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■--リターンファイターズ 第4章
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…93回          

 物語の舞台は、未知の都市ヴァルハラへ・・・。
まずは前回登場した2人のデータを。

名前:帝都摂政プロイツェン
パワー:10
出身地:ヴァルハラ
必殺技:デス・ブラッド
データ:古より伝わる帝都・ヴァルハラの摂政で、実はトラルーの父親。紅蓮龍騎との協力関係を危険視しているが、その理由は謎。野心家でもある。
部下:ウィンバー
セリフ「トラルーよ、紅蓮龍騎との縁を断ち切れ。さもなくば、我らがヴァルハラの民を裏切ることになる」
豆知識「トラルーは、本来ヴァルハラ出身らしいゾ!」

名前:ウィンバー
パワー:7
出身地:ヴァルハラ
必殺技:スカイボマー
データ:プロイツェン直属の部下で、ステルス機型戦闘機に変形する。トラルーを心配し、ヴァルハラに戻るよう促す。任務には忠実。
上司:プロイツェン
セリフ「どうかヴァルハラに戻って下さい。トラルー殿の存在が、ヴァルハラの存在を支えているのですから」
豆知識「ウィンバーはトラルーの世話係でもあるらしいゾ!」
(124.85.218.187).. 2006年06月13日 18:18   No.155001

++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…94回       
そしてレギュラー投下。今回は、少々レギュラーが変わってます。

名前:トラルー
パワー:7
出身地:ヴァルハラ
必殺技:ソーサー・コンビネーション
データ:マルチパラソルに新たな機能を加え、技を増やしたトラルー。プロイツェンの息子である彼は、ヴァルハラでの父との再会を決める。
仲間:ウィンジャー
セリフ「ヴァルハラ・・・。やはり戻らなければ駄目だね、やっぱり・・・」
豆知識「トラルーがヴァルハラ出身である事を知っているのは、インシュリンとウィンジャーだけらしいゾ!」

名前:インシュリン
パワー:6
出身地:ヴァルハラ
必殺技:クラウングリン
データ:トラルーのヴァルハラへの帰還を聞きつけてトラルーと共に故郷へ帰る事を決めた、帝都のお姫様。活発なのは相変わらず。
仲間:トラルー
セリフ「懐かしいわね、ヴァルハラって」
豆知識「腹心的存在であるクサナギは、神羅連和国出身らしいゾ!」

名前:ウィンジャー
パワー:7
出身地:交星地域
必殺技:エネルアロー
データ:トラルーの親友で、幼馴染みでもある。背中のウィングは弓型の武器にもなり、放たれるビームには追尾機能も。飛行型装甲車に変形。
親友:トラルー
セリフ「案外悪くはないんじゃないか、帝都も」
豆知識「ウィンジャーとウィンバーは、従兄弟の関係らしいゾ!」

(124.85.218.187).. 2006年06月13日 18:35   No.155002
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…95回       
投下その3。第1部は、ネレイド達のストーリーからいきましょうか。

名前:アカツキ
パワー:7
出身地:ヴァルハラ
必殺技:不知火閃光
データ:ヴァルハラ出身の、陽気な戦士。背中の「シラヌイ」と呼ばれるユニットは遠隔操作兵器である。ウィンバーとはちょっとしたライバル。
好敵手:ウィンバー
セリフ「おーおー、やっぱ帝都は夕日がまぶしくてたまんないねー」
豆知識「アカツキとウィンバーは昔からの同級生らしいゾ!」

名前:シュライク
パワー:4
出身地:ヴァルハラ
必殺技:タイフーン・ソーサー
データ:ヴァルハラ出身のオムニコンだが、同型は存在しておらず、プロイツェンの執事である一人のみ存在。背中のプロペラウイングで飛行可能。
主(あるじ):プロイツェン
セリフ「よくぞお戻りになられましたな、トラルー殿、インシュリン姫」
豆知識「シュライクはオムニコン全体のリーダーも務めているらしいゾ!」

名前:クサナギ
パワー:12
出身地:聖龍地域
必殺技:ローエングリン
データ:インシュリンの副官であり、護衛でもある戦艦型精霊。インシュリンの故郷がヴァルハラであると知り、共に帝都を訪れる。
主(あるじ):インシュリン
セリフ「私はいつでも姫とお供します」
豆知識「クサナギはヴァルハラの歴史に若干抵抗を感じているらしいゾ!」

それでは、第4章の始まりです。

(124.85.218.187).. 2006年06月13日 20:03   No.155003
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…106回       
それじゃまずコウガ達のステータスから。

名前:紅蓮龍騎ヒエン
パワー:9
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:紅炎爆龍破
データ:魔想騎士への搭乗により本来の力を取り戻したヒエン。今回の冒険の舞台がヴァルハラなどとあって少々好奇心をそそられているようだ。
パートナー:トラルー

ヒエン
「ヴァルハラか・・・それに,ネレイド達の言っていた呪い・・・。
 何か深い関係があるのかも知れないな・・・」
ウェ:ヒエンはコウガ達からヴァルハラの話を聞いたお陰でシズク並みの好奇心が目覚めたらしいゾ!


名前:紅蓮龍院コウガ
パワー:8
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:武○伝武○伝♪ 武○伝伝で伝伝♪
データ:闘いを終え,疲れを癒す為に一度ヴァルハラに戻る事を決意したコウガ。しかし本意は別の所にあるらしい・・・。
パートナー:紅蓮龍院レンガ&紅蓮龍騎ヒエン

コウガ
「武○伝武○伝♪ 武○伝伝で伝伝♪
 よしっ,これでオ○ラジに一歩近づいたぞ・・・」
ウェ:ヴァルハラの一角は死者の住まう場所で,このカードを集めている君達のような文化が広がっているらしいゾ!


名前:紅蓮龍院レンガ
パワー:8
出身地:地上界・飛天地方
必殺技:母さん格好いぃ〜!
データ:コウガ同様療養の為ヴァルハラに戻る事を決意したレンガ。一度その世界を見せたいと思ったのか,ヒエンを連れて行こうと提案したのも彼である。
パートナー:紅蓮龍院コウガ&紅蓮龍騎ヒエン

レンガ
「ぃよっ,母さん格好いぃ〜!
 ・・・なーんて,ギャグってる場合じゃなかったね・・・;」
ウェ:最近コウガはレンガとコンビを組んでお笑い芸人のモノマネをするのが趣味らしいゾ!


名前:犬神アヌビス
パワー:18
出身地:神界
必殺技:冥界への誘い
データ:神界でのヴァルハラ管轄を担当するオーディーンに命じられヴァルハラの門番をする犬神。死者の魂を導く力を持つ。
パートナー:死者神オシリス&鷹神ホルス

アヌビス
「コウガ,レンガ,よくぞ戻られた・・・,後の者がお主の子孫だな?」
ウェ:アヌビスはヴァルハラ関連者か死者の都に居る者の関連であれば顔パスで死者の都に入れてくれるらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年06月14日 21:59   No.155004
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…107回       
名前:死者神オシリス
パワー:20
出身地:神界
必殺技:最終審判(ザ・ラストジャッジメント)
データ:神界でのヴァルハラ管轄のオーディーンの部下。死者の都の主で,都に住まう者達の監視を行っている。
パートナー:紅蓮戦神オーディーン

オシリス
「ようこそ,我が死者の都へ・・・」
ウェ:ホルスとアヌビスはちょっともどかしいながらも恋仲らしいゾ!


名前:鷹神ホルス
パワー:18
出身地:神界
必殺技:真実の天秤
データ:アヌビスの同僚。初めてヴァルハラに入る死者の心臓を真実の羽と共に秤に掛け,過去の重罪を暴く役目を負う。
パートナー:死者神オシリス&犬神アヌビス

ホルス
「おや,貴方は死者ではありませんね・・・。
 ですが,貴方は嘘をついた形跡が見あたりませんわ・・・」
ウェ:ホルスは生存者と死者の区別が一瞬で出来るらしいゾ!


名前:天上聖皇オウガ
パワー:15
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:覇王撃剣
データ:ヴァルハラへ行くヒエン達の護衛として自ら付いていく事にしたオウガ。しかしながら,神界へ出向く事も頭に入れているという。
パートナー:紅蓮龍騎ヒエン

オウガ
「あの呪いの事となれば,フィガロ様も何か知って居られるはず。
 ソルと共に聞いて参ります故,暫しヴァルハラにてお待ち下さいませ・・・」
ウェ:実はヒエン達に仕えていく内にオウガは紅蓮龍騎の家系に恋い焦がれるようになったらしいゾ!


名前:堕天皇ソル
パワー:14
出身地:天界・中央管轄区域
必殺技:夢想幻魔拳
データ:オウガ同様護衛としてヴァルハラに出向いたソル。だがしかし,その真意は神界である目的を果たすためであるらしい。
パートナー:紅蓮龍騎ヒエン

ソル
「厄介な事になったな・・・。
 ついでのついでに,無魔達の事についてフィガロ様に聞いとくか・・・」
ウェ:現在神界第2神位のフィガロは初代天上聖皇らしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年06月14日 22:14   No.155005
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…108回       
名前:邪王ネレイド
パワー:13
出身地:惑星ネメシス
必殺技:ライドオンマインド
データ:遂にヒエン達と出会う事が出来たネレイド。この前のお礼と共に,無魔族に掛けられた呪いの事を話した。
パートナー:光天子セイファート

ネレイド
「・・・頼む! 母さん達も俺も,この呪いで苦しんで居るんだ!
 この呪いを何とかして,解いて欲しい・・・!!」
ウェ:ネレイドは某ゲームのヘヴィなあの人にそっくりなセリフを連発するらしいゾ!


