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■--シュルターマン容子
++ 恥ずかしい、日本人として (幼稚園生)…1回          

   ドイツで集めた寄付で福島の子供たちを沖縄に招待
 └──── (ドルトムント独日協会
  福島支援プロジェクト)

◯ ドルトムント独日協会は震災直後からドイツで集めた寄付で福島の子供たちを沖縄に招待している。現在8回目の保養キャンプが進行中。合計830人の福島の子供たちが汚染を忘れて大自然の中で思い切り汗をかいてストレスを発散。
   ◯ 福島第一原発事故のとてつもなく高くついた代償も「旧態依然とした日本社会が変われば」と、かすかな望みを持っていた。
 ドイツが福島第一原発事故後脱原発宣言をしたのは周知の事実。それは国民の意思の反映。まさに国民が原爆・原発の怖さを知っているのだ。その背景には広島・長崎原爆投下と29年前のチェルノブイリ原発事故以来、反核、脱原発を連綿と訴える市民団体とその支持者がある。
 日本でさえ風化しつつある福島第一原発事故、そしてその最大の被害者が子供たちであることを彼らは忘れていない。4年経った現在でも当協会の募金活動に、彼らは手持ち弁当で駆けつけてくれる。
◯ フリージャーナリスト、イアン・エッシュ氏のドキュメンタリー映画“A2-B-C”が契約期間2年を残して“配給会社都合により”日本で上映中止になったという情報が飛び込んできた。この映画で、エッシュ氏は福島の母親と子供たちをインタビュー。そこでは彼らの苦悩が如実に語られている。(自己)検閲?日本人として恥ずかしい。避難民をなるべく早く汚染されている古里に返そうとする日本が恥ずかしい。

 たんぽぽ舎のニュースをいつも拝読しております。困難にもめげず脱原発運動などを続けている市民団体、個人の方々に敬服し心から声援を送ります。
.. 2015年03月30日 12:32   No.891001

++ 小出裕章 (小学校中学年)…19回       
福島第一原発事故から被害者と加害者が学んだ教訓 (上)
 |  日本国政府は原子力緊急事態宣言 いまだに解除されていない
 └──── 講師:(バイバイ原発3.7きょうと集会での講演より)

「みなさん。こんにちは、あいにくの雨模様の空ですが、たくさんの方が参加していただいてありがとうございます。
◯既に4年になってしまいました。3月11日に地震と津波に襲われて、福島第一原発が、次々と爆発して溶け落ちていくということが起こり,私自身はいつか起きると警告してきた人間ですが、その私にしても、本当に起きているということが信じられませんでした。毎日毎日悪夢を見ているのではないかと思いながら目を覚まして、だが、やはり事実として事故が起きている、その事実に打ちのめされながら、毎日を戦争のように、今日まで過ごしてきました。が、残念ながら何の収束もしないまま、今日に至っています。
 2011年3月11日に事故が起きた時に、日本国政府は、原子力緊急事態宣言というのを出しました。その緊急事態宣言は、いまだに解除されていないのです。事故がずっといまだに続いているということは、勿論、事実が示しているわけですし、日本国政府自身が、そのことを認めているということになっています。
 先ほど鈴木さん(京都への避難者)が報告して下さったように、福島の現地を中心にしてたくさんの方々が、いまだに苦しんでいるというそういう状態です。たくさんの被害者、何十万人、あるいは、汚染地帯で何百万人の人たちが、不安の中で暮らすという状態になっています。

