返信


■--東電福島第一原発
++ 山崎久隆 (社長)…507回          

東電福島第一原発専用港=防潮堤下部構造も実際には「海水を透過
 |  する構造」で作られたため海水が通過する構造
 |  海水を阻止するダム堤のような構造ではない 東電元課長の証拠論文
 └──── (たんぽぽ舎)

○ たんぽぽ舎から3月3日付【TMM:No2422】に掲載した「東電 底なしの汚染水漏えい(上)」に対して、ある読者の方から、記述に誤りがあるとのご指摘がありました。実際、当該文中、重要な誤り箇所がありましたので、ここで訂正と補足をいたします。
 問題の箇所
 「まず、問題の 汚染水 は排水路を経由して外洋に流出した。この排水路を 専用港に付け替える工事をしていれば、少なくても外洋放出ではなく専用港内の汚染問題になったはずだった。認識していたはずなのに、それをしてこなかった。」
 ここで汚染水問題の対策について話が終わってしまったことが第一に誤りです。
本来はこの後があるべきです。
 「ところが、この「専用港」には重大な問題がある」として、続きを指摘すべきでした。
○ 専用港は、衛星写真で見ると、専用港の出入口以外は「閉じて」いるように見えますが、実際はそうではありません。
 安倍首相の「アンダーコントロール」発言は、専用港が少なくても密封された「水槽」状態でなければ、そもそも成り立ちようもないのですが、港湾の入口どころか、外洋と仕切られている「はず」の防潮堤下部構造も、実際には「海水を透過する構造」で作られたため、海水が通過する構造になっているのです。
 具体的な構造は、既に建設段階で作成された論文に載っています。建設段階の工事経過を論文として発表した佐伯正治東京電力福島原子力建設所土木課長の「福島原子力発電所土木工事の概要2(土木技術22巻10号)」の記述がそれに当たります。論文は下記URLにて公表されています。
  論文では、防潮堤の構造がバラ石を敷き詰めた上にブロックを積み上げ、その上に更にバラ石を並べ、最後にコンクリート材で覆うというものです。海面下の部分はバラ石か巴型ブロックと呼ばれるブロックの組み合わせで成り立っており、海水を阻止するダム堤のような構造ではありません。海水中に出た放射性物質は海流と共に外洋に出るだけでなく、防潮堤を通過しても外洋に出て行きます。
 5、6号機の前にある防潮堤に至っては、津波によりコンクリートブロックが流されてしまい、堤の一部が切れていました。そこにテトラポットを積み上げることで凌いでいるのですが、テトラポットには止水能力など無いことはいうまでもありません。
○ さらに、以下の「おしどりまこさんのブログ」に記述されているとおり、東電は5,6号機の取水口から海水を取り入れ、排水口から外洋に海水を放出しています。この流れにより外洋から海水が入り込みさらに外洋に海水が流出していきますので、湾内の水は循環しているわけです。数日で全量が入れ替わることになりますから、ますます「専用港でブロック」などしていないわけです。
  ○ 従って、少なくても「専用港で雨水中の放射性物質を管理することが出来る」ためには、専用港そのものを鋼材とコンクリートで固めて、外洋と完全に遮断しなければなりません。それができないうちは、専用港に雨水排水溝を付け替えてみても、大した違いは無いのです。

.. 2015年03月10日 08:26   No.883001

++ 田中一郎 (小学校低学年)…5回       
.(報告)原子力規制 火山影響評価ガイドの問題から考える(その2)
 |  火山噴火の予測見込みが甘い モニタリングによる噴火予測はできない
 |  (小山真人さん:静岡大学防災総合センター教授・副センター長)
 └──── (ちょぼちょぼ市民連合)
  (その1)は3月7日発信の【TMM:No2427】に掲載

