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│ この映像は「東電の所有物」ではない、原発事故の重要な証拠である
【1】航空機事故が発生した場合、コックピット音声録音記録である「ボイスレコーダー」と航空機の飛行情報データである「フライトデータレコーダー」は、航空・鉄道事故調査委員会が「回収」して事故調査のために解析される。 全体を公開するかどうかは、法的に決められているわけではないが、日本航空史上最悪の事故だった日本航空123便の墜落事故(1985年8月12日)については、その多くが公表された。 一般に特に重大な事故の情報を公表するということは、(1)再発防止対策のために(2)遺族や関係者を含む人々の知る権利に応えるために(3)事故原因を世間の幅広い知見を集めて解明するために(4)被害を受けたり損失を被った人々の利益を守るために、積極的になされるべきだと考えられている。 この場合の情報公開は、できる限り一次情報を、収集されたままで行うのが望ましい。二次、三次加工データは加工に伴う改ざんや省略が伴い、真実のデータとは異なるからだ。もちろんいくら生データだからと言って、データや信号をそのままでは理解できないので、可視的に加工することは認められるだろう。例えば音声データの場合は文字に起こして、わかりやすくすることは何 ら問題はない。もちろん加工の過程で言ってもいないことを加えたり、削除することは許されない。 画像データについても、いかなる理由があろうと映っているものを削除したりマスキングをすることはしてはならない。ただし、無関係の第三者が映り込むとか、公序良俗に反するなど正当な理由があるならば別だ。
【2】このような前提のもとに東電のテレビ会議情報の公開を考え、どのような問題があるか検討する。 まず、東電が保有しているとされる全データのうち、わずか160時間分のみが公開対象とされた。特に3月17日以降はさしたる理由もなく非公開とされた。事故が起きた7日後以降の応答状況が無いわけで、特に2号機からの大量拡散があったとされる時期以降のデータが無いことになる。最大の放射能放出がテレビ電話会議などを通じてどのように認識をされていたかが分からない。 一番隠したいところを隠したと言われても仕方が無いだろう。 さらに、視聴できる人間を報道関係者の一部に限定した上、各社2名の登録制などとふざけたことをしている。本当ならばプラントデータと共にインターネット上で誰でも視聴できるように全部を公表すべきだ。局限された人間しか見られなければ「公表」とは言わない。
.. 2012年08月24日 10:12 No.413001
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++ 山崎久隆 (部長)…198回
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「録音禁止・コピー禁止」という条件も公開の原則に反している。 報道は自らの記事が正確であることを示す目的で一次資料を引用する。報道にとって真実を報じていることを示すことは重要なポイントだが、東電は理由もなく妨害した。 この映像記録を「東電の所有物」であると考えているらしい。とんでもない見当違いだ。公開を約束された情報は、その段階で「公的な」ものになる。誰がどのように利用、引用しようと自由である。もちろんプライバシーを侵害した映像記録が公表された場合は全く別だが、東電の社員が会社の業務において行うことは「公務」に相当する。民間企業とは言え、電力会社とは相当程度の 公共性があると言うだけではない。史上最悪の公害事件を引き起こした「加害企業」である。その行動は検証されなければならないし、そのために記録類は「公的な」ものとなる。航空機事故を起こした航空会社やチッソなどの公害企業と同じだ。 公開された映像は、既に映像も音声も加工されてしまい、実態は一次情報とは言えない。そのような状態であっても、録音やコピーを禁じる姿勢は認められない。 東電の経営は実質国営化された。経営陣も入れ替えられ、下河邉和彦新会長は原子力損害賠償支援機構から就任している。これまでの東電ではないはずだったが、情報隠蔽体質は何ら変化が見られない。
●この映像情報は、国会事故調査委員会も見ている。つまり、事故調査委員会には「公開」をしている。国会事故調査委員会は国会の総意で設置された。委員も議会で承認された「同意人事」だ。他のどの事故調査委員会よりも国民に近い。 事故調査委員会に提示されている以上、国会に、そしてそれは国民に提示されたも同然だ。改めて隠す根拠などは無い。 さらに政府事故調などがデータを反訳させて提出させ、一般に公開する作業をすべきだ。日航機事故ではそうしている。映像そのものも政府あるいは国会事故調から公開すべきだろう。
