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■--Sea The Stars引退に思う
++ らすかる (殿堂馬)…349回          

こんばんは。
Yahoo!競馬サイトによると、説明不要の名馬、Sea The Starsが凱旋門賞を最後に引退すると英BBC放送電子版が報じたそうです。
既定路線ですが、やはり現実のものとなると寂しいというか、一種の空しさすら感じてしまいます。
私は海外競馬事情には疎いのですが、欧州の競馬はいまやサラブレッドビジネスのショーと化してしまったのでしょうか。

彼の種牡馬としての価値は1億ポンドにもなるとか。それに傷を付けないためには古馬になってからの活躍やBCなどの外国遠征という「冒険」は無用、ということなのでしょう。そういう例はもう何度も見せ付けられて来ましたが、ことSea The Starsに関しては、20年ぶりの英二冠馬ということもあり、世界中の競馬ファンが胸を躍らせていたはずです。

しかし競馬の原点には「冒険」があったはず。われわれファンにとっても競馬は知的「冒険」です。

一部馬主や生産者、厩舎による寡占が進んでいることが背景にあるのでしょうが、このままでは欧州競馬は衰退してしまうのではないか、という指摘も見聞きします。

牝馬ならば仕方ないかもしれませんが、せめて一線の牡馬勢には、グローブトロッターとは行かないまでも、古馬戦線や外国遠征への果敢な「冒険」を続けて欲しい、そう欧州競馬には願ってやみません。
.. 2009年10月14日 01:13   No.805001

++ エクレール (オープン)…39回       
過去10年…凱旋門賞だけを例にとっても
凱旋門賞優勝後に現役を続行した馬は
Sakhee、Hurricane Run、Bago、Dylan Thomasの4頭
その4頭のうち凱旋門賞後にGTを勝ったのはHurricane Runただ1頭
元々欧州での競馬は上流階級者のステータスみたいなもので
成績の良い馬を持っている事がステータスの一つとされており
負けの多い馬、というのは嫌われたといいます
大まかな話、例え3歳時にGTを10勝しようが
現役を続行し4歳に入ってからは1回も勝てなかった、という事になれば
それは恥ずべき事、という考えが欧州の馬主にはあったと言います

今ではそんな考えなど残ってはおらず
成績の良い馬=種牡馬として価値が高い馬
という式が成り立っている現状
仮に欧州で種牡馬として成功しなければ日本やアメリカに売ってしまえば良い
そんな状態です、実例としてダンシングブレーヴやジェネラスがあげられますが…

欧州ではサドラーズウェルズの血が爆発的に増加し
今ではサドラーズウェルズの血が入っていない馬を探すほうが難しいそうです
優秀な血統を早々と引退させ、血の繋がりを増やしていく…という考えは間違っているとは思えませんが
それでもファンの目からすれば一年でも一ヶ月でも
たとえ一目だけであろうと競馬場で走る姿を見たいというのが本音です
引退して成功しなければ他国への売却
世界各国をたらい回しにされて行方不明、なんて結構聞く話ですからね…

凱旋門賞を制したから世界を制覇したも同然
あとの重賞は他の馬で取り合ってくれ
欧州競馬の現状を見るとそんな言葉を言われているようで少々寂しく感じますね

.. 2009年10月14日 08:28   No.805002
++ シンザン (殿堂馬)…668回       
 シーザスターズ。ひょっとしたらBCも使うかもという期待をいだいていましたが、やはり引退でしたね。小回りのサンタアニタではリスクが多すぎます。あのダンシングブレーヴが4着に破れた。ということで。
 根幹レースを総なめしては、もう目標とするレースはありません。(キネーン=談)

 3歳で引退というのは、賞金の安い競走より種牡馬ビジネスで還元しようとする昔からの欧州の規定路線です。とくにアガカーンの馬。
 3歳までで競走能力を見定め、さっさとリスクの多いい競走からひきあげる。ファンより馬主の為の競馬。というのが欧州。
 
 延長しても1年。アメリカも同様。日本も普通4歳まででしょう。(シンザン、ディープインパクト)ミスターシービー、ナリタブライアンは、4歳後半が不本意に終わったので、5歳前半まで延長。シンボリルドルフも、海外の野望があって1年延ばした。結果1走だけ。

 話は変わりますが、日本の競馬の半分はダートなのに、ダートに実績ある馬を種牡馬にしないというのはまったく不可識。

.. 2009年10月14日 16:19   No.805003
++ 第12代ダービー伯E.S.Stanley こと イギリス貴族 (殿堂馬)…745回       
>>エクレールさん
Dancing Braveが日本に来たのは、マリー病を患っていたのを嫌われたため…というのをどこかで見たことがあります。
種牡馬としても問題ない成績ですし、おそらくこれが多分に影響しているのでは。

>>らすかるさん
引退についての内容、かぶっちゃいましたね。
別スレたててわかりやすくしておけばよかった(汗)

