つの宝玉が光を放ち,赤のジャミングウェーブの効果を一時的に弱める。
この封印の楯はかつてのヒエンが使っていた光の楯と同じもので,宝玉が輝けばあらゆる魔法や洗脳波の効果を弱める事が出来るのだ。
フィガロから軍神マルスの名を与えられたとだけあって,クウガの判断力は生前以上に格段と上がっていた。

「楽しいショウもこれで終わりよ・・・!」
「光の楯に護られればお前達の攻撃などあまり効果はない!
 受けよ,我が正義の剣を!!」

そして光の楯に護られたセドナとマルスがスクリームとスパイナーの二人組に必殺技を繰り出した。

「究極連携奥義・マーベラスコンビネーション!!」
「ディープ・ブルー!!」

まずセドナが槍を振りかざした。
そこから発生した無数の氷の刃と槍が,同じ所から発せられる強力な水流と共に撃ち出される。
その流れに乗って勢いを付けたマルスがファルシオンの一閃を四方八方から繰り出した上に突き攻撃まで繰り出し,剣の舞とも呼べる程の華麗な剣劇を見せる。
そしてマルスが元居た位置の対岸で止まると,スパイナーの背鰭型パーツは粉々に砕け散った。
その直後,先程スクリームから受けた傷から血が流れ出る。

「・・・少し無理をしすぎたかな」
「兄さん・・・」

それでも何とか笑顔を見せるマルス。
神族の再生能力の速さは鎧羅族よりやや劣るが,それでもマルス達には元に鎧羅の血があるとだけあってなかなか早いものとなっている。
数秒後には流血も止まり,それから暫くして傷口も塞がった。
そしてセドナとマルスはヒエンとレンガを抱え,急いで神殿へ向かったのである。



その頃,神界の一角。

「・・・コウガか,洗脳波を解く為に自らを殺させるとは,大胆な決断をしたものだな。
 まぁいい,奴の生命力も強い意志も変わる事はない。
 クウガ達同様,転生させても良いな,アナスタシア」
『構いません,寧ろ私の方から転生を頼もうかと思っていました。
 トゥライ・・・いえロキ,ノルン3姉妹と共に彼女を相応しい姿へ転生させてあげなさい』
「承知した・・・」

「ヴェルダンディ,ウルド,スクルド,準備は整ったか」
「もっちのろん☆ミ トゥライ様が帰ってくるまでのその間に全部済ませちゃいましたぁw」
「ならいい,コウガの事を頼むぞ・・・」


研究室のような場所。
緑色の液体で満たされた硝子の管の中には休養している神族や傷を癒しに来た神獣達が眠っていた。
そしてその中に1本だけ,紅い液体のガラス管があった。
トゥライからノルン3姉妹に預けられたコウガの遺体は,この試験管の液体の中へ。
絶えず気泡が立ちのぼる中で,コウガの転生が行われようとしていた。

(219.169.212.198).. 2006年07月01日 20:32   No.156016
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…126回       
「では・・・転生を開始します」

長女・ヴェルダンディが装置らしいものにあるキーボードを素早く打鍵する。
次女・スクルドはディスプレイを見つつ他の場所のコントロールパネルを開き,制御を開始。
三女・ウルドが試験管内の様子を見つつ転生させる神としてのデータを少しづつ装置へ送信する。

数分後,気泡の量が増えコウガの服装などに変化が生じ始める。
白いバンダナはサークレットになり,彼女の耳には紅い宝玉のピアス。
紅い普段着はそのまま鎧のアンダーウェアと化し,その上から徐々に白銀の鎧が装着されていく。
最後に装着された兜には翼があしらわれ,彼女の翼も紅い翼と黒いコウモリの翼だったものが,純白の2対の翼と漆黒の2対の翼になった。
戦女神ヴァルキリーとして,コウガが転生を終えた瞬間だった。

「・・・やりました,成功です!」
「これでコウガも戦線に復帰出来るわね,姉様」

3人は喜びを分かち合い,すぐにトゥライを呼び寄せた。
トゥライも転生が済んだコウガの姿を見て納得がいく表情を浮かべる。
それから数時間後,試験管内でコウガが眼を醒ました。

「・・・っ・・・」
「目が覚めたか,コウガ」
「・・・トゥライ? そうか,此処は転生休養複合施設か・・・。
 俺も何とか,転生出来たんだな・・・」
「そうだ。 お前はクウガと似たような位置にある第3神位『ヴァルキリー』に転生した。
 これからは戦乙女として,幾らでも戦場へ赴ける。
 それにフィガロからの許可も貰った。
 すぐにでもクウガ達のところへ行っていい」
「・・・良いのか? お前とソウガの2人だけで・・・」
「此方にもまだリョクガ達が残っている。
 それに俺も,一撃で死ぬ程ぬるくはない」
「・・・それなら良いか・・・。
 じゃあ,後は任せるよ」

こうして瞬時にテレポートで地上界へ飛んだコウガ。
4対の翼で海上を飛行した後,飛天地方と中央都市の中間当たりで海中へ勢い良く突っ込んでいった。

(219.169.212.198).. 2006年07月01日 20:51   No.156017
++ マイン (オリカ王子)…121回       
         第2部
 マルス達が去ってから、怒りの声をあげては周辺の岩などに拳をぶつける者がいた。そう、先程背ビレ型パーツを粉々にされ、計画も台無しにされて怒りに震えるスパイナーだ。
「ちくしょう、ちくしょう、ちくしょおおおおおおおおおおおおおおお!!!許さねぇ、絶対に許さねぇぞあの神族共おおおおおおおおお!!!」
「少しぐらい落ち着いたらどうだ・・・。どんなに怒りに震えようと、力無き者は力ある者に勝てない。それに、リベンジしようにも切り札でもあるジャミングウェーブは使えないだろう」
その時、海底の一際巨大な岩が割れた。
「おやおや、なんか復讐心に燃えている叫びが聞こえると思ったらスパイナー君じゃないか」
「お、お前はキラードームじゃねぇか!!」
「お前、いつからそこにいたのだ?」
「プロイツェン様から海底探査の命令を受けてからずっとだ。君達は?」
「プロイツェン様から紅蓮龍騎を抹殺し、紋章を手に入れるよう命令を受けたからだ」
「な〜るほど。そんじゃ、僕も協力しようじゃないか」
「ホントか!?」
「ああ、君達、先程マルスやセドナにズタボロにされたと見える。だから、リベンジに協力してあげようと思うんだ。スパイナーとなら合体もできるしね」
「じゃあ、早速頼むぜ!」
「その前に傷を癒し、強化パーツを身に纏ってから、リベンジに向かおう」
「しかし、我々と同行していいのか?」
「大丈夫、ここら辺のデータはあらかた収集したし、そろそろ帝都に戻って報告しようと思ってたからね。お気遣いなく」
「よし、ではお前のラボ(研究所)に入ろう」
そして巨大な岩に偽装した、キラードームのラボに入り30分。出てきたのは・・・。
「よっしゃぁ、これで奴らを叩きのめしてやる」
「しかし、油断はするなよ。奴らも強い」
「分かってるって。このキラースパイナー様の敵がいるなら、眼前に呼んでもらったっていいぜ」
「では、行こう。体に融合して定着する装備、僕の最高傑作、魔黒装(ブラッド・ギア)もある事だし完全敗北はあり得ないよ」
「神族の再生力だかなんだか知らねぇが、再生が追いつかねぇ内にぶっ殺してやる」
「私達全員が魔黒装を装備していると知った時の奴らの心理を読みたくて仕方なくなってきた」
こうして、リベンジというより復讐へ向けて、新たな力を得たスクリーム達はマルス達を追った。そして、再び対峙する事になるのだが・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月02日 05:40   No.156018
++ マイン (オリカ王子)…122回       
新キャラ投下。

名前:キラードーム
パワー:10
出身地:神界・海底都市
必殺技:ジャイアントクラブ
データ:「アイゼンアサシン」の探査兵にして優秀な科学者。魔黒装と呼ばれる魔装備を発明し、自分自身もそれの1つ「クロウブラー(挟み込む剣)」を持つ。またスパイナーとの合体能力も持ち、合体すると砲撃装備の威力が跳ね上がる。
所属:アイゼンアサシン
セリフ「神族共め、1人残らず魔黒装の餌食にして、神界を破滅させる礎にしてやる・・・!」
豆知識「キラードームは優秀な発明家ではあったが、その思想が危険だった為に神界から追放された過去への恨みを持っているらしいゾ!」

名前:キラースパイナー
パワー:20
出身地:なし(合体戦士であるため)
必殺技:ジェノサイドウェーブ
データ:スパイナーとキラードームが合体した姿で、両者のパワーがそのまま同化した為憑依合体なみのパワーを持つ。ジャミングウェーブの出力と威力が向上し、神族の者でさえも完全に操り人形と化す。
敵対者:神族
セリフ「てめぇら、あの時の復讐をさせてもらうぜ!おらおらおらおらぁ!!」
豆知識「合体中は、全ての武器の使用権がスパイナーに集中するらしいゾ!」

名前:ブラッドスパイナー
パワー:40
出身地:なし(合体戦士であるため)
必殺技:滅亡の魔黒(ブラッド・オブ・デス)
データ:キラースパイナーが更に「ハーヴェスター(狩りとる刃)」と「クラウブラー(挟み込む剣)」を装備して戦闘力を倍増させた姿。魔黒装の部分が異様に禍々しく変化しており、その破壊力はいかなる装備をも衝撃波だけで粉砕する程にまで上昇している。別名「魔装の道化師」。
ライバル:神族
セリフ「すげぇ、まるで奴らがハエみてぇに思えちまうじゃねぇか。これが魔黒装か・・・!!」
豆知識「魔黒装の力で、ジャミングウェーブから逃れられる者は誰1人いなくなったらしいゾ!」

名前:ブラッドスクリーム
パワー:40
出身地:不明
必殺技:絶望の二刀(ディスパイル・ダブル)
データ:スクリームが「アンサラー(応えるもの)」と「ディスパイラー(絶望を招きしもの)」を装備して尋常ではない戦闘力を身につけた姿。魔黒装の力で隠密性も急上昇し、水中ですら彼をみつけられる者は無きに等しくなった。
敵対者:神族
セリフ「ほう・・・これは凄い・・・力がみなぎるようだ・・・」
豆知識「魔黒装は装着者の体と同化している為、持ち主以外は絶対に外せないらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月02日 06:21   No.156019
++ マイン (オリカ王子)…123回       
 さて、ここで話をトラルー達に戻そう。大地の切れ目から出現した巨大なモンスターを相手に、苦戦を強いられていた。その戦闘力は、数値化するなら12ほどはあろう。ちなみに、トラルー達の探し物である紋章はそのモンスターの後ろにある。
「くそー、なんとかしてあの紋章を手に入れたいけど・・・うわっ!テントム、君も進化して加勢してくれぇ!」
「はいな!」
テントムがカブトムに進化し、至近距離からメガブラスターを叩き込む。しかし、その固い体の前にはあまり効かなかった。逆に弾き飛ばされる。
「ならば、この隠居ジジイのスーパーな攻撃を受けてみよ!」
アタックブースターでパワーアップしたスプラングがモンスターに強烈な攻撃を浴びせる。しかしこのままでは終わらなかった。そう、モンスターは1匹だけではなかったのだ。合わせて3匹も。
「な、なんということじゃ!これではワシでもヤバイですじゃ!ふぉぉぉ!!」
「御隠居!」
「今助太刀します!」
「僕だって!」
オーバーとホイルが連携技を、トラルーがマルチパラソルとの合体技をそれぞれ炸裂させるが、それでもモンスター達は倒れない。今のところ、倒せたのはスプラングが倒した1匹のみ。そのスプラングも残りの2匹に押さえ込まれている。
「まだまだ終わりまへんでぇ!」
カブトムが再び突撃するが、今度は思いっきり吹き飛ばされた。だが、その先には紋章があった。
「!あれは風の紋章!その岩にあったのか!だとすると・・・まさか!」
トラルーは勝利を信じた。何故なら、カブトムは風の紋章の力で更に進化できると知っているからだ。
「おおおお、なんや、力が沸いてくる・・・!」
そして、トラルーの思っていた通りカブトムは更に進化した!
「やった、アトラーテリムの復活だぁ!」
カブトムの進化系、アトラーテリム。彼は背中の羽が甲羅のような形状に変化し、角も先端の突起部が4本に増えている。そして、全体的に赤い色になっているのだ。戦闘力は、テントムのときの2倍以上になっている。その勇士は、モンスター達を震え上がらせた。
「さぁ、形勢逆転や!ホーンバスター!!」
角に生じた電磁エネルギーが強力なビームとなってモンスター達に迫る。モンスター達は回避行動に移ったが、それでもビームからは逃げきれず、2匹とも墜落した。こうして、風の紋章はトラルーのタグに収まり、アトラーテリムはテントムに退化したのだった。

名前:アトラーテリム
パワー:12
出身地:なし(進化系のため)
必殺技:ホーンバスター
データ:カブトムが「風の紋章」の力で超進化した姿。攻撃力と防御力が急上昇し、戦闘力も跳ね上がった。ホーンバスターは突撃にも応用可能。
親友:トラルー
セリフ「この力で、あの馬鹿摂政を倒すんや!」
豆知識「アトラーテリムの大きさはデストロイの半分程度らしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月02日 07:04   No.156020
++ マイン (オリカ王子)…124回       
 新装備を身に纏い、異様に禍々しくなったスクリーム達。彼らの戦力は、魔黒装によってほぼ倍増している。「アンサラー」と「ディスパイラー」を装備して暗黒の二刀流となったブラッドスクリーム、新戦力キラードームと合体し、更には「ハーヴェスター」と「クロウブラー」を装備してジャミングウェーブの力を急上昇させたブラッドスパイナー。特にブラッドスパイナーのジャミングウェーブは、逃れられる者が誰1人いなくなったと言ってよい。魔黒装の力で更に洗脳力が高まり生じたスペックだ。
「さあ、行くぜぇ!!」
目指すは海底神殿。そこにヒエン達はいる。そして案の定すぐに彼女らと対峙することになる。だがヒエンとレンガは気絶したままなので、実質上動けるのは負傷しているマルスとセドナだけ。そこへ容赦なく魔黒装の猛威が襲い来る・・・。
まず攻撃したのは復讐心に満ちているブラッドスパイナー。右腕のハーヴェスターが早速襲いかかる。マルスがその剣技でどうにかしのぐが、
「その剣と盾が邪魔なんだよぉ!!マルス!!」
キラードームの腕に装着されているクロウブラーがマルスのファルシオンと光の盾をバラバラに切断してしまう。恐るべき切れ味だ。そして暗黒の魔力を刃に変えたハーヴェスターの斬撃がマルスにクリティカルヒットし、キラードームの砲撃装備でどこかへ吹き飛ばされてしまう・・・。
一方、セドナもまたブラッドスクリームに追いつめられていた。それもその筈、アンサラーとディスパイラーの二刀流で既に槍もバラバラにされ、そして更なる深手を負ってしまっていたのだ。
「今度こそくたばってもらおう・・・。貴様らはプロイツェン様には危険すぎる!!」
最後のあがきも虚しく、アンサラーとディスパイラーの斬撃によりセドナもまたどこかへ飛ばされてしまった。
「さぁて、とっととあの女どもを・・・って、いないだとぉ!!?」
「何故だ・・・我々の戦闘はものの数秒で終わった筈・・・。あの数秒で、奴らが目覚めて逃げ切ったとも思えん」
その理由は1つだった。あの数秒の戦闘の間にヒエン達を救出した者がいたのだ。

(58.88.137.37).. 2006年07月03日 20:01   No.156021
++ マイン (オリカ王子)…125回       
ヒエン達を救出した者、それはフォビドゥンとフォブルー小隊(構成人数は3人)だった。2人で1人を運ぶという形でヒエンとレンガを海底神殿に運んでいたのだ。海底神殿のある場所に辿り着き、ホッと一息。無論、ヒエン達は気絶したままだが。
「やれやれ、どうにか運びきったよ」
「マルスとセドナの頑張りのおかげですね」
「あの2人にも捜索隊として2個小隊ほど送った方がいいかね?」
「そこはディープ副長が勝手に判断するでしょうよ」
「そうだねぇ。それに、ヒエン達も目を覚ましたらビックリするだろうね」
「確かに、目が覚めたら目の前にお望みの品があるなら誰でもビックリするでしょう」
「だが、肝心のタグは持ち主の意思でしか反応してくれない。ここは紋章の欠片を1つにして待っているしかないなぁ」
そう、ここは海底神殿の紋章の間である。そしてフォビドゥン達はあらかじめ神界の海底都市にあったもう一つの欠片を持ってきていたのである。タグが反応した時に、すぐに紋章が1つになるように。そして・・・。
「あ、タグが光り始めてる!」
「ということは、もうじきお目覚めかな」
紋章とタグが引かれ合う光で、ヒエンとレンガは目覚める事になる。その後、フォビドゥンは水の紋章の事、マルスとセドナが魔黒装を纏った敵によって倒され行方不明になった事、そして今いる場所が海底神殿の最下層である事をヒエン達に告げた。
「この紋章は、君にこそ相応しい。だから、いずれ必要になるその時まで、大事にしてほしい」
フォビドゥンはこう言いながら、1つになった水の紋章タグをレンガに託したのだった。新たな力の目覚めを信じて。

(58.88.137.37).. 2006年07月03日 20:15   No.156022
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…127回       
「・・・母さん・・・それにクウガさんとソウガさん,大丈夫かな・・・」
「・・・クウガ達ならきっと強くなって帰ってくる。
 光の楯と光の剣は,幾ら打ち砕かれようと再生する。
 そして神族が望まぬ限り不老不死であるように,私たちの意志も永遠に失われる事はない・・・」

紋章を見つめ,レンガが呟く。
ヒエンの励ましに答えたかのようにレンガにも笑みが戻った。

「母さんの事待ってられなくて残念だけど,行こう。
 クウガさんが教えてくれた情報に寄れば,ヒエンちゃんに相応しい炎の紋章が,バハメキアの住んでいた辺りにあるって言うんだ」
「火山地帯の支配者の住む場所だな。
 其処にはコウガの母者のパートナー精霊・レッカの子孫が居るはず。
 その者達の力を借りれば,バハメキアとも和解出来るかも知れないな・・・」

こうして,レンガとヒエンは紋章を手に飛天地方へ向かった。


その頃,神殿付近では・・・

「ヒエンちゃんとレンガが居ない・・・それにくぅとソウガがやられてる・・・どういうことなんだ?」

コウガ・・・いやヴァルキリーが神殿の入り口前に倒れたマルスとセドナを見て,レンガとヒエンが居ない事に疑問を抱く。
バラバラに切断された光の楯と剣は既に再生が完了し元の姿を取り戻していたが,剣の刃には多少の刃こぼれがあった。
それにマルスもセドナも全身傷だらけで,まだ出血は止まっても傷口が塞がっていない状態である。

「・・・プロイツェンの奴,刺客を放ってくぅ達をこんな目に・・・許せねぇ・・・!」

ヴァルキリーはマルスとセドナを抱えて,近くの小島へ上陸した。

(219.169.212.198).. 2006年07月04日 21:33   No.156023
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…128回       
「・・・しっかりしろ,くぅ! ソウガ!」
「・・・っ・・・! レンガちゃん! ヒエンちゃ・・・あれ,此処は・・・?」
「っ・・・アイツ等・・・何処に行ったの!?」
「落ち着いてくれ,くぅ,ソウガ! 俺だよ俺!!」
「・・・コウガ・・・?
 自分で言った通り,神族に転生したの・・・?」
「ああ,俺は戦乙女ヴァルキリーとして蘇った。
 それでヒエンちゃん達を探しに此処まで来た訳なんだが,神殿の入り口付近で二人とも倒れているのを見つけてさ・・・」
「そうだったの・・・」
「それより・・・アイツ等って?
 レンガ達は何処へ行ったんだ?
 それにお前等が易々と倒されるなんて,どうして・・・」
「プロイツェンの刺客である事には間違いないよ。
 でも・・・1回目に戦った時とは様子が違った。
 『魔黒装』とか言う装備を付けて襲ってきたし,そこから酷い憎しみと怒りがエネルギーになっているような歪んだ闇の波動を感じたんだ。
 奴らの装備している武器の切れ味も鋭くて,今は再生しているファルシオンと封印の楯もバラバラにされて・・・」
「それにあたしの槍もよ。
 此処までバラバラにされて,再生したら刃こぼれが酷いもの・・・。
 飛天地方にこっそり立てた鍛冶小屋で鍛え直さなきゃ,戦線復帰は無理だわ・・・」
「そんな酷い事が・・・」
「でも,ヒエンちゃんは間一髪の所で誰かが助けてくれたみたいなんだ。
 あの姿・・・もしかしたらフォビドゥン君かも知れない」
「ラピ君のお仲間が助けてくれたんだな,良かった・・・」
「今頃紋章を手に,次の場所へ向かって居るんだと思うわ。
 兄さんが次の場所をあらかじめ教えて置いてくれたの。
 バハメキアの居る辺りだし,レッカの子孫さえ探せば何とかなりそうよ」
「んだ・・・だけど,今は武器防具の修復が先決。
 どうせ飛天地方にあるなら修理が終わってからでも急げば間に合うはず。
 きっとガルータに頼めば道案内してくれるさね・・・」
「・・・わかった,それじゃ僕の工房へ急ごう」

マルス・セドナとの会話を終え,ヒエン達の無事と敵勢力の新たな力の事を聴き,ヴァルキリーは決意を新たにした。
その為にも先ずは傷ついた武器防具を鍛え直さなければならない。
ヴァルキリー達は飛天地方の火山の麓にある鍛冶小屋へ向かった。
そして,小屋にあらかじめ備えてあるレアメタルで,修復を開始したのである・・・。

(219.169.212.198).. 2006年07月04日 21:34   No.156024
++ マイン (オリカ王子)…126回       
         第3部
「こちらフォビドゥン、トラルーどうぞ」
「こちらトラルー、どうした?」
「先程ヒエンとレンガが飛天地域の火山地帯へ向かった。安心しなよ、彼女らは軽傷だ」
「それは安心。向こうでバハメキアと一悶着起こらなければいいが・・・。ところで、コウガ達他のメンバーは?」
「それが、僕らが駆けつけた頃にはヒエン、レンガ、マルス、セドナの4人しかいなかったし、しかも敵さんはというとあの魔黒装を装着してた。それでマルスとセドナは秒殺といってもいいくらいの速攻で倒されちゃったから保護できたのはヒエンとレンガの2人だけ。マルスとセドナは現在行方不明だ」
「消息は飛天地域側にいる仲間が後に伝えてくれるだろうからいいとして、問題は魔黒装だな。確か幼い頃、まだヴァルハラで生活していた頃にメモリーに納めていた記録によるとそれを造り上げたのは科学者のキラードームだ」
「キラードームっていえば、優れた頭脳を持ちながら思想が危険すぎた為に帝都から追放された奴だよね」
「ああ、そして彼が追放前に最後に発明したものこそが、怒りや憎しみ、野心といったものを強大な力に変換する特殊装備『魔黒装』なんだ。彼の追放が決まった日に全て処分しようとしたら、彼は自分自身が魔黒装を装着し、圧倒的なパワーで兵士を皆殺しにした上に全ての魔黒装を持ち去り逃走したという」
「しかし、それを何故プロイツェンは自分の精鋭部隊に組み込んだんだろう?」
「簡単なことさ。プロイツェンは利用できるものは全て利用する野心家だ。野心家にとって他人の経歴なんざどうでもいい。利用価値があれば存分に利用し、用がなくなれば捨てるだけ。恐らく魔黒装の量産を計画しているんだろう」
「んなことされたらたまったもんじゃないよ」
「そのとおり・・・なんだけど、よりにもよってキラードームもまた野心家であると聞く。果たして完全にプロイツェンの手下になっているだろうか?向こうで一悶着起きてくれればこっちとしては好都合なんだけどね」
「共倒れ希望・・・?まぁこっちとしては呆れた野心に付き合う気は全くないしね」
「それもあるけど、やはり密かに進行してあの馬鹿親父をギャフンと言わせてやらねば。どうせ紅蓮龍騎の活躍見て嫉妬してるだけだし」
「うわ、分かってらっしゃる。流石は息子・・・」
「嫌だけどね。じゃあ、こっちはこっちでもう一つ紋章を探した後にそちらさんに合流するとしよう。交信終わり」
そして、トラルー、テントム、ウィンジャーはスプラング達と別れ再び3人で旅に出たのだった。

