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政府は「多種多様な教育を行っている」ことをもって「幼保無償化」 の対象外としたが、朝鮮幼稚部をはじめとする外国人学校幼児教育施設 は、多種多様なバックグラウンドをもつマイノリティの子どもたちに とって、自己のルーツや出身国や民族、言語や文化にふれながら自己の 出自を肯定的に受け止め、アイデンティティを確立していくとても大切 な学びの場であると感じている。
◎ なぜ、「多種多様な教育」が問題視されるのか。多種多様な教育を 行う外国人学校幼児教育施設を「幼保無償化」の適用対象外とすること は、マイノリティの子どもたちが教育を受ける権利を否定することで あり、人権保障の観点からも、決して看過することはできない。
◎ そもそも、今回の「幼保無償化」が適用される施設は、認可施設で 45,000、認可外施設で10,000ほどの合計55,000以上。それに対し、適用 対象外となる外国人学校幼児教育施設は88施設ほどで、わずか0.16%に すぎない。 「全ての子どもが健やかに成長する」ために支援すると「幼保無償 化」の基本理念に掲げていながら、ほんのひと握りの外国人学校幼児教 育施設を除外することは差別的であると言わざるを得ない。
◎ 日本に居住し、日本社会の一員として生きる外国人学校の子ども たちを差別することなく、平等に扱ってほしい。マイノリティの子ども たちを尊重し、否定しないでほしい。 そんな当たり前のことがこの日本では叶わないことは、「高校無償 化」からの朝鮮高校の露骨なまでの排除、そしてその後の裁判闘争でも 経験していることだが、今回の「幼保無償化」からの外国人学校幼児 教育施設の除外が、外国人の子どもたちは幼少期から仲間はずれにして も良いなどというとんでもないメッセージとして日本社会に伝わってし まわないよう、保護者として国や地方自治体に対し、強く声をあげてい く所存である。
.. 2019年09月18日 09:05 No.1747010
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