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天然ガス 日米で大差 価格の不思議 分かれる市場、相場なく個別交渉 (11月14日より抜粋)
日本が4〜9月に輸入した液化天然ガス(LNG)の価格は前年より15パーセント上がり、過去最高だった。ところが、米国では下がっている。同じ天然ガスなのに、日米で価格が違うのはなぜ? 財務省の貿易統計によると,4〜9月に日本が輸入したLNGの額は3兆円。 前年同期より24パーセント増えた。原発が動かないので、輸入量が約4230万トンと9パーセント増えたうえ、価格が上がったことが響いた。 ガスは種類によって熱量が違う。このため、価格を比べるときは「100万BTU(英国熱量単位)」という単位で調べる。1単位当たりでみると、日本のLNGは15ドルほど。ところが、米国のガスは3〜4ドルだ。ガスを液化して船で運ぶ費用6ドルを加えても10ドルほどで、日本より安い。(中略) 価格が下がらないのは、燃料費の調整制度で、ガスを最も多く買う電力会社が消費者に簡単に価格転嫁できるという事情もある。国際エネルギー機関(IEA)の田中伸男・前事務局長は「電力会社は地域独占で、安く調達するインセンティブ(動機付け)がなかった」と指摘する。(中略) 米国では、ガス価格の下落で火力発電の費用が下がり、原発が割高になっている。米ドミニオン社は10月、2033年まで運転が認められている稼動中のキウォーニー原発を「経済性を失った」として廃炉を決めた。
.. 2012年11月15日 11:21 No.454006
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