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東京電力を始めとして、全国の電力会社のデータ偽造・不正・故障隠し運転がおこなわれていたことが続々と発覚しています。昨年末〜今年始めは水力発電所やダム、原発の温排水の温度について、データ改ざん(偽造)や無届け工事などが多数見つかった。たとえば、東京電力、九州電力、電源開発の3社は、改ざんに本社の課長級などの幹部社員が関与していたことが判明。問題の背景に、「組織ぐるみで、都合の悪いデータ・問題を隠そうとする体質があった」(電源開発)と分析するなどずさんな管理体制が明らかになった。東京電力は八汐ダム等で放流推量のデータを改ざんして国に報告(1994年以降10年以上)、九州電力は1985年大宮地川発電所(熊本県)が国の検査を受けた際、発電所の出力が実際より高く見えるよう、本社課長が指示して計測装置を改造した。中国電力も24ダムで改ざん、北陸電力は1985年に無届け工事した西谷ダム(石川県)の安全性が不十分で、電気事業法に基づく技術水準を満たしていないことが判明し、24日、ダムの使用を停止した(毎日新聞1月25日)。2月1日には東京電力の原発データ199回改ざん−緊急冷却系故障隠し、規制法違反の疑いと報道された。福島第一、福島第二、柏崎刈羽の3原発13機で1977年から2002年まで受けた、延べ199回の定期検査で、偽装や改ざんされたデータを国に報告していたことが判明。東扇島火力発電所(川崎市)でも定期検査などで1990年以降の計17回発電機の出力を偽って国へ報告した。
率直に言ってここまでひどいのか!という驚きの声が広くわき上がっています。東京電力は、2002年に原発トラブル隠し、データ偽造が明らかになり東電の全原発17機が停止した(原発が全部停止しても停電にはならなかった。原発なしで大丈夫が証明された事件でもある)。 それ以降、再発防止と社内改革を進めていた筈なのに。これでは全く信用できない。東電の安全意識や管理能力・体制が全くなっていない=失格であることが浮き彫りになった。特に、非常時に最重要な装置=緊急炉心冷却装置(ECCS)での不正を含んでいる点で極めて重大です。(ECCSは、原発事故などの非常時に原子炉内に冷却水を注入して温度を下げるための最も重要な装置)
.. 2007年02月22日 08:10 No.52001
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