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狭山事件の再審開始を 鎌田 慧(ルポライター)
3月11日は忘れることができない。福島原発大事故発生から15年。 しかし、高市首相は「再稼働加速」と煽(あお)っている。 3月11日は石川一雄さんの一周忌でもある。 1年前のこの日、彼は再審開始の声を聞くことができないまま86歳で 病没した。 無念だったであろう。 石川さんは1963 年、女子高校生殺人の容疑者として逮捕された (狭山事件)。 被害者の自宅には脅迫状が届いていた。が、家が貧しく小学校にも行け ないまま成人した非識字者。 字を書けないから脅迫状は書けない、と主張しても刑事も検事も認めな かった。 被害者の万年筆が石川家の鴨居の上から発見されたのは、3度目の家宅 捜索だったから、捏造の疑いが強い。さらにインクは被害者の万年筆の インクではない、とする専門学者の鑑定があっても、裁判所は一度も証拠 調べをしていない。 第4次再審の請求人は妻の早智子さん。日本での再審は「開かずの扉」 と言われ、申請しても棄却される。何十年かたって、ようやく開始決定に なっても、検察側が抗告し続ける。 いま、さらに再審法が改悪されようとしている。冤罪者を苦しめる法 は、民主主義を否定する悪法である。 3月11日、13時半。埼玉県狭山市市民会館で石川さんの一周忌集会。 「狭山事件の再審を求める市民の会」の筆者も参加し、署名運動を呼び かけます。 (3月10日「東京新聞」朝刊19面「本音のコラム」より)
.. 2026年03月14日 08:52 No.3443001
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