名前:光天子セイファート
パワー:12
出身地:惑星ネメシス
必殺技:極光剣
データ:ネレイドと共にヒエンを探し出し会う事が出来たセイファート。ネレイドと共に,ヴァルハラに行った後ネメシスを訪れるように請求する。
パートナー:邪王ネレイド

セイファート
「ヴァルハラで少し休んだあとでも構わない。
 ・・・ヒエンちゃん,どうかラン様に会ってくれないかな・・・」
ウェ:セイファートは好青年だが萌えッ子には弱いらしいゾ!


名前:氷姫フリズレート
パワー:12
出身地:惑星ネメシス
必殺技:フリージングコフィン
データ:ネレイド達について来る内,ヒエン達に好意を持つようになったフリズレート。無魔族の呪いを解く前にヒエン達に良い美青年達を紹介して欲しいと頼み込む。
パートナー:邪王ネレイド&光天子セイファート

フリズレート
「うーん・・・確かにあの呪いで苦しんでるわよぉ?
 で・も,アタシは美青年を自分の部屋に飾るのが趣味なの,誰か良い子居たら紹介してくんない?」
ウェ:相変わらずフリズレートは美男子を氷付けにして自室に飾るのが趣味らしいゾ!


名前:フィガロ剣聖
パワー:25
出身地:神界
必殺技:緋炎天紅牙斬
データ:神界第2神位の神族。オウガに剣技を指南した師でもあるが,無魔族と深い関わりがあるらしい。
友人(パートナー):無魔紅皇ラン

フィガロ
「オウガにソルか・・・久しいな。
 無魔の事について何か聞きに来たのであろう?」
ウェ:フィガロは若い頃はかなりやんちゃだったらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年06月14日 22:28   No.155006
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…109回       
必ずや知るであろう,天界と無魔との関係を

舞台は未知なる帝都・ヴァルハラ
死者の都への里帰りにヒエンを連れてきた
コウガ達の前に立ちはだかるのは,友の父親
ヒエンは友を取るのか,友と別れるのか・・・

神羅万象チョコ交流サイト
オリジナルカード列伝第2章
<交星族リターンファイターズ-第4幕->

―――その先に進めるは,父と子の絆か,友との絆か―――



<第1部>

「それにしても,あの爆発随分派手だったねぇ」
「ああ,何か溜めていた物をぶち撒けたような感じだった。
 恐らくは,操られた事への怒りだな・・・」
「確かに憎しみや野性の暴走って恐いもんなぁ;;
 俺も洗脳されてる間に,たまに自分の血を見てはっと我に返った事がしばしばあったんだよ。
 一体どれだけ人を傷付けてきたんだって,その度に聞いた。
 でも,結局答えが返ってこずにまた暴走してる自分に戻る訳さね・・・」
「それがちゃんとコントロール出来ているから,僕達此処まで強くなれたのかなぁ・・・」
「かも知れないな。
 紅蓮龍騎流の秘伝,それは正義を信じる事,自分を信じる事。
 信じない限りは,何も力は出てこないさ。
 ヒエンちゃんが一番秘伝を忠実にこなしているから,あれだけ大きな力を使いこなせるんだよ」
「全くその通りだ。
 先代からの教えである『信じる』事を忠実にこなしてきた。
 最初にオウガ達と戦った時も,『負ける訳がないんだ』と自分の力を信じて突き進んだ。
 それにさっきのザオウバルガの時もだ,正義は必ず勝てると肝に銘じていた甲斐があったな・・・」

魔想騎士内で話を進める3人。
紅蓮龍騎の強さの秘密について,コウガがようやく語った。
その理由は『自分を信じている事』。
コウガもレンガもヒエンも,自分は負けないと信じていたからこそ此処まで力を出し切れたと,ヒエンは言う。
2人ともそれに頷いた。
その後,レンガの提案で爆発のあった地点の付近へ行ってみる事になったのである。


「そろそろ,爆発のあった地点だな」
「うん,センサーの生命反応も,そう遠くには行ってないみたいだしね」
「ネレイドが近くにいれば,私の刻印が光を放つはずだ。
 ・・・どうだろう,光っているだろうか」
「うーん・・・微かに光ってるように見えるね」
「本当に手で影作らないと見えない程だし・・・,ネレイドの奴,なかなか移動が早いんだな」
「しかし魔想騎士もそんなに遅くないだろう?」
「最高時速は音速超えて1500km/hだって。
 でも,そんなに速度出して大丈夫かなぁ・・・」
「この近辺でなら60km/hでも充分だろう。
 良し,ネレイドを探すぞ」

(219.169.212.198).. 2006年06月15日 21:17   No.155007
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…96回       
 一方、プロイツェンの命令を受けたウィンバーはトラルーの下へ辿り着いた。
「ん?君はウィンバーじゃないか!久しぶり」
「久しぶりです、トラルー殿」
「なぁ、誰だ?コイツ」
ストラー他数名は彼とは初対面である。知らないのも無理はない。
「ああ、彼はウィンバー。あの帝都ヴァルハラ出身の交星族だよ」
「というわけで、よろしく。っと、そうだ。私は命令を受けてここに来たんだった」
「命令?誰から」
「プロイツェン様からですよ、一刻も早くヴァルハラに戻れと。貴方の父親が帝都にてお待ちかねですよ」
「!!父さんが・・・。しかも直々に帰還要請してくるとは思わなかったなぁ・・・。しかし、こっちでやらなければならない事があるから困ったなぁ・・・」
「それなら俺達に任せとけよ。復興作業の指揮だって御隠居が来たからどうにかなるし、安心してヴァルハラに行ってこいよ」
「ありがとう、ストラー。じゃあ、早速準備にかかるとしよう。話の場所を変えよう」
何を思ったか、トラルーは話の場所を宮殿の自室へと移したのだ。つまり極秘の会談を意味する。
「そういえば、貴方以外にもヴァルハラ出身の交星族がいるのではないですか?」
「・・・噂をすればなんとやらだね。ホントに来たよ」
「ねーねー、ウィンバーとトラルーってば何話してるのよー!」
トラルーと同じく本来はヴァルハラ出身であるインシュリンが話を聞きつけたのである。無論、クサナギも傍にいる。
「ああ、インシュリン・・・。実は父さんからヴァルハラへの帰還要請が出たんで、出発準備にかかろうとしていたところなんだ」
「トラルーのお父さんから!?それってヤバイじゃない!そういえば、私達ってどれくらいの間帝都に帰ってないんだっけ」
「もう千年・・・いや、1500年以上は帰って来られてませんね」
「うわぁ・・・。これじゃ、帰還要請が出てもおかしくないよね。よし、私も行く!」
「ええ!?じゃあ、クサナギはどうなる!?クサナギは聖龍地域出身じゃ・・・」
「私は、いつでも姫とお供する所存だ。その目的地が帝都であろうとな・・・」
「なるほど。じゃあ、他にヴァルハラ出身、もしくは僕らについてくる暇人数名でも探すかね」
「まぁ、今帝都は人口が少ないですから移住を志願してくれる人がいるとありがたいですね」
というわけで、トラルー達はヴァルハラへ出発する前の、最後になるかもしれない神羅連和国巡りを始めたのであった。同行する仲間を探す為に。

(124.85.218.187).. 2006年06月16日 05:34   No.155008
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…110回       
「うーん・・・;」
「探し始めた,までは良いものの・・・」
「ダメだ,ヒエンちゃんの刻印ちっとも強く光らないや;」

捜索開始から早30分,普通ならそろそろ見つかっても良い頃なのだが,ネレイドは一向に見つからない。

「・・・一旦宮殿に戻る?」
「んだ,そうするか・・・」
「私も賛成だ,此処を探しても,もう奴は居ないだろう・・・」

こうして一同は捜索を打ち切って宮殿へ帰還する事に。
しかし,これが思わぬ結果を招いた。


「ふぇー・・・なかなか距離あるなぁ;」
「何せ南域の森の外れだったし,ルクックが迷わせるから出るにも時間が掛かるんだよ・・・」
「そーそー,それに暗い所じゃヒラーリンが飛んでるし・・・」

同刻,ネレイド達はようやく森を抜けた。
その視線の遥か彼方に,飛天地方の宮殿が臨める。

「それで・・・あの宮殿が飛天地域の宮殿なのか?」
「そーみたいですよぉ,何かいかにも洋風のお城ってな感じですけれどねっ」
「良し,それじゃあヒエン探しにそっちへ行ってみるか・・・」


・・・数分後・・・


「ん・・・宮殿に誰か居るぞ?」

真っ先にヒエンが気付く。
それと同時に,首筋の刻印が眩く光を放ち始めた。

「・・・ヒエンちゃん,刻印が・・・」
「!? まさかあれは・・・」



「ん,何か上から飛んでくるぞ?」
「近代的デザイン・・・鎧羅地方の物ではなく,天界の物かな・・・」
「っ・・・てゆーかっ,こっち来てますけどぉっ!?」
「!! な,な,何だってぇーー!?」


