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鹿児島・薩摩硫黄島を訪れて | −川内原発の火山地帯・姶良、阿多、喜界カルデラ、南薩火山群巨大噴火を恐れる− └──── (たんぽぽ舎会員)
○ 薩摩硫黄島は鹿児島薩摩半島から南に50kmのところにある。鹿児島港から定期船「みしま丸」が2日〜3日おきに就航している。季節・天候しだいで時折欠航になる離島で、鹿児島県の火山島で最も近くにあるのが薩摩硫黄島である。船から見上げる桜島の大きさに圧倒される、頂上すぐ横のところから噴煙らしき白い煙が上がっている。桜島の小噴火は日常で街路樹、車上に降り注いでいる。30分ほど航行すると、右手に円錐の独立峰開聞岳が目に入る。海から直接そびえる山は一段と高く、火山の教本のような形体をしている。3時間あまりで薩摩硫黄島に近づく、黄色い山肌いたるところから噴煙が出ている。 ○ 島のすぐ近くには、1934年から1935年にかけて、海底で大噴火し成長した昭和硫黄島、海上から突き出た火山特有の岩礁も見られる。薩摩硫黄島港に入ると見たことのない光景が現れてくる。港内全体が赤茶色し海水とは思えない、鉄分を多く含む温泉が港の海底から湧き出ている。正面は、カルデラ壁で所々波にさらされ崩れている。壁の高さは30mから270m急な斜面が続いている。島内には多くの温泉が湧いている。 ○ 薩摩硫黄島は平安時代末期、平清盛の命令により僧俊寛が島流しされた島である。三島村歌舞伎、五世中村勘九郎一門による、「俊寛」硫黄島屋外歌舞伎は、垂直にそびえ立つカルデラ壁を背に、悲愴熱演したことで知られている。その砂浜の舞台で使用した船が港に陸揚げされている、「俊寛」の余韻がいまだに残っている島でもある。 ○ 薩摩硫黄島のほぼ中央には、喜界カルデラ壁が横切っている、山の地層・断層は鮮明である。山頂半分が陥没・隆起か・ずれている山腹、山肌は印象的な地形を形成している。島は、およそ7,300年前に起こった日本で最後の巨大噴火、「アカホヤ噴火」で噴出した大規模火砕流の堆積物の島である。火山灰は、朝鮮半島、関東、東北まで及んでいる。カルデラ壁は海底に延々と続いている。村では、火山の見どころが密集した島を身近に観察する「ジオパーク」の計画がある。 ○ 阿多カルデラは、鹿児島湾南端の港口部を構成するカルデラで、開聞岳は西縁にある活火山。約5,500年前に大噴火が起こり池田湖を形成した。喜界カルデラと姶良カルデラの間にある。
.. 2014年11月06日 08:23 No.821007
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