●繰り返して言おう。 福島第一震災は人災である。その相当部分は、事故収束過程において発生している。初動の誤り、判断ミス、地震や津波の損害確認不足、機能しない装置の回復失敗、見通しの立たないままの様々な回復作業、放射性物質を拡散させたベント操作、論点は無数に存在し、そのほとんどは未だに事実さえ分かっていない。 何をし、何をしなかったのかが事故調査報告などで一部明らかになってきたものの、そのような結果になった原因は、当時の行動を記録した資料や対策本部などの議事録を突き合わせていってようやく分かってくるのだが、議事録は存在しない、記録資料は公開しないでは、原因調査をする気がないと考えるほかはない。それだけでも犯罪行為である。
.. 2012年08月24日 10:37 No.413002
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++ 山崎久隆 (部長)…199回
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続・電力需給データの検証8月23日分 │「大飯原発2基が動かないと停電だ」という演出がしたい電力会社の │ 呆れた停電工作ぶり。昨日より更に41万kw供給力を引き下げている関電 └────(たんぽぽ舎 )
本日(8/23)は大飯原発2基を止めたら困るように下手な演出をする関電を発見。大飯止めたら停電していた?? 猛暑なのに、日本全体でも実に昨日から66万kwもの供給力を落とす電力各社
昨日(8/22)、「本日は、おそらく今年夏最後の猛暑日になるかもしれない」 などと言ってしまいましたが、まだまだ猛暑日は続くようです。 健康にお気を付け下さい。 というわけで、電力使用のデータを今日も取ってみたところ、昨日よりもさらに供給力を減らし、ついに関電では大飯停止、融通無しの単独では100%を突破するという看過できないデータが取得できたので報告します。
まず、最大電力使用と予測値と設備に関するデータです。
(単位万kw) 北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国 435 1,310 5,060 520 2,390 2,590 1,050 最大使用予測値 435 1,354 5,042 519 2,433 2,637 1,038 最大使用 四国 九州 合計 485 1,460 15,300 最大使用予測値 498 1,428 15,384 最大使用
今日はさすがに暑いので、電力が昨日発表した翌日の最大使用を超える会社が次々に現れ、トータルで84万kw多くなりました。 しかしやってくれます。電力会社は、予想通り供給力を下げてきます。そのデータは下記の通り。全国合わせて実に66万kw分も設備を減らしています。特におかしいのは関西電力。実に41万kwも減らしています。逼迫しているはずの電力会社が、さらに供給力を下げるなど、よほどの余裕があるのか、それとも別の意図があるのか。
もちろん、どこかの火力がトラブルを起こしたというプレスリリースはありました。しかしそうであればPPSや余裕のある中国電力から追加調達すれば良いのです。中国電力は既に融通していますが、減った分を中国と四国から調達すれば関電の逼迫は何事も無く終わります。
北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国 (単位万kw) 511 1,458 5,506 569 2,666 2,986 1,162 昨日の供給力 506 1,435 5,526 572 2,635 2,945 1,165 今日の供給力 ▲ 5 ▲ 23 20 3 ▲ 31 ▲ 41 3 差
四国 九州 合計 (単位万kw) 571 1,608 17,037 供給力 569 1,618 16,971 今日の供給力 ▲ 2 10 ▲ 66 差
.. 2012年08月25日 08:06 No.413003
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++ 山崎久隆 (部長)…200回
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比率は以下の通り(単位%) 北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国 四国 九州 合計 86.0 94.4 91.2 90.7 92.3 89.5 89.1 87.5 88.2 90.7
東側(北電、東北、東京)と西側(北陸、中部、関西、中国、四国、九州)の 合計を比較すると次のようになります。 東側 西側 6,831 8,553 7,467 9,504 91.5% 90.0% 西側電力各社の間の融通は昨日と全く同じです。 北陸 中部 関西 中国 九州 ▲ 7 ▲ 76 147 ▲ 64 ▲ 3 ▲ 65 ▲ 42 110 この融通をなかったこととしてみましょう。 融通分は当然ながら各社の電力設備そのものです。
