Q どの程度の噴火を想定しているの。 A 溶岩や火山灰の噴出量が規模の目安だ。検討会は総噴出量1億立方メートル(東京ドーム約80杯分)以上を大規模噴火と位置付けた。江戸に数センチの灰が降り積もった富士山(山梨、静岡両県)の宝永噴火(1707年)など、過去1100年間に10火山の18例が記録されている。 三宅島(東京都)、有珠山(北海道)で2000年に起きた噴火など、噴出量が1億立方メートル未満でも、被害が長期、広範に及ぶ場合は、大規模火山災害として同様に対応するよう求めている。 Q なぜ今、噴火に注目するの。 A 東日本大震災をきっかけに列島の火山活動が活発になる恐れがあるからだ。 東北の太平洋沿岸に巨大津波を引き起した貞観地震(869年)の前後100年ほどは火山活動が多発、十和田(青森、秋田両県)では915年に噴出量65億立方メートの大噴火が起きた。宝永噴火の49日前には南海トラフを震源域とする宝永地震(M8・6)が発生している。 Q どんな被害が起きるの。 A 大規模な火砕流が予想される。積雪が多い地域は雪解け水を含んだ泥流も発生する。(後略) (6月5日=3・11後を生きる=より抜粋)