返信


■--汚染と除染
++ 山崎久隆 (部長)…181回          

 質疑の詳細 汚染と除染

 福島第1原発内に溜まっているのストロンチウムの量については小森常務が「2.6×10の16乗ベクレル」と答えました。言い方を変えれば2.6京ベクレルで、とてつもない量ですが、水のサンプリング濃度を量に掛け合わせただけであり、正確なものではもちろんありません。さらに重大なのは、汚染水処理ではセシウムのみ取り除くことはできますが、ストロンチウムは取り除くことが出来ません。そんな欠陥設備のまま今に至っていることに何の対策もないのです。
 各地で続く先の見えない除染対応については広瀬常務が回答し「除染の費用について国からの給付金で対応したい。特措法以外で申し出があれば、適切な対応も行いたい」などと答えています。しかし、全くのデタラメです。既に福島県以外の自主的な除染費用については、東電は賠償をしない姿勢を各個別交渉において示しており、そのため大きな社会問題化となりつつあります。そのようなことも株主総会では追及しようにも再質問も何も許されません。

 質疑の詳細 「冷温停止」の意味や柏崎刈羽の傾斜

 国が終息宣言のよりどころとした「冷温停止状態」について小森常務は、冷温停止の定義に今回の福島第一には当てはまらないことを認めました。その上で1〜3号機の格納容器の内部温度、圧力などを観測して「冷温停止状態」だと判断したといいます。直接の燃料温度は測れないので、冷やしている水など格納容器の温度が100度を下回り、放出量も安定的に下がっていることで、
低温停止状態としたと言いますが、定義の無い話を勝手にしているだけであることは言外に認めています。あとは、そんな戯れ言を信じるのかどうか。
 核燃料の温度を実際に測っているわけではないので、さっぱり分からないというのが正しい答えですから、直接デブリの温度を測定する方法を考えればいいわけです。しかし、それでは政府の言う「冷温停止」つまり「収束」というデタラメな宣言が台無しになるから測定しないことにしているだけです。これと同様に放射性物質の量も放出量も、あとで触れる臨界問題も「知らない」振りではなくて本当に知らないのだろうとしか思えません。そのほうが遙かに恐ろしいことなのです。
 柏崎刈羽原発は中越沖地震で大破していますが、その影響などを問われて相沢副社長は「柏崎が傾いているのではないかという話ですが、強度上の問題はないことが十分な審査のうえで確認されている。国、県から確認されている。」つまり傾いていることを認めています。その上の安全性の確認など3.11以後の世界では一切無効になっています。従って柏崎刈羽原発の再起動など到底許されません。
 また、長岡平野西縁断層や海域断層の活動についての問いに「これも連動の可能性もあることで、詳細に中身を含めて、設計上の問題がないか考えている」などと今さらながら言う始末。また、柏崎刈羽原発の地下にも活断層と思われる断層が走っています。このことも今後問題化しなければなりません。
 「安全性を強化し、シビアアクシデント対策などの、われわれ一丸となって努力をしてまいる所存であり、結果については地元、関係者の各位にできるだけ、ご理解いただくべく積極的にご説明したい」などと、地元には説明と理解であって、決して了解とは言わない。これなど、以前よりも後退しています。

(「質疑の詳細」は次号につづきます)
.. 2012年07月20日 08:47   No.401001

++ 山本 (幼稚園生)…1回       
.「劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワーク」からのお知らせ
 └────

 劣化ウラン兵器は、核兵器や原発の核燃料をつくる過程で大量出る劣化ウランでつくられ、放射能兵器です。そのためにも、私たちは反原発、とりわけ現在、再稼働に反対です。
 毎月発行している月刊ニュース(2012年7月 NO88号)が出ましたのでお知らせします。
 今号の主な内容は
 ○広河隆一写真展をやりました--劣化ウラン廃絶みなとネット・宮口高枝
 ○連載 アブ・ムハンマドからの便り 〜一家のアンマン旅行〜
              西村陽子(アラブの子どもとなかよくする会)
 ○NO DU全国交流集会の呼びかけ  ICBUWヒロシマ
 ○報告 さよなら原発10万人集会に17万人
           山本勇祐(劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワーク)
 ○資料(東京新聞より) 劣化ウラン工場内に大量保管
 ○資料(  同上  ) デモの真実を届けたい 官邸前抗議を空撮 
 ○資料(  同上  ) 自衛隊迷彩服で区役所(宿営地化)

