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高レベル廃棄物処分場の候補地として南九州南大隅町に白羽の矢 | 南大隅町は鹿児島湾を挟んで開聞岳などの火山群の目と鼻の先 └──── (たんぽぽ舎) シリーズ その5(終了)
2月1日午前10時からの、BS朝日の「激論クロスファイア」で「日本の原発を今後どうする!?」として、京都大学原子炉実験所山名元教授と多摩大学大学院田坂広志教授が議論をしていた。とはいえ、特に原発反対と賛成という論点の違いがあるわけではなく、原子力を利用する立場からの問題点の議論だった。 しかし議論の前提条件に大きな違和感を感じたので、何度かに分けて原発再稼動への反論として記述する。
○自然を甘く見る国
以前、高レベル放射性廃棄物処分場の候補地として南九州の南大隅町に白羽の矢が立てられたことがあった。2007年頃から具体的な動きになり、2010年12月に「高レベル放射性廃棄物最終処分場誘致に賛成する陳情」が「中間貯蔵施設誘致の陳情」「核廃棄物についての勉強会予算を求める陳情」とともに町議会に提出され「放射性廃棄物施設等の陳情に関する審査特別委員会」が設置される事態になった。反対陳情も2011年2月8日に提出されている。 現在も、福島などから出る除染廃棄物を南大隅町で「永久処分」する計画があったりと、止まるところ知らずの放射能押しつけの構図なのだが、南大隅町は鹿児島湾を挟んで開聞岳などの火山群の目と鼻の先、さらに大隅半島や薩摩半島が巨大なカルデラ噴火により形成された地形で、鹿児島県には北から加久藤、姶良、阿多、鬼界と4つのカルデラが並ぶ。およそ世界最大の火山群集中帯といっていいようなところだ。現在噴火している阿蘇と桜島を含め、活動中の火山が4つもある。 およそ地下に危険物を埋めるなど考えられない場所なのだが、そんなところも候補地となってしまう、この国の恐ろしいまでの自然に対する放漫さに心底怒りが湧く。 東日本大震災の後に、除染廃棄物の最終処分場の候補地にしたというだけでも、政府の姿勢は無反省と無責任の極みとして非難されるべきだ。 そのような連中が進める高レベル放射性廃棄物処分場建設計画が如何なるものか、薄っぺらい「知見」とやらを振りかざし、日本にも処分場の適地が必ず見つかるなどと言う向きには、南大隅町への建設計画の、10万年未来の安全性をどうやって保証するかを説明してもらえば良い。
○折り合いはつかない−現代の快適さを求めるために未来の世代に ツケを押しつける権利など誰にもない
.. 2014年02月19日 09:30 No.694001
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