飛天地方宮殿に到着したネレイド達。
しかしその直後,宮殿の入り口付近に道をふさがないように何かが降り立つ。
そう,さっきのヒエン達の魔想騎士である。
いきなりの事態に驚くネレイド。
しかし,その驚きも束の間。 すぐにコウガ達が姿を現すと,ネレイドはいきなり目を輝かせてこういった。

「・・・ぉおっ・・・やっと・・・見つけたぞ,アイツだよ,アイツが紅蓮龍騎ヒエンだよ!」
「へ? ・・・あーーっ!!
 モノホンですっ,間違いありませんわネレイド様ぁ!!」

「・・・へ,な,何!? 何なのさ!?」
「・・・私を捜していたのだろう?」


こうしてひょんな事からネレイドとヒエンは劇的再開を果たしたのだった・・・。

(219.169.212.198).. 2006年06月16日 19:52   No.155009
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…97回       
        第2部
 ヒエンとネレイドの劇的再開から暫くして、海の底の交星地域ではヴァルハラ行きを志願する者がまた一人。
「よう、久しぶりじゃんか。ウィンバーとなんてもう1500年も昔に別れたきりだし」
「ああ、また君と張り合えるかもしれないと思うと、ウズウズしてくるよ」
「あ?それってどういう・・・。ああ、そうか。もしかしてヴァルハラからトラルーの帰還命令でも出てるんだろ」
「(鋭い・・・)ま、まぁそんなわけでさ、ちょいと神羅連和国をグルッと回ってるんだよね。ヴァルハラに戻るなら、・・・最後になるかもしれないしさ」
「・・・結構この世界も気に入ってたもんな、トラルーは。そんな新天地みたいな世界とお別れとなると、心境は複雑だな」
「だから、私やクサナギも同行する事にしたんだけど、やっぱり仲間って多い方がいいじゃない。だから、今こうして仲間を集めてるのよ」
「へー、目的地は未知の都市とされているヴァルハラだろ?面白そうじゃん。俺もついてくぜ」
「おお、君も一緒に来てくれるとは嬉しいねぇ!それはそうと、インシュリンの方で誰か希望する同行人はいるかい?」
「そうね・・・。アカツキがいいなー」
「姫、アカツキでしたら今は多分聖龍地域にいると思われます」
「聖龍地域って、アカツキ好みの女性が多いんだっけ。また懲りずにナンパしてなけりゃいいけど」
「んじゃ、クサナギの定員も考えてアカツキで最後にしようか。この世界もあらかた見てきたし」

 そしてトラルーらは聖龍地域へ。クサナギの言う通り、アカツキは聖龍地域のとある村にいた。そこでは、インシュリンの予想通りの光景が広がっていた。
「なぁなぁ、お嬢さん。貴女のような美しい人はこの世でもそうそういない。ここは一つ、この凄くハンサムな俺とデートでもしないかい?」
しっかりとナンパしていたわけで、インシュリンは早速・・・。
「何バカやらかしてんのよアンタはーーー!!」
「え、インシュリンいたの!?待て待て待て待てそいつは勘弁してギャアアアアアア!!」
アカツキの命乞いむなしく、しっかりとクラウングリンは発射。アカツキに直撃。アカツキの体はエネルギー系の攻撃を跳ね返す特殊なものだが、流石にローエングリン級のビームまでは跳ね返せない為、クラウングリンは許容範囲外である。
「あ、あははははは・・・、スイマセンマジゴメンナサイ。俺が悪うございました・・・」
「さ〜て、アンタはこれから私達と一緒にヴァルハラに来るのよ」
「ヴァルハラ?へぇ、なんでまたそんなところに戻るんだよ。あそこにはいい女はいな・・・じゃなくてあそこはもう滅びを待つしかねぇところだぜ?」
「だからこそ行くんだ、アカツキ。君にも帝都に戻ってもらわなければ困るんだ。プロイツェン様はこの世界にいるヴァルハラ出身の者全員の帰還を望んでおられるのだ」
「へっ、あの野心家に協力しろってか。場合によっちゃ引き受けてもいい、帝都へ行こうじゃないの。あ、飛天地域の宮殿が先か」
と言うわけで、交星族のヴァルハラへ行くメンバーは集結したのだった。

(124.85.218.187).. 2006年06月17日 09:44   No.155010
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…111回       
劇的再開を果たしたネレイド達はその後,宮殿内で何故この世界に来たのかヒエン達から聞かれた。
そして,無魔族の呪いについて,虎視眈々と語り始めたのである。


「俺たち無魔続は,種族代々に伝わる呪いを解ける人物を捜しにこの星にやってきた。
 それで母さんが目を付けたのが・・・ヒエン,お前だったんだ。
 『大いなる力』に選ばれ,更には自分の信念を貫いて自分の力を惜しげもなく発揮出来る強さ。
 そんな強さを持っているからこそ呪いを解けるんじゃないかって期待していたんだよ」
「それで・・・その呪いというのは一体・・・」
「ああ,この呪い・・・種族代々永遠に邪心との葛藤を余儀なくされる事だ。
 どんなに善に尽くそうとしても,必ず邪心が邪魔をする。
 そしてついには悪事を働いてお払い箱・・・。
 こんな苦しい事を背負わされて,今の俺たちはずっと困って居るんだ・・・」
「そんな事が・・・」
「ボク達でもたまに悪戯とかする時ぐらいはあるけれど,そんなに酷い症例だなんてね・・・」
「酷い呪いだな・・・。
 ・・・だが,解く方法は解っているのか?」
「いや,残念ながら解っちゃ居ない。
 史書に寄れば『大いなる力を持つ者』に関係があるとしか・・・」
「お手上げかぁ・・・折角ネレイド達の真意を聴けたのに」
「いや,まだ方法は探せるよ。
 僕ら無魔族の女王・ラン様と・・・」
「我ら天使族の長であった第2神位神族のフィガロ様が旧友だったとの事です」
「丁度フィガロ様も今の時期は静養にヴァルハラへ戻っているはずだ。
 もしかしたらトラルーたちに付いていけば,ヴァルハラでフィガロ様に会って,話を聞けるかも知れねぇ・・・!」
「え!? トラルー君達,ヴァルハラ行くの!?」
「彼らの話に寄れば,トラルー達一部の交星族はヴァルハラ出身だそうです。
 かつて帝都と呼ばれたヴァルハラですが,今は人口減少の一途を辿り,滅びを待つのみとなっています・・・。
 但し,死者の都だけは第2神位神族のオーディーン様が独立して管轄して居られますから大丈夫でしょう」
「こりゃますます見逃せないな・・・」
「そうよねぇ,折角天使族の初代トップに会えるんだもの」
「とにかく,ヒエンの意志を問いたい。
 ・・・無魔族の呪いを,解いてくれるか?」
「無論だ。 だが方法を探る為にも先ずはヴァルハラへ向かわねばなるまい。
 母者とコウガ,2人の静養と私への学習の為としてヴァルハラへ行けば問題ないはずだ」
「そして我々6人も護衛として付いていければ・・・」
「その通りですね。
 私共がいれば身柄の証明にもなりますから,簡単に死者の都へはいる事が出来るでしょう」
「んだw それに久しぶりに里帰りも出来るしな」
「それじゃあ,ヴァルハラでフィガロ様に会って方法を聞きだしてから,ラン様に会ってくれるね?」
「ああ,約束しよう」
「それじゃあ決まりだね,早く出発の準備をしなくちゃ」

こうして・・・天上魔導四天皇とオウガ・ソルが護衛となって,コウガとレンガの療養ついでにヒエンを社会見学に連れて行く目的を装って,ヴァルハラ行きが決定した。
しかしながらヒエンにとってヴァルハラは未知の世界。
好奇心が駆り立てられて,変な事をやらかさないかコウガもレンガも心配であった・・・。

(219.169.212.198).. 2006年06月17日 15:32   No.155011
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…98回       
        第3部
 かくして、全ての出発準備を終えたトラルー達とヒエン達一行は、ウィンバーが残していたスペースブリッジ(物質転送ゲート)を通りヴァルハラへと向かった。どうやらヴァルハラとこの世界との距離は相当あるらしく、スペースブリッジを用いても30分ほどの旅となった。そして、帝都ヴァルハラに到着。
「いやー、久々に戻ってきたぜ帝都!」
「こらアカツキ!一番は私って言ってたでしょ」
「まぁまぁ、落ち着いてください姫。ウィンバーよ、確か出迎えがいると聞いたが?」
「ああ、確かに出迎えがいる筈・・・。あ、誰か来た」
「ああ、テントム!テントムじゃないか!」
「トラルーは〜ん!!久しぶりやな〜!」
「こらこらテントム、そんなに急がずともトラルー殿達は逃げたりしませんぞ」
ウィンジャーに続くもう一人のトラルーの幼馴染みテントム。彼はテントウムシのような姿である為か、一般的な交星族とは外見が結構異なる。そしてテントムと共に現れた者はシュライク、オムニコンの全体リーダーでありプロイツェンの執事でもある。出迎えとはこの二人の事であった。何やらウィンバーとシュライクが内緒話を。
「シュライクよ、この人間達はプロイツェン様が危険視しておられるあの紅蓮龍騎とその護衛だ。さて、どうするか」
「安心しなさいウィンバー殿。既にプロイツェン様は紅蓮龍騎共の同行を想定しておられた。対策もしっかり練ってある。オウガとソルには悪いが奴らの目的地である死者の都でそろいにそろって消えてもらうとしよう。ウィンバー殿、例の部隊の指揮権は貴方にあります。チャンスを逃す事のないように」
「ああ、分かった。例の部隊、必ずまとめてみせる。そこに更にあの御方が加われば、紅蓮龍騎共といえど勝ち目はあるまい」
「では、御武運を」
「(あとは早い内に連れていくだけだな・・・)ヒエン達紅蓮龍騎とその護衛の方々のナビゲートはシュライクが務める。では、また落ち合おう(生きて帰ってこれたらの話、だがな・・・)」

 一方、こちらはヴァルハラの地下軍事施設。そこではヴァルハラでの最初の刺客が目覚めようとしていた。そしてそれを見届けるのは、誰あらんプロイツェン。
「期は熟した・・・。さぁ、今こそ紅蓮龍騎共を葬り、トラルーの迷いを断ち切るのだ!デストロイ部隊、出撃!!」
デストロイと呼ばれる巨大な精霊、ユニット以外の姿形はトラルーらと何も変わりはないが、その大きさは人間の3倍程はあろう。しかも、頭に装備されたユニットは側面に迎撃ビーム砲系10門、そして上面には巨大なキャノン砲が2問。その姿はまさに移動要塞ともいえよう。それが、合計20体も。プロイツェンの徹底ぶりは、想像を遙かに絶するといえる。果たして、このデストロイ部隊の目的地とは?

