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■--人はなぜ御用学者になるのか
++ 柳田真 (大学生)…85回          

.「人はなぜ御用学者になるのか」―地震と原発―島村英紀著
 |  御用学者たちは原子力ムラだけにいるのではない、
 |  ○○にもいる、△△にもいる
 └──── (たんぽぽ舎)

 とても刺激的、かつ時勢に合った魅力的な題名の本が出た。しかも著者は地震、津波などについて、日頃から深い学識で影響を与えている島村英紀さんである。
 本書は序章から6章までの7つの章から構成されている250頁の本だ。

○ 圧巻は序章である。人はなぜ御用学者になるのかの章である。5つの実例が書かれている。水俣病隠し、自動車公害隠し、核兵器作り、地震学会の抱き込み、東大など原子力学科作りの内幕。最後に科学者の孤独とお金攻勢プラス地位(ポスト)攻勢、最後は定年後の職の保証と政府勲章。かくして御用学者が育ち、広がり、支配層の「作戦」は思い通りの成功を収めてきたのであった。

○ 序章:人はなぜ御用学者になるのか
  1章:地震と科学者
  2章:地震と原発
  3章:科学と政治の舞台裏
  4章:巨大科学と社会の危うい関係
  5章:科学者の孤独
  6章:警告はなぜ生かされなかったのか

○この本はたんぽぽ舎でも扱っています。1冊の送料は160円です。
    定価:1575円(税込み)  発行:花伝社
○8月5日(月)島村英紀さんの学習会が開かれます。参加歓迎
 「地震・津波講座その1 地震の最新情報で鋭く突く 日本は地震活動期に入
ったか」。会場:「スペースたんぽぽ」 午後6時半開場です。
.. 2013年08月01日 09:32   No.587001

++ 山崎久隆 (社長)…330回       
東電体質は経営改革委員会も気づいている
 |  しかし抜本的な手を打たない規制庁に問題あり
 |  東電体質とは、隠すか、隠せなければ「大した問題ではない」
 |  ことにするか、あるいは内部・外部委員会を作るなどして、
 |  の結論待ちという「時間稼ぎ」をすること
 └──── (たんぽぽ舎)

 日刊工業新聞に、端的に東電の体質を明らかにする記事があった。
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○ 原子力改革第三者委、東電経営陣に改善要求−広報の不備など指摘
                   日刊工業新聞 2013年07月29日

 東京電力の原子力改革を監視する第三者委員会が、東電の経営陣に重い課題を突きつけた。福島第一原子力発電所の事故収束作業における広報の不備などを指摘。国民や関係自治体が東電に不信を募らせているとして強く改善を求めた。
 「現場の努力を広報のまずさがないがしろにしてしまっている」。第三者委員会のデール・クライン委員長(元米国原子力規制委員会委員長)は東電への失望を隠さなかった。また、バーバラ・ジャッジ副委員長(英国原子力公社名誉会長)
も「重要な情報でも内部で議論を尽くしてから公表しようという閉鎖的な考えが残っている」と批判した。
 3月以降にネズミの侵入による停電や地下貯水槽からの汚染水漏れ、汚染水の港湾流出と重大な問題が相次いだ。それにもかかわらず、重要なリスク情報が迅速に公表されなかった。クライン委員長は「情報への対応能力が備わっていない」
と断じた。【以下略】
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.. 2013年08月01日 09:40   No.587002
++ 山崎久隆 (社長)…331回       
○ これまで東京電力と話し合いを続けてきて分かったことは、彼らが詳細な原因分析と説明に努めるのは必ず「再発防止対策」とセットであり、起承転結のストーリーが出来た事柄に限られるということだ。
 発生して間もない事故、原因がはっきりしない状況、再発防止がおよそ困難な事件は、隠すか、隠せなければ「大した問題ではない」ことにするか、あるいは内部・外部委員会を作るなどして、その結論待ちという「時間稼ぎ」をすること
が決まり事のようになっていた。そこでは重大性の度合いであるとか、周辺住民や環境に大きな影響を与えた、あるいは与える恐れが高いかなどの判断は二の次にされてきた。
○ 典型的な例は、1989年1月に発生した福島第二原発3号機の再循環ポンプ損傷事故。その年の3月末に朝日新聞がすっぱ抜かなかったら、もっと遅れて公表されていたであろう。もちろん重性はトップクラスで、最悪の場合、昭和の終了とともに福島第二原発も「終了」し、原発震災よりも遙かに前に福島「恐怖の連鎖」を経験したかも知れない事件だった。
 その前の1981年5月に起きた福島第一原発2号機のECCS作動事故も隠ぺいされた。度重なり起きていた制御棒脱落事故及び原子炉停止中の臨界事故は東電のみならず全BWR電力会社が隠ぺいし続けた。(臨界になったのを隠したは東
電と北陸電力だった。)
 これらはいずれもことが重大、原因がはっきりしない、再発防止が難しいなど、公表にあたり会社の内部で紛糾したことが容易に推察できる。もちろん公表ストップをかけるのはトップでしかあり得ない。理由は「新増設に障害になる」「プ
ルサーマルが出来なくなる」はては「地元との信頼関係が崩れる」だったのだろう。いずれも本末転倒であることに東電自身は一向に気づかない。
何度批判をされトップが引責辞任になっていても、結局は変わらない。
○ 今起きているのはそういう東電体質の再現に他ならない。
 テレビ会議情報の公開を渋り、国会事故調査を「真っ暗だから」と妨害をし、川内ビデオの真っ暗事件や汚染水の漏えい隠ぺいや、3.11以後に起きてきたことを踏まえて、今後についてどうすべきか。
 その前提として肝に銘じておくことは、これからも東電に任せていれば最悪の事態を回避するチャンスさえ失うということに他ならない。
 一日も早く、東電に変わる事故収束のための機関を作るべきである。その中には海外の専門家も含めるべきだ。特に核事故を経験してきた国に、その経験を生かすことを要請すべきである。

