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■--辺境族との出会い
++ ウェリス (オリカの才能がUP!)…40回          

やっと2章目です。
また頑張りましょう!


「ねぇ・・・・して!・・・丈夫?」
真っ暗な闇の中から一筋の光のように声が聞こえる。
―死んでいない。生きているんだ。
重たい体をゆっくり持ち上げ、セイガは辺りを見回した。
グレンドルも、レオンも、シンフォニーも倒れてはいたが、次第にゆっくりと起き上がった。
「・・・あれ?此処は何処なんだ?」
グレンドルは辺りを見回して言った。
セイガも思っていた。地上界とは違って、機会が沢山あり、何か見覚えのある体つきだった。
目の前にいる、セイガに声をかけてくれた者も見覚えのある体だった。
暫く考えると、その体のことを思い出した。
―丸い体、所持していた拳銃、強力な連携プレイ。
「お前等!あの3人の手下だろ!!」
思い出して即座にセイガは言った。一人は「違うよ!」といい、もう一人はガタガタと震えている。
「嘘をつくのは良くないことですよ。白状する事ですね。」
剣の柄に手をかけ、レオンが言う。しかしその前に、シンフォニーが両手を広げて守るように立った。
「何してるんだよ!シンフォニー!」
敵だと思われるのに守るようにしている彼女の行動が彼らには信じられなかった。
何故、そんな事をするのか、敵だったら如何するべきかとセイガは言おうとした。
しかしそれを見切ったかのように、シンフォニーは睨みつけ、セイガの言葉は口に出す前に喉に引っかかり、言えなくなった。
「あんたたち、それでも王なの!?勝手にこの子達を敵と判断して!見てよ、怯えてるじゃない!」
シンフォニーはそう言ったが、レオンは持ち前の毒舌で言い返した。
「ではシンフォニーは、誰であろうと味方。という訳ですか。貴方も小々甘いのですね。それも王としてはよくは無い行動ですね。」
そう言われシンフォニーは、レオンの服の襟を掴みあげた。
「シ、シンフォニー・・・何を!?」
グレンドルが止めにかかったが、シンフォニーは手で制した。
その目と手はただ、『黙っていて。』と言っている様だった。
「いつ誰がすべての者が仲間といったの!?アンタも少しその口、直したら!?」
そうきつく言ったが、レオンは動揺すらしなかった。
しかしその間に割って入るように、謎の2人が尋ねた。
「あのー・・・お、落ち着いてください。」
その声を聞いたグレンドルとセイガは、シンフォニーとレオンのほうを見て、説得した。
2人ともそっぽを向いているが、説得した甲斐はあった。
「えっと・・・お前たちは?」
セイガは2人のほうを向いて尋ねた。
さっきの揉め事で、聞けるようではなかったからだ。
―ましてやセイガ達が敵と勘違いしたのが悪かったのだが。
「僕はフィリー。で、こっちがランストル」
フィリーは軽く微笑を浮かべた。ランストルも微笑を浮かべて、そしてフィリーにも何故か会釈をした。
フィリーは4人のほうを向き、何故ランストルが会釈をしたか説明した。
(220.213.109.123).. 2007年07月01日 23:58   No.191001

++ ウェリス (オリカの才能がUP!)…41回       

「なるほどな。あの分断事件で話せなくなっちまったのか・・・。」
俯いて、ただ気の毒に思ってセイガはゆっくり口を開いた。
そう、ランストルは分断災害にあってしまってそれ以来話す事も出来なくなってしまったのだ。
ずっと気のあったフィリーとジェスチャーをすることにより、初めてその言葉が相手に分かるのだ。
「うん。あの時僕たちは何をすればいいか分からなくって・・・。」
そう言ったが、彼の背中にある水色をしたの翼を見て、レオンは思ったことを言った。
「その羽でランストルを助ける事は不可能だったのですか?」
フィリーは頷き返し翼の事について語った。
「分断災害は僕達が幼い頃に起こったんだ。幼い頃はまだ翼も小さくて、とても自由に飛べる事は出来なかったんだ。」
フィリーが悲しげに言うと、ランストルが彼の肩をたたいて、微笑を浮かべた。
どうやら慰めているようだった。
「で、貴方たちはどのような関係なの?」
シンフォニーが聞くと、
「同級生だよ。」
そう言った事から、辺境族に学校があると分かった。
―別に、知ってどうなる。というわけではなかったが。
「んでもって、ずっと一緒に行動しているってわけで、心がリンクしているってワケか。」
「うん。まぁ、そういうところかな。」
辺境族の広い公園のようなところで話していたが、不意にセイガが立ち上がり、フィリー達の方を向いた。
「あのさ・・・俺たち、此処までどうやってきたか知ってるか?」
唐突の質問に、如何返せばいいか分からなかったが、次第に意味が分かり、『分からないけど』と言った。
「そう・・・だよな。あのさ、俺たちネヴィアって分断災害を起こした奴に戦いを挑んで、負けちまったんだ。」
セイガは苦笑しながら言った。その横でグレンドルは、
「んで、奴の技で飛ばされて、此処まで来たってわけなのさ。」
と、腕を組んでいった。
フィリーは、『そうだったの・・・』と言った。
と、そこで何かを思いついたように、セイガの前に立ち、
「って事は、辺境族をあまり知ってないっていうことだよね?」
と言った。
確かにセイガ達は此処に来たばかりで、まだ何も知らなかった。
「ああ、何も分からないけど・・・。」
そう言い返すと、フィリーは頷き、セイガの手を引っ張って見せた。
「じゃあ、僕がいろいろ案内するよ!!」
そう元気に言ったフィリーを見て、セイガは安心感を思い、頷いた。
こうして彼らの辺境族の旅立ちが始まった。

(220.213.104.74).. 2007年07月02日 00:20   No.191002
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…31回       
さぁ、はりきってまいりましょー!
まずはフィリー達を。

「まず、この辺境世界は東西南北と中央の5つの区画に分かれてる。それぞれの区画、僕らは区域とかエリアとか呼ぶんだけど、その区域を治めるリーダーがいるんだ。歴代の武将だったり、はたまた昔から栄えている貴族の末裔だったり。でも中央区のリーダーだけは謎なんだ。ただ、名前がコンクル・シオンっていうだけで」
案内するにしても、世界のおおまかな構成を知ってもらった方が色々とやりやすい。フィリーはまず、辺境世界の区画について説明した。
「んで、今僕らがいるのは東区域。ランストルの話だと、ここら辺の空からいきなり君達が落っこちてきたみたい」
「で、お前達があの公園まで運んでくれたってわけか」
「そう。あの時はいきなり空から人が、それも人間が降ってきたからもう大騒ぎ。人があまりいない時間帯だったのが幸いしたよ」
「どうしてです?」
「この世界では、君ら人間っていうのは非常に珍しい種族なんだ。だから、ひとたび人間と遭遇すれば、どんな騒動になるか分からない」
「トラブルを避けたかったのね」
「うん。親にも、あまり不用意な心配かけさせたくないしね。さぁ、次は区域ごとに案内するよ。あ、どの区域にもモンスターがいるから気を付けてね。中には強いヤツもいるから」

「最初は、この東区域。ここはあまり機械が目立たないかな。都市部はさすがに機械も多いけど」
東区域で際だって目立つのは、中央部よりやや東の山にある大きな滝だ。これを初め、多数の山や高原が自然のままに残されており、自然への配慮の大きさも伺える。その分、モンスターも多いのだが。
「各区域の都市部は、この世界の貿易の中心点でもあるんだ。だから、各都市部には大きなワープホールも設置されてる。それを利用して、他の区域へ一気に飛ぶこともできるんだよ」
「なら、中央区域へもひとっ飛びじゃねぇか!」
「ん?どうしたのランストル。……なんだって?それじゃあ…」
「何かあったんですか?」
「ワープホールのバイパス状況を見てきたら、中央へ行く為のワープホールが使用不能になってたって。つまり、中央へ行くには……海を渡らなきゃ…」
「それなら、船で行けば…」
「ダメなんだよ。この世界の海は、分断災害の影響かいつでも荒れてて、危険なんだ。使用可能になるのを待つか、試しに他の区域へ行ってみるかのどちらか…だね」
「じゃあ、西区域へ連れてってくれよ」
「OK。じゃあ、西行きのワープホールへ行くよ」
こうして、フィリー達を交えたセイガ一行は、西区域へ行くことに…。

(221.184.252.213).. 2007年07月02日 05:26   No.191003
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…32回       
お次は、その他諸々(ぁ

「空から何か降ってきた?」
「間違いありませんチーフ。きっと、何かしらの魔力で飛ばされたものだと思います」
「あと、飛ばされたのは人間だった。飛び方とかから考えると、東区域の田舎の方に落ちたと思う」
「どんな人たちなんだろうね、その人間達って」
「さぁね、それは見てのお楽しみ、かな?」
どうやら、この世界へ飛ばされたセイガ達のことを言っているらしい。順に、チーフことダイボウケン、ショベラー、クレーラー、ドリラー、ミキラー。別行動だったメンバーが、予想外の事態に緊急的に集合していたのだ。
「空から降ってきた人間か、ちょっとした冒険だな。よし、各自分散して、情報を集めろ。もし見つけたら、連絡だ。アタック!」
「アタック!」の掛け声と共に、彼らアドベンチャーチームは散り散りになった。

「ほう、面白いのが降ってきたじゃないか。なぁギガンダス」
「お前の方こそ、興味津々じゃねぇのか。なぁ、エリータス」
「う〜、人間じゃなかったらこの魔本に収めてやったのに〜」
「お前達、コンクル・シオン様から命令だ。あの降ってきた人間達、どうやらネヴィアが仕留め損なった奴らだそうだ。そして、そいつらを1人残らず始末しろ、とのことだ」
「おおかた、ネヴィアがミスってたんだろ?」
「あり得るな。ネヴィアとて、コンクル・シオン様ほど完璧な奴じゃない」
「だから、僕らにその人間達の始末を任せたんだねぇ。資料はあるの?シャドウ」
「無論だテクノス。これが、落ちてきた者達…。通称『月光世界』の人間達だ。コンクル・シオン様が『剣』と呼んでおられる者達…。拙者は、このレオンという者をやらせてもらう」
「おいおい、自分からターゲットを指定してくるなんて、えらく気合い入ってるじゃねぇか」
「たまには気合いの1つも入れたくなる」
「そういうことか。では、俺はこのセイガという奴にしよう」
「僕は、シンフォニーっていう女の子にしよー」
「んじゃ、俺様はグレンドルだな。イイ相手だ」
「拙者が、奴らの動向を探る。いい作戦がひらめいたら連絡する」
「ああ、頼むぞ。隠密将軍の名は伊達ではあるまい」
コンクル・シオンに仕える4人の将軍、エリータス、ギガンダス、テクノス、そしてシャドウ。セイガ達を標的とした彼らは、密かに行動を開始した。

(221.184.252.213).. 2007年07月02日 18:06   No.191004
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…33回       
再びフィリー達へ。
しばらくは展開が目まぐるしいことになります。