(58.88.137.37).. 2006年07月05日 04:43   No.156025
++ マイン (オリカ王子)…127回       
 一方、こちらは神羅連和国の飛天地域・火山地帯。とある火山の麓で一息ついている者が2人。
「あ〜、暑い!暑すぎるぜ!」
「火山地帯なんだから仕方ないやろ。それより、ここで間違いないのかね?」
「ああ、先程ブレンとモールから偵察結果の報告があったんだが、それによれば間違いなくこの火山に炎の紋章があるとのことだ。ところでホイックさんよぉ、暑さで音をあげてんじゃねぇだろうな」
「なにをおっしゃる、そちらこそ既にバテバテじゃないか。音をあげてるのはどっちかなニトロ君」
「じゃあ我慢比べでもやってみるか?受けて立つぜ」
「我が輩の我慢っぷりを見て驚いても知らんぞ。
・・・ってそんな事してる場合じゃないだろ!」
何故か我慢比べの話になってしまったこの2人、ニトロとホイック。彼らは帝都の内部情報に詳しく、帝都でプロイツェンが紅蓮龍騎の抹殺を企んでいることも既にお見通しであった。ホイックはホイルの父親で、キラードームにも負けない頭脳を持つ。彼らはビークルモードに変形し、一足先に火山内部に入ったのであった。

(58.88.137.37).. 2006年07月05日 04:58   No.156026
++ マイン (オリカ王子)…128回       
キャラ投下。でも新キャラは1人だけだったり。

名前:ホイック
パワー:6
出身地:神羅連和国・鎧羅地域
必殺技:テックミサイル
データ:鎧羅地域出身の交星族で、長年エンジニアを務めている大ベテラン。科学者でもあり画期的な発明をすることも。ユニークな喋り方が特徴。
息子:ホイル
セリフ「我が輩も強力な助っ人になりまっせ」
豆知識「かつてホイックは発明家としてキラードームの良きライバルだったらしいゾ!」

名前:ニトロ(カラミティ)
パワー:10
出身地:神羅連和国・飛天地域
必殺技:スキュラ
データ:神羅連和国で鳴りをひそめていたがホイックの帝都摂政の陰謀の報告に黙っていられず再参戦。後にフォビドゥンと同様の能力を入手。
仲間:ホイック
セリフ「ライブも頑張っているときに休んでられるかってんだ!」
豆知識「ライブやニトロが得た能力は『スライドフォーゼ』と呼ばれるらしいゾ!」

名前:ブレン
パワー:6
出身地:神羅連和国・鎧羅地域
必殺技:ミキシングキャノン
データ:他のスピリットロン共々鳴りを潜めていたが、ニトロやモールと共に再参戦。右腕のミキサーはホイックによって強化された。
仲間:モール
セリフ「作業は終わりか、いい汗かいたぜ」
豆知識「ブレンとモールは鳴りを潜めたとはいっても建設作業には引っ張りだこらしいゾ!」

名前:モール
パワー:6
出身地:神羅連和国・鎧羅地域
必殺技:ジャイアントドリル
データ:ブレンや他のスピリットロンと共に鳴りを潜めていたが、ニトロやブレンと共に再参戦。ブレン同様ドリルはホイックによって強化された。
仲間:ブレン
セリフ「建設作業ばかりで退屈してたんだ、俺も付き合うぜ。紋章探し」
豆知識「モールは地底探査にも適しているらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月05日 05:22   No.156027
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…129回       
カァーーーン! カァーーーン! カァーーーン!

「せいやっ! たぁっ! せりゃぁっ!」

工房内に剣を打つ音とマルスの気合いの声が響く。
赤々と熱された剣の刃にマルスが黒い大きなハンマーで打撃を加えているのだ。

手始めにファルシオンの柄から刃を抜き出し,一度全て溶かす。
それから足りない分だけレアメタルを加え,型に入れて少し冷ました後に今の工程を何度も熱しつつ繰り返すのだ。
鍛錬開始から約3時間,ようやくマルスのファルシオンは新たに蘇った。
そしてそれからまた約2時間程掛けて,セドナの槍も見事に蘇る。
防具も壊れた箇所のみ鍛え直し,最後にミスリル銀でコーティングしてから魔導文字を刻んで,全ての工程が完了した。

「・・・ふぅ,終わったよ。
 今回はミスリルコートもして,魔導文字も刻んだから魔力の伝わりが少し良くなっているかも知れないね」
「有難う,兄様。
 これで少しでも魔黒装の奴らに痛い目見させてやれればいいけれど・・・」
「あ,そう言えば・・・この俺の鎧は魔黒装と対になるとかって,トゥライが教えてくれたっけ・・・」
「それ本当なの!?
 魔黒装と違って,紅蓮龍騎元来の信念の強さと善意が力になるって訳ね・・・」
「ああ,それに記述に寄ればこの鎧の名は『光龍装』と言うらしい。
 あのサイガ達が力を解放して纏った黄金の鎧も,装らしいんだがな・・・」
「そうなのか・・・それで,『光龍装』は今のところ装備しているのはコウガと第1神位以上の神族だけなのかい?」
「どうやらそうらしい。
 だけどな・・・,材料があれば名匠であれば鍛錬して作る事は可能だ。
 それに紋章と反応出来るように作れば・・・」
「大きな力になる事は間違いないわ・・・」
「それじゃあ,材料さえ集めれば僕でも打てるの?」
「当たり前だよ,くぅは神界随一の名匠だし。
 そしてその材料も此処に少しはあるみたいだから,オウガの分だけは作れるかも知れない。
 ・・・此処の小屋に『ヒイロニウム』は準備してあるのか?」
「ヒイロニウムか・・・,あれは希少価値が高いから,楯を一つ作れる分だけ取って置いてあるんだ。
 多分プロテクタータイプでなら,鎧も打てるかも知れないね」
「あ,でも何か最近近くでヒイロニウムらしい純白の鉱石が沢山ある場所見つけたわ。
 プラチナも混ざっているかも知れないけれど,もしかしたらミスリルと組み合わせて凄い鎧が打てるかも知れないわ」
「よし,それなら話は早い。
 さっさとその鉱石の転がってる場所に行って,材料調達してこよう」

コウガの話を聞き,新たな鎧を討つ事を決めたマルス。
3人は工房近くの鉱石の転がっているという場所へ急いだ。

(219.169.212.198).. 2006年07月05日 21:50   No.156028
++ マイン (オリカ王子)…129回       
 さて、ここは火山内部。
「よう、偵察から戻ってきたぜ」
「御苦労さん。さぁ、モール君、ブレン君、偵察結果を報告してくれたまえ」
「やはり紋章の周りには火炎モンスターがウロチョロしてやがる」
「しかも実力はバハメキア級かそれ以上だから俺達だけではどうにもならんな」
「どうする?やっぱ紅蓮龍騎を連れてきた方がいいんじゃないか?」
「そうだな・・・。よっしゃ、我が輩達は暫くここで待機していよう」
「なにぃ!?天然我慢大会会場みたいなとこにいつまでもいたら武器とかの回路がおかしくなっちまうぜ!正気か!?」
「ああ、モールの言うとおりだホイック。そんでもってここから離れるべき理由がもう一つある」
ニトロ達の存在に気づいたモンスター達が襲いかかってきたのである。
「こいつぁヤバイぜ!さっさと火山から脱出し、紅蓮龍騎と合流してから出直そう!」
ニトロの指示で火山から脱出した一行。しかし、彼らの目的はあくまで紋章を手に入れることである。
「さて、これからどうするか」
「目的地を変えるか?」
「しかし、どこに行くか・・・」
「ちょいまち。あそこに鍛冶屋のようなものがある」
ホイックが存在に気づいた鍛冶屋、それは先程までヴァルキリー、マルス、セドナがいた工房である。
「おじゃましまーすって、誰もいねえのかよ」
「留守なのに鍵もかけないとは、不用心な」
「いったいどこのマヌケだ?こんなミスするの」
「まぁまぁ、そんな事より興味深いものがある。ほら、この装備品たちだよ」
ホイックが興味を示したのは、マルスのファルシオンと封印の盾、セドナの槍だった。
「こいつにちょこっと細工してやれば、魔黒装の魔力を弱められる筈」
「ってオイオイ、いいのかよ?人様のものを勝手に細工して」
「大丈夫大丈夫、別にこれは紅蓮龍騎を助ける為の細工なんだし、誰がやったかなんてバレやせんて」
こうして、ホイックは一瞬のうちに、ファルシオン、封印の盾、槍に特殊な細工を施した。
「これでよし。うまくいけばヒイロニウムや紋章の力と共鳴して魔黒装を消滅させる事ができる」
「うまくいかなかったら?」
「力が暴走して、周囲の者全てを瀕死状態にさせる結果になるかもしれない」
「とにかく、すぐここから逃げようぜ。誰か来た」
「ありゃぁ噂のマルスにセドナだよ。もう1人は誰か我が輩も知りたいがね。おや?姿はコウガに似ているような・・・?」
ホイック達は工房から出て、その裏に隠れてヴァルキリー達を見守る事にした。マルスは無事新たな鎧を討つ事に成功するだろうか?その頃、工房に何者かが近づいてきていた・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月06日 05:34   No.156029
++ マイン (オリカ王)…130回       
「やれやれ、仲間から通信が来てこの位置が分かったわけだが、まさかこんな火山地帯だとは思わなかったな」
「まぁいいでしょう。これもインシュリン姫のためになる行動なんですし」
「そうだな、インシュリン姫万歳!だしな」
「で、この工房に彼らはいるんですよね?」
「そう、オレ達のお目当てはこの工房の中にいる筈なんだ」
「そんじゃ、俺が突破口を開いてやるぜ隊長!」
「この・・・大バカ野郎ーーーーー!!」
「ぎゃあああああああああ!!」
「いきなり特攻するバカがどこにいる!?これは戦闘じゃないっつー事を肝に銘じておけバカ野郎が」
「ス、スイマセン隊長!!」
「まったく・・・いつになれば戦闘と会談の区別がつくんですかグレスト。僕なんか千年の間にここまで礼儀正しくなれたというのに」
「その礼儀正しさを分けてほしいくらいだぜ、ファルスト」
「バカな事言ってんじゃねえよグレスト」
「バカバカうるせえよジェイヤー!!」
ズキューン!(発砲)
「・・・本当にバカですねグレスト・・・。ていうか隊長、発砲した音で彼らの作業の邪魔になったらどうするつもりです?」
「え?いや、あの、その・・・」
「取り敢えず隠れるか・・・。ホイックが手招きしてるし」
「しかし、なんでまたあんなに鉱石を集めてきたんだろうな」
話は、ホイック達がヴァルキリー達の工房に入る前に遡るだろう。交星族一同が知るよしもないだろうが・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月06日 05:55   No.156030
++ マイン (オリカ王)…131回       
またまたキャラ投下

名前:ジェイヤー
パワー:7
出身地:ヴァルハラ
必殺技:プラズマブラスター
データ:「インシュリン親衛隊」の隊長で、スペースシャトルに変形する。かなり変わった性格をしており、戦闘を「パーティ」と呼ぶことも。
部下:グレスト&ファルスト
セリフ「さぁさぁ、パーティの主催者はどこだ?」
豆知識「インシュリン親衛隊は、あまり大きな団体ではないらしいゾ!」

名前:グレスト
パワー:10
出身地:神羅連和国・獣牙地域
必殺技:ツォーン
データ:千年の時を何事もなく過ごしていたが、インシュリンに一目惚れし「インシュリン親衛隊」のメンバーに。勇猛な戦士ではあるがバカ。
仲間:ファルスト
セリフ「インシュリン姫バンザーイ!」
豆知識「グレストはインシュリンの執事になりたいらしいゾ!」

名前:ファルスト
パワー:10
出身地:神羅連和国・飛天地域
必殺技:アフラマズダ
データ:グレストに付き添って「インシュリン親衛隊」に加入。千年の時を経てなかなか礼儀正しくなった。暴走気味なグレストの補佐役。
仲間:グレスト
セリフ「紋章ですか。インシュリン姫の行動には直結しないけど、トラルーの意思なら協力しよう」
豆知識「ファルストは礼儀正しくなったとはいえあまり敬語を使う事はないらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月06日 17:51   No.156031
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…130回       
「いやー,こんなに沢山取れるとは思わなかったなぁ〜ww」
「うん,それに精製結果が殆どヒイロニウムだったのは運が良かったからかな」
「そういや・・・近くに客人が入った跡があるみたいね」
「うーん,この近くに来るとしたらトラルー君達しか考えられないよ。
 多分火山調査したその後に,此処まで涼みにでも来たんじゃないかな」
「んだw 多分そうっしょ,あんな暑い所に長時間居たらメカの回路イカレるだろうし・・・」
「とにかく,これだけ大量にヒイロニウムが手に入ったんだ。
 早速仕事に取りかからせて貰うよ」

モール達が退出してから数分後,眩しく白く煌めく金属を手にヴァルキリー達が帰ってきた。
帰ってきてからすぐに精製したヒイロニウムをマルスに託し,2人は少し紅茶を飲みながら待っていた。

「あぁ・・・そういや,さっきのミスリル銀加工とは別の魔力がファルシオンと封印の楯から感じられたな」
「もしかしたらあの子達の仲間の誰かが,何かアタシ達に有利な細工でも施したのかも知れないわね」
「まぁそれが魔黒装に勝てるものなら良いんだけどな・・・;」

それから数時間雑談で盛り上がるセドナとヴァルキリー。
マルスが鎧を打ち終えた頃にはすっかり茶菓子も少ない状態になっていた。
しかしながらあの時の砲撃音はマルスのハンマーの音と重なって聞こえずに済んだようである。

「ふぅ,出来たよ。
 これでオウガさんを呼べばヒエンちゃんにも強い力を与えてくれるかも知れない。
 後は火山地帯へ行くばかりだね」
「そうね,それにソルも言えばすぐ駆けつけてきてくれるわ」
「よし,それじゃあ茶菓子も食って紅茶も飲んで元気になった事だし,行くとするかw」
「そうだね,僕もかなり体力を消費したけれど,此処までぴんぴんしてるから大丈夫,直ぐにでも行こう」

マルスも鍛冶が終わった直後だというのにまだ体力は十分にあるようだ。
それにヴァルキリーとセドナは紅茶に茶菓子の力ですっかり元気になっていた。
この体力十分な3人は鍛え直した武器防具と『光龍装』の鎧を持って火山地帯へ急いだ。
オウガとソルが飛天地方の上空を南下していったのはヴァルキリー達が火口付近に着いたその後である。
そしてそれより1時間程前に,ヒエンとレンガも火口へ到着していたのだった。

(219.169.212.198).. 2006年07月06日 21:52   No.156032
++ マイン (オリカ王)…132回       
「そんじゃ、我が輩達も行きまっせ!」
「今度はジェイヤー達も一緒だし、紅蓮龍騎が既に火口にいるから問題ないだろう」
グレストとファルスト以外は全員ビークルモードに変形し、火口へと急いだ。ホイックはスポーツカーに、ジェイヤーはスペースシャトルに変形する。どちらも機動性が高いものだ。そして数分後に火口へと到着した。
「みんな、回路の冷却システムは大丈夫かね?」
「ああ、問題なしだ」
「よし、ここで二手に分かれよう。グレスト君とファルスト君はこのまま入り口から進行してくれたまえ。我が輩達はモール君に穴を掘らせて地下から進行するから」
「了解だ。俺達なら火山内部でもへっちゃらだもんな」
「それに君達のメカが火山の暑さに耐えられるのは多分、長くて8時間程度だしね」
「ちょっと待ってくれ。オレは空から行く」
「そうだな、確かにジェイヤー君では地下からの進行には無理がある」
「それに空からも進入できればより可能性も高まるだろうしね」
というわけで、空からはジェイヤー、入り口からはグレストとファルスト、地下からはホイック、ニトロ、ブレン、モールが進行していった。この分散作戦はファルストが提案したもので、複数のルートから行けばより紋章と出会える確率が高まると予測したものだ。そして空ルートではジェイヤーがオウガ&ソルと遭遇、陸(入り口)ルートではグレストとファルストがヴァルキリー達と合流を果たしたのだった。その頃、火山内部の紋章の部屋にいち早く辿り着いた地下ルートのメンバーは早速地上へ。そこにはたくさんのモンスターと対峙し、苦戦しているレンガとヒエンがいた。
「なんてこっちゃ、早く助けよう!」
ホイック、ニトロ、ブレン、モールの予期せぬ参戦のおかげでモンスター達は撤退したものの、紋章が刻まれた石版はモンスターの内の一体が持っていってしまった。そしてモンスター達がいなくなると、重傷を負っているヒエンとレンガの姿があった。そこへ、赤い色になっているオムニコンが現れ・・・?

(58.88.137.37).. 2006年07月07日 04:38   No.156033
++ マイン (オリカ王)…133回       
「ああ〜、こりゃ大変アル。急いでスパルクルスター付けるアル」
普通は水色系のカラーリングであるシグレアが赤系のカラーリングになっている。
「なぁ、どうなってんだ?オムニコンには同型の者がたくさんいると聞いたが、色違いの者がいるとまでは聞いてないぞ」
「ブレン君、オムニコンとて進化するんだ。あれはこの火山内部のような高温の環境下の中でも異常を起こす事なく活動できるよう進化したものなんだよ」
「ああ、なるほど。そういやフォブルーっつう奴もオムニコンなんだっけ」
「そう、彼らは水中での活動を好んで行うから、『水棲オムニコン』と呼ばれとる」
「さぁ、これで傷はふさがるアル。ただし痛みは残るから無茶はいけないアルよ。ところで、そちらさんはワタシ特製のスパルクルスター付けるアルか?」
「ああ、是非とも頼む。しかし、あと3人分は欲しいところだが」
「ありゃ、7人分は持ってないアル。近くのマグマから精製しないと」
「取り敢えず俺達にだけでも付けといてくれ。他の3人は来るまでに時間があるし」
「了解アル」

 一方、空ルートで進行しているジェイヤーはオウガとソルより先に火山内部に入っていた。
「うひょお、暑いぜ。冷却装置つきでもファルストの言うとおり8時間程度が限界か。まぁ、8時間もありゃ充分だろうけどな」
そして噴火口の内部で通路らしきものを見つけ接近してみる。
「おお、こっから行けそうだな」
通路は迷路のように曲がりくねっており、ホイック特製のセンサーがないと迷ってしまいそうである。
「どこまで続くんだ?この迷路は」
そして迷路を進む事10分。通路から抜け出し、部屋のようなエリアに出たジェイヤーは驚いた。
「おいおい、あのモンスター共が持ってるのってもしかして紋章じゃねえのか?ホイック達に報告するか」
通信機を使い、ホイック達に現在地とモンスターのデータを送ると、近くの岩陰に隠れて様子を伺う事にした。そして、モンスター達はボスと見られる者に対して跪き、炎の紋章をそのモンスターに差し出した。
「!?ありゃあ、火山地帯の主といわれてるバハメキアじゃねえか!アイツが紋章の番人となると厄介な話だな・・・」
ホイック達がヒエンとレンガを連れてくるまでの間、ジェイヤーはバハメキアからどうやって紋章を手に入れるかを考えてみるが、結局良案は浮かばないまま時間だけが過ぎていった・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月07日 04:58   No.156034
++ マイン (オリカ王)…134回       
         第4部
 ここは、神界の北区域にそびえ立つ、スパイラルマウンテン。その名の通り、外見が螺旋状になっているのである。その山の中腹にトラルー達はいた。もちろん、紋章を求めてやってきたのだ。
「やっと中腹か。あとどれくらいだ?」
「あと2日もすれば頂上かな」
「少し休みまへんか?ワテもうエネルギーが切れてきてアカンわ・・・」
「そうだなぁ、ここまで来るのに何回もモンスターと戦闘になったからね。エネルギーがないとテントムは進化できないし、僕らも疲れたから少し休もうか」
「取り敢えず、俺はまだ大丈夫だ。ジャンク屋に足を運んでくるよ。知り合いの店主がいるんだ」
そう言ってウィンジャーは中腹にある古びた店の中に入っていった。
「ここまで来れたのが不幸中の幸いか。ほら、あちこちに木の実があるよ」
「ホンマや!これでエネルギー補給できますわ!イエーイ!」
「おいおい、アリゲッチャのブドウモドキ(トラルー命名)には近づいちゃダメだぞー」
テントムが木の実をむさぼっている間に、残りの紋章の数を確認してみる。
「えーと、今までに報告があった中で所在がハッキリしているのは炎、風、水、光、闇、時の6つか。残りの大地と空の紋章の内のどちらかがこの山のてっぺんにある筈・・・」
そこまで呟き終えると、ウィンジャーが戻ってきた。
「よう、ジャンク屋でめぼしいものはあまり無かったんだがな、知り合いの店主がトラルー専用の武器としてこんな弓くれたんだよ」
「ほう、これはなかなか格好いい武器じゃん」
「名前はタスラムアローというそうだ。お前の意思で光の矢の弾道を自在に変えられるらしいぜ。多分フォビドゥンや俺の装備の技術を応用したものだろう」
「いやー、いい武器をありがとさん。これで変形した時でも攻撃できる」
「え、お前変形できたっけ?変形した姿を見ないからてっきり変形できないものかと」
「あまり人前に見せる機会が無かったからね。どうせ休憩するんだし、いっちょ音楽でも聴く?」
「音楽聴けるのか?そいつぁいいや」
「そんじゃ、トランスフォーム!」
トラルーが変形(正式にはトランスフォーム)した姿は、まるで昔のレコードプレーヤーである。タスラムアローは底辺に装着されている。彼やマルチパラソルに収容できるスピリットロンの脳内記録から音楽をコピーして視聴できるという仕組みだ。今回はトラルー自身の脳内記録から音楽を視聴することに。それから暫くは、後に戻ってきたテントムも含めノリノリな時間を過ごしたのであった。果たして、大地の紋章と空の紋章はどこにあるのだろうか。

