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多くのアメリカ人は第二次世界大戦前の事を、産軍複合体が社会と経済に強い影響力をふるうことがなかったので比較的平和な時代だったと考えていたそうです。だが実際、アメリカ史における「戦時」は短くありません。
戦争の準備期間まで考えれば、アメリカ史の大部分になってしまうのです。20世紀の100年間だけを考えてみても、アメリカが実際に戦争をしていたのは19年間。これに冷戦を戦争の準備期間だとすると、戦争と戦争準備だけで50年間となってしまいます。
20世紀の半分を、戦争と戦争準備で過ごしているのです。アメリカが独立宣言したのが1776年から現在までの期間でも、この比率はあまり変りません。アメリカ合衆国の歴史全体において、およそ13%を大規模な戦争が占めています。
これにアメリカ先住民との戦闘と冷戦の期間を加えると、アメリカ軍が戦闘しているか、戦争の準備を行っている時間は、全体の56%にまで跳ね上がります。戦争と戦争準備は、アメリカにとっては珍しいことではないのです。
アメリカは本土防衛の経験が乏しいと思います。最後にアメリカ本土に対して大々的な攻撃が行われたのは1812年の米英戦争のことで、この時にはイギリス軍が首都ワシントンを占領して、ニューオリンズに攻撃を仕掛けています。
外国の軍隊がアメリカ本土に侵攻して来る可能性は、その後の100年ばかりは少なかったが、20世紀のアメリカ史には、本土を攻撃される事に対するアメリカ国民の恐怖が読み取れる事例が、見受けられます。
第一次世界大戦では、メキシコがドイツ側に加わってアメリカを背後から襲う可能性がある。第一次世界大戦後には、イギリス軍がアメリカ本土を攻撃した場合に備えてレッド計画を立案している。第二次世界大戦前から大戦中にかけて、アメリカ国民は、日本軍がアメリカ西海岸を攻撃して、占領するのではないかという現実離れした危機感を抱いていた。
また、ドイツ軍のスパイ組織がアメリカ国内にいてナチスのアメリカ侵攻を助けるという恐怖もあった。これらの脅威はどれ1つとして現実化しませんでしたが、これらの脅威に対処するために立案しようとしていたのです。アメリカが真剣に本土防衛に取り組むことになったのは、ソ連との冷戦時代です。
.. 2026年03月18日 05:33 No.3448001
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