 今回は最初に小山氏伝授の火山学の基礎知識について若干ご説明します。
 まず、火山噴火の予知には観測機器による直前予知と噴火履歴による災害予測とがあり、後者は噴火前の事前対策やハザードマップ作りにつながります。小山氏は後者がご専門とのことでした。
次に、火山爆発指数(VEI)という数値があり、これは噴火時のマグマの噴出量によってランク付けされるそうです。具体的には下記です。
 ランク「VEI8」1000キロ立方メートル以上 観測値なし
 ランク「VEI7」 100キロ立方メートル以上 観測値なし
  ランク「VEI6」 10キロ立方メートル以上 観測値若干あり
  ランク「VEI5」 1キロ立方メートル以上 観測値若干あり
・・・・・・・以下省略
 ちなみに原子力「寄生」委員会が定める火山リスク・チェック基準の「160km圏内」は阿蘇山噴火に伴う火砕流を根拠にしているとのこと(私は範囲が狭いように思います)。また、原子力「寄生」委員会が川内原発に想定している火山噴火は「VEI6」レベルのもので、それを超える「VEI7」や「VEI8」の噴火は想定していませんが、その科学的根拠は全くありません。単なる楽観論です。
 他方、鹿児島市の地域防災計画では、「VEI5」までの噴火しか想定していなくて,その理由は、それ以上大きな火山噴火があると、鹿児島市が壊滅するからであるとしているのです(地域住民の避難誘導をする本部が壊滅することに加え、避難先である鹿児島市なども壊滅する)。信じがたしです。アジア太平洋戦争時の大日本帝国軍大本営・参謀本部・各師団司令部と同じ思考パターンであり、滅びゆく者のやることです(都合の悪いことは起きないことにしておく:『失敗の研究』より)。
 さて、いよいよ本論の「ここがおかしい「火山影響評価ガイド」」ですが、さしあたり今回は次の3点を指摘しておきます。
 第1に、巨大噴火の発生可能性についての恣意的基準が目につくという点です。
 小山氏は具体的に、1.火山学、火山防災の現状とのかい離と、2.設計対応不可能な火山事象の可能性についての数値基準がない(基準地震動や活断層には数値基準がある)ことを挙げていました。
 活断層評価では、過去12〜13万年前以降に動いていないことが確認できない断層を「活断層」とした(不明の場合は40万年前までさかのぼる)のですが、それと同じ基準で見れば過去12〜13万年前以降に川内原発敷地地域を火砕流が襲ったのは少なくとも2回あるので、敷地の適格性は「×××」となります。
 また国際原子力機関(IAEA)の原発・核燃料施設立地基準では火山リスクのある場所は立地不適格(グリーンピースのレポート参照:(その3)で紹介)とされています。
 第2に、火山噴火の予測見込みが甘いということです。火山ごとの多様性が大きく不確実性が大で、モニタリングによる噴火予測などはできないというのが火山学の科学的結論だそうです。
 そして第3に、原発をいつまで運用するのかの期間が明らかにされていないことがおかしいという点です(稼働期間のことではなく、いつまで使用済みを含む核燃料を置いて火山リスクにさらすのか)。

.. 2015年03月10日 09:04   No.883002
++ 千葉和夫 (小学校低学年)…9回       
高浜原発批判・6つの問題点を指摘
 |  パブリックコメントに対して「原子力規制庁」から科学的・技術的意見
 |  に書き直して再度提出を求められた。それで再提出した文章(下)
 └──── (たんぽぽ舎ボランティア)
       (上)は3月6日発信の【TMM:No2426】に掲載

