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■--首相官邸前異状なし
++ ぐみ坂キッド (幼稚園生)…4回          

   11月14日(金)第126回首相官邸前・国会議事堂前抗議
 └──── (たんぽぽ舎ボランティア)

 官邸前の出来事などを報告すべきだが、いつもと変わらない首相官邸前抗議。何とも書きようもなく「首相官邸前異状なし」というところです。2012年4月に始まりずっと続いているので、こういう日もあるとご容赦ください。その代わりに雑感を幾つか。
○「NO」と言える日本?
引退を表明していた元東京都知事が衆院選に出馬するらしい。かつて「NOと言える日本」というエッセイを書いたが、今や日本政府は米国に「Yes」、国民の再稼働反対には「NO」である。でもご安心を。
「NO」と言える日本人は増えたよ。金曜日に官邸前にいけばわかるさ。
○もうひとつの9・11
 1973年9月11日、米国の後押しによる軍事クーデターで始まったピノチェトの独裁政権は1988年政権の信任継続を問う国民投票で倒された。その間15年。首相官邸前抗議はまだ3年にならない。まだまだこれから。
○日本のピノチェト君へ
 この国を軍事・経済の強国にしようなどと考えているなら大間違い。力だけで国際社会を生き抜くのは困難だ。尊敬されない国・民族は生き残れないだろう。あなたは尊敬されているかな?
あなたは国民を見くびっているだろう。騙されない、忘れない、黙っていない日本人だっている。
ほら、毎週金曜日にあなたの近くに大勢。
.. 2014年11月21日 08:25   No.832001

++ 山田和明 (幼稚園生)…4回       
安倍政権に「レッドカード」を!!
 |  「アベノミクス」は所詮、砂上の楼閣
 |  「アベノミクス」3本の矢は折れている
 |  国民の反撃を甘く見ている安倍政権に一撃必勝
 └──── (たんぽぽ舎会員)

○ 11月18日 国民の多くがなぜ今?と首を傾げている間にとうとう衆議院解散が決まった。安倍首相の記者会見を見て、「随分追い詰められているな」というのが正直な感想。
 あの第二次安倍改造内閣発足認証式(女性大臣5人に囲まれた))の晴れがましい顔とは打って変わって苦悶の表情が際立った。それもその筈、国民の多くが見抜いている本音と建前を使い分けるレトリック、いくら隠しても話している本人が一番分かっているのだから辛いわけだ。
 種明かしをするまでもなく、本音とは、消費税でも何でもなく、「後4年、自分に政権をやらせてくれ、その間に集団自衛権、秘密保護法、原発再稼働、すべて仕上げて、出来れば最後に憲法改正、再軍備、あわよくば核装備までしたい!」
「あまりにも見え見えだよ、安倍君!」
○「アベノミクス」は所詮、砂上の楼閣みたいなもの。「デフレ脱却」言葉はいいけど、要するに金融緩和は、日銀にお金を刷らして、市場にばら撒く、円安の恩恵で大企業だけが利益を独占、国民の借金が増えただけのこと。一部大企業の労働者は賃上げがあったが、一般の国民には関係ないどころか、消費税と円安による原材料の値上げのダブルパンチ。財布の紐を締めるのは当たり前。7〜9月期のGDP年率マイナス1,6%はむしろ予想通り、驚くに当たらない。
 結論付けすれば、「アベノミクス」3本の矢は折れている。
 最早残された道はレッドカードしかない。
○ 安倍自身が自分に放った3本の矢。
第一、小淵優子をアベノミクスの要、経産大臣に起用したこと。今彼女は検察の調べを受け、身を隠しているらしい。この一事だけでも任命責任者の果たした役割は重大。
第二、沖縄知事選の敗北。10万票近い大差で現政権にノーを突き付けられたこと。
第三、アベノミクスを市場が否定したGDPマイナス成長。
 そもそも国民に真意を問うなら、憲法解釈を変え、集団自衛権を発動しようとした方が先ではないか。安倍首相には始めから民主主義を履行する意思などさらさらない。
 大きな被害が出ないうちに解散して、自分に不利な芽を摘み取ろうという私利私欲があるのみ。
 さらに言えば、安倍首相の背後には巧妙で姑息な巨大官僚組織が存在すること。不況や経済の変動に左右されず、天下りなどで国民の税金を自由に操る彼らこそ真の主導者といえる。生殺与奪権を奪われたマスメディアもこの主導者には従う他にない。
○ では今度の選挙で安倍政権に退場してもらうことは出来るだろうか?
先ず前2回の選挙で棄権した有権者を掘り起こすこと。単純化すれば、投票率を上げれば可能となる。安倍政権イエスかノーかで投票所に足を運んでもらうこと。
 1988年のチリ選挙でピノチェト独裁政権を打倒した「NO」という映画のように大勢の人たちが、あらゆる通信手段(ツイッター、フェイスブックなど)を使い、投票を呼びかけ安倍政権に「NO」を突き付けよう。
 自民党と公明党併せて過半数を割ったら退場する(約80人減)と随分と低いハードルを課した。それ程自信がないのか、いや絶対にあり得ないと見ているに違い。
 国民の反撃を甘く見ている安倍政権に一撃必勝。
 日本の民主主義を守るためにみんなで一緒に立ち上がろう。

