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■--工事計画認可と保安規定
++ 山崎久隆 (社長)…492回          

.「川内原発の耐震対策の達成度」について
 |  −工事計画認可はできないはず  (下)
 |  情報は公開されていない・地震で破壊される危険性・「安全余裕」なし・
 |  制御棒挿入時間のゴマ化し
 └──── (たんぽぽ舎) (上)は12/15【TMM:No2361】掲載

「安全余裕」なし

 工事認可書に書かれていた地震時の発生力は設備構造が塑性変形(変形して元に戻らなくなる限界点を超える力が掛かる)をする場所が多数あることを示していた。その多くが原子炉の燃料を通る一次冷却材を封じるための「圧力バウンダリ」そのものだった。
 「4As」と呼ばれる数値は、この力まで加わっても破壊点までは余裕があるが変形するとされる値だ。それよりも小さい値に「3As」というものがあるが、この値までならば弾性変形(変形しても元に戻る)範囲である。したがって破損の可能性は無い。
 4Asを超えたら補強するか、使わない。これが安全側の考え方だ。しかし九電は4Asを超えても直ちに破断するものではないとして、使用を継続できるとしている。これが「安全余裕を食いつぶす」姿勢だ。
 しかも、その部位が圧力バウンダリに多数存することは重大である。これが破壊されると直ちに炉心溶融を引き起こすからだ。これでは条件が少し違えば破断する恐れがでてくる。本来は変形する力の3倍以上の余裕を持つべきものが、破断する力の3倍の余裕さえ持っていないと疑われるのである。美浜3号機の二次系配管や美浜2号機の蒸気発生器細管は、地震が起きなくても破断し、冷却材漏れの大きな災害になった。地震時には、このように減肉や亀裂で脆くなった配管が存在することも想定されていない。例えば減肉で肉厚が半分になった配管は、
そのままでは破断しなくても、地震荷重に対する強度が三分の一に落ちてしまう場合があることが、防災科学技術研究所の実験で確認されている。三倍の安全余裕が無ければ肉厚半分で破断すると考えなければならないが、そのような想定に基づく性能設計はされていない。

.. 2014年12月19日 10:35   No.844001

++ 山崎久隆 (社長)…493回       
制御棒挿入時間のゴマ化し

 制御棒の挿入時間については、大きな疑義が出た。制御棒は基準では2.5秒以内に挿入出来なければならないが、2.18秒で挿入できるとしている。しかし過去に原子力安全基盤整備機構JNESが行った多度津の振動台(既にもう存在しない)における実機試験では「Ssの3.3倍の地震を再現した結果、燃料集合体が40ミリ以上変位し2.2秒以内に挿入できない」という結果が出ている。
 Ssの3.3倍相当というと、620ガルの川内では2000ガルあまりとなる。ところが九電の解析では2828ガルで揺すっても問題ないという。
 ところがこの解析表には「最大変位」のところの数値が白抜きになっている。
都合の悪いデータを隠しているのではないかと疑われる。
 実機試験とはいえ、多度津の振動台は三次元の振動試験は出来ず、横揺れを模擬しただけである。いうまでも無く実際の地震は縦揺れもあるので遙かに厳しい。
それから考えても九電の解析は驚く結果だといわざるを得ない。

工事計画認可は出来ないはず

 規制委は「工事計画は審査中」として、何時決定されるかを明言しなかった。補正に次ぐ補正であることも明らかにした。その中には「誰が、いつ、どんな場合に原子炉を止める決定権を持つのか」などという実に重大な点も含む。そんなことも明示されないというだけでも信じがたいのだが。
 私たちは是非、工事認可はパブリックコメントにして欲しいと要求したが、同地に全面的に公開することも要求した。あちこち齟齬を来し、いうなれば「つじつまあわせ」の作文になっているのは間違いないだろう。
 少なくても大量の放射能放出は起こらない設計、施工になっていなければ認可できない原発の、その証拠書類が公開されない、あるいは随所に疑問がある上、安全余裕をぎりぎりまで切り詰めても動かすというのだから、これまで以上に危険な原発になっているのである。 (了)

.. 2014年12月19日 10:41   No.844002
++ 中嶌哲演 (幼稚園生)…4回       
.(福井からのメッセージ)
 │ 福井県民など多くの住民の未来を奪う原子力規制委員会の
 │ 不当な意見書案を許せない!!
 └────(原子力発電に反対する福井県民会議)