4.複数の原発の同時被災
イチエフ事故では4機の同時被災でその対策に苦慮しました。高浜の審査では複数の原発の同時被災への対応策がほとんどありません。4年前実際起きたことは確実に今回の審査に反映すべきです。
5. コアキャッチャーがない
欧州の原発では設置されているコアキャッチャーがなく、世界最高水準とはいえません。真に「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全」を言うならば時間がかかってもこのような安全対策をすべきと思います。
6.航空機テロの防御
 欧州の原発では原子炉を厚さ2.6mのコンクリートで覆っています。当然、これに準じた対策を取るべきです。
7.プルサーマル運転の危険性が考慮されない
関電は高浜原発の再稼働時にプルサーマル運転(MOX燃料を用いた運転)を実施するつもりでいるが、審査書案では、プルサーマル運転の危険性について十分考慮されていません。
a.MOX燃料はウラン燃料とは異なり、燃料が溶融する温度が低く溶融しやすい、制御棒の効きが悪い、臨界に達しやすいなどの危険性があり、安全余裕が削られます。このことは、政府も関電も認めています。
b.MOX燃料の場合、長寿命核種の影響で、重大事故で放出される放射能はウラン燃料よりも多くなり、被害が拡大します。
c.新規制基準では、重大事故対策が新たに加わっていますが、審査書案では、MOX燃料を用いた場合の解析がなく、ウラン燃料を用いる通常の運転と同じ扱いとなっています。プルサーマル運転の危険性について十分考慮されていません。
d.MOX燃料を用いた後に生じる使用済MOX燃料は、再処理ができず、冷却に非常に長い時間(数百年)がかかります。搬出のめどはなく、地元に長期間留め置かれることになります。従って、プルサーマル運転を認めるべきではありません。
8.地震動想定は約4倍にすべき<P16〜18>
  断層モデルについて、日本の地震の特性を考慮すれば関電が設定した基準地震動よりも約4倍の規模のものを想定すべきです。
a.震源を特定して策定する地震動について、関電は、強震動予測手法(レシピ)を用いた評価を行い、基準地震動を設定しています。しかしレシピは、世界的な地震の平均像を求める手法であり、そこで用いられている経験式(入倉・三宅式)では日本の地震の特性が考慮されていません。
b.日本の地震の特性に基づく経験式(武村式)を用いた場合、レシピの4倍程度の地震規模になります。
 620 ガルは過小評価<P20>震源を特定せずに策定する地震動については、既往最大の1700ガルにすべきです。
c.震源を特定せずに策定する地震動について、2000年鳥取県西部地震および2004年北海道留萌支庁南部地震を参照して620ガルとしています。これは、中越沖地震で基準値を大きく超えた柏崎刈羽原発の1699ガルに比べるとあまりに小さい値です。基準地震動の最大加速度は少なくとも既往最大の1700ガルにすべきです。(御参考:2008年の岩手・宮城内陸地震では活断層がないと言われていた、岩手県一関市厳美町祭畤で4022ガルを記録しています)
9.再度審査をやり直してください。

.. 2015年03月10日 09:09   No.883003
++ 田中一郎 (小学校低学年)…6回       
.(報告)原子力規制 火山影響評価ガイドの問題から考える(その3)
 |  モニタリングによる予測は困難
 |  巨大地震と連動した場合にはマグマだまりの膨張いかんにかかわらず
 |  一気に大噴火の可能性も
 |  (小山真人さん:静岡大学防災総合センター教授・副センター長)
 └──── (ちょぼちょぼ市民連合)
        (その2)は3月9日発信の【TMM:No2429】に掲載

 最終回の今回は、本論の「ここがおかしい「火山影響評価ガイド」と川内原発火山リスク評価」です。以下、箇条書きにしながら簡単にご説明します。

1.不適切な噴火発生間隔の予測(もっと精度のいい過去データがある)
 誤差表示なし、噴出量が同じ量でそろっているのは不自然、阿蘇山や鬼界カルデラを根拠なく想定から外している、隣接する3つのカルデラの連続性について無検討、などがおかしな点として指摘されました。
2.噴火ステージ想定に問題あり(噴火に至るまでの火山の変化プロセスの想定)
3.巨大噴火「未遂」事案の問題(予兆が必ずしも噴火に至るとは限らないので、そういうことを前提にして廃炉や核燃料撤去ができるのか疑問である=きっと何もしない)
4.降灰の厚さの過小評価(川内原発は15cmを予測=過去の桜島噴火でVEI6レベルの中でも規模の小さいものを選んで想定している。VEI7以上は根拠なく無視。0.1cm積もれば飛行場は閉鎖、5cm積もれば車はスリップして動かない、外部電源はどこまで耐えられるのか(耐えられない)、降灰のリスクは原発にとっては甚大である。過小評価は絶対に許されない=グリーンピースのレポートも同様の指摘)
5.火山性火砕流・土石流の危険性
6.地域防災計画との連携が欠如(鹿児島県の地域防災計画ではVEI5までの噴火しか想定していない他)
7.モニタリングによる予測は困難(噴火前にはマグマだまりが膨れる=5倍になったら警戒警報にする、などというのは特殊な1例にすぎず、その場合でも、VEI6だと2〜3か月前に予知できるにすぎない。遅すぎて手の打ちようなし。VEI7は過去のデータがないのでよくわからない。
 原子力「寄生」委員会はギリシャのサントリーニ火山のたった一つの事例を強引に一般化しただけのお粗末なものだ。更に、巨大地震と連動した場合には、マグマだまりの膨張いかんにかかわらず一気に大噴火の可能性もないとは言えない)
8.噴火で被災した原発の被害想定の欠如(都合の悪いことは生じない=想定しない=考えない,ということにする(大日本帝国軍隊+原子力ムラの常とう手段)。


