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■--大阪の原発ゼロの会の集会
++ 森松明希子 (高校生)…53回          

大阪の原発ゼロの会の集会で中学3年生の思いを
 | スピーチしました
 | 【3.11避難者の声】
 | −3.11当時0歳だった15歳(中学3年生)の声−
 | 「私たちが生きる将来の日本が当たり前に
 | 原発のない社会であるために」
 | 9月2日判決の関西訴訟の公正判決を
 | 求める署名への協力をお願いします
 └──── 森松明希子(原発賠償関西訴訟原告団代表)

こんにちは。
原発賠償関西訴訟原告の森松明愛です。よろしくお願いします。

 私は2011年、福島県で生まれたばかりでした。
 父を福島に残して大阪へ避難し、今は15歳の中学生を大阪でやって
います。
 私には事故の記憶は当然ないですし、物心ついた時にはすでに父と離れ
て暮らしていたので、正直言うと、「ふるさとを奪われた」という実感を
自分の言葉で語ることは難しいです。
 けれど、15歳になった「今の当事者」として、今の社会に対して強く感
じている危機感があります。

 前回の衆議院選挙で、ある俳優さんがSNSで「投票に行ってきます、
基本的人権を守るために」と発言して激しいバッシングを受け、謝罪にま
で追い込まれるということが起きました。
 しかし、基本的人権を守るために投票に行くというのは、本来真っ当な
理由です。
 なのに、世の中には高市ブームのような大きな流れが作られ、それに反
している事柄を叩く。
 かつて日本が戦争に突き進んだ時、戦争に反対する者を、「非国民」と
叩いた時と同じような、権力によるものではないけれど、ある種の言論統
制のような空気を感じます。

 私は、この空気が原発の問題にも重なって見えます。
 本来、今の日本では「戦争反対」と当たり前に言えるのと同じように、
「原発反対」も当たり前に言える社会であるべきです。
 しかし、対極にある意見同士が真正面からぶつかった時、声を上げる方
が、声が大きい方が、多く見える方が勝つのがこの国です。
 実際にその意見が正しいかどうかはおいておいて。です。

 つまり、国・東電VS一般市民とした時、どちらが強いか、どちらに世
論が寄るかは明らかです。
 国民が事故を忘れていくのと同時に、何年、十何年かけて、ジリジリと
原発が正義になります。
 ただ、今、一番多いのは、「どうでもいい」という無関心な層です。
 
.. 2026年03月16日 20:10   No.3445001

++ 森松明希子 (高校生)…54回       
 でも、その無関心な人たちが無知なまま、これは実際に私の同級生が
言っていたことなんですけど「現実的にエネルギーの観点から見たら原発
はあった方がいいやんなぁ」っていうような安易な考えで、再稼働を
許し、将来また原発事故が起きてしまったら。

 その時、無関心層は「被害者」ではなく、原発を止めるやめないの判断
ができたのにやめなかった、止められたはずの原発事故を止めなかった
「加害者」の側に立ってしまうのではないでしょうか。
 今、無意識のうちに、将来の加害者になる選択をしている人が、大人で
も多すぎると思います。
 そこにあるのは、圧倒的な「当事者意識」の欠如です。
 そうやって、無知な大人が選択した原発のある社会で将来生きていくの
は、まだ選挙権のない若者たちです。
 だからこそ、私たちが持つ武器は「司法」なのだと思います。
 たくさんの「正義」や「正しいこと」が人それぞれにある社会で、
 みんなが安心・安全に暮らすために守っている法律は皆の共通の正しさ
です。
 だから、裁判所で、原発事故による大きな被害が認められることができ
たら、原発反対って言うことが世の中の人の共通の正しさになることに
近づきます。

 そのためには、やっぱり「数」が必要です。
 2026年9月、関西訴訟の判決が出ます。
 私たちが生きる将来の日本が、当たり前に原発のない社会であるため
に、そして裁判官にその背中を押す民意を届けるために、ぜひ署名活動へ
のご協力をお願いします。
 本日はありがとうございました。

発言内容(スピーチ原稿)はここまで。
※本人の承諾を得てスピーチ全文を掲載いたしました。
 スピーチの冒頭で、名前も訴訟の原告であることも表明しているとお
り、名前も顔も出す彼女の覚悟と「意見を表明する権利」(子どもの権利
条約第12条第1項)を尊重し、それを応援してこの声を広げていただけ
ましたら大変ありがたく存じます。