「さて、ここが西区域。ランストル、ワープホールのバイパスを調べてきて」
ランストルがバイパスを調べる為に管制室へ向かうのを見送り、グレンドルがふとした疑問を。
「なぁ、ランストルって1人でコミュニケーションとれるのか?」
「大丈夫だよ。いつでもメモ帳とペンを持たせてるから。何かしらの理由で僕と離れても、文字で伝えることができれば大丈夫でしょ?それにこの世界の警察は非常に強くて優秀だから、犯罪とかには巻き込まれないしね」
手話はできそうにないしね、と付け加え、ランストルが戻るまで待つこと数分。
「そう…。ここもダメか」
「収穫はなしか…」
どうやらどの区域のワープホールも中央へは行けないらしい。落胆する中、フィリーは時計を見てあることを思い出した。
「あ、もうこんな時間…。実は、僕達は明日スクールの卒業式なんだ。君達が急ぐ理由は分かってる。でも、やっぱり…」
「分かった。なら、いつまた出かけられる?」
そう、フィリー達には卒業式が控えている。それを自分たちの都合で休ませるわけにもいかない。セイガはフィリー達が再び自由に行動できるようになれるまでにどれくらいかかるかを尋ねた。
「えっと、卒業式はいろいろとゴタゴタするから明日1日は無理。早くて明後日…」
そう言った時、ランストルが凄い速さでメモ帳に文を書き、フィリーに見せた。それには『北区域のお坊ちゃんならどう?』と、異様に綺麗な字で書かれていた。
「なに?知り合いなの?」
「知り合いというか幼馴染み。親の都合で東と北で離れてるけど、今でもよく遊びに行ったりするから、多分頼みを聞いてくれると思う。試しに連絡してみるよ」
ランストルの提案により、フィリーはワープホールのあるターミナルの電話でその『お坊ちゃん』と話し始めた。
「え、本当?そうなんだ、初めて知ったよ。じゃあ、その時に紹介する形でいいかな?…うん、うん、ごめんね、見知らぬ人たちへの協力を押しつけちゃって。うん、明日ね」
「…どうでした?協力してくれそうですか?」
「うん、顔見せは明日になるけど、ひとまず『友の頼みならば協力しないわけにはいかない』だって。顔見せしたら、そのまま北区域へ直行。お坊ちゃんがいいところへ案内してくれるってさ」
「それは助かります。…さて、残る問題は…」
「…君達の、今晩の寝床だね…。あ、いい場所があるよ!ついてきて!」

(221.184.252.213).. 2007年07月02日 18:47   No.191005
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…34回       
「こ、こんな空間が地下にあったなんて…」
「初めて見る人は、みんなそう言うよ。でも、ここは古代遺跡の一部。モンスターはいるけど、友好的なホルーンやリスバが殆どだし、奥にさえ行かなければ恐ろしいモンスターはいないしね」
「奥?やっぱ、別な部屋とかあるのか」
「うん。だけど、村の長老は奥へは絶対に行かないようにって毎日言って聞かせるんだ。遺跡の奥には、先住民達の残留思念が満ちていて、迂闊に近寄る者には災いをもたらすって。それを信じないで奥へ入ってった人は、二度と戻ってこなかった。そんな事件が多発しているから、奥へは入れないように厳重に結界が張られてる。まさかとは思うけど、入っちゃダメだよ」
「あ、あぁ。入らねぇよ。ワリィな、面倒かけちまって」
「それは気にしない。君達は、いわゆるお客さんなんだから。じゃあ、朝になったら呼びに来るからね」
そう言ってフィリー達は地下の浅い部分にある洞窟(古代遺跡への入り口に繋がる穴)から去っていった。確かに、奥への道は何層にも張り巡らされた結界で厳重に閉ざされている。とてもではないが、いかなる技でもこれを破るのは至難の業といえる。しかし、どうやら結界によって阻まれるのは物理的なものでしかないらしく、奥からの音はしっかりと聞こえてくる。うめき声やら風の通り抜ける音やら…。しかしフィリーいわく『ここぐらいしか人が来ない場所はないから』と、土下座までして詫びるのを見たら諦めるしかない。どうやら先程の『いい場所』というのは、『人が来ないから騒動にならない場所』という意味だったらしい。元々辺境世界では宿無し同然の身なのでセイガ達に諦める以外の選択肢は無かった。

暗いのと時々気味の悪いうめき声が聞こえることを除けば、割と快適な空間であった。遺跡への入り口に繋がるというだけあってか、洞窟の割にはかなり過ごしやすい構造になっている。おそらく一種の市場として機能していたのだろう。
「…これで、あんなうめき声とかが無かったらなぁ…」
「……言うな」
思わずシンフォニーが『避けようのない事実』を嘆き、セイガは静かに止めるしかなかった。


ひとまず、ここで一旦切ります。明日も追加して合計5段構成になると思います(汗

(221.184.252.213).. 2007年07月02日 18:55   No.191006
++ ウェリス (オリカの才能がUP!)…42回       
早速有難う御座います!
明日も楽しみにしていますよ☆


セイガ達が辺境族にいる一方、彼等の仲間たちはセイガの帰りをずっと待っていたところだった。
「遅いわね・・・。何かあったのかな〜?」
セイナは首を傾げて言った。確かに帰ってくるのが遅すぎる。彼等が出て既に1日半が経っていようとした。
「もしかして・・・やられちまったとか言うんじゃ・・・?」
ガンセイがそう言ったところで、リンセイが首を振った。
「そんな筈は無い。やられたとしても別の場所に飛ばされた可能性もある。」
そう、静かに言ったところで、セイナは『そんな事言わないで!』と言った。
幼馴染の彼女にとって、セイガの腕はよく知っていて、とてもやられるような人じゃない。と言いたかったのだろう。
重い空気が佇む中、突然セイランが森の方を指して驚いたように言った。
「おい!森が・・・崩れていってるぞ!!」
「何だって!!」
その場にいた全員が森の方を見る。
―森が崩れていっている。まるで山かのように。
「魔物のせいだろうな。ここはいっちょ、やるしかねーよーだな。」
スターマンは腰についている鞘に軽く触れると、一目散に駆け出した。
「僕達も行くぞ!あいつ一人では危険だ!」
リンセイも双剣を抜き出すような勢いで駆け出した。

「いたいた。―スターマン!加勢するぜ!!」
森に到着した彼らは、真っ先に戦っていたスターマンの所に駆け寄り、剣を、ブーメランを構えた。
「よっしゃ、お前等ぁ!一瞬で葬ってやるぜ!!」
触れると痺れるというバブルスターを拳で戦うのは危険だと判断したガンセイは、クラックスターの所へ駆け、一気に拳を振るった。
「ふん。ならば此方もやらせて貰おうか。」
そう言ったリンセイは腰から片方ずつ剣を取り出した。―細身のある長剣と変わった形をした短剣だ。
セイランも背中から紋様の描いてあるブーメランを取り出し、セイナも戦いたくないという欲望を捨て、水晶を出した。
「くらえっ!クイックスラッシュッ!!」
「―斬空翔破剣(ザンクウショウハケン)!」
セイランのブーメランがかなりの勢いで飛び交い、その間をすり抜けてリンセイが技で切り刻んだ!
「吹き飛べっ!龍虎閃破(リュウコセンハ)!」
「そらよっ!旋風乱剣(センプウランケン)!」
続けてガンセイ、スターマンも技を放った。
そこにセイナの魔術が続く!
「大いなる風よ旋風となり、敵を巻き込め!―ストリーム・サイクロン!!」
セイナの強力な術はそこらじゅうにいた魔物を巻き込み、周りにいた魔物はすっかりいなくなった。
「これで終わりっと☆・・・って流気滝も魔物出現!?」
流気滝―セイガとグレンドルがライガルと戦った場所である。―も木々が倒され、荒れているのが分かった。
「ちっ。すぐに行こーぜ!」
スターマンは皆にそう言い、駆け出して行った。

(220.213.102.170).. 2007年07月02日 23:37   No.191007
++ ウェリス (オリカの才能がUP!)…43回       

「相当の数だな・・・。」
流気滝に到着した瞬間、リンセイが始めに言った言葉がこれだった。
流石に気功族付近という事か、パワーウルフやサイノスなど気功族に出現するモンスターも混じっていた。そんな中で、4人の気功族の戦士達が戦っていた。
「遅ぇんだよっ!気功双破(キコウソウハ)!」
「貴様の罪深さを知れ!連牙襲脚(レンガシュウキャク)!」
連続で強力な気が放たれ、連続で蹴りを浴びさせた。
そう、ギンとゼロだった。そこへセルネとレイヴの技も入り込む!
「まだまだっ!爆乱連舞(バクランレンブ)!」
「切り裂け!剛翔破斬(ゴウショウハザン)!」
手足を使った舞いと硬い爪によって放たれた技が敵を引き裂いた!
「お〜やるね〜。流石はパワーファイターだぜ〜♪」
こんな中でもスターマンは陽気だった。しかし、手は剣の柄に触れていて、今にも抜き出す状態だった。
「よぅし!俺らも行くぜっ!!」
ガンセイの掛け声で流星族と気功族の戦士の計9人は敵に向かっていった。
しかし、あれだけ倒した敵でもまだまだ沢山いる。
「面白いじゃねーかっ!」
危険な状況をまるで楽しむかのようにセイランはブーメランを投げつける。
「子供の遊びでは無いのだがな。」
そう静かに言いながら、リンセイは双剣を振るった。
しかしあまりの敵の多さか、セイランに隙が出来てしまい、敵が襲ってきた!
「やべっ!」
セイランはブーメランを投げようとしたが、向こうに飛んでやっと戻ってくるという状態だったため、武器を持っていない無謀な状態だった。
「ここからじゃ届かねーじゃん!」
どうしても守れない焦りにギンは声を張り上げた。
「だから子供の遊び事では無いと・・・!」
リンセイは怒りや焦りというより、自分が惨めだと思えているようないい方だった。
遠距離攻撃を使える者がいなかった為、セイランは攻撃を受けるしかなかった。
「あわわわわ・・・・!」
腰を抜かしてしまっているセイランを見ているだけしか出来なかった自分が無念だ、とリンセイは思った。しかしその時だった。
「閃光!」
聞き覚えのある声がしたと思ったら、遠くから一筋の光が飛んできて、敵を貫いた。その光を放った正体は・・・
「セイハ!」
「すまない。遅れを取ったな。」
名狩人のセイハだった。
彼が言うには流気滝付近で狩をしていた所、敵の気配がしてすぐにやって来たらしい。
「こっちこそすまねぇ。それと助けてくれてありがとな!」
そう礼を言うと、戻ってきたブーメランを手にし、構えなおした。
これで戦士は10人。
魔物の討伐も十分に出来るほどの人数になった。

(220.213.98.86).. 2007年07月03日 00:46   No.191008
++ ウェリス (オリカの才能がUP!)…44回       
「邪魔だ!星光衝牙(セイコウショウガ)!」
「はぁっ!虎牙蓮扇(コガレンセン)!」
リンセイの剣から煌いた光が衝撃波となって進み、紅蓮の炎を纏った獅子のような矢が飛び交う。
あれから約1時間、魔物の数も減り、こちらに勝機が見えてきたようだ。
セイハが来て、遠距離攻撃者も出てきたお陰か、重傷も無く戦いは進んでいる。
「浄化の光よ、十字の光で焼き尽くせ!―クロスライト!」
巨大な魔方陣が現れたと思ったら、十字架を描いた光が吹き上げ、敵を焦がしていった。
「砕けちまえ!爆砕牙撃(バクサイガゲキ)!」
そこへギンの大技が叩き込まれ、周囲の岩石が飛び上がった。
「セルネ!思いっきりやるぜ!!」
「おっしゃ!任せとけ!」
セルネとガンセイの息が合わさったと思った瞬間、敵の目の前に移動して連携攻撃を繰り出した!
一瞬も狂うことなく次々と蹴りが、拳底が繰り出される!
「これぞ連携奥義!!―」
二人の声が重なった時、空中から同時に交わるように拳を突き出した。
「―連獄滅殺拳(レンゴクメッサツケン)!!」
単体でも団体でもかなりの威力を誇る連携攻撃を放ち、周りにいた殆どの魔物が崩れ落ちた。
「俺様の力を見せてやるぜっ!―皆下がってろよ〜☆―ブレイクフレア!!」
砲弾のように放たれた炎の魔術は、敵を貫き、一直線に進んだ!
全ての敵が焼き尽く―された!!