 なお、11月18日(日)「劣化ウラン兵器禁止のための国際行動デーの集会」
 を予定しています。(詳細は後日)
 ※定期購読者を募集しています。
  ご希望の方は、FAX 03-3238-0797(たんぽぽ舎)へFAXでどうぞ。
 ※購読料 年3000円 ご自宅へ直接お送りします。 事務局 山本

.. 2012年07月30日 08:22   No.401002
++ 吉沢弘志 (幼稚園生)…1回       
低線量被曝にどう対応するか−有効な食品を紹介します(食物療法)
 |  食物繊維と発酵食品が有効
 |  セシウム排出促進と免疫力強化を
└──── (埼玉大学講師)

 昨年の福島第一原発の事故により日本の国土、大気、海洋は放射能により大きく汚染された。この災厄を拡大にしないための脱原発運動の強化はもちろんだが、人類と共存し得ない放射能は将来にわたって大きな不安を人類にもたらし、低線
量被曝を余儀なくされる時代を生きるには何が重要か埼玉大学講師の吉沢弘志さんに明らかにしてもらった。

 チェルノブイリとの違い
 操作不能は今も続いている

 2011年東日本大震災とそれにともなう東京電力福島第一原子力発電所の大事故は、東電や政府、そして御用学者たちによる「チェルノブイリの〜分の一」という過小評価とは裏腹に、チェルノブイリ事故を上回る人類の核開発史上最悪のものとなりつつある。

 まず何よりもチェルノブイリ事故とは格段に違う人口密集地への放射能拡散・汚染が起こってしまったことだ。そして、昨年末の「終息宣言」が茶番でしかなかったことをほとんどの国民が知っているように、福島第一の1〜4号機のコントロール不能状態は今も続いている。海洋の汚染もいつ終わるか見通しもつかず、魚介類を大量に食べる日本人にとっては、農産物と海産物を通じた長期にわたる内部被曝の脅威に立ち向かっていかなければならない。

 被曝の健康への影響は無視できない

 被曝による健康への影響は幼い世代ほど深刻になる。しかし、免疫力が確実に低下していく中高年層にとっても影響は決して無視できない。日本人誰もが内部被曝に対して十分な対処を心がけるべきだと考える。
 放射線の生物への悪影響は、数eVの原子・電子の結合エネルギーを遙かに上回る放射線のエネルギー(電離エネルギー)が、その原子・ 電子レベルの結合を破壊してしまうことによる。放射線が細胞膜や細胞核の中にあるDNAを破壊するとともに、細胞内に豊富にある水分子を破壊して連鎖反応的にフリーラジカル(活性酸素)を発生させ、そのフリーラジカルが細胞膜やDNAを破壊してしまうというメカニズムが連続して進行していく。長期低線量被曝という現状では、後者の影響の方が遙かに大きいとされている。

 自然放射能とは比較できない

 もともと地球上には宇宙由来、地球を構成している物質由来の放射線がある。
体内にはカリウム40が成人で常時平均4000ベクレル程度存在している。こうした「自然放射線」による被曝から逃れることはできないが、人類も含めたすべての地球上の生物は、生命誕生の時点から自然放射線による被曝に対応できるよ
うに修復・復元のメカニズムを備えるように進化して現在に至っているのである。

 そこに核実験による放射能、チェルノブイリ事故による放射能、そして今回の福島事故に由来する放射能による被曝が上積みされた、と考えなければならない。
食品中のセシウムの量を、前述のカリウム40とべて「大したことはない」とするのは、御用学者によるごまかしに過ぎない。

 ただでさえ現代の日本に暮らしている私たちは、電磁波という電離エネルギーに常時さらされているし、食品添加物をはじめとして大量の化学物質にもさらされている。ストレスの多い現代の生活は、細胞レベルでは常にフリーラジカルの
過剰発生を引き起こしていると考えてよい。このような複合的な悪影響に一人一人それぞれ固有の反応が生じる。一概に「〜ミリシーベルトまでは大丈夫」などとするのは科学でも何でもない。

.. 2012年08月10日 14:41   No.401003
++ 吉沢弘志 (幼稚園生)…2回       
 被曝から身を守るために
 被曝は可能な限り避けるべき