北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国 435 1,354 5,042 519 2,433 2,637 1,038 最大使用 四国 九州 合計 498 1,428 15,384 最大使用
北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国 506 1,435 5,526 582 2,776 2,798 1,271 供給力 四国 九州 合計 569 1,508 16,971 供給力
比率は以下の通り(単位%) 北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国 86.0 94.4 91.2 89.2 87.6 94.3 81.7 四国 九州 合計 87.5 94.7 90.7
では、本日は広域融通をやめたデータから、大飯原発の2基を止めてみましょう。この場合、追加で火力設備などは投入しません。 関電 西側 (2,798-118-118)=2,562 9,268 102.9% 92.3%
そうすると、関西電力の設備は2,562万kwになります。使用電力2,637万kwとの差分は▲75万kwで、関電単独では足りなくなります。しかし西日本の広域連係を行えば十分カバーできます。西側全部の設備から大飯原発を抜いたデータで92.3%です。7%の予備率は問題のない水準です。 とうとう関電単独では大飯原発が動かないと、逼迫するというデータが出ましたが、しかしその背景には、最大設備3,029万kwから大飯原発分を除いた2,793万kwにも遠く及ばない供給力に引き下げたことが原因ですから、関電が自らこのような状況を作り出したのです。 明日の記者会見で関電が「単独では停電する」などと言い出したら、突っ込みを入れて下さい。「火力止めりゃ当ったり前よ」と。 しかしこんな程度のトリックに引っかかるマスコミも居ます。それを真に受ける市民は責めることは出来ませんから、そのようなマスコミが出ないように、速報でからくりを示しておきます。 明日も監視を続けます。
.. 2012年08月25日 08:13 No.413004
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++ 山崎久隆 (部長)…201回
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米国シンクタンクが日本の原子力政策に「提言」−−悪い中身 │ 第三次ナイ・アーミテージレポートの中身
原子力規制庁設置法の改定で、突如「国家安全保障」を原子力開発の目的に「ねじ込んだ」のは、米国の差し金であった可能性があります。それというのも、米国の保守系シンクタンク「戦略国際問題研究所・CSIS」が、対日提言の第三弾を発表した際に、原発を国家安全保障上の重要な構成要素としているからです。
8月15日(米国東部時間)に公表されたレポート「米日同盟」(戦略国際問題研究所)に、原発を再起動し、原子力開発推進に「復帰」するよう日本に対して「提言」したのはジョセフ・ナイとリチャード・アーミテージ。そう、過去二度にわたって日本の安全保障政策に対して「提言」を述べ、日本をコントロールしてきた人物(彼らを「ジャパン・ハンドラーズ」と言うようです)の、第三弾の「提言」です。 主要な論点は「日米戦略と同盟強化」にありますが、その中で原発についても重大なことを言っています。その点のみ翻訳しました。このような米国のリモート内閣(いわずとしれた野田内閣)にずるずると原発再稼働など許してはならないということと、普天間・オスプレイ問題と同様、米国のために日本の原子力政策は存在してきたし、今も存在している部分を無視してはいけないと いうことです。 このレポートが公表されてわずか2日たった17日の読売は、社説でレポートの概要を掲載しました。このような提言が来たからちゃんと読んでおけと言わんばかりの社説です。どんなことが書いてあるのかを要約しているのです。 「米有識者提言 幅広い協力重ねて同盟深化を(8月17日付・読売社説)」というタイトルの次の一文を読んで、この新聞は米国の機関紙かと思いました。 「中国の台頭や北朝鮮の核開発など、アジアは依然、多くの不安定要因を抱えている。地域の平和を維持するため、日米同盟が果たすべき役割は今後も大きいことを自覚したい。」 全体で1,000字の社説で、読売の「解説」はたったこれだけ。あとは全部要約です。「米国の指示が出たぞ」と言わんばかりの書きぶりです。