.. 2014年11月25日 08:13   No.832002
++ 上岡直見 (小学校中学年)…14回       
九州・薩摩川内市についての誤解−
 |  鹿児島県内の18市町の社会経済指標を比較してみると
 |  薩摩川内市が特に優れていたという証拠はない
 └──── 環境経済研究所(技術士事務所)

 川内原発再稼働に関して、薩摩川内市長も鹿児島県知事も、さすがに公然と原発推進とは言えないので「経済のためにやむを得ず」と説明をしている。また各種の世論調査も最初から「経済か、リスクか」という組み立てで調査している。 しかしこれがそもそもミスリードだろう。というのは、福島事故前から、鹿児島県内の18市町の社会経済指標を比較してみると、薩摩川内市が特に優れていたという証拠はないからだ。
たとえば
納税義務者当課税対象所得 3位
労働力人口当りに対する完全失業者の比率(少ない順) 6位
人口当り生活保護費(少ない順) 5位
人口当り出生数 3位
財政力指数 3位
 という具合で、国策がどうこうという前に原発がなくても薩摩川内市より優れた指標を示している県内の他市町がいくらでもある。
 原発で雇用を生み出していたはずなのに、人口あたり失業者の比率が県内6位というのは説明がつかないだろう。人口当り出生者数など、これからいつ放射能を浴びるかわからず避難もできない、という状況の下では今後ますます減ってゆくだろう。
 「原発がなければもっと下がる」という消極的説明なのだろうか。リスクと引き換えにするには余りにも頼りない「経済」である。

.. 2014年11月25日 08:21   No.832003
++ 西村俊弘 (小学校低学年)…6回       
広島テレビのプルトニウム燃料を追跡したドキュメント
 |  放送する前から電力会社の圧力
 |  放送後、製作部門は解体、スタッフは配転や大阪転勤に
 |  11/15「原発とテレビメディア」第2弾に参加して
 └──── (スペースたんぽぽ講座運営委員)

○ 11月15日(土)講師:加藤久晴さんによるシリーズ「原発とテレビメディア」第2弾の講座が、「スペースたんぽぽ」で行われました。
 今回の講座では、反原発番組の紹介と、その番組に対して行われた電力会社の卑劣で陰湿な圧力について話されました。
この後上映された、広島テレビの「プルトニウム元年」は、電力会社から放送中止を求められたが、これを跳ね返し放送されたドキュメンタリーです。
放送後、これを創った製作部は解体され、スタッフは営業に配置転換、その後、大阪に飛ばされました。
1992年、使用済み核燃料を処理したプルトニウム燃料が運び込まれました。
科学技術庁(現:文部科学省)はテロ防止のために、今まで義務づけられていた輸送路の情報公開を行わない事を通達します。
各地の市民団体はこれに抗議しますが受け入れられず、各県の市民団体が協力してプルトニウムを独自に追跡する事になりました。
○ 横浜港に船名を黒く塗りつぶした、プルトニウム輸送船、パシフィッククレーン号がひっそりと停泊しています、三菱造船所の職員が飛び出してきます、彼らは撮影クルーに退去を求め、海上保安庁を呼び、撮影を妨害します。
映像は再び日本の輸送トラック追跡に戻ります。サービスエリアにトラックが停まっています。市民団体が線量を計ると、メーターが振り切れました、自然の線量の200倍以上の線量です。
ラストシーン、プルトニウムを腹いっぱいに詰め込んだトラック集団のヘッドライトが、闇を切り裂いていきます。
プルトニウムを使用する事は、情報公開をせずに、全てを闇の中で行う口実を国に与えます。特定秘密保護法が、有効に力を発揮するでしょう。

