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福島原発告訴団 | 起訴を求める署名10万筆超、福島の現状と方向 └──── (福島原発告訴団々長)
○ 原発事故を起こし、被害を拡大した責任者たちの刑事裁判を求める福島原発告訴団が結成され、1年が過ぎた。福島地方検察庁への告訴人は、福島県民と全国合わせて14716人となり、「厳正捜査と起訴を求める」署名 は、10万筆を越えている。「2013年度内には、結論を出したい」との報道が相次いだため、3月25〜29日には、福島地検前で強制捜査・起訴を求める激励行動も行われたが、未だ福島地検の動きはない。 告訴団長の武藤類子さんに、刑事告訴に踏み切らざるを得なかった理由や、福島の現状について聞いた。 (文責・編集部)
○編集部…福島地検の動きは? 武藤…福島地検は、3月末を目処に結論を出すとの報道があったのですが、未だ起訴の動きはありません。2月22日には、全国から700人が集まって東京地検包囲行動を行いました。「地検は強制捜査せよ!」「東電を起訴せよ!」が私たちの要求です。 強制捜査が行われないと、証拠が隠滅される恐れがあります。福島第一原発吉田昌郎所長の事故調査委員会での証言は、証拠として押収されたようですが、事故に至った原因や経緯については、膨大な証拠があり、東京電力が保管しているはずです。それらをしっかり検証し、刑事責任を問わねばなりません。保管されている証拠を、強制捜査によって保全すべきです。
○編…武藤さんは、刑事告訴の理由に、「原発事故の途方もない理不尽さ」を挙げています。何を指していますか? 武藤…事故によって突然放射能が降り注ぎ、普通の市民生活が根こそぎ破壊されました。今も数十万人の人々が先の見えない過酷な生活を強いられています。まず、津波対策など原発の安全管理が本当になされていたのか?という疑問があります。また、SPEEDI(スピーディ)の情報が隠され、避難の時機を逸し不必要な被曝を強いられた人もいます。避難区域の指定にしても、人々の安全が優先されることなく設定され、住民間に分断も持ち込まれました。 それに対して、事故に責任があるはずの加害者が、責任を問われることなく、取ろうともしていない、という理不尽さです。
.. 2013年05月01日 13:56 No.537001
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