(124.85.218.187).. 2006年06月18日 07:03   No.155012
++ マイン (なんと!オリカ製作委員から会場推薦状が!)…99回       
キャラ投下。

名前:テントム
パワー:5
出身地:ヴァルハラ
必殺技:プチサンダー
データ:ヴァルハラ出身の交星族であり、トラルーの幼馴染みの一人。他の交星族とは違いテントウムシのような姿。何故か関西弁を喋る。
親友:トラルー
セリフ「ヴァルハラの異変なんて知ったこっちゃありまへんけど、トラルーいじめる奴は許しまへんで」
豆知識「トラルーがヴァルハラに戻るまではシュライクがテントムの面倒を見ていたらしいゾ!」

そして紅蓮龍騎らを地獄へいざなおうとするとんでもない敵、出現!

名前:デストロイ
パワー:20
出身地:ヴァルハラ
必殺技:スパークルブラスター
データ:プロイツェンが設計した「デストロイヤーユニット」を装備した巨大精霊。その大きさは交星族の常識を度外視しており、サイドの敵対策として円盤型ユニットの側面に計10門のビーム砲と、同士討ち対策としての超強力なバリアも装備している。その為、近づく事すら不可能とまで言われている。別名「移動決戦兵器」。プロイツェンの命を受け、トラルー達の知らぬところで紅蓮龍騎や天上魔導四天皇、オウガとソルを抹殺せんと行動する。
敵対者:紅蓮龍騎
セリフ「覚悟しろ紅蓮龍騎共。お前ら全員、護衛ともどもあの世行きだ!!」
豆知識「デストロイヤーユニットは重く、動きは鈍そうだが、拘束移動用のホバーを装備してそれを解消しているらしいゾ!」

(124.85.218.187).. 2006年06月18日 07:24   No.155013
++ マイン (オリカ王子)…100回       
訂正。デストロイの豆知識の中の「拘束移動」は「高速移動」の間違いです。では、続き。

 デストロイ部隊を出撃させたプロイツェンは物思いにふける。
「フフフ・・・。デストロイヤーユニットはこうしている間にも増産は進み、そしてそれを装備したデストロイ達は次々と紅蓮龍騎共の下へ向かうのだ。我ながらなんと容易い作戦であろう。しかも奴らは、デストロイの事を何も知らぬ。それが私の策略である事をトラルーが知る術も無い。今日か明日が、紅蓮龍騎の最期となるのだ!フフ、フハハハハハハハハハハハハハ!!」
「とても自信があるようだな、プロイツェンよ」
「どうした?まさか紅蓮龍騎が無傷でこのマステリオン級の戦闘力を持つ部隊を打ち倒すなどと言うのか?ザオウバルガよ」
「いや、そう言うわけではない。しかし、天上魔導四天皇のバリアとテレポート能力の前では彼らの砲撃も無意味ではないかと」
「安心しろ、そんな事お前の報告を聞いた直後から考えていたさ。もう既に帝都全体にテレポート妨害シールドを張ってある。すなわち、帝都の中ではテレポートも使えんのだ。しかも都の壁にはゲシュマイディッヒパンツァー(エネルギー偏向システム)によるコーティングもしてある。脱出など不可能!!無論、飛んで逃げようとしても空には電磁バリアも張ってあるしな」
「空には電磁バリア、死者の都の壁にはゲシュマイディッヒパンツァー、陸にはデストロイ部隊、そして帝都全体にテレポート妨害シールド、か。逃げ場所などどこにも無い・・・。徹底的な準備だな。まぁ、こうでもしなければ奴らは簡単にはくたばらんだろうしな」
「更には死者の都では魔力が過剰に抑制されてしまうからお得意の炎熱魔法も半分以下の威力しか無いわけでしょう?それならば我々も、あの御方も出る必要は無いのでは」
「お前の言う事ももっともだ、シグレ。しかし、私は心配性でね。これでもかというぐらいにやっておかねば気が済まないのだよ」

 その頃、ヒエン達はシュライクの案内で死者の都へと来ていた。
「では、皆様ごゆっくり。フィガロ殿でしたら、この都の中心部におられます。中心部の城へどうぞ。連絡は既にしておりますので。私は用事がありますので、これで失礼します(これがプロイツェン様の策略であるにも気づかずに。しかもここにはフィガロなどおらぬわ。私の嘘とも知らずに気楽なことよ・・・)」
ヒエン達が城へ入ったのを見届けると、シュライクは城のドアをロックし、更にデストロイ部隊が都に入った直後に都の門を閉め、そしてプロイツェンの策略により設置された電磁バリア、ゲシュマイディッヒパンツァーも起動させた。これにより、「徹底的な」紅蓮龍騎抹殺作戦は開始されたのであった・・・。

(124.85.218.187).. 2006年06月18日 08:00   No.155014
++ マイン (オリカ王子)…101回       
 デストロイ部隊の移動は極秘に行われている。トラルーらに気づかれないよう、ミラージュコロイド(特殊な粒子を周囲に展開することでレーダーからも肉眼からも見えなくする光学迷彩の発展型)を展開しながら移動しているのだ。そして、プロイツェンの元に遂にトラウー達が現れた。
「ご苦労だったな、ウィンバー。お前は下がっていいぞ」
「ハッ」
「よく戻って来てくれたなトラルー。1500年もの間、ずっと待ち望んでいたぞ。さぁ、他のみんなも席についてくれたまえ」
「さて、僕に帰還要請を出した本当の理由を聞かせてもらおうかな。父さんほどの野心家だ、ただ息子に会いたいだけで呼び戻したわけじゃないんでしょ?」
「フッ、お前にはもうお見通しというわけか。いいだろう、私の今の野心のありのままを話そう。私は紅蓮龍騎の存在を危険視している。あの強烈な炎熱魔法のさることながら、度々重大な局面では数々の奇跡を起こしてきた。しかし、その力は星の力によるもの・・・。すなわち、奴らが力を使うたびに、星の生命力は弱ってしまうのだ。奴らはヒーローきどりで現れては悪をなぎ払ってきた。しかしもうそれも終わりにしなくてはならない。奴らの行動は自分の実力の高さをアピールしているようなもの。その力をつけ狙うから悪が現れ、撃退の為に星の生命力が失われていく。これでは、お前が移住しているあの世界の生命力はいずれ底を尽き、崩壊の道を歩むしかなくなる」
「・・・要するに、今父さんはヒエン達紅蓮龍騎を抹殺しようと考えている。そして殲滅作戦に協力してもらう為に呼び戻した・・・ってことか」
「その通り、流石は野心家である私の息子だ。ならば、私の望みも分かっているだろう?さぁ、今すぐにでも紅蓮龍騎と縁を切れ」
「な!?そんなこと、トラルーにできるわけないでしょ!?何言ってるのよ!」
「・・・分かった、父さんの陣営に入ろう。紅蓮龍騎とも縁を切る」
「ちょ、トラルーまで何を言ってムグ」
「いいかい?これは作戦だ。第一、紅蓮龍騎の力が一つの星の生命エネルギーに関わるなんて話、全くのでたらめ」
こうして、トラルーのある作戦が開始されようともしていた・・・。