一読して分かりますが、米国の国家安全保障戦略上、日本が勝手に原発から撤退されては困るといった、一方的な主張です。かつ米国の利益を守るために日本が原子力分野でちゃんと役割を果たせといっているわけです。 要約すれば、米国と日本が同盟関係の下で、旧西側(あるいは米主導)の核戦略の維持を図っている現状で、日本が原子力開発から抜けると、旧東側(中ロ)とフランスによる原子力産業の寡占状態になり、米国の優位性が崩れることを心配しているようです。米国にとって原子力とは核兵器を含むものです。 日本の原子力産業を含め、原子力開発国を自国の影響下に置くためには、日本の拠出する資金と技術力が必要なのです。そのためにウエスチングハウスやゼネラル・エレクトリックを買収「させた」のではないかと、言いたいようです。 日米安保と同じく、日本には選択権も決定権もありません。米国の指示の下に核開発を続けるしか、残された道は無いのだと、このレポートは言い放っています。それに唯々諾々と従うのでしょうか。いったい私たちはどっちを向いているのでしょう。米国の顔色をうかがうのか、福島、広島、長崎の人々と共に核の無い世の中を作るのか。言い古されていることかも知れませんが、その分岐点にいるのです。
.. 2012年08月26日 07:12 No.413005
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++ 山崎久隆 (部長)…202回
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原子力規制委員会の決め方に重大な問題あり。 │ 国会が法律に基づき制定した「国会事故調」 │ その提言を無視して原子力ムラから委員を選ぶ政府・国会の │ 許されざる暴挙を止めよう └────(たんぽぽ舎)
●規制機関に関する国会事故調の提言を実現せよ
『東京電力福島原子力発電所事故調査委員会』いわゆる「国会事故調」は法律に基づき国会の下に設置された委員会であり、「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会法」に規定された組織です。この法律は衆参両院全会一致で可決されたものであり、国会で全会一致で可決されたということは、国民の総意に基づいて設置された委員会です。 その国会事故調が、今後の課題の中でも大きなものとして提言したのが「原子力安全行政をどうするのか」という点です。国会事故調報告書(東京電力福島第一原子力発電所事故調査委員会報告書(2012年6月22日)の「提言5」において具体的に規定されています。実は政府が最も嫌ったのが、これであることも明白です。提言は記憶して繰り返し国会議員などに主張し続けるくらい、重要な内容を含みます。 以下に報告書の「ダイジェスト版」から要約します。 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 ▼新たな規制組織は以下の要件を満たすものとする。(要約) 1)高い独立性−政府内の推進組織からの独立性、事業者からの独立性、政治からの独立性。 2)透明性−意思決定過程を開示し、電気事業者等の利害関係者の関与を排除し、国会に対して全ての意思決定過程、決定参加者、施策実施状況等について報告する義務を課し、推進組織、事業者、政治との交渉折衝等には議事録を残し原則公開。 委員の選定は第三者機関で1次選定、相当数の候補者の選定を行わせた上で、国会同意人事として国会が最終決定。 3)専門能力と職務への責任感−新しい規制組織の人材を世界でも通用するレベルにまで早期に育成、グローバルな人材交流、教育、訓練を実施、外国人有識者を含む助言組織を設置、「ノーリターンルール」を当初より、例外なく適用。 4)一元化−特に緊急時の迅速な情報共有、意思決定、司令塔機能の発揮に向 けて組織体制の効果的な一元化。 5)自律性−常に最新の知見を取り入れながら組織の見直し、自己変革を続けることを要求し、国会はその過程を監視。 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
.. 2012年08月26日 07:48 No.413006
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++ 山崎久隆 (幼稚園生)…1回
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この中で、原子力規制委員会人事については『委員の選定は第三者機関で1次選定、相当数の候補者の選定を行わせた上で、国会同意人事として国会が最終決定』を実施しなければなりません。その前提として、選定委員会を国会内に設置し、幅広く候補者を集め、それを国会で審議し、決めていくことになります。この「候補者」は、「高い独立性」を有しなければならず、当然ながら過去に政府内外を問わず原子力推進組織の主要メンバだった人は除かなければなりません。また、候補者選定段階から「透明性」を確保する必要があります。 しかし、これを実現するどころか、国会事故調が報告書を出す前後に、原子力規制庁のと原子力規制委員会の根拠法を大慌てで成立させ、さらに田中俊一以下の原子力規正委員候補メンバー5人を早々に内定し、その案を国会に提出しています。これは国会事故調を軽視しているに止まらず、調査報告そのものの存在を無化しようとする悪質な行動に他なりません。このような妨害をする理由ははっきりしています。原子力産業や原子学会等のいわゆる「原子力ムラ」にとっては、規制当局が「まともな」規制をはじめれば、推進体制が完全に行き詰まることは目に見えているからです。
