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■--もんじゅツアー2011のお知らせ
++ 原田 (幼稚園生)…4回          

もんじゅツアー2011のお知らせ 12月3日(土)、4日(日)
福井県敦賀市へ

 12月3日11:00〜12:00敦賀市のもんじゅが一望できる白木海岸で「2011もんじゅを廃炉へ!全国集会」主催の集会に参加、原子力研究開発機構へ申し入れ。
 午後13:00〜敦賀市内のプラザ万象で「もんじゅ廃炉を求める全国集会」講演は前福島県知事の佐藤栄佐久さん("フクシマ原発の真実"プルサーマル凍結、欺瞞の原子力政策を衝く)、弁護士の海渡雄一さん("核燃料サイクルの終焉"どれもが半端、もんじゅ・六ヶ所再処理・プルサーマルの現状)、元京大原子炉実験所講師の小林圭二さん("再、再開はもっとあぶない傷だらけの「もんじゅ」"初歩的設計ミスの見過ごしを繰り返す旧動燃体質)。その後敦賀駅前まで市中行進。

 12月3日午前06:26東京発ひかり501号 新大阪行の自由席に乗ります。東京駅
 東海道新幹線16番ホーム5号車付近に6:15までに集合してください。

乗車券 7670円
新幹線特急券 4410円
在来線特急券 360円(新幹線と同時に購入の場合)
バス 1500円
------------------------------
計 13940円

宿泊される方は上記金額に5500円追加となります。

 お申し込みはたんぽぽ舎まで、FAXまたはEメールで。氏名、年齢、性別、住所、電話番号を明記の上、「もんじゅツアー申込」としてください。
FAX番号:03-3238-0797

担当:原田
.. 2011年11月17日 08:34   No.346001

++ たんぽぽ舎 (社長)…459回       
.「まもなく大地震が来る」週刊現代 2011.11.14

あらゆるデータが示す「まもなく大地震が来る」
研究者たちが声をそろえる、その場所 −房総沖・関東が危ない


ズバリ房総沖
 M9という超巨大地震のエネルギーは、簡単に消えてなくならない。1000年に一度の地震が、別の1000年に一度を誘発する。それが、有史以前から揺れ続ける島、日本列島の逃れられない現実だ。「これから起きるであろう地震は、3・11の"余震"と考えるべきではありません。別の地震の"本震"が、これから来ると考えなければならない。3月11日の東日本大震災の震源は海洋でしたが、あまりに地震の規模が巨大だったため、その影響は日本列島内陸部の断層にまで影響を及ぼしています。今後は海が震源域になる海溝型のM8級地震だけでなく、内陸部での直下型地震にも注意が必要になってきます」(元北海道大学地震火山研究観測センター長で武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏)(略)前
出・島村氏はこう解説する。「津波で20万人以上の死者を出した2004年のスマトラ島沖の大地震の時にも、3ヶ月後に隣接した場所へと震源が移り、再びM8級の大地震が起きました。3・11の大地震も、隣接する茨城沖〜房総沖に震源が移って再び大地震が起きても、なんら不思議はないということです」

 次は房総沖と関東が危ない―。研究者たちは、そう口を揃えている。琉球大学理学部の木村政昭名誉教授もこう指摘する。「3月の地震により、三陸沖ではプレート同士の接触面のストレス(歪み)が解消されましたが、代わりにその南側にプレッシャーがかかっている状態です。3・11の大地震が起きた東北沖の日本海溝は、南に向かって伊豆小笠原海溝と繋がっています。この周辺から
房総沖にかけて、"地震の目"と言うべき、大地震が発生しやすい場所ができてしまっている」