(124.85.218.187).. 2006年06月19日 05:58   No.155015
++ マイン (オリカ王子)…102回       
         第5部
「さぁ、これがお前の新たな力だ」
プロイツェンの案内でトラルーとテントムが連れてこられたのは、とある格納庫。そこは、トラルーが幼少の頃に見たものもいくつかあるものの、基本的には見たことのないものが大半を占めていた。しかし、トラルーの目の前のものには見覚えがある。
「・・・ドラグーンユニット・・・」
「を搭載したデストロイヤーユニットやなぁ」
デストロイヤーユニットの先行試作機として作られたユニット。それにドラグーンユニット(アカツキにも装備されている、遠隔操作兵器)を追加装備して戦闘力を量産型よりも高めたもので、今やプロイツェンの提案でトラルー専用ユニットとなっている。最終調整も既に完了している。
「・・・どうした?何をためらうことがある?」
「ためらっているわけじゃないさ。ただ、これにもう一度お目にかかるとは思ってなかったから」
「確かに、あれを見たのは1500年以上も前やし、しかもドラグーンユニット搭載でも大して形変わってまへんからな」
「テントム、他のみんなは?」
「もういつでも出動できるで。ワイらも行きまひょか」
「うん、直ちにインシュリン達と共に出動を」
「はいな。トラルーはんも早う来てな〜」
「では、お前達の幸運を祈ってるよ」
テントムとプロイツェンが格納庫を去った後、トラルーは一人呟いた。
「・・・必ず突き止める。1500年の間に何がこの故郷を支配してしまったのかを・・・」
小さくとも通常版以上の戦闘力を与える自分専用のデストロイヤーユニットを頭に装着し、格納庫内の秘密のハッチから単独で出動するトラルー。そしてテントムと共にトラルーと合流すべく出動するインシュリン達。彼ら交星族の選ぶ道は一体どんなものなのであろうか。

(124.85.218.187).. 2006年06月19日 17:59   No.155016
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…112回       
「んーっw 久しぶりの休日,久しぶりの帝都!
 なかなか町並みも未来的になったねぇw」
「こんなに技術が進歩しているのか・・・!
 神羅万象の世界とは,大違いだな・・・」

死者の都に足を踏み入れたヒエン達。
其処には想像を絶するような風景が広がる。
・・・そう,まさにこの物語を読んでいる貴方達の住む街のような住宅街。
一角にそびえ立つ高層ビル群。
更には空港,それに天界に繋がるゲートまで。
全てがヒエンにとって初めて見るものであった。
丁度今は昼で,通勤途中などの電気自動車が車道を駆け抜けていく。
そしてしばらく街を歩き,1棟の高層マンションの前でコウガが止まった。

「・・・このマンションに俺とレンガの住む部屋があるんだw」
「カードキーに加えて,静脈指紋認証システムがあるからセキュリティは万全なんだよ」
「其処まで技術も進歩しているのか・・・なかなか興味深いな・・・」
「モチーフとしては,とある世界のとある時代らしいけどな・・・。
 但し,そっちの世界は電気自動車よりディーゼル車の方が多いみてぇだが」
「でんきじどうしゃ? でぃー・・・ぜる?
 ・・・解らなさすぎるな・・・;;」
「まぁ,此処の技術は天界でも最新のものを真っ先に取り入れていますから・・・;」
「とにかく,家に案内するよ」

コウガ達からの説明でも,ヒエンには解らない事だらけ。
鎧羅地域で見ている機械技術などより格段と進歩した技術であるが故,解らない訳もない。
取り敢えず言われるがままに扉を通り,エレベーターに乗って13階まで移動。
それからコウガについていって,扉に『1305』と金属プレートのついた場所にたどり着いた。
扉の傍にある小さな白い機械にコウガが右手の人差し指を乗せると,解錠される音がした。
それを確認して,コウガが扉を開ける。

「そんじゃ,どぞw」
「ああ・・・失礼するぞ・・・;」

コウガから誘われるがままに部屋に入るヒエン。
飛天地方の宮殿のような寝具もあるが,テレビやパソコンなど,鎧羅地方のものより少しコンパクトなものが置いてある。
更に冷蔵庫などの家電製品まで。
まさに物語を読む貴方達の生活する家の風景そのものが,今ヒエンの目の前に広がっている。
それを見たヒエンは絶句するばかりでもあり,色々と新しいものに触れる事の出来るチャンスでもあった。
こうして,しばらくヒエンはレンガ・コウガと一緒にこの部屋に住む事になったのである。

(219.169.212.198).. 2006年06月19日 22:41   No.155017
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…113回       
そして,その日の夜。
事件は彼女らが寝る前にベッドで話をしている時だった。

「そう言えば,此方に来る時に誰も敵がせめてこなかったな・・・」
「そりゃそうっしょw
 アイツ等が敵でもない限り,他に敵はい〜ましぇ〜んww」
「母さん,戻ってきてまたハジケリスト度上がったね・・・;」
「あっはは〜ww」

楽しく会話を交わしていると,外の方で何か風の音のようなものが聞こえてくる。

「・・・あれ?
 何か風,強くなったのかな・・・?」
「この時期に風が強くなるの,珍しいんだけどなぁ・・・」
「その・・・ビル風とやらではないのか?」
「この辺はマンションとかも密集してるけど,ビル風はあまり吹かない筈なんだ。
 吹いたら吹いたで,風車が回る音がするはずだし・・・」
「・・・な〜んか,ムチャクチャアヤシイし激しく嫌な予感・・・;」
「ちょっと外を覗いてみよう・・・」

コウガの一言に何か気になったのか,ヒエンが窓のカーテンを少し開けて外の様子を伺う。
すると,街の上空に何か丸い球体が飛行しているのが確認出来た。
ヒエンはよく目を懲らして,その物体を見る。
そしてそれがトラルー達に似ていると解ると,すぐカーテンを閉じた。

「・・・交星族の見回りロボットか何かだったようだな・・・」
「おかしいよ? 犯罪もないのにパトロールロボが巡回するなんて」
「・・・何だって?」
「だって・・・死者の都では交通事故の件数も,犯罪の件数も,年に20件かそこらなんだよ?
 それなのにパトロールロボが巡回する・・・何かの策略かも・・・」
「あるいは・・・俺たちに誰かが刃を向けてるとか;」
「そんな! 此処まで来て私達がまた・・・狙われているとでも!?」
「皇牙から聴いた機密情報だ。
 それに寄れば,帝都の総帥プロイツェン・・・トラルーのオヤジさんが俺たちの抹殺を目論んでるとか言うんだ。
 それも,帝都の存亡に関わるとかってさ・・・」
「・・・それだったら,夜ではあるが撃退するしかあるまい」
「いや,今の状態じゃ無理だよ・・・;」
「実はこの死者の都,テレポート禁止区域でもあるし,魔力を半減させる特殊フィールドの中に立っているんだ。
 そのお陰で犯罪も交通事故も少ない訳,なんだが・・・」
「それが逆に,戦闘ともなれば裏目に出るって訳なんだ;
 今ボク等が表に出れば間違いなく・・・ヒエンちゃん此処に永住する事になりかねないし・・・;」
「命の危険にさらされる,と言う訳なのか・・・それならば無闇には出られないな・・・」
「でもオウガに頼んでフィガロ様に上手くコンタクト取れれば,フィガロ様が蹴散らしてくれるかも」
「何!? フィガロ剣聖はこの街でも存分に力を発揮出来るとでも!?」
「うん,フィガロ様第2神位神族だし,この街では神族だけが存分に戦闘する事を許されているみたいなんだよね。
 レーザー砲を使う交星族が首都を治めてるんだけれど,流石に神様みたいな人達には敵わないって訳だし・・・」
「成る程,それなら何とかなりそうだな・・・」
「良し,それじゃあ電話で連絡してみるよ」

(219.169.212.198).. 2006年06月19日 23:03   No.155018
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…114回       
その頃,摩天楼の頂上で外を巡回するデストロイ部隊を見下ろす人物が一人。

「・・・やはり動き出したか,プロイツェンよ・・・。
 しかしお主にヒエン達を殺す事は出来ぬ。
 コウガとレンガはこの死者の都の住人であり死は訪れぬ。
 それにヒエンも・・・その危機を回避できるほどの頭脳は持ち合わせて居る。
 我の見込んだ者であっても,侮っていたようだな。
 たとえあの城に閉じこめられようと,我が力で脱出させてやろう。
 ・・・紅蓮の龍騎士達よ,いつかは友と戦う事になろう。
 その時までに覚悟を決めるのだ,コウガ,レンガ,ヒエン・・・そしてオウガ達よ・・・!」

その人物はそう呟くと,摩天楼の闇へ純白の6枚翼を広げ,消えていった・・・。


※取り敢えず設定の食い違いをなくす為に,城の敷地内にまた街があって其処のマンションの一室がコウガの部屋という設定で行きましょう。

(219.169.212.198).. 2006年06月19日 23:05   No.155019
++ マイン (オリカ王子)…103回       
 ヒエン達を倒すべく捜索を続けるデストロイ部隊。彼らのレーダーは高性能であり、ヒエン達の居場所などすぐに暴かれる事になる。そしてデストロイの一人がしびれを切らしたのか、いきなり砲撃開始。
「いつまで隠れているつもりだ!?騎士の類とは聞いていたが、ちっとも大したことないんだな!こいつでもくらってぶっ飛びやがれ!!」
デストロイの主砲の威力は凄まじく、都市の一部を木っ端みじんにすることなど容易かった。
「当たったのか、3番」
「さぁな。だが、あの爆発で無傷な筈もあるまいよ」
ところが、流石は天上魔導四天皇の護衛つきといったところか。そこはバリアでなんとか直撃は回避した。しかしそのバリアも、長くはもたなかった。
「よーし、奴らの居場所が分かったぞ!各自散開して奴らを包囲!逃げ場をなくすんだ!!」
ホバーによる高速移動により難なくヒエン達を包囲したデストロイ部隊。
「へっ、そう簡単に終わるかよ!」
「悪あがきは無意味だぜ、くらえやぁー!!」
20体全ての主砲が一斉に火を噴く。その威力は圧巻の一言であろう。ヒエン達もなんとかバリアで耐えるものの、主砲の照射は尚も続く。そして、遂に・・・。
「しまった、バリアが・・・」
「なーはははははは!!これでお前らはゲームオーバー、あの世行きだぜ!!儚い夢と共に散りやがれ!」
「まだまだぁ!」
コウガ達も反撃するが、魔力が半減する特殊なフィールド内である上に、デストロイ自身の強力なバリアのせいで全く攻撃が効かない。
「デストロイの武装はまだあるぞ!未熟者共め」
今度は接近戦を挑もうとオウガやソルらがデストロイの一人に斬りかかる。しかし、側面部に装備されているサイドレーザーで蹴散らされる。更には・・・。
「なんだ?またデストロイか!?」
デストロイ特有のビームがコウガめがけて襲いかかってきたのである。コウガに直撃し、ゲシュマイディッヒパンツェー展開中の壁に叩きつけられる。凄まじい電気ショックのダブルパンチでコウガは倒れた。そしてビームは曲がり、今度はオウガの元へ。オウガは辛うじてかわし、後ろにいたデストロイのバリアでビームは消えた。
「当たったのはコウガだけだったか・・・」
デストロイユニットには変形機構もある。非戦闘時などにしか使わないが。そして変形して仮面から見えたのは、紛れもなくトラルーの顔だった。更に後方からテントムらも駆けつける。
「ヒエン達、教えてもらおうか。君達の力には、どのような副作用があるのかを!」