新しい規制委員会が「まとも」に機能しないよう、原子力ムラの利益を守るような人物を送り込む、そのためには国会事故調の提言などは無視することを政府に迫った結果が、これでしょう。 福島原発事故調査で最も重要な点である「再発防止」に関わる原子力規制のあり方を、政府も国会も全く無視してしまったことで、国会事故調は意義を喪失させられようとしています。その点を国会議員一人一人は一体どのように受け止めているのか、その点を迫っていく必要があります。
今からでも遅くはありませんから、原子力規正委員会の委員候補を選ぶための選考をやり直し、国会の場で所信を聞いて審議すべきなのです。 そして当然ながら、次の選挙などでは今回のやり方に対する国会議員の立場を重大な判断材料とすべきです。次の選挙後の新しい議会においては、再度国会事故調の報告書に基づく、国会における常設委員会の設置と、事故調メンバーの招致を含む国会審議が行われなければなりません。
.. 2012年08月26日 08:04 No.413007
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++ 青山晴江 (幼稚園生)…3回
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8/19〜20、松山集会と伊方ツアー 心に残る光景 │ └────(葛飾区)
8・19の松山集会では、酷暑の青空から一転、雷を伴う激しい雨に見舞われた。本部テントの前の演壇では、元京大原子炉実験所の小林圭二さんが話されている最中だった。土砂降りになって濡れても、姿勢を変えず、熱心に話されている。「われわれがつながることで、再稼働を止めることができる」と。 その隣でかんしょ踊りの衣装をまとった福島の木田さんが、「原発などいらないのだ」と書いた自分のメッセージパネルを、傘代わりにして二人の頭上に掲げている。手話通訳の方もびしょ濡れで続けている。雷で空が光り、聞いている人がまばらになっても、まっすぐに立ち訴え続けている。心打たれる光景だった。 その後テントに皆逃げ込んだが、雨は驚くほどの勢いで、芝生に水が溢れ流れ込んでくる。資料書類などを机に上げる人、風にテントが飛ばされないように押さえる人、溜まる水を落とす人、ぎゅぎゅう詰めの嵐の難破船のようなテント屋根の下で、それでも「原発はんたーい!」と全国各地から集まった人たちが、心一つにして明るくシュプレヒコールしていた。雨はまもなくあがった が、忘れられない居心地のよい空間だった。 翌日の全国ネットワーク準備発足会の後、伊方原発のビジターハウスから瀬戸内海と原発敷地を眺めていたときのこと。伊方八幡浜の斉間淳子さんが、「3号炉の温排水口の前からずっと一面に魚が死んでいたことがあった。60種類の魚などが目が飛び出て、膨らんで腹を見せて死んでいる。その腹で海が白くなっていた。」と話されると、北海道の泊原発反対運動をしてこられた小林善樹さんが「泊もそうですよ。変に大きな魚なんで、地元の漁師は誰も食べないですよ。」と相槌を打たれた。「そちらもそうですか。」そう応える斉間さん。伊方と泊のお二人の姿に、遠く離れた地をつなぐ力の始原を見たような気がした。
.. 2012年08月26日 08:28 No.413008
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++ 柳田 真 (大学院生)…129回
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原発再稼働阻止めざし、東海村シンポジウム | 市民と議員が連携し廃炉運動盛り上げる | 8月25(土)−26(日)盛況・反原発自治体議員・市民連盟 └──── (たんぽぽ舎、反原発自治体議員・市民連盟)
◯8月25日(土)、26日(日)の2日間、市民と自治体議員が連携して、原発の再稼働を阻止しよう(廃炉をめざす)の集会が茨城県東海村で盛況に開かれました。 主催は、地元市民グループで構成する実行委員会と反原発自治体議員・市民連盟(事務所・たんぽぽ舎内)。両日で260名の参加。
◯25日(土)は、150人強が参加、議員2人を含む10人のパネラーが自治体へ向けた請願提出のいくつもの活動−特に若いお母さん方の活動が目立った−や住民署名などの活動を振り返り、意見書可決に至った過を報告。多彩で豊富な内容。 感動的でした。(当日の資料集に、それらの内容が記載されています。)
