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■--原発推進の血塗られた末路
++ 山崎久隆 (部長)…235回          

.結局こうなるしかない 
 │  - インド電力不足は発電所不足ではない
 │  - 日本は大型火力の技術で支援を
 └────(たんぽぽ舎)

インド電力不足は発電所不足ではない

 インドの電力インフラは、国土の広さと相まって極めて厳しい条件下にある。
 いくら原発を、つまり大型発電所を国内に建設しようとも、電力不足すなわち人口の4割に電気が届かない現状を変えることはできない。問題は発電能力にあるのではなく、電気を届ける能力にあるからだ。
 送電網のロスは日本の数倍から10倍に達し、発電した電気の3割は送電系統内でロスしていると言われている。
 これを解消するために高効率の送電網を全土に巡らすなど、およそ非現実的だ。日本においても津々浦々に電気を送れるようになるには100年かかっている。この狭い国土ですら。
 インドで津々浦々に電力を届ける最も効果的な方法は、小規模分散型電源の大量導入でしかない。主流は風力、太陽熱(光)、バイオマス、小規模水力である。さしあたっては小形のバイオマス火力システムを燃料電池と組み合わせるなどして、村々を電化することだ。長距離大電力送電などいくら作っても維持管理にコストが掛かるだけ無駄なこと。何兆円も投資しても効果は上がらないばかりか、電気料金がとてつもなく高騰し住民が使えないものになる。
 ただし、大都市や工業地帯に対しては大電力を送るシステムが必要であろう。

日本は大型火力の技術で支援を

 日本が国規模で支援できることは、都市近郊に作る大型火力の技術である。
コ・ジェネレーションシステムで、大電力を送るもっとも効率的な方法は、石炭火力とガス発電。これらはインドにもたくさんあるが、いずれも30%台の効率で動いている。これを60%台に引き上げる技術を支援すれば、同じ燃料費で二倍の発電が可能となる。もちろん最新鋭火力は環境負荷も小さい。窒素酸化物や硫黄酸化物、煤煙などもほとんど出ない。今後30年以上もインドの電力供
給に資することが可能な技術だ。原発など効率はたった33%、後は全て廃熱となって近海を暖め、サイクロンを巨大化させるだけ。放射性廃棄物問題は日本はもとより米国もフランスも解決できない。そんな技術に未来があるはずもない
.. 2012年10月28日 09:56   No.443001

++ 冨塚元夫 (小学校中学年)…18回       
.「再稼働阻止全国ネットワーク結成に向けて〜
 |  東京圏から何ができるか〜」10/27討論会の報告
 └──── (たんぽぽ舎ボランティア)

○ この討論会は11月10日に予定されている「再稼働阻止全国ネットワーク結成集会」の準備として、原子力規制委員会の暴走を食い止めて、再稼働を阻止するために、このネットワークをどのような組織・運動体として結成するか討論したものです。テーマと問題提起は下記の3人でした。
◇規制委の動向と今後の課題:小川正治(プラント技術者の会)
◇再稼働をめぐる情勢―30キロ圏自治体の動向:布施哲也(反原発自治体議員・市民連盟)
◇11月10日(土)全国ネット結成集会の意義・目的:八木健彦(経産省前テント広場)

○ 小川さんは、規制委人事は原子力事業者の委員への就任を禁じた原子力規制委員会設置法第7条7項3号違反であることが広く指摘されたにも関わらず、国会同意なしで、総理大臣による任命で強行された、と指摘しました。この違法を止める司法の役割が果たされていません。原発の設置許可、基準を満たしていない原発の使用停止命令ができる巨大な権限を持っている規制委が違法な人事で作られ、実際の業務を担う規制庁は保安院・原子力安全委・文科省モニタリング部門という原子力推進官僚で構成されています。本来は、新安全基準ができるまで(発足10か月以内、しかし骨子は年度内)今動いている大飯3・4号機をまず止めるべきなのに黙認しています。原子力災害対策指針を急ピッチに作成して、30km圏内自治体に来年3月を目標に「地域防災計画」策定を命じました。しかし、同心円の30km防災対策地域は福島第一原発事故を考えれば狭すぎます。再稼働を急ぐ拙速で問題の多い指針です。