地震エコーが増え始めた

 この「房総沖」の巨大地震については、あらゆるデータが"黄色信号"を発していると言って過言ではない。たとえば、防災科学技術研究所が公表した調査結果によれば、最近、房総沖のプレート境界面で、プレートがゆっくりと滑りを起こす「スロースリップ」現象が起きているという。本来この現象は約6年間隔で発生していたが、この10月に、前回から4年2カ月という短いインターバルで観測された。発生間隔が短くなったのは東日本大震災の影響とみられるが、これは、次に関東地方を襲う大地震が起きるまでの間隔が、短くなっ
たことを指している可能性がある。(略)また、房総沖は長く地震が起きていない「空白域」のひとつでもある。前回、房総沖で巨大地震が起きた記録は、1677年の「延宝房総沖地震」(M8級と推定)までさかのぼらねばならない。この約330年前の地震では大津波も発生した。現在の福島県から千葉県の沿岸部に、最大10mという東日本大震災並みの津波が押し寄せ、大きな被害を出したとの記録が残っている。筑波大学の八木勇治准教授(個体地球物理学)の研究では、この330年の間に、再びM8後半レベルの地震を起こすほどの"プレートの歪み"が溜まっている可能性があるという。(略)一方、同じく前出の木村氏は、以前から房総沖大地震の発生時期を、2012年±3年」と予測していたという。
つまり2009年から2015年までに、ここで地震が発生する可能性が高いということだ。(略)もともと、首都直下型地震の発生確率は、政府の地震調査委員会によって「30年以内に70%」と試算されていた。この確率が、東日本大震災の影響でさらに高まったと見られている。
(『週刊現代』2011.11.26.号より抜粋)

.. 2011年11月17日 09:33   No.346002
++ たんぽぽ舎 (社長)…460回       
肥田舜太郎(広島原爆被爆医師)氏の発言−低線量被曝の時代を生き抜く

◯1945年8月、私は広島陸軍病院に勤務していました。6日朝は6キロ離れた村に深夜往診をして幸い原爆の直爆死を免れました。
 それから65年間、私は多くの被爆者を診察してきました。直爆を受けた人々の死は壮絶でした。火傷や外傷とともに、発熱、紫斑、目、鼻、口、陰部を含む体中からの出血の急性原爆症で死んでいったのです。
 しかし、医師である私にさらに強烈なショックをもたらしたのは、あとから入市した人々が似たような症状を呈して死んでいった姿でした。
 以来私は、生涯、不明の病気で苦しんだ、放射性物質を体内に取込んだ内部被曝者を数多く診察しており、彼らこそ核の時代の最大の被害者だと感じてきました。

◯ところがマッカーサー将軍が、原爆被害を米軍の軍事機密に指定し、被爆者には「喋るな、書き残すな」と命じ、医師、学者には被害の研究を禁止して、違反者は重罪に処すと宣言したため、占領下の7年間、被爆者は放置されたままにされました。
 さらに、1949年に廣島と長崎に設置されたABCC(後の放射線影響協会)が、「内部被曝は放射線が微量で、人体には全く無害」と強力に宣伝したため、「だるさ」を訴える内部被曝者の慢性症状「ブラブラ病」は神経症状とされ、中には仮病とまで言われて、被爆者の苦しみをさらに広げました。

◯私は原発労働者の中にも、ぶらぶら病の症状を呈した患者を診たことがあります。電力会社は今までたびたび放射線の放出を伴った原発事故の直後に「健康に影響がない」と発表してきました。医師でもないのに電力会社の責任者がなぜそのようなことが言えるのか。真面目に言っているとしたら茶番です。
 今回の福島原発事故でも、労働者三人が亡くなっていますが、電力会社は放射能との因果関係を否定しています。どのような根拠で否定できるのでしょうか。
 実際私の元には、数百人の相談者が既に来ており、鼻血、下痢、発熱、甲状腺の腫れ、紫斑の出ている子どもも出ています。福島や東北地方はもちろん、東京を含む関東、遠くは山梨県や静岡県からの相談もあります。
 子供さんに放射線被害の初期症状がでた福島や関東平野の母親は、これから、どう生きたらよいのか深刻に悩んでいます。放射能は自分の家族だけの安全を許しません。
 人類にとって唯一の生き延びる道は原爆、原発を全廃することだけです。ありがとうございます。