(58.88.137.37).. 2006年07月08日 06:16   No.156035
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…131回       
ヒエン達の死闘を見る前に,まずトラルーの前に何故か水先案内人らしい者が現れた。
更に地の紋章の元には何者かが近づいていた。
先にこちら側の方を少し覗いてから,ヒエン達の闘いの軌跡を見る事にしよう。

「あれぇ? 君達,こんな山に何しに来たの?」

その水先案内人とは一人の少女。
腕に小さな翼の生えた,橙の髪をツインテールにしたミニスカニーソのロリッ娘である。

「ここにはほんっと,頂上に凄いものがあるだけで何にもないんだよ?」

その少女はトラルー達に顔を寄せて言った。
しかし,トラルー達の話を聞くと態度が一変,いきなり真摯な態度を取るようになった。

「・・・そっか,プロイツェンのおっさんから世界を護るのに紋章がどうしても必要なんだね?
 ボクは紋章護衛トウガ,フィガロ様とアナスタシア様から直々に,このスパイラルマウンテンで来るべき時を待ち,紋章を護る守護者。
 このスパイラルマウンテンには一部の高位な精霊と,ボクみたいな神族しか居ないから,安心して紋章を託せるよ。
 でも・・・,此処からじゃその設備でも相当な距離があるから一度ボクの集落で休んでいくと良いよ。
 紋章の元への案内はボクがするから,ついておいで」
そしてトウガと名乗った少女は腕の翼を最大限に広げてトラルー達のスピードに合わせて先導して飛んでいく。
数時間後,山の6合目辺りにある小さなツリーハウスの並ぶ集落に一行は辿り着いた。


「・・・これが・・・『地』の紋章・・・」

そして大樹の幹で光り輝く紋章を前に,倒したモンスター達の死骸を後に,一人の青年が立っていた。
左手には黒く禍々しい闇の刃を持つ剣,右手には紋章タグを持っている。
更に注目すべきはその外見。
かつての聖龍族の来ていたような和服の上には皇魔族のような鎧。
肌の色と目の色こそ聖龍族のものではあるが,角の色は皇魔族のような紺色だ。
そして鎧と和服の背側に入っているスリットからは黒々とした鴉のような翼が生えている。

――――――そう,かつてコウガ達を助けた皇魔族と聖龍族との混血児・リュウトだ。
彼もまた現世に復活したコウガ達の助けとなるべく隠れて紋章探しの旅を続けていたのだ。
そしてようやく,他の紋章のある場所も辿り,最後に辿り着いたこの『地』の紋章のある獣牙地方の森に立つ大樹を見つけたのだ。
彼は右手に持つタグを大樹の幹にかざし,紋章をタグに収める。
そしてその紋章を見つめながら言った。

「植物型モンスターが多く手こずったが,ようやく見つけた。
 これを彼女の元へ持って行かなくては・・・。
 時間がない,帝都摂政が動けば地上世界は愚か,私の母親の故郷である神魔界までも侵略されてしまう!
 待っていてくれ,コウガ・・・,必ずこの紋章を持って君の元へ行こう!」

そう言ってリュウトは背に広げた翼で空へ飛び立ち,オウガ達が飛天地方の火山へ飛んでいくのを目撃して同じ方向へ進路を取った。
彼が神殿へたどり着いたのはオウガ達が到着してから数分も経たない内の事である。

(219.169.212.198).. 2006年07月09日 21:42   No.156036
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…132回       
「くそっ,このフェザードの数,倒してもきりがない!」
「どうしよう! このままじゃオウガさん達共々やられちゃうよ!
 それにオムニコンのみんなの回路も長くは持たないし・・・」
「絶体絶命と言った所か・・・だがまだ此処で倒れる訳には行かない!」
「そうだぜ嬢っちゃん,その意気を忘れるな!
 そしてその気合いで突き抜けりゃバハメキアもその内現れるはずだぜ!」
「そうか! ならば尚更此処でくたばる訳には行かなくなったな!」
「マスター! 紋章が見えてきました!
 恐らく後少しで,この火山の主であるバハメキアも姿を現すでしょう!」
「すまんなオウガ,そしてみんな,後少しだ!
 気力を振り絞ってでもフェザードを蹴散らしてバハメキアを引きずり出す為に手を貸してくれ!」
「解ってるよ! まだまだ僕もヒートアップしきってないしね!」
「あたしも! こんな暑さと大軍に負けてたまるもんですか!」
「俺もだ! 神化出来たこの力を正義の為に使うって約束したんだ,体力果てるまでぶっちぎってやるぜ!
 うぉらぁぁぁぁっっっ!!!」

大軍も数を減らし,残るは後僅か。
段々と皆のペースも上がり,フェザード達の中には退散する者も現れる。

「この一撃で決める! ブラック・ゾディアックブレイカー!!」

リュウトの剣の一薙ぎが最後に飛んだ。
闇の刃がそのままフェザード達を飲み込んで,周りにいた者達にも深手の傷を負わせる。
そして・・・バハメキアが現れたのもその一閃の後であった。
突然残ったフェザード達が紋章の方を向いて跪いた。

(219.169.212.198).. 2006年07月09日 21:55   No.156037
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…133回       
そして紋章の近くまでバハメキアが歩み寄り,その歩みを止めるとヒエン達の方を見やって言を放つ。

「グォォォ・・・,紋章に近づく者よ,何者だ・・・!
 この紋章はこの火山の力の均衡を保つもの。
 そして我らを此処につなぎ止める楔也。
 何故にこの紋章を欲する?」
「無魔族に掛けられた呪いを解き,与えられた罰から解放する為だ!
 バハメキア・・・,出来ればアンタには此処に残ってこの火山地帯の護衛をして欲しい。
 どうしても戦う時であっても絶対に命は取らない。
 ・・・お願いだ,紋章を渡してくれ!」
「・・・この紋章を取れば火山の噴火が起き,周辺は焼け野原と化す。
 その上,この周辺の凶悪なモンスター達も活動を活発にし始めるであろう。
 ・・・それでも尚,紋章を欲するか?」
「・・・そのぐらいの被害は視野に入れてるよ。
 それも考慮して,ヒエンちゃんが既に避難勧告を出した。
 クウガさんから聞いた小屋もマグマの被害は受けないだろうし,ルクック達ももう移動が終わった頃だと思う。
 ボク等は準備をしてから行動する事が多いんでね・・・」
「・・・よかろう,ならば我が前に汝等の力を示せ!」
「やはり戦うしかないのか・・・,仕方あるまい,世界と無魔達の為にもその紋章,頂くぞ!」

バハメキアの合図でフェザード達は一斉に火山から離れるように飛び立っていった。
どうやらボスであるバハメキア自身1体きりとヒエン達とで戦うようだ。
1章2弾のカードにあったようにバハメキアの身体の周囲は超高温。
しかし今は火山の熱と少し同化しているので陽炎のように湧き上がる様が見える。
ただし,この熱もヒエン達飛天の血を継ぐ者にとっては平気なもの。
此処にまたしても死闘のゴングが鳴り響く・・・。

※続きは明日!

(219.169.212.198).. 2006年07月09日 22:06   No.156038
++ マイン (オリカ王)…135回       
「いやー、これであとは彼女についていくだけで迷うことなく紋章ゲット、ヒエン達との合流の準備も整うわけだ」
「案外簡単に手に入るものだな。そこまで安易に手に入っていいものだろうか」
「心配性でんな、ウィンジャーはん。ここには高貴な神族と同胞ぐらいしかおまへんて」
「だからこそ心配なんだ。ここまで静かな山というのは、宇宙広しといえどそうそう無いからな。こんなに大自然のエネルギーが湧き出ている山ならば、それなりの凶暴なモンスターが出る筈なんだ」
「まぁ、何かあってもワテが超進化して蹴散らしてやりますって」
「アトラーテリムになれば大抵のモンスターは怯えて逃げるか倒されるかのどちらかだしね」
「まぁ根本的な問題は、頂上についてから麓に降りるまで俺達のエネルギーが残っているかだな」
「今の内に腹ごしらえしておいた方がいいよ、頂上への道は長いからね。モンスターに襲われないように特殊なルートを使うから、余計に長い」
「移動だけでも随分とエネルギー使いそうやな」
それから数時間後、しっかりとエネルギーを蓄えたトラルー達は、水先案内人のトウガの案内でスパイラルマウンテンの中にある特殊なルートを通り、数時間かけて頂上に辿り着いた。道中でモンスターと遭遇しなかった分、エネルギーには余裕があるようだ。
「さぁ、ここがこの山の頂上だよ」
「うひょー、景色が凄いこと」
「まさに絶景やな」
「で、トウガさんよぉ。紋章はどこにあるんだ?早く紋章手に入れてヒエン達と合流しねぇと」
「あの祭壇の石碑見てごらん」
「祭壇の石碑に何が・・・って、トラルー、タグが反応してるぞ!」
その時、空から砲撃がきた。なんと、神界の海底都市で負傷し撤退していたクスイトがトラルーらの監視につき、タグの光を確認した瞬間攻撃してきたのだ。
「相手がクスイトだと、タスラムアローはあまり当たらない・・・。そうだ、ウィンジャー。奴を押さえつけて動けなくするんだ!」
「分かった!」
トラルーとウィンジャーがクスイトに迫る。迎撃するクスイトだったが、トラルーの反射技「アストロリフレクト」で逆に負傷、体勢を崩した隙にトラルーとウィンジャーに取り押さえられる。
「テントム、超進化だ!」
すかさずトラルーはテントムをカブトム、アトラーテリムへと一気に進化させる。そしてアトラーテリムのホーンバスターの突撃で、クスイトは体を貫かれ、そして大爆発を起こした・・・。
「なんで、なんでお前らは生き残る・・・何故なんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・!!」
爆発直後から爆風が消えるまでの数秒の間、クスイトの断末魔の叫びが頂上に響いたのであった。
こうして、トラルー達は無事『空の紋章』を手に入れ、残存エネルギーに注意しつつスパイラルマウンテンを後にするのだった・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月10日 05:54   No.156039
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…134回       
一方,火山内にある神殿内部で戦闘中のヒエン達。

「陽炎!」

ヒエンが熱で湧き上がる気流に紛れるように姿を消す。
それから素早く相手の背後に回り込んで攻撃し,元のポジションに戻るヒエンの必殺技の一つだ。
しかしバハメキアは難なくかわした。
だが,その後のリュウトの追撃が驚きの展開を呼ぶ。

「・・・時雨蒼燕流・飛燕斬!!」
「え!?」
「まさか・・・継承者は他にも居たのか・・・」

あのシグレの使っていた『時雨蒼燕流』,実はリュウトも魔界にいた頃にザオウバルガから叩き込まれたのだ。
ただし,彼自身が魔界を抜け出してきたので途中からは自己流の剣技となっている。
それでもザオウバルガやシグレのように水分を魔力に変える事が出来るようにはなっているようだ。
そして彼自身が自分で編み出した『熱を魔力と闘気に変える』能力を使い,燕が素早く低空飛行するかのように一閃を繰り出した,これが彼オリジナルの技・飛燕斬である。
間合いが早く最初の一撃こそかわしたものの,その次に剣を戻して発動した一撃は喰らってしまう。
抜いて描いた軌道を辿って再び斬撃を繰り出すのがリュウトのスタイルのようなので,これで戦闘がかなり有利になったようだ。

「・・・そうか,解ったぞ,リュウトさんの剣技が強い理由・・・」
「どういうこと?」
「ポイントは斬撃,リュウトさんは1発目の斬撃の軌道を辿って,2発目の斬撃も繰り出している。
 燕返しよりも切り返しが早いから,かなり高度な技術を要するんだ。
 ・・・其処を見れば,相当特訓して鍛えたんだな・・・」
「成る程,そうすれば私たちも・・・」
「そうだね,やれるだけ真似してみよう!」

こうしてリュウトの斬撃を皆が次々に真似し始める。
リュウト自身もそれに気が付いたのか『素早く手首を使え』と助言する。
こうしたヴァルキリーのお陰で次々と繰り出した攻撃により,バハメキアを倒す事に成功した。
倒されたバハメキアが再びよろめきながら立ち上がって言う。

(219.169.212.198).. 2006年07月11日 21:56   No.156040
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…135回       
「・・・汝等の力,確かに認めた。
 この『火』の紋章,汝等に託そう。
 ただし,決して悪党には渡すな・・・」
「ああ,プロイツェンからは命を懸けてでも守り抜く。
 ・・・これでトラルー達が合流すれば,全ての紋章が揃うな・・・」

ヒエンがタグをかざし,火の紋章を収める。
すると直後,大規模な地震と共に周囲の温度が徐々に上昇していく。
紋章を失った事で,大噴火が始まろうとしていたのだ。

「此処でゆっくり話し合っている暇じゃないね,急いでここから出ないと!」
「でもどうやって!? 此処からじゃ・・・」
「安心しろ,俺と兄貴と天上魔導四天皇,それからマルス達の力を合わせて宮殿まで転移する!
 しっかり掴まってろよ,みんな!」

ソルの発言により,皆が手を取り合って輪を作る。
それから天上魔導四天皇とソルとオウガ,マルスとセドナとヴァルキリーが念と魔力を集束し,飛天地方宮殿へ白い光となって皆を送った。
神殿にはバハメキアただ1体だけが残っている。

「頼んだぞ,『大いなる力』に選ばれし者達よ。
 決して暗黒に染まった奴に,世界を渡してはならぬ・・・」

その後,バハメキアはゆっくりと息を引き取った。
直後,マグマが山頂の火口から勢い良く吹きだし,周囲へ流れ出た。
森を灼き大地を流れるマグマはやがて冷え固まり黒い岩となっていく。
ヴァルキリーの見解通りマルスの鍛冶小屋にも被害はなく,既に避難した住民達も無事だった。
こうして,8つの紋章は全て彼女らの手に収まった,のだが・・・。


「・・・8つの紋章は揃いました。
 これで私もこの良心との葛藤から逃れられる。
 いよいよ,貴方と戦える日も近くなりましたね,ヒエン様・・・」

(219.169.212.198).. 2006年07月11日 21:57   No.156041
++ マイン (オリカ王)…137回       
         第5部
「いやー、スリル満点やった」
「下手すりゃマジで死んでたなオイ」
「まぁまぁ、とにかくトラルー達に通信入れてこっちに来てもらおう」
ヒエン達に便乗して宮殿へと避難したホイック達は、トラルー達と合流すべく通信した。

 さて、こちらはトラルー達。スパイラルマウンテンを降りるまでに消費したエネルギーも麓の店で購入した食料で補給し、紋章をヒエン達に届けようと移動しようとしたとき、通信が入った。
「こちらトラルー、どうぞ」
「こちらホイック、やりました、ヒエン達が火の紋章を手に入れたんだよ!」
「ほう、それはおめでたい!で、地の紋章は?」
「残念ながらそれの行方は分かってないがね、テントムなら周辺のモンスター達から紋章の事も聞き出せるんじゃないかね?」
「分かった、試してからそちらに向かうよ」
「了解。そうそう、今我が輩達は飛天地域の宮殿にいるんでお間違いなく」
というわけで、道中のモンスター達から話を聞きながら飛天地域へと向かうことになった。
「トラルーはん、耳寄りな情報が手に入ったで」
「ほう、それは?」
「実は、聖龍族と皇魔族の混血児が地の紋章を持っていったそうでっせ。なんでも、黒い翼が生えていたとか・・・」
「・・・ふむ、なるほど。そういう混血児って、何故かコウガのお仲間であることが多いから多分コウガの元へ向かっているとは思う」
「まぁ、かつての忍者集団『朧衆』の頭も混血児であるとは聞いていたけどな」
「で、どうするんでっか?」
「放っといて大丈夫でしょ。それはともかく、この事をコウガ、改めヴァルキリーに伝えないと」
「んじゃ、行くか」
「時間はあまりないんやし」
「よし、すぐに合流する為にスペースブリッジを使おう。僕お手製の」
「そういや、トラルーにはワープ能力もあるんだったな」
トラルーが作った小型スペースブリッジを使い、3人は無事ホイック達と合流を果たす。そして、ヒエン達に残りの紋章の内『空』の紋章を託し、テントムの超進化に必要な『風』の紋章だけは自分で所持することにしたのだった。
「さぁ、今度は神界の最高会議場に戻ろう。まずはフィガロっていう人に話す事があるんでしょ?」
トラルーの提案により、トラルー達交星族一行とヒエン達紅蓮龍騎一行は神界側の月、神界最高会議場へと向かうのであった・・・。

(58.88.137.37).. 2006年07月12日 05:15   No.156042
++ マイン (オリカ王)…138回       
 一方、プロイツェン達もまた次の行動を開始しようとしていた。
「ふふふ、クスイトを倒したか我が息子とその仲間よ。テントムが紋章の力で2段階進化できるとは思っていなかったが、戦闘力は所詮たかが知れている。魔黒装の敵ではないわ」
「どうやら、私達が襲った奴らも生き延びているようです。今一度、奴らを仕留めるチャンスを下さいプロイツェン様!」
「まぁ慌てるでない。今回からは彼らにも出撃してもらうからな」
「いよいよ・・・我らの復讐の時か・・・!」
「紅蓮龍騎共め・・・!今度こそ地獄に突き落としてやる・・・!!」
「時雨蒼燕流のザオウバルガとシグレですか。生への執着が強い彼らも魔黒装を問題なく使えるでしょうね・・・。」
「うむ。彼らには大型の魔黒装『デヴォウラー(喰らう者)』を与えている。その大きさはまさに巨漢!他の魔黒装にはない防御力も兼ね備えたものなのだ。なぁ、キラードーム」
「はい、これぞ私の新たな傑作!デヴォウラー量産のあかつきには、この世界を魔黒装で侵略してやりますよ!はは、ははははははは!!」
「では、『アイゼンアサシン』、出撃!目標は、神界最高会議場!直接進撃し、フィガロ共々奴らを地獄に送ってやれ!!」
プロイツェンの命により、新たにデヴォウラーを装備したザオウバルガとシグレも加えて『アイゼンアサシン』が神界最高会議場へ猛攻撃を仕掛けてきたのであった!

(58.88.137.37).. 2006年07月12日 05:28   No.156043
++ マイン (オリカ王)…139回       
「メビウス達よ、ここでなら存分に動き回れる!各自強烈な爆弾でもプレゼントしてやれ!!」
ブラッドスクリームを中心としたアイゼンアサシンが最高会議場に爆撃を開始した。更には、ザオウバルガとシグレを中心とした別働隊が会議場内部に侵入しつつあった。無論、魔黒装の猛威により防衛隊が壊滅するのも時間の問題であった。
「どうするよ!?2方向からの進撃をくい止める必要がある!」
「こうなれば、こちらも戦力を分散させざるをえない。交星族部隊はアイゼンアサシンを引き受ける。紅蓮龍騎部隊はザオウバルガ達を頼む」
「なんか嫌な予感がする、ヒエン達、気をつけてくれたまえ」

 では、先に交星族側の戦況をお伝えしよう。アイゼンアサシンの精鋭部隊の砲撃と交星族部隊の砲撃が入り交じる中、トラルー、ウィンジャー、アトラーテリムがブラッドスクリームを狙う。
「そうはいくかよ!」
ブラッドスパイナーのジャミングウェーブだ。しかし、トラルー達はアッサリかわし、クロウブラーにそれぞれの必殺技を叩き込む。
「ぐぉおおおおおお!!よくも、よくもクロウブラーに傷をぉぉぉおおおおお!!」
「ついでにこれもだ!」
急接近したウィンジャーがハーヴェスターにゼロ距離射撃をお見舞いしたのである。無論、ハーヴェスターにも異常が起こる。あまりにも強いエネルギーの逆流により、ブラッドスパイナーは魔黒装を排除せざるをえなくなった。魔黒装を解除すればキラースパイナーとなり、戦闘力はがた落ちする。そこを狙われた。
「トラルーはん、ウィンジャーはん、ブラッドスクリームは抑えたで!」
「ぐっ!?しまった!」
「よくやった、アトラーテリム!一気にいくぞ、トラルー!さっさと片づけちまおう!」
「OK!すぐにクスイトに会えるようにしてやる」
キラースパイナーの凄まじい砲撃が来る。しかしそれを余裕の表情でかわし、弾き、跳ね返し、未だかつて無いスピードでキラースパイナーに接近した。そして、超至近距離での2人の必殺技が炸裂し、スパイナーはクスイト同様の爆発を起こした。キラードームは間一髪のところで分離し、行方不明となった。

(58.88.137.37).. 2006年07月13日 05:27   No.156044
++ マイン (オリカ王)…140回       
 一方ヒエン達紅蓮龍騎組はというと、デヴォウラーを装備したザオウバルガとシグレのたった2人に大苦戦。攻撃はほぼ全て無力化され、両手に装備された巨大なビーム砲は天上魔導四天皇にすらも一撃で重傷を負わせた。更に、というかデヴォウラーの最も恐ろしい能力はというと、相手のエネルギーを吸収してしまう事なのだ。
「さぁ、デヴォウラー。美味そうなエネルギーを持つ奴らがたくさんいるぞ。好きなだけ喰らうがいい」
「さぁ、奴らのエネルギーを喰らい尽くし、より強く、禍々しくなれ!」
デヴォウラーの両腕の顎が開き、何かの生物の雄叫びのようなものが聞こえた。そして、ザオウバルガとシグレが同時に駆けだした。今回、ザオウバルガは強烈な毒を、シグレはデヴォウラーと同様の能力を新たに得ている為、魔黒装の力もあって勝負はかなり一方的なものとなった。
「さぁ、今度こそ地獄に堕ちてもらおうか!!」
デヴォウラーの腕に噛まれればエネルギーを根刮ぎ吸い取られる。シグレの場合は自身の能力により吸い取る時間がザオウバルガよりも早い。こうして、1人、また1人とエネルギーを吸収され、戦闘開始から1時間して動けるのはヒエン、レンガ、ヴァルキリーの3人だけ。しかもエネルギーを吸収されずとも強烈な必殺技やザオウバルガの猛毒を受けている為、非常に不利な状況である。しかし、シグレがヒエン目掛けて突撃しようとしたその時、突然『火』の紋章が強烈な光を放ったのだ。果たして、紋章に秘められて力とは!?

 一方、ブラッドスクリームに苦戦しつつも有利を保ち続けている交星族側では、徐々にアイゼンアサシンが撤退体勢に入っている事が伺えた。
「やれやれ、これでひとまずは大丈夫かな?」
「ヒエン達は大丈夫だろうか・・・」
「大丈夫、我が輩の細工が上手く働けば魔黒装なんて怖くない。今回のは自信作だぞ。なんと、攻撃を当てるだけで魔黒装を消滅させられるんだ」
「そりゃあ、凄い細工だなオイ」
「まぁ、紋章の力と共鳴して初めて真の力を発揮するようにも細工したんだがね」
果たして、ヒエン達の運命やいかに!