○ 布施さんは再稼働を阻止するために30キロ圏自治体の動向が重要になると指摘しました。
 これまで膨大な交付金をもらってきた立地自治体は、原発のカネに麻痺してカネがないと生きられない体質にさせられてきました。しかし麻痺してない周辺自治体が30キロ圏に拡大した「緊急防護措置区域(UPZ)」自治体として、防災計画を作成することになります。135自治体、480万人。住民監査請求による行政訴訟、計画作成拒否や自衛隊参加拒否等の戦術が駆使できます。

○ 八木さんは再稼働阻止全国ネットの組織・運動体について重要な3点を挙げました。
 再稼働を阻止して原発ゼロを実現するという目的、全国の原発現地を横につなぐ組織、課題の共有化と普遍化(過去は現地個別の闘いだったが全国で支援する、国政変革運動に結びつく)また全国ネット形成の経緯に言及し、大飯原発再稼働阻止の闘いを通じて現地と関西の闘いに福島と東京が結びついたこと、さらに松山集会で伊方原発阻止の四国・瀬戸内ネットとの交流から、全国組織の必要性が共通の課題になったと指摘されました。

○ このあと、会場から20人の多様な意見が出されて、再稼働阻止にむけての活動の内容がかなり具体化されました。最後に、「11月10日(土)〜11日(日)にみんなを誘って参加しよう」で、終了しました。

.. 2012年10月30日 11:54   No.443002
++ 野村保子 (幼稚園生)…1回       
大間原発を止める道
 │ 一人ひとりが、原発が自分の問題になったとき、原発は止まる。
 └────(大間原発訴訟の会)

 1976年、大間町商工会が町議会に原発建設要請して始まった大間原発。
日本の50数基の原発のうち地元が要請した初めての原発である。下北半島を下に進むと、むつ市に使用済み燃料中間貯蔵施設、東北電力東通原発、六ヶ所再処理工場、そのすぐ下には米軍三沢基地がある。地図で見る下北半島は核処理施設の吹きだまりである。
 六ヶ所再処理工場は日本各地の原発から出てくる使用済み燃料を剪断し、プルトニウムを取り出す工場である。プルトニウムを燃やしてエネルギーとプルトニウムを取り出し、それをまた燃やす夢の核燃料サイクルは、高速増殖炉もんじゅの事故で頓挫したままである。すでに40トン以上溜め込んだプルトニウムの存在が世界から注視され、その核疑惑を消すために大間原発は作られる。
青森県の電気は東通原発1基あれば足りる。毎年6、5トンのプルトニウムを燃やす大間原発はプルトニウム処理に不可欠なのである。
 大間原発はプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を100%装荷する。ウランと比べてプルトニウムは燃焼温度が高く、使用済み燃料もまた発熱量が高い。MOX燃料とウラン燃料の使用済み核燃料の発熱量を比較すると、ウラン燃料の10年後よりもMOX燃料の100年後の方がまだ高い。100年経っても減らない崩壊熱を冷やし続けなければならないのである。電気を作らない原発の崩壊熱を冷やし続け、13ヶ月ごとの定期点検を受けるその費用は誰が負担するのか。今生きている私たちでないことは確かである。次の世代、そのまた
次の世代に理不尽な負の遺産を押し付けてはならない。原発を作り出した私たちが、このつけの始末をつけなければ世界は終わる。
 原発は冷却のために必要な水(海水)を毎秒91トン取り込み、7度高くして海に戻す。毎秒91トンの温かい川を津軽海峡に吐き出す大間原発。7度高くした海水は海の生態系を狂わせる。また、海水を取り込む時、海の生物、稚貝やプランクトンを殺すために大量の化学薬品を投入するがその薬品とともに7度高い海水を海に戻すのである。温度と薬品のダブルで海を壊すのが原発な
のである。
 大間原発の建設主体電源開発(株)は、原発は建てたことも運転したこともない、MOX燃料を100%装荷する、敷地内に未買収地がある、火山に近い初めての原発、函館・道南には37万人が住む、などこれまで例のない原発である。
 10月1日工事再開した大間原発は、福島原発事故以降初めて新設される原発になる。福島原発事故が福島やその他の人たちに追わせた大きな傷を思うと、これ以上の原発は絶対に作ってはならない。今なら止められる。燃料が入っていない今なら戻れる。そのために出来ることを考えてみた。
 * 原告になる
 * このことを誰かに話す
 * 電源開発に電話あるいはメールする
 * お住まいの地方自治体の長、あるいは教育長に電話する
私の考えついたの以上だが、一人一人が自分で出来る原発を止める方法を見つけてほしい。

