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■--核燃サイクル存続ありき
++ 朝日新聞 (課長)…174回          

 使用済み、処理迫られ MOX燃料搬入完了

 「3・11」後初めて、原発の使用済み核燃料を再処理した核燃料が27日、関西電力高浜原発(福井県)に運び込まれた。原発を利用し続けるために、非現実的な核燃料サイクル政策が推し進められ、経済的なメリットが薄いプルサーマル発電が再開されようとしている。
 「資源の乏しいわが国において、プルサーマルの推進は重要だ」
 プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料の搬入後、高浜原発で記者会見した関電の水田仁・原子力事業本部副事業本部長はプルサーマルの意義を強調した。
 しかし、電力会社がプルサーマルに力を入れざるを得ない背景には、原発内のプールにたまった使用済み核燃料の行き場を確保するためという側面が大きい。
 青森県は、六ケ所村の再処理工場での受け入れ条件として、すべての使用済み核燃料の再処理を挙げている。青森県が受け入れを拒否すれば、行き場がなくなり原発が運転できなくなる。
 (中略)
 使用済み核燃料は減らせても、今度は核兵器の材料となるプルトニウムがフル稼働で年約8トンできる。すでに再処理した44・3トンがあり、さらに増えれば、海外からますます厳しい目を向けられる。
 東京電力福島第一原発事故で、プルサーマルを計画通りに進めるのは難しい。
電力会社は使用済み核燃料の行き先に危機感を覚え、中間貯蔵施設の利用も考えている。関電は26日、施設設置のためのプロジェクトチームを新設した。
 さらに、プルサーマル発電で使い終わった「使用済みMOX燃料」の取り扱いも決まっていない。発熱量が多く取り扱いが難しい使用済みMOX燃料が、原発内のプールにたまる。使用済みMOX燃料をさらに再処理する「第二再処理工場」構想もあるが、海外にも本格的な例がなく、建設場所や時期も未定だ。

○費用対効果、隔たり大 事業費19兆円/できる燃料9000億円分
 電力会社にとって、プルサーマルの経済的なメリットはあまりない。原発で使い終えた核燃料をフランスに送って再処理し、MOX燃料として再び輸入するため、コストがかかるからだ。
 財務省の貿易統計(輸出入の統計)によると、2010年に高浜原発に運ばれたMOX燃料は1本あたり8・8億円だった。これは通常使うウラン燃料の7〜8倍になるとみられる。
 それでもプルサーマルにこだわるのは、核燃料サイクル政策を守るためだ。
 この政策では、使用済み燃料のすべてを再処理してプルトニウムを取り出し、ウランと混ぜてMOX燃料に加工する。これをプルサーマルで燃やす。
 ところが、日本原燃が計画する再処理工場(青森県六ケ所村)は1997年にできるはずだったのに、試運転が19回も失敗し、完成していない。フランスなどのコスト高のMOX燃料を受け取るしかない。
 問題はそれだけではない。そもそも核燃料サイクルそのものに巨額のコストがかかるのだ。
 (中略)
 電気事業連合会の03年の試算では、日本原燃の再処理事業には40年間で19兆円かかる。ところが、これでできるMOX燃料は通常のウラン燃料の9千億円分の量にしかならない。使用済み燃料から取り出せるプルトニウムは重さにして1%ほどに過ぎないからだ。
 巨額のコストは電気料金に回される。立命館大の大島堅一教授(環境経済学)は「核燃料サイクルに経済性はなく、つけを払わされるのは国民だ」と言う。
(6月28日より抜粋)

.. 2013年07月01日 13:36   No.572001

++ 中日新聞 (幼稚園生)…4回       
脱原発デモ 声の限り 福井・おおい 再稼働1年「大飯を止めろ」
 |  「関心を持ち続けることが必要」ルポライター鎌田慧さん講演
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○ 関西電力大飯原発の再稼働から一日で一年。立地する福井県おおい町では三十日、全国各地の市民が集まり、全原発の即時廃炉安訴えた。名古屋市内でもデモが行われ、福島第一原発事故の教訓が風化しつつあると感じる市民が各地で「原発いらない」「命を守れ」と訴えた。