○「原発とテレビメディア」シリーズ案内 会場は「スペースたんぽぽ」

第3弾 11月29日(土)18時〜20時
 原発テレビと如何に向き合うか・・市民とメディアの関係は?
<映像上映>巻原発計画をはねかえした市民の活動をえがくドキュメンタリー
第4弾 12月13日(土)18時〜20時
NHK原発ドキュメンタリーの欺瞞
<映像上映>息を吹き返した推進派、巻町民が反原発町長を当選させるまでを描いたドキュメンタリー


.. 2014年11月25日 08:28   No.832004
++ 清水 寛 (小学校低学年)…8回       
原子力規制委員長は「火山学会の提言」を真摯に受けとめ
 |  川内原発の「合格証」を取り消して社会的責任を果たしてほしい
 └──── (たんぽぽ舎会員)

○ 11月6日付東京新聞によれば、規制委の田中俊一委員長は、5日の定例記者会見で、日本火山学会委員会の審査基準「火山影響評価ガイド」の見直しなどを求めた提言に対して、火山学会の対応遅れを批判したとのことです。
 「火山学会が今更のごとくそんなことを言うのは、私にとっては本意ではない」「極めて大変な自然現象が相当の確率で起きるというなら、もっと早急に発信してくるべきだ。科学者の社会的責任ですよ」と述べたとのことです。
○ 田中委員長が火山学会を批判するだけの社会的責任をお持ちならば、今からでも審査基準に照らし、「合格証」取り消しなど社会的責任を果たされることが肝要です。
 なぜならば、安倍晋三首相が川内原発を推進する根拠として、規制委員会が「合格証」を出せば「安全と判断」するとしており、審査の判断に問題があっての事故が起きた場合には、「合格証」を出した原子力規制委員会の委員長である田中俊一氏の責任は免れないと予想されるからです。
 火山の大噴火により、鹿児島県民、日本列島が放射能に汚染されるような取り返すことのできない事態を避ける社会的責任をお持ちならば、ためらわず、ぜひ「合格証」の取り消しをして頂きたい。
○ 福井地裁の大飯原発差し止め訴訟判決において、裁判長は「ひとたび深刻な事故が起これば、多くの人の生命、身体やその生活基盤に、重大な被害を及ぼす事業に関わる組織には、その被害の大きさ、程度に応じた安全性と、高度の信頼性が求められて然るべきである。」と示されています。

○ 原子力規制委員長 田中俊一 様

「合格証」取り消し必要性の声明を出すならば、今しかないように思います。
再稼働して事故が起きてしまってからでは、手遅れです。
鹿児島県民、国民のために最善をつくしてください。

「放射能から命と国土を守り、平和憲法を守り活かす情報発信NO.32」(11月21日号 発行責任者 清水 寛)より

.. 2014年11月25日 13:12   No.832005
++ 堀内美鈴 (小学校中学年)…16回       
限られた地域の一部の人々の考えが広範な地域のおびただしい生命と
 |  その未来に関わる原発再稼働の是非を決めようとしている
 |  圧倒的多数を占める私たちの声を原子力行政に反映させられるように
 |  したい、力を合わせて草の根の声を大きく強くしていきたい
 |  11月6日鹿児島県原子力安全対策特別委員会を傍聴して
 └──── (伊方原発50キロ圏内住民有志の会)