 まず何よりも、被曝を可能な限り避ける、少なくする努力が必要だ。とりわけ幼い、若い世代、妊娠中の女性には最大限の配慮を払うべきだ。しかし、東日本に暮らす私たちは日々何らかのレベルでの被爆は避けられないのが現状だろう。
一番影響の大きいセシウムに関しては、毎日数ベクレル単位での摂取でも、体内さらに臓器ごとへの集中した蓄積が確認されてる。蓄積したセシウムはその臓器の細胞をβ線とγ線で集中的に被曝させるのである。

 避けられない被曝に対してはさまざまな専門機関によって効果が確認されているアップルペクチンによるセシウムの排出の促進が一定の効果を生むはずだ。それとともに細胞レベルでの修復と復元の力と免疫力の強化で対応していかなければならない。
 食物療法で対処を

 傷ついたDNAの修復・復元は酵素の働きによるが、酵素の働きの強化には特定のミネラルが不可欠である。特に「亜鉛」の働きが有効であることは動物実験で証明されている。亜鉛が豊富な食品としては豆類と海藻類が挙げられる。豆類にはフェトケミカルで重要なイソフラボンが豊富であり、その効果も期待できる。

 一方被曝に対する効果という意味で注目される「バナデート(バナジウム)」は海藻類に豊富に含まれる。免疫力強化に不可欠腸内環境の健全化には、食物繊維と発酵食品の常食が有効となる。そう考えれば、穀物に野菜、海藻類と大豆発酵食品(味噌、醤油、納豆)にぬか漬けといった日本の旧来からの食生活が、長期低線量被曝にきわめて有効であることがわかる。

 もちろん日々の生活における被曝への対抗も大事だが、これ以上被曝を増やさない、将来の世代に負の遺産を残さない社会の実現もともに進めていかなければならない。
 核エネルギーに依存しない社会を目指す私たちの運動は、6月16日の17万人集会と毎週金曜日の官邸前行動で大きな歩みを踏み出そうとしている。

※よしざわ・ひろし:埼玉大学講師、市民ネットワーク千葉県政策調査室。10代半ばより反戦・平和、人権、環境の問題に関わり続ける。1990年チェルノブイリ事故による被災児童の救援のためのNGOを設立。チェルノブイリ汚染地域への訪問も繰り返し行い、現地やヨーロッパの専門家と市民運動との意見交換を重ね、医療援助、非汚染食糧の供給、被災児童の保養プログラム等様々な救援プロジェクトを行ってきた。 (週刊新社会 2012年8月7日)

.. 2012年08月10日 14:47   No.401004
++ 杉嶋拓衛 (小学校低学年)…8回       
福島を見捨てる広島放影研
 │  100ミリシーベルトは被曝リスクが低いと大嘘
 └────被爆地からインチキ安全宣言を出す犯罪性 (たんぽぽ舎)
         
8月5日に広島比治山にある放射線影響研究所(放影研)に行きました。
年一回の開放日なので心待ちしていきましたが、展示されていた内容にがっかりさせられました。福島原発事故の影響が過小評価かつ隠蔽されていました。低線量被曝(外部か内部かの提示なし)は大して影響なし。年間100ミリシーベ
ルト浴びても一万人あたりガンが一名か二名増える程度のリスク。酒を飲んだ方が四十人増えるから危険と相変わらずいい加減な統計で被曝リスクが少なく表記してました。福島から移住しても意味が無いという主旨で張り出してある四十七都道府県の年齢別疾病割合表は統計年が2009年になっていて福島原発事故前のデータ。余りにもおかしかったので、放影研の職員に事故前のデータで今の福島の被曝リスクを語れるのかと詰問したら「1〜2年ではデータは大きく変わりません」と返答。次に100ミリシーベルトでガンの増加数は少ないと言えるのかの問いには黙ってしまった。放影研はABCCが前身だが今も体質は全く変わっていない。その証拠に今年の3月から山下俊一氏が諮問委員会に加わっている。
低線量内部被曝のリスクは少なく見積もるか、なかった事にしようとしている。
放影研に行くまでは山下個人の見解かと思っていたが、放影研の研究データの開示の中に意図的に被曝者を隠そうとする悪意が見受けられた。被爆者をモルモット扱いしたABCCと一緒だ。被爆地から安全宣言を出す犯罪性を研究員は理解していなかった。あなた達の出したデータを悪用して高線量(放影研的には安全範囲)の場所に子供を遊びに連れていく計画があるがそれについてはどう考えるのかと隣にいた福島出身の方が最後に質問した。「私達は研究データを出しただけですから。」と無責任な回答。
マンハッタン計画の時から科学者の無責任さは変わっていないと感じた広島放影研の報告でした。

