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鎌田さとし(ルポライター) 石丸小四郎さんは、40年も前から、「双葉地方原発反対同盟」のメンバーである。連続爆発事故のあとは、富岡町から秋田市へ避難し、いまはいわき市で不自由な生活をされている。 原発に反対であっても賛成であっても、いったん事故が起きれば、みな同じ運命になる。だから危険性に気づいた者が行動するしかない。 石丸さんは事故前から、被曝労働者の救済活動をつづけ、白血病で死亡した47歳の3次下請け労働者の労災認定を勝ち取っている。いわき市に移住したのは、70歳すぎてなお、運動を継続するためだ。 その活動の成果として、「廃炉収束作業に外国人労働者」(「はんげんぱつ新聞」1月20日)の記事を書いている。日系ブラジル人向け新聞に、福島原発の 求人広告があらわれた。「日当3万円、1日2時間」の好条件。廃炉収束作業の労働者供給基地になっている、広野町のJヴィレッジでは、すでにホールボディーカウンター棟の行列に外国人らしい姿があらわれている、という。 廃炉作業や除染作業の労働者は、すでに不足気味だ。従事者の被曝線量がふえるにしたがい、ますます足りなくなる。技術研修・実習などの名目で、外国人労働者が集められそうだ。「原発輸出」がその大義名分になりかねない。かつての「公害工場」輸出どころではない。 (1月22日より)
.. 2013年01月27日 18:30 No.489001
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