○ 抜本的な手を打たない規制委・規制庁が大問題だ。

.. 2013年08月01日 09:59   No.587003
++ 山崎久隆 (社長)…332回       
選挙が終わったら、「海に漏れたかも」
 │ 「東電発表」のさらなるデタラメぶり <上>
 │ 重要なデータを隠す、情報操作、放射能漏れを隠ぺい
 └────(たんぽぽ舎)

▼東京電力、海洋への放射能流出やっと認める

 ついに多くの放射能が海に漏れ出していたことを認めた。今まで東電は「地下トレンチに残っていた汚染水が漏えいしたかもしれない」と、溜まっていた汚染水の一部漏えいを示唆し、地下水系に混入した汚染水の追加放出の可能性は認めようとはしなかった。
 参議院選挙が終わり、ほとぼりが冷めたと思ったのか、7月22日月曜に突如として大量のデータを公開し、地下水に混入した汚染水が海中に漏えいしている可能性を否定できないと、やっと汚染水漏えいを認める会見を行った。
 これまでも東電が事実を隠ぺいし、小出しに、あるいは後付けで事実を認めることはあったが、今回の汚染水問題は今まで以上にひどい対応だ。
 一体何時から、東電は汚染水の海中流出を認識していたのだろうか。
 既に1カ月も前から規制庁は汚染水の海中漏えいを前提とする調査分析を指示していた。
 ところが東電は漏えいを知るために最も重要なデータである「地下水位」を測定しながら公表してこなかった。これさえ明らかならば、客観的に誰もが漏
えいを確認できていた。東電は選挙前の金曜日まで「データは精査中」などとして出さなかった。このことが
「恣意的」と見られる最大の理由である。
 今回明らかになったデータで最も重要なのは地下水位のデータである。
 日により大きく変化をしているが、標準海面から上に最大1.8m、これが福島第一原発の地下水位である。つまり海面の上に地下水があり、「水は高きより低きに流れる」の理屈どおり海に向かって汚染水が流入していた。
 東電は、データ発表の日と参議院選挙に何ら関係はないと言うが、到底そう思えない。半年以上にわたり地下水位を計測し、潮位や雨量などとの相関を記録し、グラフにまでした。詳細な変動をグラフ化していたのに、日々の地下水データを公表できない理由などない。


