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石原莞爾は、軍人にして政治にかかわるものを軍閥と定義した。薩摩閥とか長州閥とかはいいことではないがありがちなことである。軍人が政治を左右するのは、国に害を及ぼす。昭和期には軍の総意というようなことを言っていたという。漠然とした軍の意思が政治を動かした。武藤軍務局長などは、陸軍大臣にも次官にも無断で「陸軍は安部内閣を支持せず」と新聞記者に発表して阿部内閣を倒したという。こんなことができるのはたしかに軍閥があったのであろう。それは武藤章の意志であったとしてもそれを軍の意志として許容する軍閥があったということである。石原莞爾は何ら具体的なことを言っていないようであるが。石原莞爾は、「敗戦の最大原因は国民道義の驚くべき低下にある。軍閥が悪いの官僚がどうのといってもこれ均しく国民であって、何といっても国民の道義・知性・勇気が足りなかったため、諸々の敗因が戦局の逼迫につれて大きくなったのである」と言ったという。
.. 2007年04月25日 21:48 No.69001
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