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保健所の職員(医師なども含めて)を | 急ぎ増員しなければならない | 2020年〜新型コロナとの闘いの記録 | 読み切り連載(17)<7> (了) └──── (かごしま反原発連合 共同代表)
《各論6−保健所の職員を急ぎ増員しなければならない》 (読売オンライン3/21より−読売新聞社提言)
・コロナ対応では、保健所の業務逼迫がたびたび問題になった。 保健所は、1990年代半ばから、行政改革などで統廃合が進んだ。 厚生労働省によると、2020年4月時点の全国の保健所は469か所で、 25年間で4割以上減った。医師や保健師などの常勤職員も、2002年度 には3万人超だったが、2018年度は約27800人にとどまる。この減員が、 コロナ禍での人手不足に拍車をかけた。
・見直すチャンスはあった。2009年に流行した新型インフルエンザの 教訓として、厚労省の有識者会議は、「保健所など感染症対策を専門に 担う組織や人員体制の大幅な強化、人材の育成が必要」と提言していた が、生かされなかった。
・政府は2021年度から2年間で、保健所で感染症対応業務にあたる 保健師約1800人を1,5倍の約2700人に増員する計画だが、医師などの 専門職も含めて人員を増強し、保健所の体制を強化すべきだ。
・増員にも限界がある。そこで感染拡大時には、業務にメリハリを つけることが大切だ。専門職は、感染経路を割り出す積極的疫学調査や クラスター(感染集団)対策などの業務に集中できるようにすべきだ。
・その代わり、症状がある人からの電話相談や自宅療養者の健康相談、 患者データの入力などは外部委託をしたり、自治体の応援職員に任せ たりする体制を整える必要がある。 有事に備え、退職者も含めて保健所に勤務した経験のある人たちを 応援職員としてリストアップしておくなどの準備も必要だ。 応援に駆け付ける保健師や他部署の職員には、ふだんから感染症に ついての講習や、業務の演習など手厚い研修を行うことも検討すべき だろう。
.. 2021年04月29日 07:45 No.2182008
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