.. 2013年08月02日 10:47   No.587004
++ 山崎久隆 (社長)…333回       
▼データ隠ぺいの背景、悪質さ

 実際に19日の記者会見でさえ、流出が疑われる汚染水について「データがないので判断できない」などとウソの発表を繰り返していた。
 地下水位を明らかにすれば、汚染水が海に流出していることを明らかにせざるを得ず、東電任せにせず「国も一歩前に出る決意」で対策を実行すると明言をしていた安倍内閣の責任問題にも発展する。そのために選挙後まで汚染水流出について何も「判断」を示さなかった。
 またしても「データ取得してから発表するまで隠す」情報隠ぺいが問題となっているが、本質はここに「情報操作」が加わっていることだ。
 放射能が漏出していることが明確になれば、福島県の沿岸漁業は再開の見通しが立たなくなり、少なくても福島県の選挙結果に大きな影響を与えるであろう。発表を選挙後に遅らせたことで、大きく票が動く可能性を阻止したのではないか。そうなると与党側からそのような圧力が掛かっていないかどうかが問題になるだろう。
 東電は「本質」を隠すために情報を小出しに、遅れて出すようにしているから、福島の現状は、遙かに悪化している危険性が高い。
 最悪の場合は、これから止水壁を作っても間に合わず、大量の汚染水が大規模漏えいを起こして、沿岸のみならず太平洋に広く拡散し、海外で捕れる魚介類にもはっきりと放射能の影響が出る場合だ。日本は巨額の賠償請求を受け、国家破綻の危機に見舞われる。
 また、このままでは取り返しの付かない海洋汚染を引き起こし、周辺の漁場に壊滅的影響を与える。

.. 2013年08月02日 11:10   No.587005
++ 斎藤なぎさ (小学校高学年)…27回       
7月22日(月)安田節子さんの講演
 │ 「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を斬る!」<上>
 │ 〜異常な貿易協定、秘密協議、米国の標的は日本、ISD条項〜
 └────(たんぽぽ舎ボランティア)

 この日は、予定していた講師:金子さんの代わりに急きょ、安田節子さんがお話しくださった。自民党圧勝の参院選を終えた翌日22日、東電は、福島第一原発から高濃度汚染水が地下水と混じり、海に流出している可能性が高いことを初めて認めた。また、安倍首相はこの日の記者会見で、政府の憲法解釈を変更し集団的自衛権を容認することに意欲を示した。23日には、日本政府はTPP
交渉に初参加した。参院選では争点をぼかしてきた原発、憲法、TPP問題をここにきて安倍自民党は一挙に危険なほうへ進めようとしている。TPPに参加することがいかに危険であるか、安田節子さんの書かれた『TPP本当の話』(*)を参考にしながら講演をまとめた。

1.異常な貿易協定TPP---TPPの狙いは市場を規制するシステムを米国のシステムに準拠させること(2009年オバマ大統領)。つまり、TPPは大企業に有利なルールを各国に義務付けるため、市民生活にとって危険な協定である。

2.協議は「秘密」のTPP---これまで公表された唯一の文書は、どんな文書も公表されないという説明の文書だ(米国NGOパブリックシチズン)。交渉の中身は秘密で、国会議員すら知ることができない。「交渉文書は協定発行後4年間も秘匿される」ことになっているからだ。国民が知ったら反対されるから、秘密にするのであろう。

3.米国の標的は日本---米国の標的は日本の規制(非関税障壁)の自由化(2012年8月24日米議会調査局報告書)。特に内需が強い日本市場が狙われ
 た。協議は最終段階にきている。その内容を事前に知ることができないうえ、参加しても修正はできず、断ることもできないのであれば、入ることは危険この上ない。

4.医療---医療が市場原理で運営されるようになると国民皆保険制度が崩壊する。TPPによって混合診療が導入されるだろう。今は自由診療を選ぶと、保険適用部分の医療費も自己負担になる。一見、患者にとっては不利益だが、これは自由診療抑制のためである。混合診療解禁で、自由診療を選ぶ人が増えて自由診療が拡大する。経済力によって、受けられる医療に格差が生まれる。国民皆保険のない米国では、貧困になった原因のトップが医療費である。

5.危険な企業保護条項(ISD条項)---『企業対国家紛争処理』条項
 (Investor State Dispute Settlement)は企業が国家を訴えることができる規定。国が環境汚染や健康被害を懸念して商品の販売を禁止した場合、その企業が国に対し損害賠償を請求して訴えることができる。例えば、脱原発を決めたドイツ政府は、ドイツ国内の原発に投資していたスウェーデンのエネルギー企業からISD条項に基づいて訴えられた。脱原発にとってISD条項はとても危険である。

.. 2013年08月02日 11:23   No.587006
++ 中川敦詞 (幼稚園生)…2回       
徹底解析・福島原発事故(第15回)
 |  「福島第一原発1から3号機のまとめ」の報告
 |  次回は8月31日(土)原発討論会−槌田敦さんを囲んで−
 └──── (たんぽぽ舎講座担当ボランティア)

 1号機から3号機のまとめ
 7月27日(土)参加者16名で、予定されていた「放射能と水素の放出経路と爆発」については都合により秋以降になりました。
 楽しみにされていた方には申し訳ありません。
今しばらくお待ちください。
今回の内容は「1号機から3号機のまとめ」でした。