 本日、原子力規制委員会は、高浜原子力発電所3号機・4号機の適合性審査
について新規制基準に適合していると審査書案を国民に示した。
 原子力規制委員会は、原子力発電所の過酷事故における住民の避難について
一切審査せず、審査書案を提示した。
 これでは、福島原発の悲惨な災害を経験し、原発の過酷事故から国民を守る
ために改組されたはずの役割が一切果たされていない。
 規制委員会の適合性審査は「100%の安全が確保されたとは言えない」と自
らも言うように、100%の安全が確保されないとしたら原子力災害から住民が
安全に避難することは最も必要なはずだ。
 そのことから言えば、規制委員会の適合性審査の対象として住民の避難計画
を規制基準の中へ入れるのが当然である。
 今回の審査書案は、原子力規制委員会設置法 第1条が「国民の声明、健康
及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的とす
る。」としているにも関わらず、この目的を全く果たしていないと言わざるを
得ない。
 我々は、この不当な審査書案を認めることは出来ない。
 ただちに住民避難も含めた安全審査を再度行うよう強く要望する。
                            (12月17日付)


.. 2014年12月22日 08:04   No.844003
++ 柳田真 (平社員)…140回       
寒風とビル風で凍えそうになる中、
 │ 原子力規制委・規制庁へ、高浜原発審査書NO!の抗議文を提出
 └────(たんぽぽ舎・再稼働阻止全国ネットワーク)

 17日(水)夕方、寒風とビル風、二重の冷風でこごえそうな中、原子力規制
委・規制庁のビル前で、緊急抗議行動をした。主催は再稼働阻止全国ネット
ワーク。2本のノボリ旗<高浜原発の審査書合格 撤回せよ>と、規制委員会
への抗議申入書を急きょ作成し、当日、規制庁係官へ手渡した。
 短時間であったが、福井県や関西(京都・滋賀など)からすぐには上京でき
ない仲間の代わりに精いっぱいの抗議行動であった。今後、現地でもいくつか
の行動が予定されている。

●西川福井県知事、野瀬高浜町長あて、原発再稼働を認めないよう要望する
 ハガキ。切手代はカンパでお願いします!
 呼びかけ:「若狭の家」運営委員会
 (毎週金曜の官邸前行動で配布中。取扱い:たんぽぽ舎 TEL 03-3238-9035)

●来1月31日(土)〜2月1日(日)、高浜原発再稼働反対「自転車デモ」
 東京からもバスで参加予定。近日、参加者募集します。
 (土曜あさ出発、日曜よる帰京。)

.. 2014年12月22日 08:10   No.844004
++ 野村保子 (小学校低学年)…9回       
大間原発の安全審査と川内原発再稼働は一つのライン
 │ 危険な場所に危険なフルMOX原発を建てるのはクレイジーである
 └────(大間原発訴訟の会)

 2014年11月13日午後、函館市役所前に大間原発の安全審査申請を抗議する市
民が60人ほど集まった。吹雪まじりの強風に「大間原発大間違い」の声も消さ
れそうになる。この日電源開発の北村社長は青森県と大間町を訪ね、年内安全
審査提出、2020年完工、21年運転開始を告げた。函館市には常務が訪れ報告し
た。函館市・工藤寿樹市長は「電源開発は国土や人の命を考えず、まず建設あ
りきだ。危険な場所に危険なフルMOX原発を建てるのはクレイジーである。
遺憾を通り越し、あらためて裁判で闘う闘志を燃やす」と会見した。

 函館市では大間原発について2つの裁判が起きている。2014年4月、函館市
が全国で初めて地方自治体として原発建設中止を求めて東京地裁に提訴した。
もう一つは2010年7月市民団体が大間原発建設中止を求めて函館地裁に提訴し
た市民裁判である。
 なぜ行政区の違う函館で裁判が起きているのかの答えは地形にある。下北半
島の突端にある大間町は青森市とは汽車とバスを乗り継いで7から8時間かか
る。原発から50キロ圏内の人口は青森県では9万人、函館市とその近郊では37
万人になる。福島原発事故後、避難計画策定義務の地域(UPZ)を30キロと
した範囲に函館市が入る。避難計画は立てろ、しかし原発計画に意見を言うな、
これはおかしいというのが函館の主張だ。
 2013年9月大飯原発が定期点検で止まり、日本の原発は全て止まっている。
冬の北海道、夏の本州の電力需要ピークを乗り切った事実が日本の電気は足り
ていると教える。ではなぜ原発再稼働に大間原発新規建設なのか?