(58.88.137.37).. 2006年06月20日 06:00   No.155020
++ マイン (オリカ王子)…104回       
「・・・返答、ありまへんな。どないします?攻撃するんでっか?」
「・・・答える気がないのなら・・・その力をムリヤリ使わせて確かめるまでだ。クサナギ、特殊センサーがダウンしないように気をつけてね」
「分かった。ここで彼女らが力を使った時にもしここの生命エネルギーが低下するようであれば、我々も黙っているわけにはいくまい」
「いや、いやよ、何で私達と紅蓮龍騎達が戦わなきゃいけないのよ!?」
「分かってくれよ、姫。少なくとも今は、真実を掴む為にも戦わなきゃいけないんだ。俺はいくぜ」
「アカツキ・・・」
アカツキが先陣を切る。それにウィンジャーとトラルーも続く。まずはアカツキのドラグーンがヒエン達に襲いかかる。なんとかヒエン達はかわすが、次はウィンジャーとトラルーの同時射撃が襲いかかる。
「トラルー殿、援護します!全員、撃って撃って撃ちまくるのだ!!」
更にはデストロイ20体までもが一斉射撃を開始する。次第に一ヶ所に追いつめられるヒエン達。
「さぁ、誰がトドメを刺します?」
「ここは僕がやろう。みんなは手出し無用だ」
「了解」
「トドメだ。(結局お望みの情報は手に入らなかったけど・・・まぁ仕方ない。どうか生き延びてくれればそれでいい)」
ドラグーンを展開し、そして主砲と共に発射した。そして周囲の岩が崩れ、ヒエン達は瓦礫に埋もれてしまった。
「作戦終了、これよりこの区域より離脱する」
トラルーの合図でデストロイ達は撤収していく。そして、トラルー達も死者の都を後にする。帝都摂政のターゲットである紅蓮龍騎の今後の運命やいかに。

(58.88.137.37).. 2006年06月21日 05:34   No.155021
++ マイン (オリカ王子)…105回       
「そうか、見事紅蓮龍騎を始末したか!ご苦労だったな、トラルー達は解散してよし。デストロイ部隊は紅蓮龍騎の残党共がいないか、中央区をくまなく巡回するように」
プロイツェンの元へ帰還し報告を済ませたトラルー達は、デストロイ部隊と別れ、地下の古代遺跡に足を運んだ。そこには、光り輝く泉のようなものがあった。
「これが神界に繋がるゲートかいな。パッと見は泉と勘違いしそうや」
「見た目は泉だけど、実はかなりのエネルギー密度を誇る超エネルギー物質なんだ」
「確か、スパルクルって言ったかしら」
「スパルクルからオムニコン達は独自の武器を生み出せると聞いた事があります」
「それだけ強いエネルギーなら、大量に集まる事でスペースブリッジと同じ働きをするって事でもある。古代の科学者達は、このスパルクルに秘められた力を追い求め、そして手に入れた」
「それが、この疑似スペースブリッジの完成っちゅう事やな?何ともたいそうな事をしますわホンマに」
「おや、貴方達は・・・」
「な、何であんさんがここにいるんや?死者の都の門番してるんじゃなかったんか?」
「ていうか、そもそも誰だよ?」
「鷹神ホルス。本来はテントムの言う通り死者の都の門番をしている」
「聞きたいことがあります。貴方達、オウガとソルはどうしました?」
「・・・あの二人は・・・」
「安心しろ、あの二人は生きている筈だ」
「!!おい、確かあの時にビーム直撃させたんじゃなかったのかよ!?」
「芝居だよ芝居。大体、完全に敵だという証拠が何もないのに僕がそんな事をするか?ヒエン達に直撃させるように見せかけて、その手前の岩にビームを当てたんだ。ドラグーンの攻撃も周辺の崖へのものだったし、少なくとも瓦礫で死ぬ程やわでもなさそうなので大丈夫だろう」
「そうですか。では、何故助けにいかないのですか?一刻も早く・・・」
「もう少し考えてもみなよ。君は知らないかもしれないけど、今死者の都ではデストロイが何体か巡回してるんだよ。紅蓮龍騎の残党を見つける為に。そんな中で瓦礫の撤去なんかしてたら芝居うった意味が無いじゃないか」
「確かにそうですが・・・」
「とにかく、今は神界の古代遺跡に用がある。あそこでオウガやソルの助けにでもなるものを見つけておかねば。今の僕の敵は、父さん、いやプロイツェンだ」
ホルスの許可を得て、トラルー、テントム、インシュリン、クサナギ、ウィンジャー、アカツキはスパルクルでできたスペースブリッジを通り、神界側の古代神殿へ向かうのだった。

(58.88.137.37).. 2006年06月22日 05:57   No.155022
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…115回       
「あ痛たたた・・・;;」

瓦礫の隙間の中,何とか持ちこたえていたコウガ達。
実はコウガ,倒れたものの生前からそのまま引き継がれたずぶとい生命力(獣牙の血によるもの)のお陰で死なずに済んだのだ。
その上,オウガとソルが何とか自慢の腕力を活かし,瓦礫を押し上げてヒエン達を護っていたのだ。

「・・・しかし,奴らの兵器は相当なものだったな・・・;」
「それにトラルー直々にお出ましだなんて。
 帝都の摂政様も,何考えてるんだか・・・;」
「だけどよ,アイツ等芝居うったように俺たちへの直撃は避けてくれた。
 恐らくプロイツェンを欺いて,俺たちを助けるつもりだったんだろう」
「それでも仲間への思いやりは忘れてなかったんだね,良かった・・・」
「それに,我々の力量も見抜いて,此処まで瓦礫の量も抑えてくださいましたから・・・。
 私としても,これ以上瓦礫があれば支えきる事は無理だったかも知れません・・・」
「そうだな・・・」
「で,どうする?
 このまま此処にいたって,俺たちもたねぇし・・・」
「だからといってテレポートも無理だ。
 こうなれば・・・何とか魔力を合わせ,この瓦礫を浮かせるしかあるまい」
「でも巡回はまだ続いてるみたいだし・・・」

5人がこの瓦礫の中から脱出しようと試行錯誤している内,突然オウガ達の負担が軽くなった。
それだけでなく,周囲の瓦礫が時間を追うごとに元の崖へと戻ってゆく。
そして瓦礫が全て取り払われた後に彼女らが見たものとは・・・。

「・・・フィガロ様・・・!!」
「奴ら,上手くやってくれたようだな。
 我もあまり力を使わずに済みそうだ」

(219.169.212.198).. 2006年06月24日 15:35   No.155023
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…116回       
そう,紛れもなくフィガロ剣聖本人。
オウガとソル,それにコウガとレンガが言うのだから間違いない。
そしてその後には離脱したはずの天上魔導四天皇達も揃っていた。

「主が紅蓮龍騎ヒエンか」
「そうだ・・・私がヒエン,オウガ・ソルと契約を結び,『大いなる力』に選ばれた者・・・。
 だが,今私たちはプロイツェンに追われる状況だ。
 このまま見つかれば次は・・・」
「安心しろ,フィガロ様のお陰でフォビドゥンシールド(隠蔽シールド)も張ってるし,それに今ならフィガロ様の力で神界へ逃れる事も可能だぜ」
「・・・だったら選択肢は一つだけだよね」
「・・・ええ。
 フィガロ様,此処にいても安泰とは限りません。
 一度神界へ行き,話を付けましょう・・・」
「うむ,そうした方がよいだろう。
 交星族の者達も,一部神界へ行ったようだからな・・・。
 では行くぞ,皆我より離れるな・・・」

こうしてコウガ達も神界へ。
何とか一難を逃れる事は出来たが,神界もヒエン達にとっては未知の領域。
此処でもオウガ達のような神界へ行った事のある者達に案内をお願いするに留まった。
そして,連れてこられた先は神族達が機密会談をする際に使う,神界でも最上部に存在する会議場だった。
特殊バリアと特殊素材によって護られたこの場所は,どうやら神羅万象の世界の大気圏を突き抜けて,宇宙に存在するようだ。
それでもちゃんと空気があるのは神族達の工夫だろう。
ヒエン達はまず此処で話を進める事にした。