.. 2015年03月11日 10:12   No.883004
++ 渡辺秀之 (中学生)…49回       
東電の情報隠しは許せない!放射能汚染水止めろ!
 |  柏崎刈羽原発再稼働するな!
 |  3/4第18回東電解体!東電本店合同抗議の報告
 └──── (たんぽぽ舎ボランティア)

○冷たい風が吹く中、3月4日(水)、午後5時半から6時半まで、再稼働阻止全国ネットワーク主催の「川内原発再稼働やめろ!」九州電力東京支社抗議行動(JR有楽町駅:有楽町電気ビル前)が行われた。参加者は、約110人。
○引き続き、午後7時から、東京電力本店前で「東電の情報隠しは許せない!放射能汚染水止めろ!柏崎刈羽原発再稼働するな!」のコールが鳴り響いた。呼びかけは、「経産省前テントひろば」と「たんぽぽ舎」であり、119の賛同団体と共に、第18回東電本店合同抗議行動が行われた。参加者は約130人。
○ 抗議ののぼり旗10数本が林立する中、オープニングコールの後、再稼働阻止全国ネットの木村さんから「3/2九電本店抗議福岡総行動」における九州電力の不誠実な対応等の報告、テントひろば応援団の山田さんから「テント裁判の不当判決」の報告と対応について発言があった。
続いて、日本音楽協議会、及びジョニー・Hさんによる「音楽での抗議」が行われた。
更に、金曜抗議行動でおなじみの春橋さんから、東電福島第一原発の放射能汚染水の排水溝放出に係る情報隠し、原子力規制委員会の無責任体質等の情勢報告がなされた。
その後、放射線被ばくを学習する会、福島疎開裁判、たんぽぽ舎等から、アピール、関連イベント告知があった。
 最後に、ドンパン節(柏崎刈羽バージョン)を全員で歌って、抗議行動を締めくくり、午後8時に終了。
 また、カンパが35,100円寄せられました。ご支援、ありがとうございます。
終了後、9名の有志による懇親交流会が、近隣の居酒屋でなごやかに開催された。

☆次回の東電本店合同抗議は、2015年4月1日(水) :午後7時〜8時
 場所:東京電力本店前(東京都千代田区内幸町)
    JR・地下鉄新橋駅徒歩5分、地下鉄三田線内幸町駅徒歩3分
東電本店前に、ぜひ多くの参加をお願いします。引き続き賛同団体を募集中!


.. 2015年03月11日 10:31   No.883005
++ 清水 寛 (小学校中学年)…10回       
2/28小児科医・山本英彦医師による講演
 |  「原発事故から4年甲状腺がん異常多発!いま放射能から
 |  子供たちを守る」の紹介
 └──── (たんぽぽ舎ボランティア)

 2月28日(土)18時半から、横浜市開港記念会館で「原発事故から4年、甲状腺がん異常多発!いま、放射能から子供たちを守る」講演会が行われた。主催は放射能健康診断100万人署名かながわ実行委員会。
 講演後、会場からの多数の質問が寄せられたが、丁寧に答えられていた。
山本英彦医師は大阪赤十字病院の小児科医で、「低線量・内部被曝の危険性」(耕文社2011年)を共同執筆されており、日常診療のかたわら、医療被曝の軽減を目指す一方、劣化ウラン弾や原発問題に取り組まれている。
 講演内容は、まず「福島における甲状腺がん多発は放射線障害による」ことを明らかにされた。2015年2月12日発表の先行検査甲状腺がんの結果について、自然がん発生率、甲状腺がん全国報告と比較して通常あり得ない高い確率(50倍以上)であることから説明された。
 また、実際の放射線量に応じて市町村の群わけをして、それぞれの群の平均放射線量と甲状腺がんの頻度が比例していること、すなわち、放射線量が高いと甲状腺がんの頻度も高くなっている関係から説明された。
 次に「福島の放射能汚染はチェルノブイリに匹敵する」ことを明らかにされた。WHOの評価やIAEA計算式から求めた甲状腺被ばく等価線量の推計値からチェルノブイリの100mSvを超えていることを明らかにされ、福島の線量は30mSv以下であるというデータは全く信用できなく、チェルノブイリの線量に匹敵すると述べられた。
 また、福島事故と甲状腺がん以外の健康被害との関係についてもグラフなどを用いて説明された。


