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■--ストレステスト
++ 菅波 完 (幼稚園生)…1回          

7/30(月)【院内集会】ストレステスト・再稼働問題の徹底検証
 └────

 日時:7月30日(月) 17:00〜19:30
 場所:衆議院第一議員会館 多目的ホール
 主催:柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会、プラント技術者の会、原子力資料情報室
 協力:国際環境NGO FoE Japan、福島老朽原発を考える会(フクロウの会)、プルトニウムなんていらないよ!東京、福島原発事故緊急会議
 参加費:500円

 今後、他の原発の再稼働については、新たに設置される原子力規制委員会に役割が引き継がれることになりますが、現時点において、ストレステストの立ち上げから、大飯原発再稼働をめぐるこれまでの経過と問題点を整理し、今後の取り組みの方向や原子力規制のあり方についての議論を深める場を設けたいと思います。皆さまの奮ってのご参加をお待ちしています。

 主な報告内容:
 ■ストレステストに関わる中間総括、今後の取り組み
 ■原発設計技術者の立場から、意見聴取会での検証を振り返る
 ■技術的な課題は解消されたのか
 ■ストレステストという枠組みの問題と二次評価への課題
 ■意見聴取会の公開性と参加民主主義
 ■今後の原子力規制のあり方
 問合せ先:柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会)
携帯 070-5074-5985
.. 2012年07月25日 09:12   No.405001

++ 山崎久隆 (部長)…192回       
志賀原発の活断層は24年前(1989年)に指摘されていた
 |  国が意図的に「消した」活断層−生越忠氏(地質学者)の指摘
 └──── (たんぽぽ舎)

 志賀原発は2基の原子炉がありますが、そのうちの1号機については、原発が建てられる前に、志賀原発差し止め1号機訴訟の過程で現場検証が行われていました。
 1989年5月30日、原告団と裁判所と補佐人が、現地調査を行っていたのですが、今回問題となった断層のみならず、地盤の不安定さも含めて指摘されていました。
 このいきさつは、宝島社(当時はJICC出版局)から出されたブックレットに詳しく書かれています。

 今回、建設当時から知られていたこの断層、S−1断層といわれていますが、これが活断層の可能性があるとして大問題になっています。
 読売新聞はこれを「国が見落としの疑い」と書きました。しかし、それは全くのウソ、不見識きわまりないことです。
 志賀原発の直下にある断層は、「見落とされた」ものではありません。意図的に「消された」断層です。
 「北陸が日本から消える日」という衝撃的なブックレットが、当時発行されていましたが、その中にも記述があるとおり、大きな争点の一つだったのです。

 当時から問題となり、これを原告側補佐人として鑑定したのが元和光大学教授の生越忠氏(地質学者)でした。敷地内を南東から北西に走る断層は、1号機原子炉建屋の下を通っています。もちろん活断層認定をされれば今でも当時でも原発など建てられません。しかし北陸電力は1987年、1号機の設置許可申請で断層部分について「波などによる浸食作用で生じた」と活動性を否定し、さらに当時の通産省は翌1988年、現地で地層などを調査し、この見方を追認したのです。見落としどころか、共謀です。

.. 2012年08月10日 14:16   No.405002
++ 山崎久隆 (部長)…193回       
 ただし若干、電力側にも言い分というのはあります。これが活断層であり、過去に動いていたとしても、当時の安全審査においては「過去5万年以降に動いた形跡がなければ活断層として扱わない」という「基準」がありました。今では誰も口にしません。なぜならば、耐震設計審査指針の改定に向けた議論で「5万年基準」が問題になったとき、その根拠が全くわからなかったからです。

 地質学上は200万年以降に動いた形跡があれば活断層と言いますから、この5万年という基準には合理性がないと、当時からも批判がありました。その後の耐震設計審査指針改定において、この基準が「12〜13万年以降に動いた形跡のあるもの」とされました。

 さて、問題の「S−1」断層は、12〜13万年前の地層を切っていますから、新しい基準では間違いなく原発直下にあってはならない活断層と言えるのですが、2006年以前の基準では「はっきりしない」ことになってしまうのです。だから断
層ではないなどと主張をした可能性があります。
 しかし、このような言い逃れも旧耐震設計審査指針の上でのみ主張ができることです。新指針では、この断層は極めて重要な「活断層」であることは論を待ちません。