◯25日(土)夕方は、茨城の市民・議員と東京から大型バスで参加した人々が交流・親睦会。司会進行は、嶋崎三鷹市議。茨城からは、従来活動していた人々に加え、3・11以降の新しい人々も多数参加、多彩な活動・意見発表で盛り上がりました。バス参加の東京勢は時間が不足して、グループごとの紹介。(自治体議員グループ、たんぽぽ舎グループ、経産省前テントグループ、個人参加の多くの皆さん、大学の先生と大学院生、静岡からの参加グループなど)
◯26日(日)は、110人程の参加で、午前中は、原発自治体議員・市民連盟の共同代表・布施さんの司会で進行。柳田が「再稼働を全国でどう阻止するか」−再稼働阻止全国ネットワーク(準)の活動(10月下旬結成予定)を報告、秋から冬に向けて、再稼働の嵐が来る。今から準備しよう。茨城の運動と全国の運動を結びつけて活動しようと述べました。その後、会場から10人弱の質問・意見発表がありました。 福島の実状を金沢千代子さんと木田節子さん、東海第2差し止め訴訟について、原告団共同代表の大石光伸さんが述べました。それぞれ、内容豊富なお話でした。金沢さん、木田さんのお話には涙が出てきました。
◯26日(日)午後は、東海村の原子力施設を見学し、夕方5時頃、JR平井駅に到着、解散しました。
◯当日の内容を報道したのは、茨城新聞、毎日新聞、朝日新聞の3紙。
.. 2012年08月28日 08:53 No.413009
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++ 山田知恵子 (小学校低学年)…5回
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8/25-26東海村シンポジウムに参加−浪江町からの避難者 | 金沢さんのお話に胸をうたれました └──── さよなら原発みなと
◯初めて東海村に行って、一番に感じたのはとにかく村中いたるところに原発関係の施設があるんだなーということです。 シンポジウムが開催された白方コミュニティーセンターのすぐ前には「原電道路」があり、その他にも「原研道路」「動燃道路」がありました。泊まったホテル(原発作業者も泊まっているようです)のマイクロバスの行き先案内には「核融合」というものまであり、びっくりしました。 やはり「日本で最初に商業用原発を運転したところ」という事実は大きく、その東海村の村長が脱原発をめざす立場を明確にしているということが本当に大きな意味を持っているのだと強く感じました。
◯シンポジウム1日めは「東海第二原発を廃炉へ」 茨城県の各自治体で、廃炉決議や趣旨採択がされた経緯などがパネリストから話されました。 一軒一軒回って署名を集めたり、広瀬隆さんの講演会に土浦市で1,200人が集まり、それにより変化がもたらされたこと、3月11日の時、東海第二原発も本当にギリギリのところで事故に到らずにすんだことを知った東海村の主婦ら数名が中心となって再稼働中止の請願をしていったことなど、大変参考になり、また力付けられるお話ばかりでした。 特に、何度もチャレンジしたことや、議員に分かりやすい資料を送って、こちらの意見に賛成ではない人を動かしたことなど参考になりました。 現在、取手市、北茨城市など18自治体で「東海第二原発の廃炉/再稼働反対を求める意見書」が可決されています。時間が足りなくてもっと具体的なお話も聞きたいと思いました。
◯夜の交流会はあまりにも参加者が多く、地元の方以外は代表者のみの発言でしたが、地元の若い方に教わってその場でツイッターを始めた参加者もおられました。「大飯に行った時はユーストリームの見方を教わって、ここではツイッターが始められた」と喜んでおられました。夜中には地震が2度もあり、停止中ですが原発のすぐそばで地震に合うのは本当にいやだなと思いました。これが原発稼働中であれば恐怖はもっと大きいと思います。
.. 2012年08月28日 10:33 No.413010
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++ 山田知恵子 (小学校低学年)…6回
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◯2日目は「再稼働阻止と福島の現状」ということで、反原発自治体議員・市民連盟の布施さんが原子力村の資金源を断つという側面からの方法などのお話、たんぽぽ舎の柳田さんからは再稼働阻止の全国ネットワークつくり準備会議結成のお話などがされました。