(58.88.137.37).. 2006年07月13日 05:51   No.156045
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…136回       
そしてその紋章の共鳴と同時に,マルスが作った鎧を収納してある8つのカプセルの内の一つが輝き出す。

「!! これは・・・」
「・・・どうやら,僕の打った鎧が真価を発揮する時が来たみたいだね・・・!
 君の持つ『火』の紋章と共鳴して,魔黒装の力をもしのぐ聖なる鎧『光龍装・緋炎煉獄』を・・・,ヒエンちゃん,受け取って!」

カプセルが投げられると同時に小さなカプセルが開き,ヒエンに紋章の光とカプセルの光が纏われてゆく。
元ネタとなるあのアニメで行けば,『鎧進化』のようなものである。
紅蓮の炎のような逞しいフォルムの黄金の鎧が,ヒエンをシグレの突撃から護った。
それと同時にシグレを反動で突き飛ばし,彼女に傷すら付けないようにする。
ヒエンの鎧を纏った姿は,何処かかつてのアレックスの面影と重なるようだった。
さらに・・・,驚くべきはそれに共鳴して封印の楯とファルシオン,更にカプセルの内の一つが輝きだしたのに対応して,ヴァルキリーに託された『空』の紋章も輝きだした事である。

「・・・やっぱりそうだったのか,かつての『8つの意志』に選ばれた者の子孫や当の本人に対応するように紋章が力を発揮する時に輝き出すんだ・・・!
 そうとなれば,僕はあの時の『空の意志』に選ばれた者だからこうして紋章が力を貸してくれるのも当然の事・・・。
 ヴァルキリー,紋章を僕に!」
「おぅ! 受け取れっ,くぅ!!」

ヴァルキリーがトラルーから預かった『空』の紋章をマルスに投げた。
マルスが右手でそれを掴むと,ヒエンの時同様に紫色の光が彼に纏われていく。
そしてまるで気流と雷撃をイメージしたような紫の鎧に身を包み,封印の楯とファルシオンを両手に持って戦闘に復帰したのだ!

「すごいや,どんどん失われた力が戻っていく!
 それに,ファルシオンが,封印の楯が僕に語りかけてくる。
 これならザオウバルガとシグレの攻撃も難なくかわせるかも知れないね!」
「マルス・・・!
 これで形勢逆転と言った所まで持っていきたいものだな!
 行くぞ,さっきのお返しを倍にしてやる!」

こうして二人の『光龍装』である『緋炎煉獄』と『蒼空迅雷』がそれぞれ纏われ,紋章と共鳴して彼女らを魔黒装の攻撃から護り,そして魔黒装を破壊する正義の一撃を繰り出せるようになっていった。
マルスの持つ『光の剣』ファルシオンとヒエンの持つ紅蓮龍騎の聖剣『白夜』にはひときわ明るい輝きとそれぞれのエレメントが宿り,シグレ達の装備する『魔黒装』を次々と破壊していく。
それと同時に,喰われた力が解放され,他の仲間達も力を回復していった。
そして・・・

「秘奥義・飛天煉獄刹!!」
「秘奥義・蒼空雷迅斬!!」

二人の最大必殺が交差する。
ヒエンは飛天族の王・アレックスの幻影と共に紅蓮の炎の剣で素早く何度も斬撃を繰り出し,ザオウバルガの魔黒装を木っ端微塵に砕いた。
マルスは先代の軍神の幻影と共に,普通の雷撃とは違う蒼い雷撃を纏い風の刃の如く一閃,そして回ってまた一閃。
シグレの魔黒装もマルスの最大必殺によって木っ端微塵に砕かれた。
そして,其処に颯爽と『地』の紋章を保持しているリュウトが合流し,二人を剣の一閃によって再び闇の彼方へと葬った。

(219.169.212.198).. 2006年07月13日 22:29   No.156046
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…137回       
「ふぅ・・・これで一件落着と言った所だね」
「だがリュウトの到着が遅くなっていれば逃げられていた所だった・・・,感謝するぞ,リュウト,それにマルスも・・・」
「いや,私は当然の事をしたまでだ。
 それに,この『地』の紋章の適合者が見つかるまでは,私も君達に同行しなければならない」
「そうだね,それにリュウトさんはかつて僕と同じ『8つの意志』の内の『闇の意志』に選ばれし者。
 其処を見れば,きっと今ソルに預けている『闇』の紋章の適合者なのかも知れないし・・・」
「後6人か・・・,私の他にマルスが今のところ適合者として決定した。
 それに加え,『水』の紋章は渡される時にレンガにしか使えないと言っていたな。
 後は・・・,恐らく『光』は伝承通りかつて『光の意志』に選ばれたラピレイザーの転生後の姿,トラルーと見て間違いない。
 だが残り4人はまだ解らない。
 この仲間の中にいるのか,はたまた新たに現れる仲間なのか・・・」
「とにかく,トラルー君達と合流して真相を掴もう。
 それにヒエンちゃんには,俺たちのかつての闘いの歴史の一つ,『8つの意志』と暗黒の精神体を巡る戦いを語ってやらないとな・・・」
「そうね,あたしもその8人のメンツの一人で,『水の意志』に選ばれし者だったんだし」
「かつて俺が『火の意志』に選ばれし者として戦ったときのこと,ヒエンちゃんに役に少しでも立てばいいけどな・・・。
 良し,議会場へ戻ろう」

こうしてヒエン達は一路トラルー達との合流の為,神界最高議会場へと向かうのであった。


その頃,議会場にはオウガとソル,天上魔導四天皇とオーディーンにロキ,そしてフィガロが居た。

「あの者達が戻ってくるまでにはまだ時間が掛かるであろう。
 しかしその間無駄に立ち尽くしたりして待っていては時間が勿体ない。
 オウガ,ソル,そしてアズマよ・・・お主らに話したい事は解って居るな」
「我々がかつての『地の意志』『風の意志』『時の意志』に選ばれし者達に代わって,紋章の力を借りて戦う・・・そう言う事でしたね」
「『闇』の紋章を託されたからには俺たち兄弟が『光』と『闇』の紋章の力を使うもんだと思っていたが,実際はトラルーとリュウトの2人だったらしいじゃねぇか。
 だったら,他に紋章に選ばれているなら俺たちもその力を存分に使うし,そうじゃなけりゃ堕天使共の反対押し切ってでもアイツ等の補佐をするつもりだった。
 安心しろ,フィガロ様が動かねぇ分,俺らで存分に暴れてきてやっからよ」
「私も同じです。
 天界の東方を守護し,更に世界の理の一つ『風』を司る者として,必ずや紋章の力を借りヒエンちゃん達と共に無魔族の呪いを解き,帝都摂政に痛い目を見せてみましょう。
 きっとプロイツェンもヒエンちゃん達やトラルー君達から紋章を簒奪しようと動き出しているはずですからね」
「うむ・・・,頼むぞ,3人とも。
 但し,それでも危機に陥ったというなら必ず我と残りの天上魔導四天皇を呼べ。
 お主ら4人が全魔力を解放すれば,我に匹敵する程の力も生まれて来よう・・・」

(219.169.212.198).. 2006年07月13日 22:47   No.156047
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…138回       
そりでは設定投下。


名前:煉獄龍騎ヒエン
パワー:27
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:飛天煉獄刹
データ:『火』の紋章と『光龍装』の鎧の力でパワーアップ!魔黒装を灼き尽くし破壊する紅蓮の炎で,ザオウバルガとシグレに立ち向かう。
ライバル:黒龍破壊無双ザオウバルガ

ヒエン
「光り輝く『火』の紋章よ,私の剣に力を宿し,魔黒装を打ち砕け!」
ウェ:マルス自身鎧が変形する事は計算外だったらしいゾ!


名前:蒼空迅雷軍神マルス
パワー:30
出身地:神界・東方聖龍都市
必殺技:蒼空雷迅斬
データ:『空』の紋章と『光龍装』の鎧の力でパワーアップ!普通の雷と違って属性を持たない雷撃を操る『空』の力を武器に,光の剣と封印の楯でヒエンをサポートする!
ライバル:黒龍天舞シグレ

マルス
「僕は負けない,世界だけじゃなくヒエンちゃん達も護るって決めたんだから!」
ウェ:実はヒエンに対し仲間の男性キャラ達が知らない内に恋をしまくっているらしいゾ!


名前:黒龍剣リュウト
パワー:26
出身地:地上界・聖龍地方
必殺技:時雨蒼燕流・飛燕斬
データ:皇魔族の血を継ぐ為不老長寿で生き続ける聖龍地方に伝わる伝説の剣士。顔の右半分を隠す仮面を外し素顔の全貌を露わにしつつ,1000年前と変わらずコウガ達のサポートに回る。
パートナー:紅蓮龍騎

リュウト
「どんなに時が経っても私の気持ちが変わる事はない。
 例え敵の血が流れていようとも,私は聖龍地方に伝わる伝説の剣士だ・・・」
ウェ:リュウトは相変わらず神出鬼没を繰り返してコウガ達のピンチに駆けつけているらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年07月13日 23:07   No.156048
++ マイン (オリカ王)…141回       
         第6部
 戦闘終了後、トラルー達もまた会議場に戻り、ヒエン達と合流した。そして、紋章に秘められた『鎧進化』の力について知る。
「なるほど、紋章にはそんな力があったのか」
「どうやら、我が輩の細工も鎧進化の影響で能力として定着したようだ」
「んで、トラルーは光の紋章の適合者っつーわけか」
話が終わり、トラルーはマルスからカプセルの1つを託され、トラルー達は警備の為に会議場の外に出た。警備に出るメンバーは、トラルー、ジェイヤー、グレスト、ファルストの4人。
「そういやさぁ、オレある伝承を聞いた事あるんだ」
「どんな伝承?」
「なんでも、8つ全ての紋章の力を引き出せる大賢者が存在するらしいぜ」
「マジでー!?それってスゲェじゃん!」
「8つ全てか。正確には、8つのどの紋章とでも適合する者らしいね」
「でも、それが誰なのかはサッパリですが」
「まぁ伝説だから仕方ねえだろ」
「そんな事気にしてる場合でもなさそうだけど」
なんと、ヒエン達が倒した筈のザオウバルガとシグレが亡霊となりトラルー達に襲いかかってきたのである!

(58.88.137.37).. 2006年07月14日 05:22   No.156049
++ マイン (オリカ王)…142回       
「おのれおのれおのれぇぇぇ・・・。紅蓮龍騎はどこだァァァァ・・・」
「貴様ら・・・教えぬというのなら地獄に落としてやるぞォォォォ・・・」
「誰が教えるかよ!攻撃、攻撃だぁ!!」
しかし、亡霊となった2人には、まともな攻撃は一切通じない。
「ダメだ、全然効かない!」
「くっそー、どうすりゃ・・・。ん、トラルー、お前のカプセルが光ってるぜ!?」
「ホントだ!でも、対応する筈の光の紋章は?」
「こんな事もあろうかと、しっかりもらってきましたよ」
「ナイスだぜ。ファルスト!」
「鎧進化!アルテミス!」
両腕に攻防一体の武器、頭に特殊な魔力を宿した帽子、背中にはアームが折り畳まれた状態で2つのロングランチャーらしきものが装備されている。
「ならば、月の石から精製されし魔物どもの相手をしていろ!紅蓮龍騎は我々で見つける」
「そうはいかんぞ、亡霊共め!」
アルテミスの背中の武器のアームが動き、ロングランチャーらしき武器は彼の腰付近に定着した。そして高密度ビームを同時に発射し、魔物達を一瞬で消し去った。そのアームはかなり複雑な構造なのか、ほぼ自在に動かせる。それを応用して、今度はエネルギーの剣を出現させ、ザオウバルガとシグレの2連続の攻撃を弾く。この装備は、後にアクティブバスターと呼ばれるようになる。
「亡霊生活からオサラバさせてやろう!」
そう言うと、アクティブバスターを背中に戻し、両腕の武器(シールドブレイド)に特殊な魔力を注ぎ込む。魔力の発生源は、あの帽子である。
「光と共に神の懐に戻り、神聖なる罰を受けよ」
シールドブレイドが2人を瞬時に倒し、光に変えた。その光は四散し、戦闘の終わりを告げる。その後、アルテミスはトラルーへと戻り、警備から帰還したのだった。

名前:アルテミス
パワー:30
出身地:なし(進化体であるため)
必殺技:パルフィーリスレーブ
データ:トラルーが光の紋章と光龍装の力で進化した姿。帽子の魔力には、亡霊などの実体のない敵にもダメージを与え、浄化する力がある。
敵対者:進退覇王プロイツェン
セリフ「この力、ぜひともスパークを宿らせ自立させてみたいなぁ」
豆知識「精霊界にはスパークを司る管理者がいるらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月14日 05:56   No.156050
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…139回       
「紋章の力を司る大賢者? ライセンの事ではないのか?」
「ああ,私のもう一人の師である大魔導ライセン様でさえ,紋章のことについては良くご存じない。
 それに,姉弟子のシオンももちろんの事。
 天界と神魔界にに通じる私のみが紋章のことについて知っていただけだ。
 だが・・・神魔界から此処最近,一人の妙な魔剣士が地上界へ出てきたという噂は耳にしているが・・・」
「少なくとも,ユウガさんじゃないはずだよね」
「確かに彼ではない。
 だが彼はかつてのアスタロット達を凌ぐ程の力を持った上級皇魔族。
 魔力もかなり高めで魔術も豊富であるから,全ての元素が操れる可能性は否めないがな・・・」
「そうよね,弟分のコクガ君の補佐に色々な魔術を使った事,見た事あるし」
「ゆーちゃん自身の話に寄りゃ逃げる時にも使ったらしいよ,その力。
 でももし仮にゆーちゃんが大賢者だったとするなら,急いで会いに行った方が良いんじゃないかな・・・」
「その通りですね。
 しかし,彼自身が聖龍地方の何処に住んでいるかは,我々には解りませんよ。
 その辺りはコウガ様の記憶に頼る他ありませんからね」
「ぅ・・・,とは行っても俺記憶力は案外弱いよ・・・;
 その上方向音痴だし・・・」
「だけど行くしかないだろ,それにいざとなったらナビ手にとりゃいい訳なんだし」
「その通りですよ。
 どんなに道に迷おうと,試行錯誤する内にまた手がかりを思い出して,終いには目的地へたどり着けるはずです」
「・・・わーった,俺が案内する・・・;」
「うむ,では万が一の事も考え,神界で開発している最新鋭ナビをお主に与えてやろう。
 それと,これはプロイツェンの攻撃パターンを記憶しているフラッシュメモリだ。
 512MB一杯に入って居るが,トラルーのUSBルートハブにかませれば読みとる事は可能な筈。
 奴が襲いかかってきた時のために役立ててくれ」

コウガの案内で聖龍地方に住み着いたユウガに会いに行く事にした一行は,黒い携帯電話サイズのナビと,もう一つ・・・ペンダントライトのような小さな大量記憶装置を受け取った。
どうやら先端にあるキャップの下の銀色に輝く四角いコネクタをかませて情報のやりとりをするのだろう。
こうしてコウガ達は大賢者であるか解らないが,ユウガに会う為再び地上界へ降り立つ事に。

(219.169.212.198).. 2006年07月14日 21:52   No.156051
++ マイン (オリカ王)…143回       
         第7部
ヒエン達からもらった大量記憶装置を見つめて、トラルーが呟いた。
「そうか、これにプロイツェンの攻撃パターンが記憶されていると。ふーん」
「いや、ふーんって、興味ナッシングかよ」
「だって、所詮それは昔のものでしょ?第一、プロイツェンの恐ろしさは、もういつ覚醒してもおかしくない『進化への執念』だ」
「進化への執念?なんだそりゃ」
「プロイツェンは帝都の支配者である事だけには満足せず、全世界、挙げ句の果てには星1つ丸ごと支配しようとまで考えた。その為に自らを進化させようとした。それを見かねた『紋章賢者パルパレーパ』は、その神秘の力でプロイツェンの進化の素質を奪い取った。そして進化の素質は、今の紋章タグとして8つに分けられ、様々な場所に封印したんだ」
「なるほどな、で、進化の素質というのは?」
「本来、生きとし生ける者全てに進化するチャンスはある。転生も同じく。そして進化の素質が無ければ転生も進化もできない。要するに、進化の素質を奪われたプロイツェンは進化も転生もできないわけさ。ちなみに素質の大きさのようなものは個人で違ってくる為、素質を持っていても進化できない者もたくさんいるらしい」
「ほう、なかなか興味深い情報だね」
「そして紋章タグを集める真の理由が分かった」
「プロイツェンに進化するチャンスを与えないようにする為だな」
「その通り。決して紋章タグをあいつに渡してはいけない。まぁ、『進化への執念』が覚醒してしまえば、どうなるかは分からないけど・・・」
「ところで気になってるんだが」
「なんだい?ジェイヤー」
「さっきからマルチパラソルが光ってるぞ?」
「我、今こそ再び現世に戻る時・・・」
「い、今頭から声が・・・?」
「トラルーよ、マルチパラソルは返してもらう。帝都摂政の『進化への執念』が覚醒する前に、奴を止めねばならぬ」
「へ?まさか、マルチパラソルが喋ってる!?」
「いかにも。我が名は紋章賢者パルパレーパ。全ての紋章の力を司る者なり」
「マルチパラソルが何故存在するのか気になってたけど、まさか大賢者の魂が宿っていたとは」
「我が体は今聖龍地域にある。そして今、その体にはユウガという者の魂が宿っている。今こそ、2つに分かれし魂と肉体を1つにする時!」
「聖龍地域へ行こう!そこに大賢者に関する謎を解く鍵がある!」
こうして、光り続けるマルチパラソル(=パルパレーパ)の案内を頼りに聖龍地域のユウガの元へ辿り着き、ヒエン達と合流することになる。そして再びパルパレーパが呟いた。
「今こそ、あるべき肉体に戻る時・・・。ユウガよ、我が体は返してもらうぞ・・・」
今目覚める、紋章の力を司る大賢者・・・。

名前:紋章賢者パルパレーパ
パワー:50
出身地:神界:進退の都
必殺技:変化の裁き
データ:かつてプロイツェンから『進化の素質』を抜き取り紋章タグとして様々な場所に封印したという大賢者。その存在は伝説とされている。
敵対者:進退覇王プロイツェン
セリフ「一度だけでは懲りずに再び思い上がったか、愚か者め!」
豆知識「プロイツェンから『進化の素質』を抜き取ったあとは魂をマルチパラソルに憑依させ世界の情勢を監視していたらしいゾ!」

(58.88.137.37).. 2006年07月15日 07:13   No.156052
++ マイン (オリカ王)…144回       
 マルチパラソルから離れた魂がユウガに憑依、その体からは蝶のような翼が4枚生え、マルチパラソルが変形して右腕に装備された。その形は、どことなく盾にも剣にも思わせる。これは攻撃と防御を両立した装備「トルケロス」と呼ばれる。
「スゲー、どうなっちまってんだ、コレ?」
「マルチパラソルに憑依していたパルパレーパの魂がユウガに憑依というか合体というか、とにかく魂と肉体が1つになった事だけは確かだよ」
完全に覚醒したパルパレーパは、すぐにトラルー達に助言を与える。
「これで我は完全に覚醒した。今までマルチパラソルを大事に使ってくれて感謝するぞ」
「いやぁ、どうってことないぜ」
「アンタには言ってない。それはともかく、スピリットロン指揮能力が失われたわけだけども、何かいい策はないものかな?」
「ならば、この装備を新たに授けよう。これなら分離して2ヶ所から指揮をとる事も可能だ」
「え、分離能力は失われている筈じゃ・・・」
「覚醒の時に光の紋章の力で封印を解除した。今後は2体に別れて行動できる」
「わざわざありがとう」
「マルチパラソルを大事に、有効に使ってくれたお礼だ。では、我はいち早く神界のスパルクルの遺跡に行っている。プロイツェンと戦う準備ができたら、そちらに向かってくれ」
「最後に1ついいか!?」
「言ってみたまえ」
「その・・・ユウガっつー奴の魂はどうなるんだよ」
「心配ない。ユウガの魂は我と共にある。紅蓮龍騎の諸君と会話できるかもしれん」
そう言うと、パルパレーパはワープして消えた。トラルーにはマルチパラソルに代わり、まるでカセットデッキのフタのようなパーツが背中に装備されている。どうやら彼のフライトテイル(トラルーの頭の左右にある翼とムチを兼ねたもの)と連動させる事で後ろから前に動かす事ができるようだ。ちなみに、分離したときの為にか結構分厚い。
「これはなかなか。マルチパラソルにも引けを取らない大きさなのに、コンパクトでバランスを壊さない。僕が分離すればこれも分離する。オマケにシールドとしても役立つ。まさに便利アイテムだ」
後にこれは「シールドコマンダー」と呼ばれ、以後スピリットロン指揮、特に分離時の戦闘で重宝する事になる。
そして、来るプロイツェンとの決戦に向け、トラルー達は準備を始めたのだった。

(58.88.137.37).. 2006年07月16日 05:34   No.156053
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…140回       
そして神界のとあるラボ。
誰かさんが今日も研究に励みつつ色々な人を実験台にしているのである・・・。

「ぐっふふ〜w できたできたw
 名付けて『愛しのサイガきゅんv』5号!
 これがあればプロイツェンの息子君にまた新しい力が宿るわぁ〜ww」

しかもその試作品らしきもの,どうやら1000年前のサイガの光牙七支刀を元にしたレーザーブレイドらしい。
それも,生体は愚か霊体も斬れる力を付与されているものだが・・・,これまでに作った4本は全て霊体を切れず失敗。
今回は新しい要素を加え,余計なものを排除して成功を祈っているというのだが・・・。

「待ってなさいよ〜トラルー君w
 このあたし,天才科学者兼サイエンスの女神様ハロルドちゃんが今行くからねぇ〜っ!」


名前:科学者ハロルド
パワー:15
出身地:神界・北方科学都市
必殺技:私の実験台になりなさい!
データ:神界北域の外れに立つ研究施設で日々神界や天界に役立つ科学発明品を作り出そうと研究する天才女科学者。ただし,研究の成功の為に多数の神族や天使を巻き添えにする為,マッドサイエンティストとして恐れられる。
ライバル:×

ハロルド
「私の発明品の実験台,よ・ろ・し・く・ねんw」
ウェ:ハロルドは1度失敗した事は2度と繰り返さないよう心掛けて居るが未だ実現出来ていないらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年07月16日 20:33   No.156054
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…141回       
「ゆーちゃん,本当に大丈夫かな・・・」
「肉体と魂を分離して長く経つって言うし,それに久しぶりの合体のショックで魂が少し眠っているかも知れない。
 でも,あれだけの魔力と力を持つユウガさんだから,きっと遺跡に行った時には僕達とも会話出来るはずだよ」
「しかし本当にコウガの予想が当たるとはな。
 だがこれでまた一つ新たな戦力が加わった。
 後は我々紋章に相応しいものが覚醒し,戦えるようになるしかない。
 迂闊に力を集めるよりは神界の遺跡へいち早く行く方が良いだろう」
「そうですね,リュウトさん。
 ・・・よし,俺たちは先に出発しよう!
 確か進退の都へは中央管轄区域からしか繋がっていないはずだ。
 ゲートが限られている上に,外から見えてもそのゲートからしか進入出来ないって言うから今がチャンスだ!」
「ええ,行きましょう,皆さん!」
「皆でプロイツェンの野望を止め,そして進化への欲望を打ち砕き,世界を護ろう!
 私たちの今の使命は,プロイツェン打倒ただひとつ!」

ヒエンの言葉に皆が歓声を上げる。
それから数時間後,旅の支度を整えたヒエン達は天界へ渡り,神界中央管轄区域へ繋がる『光の橋』へ移動した。
遺跡のような外観だが,四方に階段がある小高い祭壇らしい場所の中央に,虹色に輝く水の柱があった。

「あの水の柱が中央管轄区域への道です。
 此処から神界へ上がると,中央管轄区域の首都近郊にでます。
 後は私たちのナビで,進退の都へ導きましょう。
 さぁ,行きましょうか・・・マスター」
「ああ・・・後はオウガ達についていけば良いだけの事。
 みんな,行こう」
「え,でもあれ水でしょ? ボク達息止めて潜らなきゃいけないんじゃ・・・;」
「心配ないよ,移動時間は短いからみんなの肺活量でなら耐えられる。
 それに肺活量のない人でも息全部吐き出しちゃったら自動テレポート装置が作動するからどっちにしろ死なずに行けるさねw
 まぁそれでも着いた先は小さな泉だけどw」
「だ,大丈夫かなぁ・・・;;」

(219.169.212.198).. 2006年07月16日 20:59   No.156055
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…142回       
あの時の経験からビビるレンガをよそに,ヒエン達は次々と水の柱へ入り込み,遥か上空の神界へ移動していく。
最後にレンガも意を決して水の柱へ入り込んだ。

「こうなったらもう行くッきゃない・・・,怖がってちゃ駄目だよ,ボク! えぇぃっ!!」

水の柱へ入り込むと,レンガの身体はそのまま虹色の水と共に天空へ昇ってゆく。
シグレの分身からの水球攻撃の時と同じく息は出来ないが,それでも自分で動かない分息は長くもつようだった。
それでも10分程移動時間を要したので出口付近でレンガの口から気泡が漏れ出す。

「ぐばっ・・・がぼごばぁっ・・・!!」
(苦しい・・・出口は見えてるのに此処でまた気絶するなんて,ボク嫌だよっ;
 何とか耐えなきゃ,耐えないとっ・・・!!)

