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■--試論「廃原発事始め」
++ 藤岡彰弘 (大学院生)…103回          

試論「廃原発事始め」第49回
 | 日本…高速増殖炉「もんじゅ」は「ナトリウム漏れ火災事故」で
 | 14年間運転停止、再処理工場は33年を経た現在も未完成
 | フランス…放射性物質を大量に含んだ汚染水が近くの川に漏出
 | イギリス…「THORP」の運転停止、放射性廃液の漏洩
 └──── 藤岡彰弘(廃原発watchers 能登・富山)

【2】電気ハ誰ノモノデスカ?―電気に関わる事件史の中に、
廃原発への手がかりを探す
 4.Alongside History(核燃料サイクル構想−
そこにあるのは闇か、迷路か、泥沼か?
  いづれにせよ、それは私たちの支払う電気料金によって
延命し続けている
  そのいびつな構造が決定的になった1993年から1995年にかけて、
  何が起きていたのかをたどる) その4

・ フランスでは、MOX燃料の生産が本格化、日本では1995年8月、
高速増殖炉の原型炉「もんじゅ」がついに運転を開始。ところがそのわず
か4か月後、1995年12月、ナトリウム漏れによる火災事故を起こして
しまう。
 イギリスで新鋭の再処理工場THORPが稼働を開始したころ、
フランスでは、1989年に完成した海外受託専用の再処理施設UP3を
使って、すでに大規模な再処理事業に乗り出し、MOX燃料の製造も積極
的に行っていました。
 両国は、競合しつつ技術的には提携しあうという関係を続けていった
のです。

 日本では、1994年4月に高速増殖炉「もんじゅ」は臨界に達し、1995
年8月には営業運転を開始しました。ところがそのわずか4か月後、懸念
されていたナトリウム漏れ火災事故を起こしてしまいます。
以後14年間、運転停止が続きました。
 もう一方の核燃料サイクル施設の方も、1993年11月にはウラン濃縮施
設が完成しますが、再処理工場そのものは、1997年の完成予定が繰り延
べを続け、着工からまる33年を経た現在も未完成のままであることはご
存じのとおりです。

 では、日本の使用済核燃料の再処理を代行したフランス、イギリスの
両国はどうだったのでしょう。
 再処理工場は、一般の原発とは比較にならないほど大量の放射性物質を
海水中に廃棄し続けます。
.. 2026年04月27日 08:12   No.3479001

++ 藤岡彰弘 (大学院生)…104回       
 フランスのブルターニュ、コタンタン半島の突端にあるラ・アーグ
工場周辺では、1988年に子供の白血病発症率が異常に高いことが報じら
れました。
 再処理工場の東隣にはラ・マンシュ保管センターと呼ばれる放射性廃棄
物の埋設地があります。
 1969年以来、大水の際などに、トリチウムなどの放射性物質を大量に
含んだ汚染水が近くの川に漏れ出す事故が何度も起きていたにもかかわら
ず、その事実をANDRA(仏放射性廃棄物管理機構)は1998年まで
隠していたのです。

 イギリスでも同様な事態が続いています。
 セラフィールド再処理施設は、当初ウインズケールという名の軍事用
プルトニウム精製工場でしたが、1957年にウインズケールファイヤーと
呼ばれる大火災事故を起こしてしまい、その後も放射能漏れ事故が続い
たため、1981年にセラフィールドと改名、国外からの使用済み核燃料も
積極的に受け入れ、再処理事業を拡大し続けてきました。
 しかし、2003年には施設自体の老朽化とMOX燃料への対応の遅れか
らTHORPの運転を停止、追い打ちをかけるように2005年、他の施設
でプルトニウムを含む83トンもの放射性廃液を漏洩させる大事故を起こ
します。 <第50回に続きます>

.. 2026年04月27日 08:26   No.3479002
++ 山崎久隆 (社長)…1990回       
高速炉「常陽」運転時期「未定」に変更
 | 耐震性と耐火性に重大な問題
 | 再稼働をしてはならない原子炉がまた一つ
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

 2026年4月24日、日本原子力研究開発機構(以下、原研)は、大洗
原子力工学研究所内の高速実験炉「常陽」の運転再開時期見直しを
発表した。
 それによると「常陽」(最大熱出力:100MW)の新規制基準適合性に
係る設計及び工事計画の認可(設工認)手続きを進めるなかで、耐震設計
における評価方法や火災対策に関する設備性能確認などで、より詳細な説
明や追加調査を行う必要が生じたとして、見直しを余儀なくされ、規制委
による審査への対応を進め、より具体的な見通しを立てるとし、時期未定
とした。