「やっと終わったみたいだな〜。」
「疲れたぜ〜!」
レイヴやセイランが腰を伸ばして、あるいは傷ついた肌を擦って言った。
ゼロも息を吐き、頷いてみせた。
「皆お疲れ!とりあえずもう襲撃は無いみたいね!」
セイナは皆を見回して言った。ガンセイは、
「戦うのが嫌いなのに、よくやったな。」
と、軽く褒めてくれた。リンセイは
「此処は物騒だ。退散するぞ。」
と、背中を向けたまま言った。全員が頷き気功族は気功族領地へ、流星族は流星族領地へ向かって歩き出した。

(220.213.98.86).. 2007年07月03日 01:14   No.191009
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…36回       
これでようやくフィリーから「お坊ちゃん」へバトンタッチ。セイガ達の辺境世界での冒険は、始まったばかり…。

翌日、フィリー達に案内され、彼らの通うスクールの近くの空き家へ。
「今日はここには誰も入らないと思う。ここで待っててね」
「ああ、助かる」
「それにしても、卒業式を共同でやることになるなんてね」
「僕らの先生はちょっと抜けてるとこがあるから連絡ミスとかはたまにあるんだ」
「…よく、事件とか起きねーよな」
「不思議だよねぇ」
どうやらフィリー達のスクールとお坊ちゃんのスクールが共同で卒業式を行うことになったらしいのだ。そしてフィリーとランストルがスクールへ向かって、待つこと3時間弱。確かに誰もここに来る様子はなく、騒動などは起きそうにない。

「お待たせー。お坊ちゃんを連れてきたよ」
そして入ってきたお坊ちゃんは、早速セイガ達に好意的な様子。
「改めて紹介するよ。彼は僕らの幼馴染みで、ヴォーテクスっていうんだ。北区域で栄えてる名誉ある貴族の末裔なんだ」
「やぁ、月光世界からの客人。僕がヴォーテクスだ」
「って、赤ん坊じゃねぇのか?…大きさ的に」
「よくぞ気付いた!実はヴォーテクスは生まれながらに卓越した知能の持ち主で、まだ赤ん坊クラスだというのに大人にも負けないコミュニケーション能力を持ってるんだ」
「だからフィリーさん達と同じ学年なんですね」
「ちなみに、彼は今現在の北区域のリーダーでもあるんだ。凄いよねー」
「さらりとそんなことを。確かにそうなんだけどね〜」
「……かなりアンビリーバボーな世界だな…」
『同感』
セイガが思わず呟き、他3人も同意。確かに、赤ん坊が1つの区域のリーダーだという世界。知能がやたら高いことを抜きにしても、普通ではありえない光景なのだから。
「じゃあ、この人達をよろしくねヴォーテクス」
「任せて!友の頼みを見過ごすわけにはいかないさー。それに、月光世界とか人間とかにも興味あるし♪」
「…あー、むやみやたらな行為はしないでね?」
念のため苦笑混じりで忠告し、自分たちの家へ戻るフィリー達。
「さぁて、我が友フィリー達の頼みだ。まずは北区域へ飛び、そしていい場所へ連れてってあげよう」
ヴォーテクスを先頭に、セイガ達は北区域へ。更にヴォーテクスの自宅(お屋敷)へ直行。そこには…。
「おお、来たか」
「わざわざ受け入れてくれるなんて、思ってなかったよダイボウケン♪」
単独行動中に立ち寄り、ヴォーテクスの話を聞いたダイボウケンの姿があった。

(221.184.252.213).. 2007年07月11日 05:27   No.191010
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…36回       
ちょっと空けましたけど、続きですよー。

「紹介するよ、彼はダイボウケン。この辺境世界に眠る無数の宝を探している冒険者なんだ」
「お前達が月光世界の人間達だな。空から降ってきた人間がいると聞いて、どんな連中かと思ったら…。いろいろと、訳ありだそうじゃないか」
ヴォーテクスに紹介され、ダイボウケンは早速自分がヴォーテクスの屋敷で待っていた理由を話し始めた。
「ヴォーテクスに紹介された通り、俺は冒険者、トレジャーハンターだ。だが、古代遺物などを研究する者でもある」
「つまり、どういうことだ?」
「面白そうってことさ。お前達は空から…いや、月光世界から何らかの理由で飛ばされてきた。仲間がいうには魔力反応があったそうだが…。訳ありな奴には、何か重大な使命を持つ奴もいるものだ。それに、月光世界に行ければ、辺境世界の最近の問題である頻繁な地殻変動の謎を解く鍵も手に入るかもしれない。それに…」
一旦間をおき、ダイボウケンはこう付け加えた。
「今お前達を助けなかったら、月光世界も辺境世界も大変なことになる。そんな気がするからな」
「じゃあ、仲間になるってことか?」
「そういうことだ。ヴォーテクスやフィリー達の話だと、お前達にとってこの世界は未知の領域らしいからな。ずっとナビゲートできる案内役がいた方が心強いだろう」
「確かに、トレジャーハンターならいろんな所へ旅を続ける身ですからね」
「案内役にはうってつけってことね」
レオンとシンフォニーも、ダイボウケンの参入に賛同しているようだ。
「なら、決まりだな。俺の他にも多くの仲間がいる。俺達の力が、今後役に立つだろう」
こうして、辺境世界でのガイドはダイボウケンで定着することになった。果たして、ダイボウケンとその仲間達の実力やいかに?

1回の話につき、今後(今回含む)は2レス程度になるかと。
2レス目が投稿されてたらそれを目安にしていただけると助かります。

(221.184.252.213).. 2007年07月05日 06:14   No.191011
++ ウェリス (オリカの才能がUP!)…45回       
了解です。
では、すこしネヴィアサイドの方の物語も書きますね。
話している5人は、3章に出てきますよ。


セイガ達がダイボウケンに会った頃、ネヴィアの基地―月光守護塔改め暗黒守護塔―では、月光神羅の世界を頂くべく、兵士たちが造られていた。
「これで一時終了としておくとするか・・・さて、奴等の様子はどうだろうね?」
近くにいた兵にネヴィアは尋ねた。兵は
「休憩中です。如何するのですか?」
と、逆に聞き返した。
「質問に質問で返すとは・・・まあ良い。如何するかは私から言っておこう。」
「はっ。」
残虐ではないが怪しげな笑みをネヴィアは浮かべた。敬礼をした兵士は他の仕事があるのだろう、部屋を小走りで出て行った。
「さて、面白い事が始まりそうだ・・・。」
ネヴィアはそう呟き、再び兵士を造るべく機械を起動させた。

「にゃ?月光神羅の世界攻め?―興味ありまくりだにゃっ!!」
甘ったるい、陽気な声が暗闇の中で響いた。
ネヴィアがさっき言った「奴等」の事だろう。姿は暗闇でよく分からないが、5人いる様だ。
「だとさ。やっぱり興味があるんだね。皆そろって。」
青年のような声が響く。そこへ荒っぽい声が響いた。
「当然だろ!?骨がある奴とか沢山いるだろ?血が騒ぐっての!!」
そんな中、一人の青年が冷静に言い放った。
「月光神羅を攻め込むといっても楽勝な事ではない。奴等が戻ってくればの話だがな・・・。」
彼のいっている「奴等」はきっとセイガ達の事だろう。
「そういっていますが、貴方はただ単に強い敵と戦いたいだけでしょう?」
あざけ笑うようにまた別の男が言った。冷静な青年は、
「いや、そんなつもりは無い。ただ・・・奴に興味があるだけだ。―同じだからな。」
「ちぇ、つまんないにゃ〜・・・」
一番初めに言った女が面倒そうに言った。
「でも、その顔出したら良くないよ。隠した方がいいんじゃない?向こうの方も驚くよ?」
他の人も頷いたのだろう。青年はため息を吐き、「分かった、そうする。」と言った。
そこへ、部屋にノックがかかった。ネヴィアだ。
「ネヴィア様ですか、どうぞ入ってください。」
男に言われた通り、彼は入ってきた。そして彼等にこう告げた。
「セイガ達が戻ってきて次第、攻撃を開始しろ。奴等を始末しきらないと面倒だ。」
「了解。」
全員が頷いたのを確認し、次の話に進めた。
「さて、攻め込む領地だが、如何するのだ?」
そう言った瞬間に、待っていたと言わんばかりに荒っぽい声を上げた青年が楽しげに、
「ハイハイ!オレ、気功族のグレンドルって奴と戦うぜ!骨がありそうだし!!」
と言った。その隣に皮肉な笑みを浮かべた男が、
「では私は音程族に行きましょうか。絶望と絶叫で包み込みますよ。」
と、さらに恐ろしい笑みを浮かべ言った。
その横で、何処から取ってきたかいつの間にか仮面をつけた冷静な青年が、
「では、流星族にする。それ以外なら行くつもりは無い。―奴と戦いたいからな。」
と言った。しかし横では陽気な女と青年がうろたえていた。
「え?え?じゃ、時空族はどっちが行くべきなの?」
「・・・もしかしてジャンケンで決めるにゃ?」
と、騒いでいた。それを遮りネヴィアは、
「2人で行くのだ。あの部族には因縁があるのでな。」
と言った。どのような因縁かは知らないが、ネヴィアからの命令なら従うべきだった。
どちらにせよ興味を持っていたためだ。
「りょ〜かいにゃっ♪」
「じゃ、その恨みを僕等が晴らすとしようか。」
と言い、彼らはただ、セイガ達が戻ってくるのをいつかいつかと待っていた。

(220.213.112.77).. 2007年07月20日 23:39   No.191012
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…37回       
では、続きいってみよ〜。

「この辺境世界には、空間をも繋ぐ泉があると聞く。お前達の月光世界、そこへ戻る為には、その泉を見つける必要がある」
「なるほど。だが、当てはあるのか?」
「しらみ潰しってわけにはいかねぇだろ?」
「ごもっともだ。だから、既に仲間達に調査させておいた。東西南北、4つの大陸をな」
「仲間達ですか。一体どんな人たちですか?」
「説明すると長くなる。合流できた順に説明するとしよう。今はまだバラバラだからな」
「分かったわ。で、その泉っていうのはどこにあるの?」
「泉は、おそらく中央区域だ。中央区域の更に中央、セントラルタワーのどこかに」
こうして、中央区域のセントラルタワーを目指すべく動き出したセイガ達一行。その動きを待っていたかのように、1つの影もまた中央区域へ走り出す。その影こそ、かねてからセイガ達を監視していたシャドウだった。

「さぁ、ここが中央区域だ。セントラルタワーはあの一際高い塔だ。分かりやすいだろう」
北区域の港から船で中央へとやってきたセイガ達は、早速セントラルタワーを目指す。
「それにしても、凄い機会ばかりね。音程族や時空族にだって、こんな機会は…」
「それは、辺境族の誕生に関係する。辺境族というのは、元々は月光世界の民によって生まれたものだ。あの分断災害、それこそが辺境族にとっての全ての始まりだ。流星、気功、時空、音程、これら4つの部族が統合されたようなレベルとなっている。中央には特にその特徴が表れている」
そして歩き続けること30分、セントラルタワーの門にさしかかった。と、そこへ明るい声が。
「おーい、チーフってば早いよぉ〜」
「ドリラーか、お前が最初だぞ」
やってきたのは、右腕にドリルマシンを装着した女の子である。外見はフィリー達と似ている。どうやらダイボウケンの仲間の1人らしい。
「彼女はドリラー、主に地中探索などで活躍する者だ」
「よろしくね〜♪」
ドリラーと合流し、セントラルタワーに入ろうとするのだが…。
「開かないぞ。どうなってんだ?」
「多分、鍵か何かがかかってんじゃないか?」
「でも、そんな部分はどこにも…」
「これじゃ入れないわね…」
「お前達、そこをどけ」
ダイボウケンがセイガ達をドアと思われる場所から遠ざけると、ドリラーに言った。
「このドアを、お前自慢のドリルでぶち破れ」
「いいのか!?そんなことして!」
「元々このタワーは外から入れる者は殆どいないからな。門番も何もいないから、内部での警報以外で気付かれることはない。ちょっとした冒険というやつだ」
「ちょっとした冒険、いってみよ〜!」
当のドリラーもノリノリなのだから止めようがない。泉がある場所に直通していればいいが、直通していなければ少々面倒なことになるのは必至。できれば静かに入れる方法を探したかったが、そんな時間が自分たちにあるわけもない。ダイボウケンらに従う他ないのであった。

