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−「核のオプション」へのこだわり └──── (東京都練馬区在住)
全国の原発敷地内には使用済み核燃料が貯蔵され続け、最終処分場もないまま(候補地さえ決まっていない)溢れようとしている。 元来使用済み核燃料は、ジルコニウムの鞘管ごと硝酸で溶かし、そこからプルトニウム(以下Pu)とウランを取り出し(再処理)て、その内Puは「もんじゅ」のような高速増殖炉で使用しPuを「増殖」させて準国産エネルギーにするはずだった。 しかし使用済み核燃料を再処理すれば、そのまま容器に入れて地下深く埋める直接処分に比べ、高濃度の放射性物質を含んだ硝酸の廃液などの高レベル放射性廃棄物も「増殖」する。 一方「もんじゅ」は、1995年の冷却材のナトリウム漏れ事故以来事実上稼働していない。その維持費だけで年間200億円。19年間で5千万円以上の住宅7千戸分に相当する。なぜそのような「もんじゅ」の維持に固執するのだろうか。 核兵器と原発の技術的基盤は同じだ。黒鉛炉タイプの原発はPuの生産炉としても用いられてきたし、世界的にポピュラーな原発の加圧水型軽水炉は原潜の動力炉でもある。ただ軽水炉の使用済み核燃料から得られるPuは「質が悪く」核兵器の素材にはなりにくい。しかし「もんじゅ」のような高速増殖炉から生成されるPuは黒鉛炉から得られるそれよりも高品質である。 日本の核武装は技術的にはともかく、政治的には極めて困難であるから、政府高官や高級官僚らの多くが本気で核武装を考えているとは思えないが、少なくとも核武装可能な技術力は有するという「核のオプション」を保持しておきたいのではないかと推察している。 しかし、日本に侵略されたとの歴史認識を声高に国内外にアピールしている中韓両国らが日本の核兵器体系が構築されていくのを座して待ってくれるとは到底思えない。
.. 2014年04月14日 08:15 No.717001
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