その後、福島県双葉郡浪江町から東海村に避難されている金沢千代子さんのお話がありました。金沢さんはお孫さん二人と自宅にいるときに3.11の震災にあい、いくつかの場所に避難したあと、15日に猪苗代のカメリーナ総合体育館に宿泊交渉をしたところ、断られ、そこで自分たちが「被曝者」だと知った、と話しておられました。ガソリンもなくどこへも行けないのでなんとか頼み込んで、玄関で体を拭き、その後シャワー室で体全体を洗って、やっといれてもらった、とのことでした。金沢さんはこれを文章に書いてくださっていましたが、これを書く時は泣けてきたと、お話されている時も時々声がつまって、私も涙ぐんでしまいました。そのうち息子さんのお友達がガソリン持参で迎えに来てくれ新潟の柏崎市の民宿へ行ったそうですが、そこにも原発があり、また東海村に紹介されて来てみたらここにも原発があり、日本中どこへいっても原発があるんだと、泣き笑いしておられました。一時帰宅で(浪江町へ)帰った時は見る影もないほどに荒れた我が家を見てストレスが溜まり、薬を飲んでいるそうです。
福島原発が事故を起こした時、なぜすぐに教えてくれなかったのか、教えてくれれば被曝しなくてすんだのに、許すことはできません。このような恐ろしい原発の再稼働は決して許してはいけません。と、ほっこりとした雰囲気の金沢さん が実際の体験に基づいて訴える声は本当に再稼働阻止への力になる声でした。
もう一人の避難者として双葉郡富岡町から水戸に避難されている、私たちにお馴染みの木田節子さんが報告されました。私は元気な木田さんしか知りませんでしたが、当初はひきこもりをしていたそうです。それが2月に東海村の村上村長のお話を聞きに行ったのをきっかけに東海村の人たちとのつながりができ、いろんなところで反原発を訴えるようになったとのことでした。私的には木田さんのバッチの話で「ほあんいんぜんいんあほ」という回文のバッチがあったというのがウケました。
.. 2012年08月28日 11:15 No.413011
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++ 山田知恵子 (小学校低学年)…7回
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◯シンポジウムは午前中で終わり、時間がないのでバスでお弁当を食べながら東海第二原発見学へと向かいました。 東海第二発電所に入る時にバスが止まったので、何かと思っているとバスの前面に掲げた「反原発自治体議員・市民連盟」という文字が気に入らないようで、ガードマンが連絡をとって、「そのプレートを外せば入ってよい、また、反原発 と描いたTシャツなどを着ている人は入ってはいけない」、などという理不尽なことを言ってきました。 時間もないので大人の対応をしましたが、本来なら許されない対応だと思います。 見学はテラパークというPR館からしました。私は浜岡や大飯の2つしか行ったことがありませんが、その2つに比べるととても身近な所に原子力発電所があるという印象を受けました。 20分ほどで、次の茨城県立科学館に向かいました。ここにはJCO臨界事故のレプリカが展示されていました。日本で最初の臨界事故として村上村長は現物保存を提案したそうですが、議会の保守派に強硬に反対され、レプリカを作成展示することになったそうです。その後、JCO事故現場へと向かい、現場のすぐ近くで被曝し工場閉鎖をやむなくされた大泉工業や塀の中の事故現場を外から見学しました。現在ここに低レベル放射性廃棄物焼却施設を作る計画が持ち上がっているということで新たな問題になっています。
◯私は会場の白方コミで図書コーナーを見ていましたが、平成22年度原子力トラブルの報告書というようなものがあるのを発見しました。各原発や原子力研究所などで起きた事故の報告書で虎の門の原子力ライブラリで閲覧等できると知らなかったので、今度行ってみようと思いました。図書の中にJCO事故10周年の記念誌があり、その中に1999年のJCO事故当時、日本原子力研究所東海研究所副所長だった田中俊一(今、規制委員会委員長候補)がこの事故を教訓にして一層原子力の研究を進めなければならないとか書いているのを見つけました。この記念誌の発行の約半年後に福島事故が起きた訳で、ここに沢山寄稿している原子力ムラの人間がJCO事故から学んだのは「補償を値切ること」というのが柳田さんの説明でした。
今回のシンポジウムは反原発の運動を進める上で、大きな成果を出している茨城県の地元の方の報告を聞くという点でとても有意義ではないかと思い、参加しました。その点ではもっと具体的なお話しを聞きたかったという思いはありますが、これをきっかけにして自分たちでつながりをつける必要もあるなと思います。 また原子力発祥の地の空気を吸い、福島避難者のお話を聞き、地震まで体験して、本当に中身の濃い2日間でした。
.. 2012年08月28日 12:00 No.413012
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++ 永野勇 (幼稚園生)…2回
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脱原発法制定全国ネットワークに対するお願い
