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.「第8回劣化ウラン兵器禁止を求める国際行動デー」集会の報告 劣化ウラン兵器廃止の運動と脱・反原発の運動との結合を!
岡田恵美子(劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワーク事務局)
1 主催者挨拶(事務局 柳田) 2 基調報告 (事務局 稲月) 3 講演
(1) 豊田直巳氏の見たフクシマとイラク −原発の放射能と劣化ウランのヒバクャ フォトジャーナリストの豊田直巳氏は、1999年から取材を開始したイラクの写真及び原発事故一ヶ月後にフクシマ入りし、そこで見た生々しい現地の様子など写真を交えて紹介しました。 豊田氏は、「フクシマの避難区域にいた住人の方が、雨樋の下にたまった水が500ミリシーベルトもあることを知らされ、近づかない方がよいと言われ、驚いた際に言った『目に見えない戦争と戦っているみたいだ』『震災という天災は止められなくても(放射能という)戦争は止められるのに』という言葉が印象的でした」と話されました。その他、2004年に起きたスマトラ地震 後、アチェが救援を渋った原因が、過去にあったアチェの虐殺、村焼き払いなどを隠蔽することであったとのショッキングな話もありました。また、自殺に追い込まれた相馬市のある酪農家の話では、自殺場所の壁に書かれた「原発さえなければと思います。…仕事をする気がなくなりました」という文字に、フクシマの深刻な実態が垣間見えた気がしました。 「アラブの子どもたちと仲良くする会」イラク支部長のアリード氏は、1993年から、イラクの子どもたちの支援をしているが、1991年の米軍による劣化ウラン弾の使用以降、ファルージャの女性たちが、劣化ウランの被害を恐れて出産を控えている実態などを話されました。
(2)山崎久隆氏−劣化ウラン兵器と福島原発最新情報 「劣化ウラン研究会」代表の山崎久隆氏は、最初に、劣化ウランについて、体内侵入方法から内部被曝への移行などについて話した後、原発事故によるフクシマの放射線の実態、それに伴う内部被曝の危険性などについて、膨大なデータとともに説明しました。 山崎氏の話の中で、内部被曝のリスク係数というのは、ガンになる確率とされている現在の基準では、実際ガンにはならなくても免疫力低下による前ガン状態はカウントされず、実際の内部被曝のリスク係数は、もっと高いというお話に驚きました。 最後に、全世界で核実験が行われていた時代と比較しても、現在の日本、特に東京以北の放射能量はかなり高いというお話に戦慄が走りました。
4 医療救援カンパアピール 医療救援カンパを呼びかけたところ、42,000円のカンパが集まり、「劣化ウラン兵器禁止市民ネットワーク」の医療カンパ会計の支出と併せて、92,000円のカンパを会場でワリード氏に手渡しました。
5 賛同団体からのアピールが次の7人の方からありました ○「たんぽぽ舎」 坂東さん ○「原発を考える品川の女たち」 小川さん ○「劣化ウラン廃絶みなとネットワーク」 宮口さん ○「原発・核燃とめようかい」 福島さん ○「もんじゅ西村裁判を支援する会」 西村さん ○「ストップ原発&再処理工場・意見広告の会」 岩田さん ○「経産省前テントひろば」 原田さん
3月11日に起きた原発事故は、われわれ「劣化ウラン兵器禁止ネットワーク」の活動にもあらたな出発点となりました。
『核のゴミ=劣化ウラン』
劣化ウラン兵器廃止の運動と脱・反原発の運動とを結合させ、ともに戦っていかなければならないと再認識した集会でした。
.. 2011年11月21日 11:10 No.347001
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