◎何が起きているのか

 発表された延期原因の分析を試みる。
 プレスリリースでは、延期の原因を以下の2点に集約している。
 第一は、耐震設計における評価方法(追加的な調査の必要性)。
 第二は、火災対策に関する設備性能確認である。

◎耐震設計(地盤問題)の深層

 プレスリリースと同時に公表した資料では、「主冷却機建物の地盤補強
耐震対策 地盤改良」が、今回の延期の最大の焦点と思われる。
 審査会合では、この地盤改良の根拠となる「地盤の支持性能」につい
て、規制委から「データの不確かさ」が指摘されていた。
 具体的には、建屋直下の地盤データが古く、地震時の挙動を説明するに
は不十分であるとされ、プレスリリースにある「追加的な調査
(ボーリング調査)」が必要となった。

◎火災対策の深層

 資料には「ケーブル難燃化・隔離、感知消火等(火災対策)」が記載さ
れ、規制委は既存の火災対策設備の性能が、高速炉特有の環境下で確実に
機能するかどうかの「証拠(性能確認)」を求めている。
 単に「設置した」だけでなく、実機条件での有効性を再検証する必要が
生じたことが、工程を遅らせる要因となっている。

◎発表内容の「正確性」と「隠された実態」の検証

 原研の発表と、これまでの審査経緯を照らし合わせると、発表内容は
「事実に即しているが、見通しの甘さを技術的課題に置き換えている」と
分析できる。
 「追加的な調査が必要となった」という記述は正しいかもしれない。

.. 2026年04月28日 05:35   No.3479003
++ 山崎久隆 (社長)…1991回       
 しかし、これは審査の途中で突発的に発生したものではなく、「古い
データで押し通そうとした原研に対し、規制委が科学的根拠の不足を繰り
返し指摘し続けた結果」とも言える。原研が折れて調査を受け入れたとい
う経緯がある。
 また、「設備性能確認などの技術的事項」も一見正しいが、実態はより
深刻だ。
 添付資料にある「BDBA(重大事故)対応」など、新規制基準で新設
された高度な要求事項に対し、1970年代設計の「常陽」が適合すること
を証明するハードルが予想以上に高かったことを示している。
 「再稼働時期は未定」は、事業者にとっては合理的な判断かもしれない
が、地盤の追加ボーリング調査とその解析、それに基づく「設工認」の再
申請には長い時間が必要となる。
 2026年度中の完了は物理的に困難であるという実態を認めた形だ。
 むしろ国の機関として今後一体何時までどれだけの国費を無駄にするの
かという観点から見るべきである。

◎「常陽」特有の問題点

 添付の工事概要図を見ると、常陽がいかに多くの「後付け」対策を講じ
ているかがわかる。
 まず、系統の独立化だ。「停止系統独立2系統化」や「後備炉停止系用
論理回路設置」など、古い設計に新しい安全思想を無理やり組み込もうと
している。
 さらに地盤改良の困難さも指摘しなければならない。既に建屋が存在す
る中で、その周辺の「地盤補強」を行うことの技術的な難易度の高さが、
耐震設計の評価(計算)をより複雑にしている。

◎そして「常陽」は廃炉になるべき

 原研の発表は、規制委との「科学的・技術的な妥協なき攻防」に敗れ、
「実測データに基づく再証明」を命じられた結果であり、その点において
現状では運転再開時期は未定といういほかない。
 発表内容は正確だろう。しかし、その背景には、古い施設の延命に対す
る規制側の厳しい姿勢と、原研の見通しの甘さがあったというのが、資料
と経緯から導き出される真相である。

.. 2026年04月28日 05:40   No.3479004
++ 芦原康江 (小学校低学年)…6回       
中国電力島根原発2号機 燃料支持金具に設計と異なる部品
 | 安全管理ができない中国電力には、
 | 改めて原発からの撤退を強く求めたい
 └──── (島根県松江市)

 中国電力は島根原発2号機で40年越えの長期運転のための特別点検に
向けたデータ採取に係る準備作業を行っています。
 その中で、原子炉内の1本の核燃料支持金具に設けられている冷却水を
通すための穴の大きさが設計の半分以下だったことが判明したと公表して
います。
 動作訓練で使う模擬部品を誤って装着していたとのこと。この部品は第
5回の定期検査で交換されており、30年間も把握できていなかったこと
になります。
 また、昨年の1月10日から今年の2月9日までの運転期間中に、一時
的に保安規定に定める運転上の制限を満足しない状態に陥っていたことを
認めています。
 何度も同じようなことを繰り返し、安全管理ができない中国電力には、
改めて原発からの撤退を強く求めたいと思います。

《参考》中国電力のホームページ
<https://www.energia.co.jp/atom_info/press/2026/16453.html>

.. 2026年05月02日 07:47   No.3479005


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