.. 2015年03月11日 10:37   No.883006
++ 山田純一 (小学校中学年)…10回       
東京電力に柏崎刈羽原発の再稼働をする資格があるのか
 |  東電に「技術的能力」が無いことは福島事故処理過程で明白である
 └──── (たんぽぽ舎会員・再稼働阻止全国ネットワーク)
            
1.「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」(原子炉等規制法)の第43条の3の6には、発電用原子炉を設置できる資格の基準(許可の基準)が規定されている。
 その第1項には「その者に発電用原子炉を設置するために必要な技術的能力及び経理的基礎がある事。」
 第3項には「その者に重大事故の発生及び拡大の防止に必要な処置を実施するために必要な技術的能力その他の発電用原子炉の運転を適格に追行するに足りる技術的能力がある事。」とあります。
2.以上の条項を見ると、東京電力に、原発を稼働させる資格がないことは、法的に明記されている。
 すでに東電は、原子力損害賠償・廃炉支援機構から過去36回にわたり4兆6000億以上の支援を受け、被災者損害補償は10兆円どころか、20兆円でも足りず、廃炉費用は通常の廃炉でも30年は必要なのだから、今後何十年もかかるであろう。廃炉に携わる労働者の安全を確保しながら費用を考えれば10兆円でも足りないであろう。
 日本の国税収入はせいぜい50兆円である。なんと巨大な金額であろうか。
それもすべて国民の税金である。東電の破産をさせずに、福島事故処理はあり得ない。
 更に東電に「技術的能力」が無いことは福島事故処理過程で明白である。
 「経理的基礎」「技術的能力」のない電気事業者東電に、柏崎刈羽原発を再稼働する資格はない。
3.しかし規制庁は43条の3の6(許可の基準)審査等全くしていない。
そして東電は柏崎刈羽6,7号機の設置変更(1)、6号機工事計画、7号機工事計画審査を、2013年9月27日に同時提出している。
 法律違反の工事計画認可前工事は2013年6月より進行している(工事計画認可の工事工程表による。)。
 この点については法43条3の9に「当該工事に着手する前に、その工事の計画について原子力規制委員会の認可を受けなければならない。」として、工事計画認可前工事は認めていない。
 ところが原子力規制庁は平成25年6月19日「新規制基準に係る主な経過規定について」をだし、認可前工事を容認している。つまり建前の法律は国会を通過させ、「規則、附則」事項として、法律の骨抜きをしているのだ。
 ちなみに2014年12月15日には「設計変更」として1号機、6,7号機申請もしている。この時の「特定重大事故等対処施設」の工事期間として「2015.8〜2018.7」として申請されている。
原子力規制庁等、全く信用できない。「原子力官民共同体」を告発しよう。


.. 2015年03月12日 08:06   No.883007
++ 山崎久隆 (社長)…508回       
4年目の3・11を迎えて
 |  沈黙を強いられる被害者
 |  過ぎ去った4年の間にこの国には進歩はなかった
 |  原発再稼働ありえない 3・11に心に深く刻んでおく
 |  次の事故を準備するだけだから
 └──── (たんぽぽ舎)