○ 11月7日に鹿児島県議会が九電川内原発の再稼働を求める陳情を採択し、伊藤知事が再稼働を「やむを得ないと判断した」。限られた地域の一部の人々の考えが、広範な地域のおびただしい生命とその未来に関わる原発再稼働の是非を決めようとしている。私はその前日、6日の鹿児島県原子力安全対策特別委員会(特別委員会)を別室で音声だけだったが傍聴した。特別委員会では川内原発の再稼働に関わる32件の請願・陳情の採択が審議され、その結果が翌日の県議会で報告、了承された。午前10時に始まり質疑応答、休憩と延長をくりかえし、いったん閉会、日をまたいで開会し、深夜午前0時20分に全ての採択が終わった。
○ 32件のうち再稼働賛成は1件(採択)で、あとの31件(全て不採決)は再稼働反対、あるいは放射能汚染や使用済み核燃料の管理・処分を指摘して拙速な判断を戒め原発に頼らない暮らしを求めるものだった。採択された「川内原子力発電所1,2号機の一日も早い再稼働を認める陳情」を出したのは「原子力推進期成会」(商工会と九電下請けが作っている会)であることを後で知った。
○ 特別委員会15名の構成は自民10、公明1、県民連合(民主、社民)2、共産1、無所属1。
 与党委員らが再稼働を認めた、根拠は、(1)川内原発は世界最高レベルの新規制基準で設置変更許可され安全。(2)万が一の時は関係法令に基づいて国が責任を持って対処すると経産大臣文書および知事と経産大臣との面談で確認。(3)エネルギー基本計画で原発はエネルギーの安定供給のために重要なベースロード電源で温室効果ガス削減にもなることが挙げられた。また立地自治体関係者(県によれば薩摩川内市議会と市長、県議会と知事)に理解を得られるように進め、避難対策は政府の責任で確実に出来ることに取り組む事が大切であるとされた。

.. 2014年11月25日 14:11   No.832006
++ 堀内美鈴 (小学校中学年)…17回       
○ しかし不採用にされたあとの31件の請願、陳情に関する質疑応答のなかで、県の原子力安全対策課長は「福島のような被害は絶対に生じないとは言えない。」と、再稼働の危険性に言及。同意した立地自治体や知事、国の責任については「再稼働に地元同意を求める法的スキームは無い。知事は法的スキームの中で責任は無い。(地元の範囲は法定事項に無く明確ではない)」と答え、現在の福島の被害者への補償、水産物、生産活動に伴う補償、除染経費を国と東京電力がどれ程負担しているかと質問されると「データはない。万が一の時は災害対策特別措置法(原資は税金)に基づき対処する。」と応じた。このままでは誰が再稼働の判断をするのかあいまいで、責任も補償も不十分なまま、最後は国民の税金が投入される状況が続くことになる。
○ 原発の再稼働の是非は、被害を受ける可能性がある住民たちが決めることだ。30q圏内9市町のうち、いちき串木野市と日置市からは同意や慎重な対応を求める「地元同意」への意見書、姶良(あいら)市からは「廃炉決議」が提出されている。また、5カ所で開催された住民説明会への参加率は1.4%(21万5000人中2990人)と非常に少なく、アンケート結果では「よかった、まあまあよかった」31%に対して「あまりよくなかった、よくなかった」47%と報告され、再稼働の是非を判断するうえで不可欠な住民の理解も不十分な現状だ。しかしこれらの住民の声はくみ取られないままだ。
○ 実際に原発過酷事故が起きた福島県議会は全会一致で県内全ての原発の廃炉を決議した。福島の現状を直視するなら、この選択こそ住民の生命と財産を守る自治体と首長のとるべき道であり、「エネルギー確保のために(福島での)事故の収束をしつつ再稼働を進めるべき(自民党鹿児島県議団)」「再稼働やむなし(公明党鹿児島県議団)」などという発言にはならなかったはずだ。
 原発の再稼働の是非を判断する権利は、被害を受ける住民にある。私たちにある。全ての生き物たちも被害者だから守られるべきだ。それなのに福島を見ず、住民の声も聞かずに再稼働の判断をしてもその責任を問われないという無法地帯で、川内原発再稼働の手続きだけが政治的に進められている。
 圧倒的多数を占める私たちの声を原子力行政に反映させられるようにしたい。力を合わせて草の根の声を大きく強くしていきたい、と改めて強く思う。