 1997年の2号機増設申請時と、2006年の耐震設計審査指針改定に伴う2009年の耐震性再評価いわゆる「バックチェック」の中間報告。この断層が問題になり得る機会は少なくても二度あったわけですが、最初に「活断層ではない」という結論を出してしまった以上、蒸し返しては原発を廃炉にしなければならなくなると、保安院は電力と共謀して活断層隠しをしていたと思われます。

 今になって保安院が「発見」した理由は、志賀原発の差し止め訴訟が改めて提起され、裁判の中で持ち出されることを恐れたためと思われます。
 こんな明白な断層が真下にあるとわかれば、以前ならばまだしも、福島第一原発震災を経た今、裁判所も運転差し止めをしないわけには行かないだろうと思われます。

 法廷で争われる事態となれば、極めて不利な立場になることから、今のうちに原発直下の断層は「問題ない」とのお墨付きを専門家から得ようとしたのだろうと思われます。ところがそんな保安院の企みは、同様に福島第一原発震災に専門家として警鐘を鳴らせなかった別の負い目のある地震学者は、意見聴取会で現地調査を要求していました。

.. 2012年08月10日 14:22   No.405003
++ 武田信弘 (幼稚園生)…1回       
.『地震衝撃波』の存在が無視されている
 │  鉄筋鉄骨コンクリート造りの建築物に甚大な被害
 └────(鹿児島)

 大阪市大の専門家グループ等により、地震衝撃波というべきものが存在し、特に鉄筋鉄骨コンクリート造りの建築物に甚大な被害を与えることが指摘されている。そのことが詳しく書かれた論文の一つが、大阪市立大学工学部紀要・震災特別号(1997年1月)掲載の「直下型地震による建造物の衝撃的破壊の特徴について」那谷晴一郎である。
 そこで西宮市立西宮高校特別教室棟(鉄筋コンクリート5階建て)の被害が取り上げられている。池を埋め立てた軟らかい地盤とそうではない堅い地盤の上にまたがって建てられていて、基本的に、堅い地盤の上の1階柱のみが粉々に粉砕されたという被害だ。西宮高校の被害写真が神戸大学付属図書館震災文庫に掲載されている。
 従来安全とされてきた堅い地盤でかえって地震衝撃波の被害は大きくなる傾向があり、岩盤上に建築されている原発は特に危険性が大きい。また、地震衝撃波は従来地震の揺れとして感知されてきたものとは異なり、普通の意味の揺れを伴わず、衝撃的な破壊が起こるものである。現行の地震計では記録されず、そのため、耐震設計でも無視されている。もし、原子炉が地震衝撃波に直撃されたら、制御棒が作動する前に圧力容器や付属の配管などが破壊され、福島第一原発事故をはるかに上回る事故に至るだろう。

「土木学会誌」の1995年11月号阪神・淡路大震災特集 第8回 震災フォーラム第1回『地震動』の「見逃されている衝撃的地震動」という記事で、次のような記述がされている。

「今回の阪神・淡路大震災の直下型地震においては、衝撃的地震動が見逃されている。すなわち、地震動の初期の衝撃的P波の値が地震計で観測されていないということである。もし、計測できたとすると、その加速度の値は50万ガルすなわち500G程度で、波動の周期は1/1000〜1/10000秒程度と推定される。その根拠は鋼管柱の座屈の被害の破壊形態が建設現場で見られる『杭打ちの座屈現象』と類似していることによる。すなわち、杭打ちにおける測定加速度は500G程度であるからである。また、周期は鋼管やコンクリートの柱の座屈の幅50cm程度より、1/1000〜1/10000秒程度と推定される。この衝撃的地震動の存在は以下の被害状況からの推定となる。
 鋼製柱、コンクリート柱に圧縮・引張の破壊形態が見られる。幅も狭い。杭の全周にわたって均等に、きれいに壊れている。破壊スピードが非常に速いことが、脆性的破壊から言える。海上の船が粗密波P波により、エンジントラブルを起こしている。家具等が飛んでいる。」

.. 2012年11月16日 13:29   No.405004
++ 山崎久隆 (部長)…240回       
浜岡原発の前面砂丘「防波堤」と「防波壁」
 │   津波を防ぐどころか津波の海水を閉じ込めるだけ <上>
 └────(たんぽぽ舎)