それでも水の流れのお陰で出口である泉に到達。
少し深さがあるのでそこから泳いで水面へ顔を出し,何とか気泡を全て吐き出してしまう寸前で神界へ到着した。

「はぁ・・・はぁ・・・なんとか・・・着いたね・・・;」
「レンガッ!? ・・・ったくもぅ,しょうがないなぁ・・・;」

しかし体力が持たずまたしても気絶。
泉の底へ身体が沈んでいくのを見てヴァルキリーがあわてて助けに飛び込み,今回も何とか一命を取り留めた。

「セキュリティ対策とは言え,セドナの力借りればよかったかもなぁ・・・」
「でも,助かったから大丈夫でしょ?
 それに紋章が光ってるから,あたしの力が必要なくなるのも近いわ。
 きっとレンガもこのトラウマ,紋章の戦士になれば克服出来るわよ・・・」
「そうだよな・・・あはは;」

こうして気絶したレンガを抱えたヴァルキリーを筆頭に,オウガの案内で一行は無事遺跡へたどり着いた。

(219.169.212.198).. 2006年07月16日 21:01   No.156056
++ マイン (オリカ王)…145回       
「さて、旅支度はできたし、インシュリンとの合流の手はずも整えた。さぁ、行こうか」
「んじゃ、俺達はお先に」
「さて、我が輩達も行きますかな」
「そだね・・・って、誰か来た。んでもって、凄く嫌な予感がする」
やってきたのは、科学者ハロルド。彼女を見た瞬間ホイックは一歩引いた。
「あ、あの人はハロルド君!どうしてここが分かったのかね!?ていうか、今度は我が輩達で実験するつもりじゃないだろうね!?」
「ホイック、知り合い?」
「ああ、彼女はハロルド君。我が輩やキラードームにも負けぬ天才頭脳の持ち主なんだが、実験の度に他の者を巻き添えにする事から『マッドサイエンティスト』と呼ばれ恐れられているんだよ」
「もう、失礼ね!この天才科学者兼サイエンスの女神様にそんな呼び方しないでくれる!?」
「自分で言うなよ。それに天才科学者兼サイエンスって意味が分からん」
「(またロクな目に遭わないなきっと・・・)
そ、そんな事よりさ、早く行こうよホイック。仲間待たせるのもなんだし(こーいうのは逃げるに限る!逃げるが勝ちならぬ逃げるが安全!)」
「まぁまぁそう言わないで、このサプライズな剣を使ってみなさいよ!今回は自身があるわよ!」
「ハッキリ言わせてもらうとね、君が『自身がある』と言った場合は大抵ロクな目に遭わない」
「黙りなさい!さぁ、使ってみて」
「(・・・オイオイ、科学の粋を集めてる割に魔力に頼ってる事がバレバレな武器じゃん・・・。しかも七支刀のパクリかよッ!!)使うたって、誰に?」
「そりゃあ、実戦で亡霊共に」
「未実験のままで実戦投入するというのかね!?そりゃ科学者として非常にナンセンス!」
ハロルドのあまりものテキトーぶりのせいか、トラルーが切れた。
「つーか、いくら優れた性能持っていようが実戦で使えなきゃ意味ねーだろーがァーーー!!!!下手すりゃ死ぬかもしれない戦いに、そんあ未完成品持っていけるかァ!!行くぞホイック!そんな危ねー科学者の発明なんて信用できるか!!」
「・・・まぁ、そういう事で。今度会うときには実験でその成果を示してからにするんだね」
ハロルドに怒りの言葉をぶつけたトラルーはホイックと共にスパルクル遺跡へワープし、ワープゲートを閉じたのであった。
「・・・そんな重要な戦いだったなんて・・・」
ようやく事の重大さを知ったハロルドは、レーザーブレイドを持ってラボへと戻っていった。

(58.88.137.37).. 2006年07月17日 05:40   No.156057
++ マイン (オリカ王)…146回       
そして、スパルクル遺跡。
「よう、少し遅かったじゃねえか」
「いやー、自分の発明を未実験のままで実戦投入しようと考えている馬鹿に捕まっちゃってさー」
「危険な奴だな」
「待っていたぞ、精霊達よ」
「パルパレーパか。お、紅蓮龍騎も到着したようだ」
「では、話を始めよう。なに、そんなに長くはないからしっかり聞いてくれ」
「質問、よろしいですかな?」
「言ってみよ、ホイック」
「なんか我々精霊達は日に日に大きくなる力を感じるんだ。邪念とも野望とも思えない、なんか執念のような」
「なるほど、では急がねばならんな。それはプロイツェンの『進化への執念』と見て間違いあるまい。あまりもの執念の大きさが、エネルギーに変換され始めているのだ」
「マジで!?そりゃヤバイぜ」
「そこで紋章の力を引き出せる戦士達の力が必要なのだが・・・。・・・どうやら、紋章の力が覚醒しているのは3人だけのようだな」
「そうか、テントムのような超進化は覚醒した内に入らないんだ。だからヒエン君、マルス君、そしてトラルー君だけなんだ」
「それといいことを教えてやろう。トラルーは光の紋章だけではなく、風の紋章も使える」
「な、なんだって!?それはどういう・・・」
「あ、分離能力!分離して片方は光、もう片方は風の紋章の力を得られるんだ!」
「その通りだ、トラルー。知らない者もいるだろうから教えておこうか。トラルーは本来2体の精霊が合体した姿なのだ。かつて一度その姿を見せていたが、今では若干姿と名前が変わっている」
「よーし、やってみろよ」
「ワテは知ってたんやけどな」
トラルーは2体の精霊に分離した。かつてラミティーの頃に一度だけ起こった、分離現象。それが今では能力となっている。マリン改めウェーブ、リーフ改めハーブ。
「おお、懐かしい!まさかホントにまた分離できるとは思ってなかったぜ!」
「そうだね、たまに分離してみたいと思う時期があったけど、これでいつでも分離できるね」
「そしてもう一つ、ウェーブとハーブがトラルーに合体して行動するようになった要因は、このスパルクルなのだ」
「なんと、合体能力を与えてしまう力もあったのか。これは科学者として是非とも研究してみたいものだね」
「さて、我が伝えたい事はただ1つ。プロイツェンを『進化への執念』が覚醒する前に叩くのだ!さもなくば、悪夢の光景が目の前に広がってしまうだろう。そして、全ての世界は奴に飲み込まれる」
「わかった。必ず、覚醒前に奴を倒す」
「では、2つに別れて行動してもらうか。交星族諸君は先発隊として先に帝都へ向かってくれ」
「分かった。紅蓮龍騎にだけ関わる話もあるみたいだからね。では、お先に!」
そしてトラルー達が帝都へ向かったのを確認すると、パルパレーパはヒエン達の方をみやり、そしてユウガの魂を体の中から呼び起こした。

※この後は、ヒエン達とユウガとの会話という事で

(58.88.137.37).. 2006年07月17日 06:09   No.156058
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…143回       
「ふぇー,いきなり合体させられるもんだから驚いちまったぜ;
 それはさておき話はパルパレーパのじっちゃんから聞いたぜ。
 プロイツェンの奴が世界を丸ごと自分の物にしようとするなんて,噂には聞いていたがまさか此処まで凄まじいものになろうとは予想だにしてなかった。
 アイツの進化への執念は今,かつての世界の驚異マステリオン並みにヤバイものになってきやがった。
 早い内に叩かなきゃいけないが,先ずは・・・こっちの紋章の戦士達の事について話しておかないとな」
「ゆーちゃん,まず光龍装と紋章の関係についての事なんだけど・・・」
「ああ,光龍装は名匠ならヒイロニウム使って誰でも作れるが,それはただの器に過ぎない。
 但し強度はあるからある程度の耐久力は持ってる。 ・・・其処でその耐久力をアップさせる為に収まるのが紋章に秘められた力なんだ。
 だけど『水』と『風』と『火』の紋章だけ特異で,装備出来る奴が2人居るんだよ」
「トラルー君の片っぽとアズマさんの事だよね,それと『水』はボクとセドナさん,だとしたら『火』の紋章はヒエンちゃんの他に・・・」
「・・・俺が使えるって事だな,ゆーちゃん」
「その通り,かつて8つの意志に選ばれた者がいればそいつに紋章と光龍装を託すと使用可能になるって訳だ。
 ただ,お前等も知っている通り8人の内で今現存するのはコウガとクウガとソウガとリュウト,それにトラルーだけだ。
 トウガはスパイラルマウンテンの護衛に当たっているから『風』の戦士だったといえど無理がある。
 それで選ばれたのがアズマさんとハーブ君って訳だ。
 だけど2人使用出来る奴が居る紋章は使用者によって使える能力も若干異なる。
 こう言う時は例のアレって訳さw」
「成る程,憑依合体によって2人それぞれの能力をどちらでも使えるようにする訳か」
「そう,コウガが紅蓮龍騎だった時みたいに多数の能力が使えるようになれば人数が少なくても戦術はかなり豊富になる。
 一人で何度でも攪乱出来るかも知れないぜ」
「そっか,そうすればプロイツェンも段々混乱してきて攻撃も当たりやすくなるよね!」
「だけどそうしたら怒りから進化への執念目覚めさせちゃうんじゃ・・・;」
「確かにそれは一理ある。 だけどな・・・」
「だけど?」
「一つだけ手がある,これがその唯一の手段だ」
「・・・スプレー?」
「名付けて『退化スプレー』。
 進化した者を退化させる力を持って居る液体を入れてあるんだ。
 コイツを一吹きすれば,幾ら奴が進化しようともまた元の状態に戻せる」

(219.169.212.198).. 2006年07月17日 10:22   No.156059
++ 飛天王コウガ (オリカ王)…144回       
「凄っ; これゆーちゃんが開発したの?」
「いや,ハロルドが試行錯誤の末作り上げた科学薬品だ。
 これが成功するまでに色々な原生モンスターに試してきたらしいんだ。
 実験で成功が確認された物だけを持ってきたから安心してくれ」
「成る程,あのマッドサイエンティストのハロルドちゃんがねぇ・・・;
 でもこれがあればプロイツェンには充分対抗出来そうだわ」
「そうだな,それで残りの戦士の覚醒についてはどうするんだ?」
「紋章の力は引き出すって言うか俺も同じ物持ってるから此処で強制的に覚醒させる事も可能だ。
 直ぐにでも行きたいなら此処で俺が覚醒させてやるけど」
「ったく俺は戦いたくてうずうずしてるんだ,さっさと覚醒してもらえねぇと堕天使の本性が目覚めて殺戮に走っちまう;」
「・・・如何致しましょうか,マスター」
「オウガ,此処はソル達にあわせて覚醒しよう。
 此方とていざ戦う時に覚醒出来ていなければ意味がない・・・;」
「私も早く彼女らの力になりたい・・・覚醒させて頂けますね」
「私も同じだ。 光龍装の力を早めに覚醒させ,プロイツェンに対しての驚異を知らしめてやれば,彼方も気が動転する者が必ず現れる。
 そして魔黒装を量産し,不完全な形で装備させるはずだ。
 そうすれば此方の力を大きな物に見せる事も可能だろう」
「全員一致で覚醒させる,それで良いんだな?」
「ああ,頼むよゆーちゃん」
「よし,光龍装カプセルを右手に持ってくれ。
 紋章タグは持っていたら左手に持ってくれ。
 アズマはこれから俺が風の力を注入するから左手はフリーでいい。
 ・・・全員準備は出来たな? 行くぞ!」

カプセルと紋章が輝き出す。
それと共に,アズマの左手にユウガの左手から橙色の光の球が置かれる。
すると紋章タグ(光の球)とカプセルが一つの光となって彼らに纏われる。
アズマには風をイメージしたような翼のモチーフの多い鎧と拳銃が,ソルには大地をイメージしたような緑色の鎧とダブルセイバーが,オウガには時をイメージしたようなローマ数字などが刻まれた鎧と大剣が,そしてリュウトにはネレイドに洗脳されていた時のオウガのような漆黒の鎧と真っ黒な刀身の刀が自分の武器と共に装備された。

「これが光龍装の力なんでしょうか・・・」
「何か力が漲ってきたぜ! これならプロイツェンの野郎も捻り潰してやれそうだな!!」
「・・・感じる,周囲の風が僕を護ってくれている事を・・・!」
「禍々しくも強く正義に味方するこの闇の力・・・,これが私の求めていた強さなのか・・・」
「これで覚醒は完了だ。
 進退の都に行くには覚醒して扉を開ける必要があるから必ずトラルー達と合流してくれ。
 決戦の時は近くなっている・・・!
 さぁ行くんだヒエンちゃん! そしてコウガ達!
 俺もいざとなればパルパレーパのじっちゃんの力借りてそっちに向かうぜ!」
「ありがとう,それじゃあまた後で会おう!」

こうしてヒエン達一行はユウガの元を離れ,一路帝都を目指す。
一人遺跡に残ったユウガは其処でヒエン達の無事を祈るのであった。

「・・・必ず生きて戻って来いよ,コウガ・・・!」

(219.169.212.198).. 2006年07月17日 10:59   No.156060
++ マイン (オリカ王)…147回       
「お、ヒエン達追いついてきた。何か持ってるようだけど」
「ん?ありゃ『退化スプレー』でっせ。進化した者を元の姿に退化させてまう特殊な薬品や」
「ほう。それに残りの紋章を覚醒させたか」
こうして、決戦の地ヴァルハラへの道のりの途中でトラルー達はヒエン達と一旦合流した。そして遺跡内部での出来事を聞き、再び先発隊として、インシュリンらと合流すべく、帝都へと赴くのだった。

     ー第6章へ続くー

(58.88.137.37).. 2006年07月17日 17:14   No.156061

■--リターンファイターズ 第4章
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…93回          

 物語の舞台は、未知の都市ヴァルハラへ・・・。
まずは前回登場した2人のデータを。

名前:帝都摂政プロイツェン
パワー:10
出身地:ヴァルハラ
必殺技:デス・ブラッド
データ:古より伝わる帝都・ヴァルハラの摂政で、実はトラルーの父親。紅蓮龍騎との協力関係を危険視しているが、その理由は謎。野心家でもある。
部下:ウィンバー
セリフ「トラルーよ、紅蓮龍騎との縁を断ち切れ。さもなくば、我らがヴァルハラの民を裏切ることになる」
豆知識「トラルーは、本来ヴァルハラ出身らしいゾ!」

名前:ウィンバー
パワー:7
出身地:ヴァルハラ
必殺技:スカイボマー
データ:プロイツェン直属の部下で、ステルス機型戦闘機に変形する。トラルーを心配し、ヴァルハラに戻るよう促す。任務には忠実。
上司:プロイツェン
セリフ「どうかヴァルハラに戻って下さい。トラルー殿の存在が、ヴァルハラの存在を支えているのですから」
豆知識「ウィンバーはトラルーの世話係でもあるらしいゾ!」
(124.85.218.187).. 2006年06月13日 18:18   No.155001

++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…94回       
そしてレギュラー投下。今回は、少々レギュラーが変わってます。

名前:トラルー
パワー:7
出身地:ヴァルハラ
必殺技:ソーサー・コンビネーション
データ:マルチパラソルに新たな機能を加え、技を増やしたトラルー。プロイツェンの息子である彼は、ヴァルハラでの父との再会を決める。
仲間:ウィンジャー
セリフ「ヴァルハラ・・・。やはり戻らなければ駄目だね、やっぱり・・・」
豆知識「トラルーがヴァルハラ出身である事を知っているのは、インシュリンとウィンジャーだけらしいゾ!」

名前:インシュリン
パワー:6
出身地:ヴァルハラ
必殺技:クラウングリン
データ:トラルーのヴァルハラへの帰還を聞きつけてトラルーと共に故郷へ帰る事を決めた、帝都のお姫様。活発なのは相変わらず。
仲間:トラルー
セリフ「懐かしいわね、ヴァルハラって」
豆知識「腹心的存在であるクサナギは、神羅連和国出身らしいゾ!」

名前:ウィンジャー
パワー:7
出身地:交星地域
必殺技:エネルアロー
データ:トラルーの親友で、幼馴染みでもある。背中のウィングは弓型の武器にもなり、放たれるビームには追尾機能も。飛行型装甲車に変形。
親友:トラルー
セリフ「案外悪くはないんじゃないか、帝都も」
豆知識「ウィンジャーとウィンバーは、従兄弟の関係らしいゾ!」

(124.85.218.187).. 2006年06月13日 18:35   No.155002
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…95回       
投下その3。第1部は、ネレイド達のストーリーからいきましょうか。

名前:アカツキ
パワー:7
出身地:ヴァルハラ
必殺技:不知火閃光
データ:ヴァルハラ出身の、陽気な戦士。背中の「シラヌイ」と呼ばれるユニットは遠隔操作兵器である。ウィンバーとはちょっとしたライバル。
好敵手:ウィンバー
セリフ「おーおー、やっぱ帝都は夕日がまぶしくてたまんないねー」
豆知識「アカツキとウィンバーは昔からの同級生らしいゾ!」

名前:シュライク
パワー:4
出身地:ヴァルハラ
必殺技:タイフーン・ソーサー
データ:ヴァルハラ出身のオムニコンだが、同型は存在しておらず、プロイツェンの執事である一人のみ存在。背中のプロペラウイングで飛行可能。
主(あるじ):プロイツェン
セリフ「よくぞお戻りになられましたな、トラルー殿、インシュリン姫」
豆知識「シュライクはオムニコン全体のリーダーも務めているらしいゾ!」

名前:クサナギ
パワー:12
出身地:聖龍地域
必殺技:ローエングリン
データ:インシュリンの副官であり、護衛でもある戦艦型精霊。インシュリンの故郷がヴァルハラであると知り、共に帝都を訪れる。
主(あるじ):インシュリン
セリフ「私はいつでも姫とお供します」
豆知識「クサナギはヴァルハラの歴史に若干抵抗を感じているらしいゾ!」

それでは、第4章の始まりです。

(124.85.218.187).. 2006年06月13日 20:03   No.155003
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…106回       
それじゃまずコウガ達のステータスから。

名前:紅蓮龍騎ヒエン
パワー:9
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:紅炎爆龍破
データ:魔想騎士への搭乗により本来の力を取り戻したヒエン。今回の冒険の舞台がヴァルハラなどとあって少々好奇心をそそられているようだ。
パートナー:トラルー

ヒエン
「ヴァルハラか・・・それに,ネレイド達の言っていた呪い・・・。
 何か深い関係があるのかも知れないな・・・」
ウェ:ヒエンはコウガ達からヴァルハラの話を聞いたお陰でシズク並みの好奇心が目覚めたらしいゾ!


名前:紅蓮龍院コウガ
パワー:8
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:武○伝武○伝♪ 武○伝伝で伝伝♪
データ:闘いを終え,疲れを癒す為に一度ヴァルハラに戻る事を決意したコウガ。しかし本意は別の所にあるらしい・・・。
パートナー:紅蓮龍院レンガ&紅蓮龍騎ヒエン

コウガ
「武○伝武○伝♪ 武○伝伝で伝伝♪
 よしっ,これでオ○ラジに一歩近づいたぞ・・・」
ウェ:ヴァルハラの一角は死者の住まう場所で,このカードを集めている君達のような文化が広がっているらしいゾ!


名前:紅蓮龍院レンガ
パワー:8
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:母さん格好いぃ〜!
データ:コウガ同様療養の為ヴァルハラに戻る事を決意したレンガ。一度その世界を見せたいと思ったのか,ヒエンを連れて行こうと提案したのも彼である。
パートナー:紅蓮龍院コウガ&紅蓮龍騎ヒエン

レンガ
「ぃよっ,母さん格好いぃ〜!
 ・・・なーんて,ギャグってる場合じゃなかったね・・・;」
ウェ:最近コウガはレンガとコンビを組んでお笑い芸人のモノマネをするのが趣味らしいゾ!


名前:犬神アヌビス
パワー:18
出身地:神界
必殺技:冥界への誘い
データ:神界でのヴァルハラ管轄を担当するオーディーンに命じられヴァルハラの門番をする犬神。死者の魂を導く力を持つ。
パートナー:死者神オシリス&鷹神ホルス

アヌビス
「コウガ,レンガ,よくぞ戻られた・・・,後の者がお主の子孫だな?」
ウェ:アヌビスはヴァルハラ関連者か死者の都に居る者の関連であれば顔パスで死者の都に入れてくれるらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年06月14日 21:59   No.155004
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…107回       
名前:死者神オシリス
パワー:20
出身地:神界
必殺技:最終審判(ザ・ラストジャッジメント)
データ:神界でのヴァルハラ管轄のオーディーンの部下。死者の都の主で,都に住まう者達の監視を行っている。
パートナー:紅蓮戦神オーディーン

オシリス
「ようこそ,我が死者の都へ・・・」
ウェ:ホルスとアヌビスはちょっともどかしいながらも恋仲らしいゾ!


名前:鷹神ホルス
パワー:18
出身地:神界
必殺技:真実の天秤
データ:アヌビスの同僚。初めてヴァルハラに入る死者の心臓を真実の羽と共に秤に掛け,過去の重罪を暴く役目を負う。
パートナー:死者神オシリス&犬神アヌビス

ホルス
「おや,貴方は死者ではありませんね・・・。
 ですが,貴方は嘘をついた形跡が見あたりませんわ・・・」
ウェ:ホルスは生存者と死者の区別が一瞬で出来るらしいゾ!