◇(編集部より)
 この文章は、11月15日の記者会見(午後)の時に配布された肥田(ひだ)さんの文章です。夕方からの「スペースたんぽぽ」での講演内容と同趣旨ですので、参加されなかった方のために掲載しました。
 なお、11月15日の講演での4人の発言(肥田舜太郎さん、竹野内真理さん、佐藤幸子さん、梅田隆亮さん)の内容を含んだDVDは、10日ほどで完成する予定です。ご希望の方はたんぽぽ舎あてご連絡下さい。
(DVD1枚1000円、送料1枚80円、合計1080円)

.. 2011年11月18日 06:48   No.346003
++ たんぽぽ舎 (社長)…462回       
.―複眼単眼―
   「原発住民投票」の提唱者の民主主義観の底の浅さ

 「原発国民投票」を呼びかけていた「みんなで決めよう『原発』国民投票」(今井一事務局長)が突然、東京や大阪での「原発住民投票」運動を呼びかけ始めた。
 今井氏たちは、今年六月末、この原発国民投票運動の構想として、「私たちが要請している『原発』国民投票法の制定を立法府に受け入れさせるべく、二〇一一年十一月十一日までに『原発』国民投票の実施を求める『請求人』を百十一万人、本会の活動に賛同しサポートしてくれる『賛同人』を十一万人獲得するという(語呂合わせのような)目標」を掲げ、運動を始めた。しかし、間もなく、目標期限が来るのに達成率は一%程度に過ぎない。
 そこで今度は「原発『住民』投票」を東京都、大阪市などで行うことを呼びかけている。今井氏の説明によれば、「原発は、立地先だけの問題ではなく、消費地の問題であるということを多くの国民に理解してもらう。主権者が、消費地の人間が、自身で決定して責任を取ることを実現させよう。
 そのことによって同志、仲間の輪を飛躍的に広げていく可能性を見出せる。この機会を逃すと、国民投票運動は、近々、尻すぼみになって運動が滞り、結果として、署名やカンパを頂戴した大勢の方を裏切ることになる」という。「みんなで決めよう」「私たちの未来は、政治家に委ねず、自分で決めよう」ということを強調し、直接民主制の重要性をいう。このコピーに、あまり深く考えないまま乗っている人びともいる。
 しかし、この今井氏の「国民投票」や民主主義に対する立場には、かつてナチスの台頭を許したドイツの「ワイマールの悲劇」の例を挙げるまでもなく、重大な落とし穴がある。「一票投票」「国民投票」は無前提的に「善」ではない経験
を民主主義の歴史は持っている。

.. 2011年11月18日 07:14   No.346004
++ たんぽぽ舎 (社長)…463回       
 第一に、東京電力福島第一原子力発電所が未曾有の事故を起こし、立地地元の福島県民をはじめ、近隣住民に多大な被害を与えているのに、電力「大消費地」の東京都民・大阪市民にたいして、原発賛成でも、反対でもない立場を強調して
「原発稼働か、廃止か」を提起し、選ばせるという運動の思想は、原発の問題をまったく理解していない底の浅い提起だ。まさに原発とは都市に象徴される弱肉強食の資本主義がこうした過疎地(辺境)に立地を押しつけて、弱者が原発を受
け入れざるを得ないような構造の下で、存在してきた。
 東京都民に福島県民を犠牲にする「原発稼働」を投票で選択する「権利」などない。「辺境」を犠牲にした「都市」の電力の浪費はやめなくてはならない。
「辺境」にあぐらをかいて、繁栄を謳歌する「民主主義」は、かつて奴隷制のうえに特権市民の「民主主義」を展開したギリシャの民主主義のレベルの思想だ。

