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石研の野村乙二朗先生(元国学院大学講師、82歳)が、『毅然たる孤独 石原莞爾の肖像』(同成社、定価2800円+税)という本を出されました(来週20日、火曜日より全国発売)。それに先立って、記念講演会が先週の土曜日(10日)、友好団体の「はちどりクラブ」の主催で新宿・飯田橋にある区民センターの一室で開かれました(参加者20名)。 野村先生は、解読に難渋する『石原日記』や、石原将軍が軍在籍中も進めた民間大衆運動「東亜聯盟運動」についても丹念に調べ上げた在野の研究者で、この度、その集大成というべき大著(P325、二段組み)を上梓されたわけです。 本会で出版記念会を開けないのが残念ですが、いずれにしろ、機関誌『永久平和』の次号には野村先生のインタビューを掲載する予定です。もともと、この時期(順番)に予定していたのですが、まさか新著のための執筆をしていたことは思いも寄りませでした。でも、タイミング的にはベストの出来事です。 講演会では、タイトルの「毅然たる孤独」の由来が語られました。今回、なぜ「毅然たる孤独」にしたかというと、先年亡くなられた後藤象二郎・弁護士(冤罪追及の人権第一人者)から聞いた話によるということです。 昭和20年(1945年)3月、岩手県の花巻温泉で開かれた東亜聯盟の座談会に出席した旧制一高の後藤青年が、石原将軍の面白い話に笑い声が絶えなかった会場で、ある人が「日本はアジアの盟主だから……」と言ったとたん、石原将軍は「日本がアジアの盟主とは何事だ。日本民族も漢民族も朝鮮民族も蒙古民族もみな平等ではないか!」と色をなして語り、その怒気は周囲が震えあがるほどの迫力だったと言います。
.. 2012年11月17日 16:01 No.456001
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