.. 2012年08月16日 09:28   No.401005
++ サクラ調査ネットワーク (幼稚園生)…1回       
調査報告集『サクラと環境・原発』2012年版
 │  −異変桜見つかる、環境悪化・原発放射能か− を発行しました
 │  (たんぽぽ舎パンフNo.89 頒価500円)
 

〜〜目次〜〜
 サクラ調査9年目の活動と特長・今後
 サクラとすずめ
 福島県猪苗代湖周辺の市町村のサクラの奇形調査について
 各地からの報告(鹿児島/愛媛/岐阜/富山/新潟/神奈川/東京/千葉/北海道)
 サクラ調査の結果2012年
 番外編1「桜だけじゃない」-庭に咲いた菊
 番外編2「2012年 花の異変」
 2004年〜2012年の異常花率の推移
 サクラ調査要綱|サクラ調査票
 統計表(1)(2)(3)(4)(5)
 サクラの写真(カラー4頁)
〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜・〜〜〜
 お求めはFAXまたはメールでお願いします。(別途送料がかかります)
 FAX 03-3238-0797、メール nonukes@tanpoposya.net

.. 2012年09月05日 13:34   No.401006
++ 冨塚元夫 (小学校中学年)…15回       
9/6学習会「子供たちを放射線管理区域から安全な地へ移住させよ
 |  〜疎開裁判の焦点」の報告
└──── (たんぽぽ舎ボランティア)

 前半に、原発いらない福島の女たちの黒田節子さんから、「フクシマ」からの報告がありました。初めに、福島県在住の女性の作った「私がふくしまに暮らすということ」という詩が読まれました。黒田さんはこの詩を読むたびに涙がでるそうです。「たとえば、朝起きて窓を開けて深呼吸する習慣がなくなったこと、、たとえば、洗濯物を外に干せないこと、、」郡山市などの人々は、人間らしい生活の楽しみを奪われ、基本的人権を無視され、収入の減少と不要経費に苦しみ、命と健康のリスクにさらされ、正当な補償を受けていません。国と県がやっていることは、日本国憲法違反です。世界人権宣言と子どもの権利条約にも違反しています。
 後半は柳原敏夫弁護士から、申立て以来最大の転換点を迎えた「ふくしま集団疎開裁判」と題する報告がありました。仙台高裁は10月1日に原告・被告を裁判所に呼び出して審尋するという決定をしました。書面審査ではなく審尋期日を設けるということに一審判決見直しの可能性が出てきました。
 子供たちが、放射線管理区域でもありチェルノブイリ事故の避難基準場所でもある高放射線量の所に住んでいることに対し、世界中から警告がなされています。
 調査された子供たち38000人の35%に甲状腺ののう胞や結節が発見されたにも関わらず、適切な生体組織検査がなされていないのは異常だと、NYタイムズに出ました。
 さらに異常なのは、再検査を求める家族に対し、多くの病院が診断拒否をすることです。福島県立医大の山下俊一副学長が通達をだして再診をしないよう指導しているからです。
 これは医師法違反ではないか!参加者から怒りの声が多数上がりました。「このような違法状態を放置しているのはおかしい、なんとかしなければならない!」本当にそうだと思います。

.. 2012年09月11日 08:08   No.401007
++ たんぽぽ舎 (社長)…731回       
異変桜見つかる--環境悪化・原発放射能か?
 │  たんぽぽ舎パンフNo.89 サクラと環境・原発 第9集 2012年
 └────

今年の「サクラ」パンフは見どころがいっぱい。その一部を紹介します。

(P.23)「桜調査の結果2012年」より
 原発の事故の影響でサクラと放射線との関連に関心が高まっていたせいか、今年はサクラ調査の新しい参加者が激増した。例年とどうよう、初めて調査に参加する人を対象に小石川植物園でサクラの観察方法の説明会と実習を二日間にわたって行い、連日約30名の参加者があった。最近やや数が減少気味であった原発現地の調査も幾分復活した。しかも皆とても熱心で、多くの仲間を集めて、あるいは一人で実にたくさんの測定をして貴重なデータを届けていただき感動した。
(中略)
・・・植物も日々成長するし、そのどの段階で放射線がどのような影響をもたらし、その後どのような過程をたどるか、多様な可能性がありうるので、険しい道ではあるが、今やお上もマスコミも頼りにならないと、測定器など手にしたことのない一般市民が自発的にガイガーカウンターを携えて、サクラの観察に赴くという歴史的な社会原書うから、何かが生まれることを期待したい。(中略)