.. 2009年10月14日 23:08   No.805004
++ b_hunter (1600万下)…29回       
賞金の安い欧州で1億ポンドのシンジケートが成立するってどういうことなんでしょうか。

種付け権を持っている人はどうやってモトを取っているのでしょうか。

初心者な疑問ですみません。

.. 2009年10月15日 00:36   No.805005
++ らすかる (殿堂馬)…350回       
こんばんは。

>第12代ダービー伯E.S.Stanleyことイギリス貴族さん
私も気づきませんで、大変失礼致しました。
ただ、Sea The Starsには、Nijinskyのような魅力を感じていましたので、やりきれなくてスレ起こししたのが実情です。

ついでといってはなんですが、ダンシングブレーヴは欧州でホワイトマズルやコマンダーインチーフを出していますので、やはり一流ですね。それが親仔揃って日本に輸入されてしまいました。何だかビジネスライクですね。まあ、コマンダーが日本に来なければ、ラスカルスズカはいなかったわけで、その点複雑な心境です。

>b_hunterさん
「1億ポンド」というのはあくまで「種牡馬としての価値」ということで、即シンジケートの総額というわけではないようです。

.. 2009年10月15日 00:49   No.805006
++ 第12代ダービー伯E.S.Stanley こと イギリス貴族 (殿堂馬)…746回       
>>らすかるさん
Bloodhorseにてこんな記事を見つけました。
英訳はめんどうなので省略しますが、本スレの趣旨とあわせてもなかなか興味深いものだと思われます。

こちら

.. 2009年10月15日 01:14   No.805007
++ らすかる (殿堂馬)…351回       
>第12代ダービー伯E.S.Stanleyことイギリス貴族さん
Bloodhorseの記事、ありがとうございます。
ちょっと読むのに時間が必要ですので、感想等は後ほどと致しますね。

.. 2009年10月15日 03:19   No.805008
++ エクレール (オープン)…40回       
>第12代ダービー伯E.S.Stanley こと イギリス貴族
確かにダンシングブレーヴはマリー病を発症していて種牡馬として嫌われていたという記述がありました
マリー病の遺伝を嫌ったと言われますが…マリー病って遺伝するんですかね
欧州ではホワイトマズルやコマンダーインチーフ
日本ではテイエムオーシャンやキングヘイローなどの活躍馬を輩出しておりますが
それらの馬は元気ですしね…たまたまなのかな?

まぁ、ダンシングブレーヴが種牡馬として活躍できずに売られた。
という書き方をしたのは…ホワイトマズルやコマンダーインチーフについてのエピソード
彼らはダービーホースになるなど大活躍をしましたが
活躍した頃には既にダンシングブレーヴは日本に売却されており
売るんじゃなかった…と、オーナーを落胆させたと言われています
それで後になって必死にダンシングブレーヴを買い戻そうとしたエピソードがあるらしいです
まぁ、結局買い戻せなかったわけですが

サンデーサイレンスにも似たようなエピソードがありましたね
彼の場合はその激しすぎる気性を嫌われ
同世代のイージーゴアに期待がかけられた訳ですが
サンデーは知っての通り日本で大ブレイク
対するイージーゴアは産駒がパッとしない上に早逝
慌ててサンデーを買い戻そうとしたけれど
既に日本ではサンデー産駒が大暴れ
結局買い戻せなかった、というエピソードでした

まぁ、サンデーのエピソードはこのスレッドには関係ないですけれど
欧州や米国の種牡馬に関するシビアなまでの考え方には正直『?』と思わざるを得ません
確かに種牡馬として成功しなければ繋用してるだけでお金かかりますし
それなら価値の残ってるうちに売却してしまおう、というのも判りはするのですが…
まぁ、日本の種牡馬も活躍しなければ行方不明になるか
競馬二流国に売却かのどちらかですがね…

.. 2009年10月15日 07:26   No.805009
++ 年度代表馬 (殿堂馬)…317回       
>第12代ダービー伯E.S.Stanley こと イギリス貴族さん

いい記事でした(必死に和訳しましたw)。

本当に興味深い記事で、海外の競馬に対する考え方が日本とはまるで違う事を再認識した次第です。(まぁ当然国柄が違うわけです)

このような記事を日本であまりお目にかかれないのが少々残念です。




.. 2009年10月15日 07:39   No.805010
++ しょう (殿堂馬)…425回       
>エクレールさん
イージーゴアは失敗って世間的に見られてますが、あれだけの良血ですからね。4世代で136頭しかいないのにMy FlagやWill's Wayを出しているように、種牡馬として供用年数を重ねれば、SSまではいかなくても、相当数のステークスウィナーは出せたんじゃないかと思い生ます。

>シンザンさん
ダートの主流体系が未だに芝の中央の2軍って考え方が抜けていない所為かと思います。体系自体は中央GTをのぞけば遜色ないところまで着てるんですけどね。実際日本で走ったダート馬の種牡馬はSS活躍以前は成功例すらないので、あったとしてもダート転向前でも芝に実績があるかのどちらか。今でも基本傾向は変わっていません。

