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(その1からその5) | 上(その1とその2)・下(その3からその5)の2回で掲載 | はじめに | 規制委のあまりにもずさんな審議に腹立たしくも悔しい思いをした └──── (たんぽぽ舎)
高浜原発パブコメ(関西電力株式会社高浜発電所3号炉及び4号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集)について、送った文章を掲載します。 川内原発でも、規制委のあまりにもずさんな審議に腹立たしくも悔しい思いをしたところですが、高浜原発でも同じような審査を行っていました。 高浜原発に固有の危険性が見逃されていないかといった観点からも意見を書いて送りましたので、紹介します。長文になりましたので、全2回に分割します。 具体的数値もない審査書で、何を「科学的、技術的」に論じろというのかと言った根源的問題もあります。そう言っても通じない人たちですが、そういう問題でもあることを最初に書いておきます。
高浜原発の規制基準適合性審査書への意見 その1
パブコメのテーマについて−おかしい。大事な避難計画がない。
パブコメの案件名が「関西電力株式会社高浜発電所3号炉及び4号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集について」とされている。 これでは審査初案の中に書かれた技術的な問題点についてのみ意見を聞くといっていることになる。 言うまでもなく高浜原発の再稼働問題は、立地住民や隣接市町村住民のみならず、遠くは250キロも離れた地域の住民をも危険にさらす。それは福島第一原発事故を見ても明らかである。ところがパブコメのテーマは「科学と技術」だとされる。 地域住民にとって最も重要な問題は「避難計画の実効性」だ。一体逃げることが出来るのかどうか。昨年末から今年にかけて福井県地方は大雪に見舞われて市民生活に重大な影響を与えた。このとき同時に原発事故が発生していたらどうだろう。規制委はそれに答えることは出来るのか。 音海半島は唯一の道が原発の真横を通る。田ノ浦トンネルを通って半島の外に出る唯一の道は、原発事故が起きれば直ちに高い放射線の影響で封鎖されるであろう。 どのようにして避難することが出来るのか。規制委は代替避難ルートを示す必要がある。
理想的な条件の下での推定でさえ
『30キロメートル圏内に住む福井県四市町55,000人の90%が30km圏外に避難するまで最長11時間10分もかかる。最大20,000台の自家用車が移動し大渋滞を引き起こすと想定されている。放射性物質が拡散する中、被曝せずに避難させる実効性ある計画の策定支援を原子力規制委員会がすべきである。(東京新聞12/18朝刊)』 これが現実だ。若狭湾は年間何日も雪が降るし、低気圧の通過や台風などで海が荒れれば、海岸沿いの道は通行不能になる場所が随所に発生する。この対策も事実上ない。 立地住民だけではなく、影響を受ける地域の住民の声を聞くべきである。 また、高浜原発が事故を起こせば、その高線量放射線が大飯原発にも及ぶ。波及的事故(恐怖の連鎖)の拡大も想定し、対策を取らねばならない。 これらの点についても明確に回答をすること。
.. 2015年01月21日 08:03 No.855001
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