 五つの脱原発団体でつくる「再稼働阻止全国ネットワーク」が再稼働一年に合わせ、おおい町で抗議行動を呼び掛け、東京や京都、福島などから約四百五十人が参加した。地元公民館の集会では「原発いらない福島の女たち」世話人の黒田節子さん(六二)=福島県郡山市=が「私たちは世界一安全な原発だといって騙されてきた」と怒りをぶつけ、「国の政策は命より経済を優先している」と涙ながらに訴えた。
 参加者はその後横断幕やのぼり旗を掲げ「再稼働反対」「大飯を止めろ」と声を上げながら約二キロを行進。
大飯原発のゲート前で、関電社員に即時運転停止を求める申し入れ書を手渡した。

 大飯3号機は昨年七月一日に、4号機は同十八日に原子炉を起動し、運転を再開。今年六月下旬の原子力規制委員会の評価会合では「直ちに安全上の問題はない」として、定期検査に入る九月までの運転を容認する報告書案をおおむね了承した。脱原発を求める市民にとっては、福島原発事故以前にじわじわと戻るような危機感がある。
 おおい町に隣接する福井県小浜市出身のアルバイト仲井祐二さん(三〇)=富山市五福新町=は「福島の教訓は、原発と人聞が共存できないということ。立地地域が原発に依存しなくてもいいような仕組みづくりが重要だ」と力を込めた。

○「関心を持ち続けることが必要」ルポライター鎌田慧さん講演

 脱原発団体の集会が聞かれた福井県おおい町の公民館では、原発問題を追い続けるルポライター鎌田慧さんが講演=写真。原発の稼働をめぐる新規制基準が八日に施行されるのを控え、「原子力規演制委員会が安易に運転許可を出さないよう、監視していく必要がある」と訴えた。
 新基準では、フィルター付きベント装置や第二制御室など過酷事策に必要な施設の設置に猶予間を認めていることを踏まえ、地域での脱原発運動から全国的な、ネットワークを築いていこう」と話し、規制委の動向に市民が関心を持ち続ける
ことが必要と訴えた。
 関西電力などは新基準施行後、 早期に再稼働を申請する方針を示しているが「第二の福島事故を起こさないことが、福島の人たちへできる償い。一基ずつ止めて、廃炉にしていこう」と呼び掛けた。 (7月1日より抜粋)

.. 2013年07月02日 17:18   No.572002
++ 朝日新聞 (課長)…175回       
安倍政治を問う 2013 参院選 3
  加速する原発再稼働
  知らぬ間に始まった工事−地元の了解を得ず、事前に連絡さえせず
  −東海第二原発

 茨城県東海村の村上達也村長(70)は、耳を疑った。
 日本原子力発電が、村にある東海第二原発(停止中)で「フィルター付きベント(排気)」や防潮堤の工事を始めたという。6月19日の記者会見で記者から知らされ、「何だそれ。私は知らないぞ」と叫んだ。
 確認すると、前日の18日朝から工事を始めていたことがわかった。フィルター付きベントは、事故が起きた時に大気中への放射性物質の飛散を抑える。防潮堤とともに、原発を再稼働するために必要な工事だ。
 18日は午後2時から日本原電幹部と定例の協議を開いたはず。だが、着工の話は一切なかった。あとになって、この日夕方に日本原電の担当者が役場に持ってきた書類に工事開始が書かれていたことがわかった。
 地元の了解を得ず、事前に連絡さえせず、原発再稼働に必要な準備が進む。
(中略)
 村上村長は、運転開始から35年になる東海第二の廃炉を求め、日本原電に「再稼働のための工事は反対だ」と繰り返し伝えた。
 工事には数年かかり、原発の運転は原則40年と定められている。2、3年動かすために大工事をするのはコスト面でも見合わない。
 「伝え忘れた」。反対を押し切って工事に入った日本原電が、事前に伝えなかった理由だ。工事は「再稼働を前提とするものではない」として、続ける。
 村上村長は「再稼働するつもりがなければベントなど設置する必要がない。うそぶいている」と憤る。(中略)(6月29日より抜粋)

.. 2013年07月02日 19:14   No.572003
++ 朝日新聞 (課長)…176回       
再稼働申請「信頼壊す」 東電表明、新潟知事が批判
 柏崎刈羽原発6・7号機