署名はこちらから
公正な判決を求めます−原発賠償関西訴訟
こちら

.. 2026年03月16日 20:16   No.3445002
++ 森松明希子 (高校生)…55回       
毎日新聞がご取材してくださいました。
こちらの記事も広く多くの皆様によんでいただけましたらありがたく
存じます。
「生後5カ月で原発事故、大阪に避難
15歳が初めて人前で明かした思い」   3/11 「毎日新聞」
https://mainichi.jp/articles/20260311/k00/00m/040/024000c

.. 2026年03月16日 20:22   No.3445003
++ 熊本一規 (大学院生)…104回       
上関原発裁判判決を批判する(下)
 | 公有水面埋立法は排他的水面に適用できない
 | 埋立工事は公物管理法上の許可に因らなければならない
 | 「妨害排除請求は埋立地を所期の用途に供することを
 | 妨げる行為に対しても認められる」としている
 | 連載「権利に基づく闘い」その46
 └──── 熊本一規(明治学院大学名誉教授)
《上関原発裁判判決を批判する(上)は3/14【TMM:No5347】掲載》

[4]公有水面埋立法は排他的水面に適用できない

 「埋立免許によって埋立施行区域が排他的水面になる」との見解は、
何も同判決に特有のものではなく、過去にも存在していた。しかし、
過去の見解と同判決との大きな違いは、そのような見解が誤りである
ことが明らかに分かる指摘がなされていたことである。
 その指摘は、被告準備書面によってもなされていたが、端的には、
筆者の陳述書及び証言によってなされていた。
 主な指摘は次の二点である。

 第一に、埋立免許によって埋立施行区域が排他的水面になるとすれば、
埋立事業者は、埋立免許よりも後の手続き(前記d〜f)を進める
ことができず、その結果、「g埋立地所有権の取得」が不可能になる
ことである。
 なぜならば、公有水面埋立法は、前掲一条から明らかなように、公
共用水面にのみ適用し得る法律だからである。したがって、埋立免許
によって埋立施行区域が排他的水面になるはずはなく、公共用水面の
まま存続するはずである。
 この点は、陳述書でも熊本証言でも強調したことであるが、同判決に
おいて反論は何もなされていない。
 埋立免許に因って排他的水面になるか公共用水面であり続けるかと
いう本件の最大の争点に関わる指摘であるのに何の反論もなかったの
は反論できなかったからと思われてもやむを得まい。

[5]埋立工事は公物管理法上の許可に因らなければならない

 第二に、公有水面埋立法は公物管理法でないため、公共用水面上に
おける効力を持たず、公共用水面上で埋立工事(工作物の新築)や
「水面の占用」等をするには、公物管理法上の許可に基づいて行なわ
なければならないことである。

.. 2026年03月22日 08:05   No.3445004
++ 熊本一規 (大学院生)…105回       
 実際、河川区域における埋立に関しては、公有水面埋立法上の手続
きだけでは十分ではなく、さらに河川法上の許可が必要である旨の昭和
40年3月29日建設事務次官通達「河川法の施行について」が存在する。
河川法以外の公物管理法(港湾法、漁港漁場整備法等)には、「埋立
免許に基づく事業には、公物管理法上の許可の適用を除外する」旨の
規定があるため、実際には許可を得る必要はないとはいえ、公共用水面
上での埋立工事や「水面の占用」等は、河川区域における埋立と同様、
公物管理法上の許可が得られたものとして、許可に基づいて(護岸建
設は「工作物新築」の許可に基づいて、護岸で周囲を囲った後の護岸
内部の占用は「水域の占用」及び「土地の占用」の許可に基づいて)
行なわれることに変わりはない。

 さもなければ、河川区域における埋立で使用許可・占用許可が必要
であるはずはないからである。
 要するに、埋立工事は、埋立免許に基づいて行なわれるのではなく、
公物管理法上の使用許可(「工作物新築」の許可)に基づいて行な
われるのであり、したがって、許可使用である。

 公共用物の自由使用とは、一般公衆の共同使用にあたるもので道路
の通行、海での海水浴等がそれにあたる。許可使用とは、他の自由使
用の妨げになるので一般的には禁止されているが、特定の場合に申請
に基づいて、許可(一般的禁止の解除)がなされて認められるもので、
道路での道路工事やデモ等がそれにあたる。