8月28日に、河合弘之代表世話人と海渡雄一事務局長にFAXしました −・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・− 脱原発法制定全国ネットワーク事務局様 (FAX:03−5511−4411、03−3355−0445) 【脱原発法制定全国ネットワークに対するお願い】
日頃のご活躍・ご奮闘に心より敬意を表します。 さて「脱原発法制定」に関する内容についてお願いがあります。 私は、東京電力と昭和電工の共同火力に26年間勤めて(今69歳の爺さん、市原市在住)おりましたので電力事業者の横暴さは、よく分かります。「脱原発法」の制定には、心より賛意を表明します。 そこで内容について、お願いがあります。 それは、現在停止中の原発の再稼働の扱いです。
私は、以下のように考えていますので、是非この方向での取り組み方をお願い致します。
*日本には、最新の科学的知見に合格する原発がないこと。(8月22日の 記者会見で河合弘之代表世話人が明確にしている) *日本が地震の活動期に入っているとの指摘があること。 *現実に電気は足りていること。 *国民は節電に協力していること。 *現実に48機の原発が停止していること。 *国内の原発運動が「再稼働」に反対であること。
以上の理由から、再稼働に反対し(停止中のものは、そのままの状態にする)そして脱原発の為には、整備しなければならない問題が沢山あるので、それらを整備し2020年から2025年までの出来るだけ早い時期に脱原発をはかる。 という法案を成立させます。 で良いのではないかと考えています。 是非この方向での内容にして下さるよう、重ねてお願い申し上げます。
.. 2012年08月29日 10:50 No.413013
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++ 東京新聞 (大学生)…98回
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原発「ゼロ」7万6800件・87% │ 意見公募集計結果 誘導形跡ほぼなし └────(8月2日 より)
二〇三〇年時点の原発依存度をめぐる国民的議論の結果を検証する政府の第二回専門家会合が二十七日開かれ、パブリックコメント(意見公募)の集計結果が報告された。無効票を除いた八万八千二百八十件のうち、約七万六千八百件(7%)が原発ゼロシナリオ(案)を支持した。同一人物・団体が一つ の案に誘導するために複数回にわたって意見を出したような形跡もほとんどないといい、15%案を模索していたとされる政府に大きな影響を与えそうだ。 (山口哲人)(中略)
政府が提示した原発依存度の選択肢のうち、15%案支持は1%、20〜25%案は8%にとどまり、原発を維持する両案を足し合わせても全体の一割に満たなかった。(中略)今回の意見公募では「コピペ」とみられる文章はほとんどみられなかったといい「思いがそれぞれの言葉で書かれていた」(内閣府事務局)。「やらせ」ではない「原発ゼロ」の重い民意をどこまで政府が受 け止めるかが、今後の大きな焦点となっている。
.. 2012年08月29日 10:55 No.413014
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++ たんぽぽ舎 (社長)…724回
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8/31(金)18時から20時 恒例の首相官邸前抗議行動に参加しよう! │ 規制委員会人事案可決阻止の為、民主党本部への抗議あり! │ 原子力規制委員会人事を撤回せよ! │ 大飯原発をただちに停止し再稼働を中止せよ! └────(首都圏反原発連合有志 首相官邸前行動)
【日 時】8月31日(金)18:00から20:00 予定 【場 所】首相官邸前および永田町・霞が関一帯 (霞ヶ関駅、虎ノ門駅、桜田門駅をご利用ください) ※千代田線・丸ノ内線の国会議事堂前駅は大混雑が予想されます。 【呼びかけ】首都圏反原発連合有志
※原子力規制委員会人事案の否決を求め、民主党本部への抗議エリアを 国会図書館付近に設置します。
○たんぽぽ舎のボランティアにご協力ください。 当日、13:00〜15:30にたんぽぽ舎へ集まり、ビラ折りをして、マイク、横断幕を持ち、たんぽぽ舎を16:00頃出発、経産省前テントひろばに寄り 合流(17時前後)して、首相官邸・国会議事堂正門へ向かいます。
ボランティア可能な方はご連絡いただけると助かります。 電話 たんぽぽ舎 TEL 03-3238-9035
.. 2012年08月30日 08:15 No.413015
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