○ 3・11から4年経った。あっという間に過ぎ去った4年の間に、この国には進歩はなかった。
 原発を推進してきたドイツのメルケル首相が震災後一転して2022年までの原発全廃を決めた後も、まだ再稼働などと反省も教訓も得られないまま。ますます未来が見通せない。
 地震と津波の被害にあった人々は、苦しみながらも先に光を見いだす人も大勢いるが、原発震災により故郷を奪われた人々には一筋の光も見いだせない。帰る道も新天地への道も閉ざされたままだ。思いきって「転出」したらどうなるか。それまでの補償は打ち切られ、生きる術、つまり生業がない限り事実上暮らしていけない。特に農漁業者にとっては、土地と生産手段が全てだから、その回復が出来なければ新天地さえも見つけることは出来ない。
○ 地震と津波だけならば、まだ打つ手もあるだろう。しかしその上に降り注いだ放射能は、特に高い汚染地域の人々にとってはどうしようもない毒物でしかない。
 地震と津波は「語り継ぐもの」が目前にある。しかし放射能では「語り継ぐもの」さえ見えない。健康被害は「無い」ことにされてしまい、被災者の心に澱のように溜まる不安という名の「汚染」には、何の解決の道も示されない。特に子どもを持つ親にとっては、二重の苦しみが、日々の暮らしに負われる中で時折牙を剥く。ニュースで「甲状腺がん」などの健康被害の話題が出るたびに。
 被害者はいま、沈黙を強いられている。不安を声に出せば「気のせいだ」といわれ、自主避難者には「補償の打ち切り」がちらつかされ、さらに緊急避難区域の解除が行われれば「日常に戻った」と言われる。スーパーも病院も、働く人も住民もいないため再開できないのに、日常に戻ったことにされて補償を打ち切られる。そこで声を上げることも出来ない。
○ 「原発事故の風化を感じる」人が6割近くに達すると福島民報が報道しているが、県や国やメディアまでもが風化を促進させているのだから当然の結果だ。復興に向けて前向きに生きろと、ポジティブシンキング圧力とも言わざるを得ない状況が生まれている。いや、その前に必要なことがあるだろう。いったい誰の責任でこのような事態になったのか、責任を負うべき者たちが最も優遇されているこの国の実態は、被害者にとっていたたまれない現実を作り出している。

○ 再稼働ありえない 3・11に心に深く刻んでおく 次の事故を準備するだけだから

・再稼働あり得ない。3・11の教訓は何だったのか。国は既に福島を「終わったこと」にしている。再稼働の準備を進める電力会社から提出される「規制基準適合性審査」の申請書には、福島以後の「対策」が書かれている。しかし実態は何の対策もできていない。


.. 2015年03月16日 08:03   No.883008
++ 山崎久隆 (社長)…509回       
・再稼働あり得ない。世界最高水準の安全対策などと全くのウソを振りまく政府に、規制委員長も「安全審査と申し上げない」と言いながら再稼働へのお墨付きを与える。一体何が本当のことなのか、報道も真っ二つに割れている。

・再稼働あり得ない。最も賢明な選択は原発からの撤退しかない。原発が全部止まってから3・11で542日、この間原発無しで電力を賄う知恵を蓄積してきたはずだ。いまさらついて行けない電力会社があるのならば、経営破たんさせれば良い。
もっと賢い経営陣が電力会社を再建させるのだから。

・再稼働あり得ない。福島の事故も終わらないのに、次の事故を準備するだけだから。放射能に苦しむ人々を更に増やすだけだから。そしてこの国も破たんする。
 いや次の事故が、福島第一原発事故の規模で終わる保証さえない。使用済燃料プールや再処理工場や高レベル廃棄物貯蔵施設を巻き込めば地球被曝を引き起こす。

・再稼働あり得ない。いずれは来る地震や津波災害で原発(原子力)が巻き込まれないようにしたいのならば、全てを閉鎖して安全性を高めなければならない。それでも残る危険性を取り除くために技術と資金を投じなければならないのだから、再稼働準備などに貴重な資金を使う余地などないはずだ。

・再稼働ありえない。子どもたちが絶望の淵に追い詰められたくないのならば、今の時代に原子力施設の全面廃止を決定するべきである。ドイツの保守政党も世論の反原発の声に応えざるを得なかった。日本では再稼働反対が世論の大勢を占めているのに政府は無視を決め込んでいる。これでは民主主義国家ではない。