◯いったいこの事故を惹き起した加害者は誰なのでしょうか?
 日本では原子力平和利用というような、私から見ると、とんでもないウソの宣伝のもとに原子力が進められてきました。それを進めてきたのは、まずは日本の政府、日本の国家です。その周りに電力会社、原子力産業、中小零細のたくさんの企業、そしてそこで働く労働組合までが、加担するようになりました。勿論、学者も、ほとんどが原子力に加担をして、原子力とはいいものだという旗を振り続けました。今日この場にも、一部マスコミの人もいてくださるけれど、マスコミすらが、原子力の夢をばらまいて、全部が一体となって原子力を今日まで進めてきた、来てしまったのです。
 かって日本は悲惨な戦争をしました。国が戦争をして、勿論マスコミも加担して、日本国民みんながその戦争に加担しながら、悲惨な被害というものを、自分たちだけでなく、アジアにも振りまいたということがありました。
 日本で進められてきた原子力というものは、私は、まさに戦争と同じような構造だったと思います。大変巨大な組織、言ってみれば政府を中心にした権力機構というものがあって、どんな反対をしてもどうにもならないと、いう中で、原子力が進められてきてしまった。挙句の果てに事故は起きたのです。私は、その巨大な機構を、皆さんは、原子力村という言葉で呼ぶようになっていると思いますが、私は原子力マフィアと呼びたいと思うようになってきました。
 まさに犯罪者集団、巨大な犯罪を犯している集団が、日本の国家を中心にして、日本という国を牛耳っている、そういう状態になってしまった。


.. 2015年03月30日 12:38   No.891002
++ 小出裕章 (小学校高学年)…20回       
◯この会場の中にも、自営業の方がいらっしゃると思いますが、そういう自営業の方が、何か、自分の職場から、毒物を環境に流すというようなことをすれば、すぐに警察が踏み込んできて、その人を処罰します。誰か一人でも周辺の人が死んだというようなことになれば、マスコミを含めて大騒ぎになるはずなんです。
 しかし、福島第一原子力発電所の事故の場合には、既に、原発関連死といわれている人が、おそらく、2000人を超えている。たくさんの人の命が奪われるということがあっても、誰一人として責任をとらないということが起きてしまっている。
 私は加害者に必ず責任をとらせたいと、思います。東京電力の会長、社長以下、原子力を進めてきた人たちは、刑務所に入れなければいけないし、これまでに、58基の原子力発電所を認可してきた自由民主党と、その政党、その政党の歴代の責任者、原子力発電所の安全にお墨付きを与えた内閣総理大臣は、みんな自民党だったわけで、そういう連中はみんな刑務所に入れなければいけない。
残念ながらそれができない。というのが、今の時です。

◯しかし、事故から4年たっても、本当に残念なことに、事故は全く収束していないのです。2011年12月に、まだ民主党という政党が政権をとっていたときに、野田さんの言う首相が事故収束宣言なるものを出した。いい加減にしてくれと私は思いました。
 終息宣言を出すならば、緊急事態宣言を撤回しなければいけないはずなのですが、緊急事態宣言は生きたまま、事故の収束の宣言を出すというでたらめな事を、民主党という政権がやった。民主党は政権が崩壊してしまって、今、また、自民党が返り咲いているわけですが、ますますまた原子力を進めるという考えられないようなことになってしまっています。
 その陰では、今この時も、おそらく7000人というような労働者が、福島第一原子力発電所の敷地の中で、放射能を相手に闘っています。その労働者たちは、東京電力の社員たちではありません。ほとんどが下請け、孫請け、そのまた下請け、というように、8次、9次、10次というような下請け関係で、雇用されている、本当に貧しくって、底辺であえいでいる労働者たちです。勿論、非正規雇用労働者たちです。
 彼らがいつも被曝をしながら、事故に向き合ってくれているわけですけれども、みなさんも、ご存知のように福島第一原子力発電所では、毎日のように放射能汚染水が海に向かって流れ出ていくというようなことになってしまっています。毎日毎日350トン、400トンというような、汚染水がどんどんどんどん増えてきて、一部は地下に流れて行って、現在も、福島第一原子力発電所の敷地は、放射能の沼のような状態になってしまっている。それを防ぐことができないというところに、追い詰められている。

.. 2015年03月30日 12:43   No.891003
++ 小出裕章 (小学校高学年)…21回       
福島第一原発事故から被害者と加害者が学んだ教訓 (下)
 |  福島の事故は50年たっても収束しない
| 教訓は:2度と原子力発電所などは、動かしてはいけないと
 └──── 講師:(バイバイ原発3.7きょうと集会での講演より)
 