.. 2012年10月31日 13:36   No.443003
++ 山崎久隆 (部長)…236回       
リトアニア、ヴィサギナス原発計画が住民投票で反対多数
 
 リトアニアで10月14日、総選挙と同時に行われた原発の是非を問う国民投票は、65%の多数が原発反対票を投じた。
 リトアニアには1980年代に建設された原発が2基ある。イグナリナ原発は、旧ソ連時代に作られた、当時としては最新鋭のRBMK1500型炉でチェルノブイリ原発と同型だ。出力は定格150万のところ、安全のために136万キロワットに抑えられていた。それが2基あり、当時のリトアニアは電力輸出国だった。
 その後チェルノブイリ原発事故が発生し、RBMK型原発に対する懸念が高まり、安全対策を施されて稼働し続けていた。しかしリトアニアのEU加盟に際して欧州議会がつけた条件はイグナリナ原発の閉鎖であった。2004年に1基、2009年に2基目も廃炉になる。
 この結果電力輸出国だったリトアニアは電力の大半をロシアから輸入することになる。
 よく知られているとおり、旧ソ連が崩壊し各共和国が独立を目指していた時期、ロシアにとって死活的重要な地域が二つあった。一つは港を有するバルト三国、もう一つは資源の宝庫カスピ海に近いカフカス地方だ。
 バルト三国は独立が出来たが、チェチェンは出来なかった。そのため未だにチェチェンでは独立を求める人々が武力闘争を続けている。
 リトアニアにある感情は、ロシアから名実ともに独立したいという思いだ。
しかし今は電力の8割を握られている。
 ヴィサギナス原発は閉鎖されたイグナリナ原発のすぐ側に予定地がある。電力に関するロシアからの独立の手段として計画された。そのため福島第一原発の事故前は6割近くが新設を支持していた。しかし福島事故を受けてリトアニアでは多くの人々が脱原発へと意見を変えた。
 残念ながら投票結果がそのまま脱原発を決定づけるわけではない。しかし原発に反対の立場に立つ社会民主党が選挙で政権を得たこともあり、大きな影響を与えることは確かだ。
 なお、これを受注したのは日立である。

.. 2012年10月31日 13:48   No.443004
++ 木村結 (幼稚園生)…2回       
福島県訪問記<上> 富岡町の警戒区域
| *ガリガリに痩せた牛6頭−生き延びてほしい、用意してきたお米をあげる木田さん。
| *富岡町の町長はこれまで東電の犬だったがようやく目が覚めたと見えて…


 9月21日から23日まで、福島に行って来ました。実は3.11以降一度も福島に行っておらず、福島に行きたいという思いはどんどん高まっていました。富岡町から水戸市に避難している木田節子さんとは、東海原発廃炉に奔走する谷田部裕子さんを介して知り合い、一時帰宅の際は同行したいとお願いしてありました。株主総会を取材してくださったニューヨークタイムズの記者も同行し、賑やかな旅になりました。
その同行記はリアルタイムで、ツイッター(https://twitter.com/yuiyuiyui11
)facebook(こちら )で流していますので、ご覧ください。
 富岡町は福島第二原発がある町で、警戒区域です。道路以外はセイタカアワダチソウが2メートルを超えて生い茂り、ガリガリに痩せた牛6頭にも遭遇。行政は捕まえて処分している。罪のない牛に木田さんは用意してきたお米を撒いていました。「生き延びて」と。一時帰宅の人々にたくさんお会いしましたが、私たちのように防護服で全身をまとい、防護マスクや手袋を付けている人は殆どおらず、半袖Tシャツやスカート姿で肌を露出している方ばかりでした。
 木田さんによると、昨年の8月帰宅の際は「加賀屋旅館のおもてなしかと思う程、防護服など完全装備を係員が着せてくれた」が、今回は着るスペースもなく、道路脇に車を止めて各自装着。防護服やマスクも品質の劣る物に変わったとのこと。警戒区域を出る際の測定器でのチェックも計測単位を大きく設定し、音も鳴らないように設定し、住民に「安全」を押しつけようとしていました。持参したガイガーカウンターは、木田さんの家周辺、最も高い値で5.6マイクロSv。家の中は2階が2.8マイクロSv、1階が2.3マイクロSv。
 木田さんは「富岡町の町長はこれまで東電の犬だったが、ようやく目が覚めたと見えて、仮の町構想を言い出したので、説明会の際直接本人に評価すると伝えた」と言っていました。富岡町の庁舎は大きな滝をしつらえた豪華版、町長の家からは直線の道路まで造られていました。豪華な家は津波で流され、川で見つかった金庫には6億入っていたという噂も。車のチェックや誘導等を若い女性たちが行っているのを見た木田さんのお連れ合いは、係員に被ばくのことをもっと真剣に受け止めるよう訴えていました。(つづく)