考察と教訓

データ空白
ECCS高圧注水系の使用
地震による原子炉配管破断
非常用復水器を使用せず
空焚き水位系 圧力計の誤表示
海水注入による弊害

などでした。みなさんがとても熱心に聴講して多くの方に質問や情報共有していただいて良かったのではないかと感じました。

次回は「原発討論会」を予定しています。
皆様の普段の思いや質問を槌田敦さんを囲んでお話しましょう。
次回の日程
 8月31日(土)17:30開場 18:00開会 参加費:800円
 「原発討論会」 −槌田敦さんを囲んで−

です。皆様の参加をお待ちいたしております。


.. 2013年08月08日 19:16   No.587007
++ 山野容子 (幼稚園生)…1回       
8月22日(木)のアーサー・ビナードさんの講演会で
 |  氏の絵本とエッセイを普及=販売します その2
 

 8月22日のアーサー・ビナードさんの講演会で、氏の絵本とエッセイの販売に関する本の紹介その2です。

1. 「亜米利加ニモ負ケズ」  アメリカで生まれ育ち、その後、日本で20数年を過ごしているアーサーさんが日々の生活から両国の関係を考察しています。
対等な日米関係を考えるきっかけとして、お勧めの一冊です。

2. 「アーサーの言の葉食堂」  英語と日本語の両方に精通し、卓越した観察力と洞察力をお持ちのアーサーさんならではの珠玉のエッセイ集です。生まれたてほやほやの言葉の料理(新刊)をお楽しみください。言葉好きの方は捨て置
けません。
皆様のご来場をお待ちしております。         山野容子

追記:前回の「紹介その1」において「まぐろ猟師」とありましたのは「まぐろ漁師」の誤記でした。お詫びして訂正します。

☆8月22日(木)のアーサー・ビナードさんの講演会の予約受付は、
 本日現在51名です。定員80名まで受け付けます。お早めにお申し込み下さい。


.. 2013年08月08日 21:11   No.587008
++ おかしま (幼稚園生)…1回       
広島通信その4
 │ 移住して2回目の広島原爆記念日(8月6日)へ参加、
 │ 平和記念公園へ行く、娘と共にデモ参加、
 │  黄色いのぼりのたんぽぽ舎の人々と出会う
 └────(広島在住)

 移住して二回目の広島原爆記念日です。黙祷の時間に間に合うように平和記念公園に行ったのですが、すでにすごい人でした。公園入り口に反原発を野次る団体が居たせいか、首相が来ているせいか警官も多かったです。黄色いのぼりのおかげでたんぽぽ舎の懐かしい面々にもすぐに会えました。
 徐々に気温が上がる中、いろんな団体があちこちでスピーチをしたり、音楽を奏でたりしているうちにデモ出発の時間になりました。
私は今年も娘とデモに参加しました。昨年はスリング(抱っこ紐)の中で半分寝たままだった娘が、今年は数メートルですが自分で歩きました、周りの雰囲気に圧倒されたのかその後は抱っこでしたが、感慨深かったです。
 中電までは沿道の人が写真を撮ったり、手を振ってくれたり(子供が多かったです)しました。外国人旅行客も多いので国民が大人しいと言われる日本でもこういう風に動いている人がいることを知って欲しいです。
 中電前では原発に関係する各団体や有志個人のメッセージを発表しました。
たんぽぽ舎からはYさんが簡潔で熱いスピーチをしてくれました。自分の知らない話がまだまだあり、活動をしてくれている人がいることを知ると心強く感じ自分も微力ながらやり続けようと思います。途中で東京から岡山に移住した
Oさんにも再会できました。
 私と娘は帰宅しましたが、午後もあちこちでイベントや講演会があり、私の友人たちもそれぞれ目的の場所に出掛けました。いつか娘が大きくなったら夕方までいて、原爆ドーム前からの灯篭流しを見たいと思っています。

.. 2013年08月09日 12:07   No.587009
++ 山崎久隆 (社長)…334回       
なし崩しの「国費投入」に反対する。東電の「整理」が絶対条件だ。
 │ ついに東電は国に汚染水対策資金を支出させる最悪の「口実」を得た。
 └────(たんぽぽ舎)