 第二に、地方自治法の規定に基づく住民投票条例制定の直接請求に必要な「有権者数の五〇分の一」の署名を集めても、条例制定がその議会で否決されたら、それは元の黙阿弥だ。
 原発維持論者の石原慎太郎都知事のもとで、都議会では民主、自民、公明各党が圧倒的な議席数を占めている。これらの人びとが、いまのままで脱原発を選択する可能性のある原発住民投票条例制定賛成にまわることはありえない。

 第三に、いかなる住民投票条例が議会で作られるのかの問題だ。今回、今井氏たちが発表した「条例案」は、この間の「憲法国民投票」や「原発国民投票」での論争を経て、他の重要な問題が残る(住民投票運動期間、若ものの将来を左右
する原発問題で意思表示する権利の年齢は一六歳でいいのか、テレビ・ラジオ・新聞の有料広告などマスメディアでの宣伝の公平性をいかに保障するか、などなど)とはいえ、最低投票率が設定されたことや、投票権者の「国籍」問題、「年齢」などでは従来の今井氏らの主張より、一定の「前進」が見られる。しかし、現在の東京都議会、大阪市議会がこうした市民の要求する条例案を支持し、その条例制定が実現可能だと考えるのか。例えば投票権者の「国籍」の問題(永住外国人など)で、世論が盛り上がっていないもとでは、民主党の大半の議員や自民党の議員の条例の拒否の理由になるのは明らかだ。

 第四に、このような「実現不可能」な運動に多くの市民活動家のエネルギーを投入し、浪費することは、脱原発運動に亀裂を持ち込むことになる恐れがあり、問題が大きい。いま、緊急に必要なことは、被災地の子どもたちをはじめ住民の救援を優先させつつ、脱原発の世論を盛り上げながら、ひとつひとつ、原発立地や周辺自治体に確実に脱原発の橋頭堡を作っていく運動だ。福島県議会につづいて、浜岡での牧ノ原市議会や焼津市長の永久停止要求や、東海での村長の脱原発宣言、上関での建設計画の中止の運動などなど、ひとつひとつ民衆の運動で脱原発を実現するための橋頭堡を作っていくことだ。いま、全国各地で無数に取り組まれている大小の集会やデモ・パレードなど、れらが世論を作っていく。これらこそが脱原発の実現と民主主義をたたかいとっていくことに連なる。(T)
       「人民新報」2011年11月15日号・第1283号(統合376号)より
        (注):「人民新報」編集部の了解を得て掲載

.. 2011年11月18日 07:40   No.346005
++ たんぽぽ舎 (社長)…464回       
山谷労働者に温かな支援物資を届けよう。
    荒川、堅川などの河川敷の野宿者のテントが強制撤去されています。
    命を守り、凍死者を防ぐ「年末助け合い運動」にご協力下さい。

受付け期間
  物 資:12月5日(月)到着分〜12月14日(水)到着分まで
  送付先:〒101‐0061東京都千代田区三崎町2−6−2 タ゛イナミックヒ゛ル5F
      「たんぽぽ舎」支援物資担当宛 (tel 03‐3238‐9035)
  現 金:12月1日(木)から12月14日(水)まで受け付けます。
      * 現金カンパは郵便振込みでお願いします。
  口座番号:00180−1−403856 加入者名:たんぽぽ舎
      [山谷支援カンパ]と明記して下さい。
◎都労連交流会の仲間から始まった支援活動に「たんぽぽ舎」も加わり。今 回で30回目になります。今年も皆様方の心温まるご協力をお願いします。
◎「3.11大震災」後、家族を亡くし仕事を失った人々は未だに復興の希望を見出せず、地域社会の崩壊も始まっています。
 又、欧州各国の財政危機は世界的な不況をもたらし、貧困と差別の拡大は益々激しくなっており、国の財政が破綻する事態すら引き起こしています。
◎雇用状況の悪化は日々仕事を探さなければならない労働者にとっては極めて深刻な影響をもたらしていますが、国、行政機関の対応は居住テントを撤去するなど生存権すら奪う対応を行ってきています。
◎たんぽぽ舎は職を失った多くの人々が福島原発を始め、全国の原発の下請け労働者として被曝労働に借り出される懸念がある事態に際し、例年以上の支援行動を呼びかけるしだいです。山谷労働者福祉会館では年末緊急支援として「共同炊事」が実施されますが、衣類、毛布、お米などの物資が大量に必要になります。1枚の毛布で一人の命が守られます。皆様の支援をお待ちしております。