名前:天上聖皇オウガ
パワー:15
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:覇王撃剣
データ:ヴァルハラへ行くヒエン達の護衛として自ら付いていく事にしたオウガ。しかしながら,神界へ出向く事も頭に入れているという。
パートナー:紅蓮龍騎ヒエン

オウガ
「あの呪いの事となれば,フィガロ様も何か知って居られるはず。
 ソルと共に聞いて参ります故,暫しヴァルハラにてお待ち下さいませ・・・」
ウェ:実はヒエン達に仕えていく内にオウガは紅蓮龍騎の家系に恋い焦がれるようになったらしいゾ!


名前:堕天皇ソル
パワー:14
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:夢想幻魔拳
データ:オウガ同様護衛としてヴァルハラに出向いたソル。だがしかし,その真意は神界である目的を果たすためであるらしい。
パートナー:紅蓮龍騎ヒエン

ソル
「厄介な事になったな・・・。
 ついでのついでに,無魔達の事についてフィガロ様に聞いとくか・・・」
ウェ:現在神界第2神位のフィガロは初代天上聖皇らしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年06月14日 22:14   No.155005
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…108回       
名前:邪王ネレイド
パワー:13
出身地:惑星ネメシス
必殺技:ライドオンマインド
データ:遂にヒエン達と出会う事が出来たネレイド。この前のお礼と共に,無魔族に掛けられた呪いの事を話した。
パートナー:光天子セイファート

ネレイド
「・・・頼む! 母さん達も俺も,この呪いで苦しんで居るんだ!
 この呪いを何とかして,解いて欲しい・・・!!」
ウェ:ネレイドは某ゲームのヘヴィなあの人にそっくりなセリフを連発するらしいゾ!


名前:光天子セイファート
パワー:12
出身地:惑星ネメシス
必殺技:極光剣
データ:ネレイドと共にヒエンを探し出し会う事が出来たセイファート。ネレイドと共に,ヴァルハラに行った後ネメシスを訪れるように請求する。
パートナー:邪王ネレイド

セイファート
「ヴァルハラで少し休んだあとでも構わない。
 ・・・ヒエンちゃん,どうかラン様に会ってくれないかな・・・」
ウェ:セイファートは好青年だが萌えッ子には弱いらしいゾ!


名前:氷姫フリズレート
パワー:12
出身地:惑星ネメシス
必殺技:フリージングコフィン
データ:ネレイド達について来る内,ヒエン達に好意を持つようになったフリズレート。無魔族の呪いを解く前にヒエン達に良い美青年達を紹介して欲しいと頼み込む。
パートナー:邪王ネレイド&光天子セイファート

フリズレート
「うーん・・・確かにあの呪いで苦しんでるわよぉ?
 で・も,アタシは美青年を自分の部屋に飾るのが趣味なの,誰か良い子居たら紹介してくんない?」
ウェ:相変わらずフリズレートは美男子を氷付けにして自室に飾るのが趣味らしいゾ!


名前:フィガロ剣聖
パワー:25
出身地:神界
必殺技:緋炎天紅牙斬
データ:神界第2神位の神族。オウガに剣技を指南した師でもあるが,無魔族と深い関わりがあるらしい。
友人(パートナー):無魔紅皇ラン

フィガロ
「オウガにソルか・・・久しいな。
 無魔の事について何か聞きに来たのであろう?」
ウェ:フィガロは若い頃はかなりやんちゃだったらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年06月14日 22:28   No.155006
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…109回       
必ずや知るであろう,天界と無魔との関係を

舞台は未知なる帝都・ヴァルハラ
死者の都への里帰りにヒエンを連れてきた
コウガ達の前に立ちはだかるのは,友の父親
ヒエンは友を取るのか,友と別れるのか・・・

神羅万象チョコ交流サイト
オリジナルカード列伝第2章
<交星族リターンファイターズ-第4幕->

―――その先に進めるは,父と子の絆か,友との絆か―――



<第1部>

「それにしても,あの爆発随分派手だったねぇ」
「ああ,何か溜めていた物をぶち撒けたような感じだった。
 恐らくは,操られた事への怒りだな・・・」
「確かに憎しみや野性の暴走って恐いもんなぁ;;
 俺も洗脳されてる間に,たまに自分の血を見てはっと我に返った事がしばしばあったんだよ。
 一体どれだけ人を傷付けてきたんだって,その度に聞いた。
 でも,結局答えが返ってこずにまた暴走してる自分に戻る訳さね・・・」
「それがちゃんとコントロール出来ているから,僕達此処まで強くなれたのかなぁ・・・」
「かも知れないな。
 紅蓮龍騎流の秘伝,それは正義を信じる事,自分を信じる事。
 信じない限りは,何も力は出てこないさ。
 ヒエンちゃんが一番秘伝を忠実にこなしているから,あれだけ大きな力を使いこなせるんだよ」
「全くその通りだ。
 先代からの教えである『信じる』事を忠実にこなしてきた。
 最初にオウガ達と戦った時も,『負ける訳がないんだ』と自分の力を信じて突き進んだ。
 それにさっきのザオウバルガの時もだ,正義は必ず勝てると肝に銘じていた甲斐があったな・・・」

魔想騎士内で話を進める3人。
紅蓮龍騎の強さの秘密について,コウガがようやく語った。
その理由は『自分を信じている事』。
コウガもレンガもヒエンも,自分は負けないと信じていたからこそ此処まで力を出し切れたと,ヒエンは言う。
2人ともそれに頷いた。
その後,レンガの提案で爆発のあった地点の付近へ行ってみる事になったのである。


「そろそろ,爆発のあった地点だな」
「うん,センサーの生命反応も,そう遠くには行ってないみたいだしね」
「ネレイドが近くにいれば,私の刻印が光を放つはずだ。
 ・・・どうだろう,光っているだろうか」
「うーん・・・微かに光ってるように見えるね」
「本当に手で影作らないと見えない程だし・・・,ネレイドの奴,なかなか移動が早いんだな」
「しかし魔想騎士もそんなに遅くないだろう?」
「最高時速は音速超えて1500km/hだって。
 でも,そんなに速度出して大丈夫かなぁ・・・」
「この近辺でなら60km/hでも充分だろう。
 良し,ネレイドを探すぞ」

(219.169.212.198).. 2006年06月15日 21:17   No.155007
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…96回       
 一方、プロイツェンの命令を受けたウィンバーはトラルーの下へ辿り着いた。
「ん?君はウィンバーじゃないか!久しぶり」
「久しぶりです、トラルー殿」
「なぁ、誰だ?コイツ」
ストラー他数名は彼とは初対面である。知らないのも無理はない。
「ああ、彼はウィンバー。あの帝都ヴァルハラ出身の交星族だよ」
「というわけで、よろしく。っと、そうだ。私は命令を受けてここに来たんだった」
「命令?誰から」
「プロイツェン様からですよ、一刻も早くヴァルハラに戻れと。貴方の父親が帝都にてお待ちかねですよ」
「!!父さんが・・・。しかも直々に帰還要請してくるとは思わなかったなぁ・・・。しかし、こっちでやらなければならない事があるから困ったなぁ・・・」
「それなら俺達に任せとけよ。復興作業の指揮だって御隠居が来たからどうにかなるし、安心してヴァルハラに行ってこいよ」
「ありがとう、ストラー。じゃあ、早速準備にかかるとしよう。話の場所を変えよう」
何を思ったか、トラルーは話の場所を宮殿の自室へと移したのだ。つまり極秘の会談を意味する。
「そういえば、貴方以外にもヴァルハラ出身の交星族がいるのではないですか?」
「・・・噂をすればなんとやらだね。ホントに来たよ」
「ねーねー、ウィンバーとトラルーってば何話してるのよー!」
トラルーと同じく本来はヴァルハラ出身であるインシュリンが話を聞きつけたのである。無論、クサナギも傍にいる。
「ああ、インシュリン・・・。実は父さんからヴァルハラへの帰還要請が出たんで、出発準備にかかろうとしていたところなんだ」
「トラルーのお父さんから!?それってヤバイじゃない!そういえば、私達ってどれくらいの間帝都に帰ってないんだっけ」
「もう千年・・・いや、1500年以上は帰って来られてませんね」
「うわぁ・・・。これじゃ、帰還要請が出てもおかしくないよね。よし、私も行く!」
「ええ!?じゃあ、クサナギはどうなる!?クサナギは聖龍地域出身じゃ・・・」
「私は、いつでも姫とお供する所存だ。その目的地が帝都であろうとな・・・」
「なるほど。じゃあ、他にヴァルハラ出身、もしくは僕らについてくる暇人数名でも探すかね」
「まぁ、今帝都は人口が少ないですから移住を志願してくれる人がいるとありがたいですね」
というわけで、トラルー達はヴァルハラへ出発する前の、最後になるかもしれない神羅連和国巡りを始めたのであった。同行する仲間を探す為に。

(124.85.218.187).. 2006年06月16日 05:34   No.155008
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…110回       
「うーん・・・;」
「探し始めた,までは良いものの・・・」
「ダメだ,ヒエンちゃんの刻印ちっとも強く光らないや;」

捜索開始から早30分,普通ならそろそろ見つかっても良い頃なのだが,ネレイドは一向に見つからない。

「・・・一旦宮殿に戻る?」
「んだ,そうするか・・・」
「私も賛成だ,此処を探しても,もう奴は居ないだろう・・・」

こうして一同は捜索を打ち切って宮殿へ帰還する事に。
しかし,これが思わぬ結果を招いた。


「ふぇー・・・なかなか距離あるなぁ;」
「何せ南域の森の外れだったし,ルクックが迷わせるから出るにも時間が掛かるんだよ・・・」
「そーそー,それに暗い所じゃヒラーリンが飛んでるし・・・」

同刻,ネレイド達はようやく森を抜けた。
その視線の遥か彼方に,飛天地方の宮殿が臨める。

「それで・・・あの宮殿が飛天地域の宮殿なのか?」
「そーみたいですよぉ,何かいかにも洋風のお城ってな感じですけれどねっ」
「良し,それじゃあヒエン探しにそっちへ行ってみるか・・・」


・・・数分後・・・


「ん・・・宮殿に誰か居るぞ?」

真っ先にヒエンが気付く。
それと同時に,首筋の刻印が眩く光を放ち始めた。

「・・・ヒエンちゃん,刻印が・・・」
「!? まさかあれは・・・」



「ん,何か上から飛んでくるぞ?」
「近代的デザイン・・・鎧羅地方の物ではなく,天界の物かな・・・」
「っ・・・てゆーかっ,こっち来てますけどぉっ!?」
「!! な,な,何だってぇーー!?」


飛天地方宮殿に到着したネレイド達。
しかしその直後,宮殿の入り口付近に道をふさがないように何かが降り立つ。
そう,さっきのヒエン達の魔想騎士である。
いきなりの事態に驚くネレイド。
しかし,その驚きも束の間。 すぐにコウガ達が姿を現すと,ネレイドはいきなり目を輝かせてこういった。

「・・・ぉおっ・・・やっと・・・見つけたぞ,アイツだよ,アイツが紅蓮龍騎ヒエンだよ!」
「へ? ・・・あーーっ!!
 モノホンですっ,間違いありませんわネレイド様ぁ!!」

「・・・へ,な,何!? 何なのさ!?」
「・・・私を捜していたのだろう?」


こうしてひょんな事からネレイドとヒエンは劇的再開を果たしたのだった・・・。

(219.169.212.198).. 2006年06月16日 19:52   No.155009
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…97回       
        第2部
 ヒエンとネレイドの劇的再開から暫くして、海の底の交星地域ではヴァルハラ行きを志願する者がまた一人。
「よう、久しぶりじゃんか。ウィンバーとなんてもう1500年も昔に別れたきりだし」
「ああ、また君と張り合えるかもしれないと思うと、ウズウズしてくるよ」
「あ?それってどういう・・・。ああ、そうか。もしかしてヴァルハラからトラルーの帰還命令でも出てるんだろ」
「(鋭い・・・)ま、まぁそんなわけでさ、ちょいと神羅連和国をグルッと回ってるんだよね。ヴァルハラに戻るなら、・・・最後になるかもしれないしさ」
「・・・結構この世界も気に入ってたもんな、トラルーは。そんな新天地みたいな世界とお別れとなると、心境は複雑だな」
「だから、私やクサナギも同行する事にしたんだけど、やっぱり仲間って多い方がいいじゃない。だから、今こうして仲間を集めてるのよ」
「へー、目的地は未知の都市とされているヴァルハラだろ?面白そうじゃん。俺もついてくぜ」
「おお、君も一緒に来てくれるとは嬉しいねぇ!それはそうと、インシュリンの方で誰か希望する同行人はいるかい?」
「そうね・・・。アカツキがいいなー」
「姫、アカツキでしたら今は多分聖龍地域にいると思われます」
「聖龍地域って、アカツキ好みの女性が多いんだっけ。また懲りずにナンパしてなけりゃいいけど」
「んじゃ、クサナギの定員も考えてアカツキで最後にしようか。この世界もあらかた見てきたし」

 そしてトラルーらは聖龍地域へ。クサナギの言う通り、アカツキは聖龍地域のとある村にいた。そこでは、インシュリンの予想通りの光景が広がっていた。
「なぁなぁ、お嬢さん。貴女のような美しい人はこの世でもそうそういない。ここは一つ、この凄くハンサムな俺とデートでもしないかい?」
しっかりとナンパしていたわけで、インシュリンは早速・・・。
「何バカやらかしてんのよアンタはーーー!!」
「え、インシュリンいたの!?待て待て待て待てそいつは勘弁してギャアアアアアア!!」
アカツキの命乞いむなしく、しっかりとクラウングリンは発射。アカツキに直撃。アカツキの体はエネルギー系の攻撃を跳ね返す特殊なものだが、流石にローエングリン級のビームまでは跳ね返せない為、クラウングリンは許容範囲外である。
「あ、あははははは・・・、スイマセンマジゴメンナサイ。俺が悪うございました・・・」
「さ〜て、アンタはこれから私達と一緒にヴァルハラに来るのよ」
「ヴァルハラ?へぇ、なんでまたそんなところに戻るんだよ。あそこにはいい女はいな・・・じゃなくてあそこはもう滅びを待つしかねぇところだぜ?」
「だからこそ行くんだ、アカツキ。君にも帝都に戻ってもらわなければ困るんだ。プロイツェン様はこの世界にいるヴァルハラ出身の者全員の帰還を望んでおられるのだ」
「へっ、あの野心家に協力しろってか。場合によっちゃ引き受けてもいい、帝都へ行こうじゃないの。あ、飛天地域の宮殿が先か」
と言うわけで、交星族のヴァルハラへ行くメンバーは集結したのだった。

(124.85.218.187).. 2006年06月17日 09:44   No.155010
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…111回       
劇的再開を果たしたネレイド達はその後,宮殿内で何故この世界に来たのかヒエン達から聞かれた。
そして,無魔族の呪いについて,虎視眈々と語り始めたのである。


「俺たち無魔続は,種族代々に伝わる呪いを解ける人物を捜しにこの星にやってきた。
 それで母さんが目を付けたのが・・・ヒエン,お前だったんだ。
 『大いなる力』に選ばれ,更には自分の信念を貫いて自分の力を惜しげもなく発揮出来る強さ。
 そんな強さを持っているからこそ呪いを解けるんじゃないかって期待していたんだよ」
「それで・・・その呪いというのは一体・・・」
「ああ,この呪い・・・種族代々永遠に邪心との葛藤を余儀なくされる事だ。
 どんなに善に尽くそうとしても,必ず邪心が邪魔をする。
 そしてついには悪事を働いてお払い箱・・・。
 こんな苦しい事を背負わされて,今の俺たちはずっと困って居るんだ・・・」
「そんな事が・・・」
「ボク達でもたまに悪戯とかする時ぐらいはあるけれど,そんなに酷い症例だなんてね・・・」
「酷い呪いだな・・・。
 ・・・だが,解く方法は解っているのか?」
「いや,残念ながら解っちゃ居ない。
 史書に寄れば『大いなる力を持つ者』に関係があるとしか・・・」
「お手上げかぁ・・・折角ネレイド達の真意を聴けたのに」
「いや,まだ方法は探せるよ。
 僕ら無魔族の女王・ラン様と・・・」
「我ら天使族の長であった第2神位神族のフィガロ様が旧友だったとの事です」
「丁度フィガロ様も今の時期は静養にヴァルハラへ戻っているはずだ。
 もしかしたらトラルーたちに付いていけば,ヴァルハラでフィガロ様に会って,話を聞けるかも知れねぇ・・・!」
「え!? トラルー君達,ヴァルハラ行くの!?」
「彼らの話に寄れば,トラルー達一部の交星族はヴァルハラ出身だそうです。
 かつて帝都と呼ばれたヴァルハラですが,今は人口減少の一途を辿り,滅びを待つのみとなっています・・・。
 但し,死者の都だけは第2神位神族のオーディーン様が独立して管轄して居られますから大丈夫でしょう」
「こりゃますます見逃せないな・・・」
「そうよねぇ,折角天使族の初代トップに会えるんだもの」
「とにかく,ヒエンの意志を問いたい。
 ・・・無魔族の呪いを,解いてくれるか?」
「無論だ。 だが方法を探る為にも先ずはヴァルハラへ向かわねばなるまい。
 母者とコウガ,2人の静養と私への学習の為としてヴァルハラへ行けば問題ないはずだ」
「そして我々6人も護衛として付いていければ・・・」
「その通りですね。
 私共がいれば身柄の証明にもなりますから,簡単に死者の都へはいる事が出来るでしょう」
「んだw それに久しぶりに里帰りも出来るしな」
「それじゃあ,ヴァルハラでフィガロ様に会って方法を聞きだしてから,ラン様に会ってくれるね?」
「ああ,約束しよう」
「それじゃあ決まりだね,早く出発の準備をしなくちゃ」

こうして・・・天上魔導四天皇とオウガ・ソルが護衛となって,コウガとレンガの療養ついでにヒエンを社会見学に連れて行く目的を装って,ヴァルハラ行きが決定した。
しかしながらヒエンにとってヴァルハラは未知の世界。
好奇心が駆り立てられて,変な事をやらかさないかコウガもレンガも心配であった・・・。

(219.169.212.198).. 2006年06月17日 15:32   No.155011
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…98回       
        第3部
 かくして、全ての出発準備を終えたトラルー達とヒエン達一行は、ウィンバーが残していたスペースブリッジ(物質転送ゲート)を通りヴァルハラへと向かった。どうやらヴァルハラとこの世界との距離は相当あるらしく、スペースブリッジを用いても30分ほどの旅となった。そして、帝都ヴァルハラに到着。
「いやー、久々に戻ってきたぜ帝都!」
「こらアカツキ!一番は私って言ってたでしょ」
「まぁまぁ、落ち着いてください姫。ウィンバーよ、確か出迎えがいると聞いたが?」
「ああ、確かに出迎えがいる筈・・・。あ、誰か来た」
「ああ、テントム!テントムじゃないか!」
「トラルーは〜ん!!久しぶりやな〜!」
「こらこらテントム、そんなに急がずともトラルー殿達は逃げたりしませんぞ」
ウィンジャーに続くもう一人のトラルーの幼馴染みテントム。彼はテントウムシのような姿である為か、一般的な交星族とは外見が結構異なる。そしてテントムと共に現れた者はシュライク、オムニコンの全体リーダーでありプロイツェンの執事でもある。出迎えとはこの二人の事であった。何やらウィンバーとシュライクが内緒話を。
「シュライクよ、この人間達はプロイツェン様が危険視しておられるあの紅蓮龍騎とその護衛だ。さて、どうするか」
「安心しなさいウィンバー殿。既にプロイツェン様は紅蓮龍騎共の同行を想定しておられた。対策もしっかり練ってある。オウガとソルには悪いが奴らの目的地である死者の都でそろいにそろって消えてもらうとしよう。ウィンバー殿、例の部隊の指揮権は貴方にあります。チャンスを逃す事のないように」
「ああ、分かった。例の部隊、必ずまとめてみせる。そこに更にあの御方が加われば、紅蓮龍騎共といえど勝ち目はあるまい」
「では、御武運を」
「(あとは早い内に連れていくだけだな・・・)ヒエン達紅蓮龍騎とその護衛の方々のナビゲートはシュライクが務める。では、また落ち合おう(生きて帰ってこれたらの話、だがな・・・)」

 一方、こちらはヴァルハラの地下軍事施設。そこではヴァルハラでの最初の刺客が目覚めようとしていた。そしてそれを見届けるのは、誰あらんプロイツェン。
「期は熟した・・・。さぁ、今こそ紅蓮龍騎共を葬り、トラルーの迷いを断ち切るのだ!デストロイ部隊、出撃!!」
デストロイと呼ばれる巨大な精霊、ユニット以外の姿形はトラルーらと何も変わりはないが、その大きさは人間の3倍程はあろう。しかも、頭に装備されたユニットは側面に迎撃ビーム砲系10門、そして上面には巨大なキャノン砲が2問。その姿はまさに移動要塞ともいえよう。それが、合計20体も。プロイツェンの徹底ぶりは、想像を遙かに絶するといえる。果たして、このデストロイ部隊の目的地とは?

(124.85.218.187).. 2006年06月18日 07:03   No.155012
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…99回       
キャラ投下。

名前:テントム
パワー:5
出身地:ヴァルハラ
必殺技:プチサンダー
データ:ヴァルハラ出身の交星族であり、トラルーの幼馴染みの一人。他の交星族とは違いテントウムシのような姿。何故か関西弁を喋る。
親友:トラルー
セリフ「ヴァルハラの異変なんて知ったこっちゃありまへんけど、トラルーいじめる奴は許しまへんで」
豆知識「トラルーがヴァルハラに戻るまではシュライクがテントムの面倒を見ていたらしいゾ!」

そして紅蓮龍騎らを地獄へいざなおうとするとんでもない敵、出現!