(221.184.252.213).. 2007年07月21日 04:42   No.191013
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…38回       
「いっくぞ〜、ドリルクラッシュ!!」
助走をつけて勢いよくドリルで壁に穴を開け始めるドリラー。その貫通力は凄まじく、数秒で大きな穴が開いた。
「さぁ、セントラルタワーを片っ端から探していくぞ。泉はもうすぐの筈だ」
「おっとぉ、そうはさせないぜ」
どこからか衝撃波が襲いかかり、セイガ達を吹き飛ばす。待ち伏せにしてはタイミングが良すぎる。
「何者だ!」
「このセントラルタワーに真っ向から侵入するとは、大した度胸を持つよそ者だな」
「確かに、お前らには時間がないよなぁ。いつ月光世界が侵略されるか心配だもんなぁ」
「だけど、ここから先へは行かせないよぉ〜。君の情報はいつも正確だねぇ、シャドウ」
「当然だ。忍びたる者、情報収集は必修分野でしかない。できて当たり前なことだ。それに、彼らは月光世界の4つの地域の王だと聞く」
「カオス達を倒した連中か。だがな、俺達をカオス達と同じレベルで考えてもらっちゃ困るぜ!」
「セイガよ、お前はこの鎧将軍エリータスが相手してくれよう」
「グレンドル、お前の相手はこの俺様、剛力将軍ギガンダスだァ!」
「時空族の王レオンよ、この隠密将軍シャドウが直々に始末してくれよう」
「シンフォニーちゃ〜ん、君はこの召還将軍テクノスによって地獄行きだよぉ〜」
それぞれが相手を指名し終えると、ギガンダスが真っ先に突っ込んだ。続いてエリータスとシャドウが走り、テクノスは魔本を開き始めた。
「…始まったか。ドリラー、俺達は先に行くぞ」
「え、でも、あの人達を助けないと…」
「考えてみろ。奴らは辺境世界随一の実力を持つといわれる4大将軍だぞ。あの合体ができるわけでもないのに、勝てるわけないだろう。それよりも、俺達で先に泉を探し、見つけたらセイガ達に知らせて月光世界へ飛ぶ方が合理的だ」
「なるほどぉ、さすがチーフ。でも、クレーラー達は間に合うかなぁ?」
「あいつらだってのろまじゃない。おそらくセントラルタワーの外壁付近までは近づいている筈。あとは俺達の反応を頼りに合流してくるだろう」
「分かった。じゃ早く泉を見つけよう、チーフ」
そして、セイガVSエリータス、グレンドルVSギガンダス、レオンVSシャドウ、シンフォニーVSテクノスという組み合わせでの対決が始まった。ダイボウケン達が一足先に別な階層へ探索に出たのも知らずに…。

(221.184.252.213).. 2007年07月21日 05:19   No.191014
++ ウェリス (一旦書いてみる)…51回       
若干修正しました。白衣の男の正体はレオンの旧友の・・・まぁアレですよ。(ここはまだ秘密です;
ではドゾ〜w

「で・・・彼らはいつ戻ってくるのでしょうかね〜。」
呆れ半分に男が言った。周りの連中も遅いと言い、やはり呆れていた。
「仕方ないっしょ。辺境族に飛ばされて、どう帰るかも知らないわけだし。」
「でもよ〜、奴等当然だけどネヴィア様に負けたんだろ?ってことは、俺等余裕で勝てるんじゃねーのか?」
青年が言い、荒っぽい声が響いた。そこへ甘ったるい声が、
「じゃあ、戦うのやめるぅ?アンタが言ってるようじゃ骨どころか体の作りも無いって事じゃん。」
と、言い返した。が、荒っぽい声の男は、『るっせぇ』と言い返し、無言になった。
「―しかし辺境族を彷徨っている間、奴等は腕を上げている可能性もある。」
今までの会話を切り捨てるように、仮面の青年が言い放った。
その事に気づいた全員は、
「じゃ、トレーニングはしたほうがいいな!」
などと、口々に言った。
全員がトレーニングルームに向かおうとした時、連絡ブザーのような音が鳴り、ネヴィアの声が響いた。
「―・・・!今すぐこちらに来い。重要な話がある。」
突如入った雑音で名前は聞き取れなかったが、青年が分かったよで、ネヴィアのいる部屋に向かっていった。

「それで、話って?」
無愛想、と言っていいような声が、ネヴィアに尋ねた。
部屋は少し明るく、青年の姿が少し明らかになった。
―ローブのような白衣、黒いズボン。ズボンには何故かフラスコなどといった研究用具が付いている。
ネヴィアはうっすらと笑みを浮かべると、
「実はお前は、旧友なのデータで作られた者なのだよ。誰かとは言わなくても分かるだろうがな。」
「あ〜、奴の?ふーん。で、それがどうかしたのかい?」
上下関係の無い話し方だが、別に動揺も無くネヴィアは話を続ける。
「きっと奴は翻弄するはずだ。それを私は狙っているのだよ。」
「ふ〜ん。そうだったんだ。」
少し興味があるのか、彼もうっすらと笑みを浮かべた。
「あの族は人手が足りないと少し大変なのでね。兵も十分に用意しておく。2人だから特に問題も無いだろう。」
少し不気味な笑い声をあげ、ネヴィアが言うと、彼は頷き、
「了解。僕ならきっと楽勝だから、問題ないさ。」
と、軽く言った。その自信にネヴィアは少し迷いや躊躇いを持ったが、別に大丈夫なのだろう、と思い頷いた。
「話は以上だ。さて、私は兵を生み出すのに専念しようか。」
ネヴィアはそう言い踵を返すと、機械を動かした。青年は
「では、僕もトレーニングルームに行くとしようかな。」
と言い、部屋を後ろに出て行った。

(220.213.102.192).. 2007年09月04日 00:00   No.191015
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…40回       
セイガとエリータスの戦いは、技量的には互角だったのだが、ダメージ的には一方的なものになっていた。エリータスの鎧が尋常ではなく頑丈で、セイガの攻撃では傷一つ付かなかったのだ。
「どうした、それで終わりか?流星族の王というのも、大したものではないな」
「何だと…!?貴様、そういうことはこの渾身の一撃を受けてから言え!降連流星弾(コウレンリュウセイダン)!!」
セイガの新たな必殺技が炸裂し、エリータスに直撃した。…が、その渾身の必殺技でさえ、エリータスには全くダメージがなかった。
「なんて防御力だ…。降連流星弾にさえも耐えるとは…」
「終わりか。最後は我が奥義でトドメをさしてやる。エリータス、十文字切りぃ!!」
愛用の刀によって繰り出された十文字切りが、セイガの体を深々と切り刻んだ。

一方、グレンドルとギガンダスの戦いは膠着状態にあった。拳と拳がぶつかり合い、その度に両者が地面に叩きつけられ、ぶつかり合った際と叩きつけられた際の2つの衝撃波が周辺の壁や床に大きな亀裂を生じさせた。両者一歩も譲らず、間合いをとっては相手の様子を伺っていた。
「流石だぜ、気功族の王の拳ってのは凄まじいなぁオイ。だが、俺様もコンクル・シオン様に選び抜かれた将軍だ。負けるわけにはいかねぇ!」
「俺だってな、元の世界に戻ってネヴィアとかいうヤツをブッ飛ばすまでは負けられねぇんだ!」
「…頃合いか。そろそろ決着をつけようか。お互い最高の一撃をぶつける!それだけだぜ!」
「受けて立つぜ、ギガンダス!!
「いくぞ、グランドスマッシュ!!」
「くらいやがれ、幻影疾風拳(ゲンエイシップウケン)!!」
2人の必殺の一撃が激突し、尋常ではない衝撃波が周辺の床を崩壊させた。
「…なかなか凄かったぜ、お前もよ。だが、勝ったのは、この俺だ!」
小島のように残った足場にはグレンドルが立っていた。ギガンダスは、彼の背後の穴に落ちて、動かなかった。

(221.184.252.213).. 2007年07月27日 08:12   No.191016
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…40回       
レオンとシャドウの戦い。両者共に素早いフットワークで動き回りながら技を放つといった展開だが、どうもレオンの技にキレがない。戦闘開始時にレオンにだけ聞こえるように語られたシャドウの言葉が頭から離れなかったからだ。
『拙者は、かつて時空族と音程族の親善外交官だった。だが、分断災害でこの世界に落ちて以来、月光世界に戻る方法が分からずにいるのだ』
「(どうして…どうして、あの人が、隠密親善外交官ムーンライトがシャドウなどと名乗り、コンクル・シオンに協力しているんだ…!?)」
かつて、分断災害が起きる前、レオンが物心つく前、シャドウはその能力と技能を活かし、隠密親善外交官ムーンライトとして行動していた。時空族と音程族の交流を盛んにする為に働いてきた。だが、分断災害の日に行方不明となり、生存は絶望的と言われていた彼が、こうしてここに、コンクル・シオンの部下として生存している。
「信じられまい。信じたくあるまい。だが、これが真実。そして、拙者は、お前達の本当の敵ではない。時が来れば分かる」
そう言って、シャドウは突然姿を消した。まるで試合放棄。突然の発言と試合放棄に、レオンはただ呆然としていた。

そして、シンフォニーとテクノス。シンフォニーは、テクノスによって大量召喚されたモンスターの群れに大苦戦。詠唱などできる筈もなく、大群に押されていた。
「まぁ、頑張ってね〜。どこまで耐えられるかは知らないけどさ。お茶でも飲んで待ってるよ、アハハハハ」
「ただモンスターに任せてるだけじゃない…!本当にあんなのが将軍なの!?」
なんだかバカにされた気分で、怒り混じりに愚痴をこぼすが、モンスターの大群を1人でどうにかできるわけでもなく、空しいだけであった。
「ショベルナックル!」
突如、何者かが両者の間に割って入るようにモンスターを蹴散らした。その姿は、フィリーが言っていた稀身族であった。彼女のユニットに刻まれているマークは、ダイボウケンやドリラーにあったものと同じであった。つまり…
「貴女がシンフォニーさんですね。私はショベラー、ダイボウケンの仲間です」
「ちょっと、シンフォニーちゃんったらいつの間にアドベンチャーチームと接触してたわけ!?」
「チーフは彼女ら異世界からの来訪者に興味を持っていました。そして、自ら接触し、元の世界へ戻る為の手助けを約束したのです。シンフォニーさん、モンスターの相手は私に任せて、貴女は早くテクノスを!」
「分かったわ。でも、大丈夫?相手はあんな数なのに、たった1人で」
シンフォニーの疑問は、ショベラーの行動で解決された。ビークルモード(ショベルカー)に変形し、回転機構を活かして大群をなぎ払ったのだ。
「うっそ〜ん。…って、うわああ!?」
シンフォニーが無言で怒りの一撃を見舞うのに、大した時間はかからなかった…。

(221.184.252.213).. 2007年07月27日 07:18   No.191017
++ ウェリス (オリカの才能がUP!)…47回       

真昼でありながら、時空族は騒がしかった。
軍事基地ではサイレンが鳴り響いている。
「早く外へ出ろ!手に負えないほどの敵だ!」
軍長リグレットは、下、上級の兵に出撃令を出しているところだった。次々と基地から兵が現れ、敵がいる所へ向かっていた。
「この混み合いだと来るのも遅れるだろう。私は先に行っているぞ!」
副長のランスがリグレットに言うと、頭上にある緊急扉から出て、軽々と飛び降り、誰よりも先に向かっていった。
「皆!出来るだけ早くしろ!副長が1人で向かっている!」
そう言うと、一気に兵たちの足取りは速くなった。

「これでどうだっ!双衝牙斬(ソウショウガザン)!」
「行くよ〜!スピントルネード!」
アーヴィンの一撃とウェザーの一撃が魔物を撃退していた。
今のところは2人だけで魔物を倒している。しかし、敵の数が多すぎて、どうしても劣勢の状態になってしまう。
「くそっ!多すぎるんだよ!」
愛用の2本の剣で攻撃を受け流しつつ攻撃しているアーヴィンが何とか持ちこたえていた。
その時、何処かから1本の槍が飛んできて、敵に突き刺さった!
「あ〜っ!ランスじゃん!!」
彼は槍を抜き取り、敵を蹴り飛ばすと、2人の方を向いた。
「遅れを取ったな。軍長達はもうすぐ来るはずだ。」
と言い、再び敵に向き合った。
「我々でもやるぞ!―爆炎乱槍(バクエンランソウ)!」
炎をまとった槍が、敵を貫き、次々と撃退していった。
「よーっし!やるぜ!ウェザー頼む!」
「了解!―パワードエレキ!!」
シンフォニーが使える補助系術を、ウェザーが放つ。―実は彼女もサポート術が扱えるのだ。
「サンキュー!!―雷豪襲爪斬(ライゴウシュウソウザン)!!」
アーヴィンが高く飛び上がると、雷と斬撃を見舞ってやった。
敵は焦げ、次々と蒸発し、空に消える。そこへウェザーの術が来る!
「スカイ・ライトニングゥ!!」
彼女の必殺術は敵を引き裂き、血を見せることなく蒸発させた。