(219.169.212.198).. 2006年06月24日 15:45   No.155024
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…117回       
そしてその頃のヴァルハラ。
またしても何者かが摩天楼の闇に立っていた。
しかしその姿,何処かクウガに似ているものの,何処かが違う。
蒼いマントが風になびいていた。

「・・・そろそろ行こうか・・・」

その人物は少し浮いたかと思うと,すぐにそのまま街へ向かって飛んでいった。
突っ込む先はデストロイ部隊。
そして剣を抜くと,デストロイ部隊の間を通過する際に一閃。
再び別のビルの屋上に降り立ったかと思うと,斬られたデストロイ部隊のマシンは全て粉々に砕けていた。
剣を収め,残りのデストロイ部隊に向かってその人物は言を放つ。

「・・・我が名はマルス,神界屈指の第2神位軍神。
 命が惜しければ,すぐにこの都から立ち去れ・・・!」

軍神マルス。
彼はそう名乗り,ビルの屋上から残りのデストロイ部隊を見下ろす。
相変わらず蒼いマントがなびくのみだが,その眼光は優しい目つきとは裏腹に鋭いものだった。


名前:軍神マルス
パワー:25
出身地:神界
必殺技:ドルフィンスラッシュ
データ:フィガロと階級を同じくする神界の軍神。ヴァルハラで何か大変な事が起これば直ぐさま兵を率いて出陣する勇敢な青年である。
ライバル:?

マルス
「・・・我が名はマルス,神界屈指の軍神。
 聖なる帝都を荒らす者は,生きて帰す訳には行かない・・・!」
ウェ:マルスはクウガとよく間違われるが,クウガが居ない時にしか現れないらしいゾ!

(219.169.212.198).. 2006年06月24日 15:56   No.155025
++ マイン (オリカ王子)…106回       
突如現れ、部隊のど真ん中に切り込んだ青年の出現に動揺するデストロイ部隊。
「な、なんだアイツ!速いぞ!」
「マルス?地上界にいるあのオッサンとは別人だな。だとすれば、伝説とまでされる強大な軍神だとしか考えられない。まさかアイツ、プロイツェン様の作戦に勘づいたか!?」
「まぁ、あれだけ派手にぶちかませば遠くにでもいない限り勘づかない方がおかしいけどな」
「しかし、どうする?あの眼差し、完全に『狩る者の目』だぞ・・・?」
「ええい、撃て!撃ちまくれ!奴を撃ち落とし、プロイツェン様に奴を捧げるのだ!!」
デストロイ部隊の猛砲撃が始まる。しかし、軍神マルスは怯む様子も見せず、ただ一機、また一機とデストロイヤーユニットを破壊していく。目にもとまらぬスピードで。
「なんて奴だ、化け物か!!」
「軍神が相手なんだぜ、こっちは不利だ!」
「とにかく、誰か一人でもプロイツェン様にこの事を報告しなければ・・・。総員ミラージュコロイド展開、早くここから離れるんだ!」
残存デストロイ部隊が一機残らずミラージュコロイドを展開し、一斉に撤退していく。かくして、一時的にではあるが帝都は静けさを取り戻した。

 その頃、デストロイ部隊がマルス一人に大苦戦していた光景をしっかり見ていた者がいた。
「なんという事だ・・・、まさかデストロイ15体の内10機を無傷で撃破するとは。流石は軍神、その剣技は侮れないな・・・」
プロイツェンの腹心であるウィンバーである。彼はビークルモードになるとすぐさま宮殿へと帰還し、プロイツェンに報告した。ただ、『時間が無いのかもしれません』とだけ・・・。

(58.88.137.37).. 2006年06月24日 21:08   No.155026
++ マイン (オリカ王子)…107回       
        第6部
 帝都にいたデストロイ部隊が敗北し沈黙したのと時を同じくして、トラルー達はスパルクルによるゲートを通り神界側の古代遺跡に来ていた。
「帝都と神界では町とかの構成が随分と違うと聞いたが、ここはあまり帝都側の遺跡とは変わりないのな」
「同じゲートで繋がっているから、とも考えられるけど、まぁそんな事は心に余裕ができてから考えるようにしよう」
「そうやな。ワイらがここに来たのはあれを手に入れる為なんやし」
遺跡の奥へと進むトラルー達。すると、壁に何かが刻まれた部屋に出た。それは紋章のように見える。その紋章みたいなものが合計2つ。それぞれが独特な形をしている。
「ありましたで。きっとこれですわ」
「今本で調べよう。えーと・・・あった。これらは光と闇の紋章だ。あとはそれぞれオウガとソルに渡して力を引き出してもらえばいい」
「でも、これどうやって持っていくの?」
「確かに、馬鹿でかいしな」
「その為に、わざわざウィンバーを騙して持ってきたこのタグを使うんだ」
「そう、タグと紋章は引かれ合う性質を持っている。すなわち壁に埋まっている紋章もタグがあれば引き出す事が可能なわけだ」
クサナギがそう言い、タグを紋章に向けて掲げると、壁の紋章とタグが同時にそれぞれ別な光を放ちながら二つの紋章タグへと変化した。
「これで、準備はできた。あとは、オウガとソルにこれを渡してしまえば残るやるべき事は一つ」
「ん?・・・どうやら、わざわざ帝都に戻る必要もなさそうだぞ」
「どうした?ウィンジャー。君の特殊センサーに何か引っかかったかい?」
「ああ、しかもこれはフィガロの特殊テレポートの反応だな。クサナギのセンサーじゃキャッチできないわけだ」
ウィンジャーの持つセンサーは特殊なもので、ワープやテレポートの反応などをキャッチできる。それが、フィガロがコウガ達を神界に連れていった事をキャッチしたのだ。
「んじゃ、フィガロが行く場所といえばただ一つだ。いざ、神界最高会議場へ!」
トラルー達は真っ直ぐに神界の会議場へと向かった。遺跡内部からであればワープも有効である。そしてワープして出てきた先は、なんと月の上空であった。

(58.88.137.37).. 2006年06月25日 05:46   No.155027
++ マイン (オリカ王子)…108回       
 月の地表に建物が見える。そこの警備には神族が当たっていることから、すぐに神界最高会議場だと分かった。とにかく地表に降り、警備達から許可をもらうと、会議場に入った。
「しかし、あの警備達も親切だよな。わざわざフィガロとコウガ達が話を進めてるなんて教えてくれるなんてさぁ」
「ま、有り難い話なんやしこの際どうでもいいやろ」
「僕らの目的は、この2つの紋章タグをオウガとソルに渡すのみ。あとは、自然と彼らの力と共鳴して憑依合体のパワーアップでもされるさ」
ひとまずフィガロ達がいる部屋に入り、紋章タグを目的どおりオウガとソルに渡す。その後、トラルー、テントム、ウィンジャーの3人は会議場から出て月面探索を始めることにした。

 その頃、プロイツェンは軍神マルスの出現にもあまり動じずにいつも通りの余裕を見せていた。その目の前には、腹心であるウィンバーと執事のシュライクがいる。
「ふっ、貴様が動き出す事を私が想定していないとでも思っているのかマルスよ。デストロイをもってしても苦戦を強いられる程の強さを誇る貴様は私にとっても邪魔でしかないな」
「しかしプロイツェン様、この状況はいかがいたしましょう」
「流石のマルスやフィガロといえど、この帝都全体が奴らの敵と化しているのには気づくまい。例の計画はどうなっている?」
「間もなく全システムが完成いたします」
「よし、メサイアに上がるぞ。ここの統率はシュライクに任せる。ウィンバーは私と共に来い」
「ハッ!」
プロイツェンとウィンバーが地下室に降りると、そこにはスペースブリッジがあった。そのスペースブリッジを通ると、まるでどこかの基地の中のような場所に出た。
「諸君!遂にこの移動要塞メサイアを使う時が来た!目的地は・・・」
「神界最高会議場なんてどうでしょう?」
口を挟んだのはウィンバーだ。
「ほう、何故そこがいいのか教えてもらおう」
「実は、通常のセンサーでは察知できない程の微弱さではありますが、特殊調査班がフィガロ殿のテレポートを察知したのです。その察知した場所が会議場の上空でしたので」
「フィガロめ、我々のサーチから逃れる為にフォビドゥンシールドを使ったようだな。しかし、あれは元々ヴァルハラの技術だ。それの対策を打ち出す事なぞ簡単である事を失念していたと見えるな。目的地、神界最高会議場!」
かくして、巨大移動要塞メサイアは真っ直ぐに会議場へと向かうのだった。ミラージュコロイドで姿も何も確認されないようにしながら・・・。

(58.88.137.37).. 2006年06月25日 06:23   No.155028
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…118回       
「この紋章さえあれば,後はヒエン様達の信じる心と共鳴させて,力を引き出すことが出来るのですね」
「うむ,しかしな・・・紋章はこれ以外にも後6つ残っている筈なのだ」
「なるほど,8つの意志の時と同じで,この世界に存在する8大元素の分だけ,象徴される紋章があるという訳か・・・」
「だとすれば残りは地・水・火・風の4大元素と,時と空の紋章のみ。
 使い手さえ解れば,こちらの勝利を確信しても良いかも知れないな・・・」
「・・・けれど,そうも行かないみたいね」
「・・・え?」