(出典:脱原発東電株主運動ニュース(著者の了承を得て掲載))

.. 2012年10月31日 14:29   No.443005
++ たんぽぽ舎 (社長)…735回       
.《チェルノブイリ原発事故》第3回ウクライナ調査報告
 │  10ベクレル/kgの食事で健康被害
 │  足が痛い子が7割、頭痛が2割、のど痛が3割。健康な子は6%
 └──── (「食品と暮らしの安全基金」より)

 ウクライナでは、足が痛い子が7割、頭痛が2割、のど痛が3割もいることが、今回の調査でわかりました。彼らが住んでいるのは、埼玉県と同じ線量で、ウクライナ政府は「健康な子は6%」と報告書を出していますが、これと見事に連動
しています。
 ウクライナの田舎は、自給的な食生活をしている人がほとんどなので、これを日本に当てはめれば、関東の食材だけを食べていると、同じような健康異常が起きる可能性があることになります。
 救いも、見つかりました。足や頭や心臓が痛いと言う26 歳の女性を、汚染度がさらに低い地域に70 日間、保養に行って、安全な食事をしてもらったら、痛みがなくなったのです。彼女は、常に持ち歩いていた心臓の薬・ニトログリセリンを、今は持ち歩かなくなっていました。
彼女がすごく健康になって幸せになっただけでなく、私たちも大きな希望と、貴重な情報を得ることができました。

.. 2012年10月31日 14:37   No.443006
++ 斉間 満 (幼稚園生)…1回       
.『原発真近への米軍へリコプター墜落事故』 (連載−1)
 |  愛媛県の空は今も米軍機が我が物顔で飛んでいる
 |  今日も近くを「オスプレイ」が飛んでいったのを見た愛媛県民
 └──── (南海日日新聞社)

●恐怖を通り越して怒りヘ

 「もし原発に落ちていたら」そんな恐怖が一九八八年六月二五日、四国電力・伊方原子力発電所で、現実に起きた。原発から直線距離で約八〇〇メートルの山中に、米軍の大型ヘリコプターが墜落。文字通り降って沸いた事故は、原発反対、賛成の立場を問わず全ての地元民を震憾させた。
 墜落事故は、運転中のトラブルのみが大事故を招くばかりではないことを、改めて人々に知らしめた。原発は存在そのものが危険であることを浮かびあがらせた。
 四国の西端、豊後水道を二つに割るようにして細長く九州に向かって突き出た佐田岬半島のほぼ中ほどの瀬戸内海側にある伊方原発。
 ヘリが墜落した年の一月から三月にかけて、全国に響き渡った「原発なくてもええじゃないか」とのかけ声は、「出力調整実験」の恐怖を抱えて野火となって日本列島に広がったが、その「出力調整実験」の批判と抗議のマトになったのが伊方原発だった。
 香川県・高松市の四電本社は八八年二月一一日に五〇〇〇人とも一万人とも言われた人々に取り囲まれ、「原発なくてもええじゃないか」との非難の声にさらされた。ヘリコプターの墜落は、再び伊方原発を火中に投げ込んだ。
 六月二五日のこの日、沖縄の米海兵隊普天間基地所属の大型ヘリコプターCH-53(乗員七人)が、山口県岩国市の米海兵隊岩国基地を飛び立ったのは午前九時五四分である。大型ヘリは、普天間基地へと南下した。
 この朝、空は青かったが佐田岬半島はこの地域特有の濃い霧につつまれていた。
瀬戸内海で発生した霧は、山肌をはうようにして登り、そして山頂を抱きかかえるようにして宇和海に下っていった。その濃い霧の合間からヘリの残骸を発見したのは、南予用水事業の取り付け道路の確認のため山中を歩いていた農林省関係の職員だった。
 墜落ヘリコプターは、伊方原発二号炉から直線で約八〇〇メートル、原発敷地の境界線からすると約四〇〇メートル地点の標高二三〇メートルの山頂付近の雑木林をなぎ倒し、さらに山頂から南側の約一〇〇メートル下のみかん畑に突っ込んでいた。機体の一部は、山項付近からみかん畑にかけての約一〇〇メートルにかけて散乱、みかん畑の中央付近には、わずかにヘリコプターの形をした鉄片が、スクラップの山のようになって白煙をあげていた。乗員七人全員が死亡していた。
 偶然にも農作業からの帰りに、事故直後の現場につき当たった伊方原発二号炉設置許可取り消し訴訟の原告の一人である大沢喜八郎さん(当時五二歳)は「霧が深く五、六メートル先までしか見えなかったが、畑から帰る途中にガソリンの臭いが鼻をつくので、おかしいと思っていたら、農道に大きな鉄の筒のようなものがころがり、道脇にヘルメットがころがっていた。これは何かある、と思ったら霧の中から突然姿を見せた警察が『タバコの火を消せ!』といったので、ヘリが墜落したことを知った。その時は身が震えるほどぞーっとした。
 原発からわずか数百メートルのところだ。私らが裁判している二号炉訴訟で、私らは原発に航空機が墜落する危険があると指摘しているが、まさかそれが現実になるとは…」と、言葉をのんだ。(続く)