 許可使用は、許可を得てはじめて自由使用と同じ立場に立つため、
自由使用を排除できない。したがって、埋立工事は自由漁業を排除で
きないのである。
 しかしながら、公有水面埋立法と公物管理法の関係について同判決は
全く理解しなかったと思われる。
 そのことは、同判決が「公有水面の埋立ては本件条例3条1項1号の
一般海域の占用に含まれると解されるところ」(25頁)と述べているこ
とから分かる。
 「埋立」は、公共用水面を私有地に変えて潰す行為であるから、
「公共用物の維持存続」を目的とした公物管理法上の許可の対象と
なるはずはない。

.. 2026年03月22日 08:12   No.3445005
++ 熊本一規 (大学院生)…106回       
 また、埋立地の用途を実現するための妨害排除は、竣功認可後、
埋立地の所有権に基づいて容易に行なえるはずであり、埋立の手続
きを定めているに過ぎない公有水面埋立法にそのような妨害排除規
定が含まれているはずはない。
 この見解に見られるように、同判決は、過度に埋立事業者に忖度・
迎合するような判示をしている。
 同判決を出した裁判官の方々には、原発建設に半世紀余りも反対
してきた祝島住民の生活を脅かすことになる判決を公有水面埋立法
や漁業法を熟知しないまま出した責任を痛感していただきたい。
 しかし、同判決は、埋立事業者に過度に忖度・迎合しているだけに
指摘したような初歩的誤りや明らかな誤りを数多く含んでおり、高裁
で覆すことが十分に期待できる判決である。

注:筆者の陳述書及び2026年3月5日判決は、筆者のホームページ
こちら に掲載している。

.. 2026年03月22日 08:18   No.3445006
++ 浅野健一 (社長)…725回       
「無期懲役」を高裁で有期刑に減刑を
 | SNS読者の後押しで「三一書房」から刊行
 | 安倍氏暗殺・山上徹也さん傍聴記を出版
 | 5・1メーデーに全国で販売開始へ
 | 「メディア改革」連載第201回
└──── 浅野健一(アカデミックジャーナリスト)

◎ 私が60年の記者生活をかけて書いた『石ころを石礫(つぶて)
に 安倍氏暗殺・山上徹也さん裁判記録』の見本が4月17日、東京・
神保町の「三一書房」に届いた。
 四六判、ソフトカバー、304頁、定価:本体2200円+税。
 ちょうど同日、東京新聞・中日新聞に広告も掲載された。
https://31shobo.com/2026/03/26002/

◎ 奈良地裁がフリージャーナリストの私に記者席を提供してくれ、
16回の公判をすべて傍聴した。
 公判後、毎回、フェイスブック(FB)に投稿した公判レポート
が軸になった単行本だ。
 「浅野さんにしか書けない報告。ぜひ本にしてほしい」「マスコミ
が伝えない真実がわかる」などという多くのFB読者の後押しで
生まれた本だ。

◎ 3月末に、三一書房で出すことになり、私が伝えたいことを全部
活字にできた。
 写真もたくさん入れることができた。本メルマガの読者にもぜひ
読んでほしい

◎ 山上さんの控訴審の予定は決まっていない。
 奈良地裁から記録が大阪高裁へ移った頃だ。1月21日の無期懲役
判決は重すぎる。
 奈良の作家、寮美千子氏らが「有期刑に減刑を」と訴える署名運動
をしている。

◎ 目次の紹介

プロローグ
第1部 安倍氏暗殺・裁判員裁判を「記者席」ですべて取材
第2部 山上徹也さん全公判傍聴記
第3部 「無期」に抗う高市政権下の控訴審と「TM文書」の衝撃
第4部 安倍元首相銃撃から裁判公判開始までの3年半
エピローグ
後書きにかえて

◎ この本は5月1日(メーデー)に書店で販売が始まる。予約注文
をお願いしたい。
 以下は「三一書房」小番社長の呼びかけだ。
<著者(浅野)の紹介での10冊以上の注文は2割引で販売できる。
「『石ころを石礫に』を著者紹介で○○冊注文します」として、
送り先の住所、お名前、電話番号を明記の上、メールまたはFAXで
お申し込みください。>
FAX:03-6268-9754

.. 2026年04月27日 05:43   No.3445007
++ 藤岡彰弘 (大学院生)…111回       
試論「廃原発事始め」第53回
 | 改めて、「電気は誰のためのものか」
 | 「電気を管理するとはどういうことか」を考え直す必要がある
 | 無理に無理を重ねる原発保持策こそ、問題の根本
 └──── 藤岡彰弘(廃原発watchers 能登・富山)

