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涼しい8月 お盆明け心配 (ふくしま作業員日誌 56歳男性)
お盆には、原発事故が起きたときに住んでいた街にある墓と、避難して 今住んでいる街にある墓を子どもたちと一緒に回る。俺やかあちゃんがい なくなった後、どうするか教えないと。 事故当時、幼かった子どもたちも社会人になった。それにしても2年半 前に能登半島地震があって、今回の熊本地震…。イオンモールの爆発や日 本製紙の煙突倒壊のニュースを見て、15年前の震災のときのことを 思いだした。
今年は珍しく梅雨らしい梅雨だった。梅雨が明けないうちに暑さも湿度 も上がって、かなり暑い夏を覚悟したけど、8月に入って涼しい。 とはいえ、イチエフ(福島第一原発)には装備がある。 湿度が高いと、全面マスクや防護服を着るときは、動くとすぐ汗で びしょびしょになる。 作業前に防護服の上から冷感スプレーをシュッシュッとかけると、 10分、20分は涼しい。
防護服の上にビニールかっばを着なくちゃならない作業の日は、結構、 体に負担がくる。これは何年着ても慣れない。最初からガーッと動くと バテるので、ゆっくり動く。 作業前、慌ててかっぱまで着て準備するやつもいるけど、体力を消耗す るので「作業が始まるぞー」と言われて現場に向かう直前に着ろと教える。 熱中症だけは出さないように頑張っている。
物価が1.5倍とか2倍とかどんどん上がっているから、みんな生活が 大変。原発事故後に社会保険の加入が義務化したり、ガソリンが上がった りで会社の負担も増え続けている。 事故後、ほとんど給料が上がってないので、何とかして給料を上げたい けど、現実はなかなか厳しい。
毎年、お盆休み明けは体がすごくつらい。 それにこのお盆休みはびっくりするほど涼しいから、休み明けに気温や 湿度が上がったらきつさが増す。 休みてぇと思うけど、出てこねぇと俺らの仕事は始まらない。 休み朋け、全員そろっているといいな。(聞き手・片山夏子) (8月15日「東京新聞」朝刊19面「こちら特報部」 より)
.. 2026年08月20日 08:15 No.3530001
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