名前:デストロイ
パワー:20
出身地:ヴァルハラ
必殺技:スパークルブラスター
データ:プロイツェンが設計した「デストロイヤーユニット」を装備した巨大精霊。その大きさは交星族の常識を度外視しており、サイドの敵対策として円盤型ユニットの側面に計10門のビーム砲と、同士討ち対策としての超強力なバリアも装備している。その為、近づく事すら不可能とまで言われている。別名「移動決戦兵器」。プロイツェンの命を受け、トラルー達の知らぬところで紅蓮龍騎や天上魔導四天皇、オウガとソルを抹殺せんと行動する。
敵対者:紅蓮龍騎
セリフ「覚悟しろ紅蓮龍騎共。お前ら全員、護衛ともどもあの世行きだ!!」
豆知識「デストロイヤーユニットは重く、動きは鈍そうだが、拘束移動用のホバーを装備してそれを解消しているらしいゾ!」

(124.85.218.187).. 2006年06月18日 07:24   No.155013
++ マイン (オリカ王子)…100回       
訂正。デストロイの豆知識の中の「拘束移動」は「高速移動」の間違いです。では、続き。

 デストロイ部隊を出撃させたプロイツェンは物思いにふける。
「フフフ・・・。デストロイヤーユニットはこうしている間にも増産は進み、そしてそれを装備したデストロイ達は次々と紅蓮龍騎共の下へ向かうのだ。我ながらなんと容易い作戦であろう。しかも奴らは、デストロイの事を何も知らぬ。それが私の策略である事をトラルーが知る術も無い。今日か明日が、紅蓮龍騎の最期となるのだ!フフ、フハハハハハハハハハハハハハ!!」
「とても自信があるようだな、プロイツェンよ」
「どうした?まさか紅蓮龍騎が無傷でこのマステリオン級の戦闘力を持つ部隊を打ち倒すなどと言うのか?ザオウバルガよ」
「いや、そう言うわけではない。しかし、天上魔導四天皇のバリアとテレポート能力の前では彼らの砲撃も無意味ではないかと」
「安心しろ、そんな事お前の報告を聞いた直後から考えていたさ。もう既に帝都全体にテレポート妨害シールドを張ってある。すなわち、帝都の中ではテレポートも使えんのだ。しかも都の壁にはゲシュマイディッヒパンツァー(エネルギー偏向システム)によるコーティングもしてある。脱出など不可能!!無論、飛んで逃げようとしても空には電磁バリアも張ってあるしな」
「空には電磁バリア、死者の都の壁にはゲシュマイディッヒパンツァー、陸にはデストロイ部隊、そして帝都全体にテレポート妨害シールド、か。逃げ場所などどこにも無い・・・。徹底的な準備だな。まぁ、こうでもしなければ奴らは簡単にはくたばらんだろうしな」
「更には死者の都では魔力が過剰に抑制されてしまうからお得意の炎熱魔法も半分以下の威力しか無いわけでしょう?それならば我々も、あの御方も出る必要は無いのでは」
「お前の言う事ももっともだ、シグレ。しかし、私は心配性でね。これでもかというぐらいにやっておかねば気が済まないのだよ」

 その頃、ヒエン達はシュライクの案内で死者の都へと来ていた。
「では、皆様ごゆっくり。フィガロ殿でしたら、この都の中心部におられます。中心部の城へどうぞ。連絡は既にしておりますので。私は用事がありますので、これで失礼します(これがプロイツェン様の策略であるにも気づかずに。しかもここにはフィガロなどおらぬわ。私の嘘とも知らずに気楽なことよ・・・)」
ヒエン達が城へ入ったのを見届けると、シュライクは城のドアをロックし、更にデストロイ部隊が都に入った直後に都の門を閉め、そしてプロイツェンの策略により設置された電磁バリア、ゲシュマイディッヒパンツァーも起動させた。これにより、「徹底的な」紅蓮龍騎抹殺作戦は開始されたのであった・・・。

(124.85.218.187).. 2006年06月18日 08:00   No.155014
++ マイン (オリカ王子)…101回       
 デストロイ部隊の移動は極秘に行われている。トラルーらに気づかれないよう、ミラージュコロイド(特殊な粒子を周囲に展開することでレーダーからも肉眼からも見えなくする光学迷彩の発展型)を展開しながら移動しているのだ。そして、プロイツェンの元に遂にトラウー達が現れた。
「ご苦労だったな、ウィンバー。お前は下がっていいぞ」
「ハッ」
「よく戻って来てくれたなトラルー。1500年もの間、ずっと待ち望んでいたぞ。さぁ、他のみんなも席についてくれたまえ」
「さて、僕に帰還要請を出した本当の理由を聞かせてもらおうかな。父さんほどの野心家だ、ただ息子に会いたいだけで呼び戻したわけじゃないんでしょ?」
「フッ、お前にはもうお見通しというわけか。いいだろう、私の今の野心のありのままを話そう。私は紅蓮龍騎の存在を危険視している。あの強烈な炎熱魔法のさることながら、度々重大な局面では数々の奇跡を起こしてきた。しかし、その力は星の力によるもの・・・。すなわち、奴らが力を使うたびに、星の生命力は弱ってしまうのだ。奴らはヒーローきどりで現れては悪をなぎ払ってきた。しかしもうそれも終わりにしなくてはならない。奴らの行動は自分の実力の高さをアピールしているようなもの。その力をつけ狙うから悪が現れ、撃退の為に星の生命力が失われていく。これでは、お前が移住しているあの世界の生命力はいずれ底を尽き、崩壊の道を歩むしかなくなる」
「・・・要するに、今父さんはヒエン達紅蓮龍騎を抹殺しようと考えている。そして殲滅作戦に協力してもらう為に呼び戻した・・・ってことか」
「その通り、流石は野心家である私の息子だ。ならば、私の望みも分かっているだろう?さぁ、今すぐにでも紅蓮龍騎と縁を切れ」
「な!?そんなこと、トラルーにできるわけないでしょ!?何言ってるのよ!」
「・・・分かった、父さんの陣営に入ろう。紅蓮龍騎とも縁を切る」
「ちょ、トラルーまで何を言ってムグ」
「いいかい?これは作戦だ。第一、紅蓮龍騎の力が一つの星の生命エネルギーに関わるなんて話、全くのでたらめ」
こうして、トラルーのある作戦が開始されようともしていた・・・。

(124.85.218.187).. 2006年06月19日 05:58   No.155015
++ マイン (オリカ王子)…102回       
         第5部
「さぁ、これがお前の新たな力だ」
プロイツェンの案内でトラルーとテントムが連れてこられたのは、とある格納庫。そこは、トラルーが幼少の頃に見たものもいくつかあるものの、基本的には見たことのないものが大半を占めていた。しかし、トラルーの目の前のものには見覚えがある。
「・・・ドラグーンユニット・・・」
「を搭載したデストロイヤーユニットやなぁ」
デストロイヤーユニットの先行試作機として作られたユニット。それにドラグーンユニット(アカツキにも装備されている、遠隔操作兵器)を追加装備して戦闘力を量産型よりも高めたもので、今やプロイツェンの提案でトラルー専用ユニットとなっている。最終調整も既に完了している。
「・・・どうした?何をためらうことがある?」
「ためらっているわけじゃないさ。ただ、これにもう一度お目にかかるとは思ってなかったから」
「確かに、あれを見たのは1500年以上も前やし、しかもドラグーンユニット搭載でも大して形変わってまへんからな」
「テントム、他のみんなは?」
「もういつでも出動できるで。ワイらも行きまひょか」
「うん、直ちにインシュリン達と共に出動を」
「はいな。トラルーはんも早う来てな〜」
「では、お前達の幸運を祈ってるよ」
テントムとプロイツェンが格納庫を去った後、トラルーは一人呟いた。
「・・・必ず突き止める。1500年の間に何がこの故郷を支配してしまったのかを・・・」
小さくとも通常版以上の戦闘力を与える自分専用のデストロイヤーユニットを頭に装着し、格納庫内の秘密のハッチから単独で出動するトラルー。そしてテントムと共にトラルーと合流すべく出動するインシュリン達。彼ら交星族の選ぶ道は一体どんなものなのであろうか。

(124.85.218.187).. 2006年06月19日 17:59   No.155016
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…112回       
「んーっw 久しぶりの休日,久しぶりの帝都!
 なかなか町並みも未来的になったねぇw」
「こんなに技術が進歩しているのか・・・!
 神羅万象の世界とは,大違いだな・・・」

死者の都に足を踏み入れたヒエン達。
其処には想像を絶するような風景が広がる。
・・・そう,まさにこの物語を読んでいる貴方達の住む街のような住宅街。
一角にそびえ立つ高層ビル群。
更には空港,それに天界に繋がるゲートまで。
全てがヒエンにとって初めて見るものであった。
丁度今は昼で,通勤途中などの電気自動車が車道を駆け抜けていく。
そしてしばらく街を歩き,1棟の高層マンションの前でコウガが止まった。

「・・・このマンションに俺とレンガの住む部屋があるんだw」
「カードキーに加えて,静脈指紋認証システムがあるからセキュリティは万全なんだよ」
「其処まで技術も進歩しているのか・・・なかなか興味深いな・・・」
「モチーフとしては,とある世界のとある時代らしいけどな・・・。
 但し,そっちの世界は電気自動車よりディーゼル車の方が多いみてぇだが」
「でんきじどうしゃ? でぃー・・・ぜる?
 ・・・解らなさすぎるな・・・;;」
「まぁ,此処の技術は天界でも最新のものを真っ先に取り入れていますから・・・;」
「とにかく,家に案内するよ」

コウガ達からの説明でも,ヒエンには解らない事だらけ。
鎧羅地域で見ている機械技術などより格段と進歩した技術であるが故,解らない訳もない。
取り敢えず言われるがままに扉を通り,エレベーターに乗って13階まで移動。
それからコウガについていって,扉に『1305』と金属プレートのついた場所にたどり着いた。
扉の傍にある小さな白い機械にコウガが右手の人差し指を乗せると,解錠される音がした。
それを確認して,コウガが扉を開ける。

「そんじゃ,どぞw」
「ああ・・・失礼するぞ・・・;」

コウガから誘われるがままに部屋に入るヒエン。
飛天地方の宮殿のような寝具もあるが,テレビやパソコンなど,鎧羅地方のものより少しコンパクトなものが置いてある。
更に冷蔵庫などの家電製品まで。
まさに物語を読む貴方達の生活する家の風景そのものが,今ヒエンの目の前に広がっている。
それを見たヒエンは絶句するばかりでもあり,色々と新しいものに触れる事の出来るチャンスでもあった。
こうして,しばらくヒエンはレンガ・コウガと一緒にこの部屋に住む事になったのである。

(219.169.212.198).. 2006年06月19日 22:41   No.155017
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…113回       
そして,その日の夜。
事件は彼女らが寝る前にベッドで話をしている時だった。

「そう言えば,此方に来る時に誰も敵がせめてこなかったな・・・」
「そりゃそうっしょw
 アイツ等が敵でもない限り,他に敵はい〜ましぇ〜んww」
「母さん,戻ってきてまたハジケリスト度上がったね・・・;」
「あっはは〜ww」

楽しく会話を交わしていると,外の方で何か風の音のようなものが聞こえてくる。

「・・・あれ?
 何か風,強くなったのかな・・・?」
「この時期に風が強くなるの,珍しいんだけどなぁ・・・」
「その・・・ビル風とやらではないのか?」
「この辺はマンションとかも密集してるけど,ビル風はあまり吹かない筈なんだ。
 吹いたら吹いたで,風車が回る音がするはずだし・・・」
「・・・な〜んか,ムチャクチャアヤシイし激しく嫌な予感・・・;」
「ちょっと外を覗いてみよう・・・」

コウガの一言に何か気になったのか,ヒエンが窓のカーテンを少し開けて外の様子を伺う。
すると,街の上空に何か丸い球体が飛行しているのが確認出来た。
ヒエンはよく目を懲らして,その物体を見る。
そしてそれがトラルー達に似ていると解ると,すぐカーテンを閉じた。

「・・・交星族の見回りロボットか何かだったようだな・・・」
「おかしいよ? 犯罪もないのにパトロールロボが巡回するなんて」
「・・・何だって?」
「だって・・・死者の都では交通事故の件数も,犯罪の件数も,年に20件かそこらなんだよ?
 それなのにパトロールロボが巡回する・・・何かの策略かも・・・」
「あるいは・・・俺たちに誰かが刃を向けてるとか;」
「そんな! 此処まで来て私達がまた・・・狙われているとでも!?」
「皇牙から聴いた機密情報だ。
 それに寄れば,帝都の総帥プロイツェン・・・トラルーのオヤジさんが俺たちの抹殺を目論んでるとか言うんだ。
 それも,帝都の存亡に関わるとかってさ・・・」
「・・・それだったら,夜ではあるが撃退するしかあるまい」
「いや,今の状態じゃ無理だよ・・・;」
「実はこの死者の都,テレポート禁止区域でもあるし,魔力を半減させる特殊フィールドの中に立っているんだ。
 そのお陰で犯罪も交通事故も少ない訳,なんだが・・・」
「それが逆に,戦闘ともなれば裏目に出るって訳なんだ;
 今ボク等が表に出れば間違いなく・・・ヒエンちゃん此処に永住する事になりかねないし・・・;」
「命の危険にさらされる,と言う訳なのか・・・それならば無闇には出られないな・・・」
「でもオウガに頼んでフィガロ様に上手くコンタクト取れれば,フィガロ様が蹴散らしてくれるかも」
「何!? フィガロ剣聖はこの街でも存分に力を発揮出来るとでも!?」
「うん,フィガロ様第2神位神族だし,この街では神族だけが存分に戦闘する事を許されているみたいなんだよね。
 レーザー砲を使う交星族が首都を治めてるんだけれど,流石に神様みたいな人達には敵わないって訳だし・・・」
「成る程,それなら何とかなりそうだな・・・」
「良し,それじゃあ電話で連絡してみるよ」

(219.169.212.198).. 2006年06月19日 23:03   No.155018
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…114回       
その頃,摩天楼の頂上で外を巡回するデストロイ部隊を見下ろす人物が一人。

「・・・やはり動き出したか,プロイツェンよ・・・。
 しかしお主にヒエン達を殺す事は出来ぬ。
 コウガとレンガはこの死者の都の住人であり死は訪れぬ。
 それにヒエンも・・・その危機を回避できるほどの頭脳は持ち合わせて居る。
 我の見込んだ者であっても,侮っていたようだな。
 たとえあの城に閉じこめられようと,我が力で脱出させてやろう。
 ・・・紅蓮の龍騎士達よ,いつかは友と戦う事になろう。
 その時までに覚悟を決めるのだ,コウガ,レンガ,ヒエン・・・そしてオウガ達よ・・・!」

その人物はそう呟くと,摩天楼の闇へ純白の6枚翼を広げ,消えていった・・・。


※取り敢えず設定の食い違いをなくす為に,城の敷地内にまた街があって其処のマンションの一室がコウガの部屋という設定で行きましょう。

(219.169.212.198).. 2006年06月19日 23:05   No.155019
++ マイン (オリカ王子)…103回       
 ヒエン達を倒すべく捜索を続けるデストロイ部隊。彼らのレーダーは高性能であり、ヒエン達の居場所などすぐに暴かれる事になる。そしてデストロイの一人がしびれを切らしたのか、いきなり砲撃開始。
「いつまで隠れているつもりだ!?騎士の類とは聞いていたが、ちっとも大したことないんだな!こいつでもくらってぶっ飛びやがれ!!」
デストロイの主砲の威力は凄まじく、都市の一部を木っ端みじんにすることなど容易かった。
「当たったのか、3番」
「さぁな。だが、あの爆発で無傷な筈もあるまいよ」
ところが、流石は天上魔導四天皇の護衛つきといったところか。そこはバリアでなんとか直撃は回避した。しかしそのバリアも、長くはもたなかった。
「よーし、奴らの居場所が分かったぞ!各自散開して奴らを包囲!逃げ場をなくすんだ!!」
ホバーによる高速移動により難なくヒエン達を包囲したデストロイ部隊。
「へっ、そう簡単に終わるかよ!」
「悪あがきは無意味だぜ、くらえやぁー!!」
20体全ての主砲が一斉に火を噴く。その威力は圧巻の一言であろう。ヒエン達もなんとかバリアで耐えるものの、主砲の照射は尚も続く。そして、遂に・・・。
「しまった、バリアが・・・」
「なーはははははは!!これでお前らはゲームオーバー、あの世行きだぜ!!儚い夢と共に散りやがれ!」
「まだまだぁ!」
コウガ達も反撃するが、魔力が半減する特殊なフィールド内である上に、デストロイ自身の強力なバリアのせいで全く攻撃が効かない。
「デストロイの武装はまだあるぞ!未熟者共め」
今度は接近戦を挑もうとオウガやソルらがデストロイの一人に斬りかかる。しかし、側面部に装備されているサイドレーザーで蹴散らされる。更には・・・。
「なんだ?またデストロイか!?」
デストロイ特有のビームがコウガめがけて襲いかかってきたのである。コウガに直撃し、ゲシュマイディッヒパンツェー展開中の壁に叩きつけられる。凄まじい電気ショックのダブルパンチでコウガは倒れた。そしてビームは曲がり、今度はオウガの元へ。オウガは辛うじてかわし、後ろにいたデストロイのバリアでビームは消えた。
「当たったのはコウガだけだったか・・・」
デストロイユニットには変形機構もある。非戦闘時などにしか使わないが。そして変形して仮面から見えたのは、紛れもなくトラルーの顔だった。更に後方からテントムらも駆けつける。
「ヒエン達、教えてもらおうか。君達の力には、どのような副作用があるのかを!」

(58.88.137.37).. 2006年06月20日 06:00   No.155020
++ マイン (オリカ王子)…104回       
「・・・返答、ありまへんな。どないします?攻撃するんでっか?」
「・・・答える気がないのなら・・・その力をムリヤリ使わせて確かめるまでだ。クサナギ、特殊センサーがダウンしないように気をつけてね」
「分かった。ここで彼女らが力を使った時にもしここの生命エネルギーが低下するようであれば、我々も黙っているわけにはいくまい」
「いや、いやよ、何で私達と紅蓮龍騎達が戦わなきゃいけないのよ!?」
「分かってくれよ、姫。少なくとも今は、真実を掴む為にも戦わなきゃいけないんだ。俺はいくぜ」
「アカツキ・・・」
アカツキが先陣を切る。それにウィンジャーとトラルーも続く。まずはアカツキのドラグーンがヒエン達に襲いかかる。なんとかヒエン達はかわすが、次はウィンジャーとトラルーの同時射撃が襲いかかる。
「トラルー殿、援護します!全員、撃って撃って撃ちまくるのだ!!」
更にはデストロイ20体までもが一斉射撃を開始する。次第に一ヶ所に追いつめられるヒエン達。
「さぁ、誰がトドメを刺します?」
「ここは僕がやろう。みんなは手出し無用だ」
「了解」
「トドメだ。(結局お望みの情報は手に入らなかったけど・・・まぁ仕方ない。どうか生き延びてくれればそれでいい)」
ドラグーンを展開し、そして主砲と共に発射した。そして周囲の岩が崩れ、ヒエン達は瓦礫に埋もれてしまった。
「作戦終了、これよりこの区域より離脱する」
トラルーの合図でデストロイ達は撤収していく。そして、トラルー達も死者の都を後にする。帝都摂政のターゲットである紅蓮龍騎の今後の運命やいかに。

(58.88.137.37).. 2006年06月21日 05:34   No.155021
++ マイン (オリカ王子)…105回       
「そうか、見事紅蓮龍騎を始末したか!ご苦労だったな、トラルー達は解散してよし。デストロイ部隊は紅蓮龍騎の残党共がいないか、中央区をくまなく巡回するように」
プロイツェンの元へ帰還し報告を済ませたトラルー達は、デストロイ部隊と別れ、地下の古代遺跡に足を運んだ。そこには、光り輝く泉のようなものがあった。
「これが神界に繋がるゲートかいな。パッと見は泉と勘違いしそうや」
「見た目は泉だけど、実はかなりのエネルギー密度を誇る超エネルギー物質なんだ」
「確か、スパルクルって言ったかしら」
「スパルクルからオムニコン達は独自の武器を生み出せると聞いた事があります」
「それだけ強いエネルギーなら、大量に集まる事でスペースブリッジと同じ働きをするって事でもある。古代の科学者達は、このスパルクルに秘められた力を追い求め、そして手に入れた」
「それが、この疑似スペースブリッジの完成っちゅう事やな?何ともたいそうな事をしますわホンマに」
「おや、貴方達は・・・」
「な、何であんさんがここにいるんや?死者の都の門番してるんじゃなかったんか?」
「ていうか、そもそも誰だよ?」
「鷹神ホルス。本来はテントムの言う通り死者の都の門番をしている」
「聞きたいことがあります。貴方達、オウガとソルはどうしました?」
「・・・あの二人は・・・」
「安心しろ、あの二人は生きている筈だ」
「!!おい、確かあの時にビーム直撃させたんじゃなかったのかよ!?」
「芝居だよ芝居。大体、完全に敵だという証拠が何もないのに僕がそんな事をするか?ヒエン達に直撃させるように見せかけて、その手前の岩にビームを当てたんだ。ドラグーンの攻撃も周辺の崖へのものだったし、少なくとも瓦礫で死ぬ程やわでもなさそうなので大丈夫だろう」
「そうですか。では、何故助けにいかないのですか?一刻も早く・・・」
「もう少し考えてもみなよ。君は知らないかもしれないけど、今死者の都ではデストロイが何体か巡回してるんだよ。紅蓮龍騎の残党を見つける為に。そんな中で瓦礫の撤去なんかしてたら芝居うった意味が無いじゃないか」
「確かにそうですが・・・」
「とにかく、今は神界の古代遺跡に用がある。あそこでオウガやソルの助けにでもなるものを見つけておかねば。今の僕の敵は、父さん、いやプロイツェンだ」
ホルスの許可を得て、トラルー、テントム、インシュリン、クサナギ、ウィンジャー、アカツキはスパルクルでできたスペースブリッジを通り、神界側の古代神殿へ向かうのだった。

(58.88.137.37).. 2006年06月22日 05:57   No.155022
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…115回       
「あ痛たたた・・・;;」

瓦礫の隙間の中,何とか持ちこたえていたコウガ達。
実はコウガ,倒れたものの生前からそのまま引き継がれたずぶとい生命力(獣牙の血によるもの)のお陰で死なずに済んだのだ。
その上,オウガとソルが何とか自慢の腕力を活かし,瓦礫を押し上げてヒエン達を護っていたのだ。

「・・・しかし,奴らの兵器は相当なものだったな・・・;」
「それにトラルー直々にお出ましだなんて。
 帝都の摂政様も,何考えてるんだか・・・;」
「だけどよ,アイツ等芝居うったように俺たちへの直撃は避けてくれた。
 恐らくプロイツェンを欺いて,俺たちを助けるつもりだったんだろう」
「それでも仲間への思いやりは忘れてなかったんだね,良かった・・・」
「それに,我々の力量も見抜いて,此処まで瓦礫の量も抑えてくださいましたから・・・。
 私としても,これ以上瓦礫があれば支えきる事は無理だったかも知れません・・・」
「そうだな・・・」
「で,どうする?
 このまま此処にいたって,俺たちもたねぇし・・・」
「だからといってテレポートも無理だ。
 こうなれば・・・何とか魔力を合わせ,この瓦礫を浮かせるしかあるまい」
「でも巡回はまだ続いてるみたいだし・・・」

5人がこの瓦礫の中から脱出しようと試行錯誤している内,突然オウガ達の負担が軽くなった。
それだけでなく,周囲の瓦礫が時間を追うごとに元の崖へと戻ってゆく。
そして瓦礫が全て取り払われた後に彼女らが見たものとは・・・。

「・・・フィガロ様・・・!!」
「奴ら,上手くやってくれたようだな。
 我もあまり力を使わずに済みそうだ」

(219.169.212.198).. 2006年06月24日 15:35   No.155023
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…116回       
そう,紛れもなくフィガロ剣聖本人。
オウガとソル,それにコウガとレンガが言うのだから間違いない。
そしてその後には離脱したはずの天上魔導四天皇達も揃っていた。

「主が紅蓮龍騎ヒエンか」
「そうだ・・・私がヒエン,オウガ・ソルと契約を結び,『大いなる力』に選ばれた者・・・。
 だが,今私たちはプロイツェンに追われる状況だ。
 このまま見つかれば次は・・・」
「安心しろ,フィガロ様のお陰でフォビドゥンシールド(隠蔽シールド)も張ってるし,それに今ならフィガロ様の力で神界へ逃れる事も可能だぜ」
「・・・だったら選択肢は一つだけだよね」
「・・・ええ。
 フィガロ様,此処にいても安泰とは限りません。
 一度神界へ行き,話を付けましょう・・・」
「うむ,そうした方がよいだろう。
 交星族の者達も,一部神界へ行ったようだからな・・・。
 では行くぞ,皆我より離れるな・・・」

こうしてコウガ達も神界へ。
何とか一難を逃れる事は出来たが,神界もヒエン達にとっては未知の領域。
此処でもオウガ達のような神界へ行った事のある者達に案内をお願いするに留まった。
そして,連れてこられた先は神族達が機密会談をする際に使う,神界でも最上部に存在する会議場だった。
特殊バリアと特殊素材によって護られたこの場所は,どうやら神羅万象の世界の大気圏を突き抜けて,宇宙に存在するようだ。
それでもちゃんと空気があるのは神族達の工夫だろう。
ヒエン達はまず此処で話を進める事にした。

(219.169.212.198).. 2006年06月24日 15:45   No.155024
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…117回       
そしてその頃のヴァルハラ。
またしても何者かが摩天楼の闇に立っていた。
しかしその姿,何処かクウガに似ているものの,何処かが違う。
蒼いマントが風になびいていた。

「・・・そろそろ行こうか・・・」

その人物は少し浮いたかと思うと,すぐにそのまま街へ向かって飛んでいった。
突っ込む先はデストロイ部隊。
そして剣を抜くと,デストロイ部隊の間を通過する際に一閃。
再び別のビルの屋上に降り立ったかと思うと,斬られたデストロイ部隊のマシンは全て粉々に砕けていた。
剣を収め,残りのデストロイ部隊に向かってその人物は言を放つ。

「・・・我が名はマルス,神界屈指の第2神位軍神。
 命が惜しければ,すぐにこの都から立ち去れ・・・!」

軍神マルス。
彼はそう名乗り,ビルの屋上から残りのデストロイ部隊を見下ろす。
相変わらず蒼いマントがなびくのみだが,その眼光は優しい目つきとは裏腹に鋭いものだった。


名前:軍神マルス
パワー:25
出身地:神界
必殺技:ドルフィンスラッシュ
データ:フィガロと階級を同じくする神界の軍神。ヴァルハラで何か大変な事が起これば直ぐさま兵を率いて出陣する勇敢な青年である。
ライバル:?