「そろそろヤバイかもな・・・」
あれから敵を倒してきたものの、一方的に守りが中心になっていた。
「くっ・・・、早く来てくれ!リグレット!!」
ランスが言った一言はすぐに叶った。
「―リボルバー・キャノン!!」
そう、沢山の兵を連れ、彼女が来たのだ!
リグレットの一撃はマシンガンのように放たれ、沢山の敵を蹴散らした。
「リグレット!遅かったな、何があった?」
少し心配したようにランスは言った。どうやら魔物のせいか、途中で木々が倒れていて行く手を塞いでいたそうだった。
彼女の連れてきた兵のお陰で、この劣勢の状況はすぐに抜けられそうだった。

(220.213.102.165).. 2007年07月31日 23:52   No.191018
++ ウェリス (オリカの才能がUP!)…48回       
「皆!かかれっ!!」
リグレットが突撃命令を兵に出すと、兵は「ウオォォーッ!」と声を張り上げ、次々と敵を蹴散らした。
「お〜。スゲェ!」
アーヴィンが下級でありながらも余裕と言う様に敵を倒す兵を見、歓喜の声を上げた。
「ぼーっとしてないでよっ!ホラ、行くよ!」
ウェザーがそう言うと、詠唱を始めた。
「中々の数だ。だがっ!―スパイラルショット!」
リグレットは器用に2丁の拳銃を構えると、一気に打った。
分からないほどのスピードの弾が、標的を外すことなく次々と敵を倒す。まさに百発百中だった。
「俺も負けられないっ!斬翔剣(ザンショウケン)!」
アーヴィンは一度下に斬ると、そのまま飛び上がって2度斬った。そしてそのまま次の技に繫げた。
「牙天降下斬(ガテンコウカザン)!!」
2本の剣を見事に扱い、下に突いた後、上下に存分に切り裂いた!
「ウェザー君、本気で行くよ〜!!―スラッシュウインド!」
首からぶら下がっている、てるてる坊主―ウェザー君が「キシシ・・・」と謎の笑い声を浮かべたと思ったら、真空刃が敵を深々と引き裂いた。
「私もやらせて貰おうかっ!―天空衝破槍(テンクウショウハソウ)!!」
ランスが天を裂くような勢いで槍を振るった。
そこへ、リグレットは滅多に見せない事をした!
「私の本気、見せてやるっ!」
そう言うと、ホルスダーからさらに2丁の拳銃を出し、計4丁を纏めて構えた。
その4丁の銃を器用に持ち、バランスを崩す事無く打ち放った。
「喰らえ!ストリング・マシンガン!!」
無数に放たれた弾は敵を貫き、当たって誘爆したりして、沢山の敵を倒した。
「強い・・・。」
アーヴィンもウェザーも、その力を目の当たりにして唖然としている。
滅多に見ることの出来ないものなのだから、驚くのも当然だろう。
「まだまだ!」
「我々だって負けていられん!」
兵たちも必死で敵と奮闘している。その時だった。なんとも珍しいと言われている魔物―ダオセルスが3体ほどいたのだ!
「あれはダオセルスか!?あの珍しいのが何故・・・!?」
「ちょ・・・なんで3体もいるの!?珍しいはずじゃ・・・!」
ランスもウェザーも驚いている。おそらく暴走状態で、数などは関係ないようだ。
「気をつけろ!奴はワープするぞ!」
リグレットがそう言うと、ダオセルスに向かっていった。
銃を一発撃つと、敵はワープして、リグレットの背後に回っていた。
「くっ!やはり・・・!」
リグレットは一撃を喰らう前に、前に転がり、一撃を喰らわずに済んだ。
「ん・・・?待てよ。―この方法なら!!」
アーヴィンは何か思い出したように言うと、ダオセルスに向かっていった。
「ちょっと!危ないって!」
ウェザーは言ったが、アーヴィンは足を止める様子は無かった。
「でやっ!!」
剣を振ったが、やはりワープして後ろに回った。しかし、それが狙いだったようだ。
「貰ったぁ!!」
アーヴィンは瞬間的に後ろを向くと、振り向きざまに敵を斬った。
そう、相手の最大の弱点はワープした瞬間の隙の大きさだった!
「そうか!そうすれば!!」
リグレットも彼を習い、ダオセルスをすぐに倒した。

(220.213.102.165).. 2007年08月01日 00:59   No.191019
++ ウェリス (オリカの才能がUP!)…49回       
「よ〜しっ!フレアショット!」
ウェザーが放った魔術で、次々と敵を焼き尽くした!
魔物の数も大分減ってきたようだ。残りはあと30体もいないだろう。
「ウェザーッ!」
ランスが彼女を呼ぶと、何かとすぐに分かったように詠唱を始めた。
「パワードフレア!」
すぐに詠唱を済ませ、ランスに力を加えた。
「これで終わらせる!業爆火炎槍(ゴウバクカエンソウ)!!」
槍の先から放たれた炎が一直線に進み、敵を焦がしていった!
これで魔物の数は零(ゼロ)になった。

「お疲れ〜。でも凄かったじゃん!アーヴィンっ!!」
ウェザーは少し疲れた彼の肩を叩いた。笑顔の彼女を見て、アーヴィンも笑顔で返した。
「あの戦い方、よく浮かんだものだ。頭の回転だけは速いんだな。」
リグレットが少し嫌味混じりで言った。
「だけはってなんだよ!だけはって!!」
彼は少し抵抗したが、溜め息を軽く吐くと、ひときしり笑った。それにつられて他の皆も笑う。
「では、戻るとしようか。体力の回復が必要だ。」
リグレットがそう言うと皆は頷き、領地に戻っていった。

(220.213.102.165).. 2007年08月01日 01:06   No.191020
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…41回       
セントラルタワーでの団体戦は、月光組の3連勝で終わった。しかし、セイガを倒したエリータスには、誰1人致命傷を与えられずにいた。
「くそっ、マジで固すぎだぜ!」
「あの鎧の防御力は一体…!?」
グレンドルとレオンが立て続けに攻撃するが、セイガの時と同じく無傷のままエリータスは腕を組み刀を抜く。そして…
「貴様らも同じ運命を辿るのだ!エリータス、十文字切りぃ!!」
『ぐああああああ!!』
十文字切りの軌道を上手く変化させ、2人同時に攻撃した。幸いやや下がれていたからか、致命傷は負わずに済んだ。しかし、どう考えても状況は良くない。エリータスは鎧の防御力に加え、先程のような巧みな技術もある。これではやられるのを待つだけでしかない。
「セイガも致命傷だし…このままじゃ本当に…」
「…?エリータスの鎧が…?」
シンフォニーが回復能力を使ってセイガを治療している最中、ショベラーが何か呟いた。エリータスの鎧に何かあるとでもいうのか。
「どうしたの?エリータスに何か…?」
「彼の鎧からプレシャスの反応が出てるんです。もしかしたら、あの防御力はプレシャスによるものかもしれません」
「じゃあ、あの鎧が丸ごとプレシャス!?」
プレシャスとは、ダイボウケンらアドベンチャーチームが回収を一任している特殊物質。中には危険なものも少なくない為、様々な状況に対応できるアドベンチャーチームがプレシャス回収の任務(ミッション)を遂行中なのだ。
「あれがプレシャスなら、はぎ取ることも可能なのですが…。まだその人が来ないんです」
「でも、反応は近い。こっちから信号を送っておいたから、そろそろ来ると思うよ」
「その人が来れば、エリータスに勝てるのね?」
「彼の、クレーラーのワイヤーフックパンチがあれば、プレシャスを剥ぎ取ることができるんです」
そして、そのクレーラーはやってきた。エリータスの背後の壁を粉砕して。
「な、何事だ!?」
「どけえぇぇぇぇぇぇ!!」
青いクレーン車型ビークルが突っ込んできた。とっさにエリータス、グレンドル、レオンが回避すると、クレーン車型ビークルは変形した。変形メカニズムはごく単純だ。ビークル内部から両腕と両足付きの本体が現れて、ビークル自身が腕のように変形する。これだけだ。そして変形した者こそ、ショベラーが言っていたクレーラーである。
「よっ、助けに来たぜ。で、あの鎧武者みてぇのが敵だな?」
「紹介するよ。彼がクレーラー。分散行動では単独で潜入することも多いんだ」
「よろしくな。で、俺はどうすればいいんだ?」
「エリータスの鎧にプレシャスの反応が出ています。なので、貴方はワイヤーフックパンチで鎧を剥ぎ取っていただければ結構です」
「なるほど、俺にしかできない芸当ってわけか。よぉし、早速ミッションスタートといくか!」

(221.184.252.213).. 2007年08月01日 05:55   No.191021
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…42回       
「なんだ、あのビークルか」
「へっ、あんたの鎧はこのクレーラーが頂くぜ」
「できるものなら、やってみろ!エリータス、十文字切りぃ!」
エリータスは決着をつける意味合いも込めて、3人まとめて斬りつけるように十文字切りを繰り出す。しかし、クレーラーがクレーンユニットで上手く受け流し、失敗に終わる。そして、受け流されたことによって生じた隙をクレーラーは逃さなかった。すかさずユニットをかまえ、
「ワイヤーフックパンチ!」
クレーンのフック部分が飛んだ。ジェット噴射により結構速度は速い。そして立て直しきれていないエリータスの胸ぐらを掴むように鎧を捕らえ、一気にワイヤーを巻き戻した。すると、なんとどんな攻撃でもびくともしなかった鎧がアッサリと剥ぎ取られたではないか!そして鎧は小さくなりクレーラーの手に収まった。
「プレシャス回収完了!形勢逆転のようだな。じゃあ、後は頼むぜ」
特殊ケースに鎧を収納するとクレーラーは後退。鎧が無くなったことで無防備となったエリータスは、体中が機械で覆われていた。というより、彼は生体実験での失敗作として捨てられたサイボーグのような感じだった。
「見るな、俺の醜態を見るなアァァァァァ!!」
「悪いが…」
「ここでトドメをさしておきます」
グレンドルとレオンの必殺技が炸裂し、エリータスは致命傷を負った。しかし、流石に機械化しているだけあってか、死んではいなかった。緊急用として備えられていたのか、使い捨てのワープ装置でエリータスは離脱した。
「鎧将軍エリータス…。彼に、どんな過去があったんだろうね」
「さぁな。しかし、あれじゃ完全にサイボーグじゃなくてロボットじゃねぇか?」
「私達の知り合いにも、彼のように人と同じ意思か魂を持ち、生きている機械生命体がいます。彼も、もしかしたら機械生命体かもしれませんね」
エリータスの離脱により、月光組はセントラルタワーを半分は攻略したものとなった。エリータス離脱後暫くしてセイガも復活し、一行は改めてダイボウケンを追うことにしたのだった。

(221.184.252.213).. 2007年08月01日 06:11   No.191022
++ ウェリス (一旦書いてみる)…50回       
今日出かけるので、とりあえず一部だけでも貼っておきますねw


「・・・あ゛ぁーーーっ!!!」
「んだよギルト!変な声出すな!」
彼が変声を出すのも仕方が無い。シンフォニーが帰ってくる様子が全く無いからだ。
音程族では、ギタギルト、アパショナー、エレジーが曲の打ち合わせなどをしていたのである。
―今はそれどころでは無いようだが・・・。
「じゃぁ・・・どうするんだい?打ち合わせ所じゃないから今日はお開きといこうか?」
エレジーがさっきから変声を出しているギルトに問いかける。
しかしその時、激しい揺れが彼等を襲った!
「ちょ・・・!何だよいきなり!」
「下手に動くな!・・・収まったみたいだな・・・。」
彼等は辺りを見回した。棚にあった物の幾つかが倒れていた。
ふと、エレジーが窓の外を見ると、何か異変が起きていることに気づいた。
「おや?あれは何かな・・・?」
3人で目を凝らして見てもよく分からない。近くにあった双眼鏡を使ってアパショナーは山の方を見た。
「魔物!?やべっ!数が半端じゃねぇぞ!」
ギタギルトは近くにあったケースから愛用のエレキギターを出し、紐に提げた。
「皆!急ぐぞ!」
ギタギルトは一目散に駆け出すと、その後を2人は追った。

「燃えろっ!フレアボム!」
アパショナーは手から魔力で出来た火炎球を呼び出すと、敵に向かって投げつけた。
爆音と共に魔物達が爆破に巻き込まれる。
「ノッてきたぜ〜!ロックミュージック!」
ギルトが弦を弾くと強い音波が広がり、敵を吹き飛ばした。
彼方此方に叩きつけられた魔物が呻き、崩れ落ちる。そんな中
「皆!それぞれパートに別れて!」
と言う声と共にクラシカル率いる演奏楽団がやってきた。
それぞれパートに別れ音出しをすると、それぞれ技を放っていった。
「フルートメヌエット!」
「クラリネット・トーン!」
楽団長のフルリナ、副楽団長のクラリスがパートメンバーと共に技を放つ!
フルートの眠りを誘う音が流れ崩れ落ちる魔物、クラリネットのはきはきした音波で吹き飛ぶ魔物が出てきた。
「トランペット・マーチング!」
「サキソフォン・メロディー!」
トランペットのマーチ、サックスのピンとしたメロディーが敵を吹き飛ばす。
そんな中、クラシカルは楽員が戦っているのを見て悠然と立ち尽くしていた。
しかし―
「先生っ!危ないです!!」
フルリナの声が響いたかと思うと、クラシカルを狙った数体の魔物が飛び掛っていた!
その時、クラシカルのとった行動とは―!!

