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死刑制度について 鎌田 慧(ルポライター)
「死刑執行」の記事を見ると落ちつかない。 またやったのか、との怒りがある。 死刑は「目には目を」の復讐であり、それを国家が代行する制度 である。 すでにヨーロッパ各国はこの野蛮な制度を廃止した。フィリピン、 カンボジア、ネパール、ブータンも廃止、韓国は凍結。世界3分の2以上 が既に廃止か事実上の廃止に踏み切っている。 21日に執行された、大阪のパチンコ店への放火、殺人などで死刑が 確定した58歳の男性は妄想の影響といわれ、精神的な問題が指摘されて いる。
死刑は「犯罪の抑止力」という言い方がある。 つまり、「凶悪犯罪が後を絶たない状況を鑑みると、死刑を科すことも やむを得ない」(平口洋法相)という。 しかし、絶望の果ての犯罪もある。 今回、各紙とも「5人殺害死刑執行」の見出しを立てたが「5人殺害」 と「死刑執行」とどう関連するのか。5人も殺したのだから死刑も当然、 と読み取られないか。
死刑廃止国は被害者数に関係なく廃止である。民主国家は野蛮な制度は 置かない、と毅然とした姿勢である。 一方で被害者感情をどうするか、との間いがある。パチンコ店で死亡し た女性の父親は「憎しみはあまりない。突然死刑を告げられ死んでいった のを想像するのはつらい」(朝日新聞)と語っている。 殺された男性の兄が死刑反対運動に加わった例もある。 (8月25日「東京新聞」朝刊19面「本音のコラム」より)
.. 2026年08月27日 07:44 No.3535001
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