・再稼働ありえない。3・11に心に深く刻んでおく。

.. 2015年03月16日 08:09   No.883009
++ 柳田 真 (高校生)…54回       
美味しんぼ「鼻血問題」に答える−本が出版
 |  「原子力ムラ」プラス安倍首相らのバッシングに敢然と反論した
 |  オススメ本
 └──── (たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)

○私の愛読マンガ「美味しんぼ」の著者・雁屋哲氏が遂に本を出した。『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』本である。270頁の内容−文章ともにしっかりしたおすすめの本だ。
 「原子力ムラ」と安倍首相らのバッシングに敢然としかも論理的に学問的にもしっかりした内容・文章で反論している。今、ぜひ読んでほしい本だ。
○第1章から第7章までのうち、印象に残った項目を紹介したい。
 第3章の中で、特に面白いのは「野党時代の自民党議員は偉かった」の章だ。野党自民党の国会議員が3人も、当時の民主党政権に対して「福島で鼻血が出ている」と追及しているのだ。かつて、たんぽぽ舎のメールマガジンでも紹介した自民党熊谷大参議院議員の発言など。
※参考
1.2014/5/14発信【TMM:No2169】
 ★1.美味しんぼ騒動についてDAYS JAPANから知性的な反論 広瀬 隆
 ★2.井戸川前町長の発言は「風評」の問題ではない
    井戸川前町長の被曝は「風評」ではなく測定上の事実である
    合計すると短期間で数十mSvの被曝に相当する可能性がある
          上岡直見(環境経済研究所)
2.2014/5/16発信【TMM:No2171】
 ★1.マンガ「美味しんぼ」の「鼻血問題」について
   自民党国会議員3人の発言紹介-180国会会議録から−
                  渡辺秀之(たんぽぽ舎ボランティア)
3.2014/5/20発信【TMM:No2174】
 ★1.鼻血はベータ線被曝の結果
   ベータ線は鼻腔の粘膜を小範囲で高密度に被曝させ粘膜が破られて鼻血となる
   広島と長崎の被曝者は鼻血で苦しんだ      槌田敦(元理化学研究所研究員)
○『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』目次の紹介
 第1章 なぜ、私はこの本を書いたのか  第2章 安全の定義
 第3章 「鼻血問題」への反論      第4章 福島を歩く
 第5章 福島第一原発を見る       第6章 内部被曝と低線量被曝について
 第7章 福島の人たちよ、逃げる勇気を
☆以下は、「おび」より

.. 2015年03月17日 07:56   No.883010
++ 柳田 真 (高校生)…55回       
○『何度でも言おう。「今の福島の環境なら、鼻血が出る人はいる」これは“風評”ではない。“事実”である』一大バッシングを受けた漫画原作者が沈黙を破って書き下ろす、話題騒然の書!!
○福島を取材した主人公・山岡の鼻血の描写が国民的議論を巻き起こした漫画『美味しんぼ』。マスコミのみならず、自治体、はては首相まで乗り出して「風評被害」と責め立てたこの問題に、今こそ答えを出そう。
 ・はたして福島で「鼻血」は出るのか。
 ・「鼻血が出る」としたら、なぜそんな症状が起こるのか。
 ・今の福島の実状を見て、本当に「安全」といえるのか。
 2年に及ぶ取材をへて著者がたどりついた結論はこうだ。「福島の人たちよ、逃げる勇気を持ってください」
○私はこの国の神聖なタブーを破った極悪人扱いを受けました。この国の神聖なタブーとは「原発事故は終息した。福島は今や人が住んでも安全だし、福島産の食べ物はどれを食べても安全だ、という国家的な認識に逆らってはいけない」というものです。「福島に行って鼻血を出した」などと漫画に書いた私は、その神聖なタブーを破ったというわけです。(中略)
 私は事態が沈静化するまで何もいうまいと決めて、すべてのインタビューの申し込みをお断り続けてきました。ブログにも、事態が沈静化したら自分の意見、反論を書くと約束しました。長い時間が経ちましたが、今、その約束の時が来たと思います。私は、あの時に私に浴びせられた非難に反論すると同時に、『美味しんぼ 福島の真実編』で書き切れなかったことを書いていこうと思います。(第1章より)
※『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』著者・雁屋哲 発行:遊幻社
 たんぽぽ舎では扱っておりません。


.. 2015年03月17日 08:06   No.883011


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