(220.213.113.22).. 2007年08月08日 00:50   No.191023
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…43回       
セントラルタワー攻略も後半戦へ。
今回はカオス達が再び登場します。

「ダイボウケンやドリラー、いったいどこまで行ってるんだか…」
「反応によると、もうそろそろ追いつく筈です。我々も急がねば」
コンクル・シオン直属の将軍に勝利し、ダイボウケンと合流すべく移動を開始したセイガ達。各階層をくまなく探しているのか、追いつくのはそんなに大変ではなさそうだ。
「…待って!何か音が聞こえない?」
シンフォニーが皆を静止させた。どこからか音が聞こえるという。皆が耳をすませると…。
「…戦いの音だ!向こうで誰かが戦ってる!」
「きっと、ダイボウケンとドリラーだ!」
慌てて音が聞こえる部屋に駆け込むと、そこには可変三銃士とダイボウケン&ドリラーの姿があった。3対2では分が悪いか、ダイボウケン達が苦戦しているようである。
「またお前らか!?マジで!?」
「ここで割り込まれたらこっちが不利になるよ!」
「ちぃっ、だがここであったが百年目!ついでにお前達もまとめて地獄送りにしてやろうか!」
アビス、ガイアが慌ててセイガ達へも構えるが、カオスだけは壁の一角の赤い石を押した。すると、周囲の壁から衛生のような小型の浮遊物体が多数現れた。
「対多数侵入者迎撃システム作動!奴らをまとめて迎撃しろ!」
『……わああああああああああっ!!』
浮遊物体の下部からエネルギー弾が発射され、セイガ達全員を襲う。その攻撃はまさしく豪雨。しかし三銃士はそれを見事にくぐり、確実に一撃を見舞う。このままでは全滅も時間の問題だが…。
「ドリラー、ミキラー、轟轟武装(ごーごーぶそう)するぞ!」
『了解!』
ドリラーのドリルユニット、ミキラーのミキサーユニットが2人から離れ、両腕を切り離したダイボウケンの右腕と左腕に新しく装備される。これこそ、アドベンチャーチーム内で腕パーツの交換ができる轟轟武装である。
「ダイボウケンドリル&ミキサー、合体完了!」
そして左腕のミキサーが回転を始め…。
「ウォールシュート!」
ウォールシュートを浮遊物体の方へ向けて発射。浮遊物体の半数以上がコンクリートで固まり、機能停止。更に、復活されない内に機能停止した浮遊物体をドリルで砕いていったのだった。

(221.184.252.213).. 2007年08月08日 05:44   No.191024
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…44回       
「オイオイ、これはマズイんじゃないの?」
「どうする…?このまま戦う?コンクル・シオン様に連絡する為に逃げる?」
「どうするもこうするも、こんな大人数相手じゃ逃げるしかないだろ!」
「あぁ、コンクル・シオン様に怒られるかな…」
形勢不利を悟り、カオス達は再び光るリングを通って撤退。それと同時に、周囲に残っていた浮遊物体も全て撤収された。
「…行ったか。しかし参ったな、例の泉を探索していたら奴らと遭遇、侵入者ということで有無を言わさず戦闘だ。一時はどうなるかと思ったぞ」
「じゃあ、泉はまだ…」
「ごめんね、見つかってない」
「はー、振り出しかよ…」
一同が落胆する中、浮遊物体の攻撃による爆発で穴が開いたのか、壁の向こうから3体の稀身族が現れた。妙なことに、片足立ちの3人組。
「あら、変な音が聞こえると思ってきてみたら、防衛システムが作動してた音なのね」
「しかし、派手に周囲を破壊してくれたものでござるな。これでは原型を留めているのが不思議で仕方ないでござるよ」
「…おや、そこにいるあなた方は侵入者かの?」
「侵入者?まさか、カオス達の仲間じゃ…」
と言いかけて、セイガ達は思い出した。以前、フィリー達に対して同じ事を言って、レオンとシンフォニーが揉めたことがあった。幸い、当のフィリー達が割って入ったことで事なきを得たのだが。
「…失礼、貴方達は?」
「私達は流天使。聞いたことがないかしら?」
「我々を知っている、水色の翼の少年が話しているかと思っていたのでござるが」
「水色の翼…フィリーのこと?でも、どうして私達がフィリー達と行動してたって知ってるの?」
「フォフォフォ、ポルテンは忍者じゃからのう」
「忍者?…お前、まさか昔流星族にいた奴か?」
「…久しいでござるな、セイガ殿。もっとも、拙者は他人に言えぬ事情で流星族を抜けたのでござるがな。覚えているでござるか?」
「…あ、あぁ…。あれは確かに他の人には言えないな」
「自己紹介が遅れたわね。私はイルテン。3人組のリーダーやってるわ」
「我はポルテン。先の話通り、元は流星族の者でござる。お見知り置きを」
「ワシはシルテンじゃ。実はの、ワシらもこのセントラルタワーの侵入者なのじゃよ」
『……はい?』
実は侵入者仲間だった…。そんな流天使トリオの突然の参入と事情説明に、セイガ達は唖然としていた。あまりにも突拍子すぎたから。

(221.184.252.213).. 2007年08月08日 06:04   No.191025
++ ウェリス (一旦書いてみる)…51回       
ちょっと今回はグロ注意です。
まぁ、軽いものですけど・・・。

生徒や仲間たちの声が響く。あっという間に彼は魔物に呑まれた。
しかし、その魔物の中から謎の斬撃音が聞こえてきた。
その中からでた光景は以外だった。
「あれ・・・先・・生?」
「・・・おい、これってありかよ・・・。」
彼は生きていた。怪我一つ無く。
しかし彼等が驚いたのはその事では無かった。彼の手にあるもの、それが驚く物だった。
いつもの愛用の指揮棒ではない。しかし形はそのままだった。
「ウソ・・・?あれって隠し剣?」
少し引き気味にフルリナが言った。確かにそれは剣だった。
指揮棒がそのまま剣だったのだ。それも血に濡れていた。
「私に隙がありすぎるとでも?甘いね〜。」
クラシカルは剣を振り、血を振り落とした。地面に赤い滲み込む。
全員は唖然とした。彼がこれほどの実力を持っているからである。
「さ、他の敵も片付けようか。」
クラシカルは走り出し、次々と敵を引き裂いた。1人で沢山の敵を倒した実力は伊達では無かった。
「お、俺達もやるぞ!」
少し焦ったようにギルトが言い、ギターを構え直す。
その間にも彼は敵を斬り、裂き、薙ぎ倒していた。
「燃え盛れ炎よ!全てを焼き尽くし、灰燼と化せ!―スターリィフレア!!」
アパショナーが術を放つと、空から流星のように火炎球が降り注いだ!
「全てを凍てつかせし氷牙(ヒョウガ)よ、我が前に連なれ!―レイニィフリーズ!」
アパショナーと対になるエレジーは、得意の氷の術を放った。
雨のように氷が降り注ぎ、敵に突き刺さる!
炎に焼かれ、針のように尖った氷に突き刺さった魔物は、血も出さず悲鳴も上げず粒子となって消えた。
「マジカルメロディー!」
楽隊が合奏を行うと、不思議な光がクラシカルに宿った。
「助かるよ〜。―ほら!邪魔邪魔!!」
力が上がった彼が、次々と敵を切り裂いていく!
「まだ終わってないよ!―旋空断斬(センクウダンザン)!!」
クラシカルがふわりと舞い上がると、螺旋状に回転しながら敵を斬った。
彼が剣を出して、敵の数は恐ろしいほどに減った。
「爆炎よ、嵐となって吹き荒れろ!―フレアストーム!!」
「出でよ氷柱!敵を引き裂け!―フリーズランス!!」
アパショナーの放った炎の竜巻と、エレジーの放った氷柱が敵を倒していった。
「これで最後っ!!」
最後の1対をギルトの音波が吹き飛ばし、戦いは終わった。

「先生〜!怖いですよぉ〜!!」
生徒達がクラシカルの今までに無い姿を見て、口々に言う。
「そんなことばっかり言っていると、君達も斬るよ〜?」
軽い冗談で彼は言うと、生徒達は怯え、そして次第に笑みが毀れた。
「いや、でもあれはマジでビビったぜ!」
ギルトが言うと、エレジーも、アパショナーも頷いた。
彼はやれやれと呟くと、皆に帰ろうと告げた。
「じゃあ、僕達も帰ろうか。」
そうエレジーが言うと、全員帰るべき場に帰っていった。

(220.213.113.139).. 2007年08月11日 22:20   No.191026
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…45回       
今回、遂にコンクル・シオンとご対面です。
実は、流天使達とコンクル・シオンにはちょっとした関係が…。

「しかし、こんなところで、こんな形で再開するとは思わなかったでござるよ、セイガ殿」
「まったくだ。同じ侵入者仲間だなんて」
ひとまず流天使も加えた一行は、流天使達からもたらされた情報に従いセントラルタワーの頂上付近の階層を目指していた。彼らによると、どうやら泉はその階層にあるらしい。
「…ただ、その階層に辿り着く前に通らなきゃいけないエリアがあるのよ」
「そこに、何か問題でもあるの?」
「そこにはの、この辺境世界の主コンクル・シオンがいるのじゃよ」
『!?』
この世界の王がいる。おそらく三銃士を率いている者がいる。そして、泉に行く前に通過しなくてはならない門。その名はコンクル・シオン。
「…泉に行くまでのルートに、奴はいるんだな?」
「さよう。しかし、コンクル・シオンに何か用でもあるのでござるか?」
「……ほほう、コンクル・シオンと戦うというのか」
「お、おい、なんで俺達の考えが分かるんだよ」
グレンドルの問いはもっともであったが、そこは流天使リーダーのイルテンにあっさりと答えられた。
「不思議でしょう?シルテンはね、私達の知恵袋であると同時に、心理学者でもあるの。その影響か、相手の心を読めるようになったのよ」
「説明ありがとう、イルテン。しかし、コンクル・シオンと戦うのは止めた方がいい。さもなくば、地獄を見るだろう。最悪死ぬかもしれん」
「そこまでの実力者なのか、コンクル・シオンっていうのは」
「ダイボウケン殿、お主は『魔導の水晶』というプレシャスを回収したでござろう?実は、あれこそがコンクル・シオンの力の源。あれを壊さぬ限り奴は恐るべき力を半永久的に解放できる」
「つまり、そのプレシャスを壊せば勝てる見込みはあるのですね?」
「ところが、そうもいかん。どうも奴は新しい水晶を手に入れたようでな、その水晶の力をも取り込んでおる。噂だと『剣』と呼ばれる者達の力も欲しているらしいが、そこはなんとも…」
「ひとまず、未知の部分が多すぎる。ここはコンクル・シオンと戦闘になったら、細心の注意を払って動こう」
「(…どうあっても戦うつもりか、セイガ殿)」
流天使3人から、特にシルテンから知っている限りの情報を聞き出し、コンクル・シオンとの戦い方を考えてみることにした一行。…もっとも、流天使達は外野になるようだが。