  東京電力は2日に取締役会を開き、柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県柏崎市、刈羽村)の再稼働審査を原子力規制委員会に申請することを決めた。新しい規制基準が8日にスタートした後、「速やかに」としており、月内にも申請する構えだ。しかし、新潟県の泉田裕彦知事は「信頼関係を完全に破壊する行為だ」と強く反発している。
 (中略)
  柏崎刈羽7基のうち6、7号機を先行させるのは、ともに新しい「改良型沸騰水型炉」(ABWR)で、審査を2基いっしょに進めてもらえるという期待からだ。出力もともに135・6万キロワット(kW)あり、ほかの5基の110万kWより大きい。
 (中略)
  原発再稼働は、北海道、関西、四国、九州4電力が8日にも計12基を申請する見通しだ。審査は半年かかるとされ、東電は「第1陣」に入らなければ、再稼働は数年先になるとみて申請に踏み切ることにした。
  しかし、東電が焦っても地元の理解は得られていない。むしろ、新潟県の泉田知事は2日、「地元に何の説明もなく方針を決め、地元と信頼関係を築く意思がないと言わざるをえない」と不信感をあらわにした。
  広瀬社長は近く泉田知事ら地元自治体首長に会って理解を求める考えだ。だが、泉田知事は「再稼働への議論はしない」と納得していない。法律上は地元自治体が反対しても申請でき、東電が反押し切ってまで申請に踏切るかどうかが問われる。
 (後略)
                   (7月3日朝刊より抜粋)


.. 2013年07月04日 10:32   No.572004
++ 朝日新聞 (課長)…177回       
浪江町長「反省ない」

  福島第一原発事故で全町民が避難した福島県浪江町。馬場有(たもつ)町長は「東電の姿勢、考えが分からない。まだ福島第一原発の原因究明もしっかりとは済んでいないのに」と憤った。
  浪江町はこの日、原発事故による精神的苦痛への慰謝料増額を求め、住民の代理人として原子力損害賠償紛争解決センターに和解の仲介を申し立てた。深刻な 被害実態を東電に伝えるためだ。5月に次いで2回目で、これで参加者は事故時の町民約2万1千人のうち約1万4千人になった。
  「これだけの惨状を招いておきながら、反省もなく企業の論理を押しす。
 とんでもないことだ」
  再稼働の動きが福島にも影響しないか―。東電が廃炉を明言していない福島第二原発や、福島第一原発の5、6号機の行方も心配している。
                   (7月3日朝刊より)

.. 2013年07月04日 10:45   No.572005
++ 朝日新聞 (課長)…178回       
新潟知事、不信深める 地元は戸惑い 柏崎刈羽原発・再稼働申請

  東京電力による突然の再稼働申請決定に、柏崎刈羽原発を抱える新潟県の泉田裕彦知事は「事前に何の相談もない。こんな会社、だれが信用するのか」と怒り をあらわにした。地元関係者の間では戸惑いが広がり、放射能汚染に苦しむ東電福島第一原発周辺の自治体からは激しい批判が出た。

 「これ以上の地元軽視はない。信頼関係を破壊する行為だ」 泉田知事は2日夕、早口でまくし立てた。県庁で東電の方針について記者団
 の質問に答えるうち、しだいに顔は紅潮していった。
  知事は柏崎刈羽原発の再稼働について「福島第一原発事故の検証・総括が先」と繰り返してきた。福島の事故以来、東電の対応に批判を続け、最近も柏崎刈羽原発で建設中のベント設備について東電から説明がないと不快感を示した。
  元は通産省(現経済産業省)の官僚だった。2004年に42歳で新潟県知事に初当選。1期目の07年に中越沖地震が発生し、柏崎刈羽原発で火災や微量の放射能漏れがあった。ある県幹部は「そこで東電への不信感が芽生え、福島の事故で決定的になった」と話す。
  再稼働に慎重な県民が少なくないことも知事の強い姿勢の背景にある。朝日新聞社が昨年10月に行った電話世論調査では、柏崎刈羽原発の運転再開に51%が反対し、賛成は27%だった。
(後略)              (7月3日朝刊より抜粋)

.. 2013年07月04日 10:56   No.572006
++ 朝日新聞 (課長)…179回       
核燃再処理工場の新規制基準
 過酷事故対策 義務化へ

