|
|
「まず子どもを幸せにしよう すべてはそのあとに続く」。英国の教育実践家ニイルの言葉
前川喜平(現一代教育行政研究会代表)
2025年の小中高生の自殺者数(暫定値)は 532人で統計上最多と なった。 原因・動機別では学校問題と健康問題が多かった。G7諸国で10代の 死因の1位が自殺というのは日本だけだ。 2020年の国連児童基金(ユニセフ)イノチェンティ研究所の調査で日 本の子どもの精神的幸福度が先進・新興国38カ国中37位と低かったのも 自殺の多さが反映している。 2018年の国立青少年教育振興機構の国際調査では「私は価値のある人 間だと思う」と答えた高校生が、米国、中国、韓国では8割を超えていた のに日本だけ44.9%と低かった。 文部科学省の2024年度の調査では不登校の小中学生が35.4万人と過 去最多だったが、病気による長期欠席も10.9万人と過去最多だった。 うつ病などの心の病が増えているのだ。不登校に分類された中にも診断 を受ければうつ病だという子どもがかなりいるだろう。 不登校と病気欠席と自殺は地続きなのだ。 子どもの生活の中で学校が占める割合はきわめて大きい。その学校が子 どもに自己肯定感を与えられず、子どもを幸せにしていない。 文科省では学習指導要領改定の検討が進んでいるが、ぜひ冒頭に書いて ほしい言葉がある。 「まず子どもを幸せにしよう。すべてはそのあとに続く」。 英国の教育実践家ニイルの言葉だ。 (2月1日「東京新聞」朝刊17面「本音のコラム」より)
.. 2026年02月03日 07:49 No.3420002
|