○何とかしなければいけないと言って、労働者たちが闘っている。被曝をしながらです。でも、被曝というのは、日本の法律の中では、限度が決められているのです。
 1年間に、皆さんは、1ミリシーベルトの被曝しかしてはいけないと決められているわけですが、被曝労働者も、1年間に20ミリシーベルト以上の被曝をしてはいけないと定められているのです。もしその被曝の限度を超えてしまえばどうなるか、と言えば、東京電力の社員であれば何にも困りません。被曝現場から離れて別の部署で働けばいいからです。しかし今、福島第一原子力発電所の現場で働いている労働者たちは、被曝の限度に達してしまえば、即解雇なのです。もう働けなくなる。生活が奪われてしまうということを抱えながら、働いているという、そういう人たちです。
 そういう労働者を雇う雇用主の方も、労働者がなくなっては困るので、被曝の限度をごまかせ、余り被曝をしないように申告しろというわけですし、労働者の方すらが、自分の被曝の限度に達すると自分が首を切られてしまう、生活ができなくなるということで、自分の方から自分の被曝量をごまかしていくというそういう悲惨な事になっている。
○そしてこういう事態が、何年も、何十年も、続いていくしかない、そんな事故が今進行しています。わたしも含めて、今日、この会場にいらっしゃってる方々、失礼ながら、どっちにしても死ぬんです。私にしても、10年生きられるか、20年生きられるかと思っていますけれど、福島の事故は50年たっても収束しないです。この会場の人間がみんな死んでしまっても、たぶん事故は収束しないと、そういう事故、人類が初めて遭遇した巨大な事故が今進行して、本当に社会的に弱い人たちが、次々と被ばくをしていくということになってしまっています。
 周辺も大変です。鈴木さんのように逃げてきた方もいる、あるいは猛烈に汚染をしてしまったところ、面積にして言うと約1000平方キロメートル、琵琶湖が1・5個も入ってしまうというようなところが、到底人が住めないということで、10万人を超える人たちが、故郷を追われて流浪化しているのです。避難という言葉で言われています。でも一体それ、どういうことなんでしょうか?

.. 2015年03月30日 14:02   No.891004
++ 小出裕章 (小学校高学年)…22回       
○補償金もらっているからいいだろうと、たぶん政府の方は言うだろう。しかし、人間が生きる、生活するということは、物を食べるということだけではないのです。ちゃんと仕事があって、誇りをもってその仕事をこなしながら、地域の人たちとつながって、子供たちは学校に行って、仲間とつながって、みんなそうやって生きてきたはずなのですけれども、その生活が根こそぎ破壊されてしまう。ということが、1000平方キロメートルというような地域で起きて、10万人を超えるような人たちが、いまだに家に帰れない。たった一人の人がそうなったって、大変なことだと、私は思いますけれども、10万人を超えるような人たちが、そうなってしまった。
 日本はかっての戦争で、負けました。でも、国家が戦争で負けても、国破れて山河あり、といって、大地があればみんな生きられた。です。どんなにつらくても、きちっと生きることができた。今は、その大地自身が壊れてしまうということになりました。戦争が起きたって、こんなひどいことは起きない。というようなことが起きている。しかし、日本の政府は、それを忘れさせてしまおうという策謀に出ているわけですし、原子力マフィアの一端を担いできたマスコミも、次々と福島原発事故のことを報道しなくなる。わすれさせてしまおうという動きが着々と進行してきているのです。でも、今日、この会場に、雨の中をこれだけたくさんの方が来て下さったことを、私は大変うれしく思います。どんなに、国の方で忘れさせてしまおうということをやっても、福島の事を忘れないと思って下さる方がやはりこの国にはちゃんと居て、それぞれの方がこうやって集まってきてくれる事を、大変ありがたく思います。ありがとうございました。
○福島の事故から、私たちは何を教訓とすべきなのでしょうか?私の教訓は単純です。原子力発電所で事故が起きてしまえば、今聞いていただいたようにとてつもない被害が出てしまって、回復すらができない、そういうものだ。そしてそういう被害というものは、社会的に困った人たちに、集中的に加えられていくということを教訓にしなければいけないし、2度と原子力発電所などは、動かしてはいけないと、私は学ばなければいけないと、思いました。おそらく、この会場の皆さんもそう思って下さっていると思います。

.. 2015年03月30日 14:16   No.891005
++ 相沢一正 (小学校低学年)…5回       
要警戒・小規模老朽原発の廃炉決定は原発再稼働・新増設の露払い
 |  この時点での廃炉決定が脱原発の一歩前進などと惑わされてはいけない
 └──── (茨城県東海村村議)