.. 2014年11月25日 14:16   No.832007
++ 山崎久隆 (社長)…484回       
原発の再稼働どころではない
 |  原発を危機に陥れる規制委員会
 |  住民の命を守らない鹿児島県伊藤知事
 └──── (たんぽぽ舎)

○要援護者を高線量地域に残して自分たちは逃げ出すと公言する役人

 この気持ちの悪さは何だろう。要援護者を高線量地域に残して自分たちは逃げ出すと公言する役人が、原発再稼働を進めている日本の現実。
 川内原発の再稼働を巡り、要援護者が避難できないと判断されると「屋内待避所」に収容されるのだが、最も原発に近いところでは1.6kmしか離れておらず、推定被曝量は2日で190ミリシーベルトに達するだろうという。この場所にずっと居続けるわけではなく、その後に安全な場所に移送するのだというが、火山噴火や地震や津波と複合していたら、そんなことは机上の空論であることは明白だ。説明の必要さえないだろう。要援護者が逃げられないということは、その施設従業員も逃げられないことを意味する。高齢者施設ならば、介護職員ごと置き去りにして逃げるということだ。

○非人道性−伊藤鹿児島県知事

 10月24日の市民との政府交渉で明らかになった避難計画の実態は、ぞっとする恐ろしいものだった。原発の間近でも避難しない、させない計画が語られたからだ。
 伊藤祐一郎鹿児島県知事は「10キロ圏外の要援護者については避難計画は作らない」としている。避難することで、むしろ健康に悪影響を与えるからと言いたいらしいが、まさか津波に襲われる危険性があるというのに、逃げない選択肢などないわけだから、言っていることに、そもそも整合性がない。
 9月12日に内閣府原子力防災会議が「了承」した避難計画では、原発から1.6km「一時退避所」の線量が、2日で200ミリシーベルト近い値だという。
これでは急性被曝による健康障害を引き起こすレベルだ。まして、そのような高線量地域に救援のために消防や自衛隊が入ることなど出来ない。つまり「後から救援が行く」ことなどあり得ない値なのだから、事実上住民を見すてることになる。
 福島では原発事故直後に空間線量の増加により、全員避難せざるを得ない状況になり、津波や地震で消息不明となった住民の捜索さえ不可能になった。双葉警察署管内で1287人の行方不明者が原発事故の影響で1ヶ月間も捜索できなかったという。
 川内原発でも火山噴火、地震や津波と複合すれば同様の事態になる。浪江町請戸地区のように逃げることもできずに取り残されて失われた命は、あまたにのぼる。そのうえ原発震災は町ごと奪った。避難後の過酷な生活は人々の心も打ち砕いた。生活の場を奪い、家族が離散し、震災関連死は福島県で1704人(ただし今年3月末現在)に上り、震災で直接亡くなった1611人を上回っている。これは他県には見られない実態であり、3年半を超える避難生活を余儀なくされ、心身共に疲弊した福島県民の姿だ。
 地震や津波を生き延びたのに、原発により「殺された」大勢の人たち。これが原発震災の非人道性であることを、薩摩川内市を始めとした南九州の自治体はどのように捉えているのだろうか。