送ってほしいもの 
 特に必要なもの
[毛布 防寒着 お米 現金]
 通年的に必要なもの
[米券 調味料 インスタントコーヒー お茶 粉末ミルク 野菜(要事前連
 絡)]
[作業着 下着 ズボン 靴下 軍手 靴]
[テント 寝袋 タオル 石鹸 洗剤 歯ブラシ かばん テレホンカード]
 * 以下のものは需要がありませんので送って頂かないようお願いします。
  (背広 ワイシャツ 子供用、女性用衣類 どてら かいまき 食器)

【たんぽぽ舎から支援スタッフ募集のお願い】
 12月5日から14日までたんぽぽ舎に送られてくる支援物資の整理をお手伝いして下さるスタッフを募集しています。
 作業内容[宅配便で送られてきた荷物の点検、仕分け、差出人の記帳、電話]
 * 次回、スタッフ会議を11月30日18時30分よりたんぽぽ舎で行います。
   ぜひご参加願います。(当日、出席できなくとも協力可能な方はご連絡下さい)

.. 2011年11月20日 07:54   No.346006
++ 柿沼 (幼稚園生)…1回       
イ.茨城県・「美しい地球を子どもたちに」〜大震災と原発事故の真相〜

議題:「美しい地球を子どもたちに」〜大震災と原発事故の真相〜
講師:NPO法人ネットワーク「地球村」代表高木善之氏
日時:11月20日(日)13:00〜16:30
場所:古河福祉の森会館
   茨城県古河市新久田271-1
会費:1,000円(前売り)、1,500円(当日)
主催:かきくけこどもハウス 柿沼(かきぬま)
連絡:090−5500−6537(柿沼)
   070−6921−4271(横田)



 ロ.国分寺・【連続講座 原発に頼らない電力のしくみ No.1】

【連続講座 原発に頼らない電力のしくみ No.1】

 脱原発の一歩として“脱東電”と発送電分離を進めましょう。ぜひあなたの市町村や事業者の電力を、独占電力会社からPPS(特定規模電気事業者)に契約変更するよう、働きかけて下さい!なぜPPSは割安なのか、発送電分離とは何か、電力自由化はこれからどうなる?PPS事業者のお話を聞き、公正で安全な電力のしくみを考えます。

2011年12月3日(土)14:00〜16:30  
国分寺労政会館(JR中央線国分寺駅南口下車5分)
テーマ:PPSから見た電力自由化の実態と発送電分離
講 師:谷口直行 さん(株式会社エネット経営企画部)
聞き手:大沢ゆたかさん(立川市議) 資料代 500円 
主 催 発送電分離プロジェクト準備会 

.. 2011年11月20日 09:31   No.346007
++ たんぽぽ舎 (社長)…465回       
除染費ピンハネ批判
     原発事故「身内処理」 原子力機構 モデル事業を再委託
 賠償審にも”ムラ”の影 委員2人に利益相反の疑い

○東京電力福島原発事故から約8カ月。「のど元過ぎれば…」といわんばかりに原子力ムラによる事故処理が進んでいる。役所用語の羅列も、読み直せば「ピンハネ」「利益相反」といった疑惑が見え隠れする。そもそもムラが祭った安全神話が崩れた以上、除染や賠償問題は第三者に委ねられて当然なはずだ。だが、現実には「身内でうやむや」というムラの空気が色濃く漂っている。