◯ 九州電力川内原発1号の再稼働は7月、との日程が示される一方、3月17日と18日にあい次いで5基の原発の廃炉が決まった。関西電力美浜1号、2号、日本原電敦賀1号、九州電力玄海1号、中国電力島根1号である。いずれも運転開始以来40年前後を経た老朽原発であり、30から50万kw台の小規模原発である。原発再稼働への勢いが増す中での、この廃炉決定をどう見たらよいだろうか。
◯ 昨年4月閣議決定したエネルギー基本計画は、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけたが、それは原発を電源として活用するという路線に他ならない。この基本計画を破るのが脱原発を目指す運動の課題ではあるが、そのような枠組みの中での廃炉であることをまず見ておかなければならない。
◯ 関電は廃炉決定と踵を接して、運転開始以来40年、39年、38年という同じ老朽原発である高浜1号、2号、美浜3号の20年延長を決めて、再稼働に向けての審査申請を原子力規制委員会に行った。この3基の合計出力は247.8万kwであり、廃炉の5基の合計出力221.6万kwより大きいのである。
 また、原発の新増設や建て替えはないと3.11後の政府は宣言しているが、その時点で着工済みだった中国電力島根3号、Jパワー大間原発、東京電力東通1号は例外だとされており、このうち大間はすでに原子力規制委員会に審査申請をしている。仮にこれらが日本の原発に加わるとなると合計385.6万kwの出力となり、すでに廃炉が決まっている福島第一原発の1号から5号までの合計出力359.6kwを上回るのである。
◯ さらに、経産省の長期エネルギー需給見通し小委員会がこの夏までに、2030年時点での電源別構成を示すというが、原発依存度の割合如何によっては新増設ないし建て替えの現実化という事態も想定される。3.11以前に原子炉設置許可の申請が出されていた計画としては、中国電力上関原発の新設、日本原電の敦賀3号、4号の増設、九州電力川内3号の増設がある。それらが現実化するかどうかは脱原発運動の展開と深くかかわるとはいえ、水面下でのこうした動きに警戒が必要である。
◯ なお、廃炉決定が企業会計上不良資産にならないように、原子炉、格納容器、使用済み燃料プールからタービン、発電機に至るまでの設備を資産とみなし、減価償却費を分割して電気料金に上乗せできるようにするという廃炉会計を設けることにより、国は電力会社の経理を支援している。電力会社はそれに乗りながら、廃炉を進め新たな原発新増設を画策しているといえよう。
 この時点での廃炉決定が脱原発の一歩前進などと、惑わされてはいけないのである。


.. 2015年03月31日 08:02   No.891006
++ 山崎久隆 (社長)…511回       
県紙「福島民報」社説が政府の原発政策を批判
 |  川内原発にも高浜原発にも現在、免震棟は存在しない
 |  福島第一原発規模の災害になれば、発電所員は命がない
 └──── (たんぽぽ舎)

 ◯ 福島民報は3月28日の社説「【原子力政策】この道でいいのか」で、政府の原発推進政策を批判した。「国などの姿勢はまるで原発事故などなかったようだ。
 新たな「安全神話」による「思考停止」が続く。」と。国と共に再稼働に前のめりになっている自治体への批判も込めている。
 原子力ムラが「ムラの利益を守るために」原発推進へと猛進するのは、反省などには縁の無い連中だから、まだ分からなくはないが、それに待ったを掛けて押しとどめるべき「立地自治体」までもが、同じトーンで推進している。現状に見向きもしない態度に苛立つのは当たり前だ。これは一体何たることだろう。福島県紙が批判するのは当然である。
 ◯ 例えば、川内原発にも高浜原発にも現在、免震棟は存在しない。これについて「県原子力対策監を務める角山茂章会津大教育研究特別顧問は、日本原子力学会の会議で大熊町のオフサイトセンターが原発事故で機能しなかった事例を挙げ「免震重要棟がなかったら東日本は崩壊していたのではないか」と緊急時の脆弱さを批判した。」と、批判する。
  今度、福島第一原発規模の災害になれば、発電所員は命がない。つまり原子炉を冷やす作業をする人が残らない。誰も助けにも行けない。一体どうやって住民を守るというのか。今度は西日本が壊滅する危機を迎える。
 そもそも、何処にも存在しない「世界最高水準の安全基準」などとウソ、デタラメを根拠に推進しようとしている安倍政権に対し、危機感を持たない方がどうかしているだろう。
  さすがに田中俊一委員長も「事故の教訓を忘れ原発を強硬に推進する勢力があると示唆し「そういう論に決してくじけてはいけない。事故の教訓に学ばないなら原子力はやめた方がいい」と言わざるを得ないほどの前のめりぶりなのだ。
 現実に事故の教訓など、今の、この国には存在しない。ドイツにはあるけれど。
  教訓があるというのならば、少なくても泉田裕彦新潟県知事が言うように、事故原因の究明が終わるまで再稼働などという段階には進めないはずだ。