 大間原発はプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を100%装荷する世界
で初めての原発で、プルトニウムを年間6から5トン装荷する。原発が稼働し
て産まれる使用済み核燃料にはプルトニウムが生成される。言い換えると原発
はプルトニウムを作るための技術であり、再処理工場はそれを取り出すプルト
ニウム生産工場なのである。22回も完成延期を繰り返す再処理工場、そこから
出てくるプルトニウムを燃やして再度プルトニウムを取り出す高速増殖炉「も
んじゅ」は15年も止まったままである。不完全なままの核燃料サイクルはエネ
ルギーの保証ではなく、関わる企業に潤沢な資金を保証している。

.. 2014年12月22日 08:31   No.844005
++ 野村保子 (小学校中学年)…10回       
 11月7日再稼働反対の市民の声が響く中、鹿児島県知事は川内原発再稼働に
OKを出した。火山学者が危険というのを振り切っての決断である。
 今、日本を覆う再稼働の嵐は原発に反対する市民の声を無視して広がる。経
済的恩恵を主軸に動く政治、経済界、地元自治体の意思と、普通に暮らす市民
の命への向き合い方がこれほどまでにすれ違う国になってしまった。
 溜まり続ける使用済み燃料問題の解決法もなく、44トンも溜め込んだプルト
ニウムの行き場もない。大間原発がなければ原発のゴミ問題は解決できず、原
発を動かすことはできない。大間原発は、日本を原発から出てくるプルトニウ
ム処理のため世界に向けてアリバイ作りのために建設が強行される。大間原発
を止めて全国の原発再稼働を止めることが急務である。

※大間原発一口メモ

 出力138万キロワットで日本最大の発電量。2008年に建設許可、2011年福島
 第一原発事故を受けて建設休止の後、2012年工事再開した。
 工事進捗率は37.6%。大間原発の特徴は初めてづくしである。MOX燃料を
 炉心の100%に装荷する世界で初めての原発。電源開発はその難しい原発
 建設を実験炉もなしで、経済性を求める商業炉を建設する。
  建設主体はこれまで一度も原発を建てたことがない電源開発。大間原発の
 敷地には未買収地がある。
  大間原発はABWR(改良型沸騰水型軽水炉)で、原子炉建屋と格納容器
 を一体化した設計である。30ミリから40ミリの鋼鉄性の格納容器を廃止、
 6ミリの鋼を内張りしたコンクリートの格納容器兼原子炉建屋が放射能の最
 後の砦となる。
  火山フロントに位置すること、津軽海峡など近辺に活断層の存在、六ヶ所
 再処理工場、東通り原発、使用済み燃料むつ中間貯蔵施設と核施設の集中
 する地域に建つ。

.. 2014年12月22日 08:41   No.844006
++ 柳田真 (平社員)…141回       
衆院選分析と今後の原発反対運動(方向)
 │  安倍政権は「反原発」運動で倒せる−週刊金曜日発行人・北村肇
 │  4人の講師から多彩な提案・第2回目は12月23日(火・休日)参加乞う
 └──── (たんぽぽ舎・再稼働阻止全国ネットワーク)

◇12月8日(木)「衆院選挙結果分析と今後の原発反対運動(方向)=自民党大勝のあと原発反対運動の戦略・戦術は・・・講演・討論会」が50名弱の参加でスペースたんぽぽで開催された。
 当日は4人の講師で,5つの資料に基づき多彩な問題提起がなされて、面白い講演・討論会になった。
◇当日の資料は次の5点です。
 1.たんぽぽ舎のつくった資料集(16頁)選挙前、選挙後、評価書・方向他
 2.北村肇氏(週刊金曜日発行人)のレジメ−安倍政権は「反原発」運動で倒せる
 3.河合弘之氏(弁護士・映画監督)のレジメ−今時総選挙の結果原因3つ、戦略3つ
 4.天野恵一氏(再稼働阻止全国ネットワーク)のレジメ−選挙後の反原発運動=日本核武装問題が合流点にな  る。
 5.沖縄の資料  8頁(毛利さんから)
◇講演−討論会が活況
 柳田が16頁の資料集の中味の概要を説明、その後4人の講師からA4版レジメに基づいて20分説明。ミサオ・レッドウルフさんからは口頭報告=自民を一人でも多く減らそう、休憩のあと、参加者7人から発言があった。多彩で多様な観点からの分析と意見で、参加者からは面白かったという反応が多かった。
7人の発言は次のとおり
 1.沖縄一坪反戦(沖縄タイムズ等の紹介も)の人
2.沖縄に長く関わった毛利さん(8頁の資料の提供)
 3.杉並区議の結柴さん(2枚の資料)
4.調布の方
 5.森さん
6.市原さん 他

