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「リレー小説作品 題名『序』作者ゴエモン&スネーク」
「・・・問題ない。」 長門は首を2ミリ下に傾けて答えた。おそらく長門が浮かない顔をしているように見えたのはこの中でオレだけだろう。そしてオレは長門に声をかけようとした。 「なが・・・」 「ふえぇぇぇぇぇ~キョンく~ん~」 朝比奈さんがいきなり泣きながらオレの胸に飛び込んできた。 「よかったぁ~生きていてぇ~」 ああ~朝比奈さんの肌の感触がやわらかい。 これが私ことジョン・スミスが奮闘の末に手に入れた報酬というならもうしぶんないものですな。 「はあ~」 オレは一息ついてから 「朝比奈さん。こんなところをハルヒに見つかったら大変なことになりますよ。」 「ふぇっ!あ、いけない。またやってしまいました・・・。」 と言ってすぐ背を向けられてしまいました。そういえば、今日ハルヒは寝てるんだっけか?勿体ないことしたな。なんてことを心の中でぼやいているうちに下校時間のチャイムが鳴り響いた。 「では、帰りましょうか。」 ニヤケスマイルの古泉は副団長の腕章を見せつけながら言った。いまいましいやつだ。 「それでは、私がカギをしめるので3人方は先に帰って下さい。」 本日、朝比奈さんはメイドコスを着ていないため戸締りするのは古泉である。 そして、3人は文芸部室を後にした。 「あ、私は鶴屋さんに用があるのでお二人は先に帰っていてくださいね。」 朝比奈さんはエンジェルスマイルで「また明日」と言って鶴屋さんのところへ向かった。 そして、長門とオレの二人きりとなったとこでオレは長門に質問を試みた。 「長門。どうかしたのか?なんか、まだやんなきゃいけないことでもあるのか?」 長門の返答を待つこと5分。 「今回、私は最も重大なミスを犯した。」 と言って長門は首だけをオレに向けて立ち止まった。 「涼宮ハルヒが私たちの会話を盗聴していたことに気づくことができなかった件。」 あの、MY5(マジでヤバイ5秒前)クラスの閉鎖空間のことだけか? 「そして、あなたを守ることができなかったこと。」 ん?オレはおまえに守られたからここにいるんだぞ長門。 私があなたの傷を治したとはいえ、巨人の一撃からは守ることができなかった。」 「全責任は私にある。」 オレはやれやれといったカンジで首を横に振る。 「長門―。それでもオレはおまえに感謝しているんだぜ。」 長門の首の角度は一向に変わらない。 そして、長門はまばたき一回分の時間をあけてから 「私の処分が検討されている。」 「・・・―――っ!」 声にならない怒り。アドレナリンが沸騰しているようなカンジだ。 「長門!もしそいつらが5秒後もフザけたことぬかしていやがるならSOS団全員でぶっ壊しにいくと伝えろ!」 長門は2ミリほどだが顔を上げた。 「こっちには古泉のようなニヤケスマイル超能力者や、朝比奈さんのようなかわいい未来人だっているんだぞ。そのうえハルヒがいるんだからSOS団は最強の団体と言ってもいいんだ。オレだって金属バットさえあれば、そこそこやれるはずだ。」 「伝える。」 長門は雪の色の表情で答えた。 「じゃ、長門。また学校でな。」 いつもの帰宅路で長門と別れた。今日はよく眠れそうだ。
翌日、オレはいつもより早く学校についていた。 なぜかというと、早くハルヒの元気な姿が見たかったからだ。幸いまだハルヒは来ていないらしい。しかし、このあとオレは予想だにしない事態が起こった!
新月さんに続く~
.. 2010年03月12日 17:41 No.664001
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