.. 2015年03月31日 08:08   No.891007
++ 木村雅英 (大学生)…85回       
原子力規制委員会は原子力マフィアの為に「独走」する3条委員会
 |  工事計画の非公開認可、使用前検査開始、有識者意見の軽視、
 |  汚染水の海洋垂れ流し推進、メディアに知らせないで地元説明
 |  原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その43
 └──── (再稼働阻止全国ネットワーク)

 前回に書いたように、原子力規制委員会は3月18日(水)に川内原子力発電所第1号機の工事計画認可を決定した。「黒枠白抜き」マスキング(※)だらけの資料公開で基準地震動620ガルを本当に達成できたかどうか第3者には全く判断できない状態で。今後は規制庁の専決処理ゆえ委員会には報告のみと今後一層非公開と宣した。
 原子力規制委員会は、独立3条委員会であることを悪用して、更に原子力マフィアの為の「独走」を速めた。
〇川内1号機の使用前検査開始
 3月30日に川内1号機の使用前検査を開始する。2号機と共用部分の工事認可もまだで、検査内容は不透明のままで、何としても年後内に開始の実績を作りたかったようだ。
〇有識者会合を軽視して規制委・規制庁が独自判断
 大飯、敦賀、東通破砕帯の調査について、規制委は「最終的には規制委員会で判断」すると田中委員長が言った。有識者は「国の方に知見がないから有識者に依頼をして調査をしてきたはずなのに、規制委員会が結論をひっくり返すような立て付けにするというのは非常に残念である。使命感があったからこそ重い負担にも耐えられたのに、一体何のためにこれまでやってきたのだ、もう規制委員会に協力するのはごめんだ」という声が何人かからあがっている。
〇東電福島第一原発放射能汚染水の海洋垂れ流しを放任・推進
 2013年には安倍嘘発言コントロール・ブロックを支援容認しておいて、早く(2014年春)から海洋への垂れ流しを推奨する田中委員長。
 最近は、放射能汚染水問題について漁業者に説明する意志があるか?トリチウム水を海に流す合意形成の仕方がどうか?と問われると、「それは私の立場でやるべき仕事ではないので、廃止措置を薦める責任は東京電力にあるわけだから、東京電力がそういう覚悟を持ってやる以外は方法がない」と逃げる。
 IAEAの指導を受けて海洋モニタリングしているが、外洋に影響が出ていないと隠す方法を教わったのであろう。
 総量規制について問われても田中委員長は「総量規制は、多分、現段階では無理だし、そういうことをする必要もない」と否定した。
〇高浜審査の地元への説明はメディアにも秘密
 27日の規制庁ブリーフィングでテレ朝が尋ねて次のことが明らかになった。
・26日に京都府に説明をした
・27日に関西広域連合に説明している
・30日に小浜市環境安全対策協議会に説明に行く
・高浜町のビデオ配信に対する質問・回答は高浜町・規制委HPにこそっとアップ
 これらのことを記者会見で事前に発表せず、尋ねられて初めて答えた。
 原子力規制委員会の隠して「独走」する姿勢を如実に現している。

(※)マスキング(masking):覆い隠すこと。包み込むこと。


.. 2015年04月01日 07:54   No.891008
++ 冨塚元夫 (高校生)…61回       
放射能ゴミを燃やして良いのか?
 |  巨額の費用をかけて建設される仮設焼却炉
 |  「4.12国の放射能ゴミの処理を問う緊急シンポジウム」のご案内
 └──── (「スペースたんぽぽ」講座運営委員)