.. 2012年11月01日 08:47   No.443007
++ 木村 結 (幼稚園生)…2回       
福島県訪問記(下)
 |  原発労働者の給料30%カット、
 |  除染のマイナス面あり、今、無理をしてでも活動しなかったら後悔する
 
 翌日は、いわき市で福島第二原発で働いているさぶろうさん(仮名)と待ち合わせ。集会のスピーカーとして来ていた山崎久隆さん、26年前から原発問題を追っている朝日新聞の記者も同席してお話を伺いました。下請けの社員が東電に逆出向して地元の住民に頭を下げる役をやらされていること。給料は下請けが出す、つまりは制服だけ東電の恰好をさせられて苦情をひたすら聴く、というもの。更に、野田首相が「事故収束宣言」をしたために、給料が30%以上カットされ、通常の賃金に戻されたこと(それまでは緊急事態特例を適用)線量計を持たずに作業している作業員がかなりの割合で存在すること。など東電が下請け、孫請けを酷使する姿勢が益々エスカレートするばかりで、事故の反省がみじんも感じられないことを再確認しました。また福島の方々からは、除染をすることで、住めるようになると幻想を抱かせ、帰宅制限が解かれていき、避難の補助が廃止されている。安易に除染のボランティアなどに参加して東電に加担するようなことは辞めて欲しいとも言われました。
 午後からは、いわき市文化センターで開かれた「福島原発告訴団全国集会」に参加。山崎さんの基調報告の後、東電株主代表訴訟でおなじみの河合、海度弁護士に加え保田行雄弁護士の話を伺い、全国の事務局を紹介されました。福島県民
の告訴に加え、現在は全国で告訴人を募集中。まだ告訴人になっておられない方は本ニュースに同封のリーフレットをお読みいただき、お住まいの地区の書類をダウンロードして手続きを至急お願いします。第一次締め切りは10月15日ですが、まだ間に合います。Web環境がない方は、事務局に請求してください。
こちら
 今回の旅は、警戒区域に実際に入ってみること、全国を走り回っている武藤類子さんとゆっくり語ること、月に何度も東京に訴えに来ている大勢の福島の女たちと福島で逢うこと、そのすべてを実現できた濃密な時間でした。それだけに多
くの課題を抱え、「無理せず」ではなく、これまでやらなかったこと、チャレンジできないとあきらめていたことにも挑戦していかなければいけないという思いを強くしました。規制委員会だけでなく多くのところで原子力ムラの巻き返しが強行されています。脱原発を望む声が8割を超えている今、「今、無理をしなかったら、後悔する」を胸に刻んで生きたいと思っています。
   《出典:脱原発東電株主運動ニュース(著者の了承を得て掲載)》

.. 2012年11月01日 08:54   No.443008
++ 柳田 真 (平社員)…141回       
11月2日(金)第30回官邸前抗議に参加しよう
 |  再稼働阻止こそ原発ゼロ実現への近道
 |  経産省前テントひろばを通る道順をお薦めします 
 