○汚染水大量漏出
 毎日300トンの汚染水が、地下水とともに海に流れ込んでいるという。資源エネルギー庁が試算を明らかにした。
 8月7日に開かれた政府の「原子力災害対策本部会議」では、このこともあり「福島第1原発の汚染水問題は対応すべき喫緊の課題。東電のみに任せるのではなく国として対策を講じる必要がある」(安倍首相)と、税金を投入しての対策に乗り出すことを検討し始めている。
 この対策、おそらくは「地下凍土方式の陸側止水壁建設」と見られているが、400億円の建設費と、凍土を維持するために莫大な電力が必要とされる。鹿島建設が提案した方式で、国は以前から東電に実施を迫っていた。
 東電は経費が掛かりすぎることを主な理由に、陸側止水壁の建設を先行させたが、これが予想以上に地下水の流路を変えてしまった。

○とてつもない高線量
 海に流れる地下水は、止水壁で止められる。すると自然の流れとして溜まった地下水が上昇し始める。当初は三週間程度で地上に到達するかと思われたが、実際には既に止水壁を越えて海に流出しており、事実上止水壁は機能しなくなりつつある。そのうえ、地上の放射線量が上昇し、地表面で8ミリシーベルト/時(マイクロではない)を超えている。その上空の空間線量も1.8ミリシ
ーベルト/時と、数時間作業をしただけで制限値の20ミリシーベルトを超える。
 この情報は、東電のHPに載っており、
こちら
805-j.pdf で誰でも見ることが出来るが、どういうわけかマスコミでは取り上げられていない。
 こんな環境では作業が出来ない。(しかし作業は続行している)地下水が地上に達する前からこのありさまだから、地上に噴出したらどうなるかは想像に難くない。誰も立ち入れなくなる。 その時の線量は同じ図の「移送配管表面線量」と「雰囲気線量」でわかる。一番高いのは表面160ミリシーベルト/時、雰囲気25ミリシーベルト/時。汚染水が噴き出すと、こんな規模の線量になる可能性があり、これでは作業は不可能だ。何としても汚染水の噴出は阻止しなければならない。

○実は知っている東電
 しかし、東電はこのくらいのことはとっくに知っていた。知っていたのに海側止水壁を先に作り、陸側は作らなかった。何故か。
 国が業を煮やして「登場」する状況を「あえて」作ったとしか思えない。
 最初は規制委員会、次は資源エネルギー庁、しかしこれではまだまだ「政府」ではない。
 「原子力災害対策本部会議」が出てくるまで事態の悪化を知りながら対策を遅らせてきたとしか思えないのだ。

.. 2013年08月09日 12:20   No.587010
++ 山崎久隆 (社長)…335回       
 ここで国が支援をせざるを得なくなったのは、放置して汚染水大量流出などという事態を招くと福島の人々に大変な打撃を与える。さらにもっと政府が心配なのは再稼働に大きなマイナスになることと、海外からの批判や訴訟の危機が迫っているからだ。
 汚染水の放射能はトリチウムが大きく取り上げられているが、当然ながらストロンチウムも大量に含まれているだろうし、もっと恐ろしいのは、汚染水が原子炉内部や格納容器に落下している核燃料そのものを「溶かしだして」流れている可能性があることだ。
 このまま東電が、海を汚染するに任せていては、国際問題化する。
 東電は、今までどおり東電の責任で汚染水対策を進めていたのでは、現在も起こされている訴訟だけでなく、今後大規模な国際訴訟になった場合、全て東電の責任となってしまうことを回避するために国を巻き込む戦略を立てたのであろう。
 その布石が3月に社外取締役うちそろっての「辞任を迫る首相会見」だった。
 この場で慰留した安倍首相は、「国も一歩前に出る」と発言している。
 その約束を果たさせるために、東電は汚染水問題を利用している。
 この期に及んで自己の利益追求に汲々とする東電は、だから解体しておくべきであった。
 今から税金を投入するのであれば、直ちに東電を解体して福島第一原発廃炉機関を作り、そこに人材と資金を東電から引きずり出して、国営として行うべきだ。
 国が責任を持つのならば、国が作業員を全員雇用し、極めて危険になってしまった敷地を全面的に除染し、汚染水を大量に備蓄できる地下貯蔵水槽を建造するとともに、そのつなぎとして専用港を埋め立てて、外側に大型タンカーが接岸できるバースを作るくらいの根本的解決を図るべきだろう。
 そのための資金は、国の電源三法交付金を充てれば良い。年間3000億円近い資金だ。もちろん再稼働だの地元支援は一切福島支援のために中止することになる。原発再稼働のためのばらまき予算など、一切認めるべきではない。

.. 2013年08月09日 12:26   No.587011


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