 ※なお、第2回目は、12月23日(火・休日)午後1:00開場 1:30−5:00
  講師は4人 鎌田慧さん・広瀬隆さん、柳田真、沖縄の現地へ行って、かえってきた方
  資料集を用意します(会場費込み1000円)定員80名・先着順。
  多くの皆さんの参加を期待します。 

.. 2014年12月22日 09:12   No.844007
++ 西村俊弘 (小学校低学年)…8回       
NHKは籾井会長になり、悪質さを増した
 │  NHKの体制寄りの報道姿勢の遠因
 | <上映>息を吹き返した原発推進派と戦い勝利した
 |   巻町民を描いた市民活動ドキュメンタリー
 └──── (スペースたんぽぽ講座運営委員)

 ○12月13日(土) 加藤久晴さんによるシリーズ第4弾の講座が、行われました。
 NHKの体制寄りの姿勢の遠因は、1984年に放送された『核戦争後の地球』にある。この番組は核爆弾が東京に落ちた後の、悲惨な状況を描いたものである。
放送後、民社党と自民党は、NHK会長を国会に呼び、締め上げた。
会長は悪意に満ちた質問に屈せず、全てに反論するが、以降、NHKは萎縮してしまう。
政府が一番ふれてほしくないのは、内部被爆の問題である。NHKの生放送の座談会で内部被爆の実際を話した教授が、その後、座談会での発言をできないようにされてしまう。

○<映像上映>
1995年4月巻町、町議会選挙で、原発反対派の議員が、定数22のうち12名が当選。住民投票条例制定案が6月に提出された、原発推進派は切り崩しを画策、反対派議員の2人が離脱してしまった。ところが、住民投票条例は、11対10で成立する。
9月、推進派は、町長に住民投票の実施の権限を与える、条例改正を求め、この案は成立してしまう。
町有地の売買は、住民投票を尊重しなければならない。町長はこれを無視、東北電力に町有地を売却しようとする。町民は怒り、町長のリコールがもちあがる。
12月、有権者の43%、1万人を越える人々がリコールに署名しこれにショックを受けた町長は辞職した。
翌年1月に行われた町長選挙で、反対派の笹口孝明さんが町長になり、8月に住民投票が行われる事になった。
推進派は切り崩しを謀り、料亭での接待や原発見学ツアーを繰り返す。法的拘束力のない住民投票では買収に罰則はない。
自民党は巻町に乗り込んだ。東北電力も社員を送り込む。集票マシーン建設業界も動いた。
しかし結果は、反対12,478、賛成7,904で反対派の圧勝であった。
推進派は法的拘束力はないとし、これを無視しようとするが、町長は国に原発計画撤回を提出、町有地は売らないと宣言した。
東北電力も国も計画を撤回しなかったが、事実上原発推進は出来なくなった。
巻町の住民自治の精神は、住民によって作られた、住民自らが選んだのだ。
民意は示された。

☆シリーズ予告 第5弾
1月17日(土)18時〜20時 会場:「スペースたんぽぽ」
日本製の原発映画の問題点、外国製の原発映画との比較。日本製はなぜ駄目なのか?
 <映像上映>
刈羽原発のプルサーマル計画を拒否した、市民活動を描くドキュメンタリー。


.. 2014年12月22日 09:25   No.844008
++ たんぽぽ舎 (社長)…789回       
金曜行動・130回目のビラまき・
 │  もう原発はやめよう!「週刊金曜ビラ131号と同封ビラ」の紹介
   