というかシンザンさんが常々言っている考え方(統一GTに中央と等価の価値は無い)がある限り、永久に日本のダート馬に種牡馬としての道はないと思います。

>らすかるさん
ダンシングブレーヴは日本でモガミ以降大量輸入してリイフォーをのぞいて全て失敗した中でリファール系の切り札として輸入された経緯があります。まぁマリー病が嫌われていたという条件が一番後押ししたのもありますが。

ダンシンブブレーヴ系は日本独自の系統になっていて、モガミは気性的に子孫は失敗しましたが、コマンダーインチーフ・ホワイトマズル・キングヘイローは日本で成功しています。父系より母系の方で成功しているので、父系は伸びないでしょうが母系で長く生き残ると思います。

シーザスターズは凱旋門賞連覇やキングジョージ、ドバイなどに古馬で挑戦してほしかった器だけに残念です。20年ぶりの英二冠馬に傷をつけたくないと言うのもわかりますが、既に無敗ではなかったので挑戦を狙ってほしかったところです。

.. 2009年10月15日 12:39   No.805011
++ tia (殿堂馬)…683回       
対戦してくれる相手がいたか(残っているか)どうかを考えるとこの引退は仕方ないかと思います。あとは遠征するしかないところまできたので引退の選択は時間の問題かなと・・・。欧州の一流馬のジレンマでしょうか

それにしてもGreen Desertの血の繁栄というのも興味あります。ここまで成功するとはなぁと思ったのはGone West同様ですが(汗)

.. 2009年10月15日 22:15   No.805012
++ らすかる (殿堂馬)…352回       
こんばんは。
>しょうさん
リイフォーは日本でもタレンティドガールやニッポーテイオーを出しましたが、トロメオというそれなりの馬が海外で出て、入れ替わるように再輸出されました。トロメオもGI馬こそ出ませんでしたがダイワテキサスのような長く活躍する産駒に恵まれましたね。

Lyphard系はこういう感じで当たりはずれが大きいというか、あまりコンスタントにいい馬が出ない、という印象があります。モガミも競走成績は平凡でしたので、シンボリの馬でなければ種牡馬になれたかどうか。

かくもサラブレッドビジネスというものは非常に危険な「先物取引」であり、いみじくもtiaさんが言及された、Green Desertの産駒(私の持っている血統解説書には「ダンチヒ(原文ママ)産駒の中でもっとも極端な短距離型」とあります)がクラシックディスタンスでこれ程活躍するというのは、異例中の異例でしょう。いかに母がUrban Seaといえども。

こう突き詰めて考えると、Sea the Starsの早期引退は、ビジネスとしては正しいのかもしれません。古馬になってから、あるいは遠征先で文字通り「馬脚を現わす」よりは。逆に、極端な例ではサンエイサンキューのように、当座の資金繰りのためにパンクするまで酷使する、というビジネスもあるわけです。
そこに第三者のファンの介在する余地はないのでしょう。たとえビジネスでなくても、テンポイントのように逆にファンの存在が馬を壊してしまうことさえあります。日本の例を持ち出すのは不適切かも知れませんが…。

難しいですね。

.. 2009年10月16日 01:31   No.805013
++ らすかる (殿堂馬)…353回       
こんばんは。
>しょうさん
いつも誠実なレス、ありがとうございます。しょうさんに限らずここの常連さんは、競馬について真剣に考え、まじめに議論してくださるのでありがたいですね。正直、今回の私の問題提起にここまで反響があるとは思いませんでした。浅学非才の私ですが、これからもどうぞよろしくお願い致します。

 >日本とは違って一般のファンもあまり好まし く無いと捉えてる可能性もありますね。
なるほど、ファンの意識も日本とは違うのかもしれませんね。日本でも、スティルインラブの3冠後の成績を見て、「メジロラモーヌのように3歳(4歳)で引退していれば…」という感想を持った人は多いはずですし。ある意味、「たら、れば」の世界を夢見ることをロマンとして捉えるというのもあり、なのかと。

でも、やはり寂しいですね。

Danzig系はデインヒルを除いては日本では期待はずれでしたが(アグネスワールドの国内、海外の競走成績を見れば歴然)、欧米ではここまで繁栄しているということに彼我の差を感じざるを得ません。

シアトルダンサーのお話ですが、あのセリ値には本当にびっくりしました。と同時に「ばかばかしい」とも思ったものです。
「セリの高馬は走らない」というのは世界共通のようで、日本でもワッカオーやトーセンダンス、キングカメハメハとトゥザヴィクトリーの間の牝馬などは全くだめでしたからね。トゥヴィクの仔は6億円もしましたが未出走に終わりました。
まあこれも、私の言う「冒険」のひとつなのかも知れませんが。

.. 2009年10月16日 23:14   No.805015


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