(P.24)○微量放射線と植物:
 昨年2011年は各地でこれまでより高い異常花率を示す樹が多数観察された(第8集、P.29〜P.31)。植物に対する微量放射線の影響については埼玉大教授市川定夫氏と高校教諭永田素之氏による精力的な研究がある。(市川定夫、環境学 藤原書店 1993年、P.208)(中略)
・・・東電福島第一原発で12日、13日に1号機、3号機で爆発が起き、15日に4号機建屋が破損し放射線がばらまかれた。東京の満開は4月9日ごろで、その頃サクラの観察が行われ、原発事故からの日は浅いから、その影響はないだろうと
の漠然たる予想に反して、前年(2010年)よりも高い異常花率を示す樹がふえた。
(中略)
 異常花率の値は環境問題の優れた指標となるが、その要因はあまりに多く、原因の因果関係を証明することは困難である。しかし花の季節の比較的短い期間、微量放射能にさらされることがサクラの花の異常化に何らかの影響を与えたと考
えるのは自然であろう。

・カラー写真4「桜だけではない」花の異常
・番外編1「桜だけじゃない」−庭に咲いた菊(愛媛県・松山市)
・番外編2「2012年 花の異変」(ツツジの観察)(横浜、東京)など
※購入のご希望はFAXまたはメールでお願いします。
  FAX 03-3238-0797  Eメール nonukes@tanpoposya.net
  頒価500円/冊、送料80円(3冊まで)

.. 2012年09月16日 08:33   No.401008
++ 杉嶋拓衛 (小学校低学年)…9回       
東海村臨界事故を忘れない9.30 十三周年東京集会
 │  「放射線と被ばくの問題を考えよう〜
 │   “減思力”を防ぎ、判断力・批判力を育むために〜」
 └────(たんぽぽ舎 杉嶋拓衛、槌田春美)

【午前 第一部】(杉嶋拓衛)
 毎年恒例の午前中の追悼行動だが、今年も39名が経産省別館前に駆け付けた。9月19日に原子力規制庁が六本木に出来経産省は今年は原子力関係の抗議は六本木に行ってくれと無責任な態度を取った。大飯3・4号機は再稼働中で、JCO事故の責任の追及だって終わっていない。風化させない事が一番事故を防げると思っていたが、福島事故が起きてしまった。
 JCO事故の犯人を捕まえなかったのが福島事故の東電という犯罪者集団をのさばらせてしまっている遠因になっている。
 追悼行動では東海村の村上村長と相沢村議のメッセージが読まれた。それ以外でも東電前アクションや山野の藤田さんがJCO事故について話した。
10時35分の黙祷の後、故望月彰さんの「事故の歌」が流れる中で菊の献花が行われる。最後は山崎久隆さんが東電株主訴訟に絡めて原子力事故の責任を厳しく追及していた。経産省の無為無策が事故を起こさせた。その責任は決して消えない。

.. 2012年10月03日 08:34   No.401009
++ 槌田春美 (小学校低学年)…8回       
【午後 第二部】
 2012年3月に「放射線と被ばくの問題を考えるための副読本」を作成された福島大学放射線副読本研究会の後藤忍先生(福島大学准教授《福島大学共生システム理工学類》)をお招きし、「放射線と被ばくの問題を考えよう〜“減思力”を防ぎ、判断力・批判力を育むために〜」という、大変興味深いお話を伺いました。

(1)これまでの原子力教育・広報の問題点では、「原子力エネルギーは発電時にCO2を出しません!」という電事連の懐かしくも腹立たしいCM映像に会場はため息。
(2)原子力教育、広報における過去の事故の扱いでは、1999年のJCO臨界事故から日も浅い2001年に放映されたサイエンスチャンネル(アトミックワールド「原子力発電は大丈夫?」で、いかに事故が軽視され、原子力は安全だと広報されたかを目の当たりにすることができました。
 (例えば、死者が2人出たことを一言も述べず隠している)
(3)続いて、本丸の新副読本の紹介に入る前段として、これまで文科省がいかに「副読本」等を駆使し放射線被ばく被害の害をあいまいにしているかも改めて具体的に突き付けられました。特に印象的だったのは、ドイツの副読本の紹介でした。