(221.184.252.213).. 2007年08月12日 05:03   No.191027
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…46回       
「…ここでござる、コンクル・シオンのいる『王の回廊』は」
あらかたルートを突き止めていたポルテンの案内で、一行は『王の回廊』に辿り着いた。泉へは、そこから更に行った先の部屋にあるとのこと。
「…いくぞ、覚悟はいいな?」
外野、要するに応援に回ることにした流天使3人を除く全員が頷くと、セイガがゆっくりとドアを開けた。
「……来たか、我が欲した『剣』達よ」
「お前がコンクル・シオンか!」
回廊の真っ只中で精神統一をしていた者が、ゆっくりとセイガ達の方を向いた。そこへ、やはりというか、三銃士も現れた。
「どうだ、この御方こそ!」
「辺境世界を創造し、統治する!」
「コンクル・シオン様!」
三銃士がそれぞれでセリフを言うと、コンクルは三銃士を少し下がらせた。どうやら話があるようだ。
「三銃士や四代将軍の妨害がありながら、よくぞここまで辿り着いた。その褒美に、お前達を無傷で行かせてもいい。流天使の面目でな」
「本当か?」
「ただし、それはそこのアドベンチャーチームだけの話。『剣』であるお前達4人は、我の力の源の1つになってもらう」
「なんだと!?」
セイガ達が構える。アドベンチャーチームは、コンクルの発言に動揺しているようだ。
「…ダイボウケンよ、お前の決断次第だ。4人の援護を選び、三銃士と戦うもよし。仲間や流天使を率いて月光世界へ行くもよしだ。それとも、どちらも選べぬか?」
決断は、ダイボウケンに委ねられた。セイガ達を助けるか、泉へ行くか。はたまたどちらでもないか。そして、出された答えは…
「あいにくだが、俺達はセイガ達を助けるように命じられているんでな。強引にでも、ここは全員で突破させてもらうぞ」
「…残念だ。できればお前達は無傷で行かせたかったのだがな。そう言うなら仕方ない…」
そしてコンクルが腕を交差させると、特殊な結界が発生した。その結界に、イルテンは心当たりがあった。
「…まさか、捕縛結界?どうやら本気らしいわ」
捕縛結界を回廊に合わせて展開することで、強度を増し、退路を完全に絶つのだ。イルテンの言うとおり、コンクルの本気を示していた。
「…ではゆくぞ、『剣』達よ!三銃士はアドベンチャーチームを可能な限り足止めしろ!」
そして、コンクル・シオンとの対決が始まった。

(221.184.252.213).. 2007年08月12日 05:21   No.191028
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…47回       
長くなるので今回は3分割で。
しかし、次回へと続きます。かなり長いです。

「幻影疾風拳!!」
まずグレンドルが仕掛ける。ダイヤモンド類をも砕く程に強力な拳でコンクルに襲いかかる。
「…全ては無に還る。フリージングレーザー!」
両腕を前に突き出すと、鋭い光線が連続で発射された。とっさに回避するグレンドルだが、セイガとの挟み撃ちに出ようとした瞬間には、既にコンクルの第2の攻撃が始まろうとしていた。
「我は辺境世界の神なり。グランドプロミネンス!」
コンクルが地面に手を叩きつけると、セイガ達の足下に浮かんだいくつもの水たまりのような部分から火柱が連鎖的に発生!2段攻撃には対応しきれなかったセイガとグレンドルは直撃、遠方で機会をうかがっていたレオンとシンフォニーは辛うじて避けられた。しかし、尚も攻撃は続く。
「全ては無意味なり。ネイルライトニング!」
突如コンクルが姿を消し、レオンとシンフォニーの間に瞬間移動した。そして一瞬のチャージの後、コンクルの周辺を薙ぎ払うように雷が発生。チャージの隙に上手く回避するも、攻撃はまだ止まらない。
「フレイムカノン!」
再びワープし、今度はシンフォニーの真後ろ、至近距離に出現。水晶をはめ込んだ杖を横にかざして炎の弾を連続で発射。これには対応しきれず、シンフォニーは多数の直撃弾を受けてしまう。
「このっ、降連流星弾!」
「幻影疾風拳!」
「アース・メテオ!」
セイガ、グレンドル、レオンの3人の必殺技がコンクルに迫る。が、彼は余裕の表情を崩さない。
「言った筈だ、全ては無に還ると。愚か者の時を止めよ、プラズマイレイザー!!」
杖を縦にかざして、水晶に力を送り込む。すると、巨大な光球が3人を包み込んだ。3人は、全く動かない。
「…いったい、どうなってるの…?」
「むぅ、どうやらあの光球には、包み込んだ物体の時間を止めてしまう効果があるようじゃ…」
さすがは流天使の知恵袋、シンフォニーの手当てをするイルテンを見守るシルテンが、光球の特性を見抜く。そう、あの光球には恐るべき時間停止作用があるのだ。時空族顔負けである。
「…そう、時間すら感じぬままに息絶えよ。我が力の一部となる為にな…。……フンッ!!」
一際強い力を込めると、光球は凄まじい大爆発を起こした。そして、セイガ達3人は重傷を負っていた…。

(221.184.252.213).. 2007年08月12日 06:03   No.191029
++ クォーツ (オリカの才能がUP!)…49回       
ひとまず対コンクル・シオンのパート4を始めます。ここで、5人揃ったアドベンチャーチームが大活躍します。

「しっかりして!みんな!!」
突然の悲劇にシンフォニーは思わず叫んでいた。セイガ達3人のダメージはかなり大きい。戦闘続行不可能といわざるをえない程に。
「さて、いよいよ『剣』達を我の力にする時がきた!もう抗う必要はない…。ただ、我を受け入れるだけでよい。さすれば安寧の時が…」
「させるか!アドベンチャードライブ!」
コンクルがセイガ達を取り込もうとした瞬間、ダイボウケンが轟轟剣(ゴーゴーけん)で割って入ってきた。姿勢を崩されアドベンチャードライブの直撃を受けるが、大したダメージは受けていないようである。
「言った筈だ、全員で突破するとな」
「しかし、どうやって突破する?おそらくお前でも我に勝てぬ。この結界を破壊する術もない。脱出など不可能だ。お前達は我に倒される運命だ」
「それはどうかな?丁度アドベンチャーチーム5人全ての手が空いたところだ。これで状況は変わるかもしれないぞ?」
気付くと、ダイボウケンの後ろにはドリラー達4人が集結している。しかも三銃士を縛り上げて。
「お前達、今こそリミッターを解除する時だ!いくぞ、合体だ!」
『了解!!』
『超轟轟合体!!!』
5人が叫ぶと、ダイボウケンはメットと背中のパーツが外れ両腕が脚部に収納され、頭部以外が180度回転、ドリラーとショベラーがビークルモードで両腕としてドッキング、ミキラーとクレーラーは体を収納してミキサー及びアーム部分を展開してジョイントを露出、ダイボウケンの両足にドッキング。背中のジャイロユニットが開店前の胸部に当たるフォーミュラパーツにドッキングし、クレーンのフック部分が新たなメットとして装着される。そして、1つになった戦士が力強く一歩踏み出し、両腕をぶつけて力の片鱗を放つ。
『スーパーダイボウケン、合体完了!!ファーストギア・イン!』
アドベンチャーチームの5人が合体した姿、スーパーダイボウケン。恐るべき力を持つコンクルに第2ラウンドを仕掛けた。

(221.184.252.213).. 2007年08月25日 05:51   No.191030
++ クォーツ (一旦書いてみる)…50回       
パート5。コンクル戦はここで一区切りつきますが、まだ完全に終わるわけではないようです。

「ゆくぞ、コンクル・シオン!」
「くるがよい。蹴散らしてくれる!ネイルライトニング!」
すかさずコンクルが先制する。周囲を薙ぎ払うように駆け抜ける雷がスーパーダイボウケンを襲うが、スーパーダイボウケンはびくともしない。
「そんなものが効くか!スーパーダイボウケンという力を、甘く見るな!!」
力強くコンクルに近づき、ドリルとショベルで猛烈なラッシュをかける。機動性はやや犠牲になっているものの、攻撃力と防御力は格段に上昇しているのだからコンクルもさすがにひるんだ。
「なんという威力…。かくなるうえは、貴様も」
「プラズマイレイザーなんてさせないっての。ウォールシュート!」
プラズマイレイザーの構えにミキラーが素早く反応。右足を上げて蹴りつけると同時にミキサーを展開してウォールシュートを放ち、コンクルの動きを見事に封じ込める。どうやら合体中も、両腕両足がそれぞれの判断で動けるらしい。その分タイミングなどには注意しなければならないが、息のあった者達だからこそ可能な芸当である。メインコントロールは胴体と足の大部分を形成するダイボウケンにある。
「お、おのれ…。ならば、この連撃をかわしてみせよ!」
コンクルはワープの連続でスーパーダイボウケンを翻弄する作戦に出た。しかし、この作戦が成功することはなかった。まず至近距離でフレイムカノンを叩き込もうとした時である。
「攻撃などやらせません!」
「うぉっ!?」
ワープ先をショベラーが見抜き、素早く杖を掴んでデタラメな方向に向ける。この隙を逃すことなく、右腕と両足で連続攻撃を叩き込む。耐えきれなくなり、コンクルが杖を手放すと、その杖を床に叩きつけ、トドメに水晶部分を粉々に踏みつぶした。コンクルの力の源、『魔導の水晶』の1つを壊したのである。もう片方も、戦闘前に粉砕している。急激に力を失うコンクル。更に結界も完全に消滅し、泉へと続く道が開かれた。
「よし、追っ手が来ない内に一気に突破する。セイガ達は動けるか?」
「シンフォニーはもう大丈夫だけど、他の3人は無理。私達で運ばないと」
「…まだ、まだ行かせるわけにはゆかぬ…っ!」
「もう勝負はついたぞ、コンクル・シオン!何故まだ俺達を通そうとしない?」
「…『剣』さえ取り込めば、我は再び強大な力を得る…のだ…!そうすれば…お前達など…!」
「イルテン、お前の魔法で王達を運べるか?」
「大丈夫」
「なら、王達は頼む。俺達は、道を作る!」

(221.184.252.213).. 2007年08月25日 06:12   No.191031
++ クォーツ (一旦書いてみる)…51回       
パート6。いよいよ月光世界へ戻る直前まで。

「いいか、これから俺達のビークル全てのエンジンを直結させる。失敗すれば吹っ飛ぶぞ!」
「望むところだぜ」
「さっさと終わらせようよ」
「みんなで力を合わせて」
「全力でいきましょう」
スーパーダイボウケンが構える。そして、ダイボウケンの5機、ドリラー達の4機、計9機のビークルのエンジンが揃ってうなりをあげる。そしてうっすらと胸部周辺が輝くと、脚部に合体しているミキサーとクレーンのタイヤが回り出した。
「な、何をする気だ!?」
「俺達は冒険者だ。閉ざされた道は、切り開かないと気が済まない性分なんでな!」
『ダブルアーム・クラッシュ!!』
「ぐぉおおおおおおおおおお!」
エンジンのパワーを集中させたショベルとドリルの2連続攻撃で、コンクルごと後ろの強固な扉を粉砕。泉への道を文字通り切り開いた。
「さぁ、急ぐぞ!」
「ええ!」
スーパーダイボウケンと、魔力で形成した雲に他のメンバーを乗せたイルテンがダブルアーム・クラッシュによって開いた穴を通って泉を目指す。ところが、縛り上げられていた筈の三銃士がいない。彼らは、いつの間にか脱走したのである。