○11月2日(金)は3月から始まった首相官邸前行動
(首都圏反原発連合有志主催 今は有志の2字なし)が30回目を迎える日です。
たんぽぽ舎は反原連13団体の一つとして、1回目からずっと参加してきました。
そして毎回、たんぽぽ舎のビラ(反原発デモや学習会の日程案内ほかを掲載)を5000枚〜25000枚配布しつづけてきました。受け取りも非常によく、ご苦労様の言葉もいただきます。明日の第30回行動にも参加します。多くの皆さん、いっしょに参加しましょう。
○なお、道順としては経産省前テントひろばを通って、財務省横の坂道(または外務省横の坂道)を上がっていくコースをお薦めします。このコースですと少し歩きますが、地下鉄付近での警官のイヤガラセにもあわないし、又、テントひろ
ばでは多くの情報と出会えて楽しいコースです。
○たんぽぽ舎は午後1:00〜4:00たんぽぽ舎でビラ折りやプラカードづくりの作業をし、4:00出発〜5:00テント到着、みんなと合流し、5:30に1班〜5班にわかれて官邸前、国会議事堂へ出発。8:00終了時にビラを配布し8:30にテントひろばに戻って来て、約10分の終了集会(1班〜5班からの報告、当日の行動の全体像がわかる)をして解散です。そのあと有志でおいしい飲食交流会へも毎回行っています。

.. 2012年11月02日 10:24   No.443009
++ 山崎久隆 (部長)…237回       
原子力防災対策批判(その1)
 │   いま読み返す『原発事故 その時あなたは!』
 │   瀬尾健氏が伝えた本物の恐怖
 

 原子力防災は、原発を止める大きなきっかけになり得る。しかし一方では誤った方針に基づき「現実的に可能な範囲で」などとする防災体制作りがされれば、さらに住民を危険にさらす結果になる。福島第一原発震災で経験したとおりだ。そのためにも、住民の視点から厳しく検証・批判を加える必要がある。
 さっそく、規制庁の拡散予測図がいくつも誤っていたことが明らかになった。それを北陸電力(すなわち規制される側)から指摘されていたというから、原子力安全・保安院時代から何も変わっていない規制側の程度の低さが露わになった。
 この種のシミュレーションは、何度も何度も繰り返し検証をしてはじめて「一定の信頼性」が出る。通り一遍で「ハイできました」にはならない。やってみると「あれおかしいな」という点がいくつも出るはずだ。プログラム上のバグもあるだろうし投入したデータが誤っている場合もあるだろう。バグ取りやデータの修正を繰り返してはじめて「一定の確からしさ」を見つけるのは簡
単ではない。
 ところが今回のシミュレーションはとんでもない計算をしている。特にひどいのは「地形を考慮しない」ことだ。理由は「計算が大変だから」では小学生の試験問題かと言いたくなる。(計算が大変だからと円周率を3で計算させるようなものという含意)。
 福島原発震災を見れば、地形が最も重大な影響を与えたことなど既に福島の人々にとって周知のこと。今では世界中が認識していることだろう。
 特に背後に山を持つ地形が多い原発の場合、上空の風向とは全く異なる方角に高濃度のプルームが出現することなど当たり前に起きる。距離が離れているからと、止まっていれば大変な被曝を引き起こす可能性がある場所もある。そのような場所は、実際に事故が起きる前に地形データであらかじめ絞り込む必要がある。それこそが防災の基本ではないか。
 大雨が降ると深層崩壊が起きるという「定性的」条件で川添い集落全部を避難地域にしてしまったら却って避難場所さえなくなる。深層崩壊を起こす「地形的特徴」こそが最重要な情報であることを知らない防災関係者はいない。

 もともと原発事故のシミュレーションは「起こる可能性がある」事故ではなく「実際には起こるとは考えられない事故」を想定していた。
 それですら8〜10kmが対策範囲であった。如何に事故想定が甘かったかが分かる。
 しかし、それ以上の範囲の事故が起きる想定をしている人はいた。
 京都大学の瀬尾健氏が1994年に行ったシミュレーションがそうだ。この場合の想定はチェルノブイリ原発事故。なぜならば既往最大の事故はチェルノブイリ原発事故だからだ。既往最大を想定しなければシミュレーションの意味は無い。
 その結果は恐るべきものだった。例えば最も人口密集地帯に建つ東海第二原発の場合、99%の致死範囲に20万人が住む。90%致死量の範囲は30キロ圏を遙かに超えてしまう。
 もう一度、瀬尾健氏のシミュレーションを見直すことが重要だ。それによれば東海第二の風下は緩い基準をもってしても東京を遙かに超えて静岡まで居住不能となってしまうのだから。

.. 2012年11月03日 07:32   No.443010


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