  原子力規制委員会は2日、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場など核燃料施設の新規制基準の骨子案を示した。過酷事故対策を義務付け、地震や津波の対策も原発並みに厳しくした。試運転中の再処理工場は10月の完成を目指していたが、新基準の施行は12月の予定。その後に基準に基づく国の審査などがあることから、本格操業が来年以降にずれ込む。
  規制委は2日、検討チームの会合を開き、骨子案を示した。過酷事故対策が義務化されるのは、再処理や燃料加工の9施設。冷却機能が失われた際の高レベル放射性廃液などの蒸発や、臨界事故、水素爆発、火災事故などを想定し、大量の放射性物質が漏れるような事故の防止に備える。
  具体的には、再処理工場に対し、消防車や電源車の配置、免震や放射線遮断の機能を備えた緊急時対策所、各建屋に放水できる設備の設置を求める。
 また、外部から電力供給が途絶えても1週間は非常用電源で賄えるようにする。
 (後略)              (7月3日朝刊より抜粋)


.. 2013年07月04日 11:01   No.572007
++ 東京新聞 (社長)…382回       
(一面より抜粋)  
◆ 原発新基準 満たさず
   4社10基再稼働申請
原発の新しい規制基準が施行された八日午前、電力四社は五原発十基の再稼働を原子力規制委員会に申請した。現時点では、どの原発も新基準で求められる施設や調査に不十分な点があるが、電力各社は原発停止の長期化による経営悪化を理由に早期の再稼働を目指している。新基準の施行日に、先を争うように申請した。

○ 反対市民「福島忘れたのか」
   電力会社「効率的に審査を」
 東京・六本木の原子力規制委員会では、路上で反対派が「福島を忘れたのか」と批判の声を上げる中、電力会社の担当者が次々と原発の再稼働を申請した。
 規制委では、二百人を超える報道陣が見つめる中、午前九時半から次々と申請書を手渡した。 (中略)
 最初に申請した北海道電力の酒井修副社長。(中略)酒井副社長はその後、報道陣に「電力需給が厳しくなる冬場までに一基でも再稼働させたいという強い思いがある」 と述べた。(中略)
 規制委が入るビル前には、都内や再稼働申請された原発の現地から反対派約八十人が集まった。「防潮堤ができていない」「巨大活断層直近」などと各原発が抱える問題を書いたプラカードを掲げ、規制委にも「事業者任せの調査をやめろ」
と批判の矛先を向けた。外に出てきた事務局職員に「新基準は再稼働を正当化するため」などとする声明文を手渡した。
 福島市から参加した佐々木慶子さんは「福島の事故は終わっていない。第二の福島が起きたら、日本はおしまい」と話した。
 鹿児島から参加した向原祥隆さんは「再稼働ありきの新基準。茶番だ」と怒りの表情。(後略)
※ その他:朝日新聞には抗議行動が大きな写真入りで報道されています。

.. 2013年07月09日 13:55   No.572008
++ 東京新聞 (社長)…383回       
脱原発3団体 10月13日大集会

 毎週金曜日に首相官邸や国会前で脱原発を訴えている「首都圏反原発連合」など3団体は八日、原発再稼働を阻止する目的で十月十三日に東京・日比谷公会堂や国会前で大規模な集会を開くと発表した。
 中心メンバーで女性イラストレーターのミサオ・レッドウルフさんは記者会会見で、電力四社が再稼働に向け安全審査を申請したことについて「市民運動が再稼働を遅らせてきた。ここからが正念場で、さらに声を上げていきたい」と述べ
た。他の2団体は、ノーベル賞作家の大江健三郎さんらが呼び掛ける「さようなら原発一千万人署名」運動に取り組む団体と、労働組合などでつくる「原発をなくす全国連絡会」。(7月9日より)

.. 2013年07月10日 10:15   No.572009
++ 朝日新聞 (部長)…180回       
原発反対の11団体、安全審査申請を批判

東京・永田町の参院議員会館では、申請があった原発の地元で反原発活動をする11団体約120人が集まり、代表らが会見した。
 佐賀県の石丸初美さんは、(中略)「事故が起きれば逃げられない。こんな状況で再稼働なんてあり得ない」と語気を強めた。
 福井県小浜市の住職中島哲演さん(71)は「後世に巨大なツケを残す使用済み核燃料を増やすだけ」。札幌市の山口たかさん(63)は「免震棟もできていない。防潮堤も建設中。大変憤りを感じる」と訴えた。
  (7月9日朝刊から抜粋)


.. 2013年07月10日 10:21   No.572010


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