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日本でも最近、法律に反する様々な政治的決定がなされており | 法治国家としての存在を疑いたくなる └──── (ドイツ在住)
もう読まれた方もいらっしゃるかもしれませんが、つい最近出たドイツのDerSpiegel誌の歴史特集4/2015は「DieBombe」と題し、原子爆弾の歴史とそれに関する様々な意見をまとめてあります。その最後の記事で面白いと思うのがありました。 「合法、非合法、どっちでも構わない(Legal,Illegal,Scheissegal)」と題する記事です。 日本で昨日(8月11日)、川内で原発の再稼働が実現してしまいました。ドイツのニュースでも1日に何回か、その報道がされました。興味のあるドイツ人のなかには「あんなに地震が多い日本なのに…」と頭を傾げる人が多いですが、「安倍政権を理解できる。経済的に日本は原発を必要としているし、隣が中国や北朝鮮だから、原発は抑止力として必要だ」、という意見もあります。 で、国際的に見て、抑止力としての原子兵器保有は冷戦時代から国連で認められてきているわけですが、それが果たして「合法か?」と訴訟を起こした人の話がSpielgel雑誌の最後に載っていたのです。 Buechel(今日でも10−20個の原子爆弾を保管できる倉庫がある都市)に住む一薬局の女性が起こした訴訟に関する報告です。 平和主義者である彼女は原子力武器使用を国際法に則れば、戦争の手段としては非合法であると訴えたのですが、もちろん、法廷で勝つことはなかった。 日本でも、最近、法律に反する様々な政治的決定がなされており、法治国家としての存在を疑いたくなりますが、国連でも、法より国家権力が強くなって来ているようです。 ヒトラーが昔、「Machtgeht vorRecht」(法より権力を優先)と言ったと書かれてますが、現在、多くの国で、政治権力が法律より優先されている状況をみて、国民として批判していかなくてはならない、と思いました。
.. 2015年08月19日 11:01 No.947009
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