◇崩れた砂丘

 既に総工費1400億円を投じて工事が始まっている浜岡原発の耐津波性能向上工事などの耐震・津波補強。やっているそばから、既に破綻が始まっていた。
 誰でも感じる「津波を砂丘で止められるか」という問題。もちろん今ではそんなことは誰も信じていない。そのため「防波壁」が作られることになった。
 浜岡原発は言うまでもなく南海トラフを震源とする海洋プレート境界型地震の震源域真上にある。そのため地震に伴って発生する巨大津波の「波源域」が目の前にあることも事実だ。
 しかし浜岡原発の前の砂丘は、台風の高潮により切り刻まれていた。
 特に2009年の18号台風などでは砂丘に大きなき裂が生じ、周辺では防波堤も崩れてしまう被害が出ている。浜岡原発周辺では補強工事が今も行われていた。台風で削られる砂丘が、津波を止めるなど想定できるだろうか。
 さて、福島第一原発は、地震に襲われてから津波に襲われるまで、それでも50分近くあったので、その間、原子炉スクラム・制御棒挿入動作、原子炉冷却系統の稼働、隔離時復水器(1号機のみ)、ECCS作動(2・3号機)があった。そのため、全電源喪失により冷却水が失われ燃料露出・炉心崩壊からメルトスルーに至るまで、ある程度の冷却は出来た。熱量がある程度下がって
いたので炉心破壊も運転中の原発に比べたら、ゆっくり進行したはずだ。
 では浜岡でも同様の経緯を辿るだろうか。

.. 2012年11月17日 08:29   No.405005
++ 山崎久隆 (部長)…241回       
◇浜岡を襲う地震の性質

 現在の緊急対策は、いわば福島第一をなぞっている。電源喪失が怖いから電源車を配備し、冷却水がなくなるとメルトダウンするから代替注水機能を増やしている。これらは福島第一原発と同様に「地震」により外部電源喪失、ただし非常用ディーゼル発電機は正常作動、数十分後に「津波」により海水ポンプが破損。そのために最終ヒートシンクを失うので別の方法で冷却といった想定
だ。
 浜岡はそれで助かるか。答えは「否」。
 まず、地震の揺れの規模がまるで違う。地面は波打つように揺れ、そのうち本当に波打ち出す。つまり液状化だ。福島では大規模では起こらなかった、地盤の液状化に伴い建屋が傾き出す。
 柏崎刈羽原発では実際に起きた。3号機の外にあった起動変圧器の火災は地盤沈下による冷却用の油が漏えいし、引火したために起きた。浜岡では構内にある重油、軽油、ガソリン等のタンクが破壊されて火災が多発する。同時に波打つ地面に原子炉建屋もタービン建屋も翻弄され、特に両建屋が建築深度も地面投影面積も、加重もまるで違うため別々に揺れ出し、相互の間にある蒸気系
と給水系配管を引きちぎる。福島では地震で破壊された配管は中小規模に限られ、大口径の配管は再循環系を含めて原型を止めたとみられるが、浜岡は地盤が柏崎刈羽原発と同程度に悪いので、同じように建屋の変位が起きる。柏崎刈羽原発の建屋を「変位」させた地震はマグニチュード6.8だが、浜岡を襲う地震は9に達すると考えられる。エネルギー量は単純に2000倍、震度7に
達する強震動は継続時間が推定180秒以上、地盤の大破壊が起こると考えるのが自然だ。ちなみに浜岡の基準地震動Ssは最大800ガル、主要動の震動継続時間は60秒ほどだ。
 原発の地下に走る断層も、地盤の変位が起きるだろうことを示唆している。
 H断層系という断層群が浜岡の敷地を走っているが、1・2号機は何とかそれを外して建てている。しかし3〜5号機は全てタービン建屋に掛かって建っている。原子炉建屋とタービン建屋の間を走る3号機の例もある。1・2号機は廃炉になって燃料の取り出しが終われば最悪の燃料溶融被害は起こらない。問題は3〜5号機だ。
 まずこの断層線が大きく動く。これが地震断層であったらますます致命傷だが、そうでなくても地盤が変位してしまうので、上にある建物にとって致命傷になろう。
 間の配管は20cmの変位にまで耐えられるとされるが、20cm以上になれば建屋の壁に干渉するため持たない。例え20cm以下でも引っ張り方向に大きくずれれば配管よりも継ぎ目のノズルやバルブの場所が破壊されよう。柏崎刈羽は中越沖地震の際にタービン建屋と原子炉建屋の間で1.2cm変位した。浜岡は現時点で3号機では1.6cmまで変位すると解析している。

.. 2012年11月17日 08:35   No.405006


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