放射能ゴミを燃やして良いのか?
この根本的な問題が議論されることのないまま、巨額の費用をかけて建設される仮設焼却炉。
 さらに1兆円以上かけて建設される中間貯蔵施設、10万ベクレル/kg以下の焼却灰を処分する富岡町の最終処分場。
 国は猛スピードでこれらを整備し、放射能ゴミを片付け、原発事故を封印し、再稼働につなげたいと考えています。
 原発事故がまた起きたとしても、除染して、そのゴミを汚染地帯に埋めてしまえばよい?再稼働を目論む人たちはそのように安易に考えているのではないでしょうか。
 放射能ゴミの処理のあり方は、今後の原子力政策を左右する重要な問題であり、目の前からなくなればよい、あるいは地元だけの問題などではないはずです。
 またどこかに埋めたとしても何十年間も安全に保管・管理し続けられる保証もなく、結局は子孫にその代償を払わせることになります。
 原発事故の責任すら問われないまま国の暴走を許してよいのでしょうか。

《4.12国の放射能ゴミの処理を問う緊急シンポジウム》
 STOP焼却・埋め立て−国は地元住民の声を聞け!
日時:4月12日(日)13時〜16時30分
場所:文化の館ときわ(福島県船引町常葉町常葉町裏1 旧田村市役所隣)
アクセス;連絡会HPのチラシをご覧ください
主催;放射性廃棄物を考えるシンポジウム実行委員会
問い合わせ:080-6010-3750((担当 和田) stopshokyakuf@yahoo.co.jp
放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会 こちら
参加費;500円



.. 2015年04月01日 08:08   No.891009
++ 山崎久隆 (社長)…512回       
.「断層」を巡る2つの新聞論調 産経新聞の主張と毎日新聞の社説
 |  住民の命が大事(第一)か、会社の経営が大事(第一)か
 └──── (たんぽぽ舎)
 
○「活断層か否か」
 敦賀原発の直下を通る断層の評価について、新聞論調は分かれている。そのうち、典型的な産経新聞と毎日新聞を比較してみる。
 産経新聞「主張」 『原発の断層評価 首相が調整すべき事態だ』と毎日新聞社説『原発活断層評価 疑わしきは「クロ」貫け』である。
 
 まず、それぞれの要旨を紹介する。
====================================
○産経新聞 (3月27日)
 原子力規制委員会が敦賀原発の下にある断層を「活断層」とした有識者会議の報告書を受理したのは公正ではない。首相は調整を図るべき事態である。
 敦賀原発の破砕帯に関しては、活断層ではないとする日本原電などの主張がある。しかし、論拠を示そうとしたにもかかわらず、規制委に説明を妨げられたばかりか、一連の経過を不公正として、今回の評価書に対し63箇所の誤りがあるとする質問状を提出しているが、無視された。活断層説を疑う意見が専門家にも存在するのに、評価書案に反映されなかった。
 敦賀原発を巡る審査を見ても規制委には改善の余地が大きい。規制委設置法の付則では、設置から3年となる今年9月までに組織の見直し措置を加えると定めている点を想起すべきだ。
 規制委が独立性の高い三条委員会だとしても国の行政機関の1つに過ぎない。行政権は内閣に所属している。最高責任者である首相が、健全な規制委の方向性を示すときだ。規制委をコントロールせよ。