会議場の窓を見やり,すぐさまヴァルハラから何か巨大な物体が飛んでくるのをサナは感知していた。
フィガロも,感づいていたかのように語り出す。

「プロイツェン・・・要塞まで動かすとは,愚かな者よ・・・」
「・・・要塞? どういう事なんですか?」
「サナのように強い魔力を持たぬ者でもない限り感づくことの出来ぬ交星族特有のテクノロジーを使用して,移動要塞を築き上げたらしい。
 それも,こうなることを予想して奴らが準備していたようだがな」
「そんな! こんな所でやられちゃったら・・・ボク達確実に・・・」

そんな時,会議場に一人の青年が現れた。

「心配無用,私が護ります故・・・」
「ご苦労だった,マルスよ。
 デストロイ部隊の掃討を命じて正解であったな」
「・・・くぅ・・・?」

(219.169.212.198).. 2006年06月25日 18:34   No.155029
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…119回       
「クウガ・・・さん・・・??」

レンガもコウガもこれには驚く。
軍神マルスがこの議場に現れたのを見て,すっかりクウガと勘違いしてしまったからである。
・・・しかしマルス自身は気にも留めては居ないようだった。
寧ろ,自身の正体に気付いて貰えて嬉しいかのように笑みを浮かべる。

「マルス・・・お主もそうなりきるのも此処では必要ない。
 此処ではかつての仲間も居る,普通の口調で会話するがよい」
「はい,ではお言葉に甘えて・・・」

ヒエンが思わず問いかける。

「クウガ・・・一体これは・・・」
「・・・実はあのあと,レンガちゃんと合体して勇敢に戦ったのを見た上に,過去の戦績も知っていたようだし・・・それにアレックス君並の頭脳があると判断されて,第0神位アナスタシア様から直々に軍神マルスの名を頂いたんだ。
 こうやってかつて人間や地上4部族だったものが神族に昇華するのは異例な事なんだろうけれど・・・」
「そうか,それでくぅは今,フィガロ様と同位に当たる軍神になったって言う訳か・・・」
「ええ。 ですが神族に昇華出来たのは彼だけではありませんよ」
「そう・・・そろそろ着く筈なんだが」

ソルとオウガの言う通り,議場の扉が再び開く。
其処に立っていたのはかつて仲間だった・・・あの3人。

「ちゃっす,お久しぶりッスねぇ姉御w」
「ふん,転生されてしまったせいで,俺が貴様を越す事になろうとはな・・・」
「えへへ・・・w 兄様と一緒になっちゃったw」
「葱りん! トゥライ!」
「ソウガさん・・・!」
「あ奴らもアナスタシア様の御意志により,第2神位の神として君臨して居る。
 ソウガは紅蓮戦神オーディーン,つまりは今の死者の都の管理者。
 もう一人のソウガは蒼海護神セドナ。
 そしてトゥライは黒耀戦神ロキ。
 全て異世界の神話の神の名を冠して居るのだ・・・お主等の力として,充分役に立つであろう」
「うはぁ・・・w トップばっかし・・・」
「普段はこの議場付近の回廊で時を過ごしているが,稀にクウガとソウガだけ神羅万象界の海底・・・交星地域の外れに構えた宮殿で時を過ごす場合もある。
 だが,今回のように緊急事態ともなれば第2神位から順に集結し,悪を討ち取るという訳だ」
「それで・・・どうするんだ?」
「今回は交星族が相手だし,テクノロジーも相当なものになる。
 此方もそれ相応のテクノロジーは用意して置いたんだ,それを使って,何とか撃退しようと思って居るんだけれどね」
「あぁ・・・あれだよな,天界でも問題になったけど,結局使用認められた奴」
「そう,僕の指揮する天界空軍が最後の切り札としても使う,究極の魔化学兵器」
「・・・『フラウ・マナカノン』ですね。
 但し,あれを使えば本当に星一つ滅ぼしかねないかも知れません・・・」
「・・・どういう事だ?」
「それは我から説明しよう・・・」

フィガロが,重い口を開いて語り始める・・・。

(219.169.212.198).. 2006年06月25日 20:37   No.155030
++ 飛天王コウガ (オリカ王子)…120回       
「この魔化学兵器は世界樹から生成される魔力の源『マナ』を著しく消費する。
 天界空軍の機体如きではまだ其処まで酷いものではないのだが,この程度まで大きくなってしまってはそれこそ,星一つ犠牲にするやもしれん程のマナを消費する。
 そうなればお主等は魔力を失い,ただ翼を持つものにしかならぬのだ・・・」
「そんな・・・それでも使うというのか・・・」
「それでも一つだけ方法はある。
 ・・・世界樹の元に法術士を置き,法術を持ってマナの樹を癒せばいい。
 そうすればマナを失わずに済む。
 もう既にその対策は施してある,この魔科学砲を撃った後に指令を出し,マナの樹を癒せば世界を犠牲にせずに済むのだ・・・」
「それなら安心出来るな・・・」
「・・・フィガロ様,軍部から主砲発射準備完了の連絡が届きました」
「・・・うむ,ヒエンよ,お主の聞きたい事についてはこのプロイツェンの一件が終わってからにしよう。
 すぐに発射を敢行するよう指令を出せ,それと,法術の発動準備もだ」
「承知致しました」

そしてその数分後,近づいてくる要塞に向かって蒼い閃光が放たれた。
それと同時に何か丸い球体のようなものが破れ,内部の要塞が一瞬にして消えた。
しかしながら生命反応は残っているようで,要塞のみが消えたようである。
その数秒後に,神羅万象界の一角から白い光の柱が立った。

「・・・これで終わったな・・・」
「でもまだまだ,こんな程度でプロイツェンが死ぬとは思えん。
 早く紋章を集めなくては・・・」
「・・・ヒエンよ,その紋章を全て集め,龍の祭壇に捧げるのだ。
 そうすれば,お主の望むように無魔達の呪いも解けるであろう」
「!? 私が聞く前に見通しているとは・・・」
「そりゃ当たり前だよ;
 神族がそのぐらい見通せない方が有り得ないから・・・」
「・・・とにかく,紋章を集め祭壇に捧げた後には,再び此方へ戻り,プロイツェンに制裁を加えるかどうか協議致しましょう」
「うむ,マルス・・・いやクウガよ,3人の同志等と共にヒエン達を護るのだ。
 そしてトラルー達の作戦を成功に導くがよい。
 決してしくじるでないぞ・・・」
「はい,承知致しました。
 必ずやこの任務,遂行して見せましょう」

こうしてヒエンはフィガロ達の助けもあり,命の機器をまた一つくぐり抜けることが出来た。
その上,神族に転生し仲間になったクウガ・2人のソウガ・トゥライの4人がついている。
ヒエンの新たな旅が,此処から始まろうとしていた・・・。

(219.169.212.198).. 2006年06月25日 22:30   No.155031
++ マイン (オリカ王子)…109回       
        第7部
「ク、クククク・・・バカめが、いきなり本気で送り込むと思ったか」
「生産コストはシャレになりませんでしたが」
「ふっ、まだ奴らも気づいてはおるまい。例の計画、『スクランブル・フォートレス』はもはや完成したも同然」
「プロイツェン様、紅蓮龍騎共が月の地表に出てきましたよ」
「要塞を消したから安心しきって・・・ん?見慣れない奴らがいるな。さてはフィガロが送り込んだ刺客か」
「いかがいたしましょう?」
「かまわぬ、お前達は放っておけ。しかし、暗殺者は送り込まねばな。我が作戦を成功に導く為にも」
「暗殺者・・・ですか。では、彼などどうです」
ウィンバーに呼ばれて出てきたのは、まるで剣士のような出で立ちをした戦士だった。
「彼はスクリーム。隠密能力で姿を消し、よほどの者でもない限りは気づかれる事なく抹殺できるでしょう。そして、もう1人」
今度は忍者のような出で立ちの戦士が現れた。
「こちらはクスイト。忍者参謀という名は伊達ではありません」
「ほう、今回は2人送り込むのか。しかし、不意打ちにはトラルーらが最も適しているのだが」
「彼らは今こちらにはいませんからね。それに、月で行動するなら目的はあちこちにばらまかれた紋章の1つでしょう」
「しかし、あれはタグが無ければ意味がない」
「それなら心配ご無用です。先程トラルー殿にタグを託しておきました。今頃は紅蓮龍騎共に渡しているでしょう」
「よくやった、ウィンバー。さて、あとはしばしの余興を楽しむとしよう。紋章の周囲には神羅万象の世界の将軍クラスの強さを誇る魔物が大量にはびこっているし、紋章の力で一部が勝手に進化するかもしれないしな」
「しかし、プロイツェン様の計画には紋章タグが必要なのでしょう?」
「確かにそうだが、私の手を煩わせる事なく終わればそこまでの者達だ。紋章の番人共を倒せるくらいでなければ倒しがいもない」
「そういう事ですか。流石はプロイツェン様、常に高いレベルでの戦いを求めていらっしゃるのですね」
「そうでもなければ、帝都摂政は務まらんさ」

 プロイツェンが浮かべる怪しい笑み、これにはどのような意味があるのだろうか?そして、ヒエン達は無事紋章タグを手に入れられるのであろうか?戦いは、新たな展開を見せる・・・。

       ー第5章へ続くー

(58.88.137.37).. 2006年06月26日 05:47   No.155032


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