【2】電気ハ誰ノモノデスカ?―電気に関わる事件史の中に、
  廃原発への手がかりを探す
 4.送配電をめぐる争闘、事件、事故 この10年ほどに起きたことから
(3) 電気料金の一部、託送料の中に原発事故の賠償負担金や、
  事故を起こした原発の廃炉を進めるための負担金が含まれるのは
  おかしいと訴えた、グリーンコープによる「託送料金認可取消
  訴訟」事件 ( 日本国 2020年10月〜現在 )

 私たちが、支払っている電気料金の中に、福島第一原発事故による
被害者への賠償金や、同原発を廃炉にしていくための負担金が含まれ
ていることをご存知だったでしょうか?正直に言えば、私自身もこの
グリーンコープの提訴を知るまでよくわかっていませんでした。
今回は、季刊「環境と公害」2025年秋号、同訴訟の小特集と「グリー
ンコープでんき通信」70号等を参考にして、この託送料金問題をみて
いきたいと思います。
 グリーンコープは、電気事業会社「グリーンコープでんき」を立ち
上げ、2012年に発電事業を、2016年に電力全面自由化に伴って小売り
事業をスタートさせます。その際に、経産省が、発送電分離後に送配
電会社が受け取る、いわば電線使用料としての託送料の中に、福島
第一原発事故への賠償金と廃炉円滑化負担金を加えることを認めたと
いうことを報道で知ります。すぐにコープ全体での話し合いがもたれ、
この託送料についての経産省の認可は納得できないと、その取り消し
を求め、2020年10月に福岡地裁に提訴します。
 2023年3月に、原告敗訴の決定が下され、その間に、発送電事業の
法的分離が実施されます。一審判決で最も見逃せないのは、託送料に
福島第一原発事故の後始末の費用を盛り込むことを認めた理由を、
「それが全需要家が負担すべき「公益的課題」だからだ」としたこと
です。一体、事故の責任は誰にあるのでしょう?「公益的課題」など
とは、よく言えたものです。グリーンコープは即座に控訴しました。

.. 2026年05月17日 07:10   No.3445008
++ 藤岡彰弘 (大学院生)…112回       
 2025年2月、控訴審も敗訴、判決は一審を上回るひどいものでした。
託送料に二つの負担金を付け加えても構わない理由を判決文は、「専門
的・技術的な判断だから、専門家を統括する経産大臣が決めてよい
から」というのです。電気事業法は、託送料を「一般送配電事業者が
事業を行うための必要な原価」と定めています。経産省の省令で、
法律を捻じ曲げることはできないはずです。グリーンコープは、司法
がきちんと法律を守り通すこと、そして多くの人々にこの裁判を通し
て、経産省と原発を保持し続けたい原発事業者が結託して、自分たち
の責任をウヤムヤにし、負担を消費者や市民発電事業者に押し付けて
いる実態を知ってもらいたいと、2025年3月、最高裁に上告しました。

 振り返れば、2020年の発送電の中途半端な法的分離で、意図的に
送配電会社の地域独占体制を残したことが、こんな結果に表れたので
はないでしょうか。実際には送配電事業者は、施設の老朽化などでど
こも経営が圧迫されています。電気料金の中で託送料の占める割合は
増える一方です。無理に無理を重ねる原発保持策こそ、問題の根本
なのです。

.. 2026年05月17日 07:21   No.3445009
++ 山崎久隆 (社長)…2011回       
大飯原発差止訴訟控訴審判決批判 (上)(2回の連載)
 | 安全神話に回帰し東電福島第一原発事故の警告を無視
 | 歴史を学ばない典型的な判決
 | 原告適格(裁判を起こす資格)の範囲を「年間20mSv」という
 | 極めて高い被ばく線量地域に限定し、遠方住民の訴えを門前払い
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

見出し紹介
1.原告適格をめぐる高裁判決の「基準誤用」と
「裁量権の逸脱」への批判
2.基準地震動(Ss)評価における高裁判決の
「科学的思考停止」への批判
3.入倉・三宅式の誤用(構造的過小評価)を排斥した高裁判決への批判
 以上を(上)に掲載
 以下を(下)に掲載
4.敷地内活断層(新F−6破砕帯)評価における
高裁判決の「立証責任の転嫁」
5.周辺活断層の延伸リスクと地質審査ガイド解釈の「明白な誤読」
6.重大事故(シビアアクシデント)対策における
高裁判決の「過信と怠慢」


 2026年5月28日大阪高裁第6民事部(川畑正文裁判長、上田賀代
裁判官、山田智子裁判官)は、一審の設置許可の取り消しを認めた判決を
取り消した。
 結論として、一審で認容されていた住民側の請求をすべて棄却して
おり、極めて不当な判決である。