マルス
「・・・我が名はマルス,神界屈指の軍神。
 聖なる帝都を荒らす者は,生きて帰す訳には行かない・・・!」
ウェ:マルスはクウガとよく間違われるが,クウガが居ない時にしか現れないらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年06月24日 15:56   No.155025
++ マイン (オリカ王子)…106回       
突如現れ、部隊のど真ん中に切り込んだ青年の出現に動揺するデストロイ部隊。
「な、なんだアイツ!速いぞ!」
「マルス?地上界にいるあのオッサンとは別人だな。だとすれば、伝説とまでされる強大な軍神だとしか考えられない。まさかアイツ、プロイツェン様の作戦に勘づいたか!?」
「まぁ、あれだけ派手にぶちかませば遠くにでもいない限り勘づかない方がおかしいけどな」
「しかし、どうする?あの眼差し、完全に『狩る者の目』だぞ・・・?」
「ええい、撃て!撃ちまくれ!奴を撃ち落とし、プロイツェン様に奴を捧げるのだ!!」
デストロイ部隊の猛砲撃が始まる。しかし、軍神マルスは怯む様子も見せず、ただ一機、また一機とデストロイヤーユニットを破壊していく。目にもとまらぬスピードで。
「なんて奴だ、化け物か!!」
「軍神が相手なんだぜ、こっちは不利だ!」
「とにかく、誰か一人でもプロイツェン様にこの事を報告しなければ・・・。総員ミラージュコロイド展開、早くここから離れるんだ!」
残存デストロイ部隊が一機残らずミラージュコロイドを展開し、一斉に撤退していく。かくして、一時的にではあるが帝都は静けさを取り戻した。

 その頃、デストロイ部隊がマルス一人に大苦戦していた光景をしっかり見ていた者がいた。
「なんという事だ・・・、まさかデストロイ15体の内10機を無傷で撃破するとは。流石は軍神、その剣技は侮れないな・・・」
プロイツェンの腹心であるウィンバーである。彼はビークルモードになるとすぐさま宮殿へと帰還し、プロイツェンに報告した。ただ、『時間が無いのかもしれません』とだけ・・・。

(58.88.137.37).. 2006年06月24日 21:08   No.155026
++ マイン (オリカ王子)…107回       
        第6部
 帝都にいたデストロイ部隊が敗北し沈黙したのと時を同じくして、トラルー達はスパルクルによるゲートを通り神界側の古代遺跡に来ていた。
「帝都と神界では町とかの構成が随分と違うと聞いたが、ここはあまり帝都側の遺跡とは変わりないのな」
「同じゲートで繋がっているから、とも考えられるけど、まぁそんな事は心に余裕ができてから考えるようにしよう」
「そうやな。ワイらがここに来たのはあれを手に入れる為なんやし」
遺跡の奥へと進むトラルー達。すると、壁に何かが刻まれた部屋に出た。それは紋章のように見える。その紋章みたいなものが合計2つ。それぞれが独特な形をしている。
「ありましたで。きっとこれですわ」
「今本で調べよう。えーと・・・あった。これらは光と闇の紋章だ。あとはそれぞれオウガとソルに渡して力を引き出してもらえばいい」
「でも、これどうやって持っていくの?」
「確かに、馬鹿でかいしな」
「その為に、わざわざウィンバーを騙して持ってきたこのタグを使うんだ」
「そう、タグと紋章は引かれ合う性質を持っている。すなわち壁に埋まっている紋章もタグがあれば引き出す事が可能なわけだ」
クサナギがそう言い、タグを紋章に向けて掲げると、壁の紋章とタグが同時にそれぞれ別な光を放ちながら二つの紋章タグへと変化した。
「これで、準備はできた。あとは、オウガとソルにこれを渡してしまえば残るやるべき事は一つ」
「ん?・・・どうやら、わざわざ帝都に戻る必要もなさそうだぞ」
「どうした?ウィンジャー。君の特殊センサーに何か引っかかったかい?」
「ああ、しかもこれはフィガロの特殊テレポートの反応だな。クサナギのセンサーじゃキャッチできないわけだ」
ウィンジャーの持つセンサーは特殊なもので、ワープやテレポートの反応などをキャッチできる。それが、フィガロがコウガ達を神界に連れていった事をキャッチしたのだ。
「んじゃ、フィガロが行く場所といえばただ一つだ。いざ、神界最高会議場へ!」
トラルー達は真っ直ぐに神界の会議場へと向かった。遺跡内部からであればワープも有効である。そしてワープして出てきた先は、なんと月の上空であった。

(58.88.137.37).. 2006年06月25日 05:46   No.155027
++ マイン (オリカ王子)…108回       
 月の地表に建物が見える。そこの警備には神族が当たっていることから、すぐに神界最高会議場だと分かった。とにかく地表に降り、警備達から許可をもらうと、会議場に入った。
「しかし、あの警備達も親切だよな。わざわざフィガロとコウガ達が話を進めてるなんて教えてくれるなんてさぁ」
「ま、有り難い話なんやしこの際どうでもいいやろ」
「僕らの目的は、この2つの紋章タグをオウガとソルに渡すのみ。あとは、自然と彼らの力と共鳴して憑依合体のパワーアップでもされるさ」
ひとまずフィガロ達がいる部屋に入り、紋章タグを目的どおりオウガとソルに渡す。その後、トラルー、テントム、ウィンジャーの3人は会議場から出て月面探索を始めることにした。

 その頃、プロイツェンは軍神マルスの出現にもあまり動じずにいつも通りの余裕を見せていた。その目の前には、腹心であるウィンバーと執事のシュライクがいる。
「ふっ、貴様が動き出す事を私が想定していないとでも思っているのかマルスよ。デストロイをもってしても苦戦を強いられる程の強さを誇る貴様は私にとっても邪魔でしかないな」
「しかしプロイツェン様、この状況はいかがいたしましょう」
「流石のマルスやフィガロといえど、この帝都全体が奴らの敵と化しているのには気づくまい。例の計画はどうなっている?」
「間もなく全システムが完成いたします」
「よし、メサイアに上がるぞ。ここの統率はシュライクに任せる。ウィンバーは私と共に来い」
「ハッ!」
プロイツェンとウィンバーが地下室に降りると、そこにはスペースブリッジがあった。そのスペースブリッジを通ると、まるでどこかの基地の中のような場所に出た。
「諸君!遂にこの移動要塞メサイアを使う時が来た!目的地は・・・」
「神界最高会議場なんてどうでしょう?」
口を挟んだのはウィンバーだ。
「ほう、何故そこがいいのか教えてもらおう」
「実は、通常のセンサーでは察知できない程の微弱さではありますが、特殊調査班がフィガロ殿のテレポートを察知したのです。その察知した場所が会議場の上空でしたので」
「フィガロめ、我々のサーチから逃れる為にフォビドゥンシールドを使ったようだな。しかし、あれは元々ヴァルハラの技術だ。それの対策を打ち出す事なぞ簡単である事を失念していたと見えるな。目的地、神界最高会議場!」
かくして、巨大移動要塞メサイアは真っ直ぐに会議場へと向かうのだった。ミラージュコロイドで姿も何も確認されないようにしながら・・・。

(58.88.137.37).. 2006年06月25日 06:23   No.155028
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…118回       
「この紋章さえあれば,後はヒエン様達の信じる心と共鳴させて,力を引き出すことが出来るのですね」
「うむ,しかしな・・・紋章はこれ以外にも後6つ残っている筈なのだ」
「なるほど,8つの意志の時と同じで,この世界に存在する8大元素の分だけ,象徴される紋章があるという訳か・・・」
「だとすれば残りは地・水・火・風の4大元素と,時と空の紋章のみ。
 使い手さえ解れば,こちらの勝利を確信しても良いかも知れないな・・・」
「・・・けれど,そうも行かないみたいね」
「・・・え?」

会議場の窓を見やり,すぐさまヴァルハラから何か巨大な物体が飛んでくるのをサナは感知していた。
フィガロも,感づいていたかのように語り出す。

「プロイツェン・・・要塞まで動かすとは,愚かな者よ・・・」
「・・・要塞? どういう事なんですか?」
「サナのように強い魔力を持たぬ者でもない限り感づくことの出来ぬ交星族特有のテクノロジーを使用して,移動要塞を築き上げたらしい。
 それも,こうなることを予想して奴らが準備していたようだがな」
「そんな! こんな所でやられちゃったら・・・ボク達確実に・・・」

そんな時,会議場に一人の青年が現れた。

「心配無用,私が護ります故・・・」
「ご苦労だった,マルスよ。
 デストロイ部隊の掃討を命じて正解であったな」
「・・・くぅ・・・?」

(219.169.212.198).. 2006年06月25日 18:34   No.155029
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…119回       
「クウガ・・・さん・・・??」

レンガもコウガもこれには驚く。
軍神マルスがこの議場に現れたのを見て,すっかりクウガと勘違いしてしまったからである。
・・・しかしマルス自身は気にも留めては居ないようだった。
寧ろ,自身の正体に気付いて貰えて嬉しいかのように笑みを浮かべる。

「マルス・・・お主もそうなりきるのも此処では必要ない。
 此処ではかつての仲間も居る,普通の口調で会話するがよい」
「はい,ではお言葉に甘えて・・・」

ヒエンが思わず問いかける。

「クウガ・・・一体これは・・・」
「・・・実はあのあと,レンガちゃんと合体して勇敢に戦ったのを見た上に,過去の戦績も知っていたようだし・・・それにアレックス君並の頭脳があると判断されて,第0神位アナスタシア様から直々に軍神マルスの名を頂いたんだ。
 こうやってかつて人間や地上4部族だったものが神族に昇華するのは異例な事なんだろうけれど・・・」
「そうか,それでくぅは今,フィガロ様と同位に当たる軍神になったって言う訳か・・・」
「ええ。 ですが神族に昇華出来たのは彼だけではありませんよ」
「そう・・・そろそろ着く筈なんだが」

ソルとオウガの言う通り,議場の扉が再び開く。
其処に立っていたのはかつて仲間だった・・・あの3人。

「ちゃっす,お久しぶりッスねぇ姉御w」
「ふん,転生されてしまったせいで,俺が貴様を越す事になろうとはな・・・」
「えへへ・・・w 兄様と一緒になっちゃったw」
「葱りん! トゥライ!」
「ソウガさん・・・!」
「あ奴らもアナスタシア様の御意志により,第2神位の神として君臨して居る。
 ソウガは紅蓮戦神オーディーン,つまりは今の死者の都の管理者。
 もう一人のソウガは蒼海護神セドナ。
 そしてトゥライは黒耀戦神ロキ。
 全て異世界の神話の神の名を冠して居るのだ・・・お主等の力として,充分役に立つであろう」
「うはぁ・・・w トップばっかし・・・」
「普段はこの議場付近の回廊で時を過ごしているが,稀にクウガとソウガだけ神羅万象界の海底・・・交星地域の外れに構えた宮殿で時を過ごす場合もある。
 だが,今回のように緊急事態ともなれば第2神位から順に集結し,悪を討ち取るという訳だ」
「それで・・・どうするんだ?」
「今回は交星族が相手だし,テクノロジーも相当なものになる。
 此方もそれ相応のテクノロジーは用意して置いたんだ,それを使って,何とか撃退しようと思って居るんだけれどね」
「あぁ・・・あれだよな,天界でも問題になったけど,結局使用認められた奴」
「そう,僕の指揮する天界空軍が最後の切り札としても使う,究極の魔化学兵器」
「・・・『フラウ・マナカノン』ですね。
 但し,あれを使えば本当に星一つ滅ぼしかねないかも知れません・・・」
「・・・どういう事だ?」
「それは我から説明しよう・・・」

フィガロが,重い口を開いて語り始める・・・。

(219.169.212.198).. 2006年06月25日 20:37   No.155030
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…120回       
「この魔化学兵器は世界樹から生成される魔力の源『マナ』を著しく消費する。
 天界空軍の機体如きではまだ其処まで酷いものではないのだが,この程度まで大きくなってしまってはそれこそ,星一つ犠牲にするやもしれん程のマナを消費する。
 そうなればお主等は魔力を失い,ただ翼を持つものにしかならぬのだ・・・」
「そんな・・・それでも使うというのか・・・」
「それでも一つだけ方法はある。
 ・・・世界樹の元に法術士を置き,法術を持ってマナの樹を癒せばいい。
 そうすればマナを失わずに済む。
 もう既にその対策は施してある,この魔科学砲を撃った後に指令を出し,マナの樹を癒せば世界を犠牲にせずに済むのだ・・・」
「それなら安心出来るな・・・」
「・・・フィガロ様,軍部から主砲発射準備完了の連絡が届きました」
「・・・うむ,ヒエンよ,お主の聞きたい事についてはこのプロイツェンの一件が終わってからにしよう。
 すぐに発射を敢行するよう指令を出せ,それと,法術の発動準備もだ」
「承知致しました」

そしてその数分後,近づいてくる要塞に向かって蒼い閃光が放たれた。
それと同時に何か丸い球体のようなものが破れ,内部の要塞が一瞬にして消えた。
しかしながら生命反応は残っているようで,要塞のみが消えたようである。
その数秒後に,神羅万象界の一角から白い光の柱が立った。

「・・・これで終わったな・・・」
「でもまだまだ,こんな程度でプロイツェンが死ぬとは思えん。
 早く紋章を集めなくては・・・」
「・・・ヒエンよ,その紋章を全て集め,龍の祭壇に捧げるのだ。
 そうすれば,お主の望むように無魔達の呪いも解けるであろう」
「!? 私が聞く前に見通しているとは・・・」
「そりゃ当たり前だよ;
 神族がそのぐらい見通せない方が有り得ないから・・・」
「・・・とにかく,紋章を集め祭壇に捧げた後には,再び此方へ戻り,プロイツェンに制裁を加えるかどうか協議致しましょう」
「うむ,マルス・・・いやクウガよ,3人の同志等と共にヒエン達を護るのだ。
 そしてトラルー達の作戦を成功に導くがよい。
 決してしくじるでないぞ・・・」
「はい,承知致しました。
 必ずやこの任務,遂行して見せましょう」

こうしてヒエンはフィガロ達の助けもあり,命の機器をまた一つくぐり抜けることが出来た。
その上,神族に転生し仲間になったクウガ・2人のソウガ・トゥライの4人がついている。
ヒエンの新たな旅が,此処から始まろうとしていた・・・。

(219.169.212.198).. 2006年06月25日 22:30   No.155031
++ マイン (オリカ王子)…109回       
        第7部
「ク、クククク・・・バカめが、いきなり本気で送り込むと思ったか」
「生産コストはシャレになりませんでしたが」
「ふっ、まだ奴らも気づいてはおるまい。例の計画、『スクランブル・フォートレス』はもはや完成したも同然」
「プロイツェン様、紅蓮龍騎共が月の地表に出てきましたよ」
「要塞を消したから安心しきって・・・ん?見慣れない奴らがいるな。さてはフィガロが送り込んだ刺客か」
「いかがいたしましょう?」
「かまわぬ、お前達は放っておけ。しかし、暗殺者は送り込まねばな。我が作戦を成功に導く為にも」
「暗殺者・・・ですか。では、彼などどうです」
ウィンバーに呼ばれて出てきたのは、まるで剣士のような出で立ちをした戦士だった。
「彼はスクリーム。隠密能力で姿を消し、よほどの者でもない限りは気づかれる事なく抹殺できるでしょう。そして、もう1人」
今度は忍者のような出で立ちの戦士が現れた。
「こちらはクスイト。忍者参謀という名は伊達ではありません」
「ほう、今回は2人送り込むのか。しかし、不意打ちにはトラルーらが最も適しているのだが」
「彼らは今こちらにはいませんからね。それに、月で行動するなら目的はあちこちにばらまかれた紋章の1つでしょう」
「しかし、あれはタグが無ければ意味がない」
「それなら心配ご無用です。先程トラルー殿にタグを託しておきました。今頃は紅蓮龍騎共に渡しているでしょう」
「よくやった、ウィンバー。さて、あとはしばしの余興を楽しむとしよう。紋章の周囲には神羅万象の世界の将軍クラスの強さを誇る魔物が大量にはびこっているし、紋章の力で一部が勝手に進化するかもしれないしな」
「しかし、プロイツェン様の計画には紋章タグが必要なのでしょう?」
「確かにそうだが、私の手を煩わせる事なく終わればそこまでの者達だ。紋章の番人共を倒せるくらいでなければ倒しがいもない」
「そういう事ですか。流石はプロイツェン様、常に高いレベルでの戦いを求めていらっしゃるのですね」
「そうでもなければ、帝都摂政は務まらんさ」

 プロイツェンが浮かべる怪しい笑み、これにはどのような意味があるのだろうか?そして、ヒエン達は無事紋章タグを手に入れられるのであろうか?戦いは、新たな展開を見せる・・・。

       ー第5章へ続くー

(58.88.137.37).. 2006年06月26日 05:47   No.155032

■--神羅万象の過去の世界
++ スイゴウ (オリカ初心者)…1回          

神羅万象の過去の世界を創作してみるスレどす

ちなみに初めましてスイゴウと申すもんどす

名前:鎧羅神ヴィーザル
パワー:25
種族:鎧羅族
必殺技:メルト・ダウン
データ:遥か昔に4つの神から力を受け取った最初の
鎧羅族。100年もの間魔物達から人間達を守り続けた
偉大なる神人の一人。
セリフ:「私はこの能力で全てを守り抜く!!」
つぶやき:ヴィーザルの鎧は玄武の甲羅で出来ていて
とても丈夫で壊れてもすぐ再生するらしいゾ

こんな感じで過去の世界を創作して下さい。
(220.254.0.4).. 2006年04月14日 15:28   No.149001

++ ★スター☆ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…70回       
スイゴウさんはじめまして!!★スター☆です!
私も考えていたんで書き込みます!

名前:聖龍神ソルガ

種族:聖龍族

パワー:20

必殺技:新羅万衝(しんらばんしょう)

データ:神羅万象の世界を作り上げたと言われている聖龍族の神。現在は霊として、聖龍王達を見守っている。

ソルガ
「リュウガよ・・・私はどんなことがあってもお前を見守り続ける。ずっと・・・ずっとだ。」

ウエハーマン
神羅万象の名前の由来はソルガの技からできたと言われているらしいゾ!

こんなもんですね。これからも仲良くがんばっていきましょう!!
でわw

(220.213.101.179).. 2006年04月17日 23:45   No.149002
++ 飛天王コウガ (一旦書いてみる)…69回       
面白そうだから考えてみるww


名前:飛天神ファルザー
パワー:21
種族:飛天族
必殺技:灼熱のエンシェントノヴァ
データ:4つの神の1人である南の朱雀から力を受け取った最初の人物。ヴィーザル同様100年に渡り人間達を魔物から護ってきた神人である。
ライバル:魔王マステリオン

ファルザー
「我が炎に灼き尽くされるが良い,愚かな魔王よ!」
ウェ:ファルザーに翼が生えた時期はマステリオンと対峙した時らしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年04月22日 18:25   No.149003
++ マイン (オリカの才能がUP!)…44回       
気分を変えて、過去の世界を描くのもいいですよね。獣牙の神を考えてみました。ただ、結局パクリなのはカンベンしていただきたい・・・。

名前:獣牙神グレイガ
パワー:24
種族:獣牙族
必殺技:剛力無尽(ごうりきむじん)
データ:遙か昔に4つの神から力を授かった最初の獣牙族。幾年もの間、魔物達から世界を守り続けた偉大なる神人の1人である。
セリフ:「獣の力よ、金剛の戦士と共にあれ!」
豆知識:「グレイガとファルザーは、互いの技を磨き合う好敵手らしいゾ!」

(124.85.219.88).. 2006年04月25日 20:29   No.149004
++ ★スター☆ (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…72回       
全種族そろいましたので、そろそろ初代皇摩族も・・・。

名前:暗黒神ヴェノム

パワー:30

種族:皇摩族

必殺技:暗黒の裁き(ダークネス・ジャッジメント)

データ:初代皇摩族の神。4人の神に『暗黒の石版』という石版に封印され、現在は大魔界の奥深くに眠っている。

ヴェノム
「我の体は滅んでも、闇の力は永遠なり!!」

ウエハーマン
ボーンマスターは、ヴェノムを復活させようとしているらしいゾ!!
こんな感じです。これで昔の神羅の世界の完成ですね!!
でわw

(220.213.104.75).. 2006年05月06日 20:26   No.149005

<< 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 >>


No: PASS:
※Noは、日付の後ろについている「No.XXXX」の英数字になります。
もっと書き込み隊 Created by Tacky
Arranged by Nazca