○「除染事業はなぜ日本原子力研究開発機構(原子力機構)に一度委託して、(企業などに)再委託するのか。これをやると機構に三十数億円のお金が落ちる。民主党が批判していた中抜き、ピンハネそのものでは」
 今月一日の衆院本会議各党代表質問。みんなの党の渡辺喜美代表は、国の除染事業に迫った。再委託は事業仕分けでいさめられた経緯がある。
 文部科学省所管の独立行政法人・原子力機構は2005年、日本の原子力研究をけん引してきた日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構が統合して発足した。サイクル機構の前身は高速増殖原型炉「もんじゅ」事故の不手際などで解体された旧動燃。「原子力ムラの本丸」だが、除染事業の中核を担っている。
渡辺氏が問題視したのは、原子力機構が約百十九億円で内閣府から委託された「除染実証業務」。渡辺氏が文科省に確認したところ、警戒区域、計画的避難区域の十二市町村でのモデル実証事業は、相場では七十二億円程度だが、予算上は九十二億円も積んでいた。
 この差額二十億円と、一般管理費五億円や人件費六億五千万円など計三十七億五千万円が「ピンハネ」疑惑の対象だ。(略)
 
○「人件費などの名目で、中間団体にカネを落とすのが中抜きだ」と反論する。渡辺氏は原子力機構の役員についても「天下りを拡大させるつもりか」と指弾した。理事七人のうち、二人が文科省と経済産業省出身、一人が文科省からの現役出向。この十月には、会計検査員出身者が公募で監事に就任した。
「会計処理で後ろめたいことがあると、検査院OBに天下りポストを提供することがある」(略)
 渡辺氏は「原子力関連予算が削られることは明らかなので、除染事業にシフトして、お取りつぶしや大幅縮小を免れようと云う魂胆だ。天下り組織の活用を画策するとは、いかにも役人が考えそうなアイデア。除染事業は民間主導が一番いい」と言い切った。

.. 2011年11月20日 10:04   No.346008
++ たんぽぽ舎 (社長)…466回       
○政府の原子力損害賠償紛争審査会にも、“原子力ムラ”の影がある。(略)
審査会の九人の委員のうち二人が「日本エネルギー法研究所」から百二十万円の報酬を受けていた。同研究所は原子力損害賠償などに関する研究者でつくる民間機関。中立が建前だが、各電力会社が出資する財団法人「電力中央研究所」から研究委託を受けているほか、東電社員もスタッフとして派遣されている。つまり、中立性を保てない「利益相反」の疑いがある。(略)

○賠償問題に取り組む久保木亮介弁護士は「例えば、賠償対象では政府が綱引きした避難区域のみを前提とし、区域外からの自主避難者は除かれた」と批判する。反原発市民団体「たんぽぽ舎」の柳田真代表も「賠償額を左右する紛争審査会は、東電という企業にとっては主戦場だ。それだけに東電が(審査会に)影響を及ぼしていると疑われても仕方がないだろう」と話す。

○九州電力のやらせメール問題では、公正さを強調して第三者委員会を設けた。委員会報告書は古川康・佐賀県知事の関与を認定したが、九電側は国に提出した最終報告書でこの点を無視した。
 ただ四委員のうち、社会心理学者の一人は委員会報告書の一部で「組織風土は良好」とする調査結果をまとめており、この部分は九電の最終報告書に添付された。
 元委員長の郷原信郎弁護士は「社員アンケートを基にした、。その調査で「九電は素晴らしい」…(略)証拠を廃棄した原子力発電本部の風土も『良好』というのだから…」と振り返る。(略)

○原子力安全委員会では十一日からホームページで、専門審査会委員の経歴の公開を始めた。原子力委員会の審議会に新たに加わった原子力資料情報室の伴英幸共同代表は「(略)原発関連の公的な会議にも、脱原発派のメンバーが加わり始めている。それでも圧倒的に少ない。半分は批判派にしてゆかねば」と語る。「逆に公正というポーズづくりに利用されかねない」(柳田氏)危険が
伴っているといえる。

           (東京新聞『こちら特報部』11月16日より抜粋)

.. 2011年11月20日 10:26   No.346009


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