.. 2015年04月02日 08:05   No.891010
++ 山崎久隆 (社長)…513回       
○毎日新聞 (3月29日)
 新規制基準において、原子炉など重要施設は活断層上に作ることは出来ない。
 有識者調査団による現地調査で、破砕帯を活断層と認定したのは2013年5月。日本原電は追加調査を実施して再評価を求めていた。
 しかし、研究者の一部に活断層に懐疑的な意見があったとしても、有識者調査団が2度にわたって「活断層であると認定」した判断は大変重い。日本原電は報告書に関する事前協議などを求めていたが「明白に信義則、適正手続きに反し、無効」だとする。原発の安全性を確保するには規制委としても「疑わしきはクロ」と判断してこれを貫くのは当然である。
====================================
○産経新聞の暴論に毎日新聞が反論したような時系列になっている。まともな新聞社ならば、そういう反論を書くのは当たり前だろう。新聞同士の論争は、もっと盛んに行われるべきで、日本はその例が少ない。特に政府寄りの新聞が朝日などを「反日」などと罵倒しているのに対し、まともな反論が少なすぎる。 ○「敦賀2号機の廃炉は会社の存亡に直結する。」(毎日新聞の中見出し) 日本原電が規制委員会の活断層判定に抵抗を続ける理由は、ここに尽きる。 敦賀原発1号機は運転から既に45年を過ぎており廃炉とせざるを得ず、東海第二原発は津波災害を経て再稼働を目指すが、地元の反対は強いうえ、こちらも運転から36年を経ており、再稼働申請中に40年を超えることは十分考えられる。再稼働には再度20年などの延長申請と共に老朽化対策で1000億円などと、巨額の資金を投じなければならない。ただでさえ経営破たん状態の原電にできる相談ではない。現状で一番再稼働に近かったのが敦賀原発2号機(運転開始28年目)だから、これほどまでに猛反発している。
 それに対して産経新聞が「応援団」を買って出て、意味の分からない「首相の調整」つまりは官邸の横やりを要求した。このヒントはおそらく3.11直後に菅直人首相(当時)が浜岡原発に対して「法的根拠なしで」首相の「要請」に基づき運転が止められたことがあったと思われる。いわば「意趣返し」だ。
 言うまでもないが、それは「本末転倒」だ。当時は浜岡原発の危険性を回避するため運転を止めさせる法的手段がなかったため、可能な対応として中部電力への「要請」という方法を取った。何とか安全側へと考えた末の対応だった。

.. 2015年04月02日 08:16   No.891011
++ 山崎久隆 (社長)…514回       
○現状よりも「危険な側」にするために公権力(ただし首相に規制委の結論を変えることなどできない)を悪用しようというのとはまるで違う。もしそんなことをしたら、安倍晋三首相自ら「世界最高水準の安全基準」と言い続けたことが根底から覆る。自らその基準を変更できてしまうのであれば「世界最高水準」とは「安倍首相の胸先三寸」と同義語になるからだ。
 もともと断層の評価とは、建物や金属材料の強度を測るのとは全く異なる次元の科学である。後者は工学的安全評価だが、前者は「立地基準」に属する。基準はあくまで基準だ。計算や実験で求められる強度や耐性の評価とは違う。目安に過ぎない。
 ある断層について、それが地震その他の理由により生じた断層か、地震を起こす断層かを明確に断定できるケースはそう多くはない。言い換えるならば、地震を起こす断層ではないと断定できるケースは少ない。多くは灰色。その場合、灰色を「黒と見なすか白と見なすか」の違いなのだ。
○黒と見なす方が安全側であることは論を待たない。では、「白と見なして良い」とする根拠とは何だろうか。
 日本原電の主張が合理性を持つには「安全よりも大事な何か」がなくてはならない。それは毎日新聞が詳しく書いたとおり会社の存続に他ならないであろう。
 市民の安全のためだとしても、作ってから28年しか経っていない原発を廃炉にすることは忍びない。それが日本原電の主張である。しかし住民の安全は会社の存立よりも重いという判断は当たり前ではないか。産経新聞の社説は、それに反論する側の立場が透けて見える。
○「人の命よりも国体が大事」が、70年前に「住民の命よりも会社が大事」になって高度経済成長期の日本社会に根付いていった。それが水俣病を生み出し公害を日本中に広めた。反省したのもつかの間、その後の経済成長期には全く同じようなロジックで、成長戦略が作られた。それがいま、原発の放射能により福島や東北、関東の人々を苦しめ続ける結果を生んだ。
 毎日新聞は、苦しめられる人々の側の視点。産経新聞は苦しめる側の視点である。3.11以後の日本では、前者の視点から見る人がようやく過半数を超えているが、日々、後者の視点からの総反撃にあっている。再稼働など最たるものだ。
 辺野古も集団的自衛権もTPPも、根は全部繋がっている。


.. 2015年04月02日 08:29   No.891012


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