1.原告適格をめぐる高裁判決の「基準誤用」と
「裁量権の逸脱」への批判

 高裁判決は、原告適格(裁判を起こす資格)の範囲を「年間20ミリ
シーベルト」という極めて高い被ばく線量地域に限定し、遠方住民の訴え
を門前払いした。
これは行政事件訴訟法9条1項の解釈を歪めた重大な違法である。

◎避難基準(20ミリシーベルト)と公衆制限(1ミリシーベルト)の
すり替え
 高裁判決が盾にした「年間20ミリシーベルト」は、ICRP(国際放射
線防護委員会)が定める「緊急事態が起きてしまった後」のやむを得ない
参考レベルに過ぎない。
 平時において法律が保障すべき公衆の被ばく限度は「年間1ミリシー
ベルト」であり、高裁の論理は「事故が起きても年間20ミリシーベルト
までは住民に受忍(我慢)させる」という人権侵害の容認だ。

.. 2026年05月30日 06:39   No.3445010
++ 山崎久隆 (社長)…2012回       
◎規制庁シミュレーションの「時間的限定」を盲信した事実誤認
 高裁判決は、国側のシミュレーションを鵜呑みにして遠方住民への影響
を否定した。
 しかし、あの試算は「事故後わずか7日間」の放射線量しか計算して
いない。
 7日目以降も続く高濃度汚染水(琵琶湖水源など)による内部被ばく
や、長期にわたる土壌汚染の影響を意図的に除外した高裁の判断は、科学
的客観性を欠いた「不当な限定解釈」である。

2.基準地震動(Ss)評価における高裁判決の
 「科学的思考停止」への批判

 高裁判決は、地震動審査ガイドが命じる「経験式が有するばらつき」の
考慮について、国側の二重の欺瞞(言い訳)をそのまま容認する誤りを
犯した。

◎「不確かさ」による「ばらつき」代替論の容認という誤謬
 高裁判決は、国が「断層面積の不確かさ(人間のデータ不足)」を考慮
したことをもって、「地盤の気まぐれによるばらつき(自然界の個体差)」
もカバーできているとする主張を維持した。
 しかし、面積がどれだけ正確に分かっていても、地下の岩盤の硬さや
ズレ方の違いで地震が巨大化するのが「ばらつき」である。
 高裁はこの科学的な次元の違い(二者択一ではないこと)を理解せず、
国の論理のすり替えを追認した。

◎「短周期1.5倍」の免罪符化の追認
 高裁判決は「中越沖地震の知見に基づく短周期1.5倍のケースを計算
しているから安全余裕がある」とした。しかし、これは「揺れの伝わり方
(ステップ2)」の不確かさ対策であり、「地震そのもののエネルギー量
(ステップ1)」のばらつきを無視したことの言い訳にはならない。
 標準偏差(0.382)を正当に上乗せすれば、最大加速度は856ガルから
1150ガルへ跳ね上がる。高裁判決は、この1150ガルに対する安全性を審
査しないまま設置変更許可を適法とした点で、規則4条3項の解釈を完全
に誤っている。

3.入倉・三宅式の誤用(構造的過小評価)を排斥した高裁判決への批判

 高裁判決は、将来の地震予測において「インバージョンによらない断層
面積」を入倉・三宅式に投入すると、地震規模が劇的に過小評価されると
いう島崎邦彦元委員らの科学的実証を排斥(無視)した。

.. 2026年05月30日 06:44   No.3445011
++ 山崎久隆 (社長)…2013回       
◎「事後データとの一致」という時間的矛盾(弁解)の容認
 高裁判決は、国側の「過去の地震では震源インバージョン結果と整合的
(一致している)」という弁解を認めた。しかし、未来の地震を予測する
段階では、事後の波形解析データであるインバージョンデータなど「存在
し得ない」。

◎バグを内包した計算方法への司法免責
 未来予測においてザックリとした地表の活断層面積を使わざるを得ない
以上、入倉・三宅式を適用した時点で、実際の地震規模の「2分の1から
4分の1」という構造的な過小評価(バグ)が自動的に発生する。
 日本の地震特性を100%反映した「武村式」を使えば、地震加速度は
1.68倍の1438ガルに達する。
 高裁判決は、この明白な数式誤用のメカニズムに目をつぶり、「想定し
得る最大規模の地震動」を定めた規則4条3項・解釈別記2を完全に
骨抜きにした。  (下)に続く

.. 2026年05月30日 06:54   No.3445012


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