|
石原莞爾はたぶん昭和十六年の講演でこんなことを言っています。「満洲事変以来日本の宣伝戦は完全に失敗している。日本が侵略国であるということは殆ど世界の常識となっている。確かに宣伝下手である。だが宣伝下手は寧ろ私は日本人の名誉と考える。だがこの世界的誤解の根底には、宣伝の上手下手よりも、もっと大事なことがある。それは我々の信念の問題である。満洲事変以来国策に対して国民的の自信なく、自信がないから根が正直な日本人としては、どうしても果敢な宣伝が不可能で、釈明的態度に陥ったことが益々諸外国をして日本の態度を疑はしめた。満洲事変当時、所謂国民使節がアメリカに渡って努力した。然し彼らのしたことをみるに、すべて消極的釈明にすぎない。彼らは心の中では「どうも困ったことをやったな」と思ひながらも、君国のためにそれをアメリカ人に何とか弁解するらしい。弁解すればするほど悪結果を生むことは当然ではないか。」(石原莞爾全集第七巻所収「欧州大戦の進展と支那事変」)日本が侵略国であるということの宣伝は、シナ事変のころは蒋介石政府が中国人民に宣伝し、大東亜戦争のときには連合国が世界に宣伝した。戦後は日本人民に対しても宣伝?して、今では大半?の日本人が日本は侵略国だったと思っているのではないか。戦後は日本政府は日本は侵略国でないと宣伝するどころか、過去の侵略を反省するといっているので、アホかというところだが、正気を失っているので、頭は悪くないはずの政治家がそんな状態だ。反省が不要なのではない。実は反省していないのだ。石原莞爾は王道の宣伝は王道の実行に先だつものであってはならないという意味のことを言っているが、今は王道と言ったら何ソレ?という段階であろう。
.. 2006年07月19日 21:23 No.7001
|