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小泉首相の5連続靖国参拝はこれとは逆コース
(元労働情報編集長、キューバ円卓会議共同代表、日本労働ペンクラブ会員)
日本は、アジアで全く孤立している。明治維新以来、いや二千年の歴史で小泉政府が代表した日本はもっとも孤立している。 小泉政権下の日本外交が全力をあげたのは、2005年の国連常任理事国に入ることであった。第三世界=発展途上国へのODA予算累計は戦後世界で一〜二位に達し、その経済力で多くの国々が日本支持にまわるとあてこんだのである。 だが、アジアで支持した国はわずか三か国−ブータン、アフガニスタン、モルディブだけであった。隣国の韓国や中国の東北アジアも、ODAで最大国のインドネシアなど東南アジア諸国も、ゼロであった。EU(欧州)に続く東アジア共同体形成をめざしているのに、日本の信用はここまで、ない!のである。 アジア太平洋戦争下の東條内閣がしかけた大東亜会議(1943年=昭和18年)には、ビルマ(現ミャンマー)、×満州、×南京政府、タイ、フィリピン、自由インド仮政府(現インド)が参加した。×印国は日本のかいらい政権で世界史では認められていない。が当時の正規三か国首脳が参加した。小泉内閣は、この東條戦犯内閣より さらに東アジア諸国から信頼がない。 その不信感の象徴こそ小泉首相の5連続靖国参拝なのである。A級戦犯を神とする靖国神社のありかたは、彼らの責任によって戦死、餓死、溺死した130万人をこす遺族のかなりの人々も批判と不信感を持っている。沖縄の「平和の礎」の思想、精神、鎮魂で靖国を問い直すチャンスである。
.. 2006年07月23日 07:51 No.8001
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