○損害賠償の義務は東電にある
 その加害企業が補償額を一方的に決めている現実

 原発事故後、16万人以上が避難生活を強いられた。今も12万人以上が故郷にも戻れない。元の生活を取り戻すことは、多くの人にとっては絶望的だ。

.. 2014年11月25日 14:57   No.832008
++ 山崎久隆 (社長)…485回       
 このような事態を作り出したのは言うまでもなく東電の原発だから、損害賠償の義務は東電にある。ところが今起きているのは、その加害企業が補償額を一方的に決めている現実だ。東電が補償額を決めるのだから、まともな補償をするわけがない。当然、被害者は納得できないのだが訴訟を起こすには費用も時間も膨大にかかる。そこで裁判外紛争解決機間「原発ADR・原子力損害賠償紛争解決センター」が設立されている。
 原発ADRは和解案を作成する「仲介委員」や「調査官」を務める弁護士が誰かによって、結果が変わることもあり必ずしも万能ではない。それでも、被災者が訴訟を起こすハードルは高く、訴訟外で解決する原発ADRが、被害回復のかなめの役目を担っている。しかし被害者と東電の間に入ることで、住民の要求も大きく制限される原発ADRの和解案さえも、しばしば東電により拒絶される。そうなると裁判で解決するほかはなくなる。何の非もない住民にとって、裁判闘争は重い足かせに他ならない。これでは一体何のための原発ADRか。
 原発の被害は、結局まともに補償されない。これが福島第一原発事故の「教訓」になっているのが現実だ。原発の被害は補償されない。しかし川内原発の再稼働を地元自治体が認める。
こんな倒錯した世界は無い。「川内原発の再稼働や万が一の事故についても国が責任を持つ」とは宮沢経産大臣の発言だが、そもそも「国」とは誰か。経産大臣は次の総選挙後には、そのポストにはいないだろう。首相もすぐにいなくなる。そもそも原発事故に責任を持てる人間は存在しない。責任を持つというならば具体的に何をするのか語らねばならない。閣僚の軽い言葉など信用してはならない。

○「誰も助けに来ない」

 福島第一原発の教訓の一つは、過酷事故に際して「誰が収束作業を行うか」が今も全く見えないことだ。
 福島第一原発は過酷事故に際して400人あまりを対処要員としていた。しかし3基の原子炉が炉心崩壊を起こし、6基の燃料プールが破壊されようとしているとき、400人では対処のしようがない。もともと複数号機で過酷事故が起きることなど想定されていなかった。そのうえ途中で退避したことが、一時的にせよ緊急対策要因を大幅に減らす結果となり、パラメータ監視や冷却水投入や復旧活動に支障を来している。

.. 2014年11月25日 15:03   No.832009
++ 山崎久隆 (社長)…486回       
 「人が足りない」これは福島第一原発事故の収束にとって最も過酷で深刻な教訓なのだが、川内原発の過酷事故対策要員は50名ほどだ。もちろん交代要員もいない。住民だけではなく原発職員もいわば「見すてられる」。災害が起きても自衛隊も消防も来ない。空間線量が1ミリシーベルトを超える環境には出動は出来ない。「吉田調書」を巡ってピント外れの議論が続いているさなかに、このような重大な教訓がまともに議論されないまま、規制庁の規制基準適合審査を通ってしまった。

○IAEA基準を無視 「世界で最も厳しい基準」などとウソ
 規制委員会こそ次の事故を準備する張本人になっている

 国際原子力機関は、原発を推進する国連機関だが、その基準が日本の現状よりも厳しいことは知られていない。だからこそ「世界で最も厳しい基準」などとウソがまかり通っている。
 IAEAの原子力防護基準は5層の防護を定めている。そのうち第4層が過酷事故対策、第5層が原子力防災を含む放射性物質の拡散防護である。
 ところが規制委員会は従来の「過酷事故対策」を新規制基準に取り込んだものの第5層は従来どおり「地方自治体の責務」である「災害策基本法の守備範囲」のままとしている。これでは国際基準にさえ達しておらず、実際に防災対策の実効性なども期待できるわけがない。『規制委員会が防災計画や体制をチェックし、住民の命を守れると判断できるまで、運転認可を出さない。』これが本来の規制当局の姿勢だ。防災基準も作らず、計画の審査もせず、まして実効性を審議することもなく、原発事故から命を守ることなど出来るわけがない。
 規制委員会こそ次の事故を準備する張本人になっていることを自覚すべきである。

.. 2014年11月25日 15:09   No.832010


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