○後藤さんは、ドイツが副読本の翻訳本に国として協力できない(データが古いので信憑性を認められないと、ドイツ国家としては色々といちゃもんをつけている)という問題点はあるものの、ドイツの環境省作成の副読本における公平性について、「ドイツの環境省は原子力を規制する側の役割を担っているので、日本の感覚でいえば、原発反対の側に偏って当然だが、それにもかかわらず原発のリスクや、世界各国の原発の動向、取扱いについても、1つの見方を押し付けるのではなく、主観的な判断や他の人との議論を通じて、読み手の判断力を育もうとする工夫が見られる。」と紹介して下さっています。

○最後に質問タイムの中で、後藤先生から、福島の現状について紹介がありました。現在、「新」副読本については、福島県内の学校では採用されていないこと、全国の教育委員会からの照会はあるそうです。一方で、福島県内で大いに洗脳されていることの例と言えば、福島大学かもしれないとおっしゃいます。
 「実は、今年(2012年2)の福島大学受験期前までは校内のモニタリングポスト周辺が、一番放射線量が高かった。(0.8〜1.0μSv)。そこでモニタリングポスト周辺だけを集中的に除染して、0.2から0.4μSvに下げて、受験生は前年度比で、2割増えた」と。しかし校庭の中で、「ここだけが除染されている、線量が低い(福島県は高線量です)」という事実を、学生には見抜いて
ほしいと、後藤先生は結ばれました。

大変勉強になった、素晴らしい講演集会でした。
9・30臨界事故の教訓を何も活かすことなく、3・11福島第一原発事故を招いた国を今後もたゆまず弾劾し続ける事を誓った集会となりました。

後藤先生、どうも有り難うありがとうございました。

.. 2012年10月03日 09:06   No.401010
++ 水口憲哉 (幼稚園生)…1回       
衝撃の専門書『淡水魚の放射能』著:水口憲哉(東京海洋大名誉教授)
 │ 「川魚の放射能はなくならない」−「時間がたてば解決」は大きな誤解
 └────(日刊ゲンダイ10月11日号から)

 福島原発の事故から1年半がたち、放射能汚染への警戒心が薄れているが、そんな中、ショックな本が出た。国会事故調で参考人になった東京海洋大名誉教授、水口憲哉氏が書いた「淡水魚の放射能」(フライの雑誌社)である。
 これまでの野菜や海水魚、海藻などへの汚染は何度も話題になり報道も多かった。しかし、アユなどに代表される川魚の汚染について、きちんと書かれたものはなかった。水口氏の著者はまさに、そこに注目、言及しているのだが、恐ろしいことが書かれている。
 例えばアユ。(中略)いわき市の夏井川では2011年5月末に380ベクレル、8月には18.5ベクレル。急減したのに、9月には再び119ベクレルに増えた。
 今年はどうか。5〜7月の計測では、伊達市の阿武隈川では170ベクレル、福島市の阿武隈川でも170ベクレルのアユがいた。
 アユは年魚で、事故時に生きていた魚はとっくに死んでいる。それなのに、相変わらず、セシウムが出てくるのだ。底質にセシウムがへばりついているからである。環境省による今年1月の調査では真野川の底質から588ベクレル/キロのセシウムが出た。飯舘村のダム湖、はやま湖は3万9000ベクレルである。

「セシウムというのは粘っこいんです。だから川の水で流されるわけではない。小さい穴、くぼみ、藻類、水生昆虫などにへばりつくんです。これらは表面積にすると、驚くほどに大きくなる。それをエサにして食べる魚は放射能まみれになってしまう。多くの人は時間がたてば、放射性物質は減ると思っている。
半減期が過ぎれば減りますが、それまでは減りません。放射性物質を食べた魚が死ねば、そこに放射性物質は残る。それをまた別の魚が食べるんです。
 こういう水口氏は山に降り注いだ放射能も同じだと語った。
「木の葉っぱに放射能が付着している。その葉が落ちて、腐葉土になる。木の根から再び放射能を吸う。山からも放射性物質はなくなりません。はげ山にして除染するしかないが、そんなことは不可能でしょう。家の周辺だけ除染するしかない。我々は放射能が減らないことを認識しながら生きていかなければいけません。」自然はもう戻ってこないのだ。

.. 2012年10月14日 06:56   No.401011


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