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■--熱波による欧州の原発停止
++ 山崎久隆 (社長)…2100回          

熱波による欧州の原発停止(熱波関連その3)(下)(了)
 | 8月上旬から14日にかけての状況 今年5度目の熱波に襲われた欧州
 | フランス:熱波に加えてクラゲの大群という新局面
 | 「熱波」も「クラゲ」も原発を攻撃する複数の要因
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

3.フランス:熱波に加えてクラゲの大群という新局面

 フランスでは熱波による出力制限が継続する中、8月11日に
過去に例のない複合的事態が生じた。
 ダンケルク近郊のグラブリーヌ原発(90万kW×6)で、8月
10日にクラゲの大群が冷却用の海水ポンプを詰まらせ、3基が停止
した。4基目の出力は半減し、フル稼働を続けたのは1基のみと
なった。なお6基目はすでに定期点検で停止中だった。
 停止の原因は、熱波の水温上昇とは異なり、沿岸立地の発電所に宿
命的なa jellyfishの襲来だった。

 クラゲが異常な量で取水口のフィルターに堆積すると、水流が急激
に低下し、安全措置として原発が自動停止する。
 グラブリーヌ発電所では2025年8月10〜11日にも同一の事故が
発生し、当時はすべての炉が10日間にわたって停止した。
 EDFはその後、24時間体制で3隻の漁船を巡回させてクラゲを
引き網で捕獲し、数十万ユーロを投じ、サーモカメラによる群れの動
きの追跡システムを導入した。

 しかし2026年の大発生はその対策をも上回る規模であった。「群れ
の成長速度が監視船の対応能力を上回った」とEDF幹部はポリ
ティコに語った。
 グラブリーヌでのクラゲ停止が起きる直前の8月9日、フランス
の原子力発電量はAFPによると定格発電量に対し15.6%の低下
を記録していた。

 クラゲの大群による原発停止はフランスに限らず、2013年の
スウェーデン・オスカーシャム発電所での3日間停止、1999年の
日本での出力大幅低下など近年、各国で記録されている。
 専門家は、乱獲・プラスチック汚染・海水温の上昇がクラゲが繁殖
しやすい環境を生み出していると指摘している。

4.欧州経済への波及
.. 2026年08月23日 07:05   No.3533001

++ 山崎久隆 (社長)…2101回       
 ルーマニアが8月を通じてエネルギー部門の非常事態を宣言し、
フランスとハンガリーでも原発の出力削減が続く中で、欧州の電力
市場は大きく動揺している。
 欧州はすでに米国の関税、中国との競争、イラン攻撃によるエネ
ルギー価格の高騰の圧力下に置かれており、今夏の熱波と干ばつが
さらなる経済的打撃を加えている。
 イタリア、ハンガリー、フランスを含む複数国で電力危機が同時
発生し、スポット電力価格が急騰している。電力の安定的な卸売価格
を前提としてきた企業の調達担当者は対応に追われており、欧州エネ
ルギーインフラの極端な気象への脆弱性が改めて浮き彫りになっている。

5.「熱波」も「クラゲ」も原発を攻撃する複数の要因

 今夏のヨーロッパが示した最も重要な教訓は、気候変動が原発の
稼働を妨げる経路が当初想定より多様である事実である。
 河川水温の上昇による内陸炉の停止(フランス・スイス)、渇水に
よる河川水位低下での取水不能(ルーマニア・ハンガリー)、気候変
動が促進した海水温上昇によるクラゲの大発生を通じた沿岸炉の停止
(フランス)。
 これらはすべて異なるメカニズムであるが、その根源は同一の気候
変動である。

 ルーマニアが河床を爆破しバージを沈没させて辛うじて9日間の
延命を図り、それでも最終的に停止に至った経緯は、原子力が「安定
したベースロード電源」との触れ込みは気候変動の前で一つずつ欠点
を突かれていく過程を象徴している。
 今年の欧州の夏で起きているのは「5度目の熱波」であり、異常が
「通常」に転化しつつある現実だ。
 この事態は「例外的な夏」などと考えているならば、原発により
電力供給は急速に不安定化する。

.. 2026年08月23日 07:21   No.3533002
++ 佐藤大介 (中学生)…33回       
第22回NNAF ダイジェスト NNAF2026共同声明
 | 韓国・全国市民社会、ヨンドク新規原発建設予定地の選定撤回を要求
 | 太平洋は核廃棄物のごみ捨て場ではない
 | 8/20発行「ノーニュークス・アジアフォーラム通信201号」紹介
 └──── 佐藤大介(ノーニュークス・アジアフォーラム)
 
ノーニュークス・アジアフォーラム通信201号もくじ
・第22回NNAF ダイジェスト (佐々木かんな、杣谷健太、
玉山ともよ、田中瑛子、有田純也)
   
・モロン町、原子力施設を禁止 (マニラ・タイムズ)
・「2026NNAFスケッチ映像」「フィリピンNNAF2026録画」          
・NNAF2026共同声明                         
・国際共同声明「アジアの民衆は核のない韓国を望んでいる」         
・NNAFinフィリピンに参加して (佐々木かんな、高桑まゆ、
田中瑛子、玉山ともよ、徳井和美、菊地敬嗣、澤田公伸、
曽根俊太郎、杣谷健太、とーち、松久保肇、渡田正弘、
有田純也)
・フィリピンで第22回ノーニュークス・アジアフォーラム 
(佐藤大介)
・韓国・台湾・インドの厳しい状況 (NNAFJ事務局)
・ノーニュークス・アジアフォーラム2026参加記 (高桑まゆ)
・韓国・全国市民社会、ヨンドク新規原発建設予定地の選定撤回を
要求 (ユ・エスダー)
・太平洋は核廃棄物のごみ捨て場ではない 
(ウイリアム・パーキンソン)
・台湾・原子力安全委員会の第三原発再稼働審査の問題点 
(李根政)
・柳井市議会が中間貯蔵建設反対決議を求める請願を採択 
(中川隆志)
・『潮目を生きる:原発から海を守る祝島の住民』出版しました 
(山秋真)
・大間へ行こう!下北「核」半島スタディツアー2026参加記 
(宇野田陽子)

ノーニュークス・アジアフォーラム通信は、年6回発行。
購読料:年2000円。(201号

.. 2026年08月23日 07:27   No.3533003


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