「そろそろ、泉に着く筈でござる」
「泉の周辺はガードも何も無い筈じゃ」
「泉は月光世界のどこかに繋がっている筈なんだけど、繋がっている先はよく分からないのよ」
「だが、足踏みしている暇はない。セイガ達を月光世界へ返す、唯一の方法なんだからな」
そして泉を発見し、飛び込もうとしたその時。
「行かせるわけにはいかないな!」
「コンクル・シオン様の仇!」
「ここで倒す!」
いつの間にか脱走していた三銃士が奇襲攻撃を仕掛けてきたのである。スーパーダイボウケンは分離して散開し、三銃士の迎撃にあたる。
泉を目の前にしたところで、唐突に辺境世界でのファイナルラウンドが幕を開けた。

(221.184.252.213).. 2007年08月25日 06:29   No.191032
++ ウェリス (一旦書いてみる)…54回       
更新遅れてごめんなさい;
ラストですが、少し書かなければならない部分があるので、私がその部分を書いて2章が終了と言うことでお願いしますね。
あとそのためにシャハルは生きているようにして下さい。(戦うのは部下達でOKですw)
生きている理由はその部分を読めば分かりますよ〜。


「さて、どうしようか。」
1戦を終えたそれぞれの部族は、3日後に流星族にて会議を行う事になった。
王達が帰ってこない件、魔物の襲撃事件が続いている件について話し合っている。
「どうしようかと言ってもな・・・。」
不安な声を漏らす中、リンセイは笑い
「所詮お前達はセイガ達がいないと何も出来ないへなちょこか。笑わせる。」
と、皮肉に言った。ガンセイやアパショナーはそんな事は言っていないと言ったが、彼は聞く耳も持ちそうに無かった。
「ちっ。偉そうによ。・・・さーてよ、話を戻そうぜ。話の内容はセイガ達と魔物だろ〜?」
「今さり気に舌打ちしなかった?」
「滅相もない!俺様がそんな事するかよ〜!」
またも話がぞれそうになり、ゼロがそれを止めた。
「ったくよ〜。・・・ってなんだ!?」
アーヴィンがやれやれと言った所に、少し強めの揺れが地上を襲った。
長く続くのかと思われたがすぐに収まり、近くにあったコップが倒れ、水が零れただけで済んだ。
「あ!あれは何!?」
何かに気づいたウェザーが、窓の先を指差す。全員が一斉に窓の外を覗く。
全員が息を呑んだ。その先に見える物―暗黒守護塔から大量の暗黒雲が流れ出し、一気に空を覆いつくした。
「え・・・マジかよ・・・。」
全員が唖然とした中、やっとの事のようにセルネが口を開く。
静まり返った部屋の中。もはや気配1つ無い。そんな中1つの陰が動き出し、リグレットの所へ駆け寄った。
会議室の前に立っていた兵である。息を切らして来た彼は、ゆっくり深呼吸をし、口を開いた。
「恐ろしい数の魔物が、こちらに向かってきています!」
その台詞に全員が動き出し、その場所を兵に聞いて、一目散に走り出した。

全員は魔物のいる場所に着いた。数える事も不可能なほどの数である。
「多すぎる気もするけど、ここから先へ通すわけには行かないもんね!」
セイナは懐から水晶を取り出し、詠唱を始めた。
他も習うように剣を抜き、拳を構え、譜を捲るなど、攻撃の準備をした。
「一気に行くぞ!!」
アーヴィンがそう言った瞬間前衛組は走り出し、魔物に肉薄し、切り裂いた。
「・・・飛翔刃連斬(ヒショウジンレンザン)!」
「紅蓮熱焦波(グレンネッショウハ)!」
「猛虎連刀脚(モウコレントウキャク)・・・」
リンセイの剣が、アパショナーの本から出た炎の波が、ゼロの連続蹴りが見事に敵を捉える。
ここ最近魔物との戦いの日々が続いているせいか、腕にも磨きがかかった様だ。次々と敵を倒していく。
「聖なる力よ、我にその力を見せよ。今こそ敵に裁きを!―セイグリットライト!」
「大いなる水よ!その力、渦を巻きて敵を飲み込め!―ウェーブストライク!」
セイナとエレジーが放った術が、次々と敵を巻き込み、薙ぎ倒す!
「驟雨連槍牙(シュウレンソウガ)!」
「舞乱斬風剣(ブランザンプウケン)!」
ランス、クラシカルの技も炸裂し、圧倒的にこちらが有利になる。
「引き裂けっ!爪襲斬衝(ソウシュウザンショウ)!!」
「逃がさない!聖雨乱弾(セイウランダン)!」
レイヴの自慢の爪が敵を捉え、次々と引き裂いていく。その横をリグレットが弾を乱射し、次々と確実に敵を倒していく!
この戦いは前以上に早く終わりそうだ。

(220.213.105.43).. 2007年09月07日 18:51   No.191033
++ ウェリス (一旦書いてみる)…53回       

大分戦い続けただろう。敵の数も減ってきた。
「一気にラストスパートまで行こうじゃないか!砲爆龍牙弾(ホウバクリュウガダン)!」
「俺様の力!その目に焼き付けな〜!魔爪豪掌斬(マソウゴウショウザン)!!」
ギンの大技と、スターマンの剣、武術が敵を一掃した。
「貫け!光龍(コウリュウ)!」
セイハの放った矢が光の龍の形を描き、一直線に進む!
それは敵に当たるやその敵を貫き、次々と敵に突き刺さった。
「おい、セイラン!そのブーメランをこっちに投げろ!」
ガンセイがそう言うと、セイランは思いっきり彼に向かってブーメランを投げた。
ふわりと風に舞いながら、ブーメランが迫る!
「いけぇ!ガンセイ!!」
「これぞ連携技―爆岩裂風斬(バクガンレップウザン)!!」
ブーメランに向かって舞い上がったガンセイが、力一杯にブーメランを蹴ると、一気に回転を増し、物凄いスピードで敵を切り裂いた!
「どーだ!これで終わりだぜ!!」
着地したガンセイが、セイランと共にガッツポーズをする。

「今戦ってみると、ホントに俺等の腕って上がったよな〜。」
沈む夕日を見つめ、レイヴがしみじみと言う。
「セイガ達が戻ってこないのも心配だけど・・・この領地を守ることなら出来そうね。」
ホルスダーに入っている拳銃に触れながら、リグレットが言う。
確かにまだ彼等は帰ってきてはいないが、守ることだけは出来そうであった。
「もしかしたらセイガとも互角に戦えたりしてな〜♪」
楽しそうにスターマンは言ったが、セイナに軽く殴られた。
「そんなこと言っている場合じゃないよ。セイガ達が無事に帰ってくるか祈っておこう。」
セイナが皆に言うと全員は頷き、再び起こるのではないかと思われる戦いのために、体を休めに行った。

さらに書き加えとなりますが、自分がラストまで書く部分が終わったので、後はどれだけ書いてもOKですよw
簡単に言うと・・・ラストまでのネタが全く無いんです;(苦笑

(220.213.97.144).. 2007年09月06日 00:16   No.191034
++ クォーツ (一旦書いてみる)…53回       
これでラスト、遂に辺境世界から脱出です。
あと、三銃士は傷ついたままということで戦闘シーンは結構短いです(苦笑

「ったく、しつこいんだよお前ら!」
「泉の防衛こそが俺達の最重要任務!退くわけにはいかねぇんだ!」
いつの間にか脱走した三銃士と戦闘に入るアドベンチャーチーム…だったが、勝負は割と一方的だった。3VS5では、どう考えてもアドベンチャーチームの方が有利なのである。
「数で負けてたってなぁ、僕達は戦いには負けないんだー!」
「負けないのは、こっちの方だよ」
「さっさと通りたいんだから!」
アビスが広範囲の射撃でアドベンチャーチームを牽制しようとするが、ミキラーがウォールシュートでそれを封じる。続けざまにドリラーがドリルクラッシュでアビスにとどめを刺す。
「コンクル・シオン様の仇、ここで討つ!!」
機動性を活かしてドリラーとミキラーの間を割って入るように攻撃するガイア。ウォールシュートもなかなか当たらない。ところが。
「ならこっちは、セイガ達の敵討ちってか?」
「勝手に殺さないでください。まだ生きてます」
クレーラーのワイヤーフックパンチが見事にガイアの不意をつき、休む間もなくショベラーのショベルナックルがガイアをノックアウト。
そしてダイボウケンは、カオスと互角以上に渡り合っていた。以前はガンポッドの軌道を読めなかったが、さすがに2度目は予測して破壊することも容易になった。被弾しつつも、確実にガンポッドを破壊し、カオス自身のビームを避けつつ接近していく。
「泉には触れさせない!コンクル・シオン様のためにも!だからぶっとべ!!」
「残念だったな。もうお前の仲間達は敗れた。残っているのはお前だけなんだよ。」
冷静な口調でそう言うと、アドベンチャードライブでフィニッシュ。三銃士は全面敗北した。

「いいのでござるか?奴らを放って置いて」
「重傷を負っている。すぐには追いかけられまい」
「しかし、後ほど厄介な存在になるやもしれませんぞ?拘束ぐらいは…」
「さっき縛り上げた筈なのに抜け出してる連中だぜ?拘束したところで抜け出されるのがオチだ」
「それよりだったら、泉に結界でも張っておければいいんだが…」
「張れそうな人達はこの有様だもんね…」
かくして、三銃士を短時間で蹴散らしたアドベンチャーチームは流天使とセイガ達を連れて泉へと飛び込んだ。そして転移した先は…。
「…これは、今までにない冒険になりそうだな」
ダイボウケンが言う「冒険」とは、挑むことに危険やリスクがある行為や状況のことを指す。彼らが転移した先は、魔物の大群がうごめいている現場であった。中天島の東端に位置する場所。
「今までになく厳しいぞ、覚悟はいいな?」
『了解!』
「あと、怪我人の救護も必要ね」
一行は流星族の領域を目指す。月光世界での大規模な戦いの幕開けが近づいたのであった。

月光神羅万象第2章 ー完ー

(221.184.252.213).. 2007年09月06日 05:27   No.191035
++ ウェリス (一旦書いてみる)…54回       
2章お疲れ様です!
殆ど任せたりして・・・本当に申し訳ないです;
こうして文章を書いていただいて、感謝しています!
3.4章も頑張りましょう!!
さて、おまけ・・・って事になるかは分かりませんけどネヴィアとシャハルの部分も貼っておきますw


「やっと奴等の帰還か。ふっ、これから面白いことが始まるな・・・。」
暗黒守護塔の最上階。セイガ達の戦ったところにネヴィアはいた。
彼は次第に笑みを浮かべ、静かに笑い出した。
すると近くにあったモニターが触れてもいないのに作動した。
「何事だ?」
突然作動したモニターを睨み、彼は言った。画面は写りはしなかったが、声が聞こえてきた。
「我の名はシャハル。新月族の王なる者。お前の事は聞いているぞ。月光神羅の世界を闇で埋め尽くす事をな。しかしお前だけでは手が足りないだろう?」
同じ闇部族だと聞き覚えのある新月族の王―シャハル自らが手を貸すと言ったところで彼の笑みは残虐になった。
「ほう?貴様も同じ考えを持っているというのか?」
「いかにも。でないと手を貸すことはなかろう。」
そう彼の返答を聞くと、ネヴィアは頷き、
「よかろう。ではこれより我々鬼闇族と貴様たち新月族を同盟部族とし、名を新たに闇月族といたそう。」
と言った。その後モニターの電源が自然と消えた。
闇に包まれた空間には、ただネヴィアの笑い声だけが響き渡った―

3章からは闇月族でGO!なので、またデータ類を書いておきますねww

(220.213.115.239).. 2007年09月06日 23:05   No.191036
++ クォーツ (一旦書いてみる)…59回       
なんか怪奇現象(?)が起きているようなので上げる意味合いも込めて。

そういえばネヴィアとか殆ど出番無い(苦笑
しかしシャハル、いきなり連合を申し込んでくるとはただ者じゃないですねきっと。
新月族のキャラがシャハルぐらいなので、連合にした方が扱いやすいんでしょうね(ぁ

(221.184.252.213).. 2007年10月22日 04:20   No.191037


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