○金曜官邸前行動で毎週配布しているビラが131号になった。(金曜行動は130回)
 1号から130号まで2年有余、毎週金曜行動で撒いてきたビラである。いつものB5版4頁で、1頁が学習会・デモの日程、2頁が講演やお知らせ、3頁が高浜原発「合格証」案公表の批判記事、4頁が川内原発関係のお知らせである。
○同封したビラ(あんこビラと称している)は3種類。
 1つは、鹿児島反原連のビラ:<1月24日(土)金曜行動の全国交流会>と
     鹿児島ストップ川内原発1月25日(日)大集会のビラ(天文舘)
2つは、学習会のお知らせ:1月17日(土)18:00− 原発とメディアシリーズ最終回−原発映画をめぐって     1月22日(木)19:00− 原発事故と環境汚染その2−
          原発事故由来放射性廃棄物の処理処分をどうするか
3つは、東電本店合同抗議の呼びかけ=第16回1月7日(水)19:00−20:00と九州電力東京支社への抗  議17:30−18:30のビラ
     
☆希望者へはこのビラをたんぽぽ舎の講座で配布。経産省前テントでも配布。

.. 2014年12月22日 09:40   No.844009
++ 田中一郎 (幼稚園生)…2回       
12/21「NHKスペシャル:福島第一原発事故 メルトダウン、
   知られざる大量放出」の簡単なまとめ
 
下記は、今日(12/21)のNHK番組の簡単なまとめです。
(NHKスペシャル:福島第一原発事故)メルトダウン、知られざる大量放出
(2014年12月21日21時15分から1時間放送)
● NHKスペシャル|メルトダウン FILE.5知られざる大量放出
 こちら
 こちら

<この番組のポイント>
1.最初の5日間の放射能環境放出量は全体の25%、残り75%はその後の2週間=つまり、3/15の「2号機問題・放射能大量放出・北西方向=主として放射性セシウム」の後こそが大問題であるという(いわゆる「それからの1,2,3号機」問題)。
 (3/15の早朝から数時間、福島第一原発から600名ほど=大半の人員が福島第二原発へ避難したので原子炉パラメータ等の数値が不明、事実上事故原発放棄の状態だった:残り約70名)

2.2号機ではなく3号機の方が大問題だった=消防車注水の29/30は炉心以外の系統に漏れ出して、炉心に向かわなかった。その結果、少量の水蒸気とジルコニウムの熱反応によって核燃料が益々傷ついて表面が壊れ、放射能の放出が更に多くなってしまった(この場合は各種放射性物質の放出)。(消火系配管による炉心冷却注水の漏出ルートは少なくとも18箇所もある)
(疑問:圧力容器は炉心溶融で穴が開いたはず=炉心圧力は急速に低下したのでは? ならば、炉心圧力面からは、消防車注水はうまく行くはずだったということでいいか=つまり炉心メルトダウン後は2号機3.15問題はなくなる、ということでいいか)

3.3号機ウェットベントの地下配管に、何度かウェットベントをするうちに大量の放射性ヨウ素が付着してたまっていて、これが3/15深夜の第5回目のウェットベントの時に大量に排出されてしまった(通常のベント時の10倍以上)(この場合は放射性ヨウ素の放出)

4.原子炉冷却のための電源の確保(電源車と配電盤と配電網設備の外付け工事)か、それとも、使用済み核燃料プールの冷却水の補給か、いずれを優先するかで逡巡。特に4号機プールの冷却停止・温度上昇や、3号機爆発で非常に危険な状態になったこと、かつプールの状況がわからないことが事態を緊迫化させた(原発施設の外観テレビカメラ・モニターがないという安全対策ミス=2号機、4号機の3/15早朝の爆発映像もないことの原因)。

 アメリカ(原子力規制委員会・NRC)の日本政府への指示 → プールへの水補給優先・プール対策優先(近藤駿介元原子力委員会委員長への「最悪シナリオ」策定指示も菅直人(当時首相)の指示と言うよりもアメリカの指示?
放射能・事故状況は国民よりアメリカに逐一報告

 結局、使用済み核燃料プールへの注水がうまく行ったのは「キリン」稼働(3/22)以降、プールの水が十分であるのが確認されたのは4月以降、また、電源確保の遅れから1〜3号機の炉心冷却が遅れ、その間、少量の消防車注水による「水蒸気・ジルコニウム反応」によって炉心燃料の破損度合いがひどくなり、大量の放射能環境放出が続いてしまった。

(最大の失敗は、消火系注水が停電時には大量の水漏れを引き起こすことを知らなかったこと → しかし、消火系注水はそもそも原子炉過酷事故を前提にしたものではない、むしろECCSの機能不全・不十分、SBO時の対応準備不十分と考えるべきでは? 今も解消していない) 草々

.. 2014年12月24日 08:01   No.844010


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