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■--試論「廃原発事始め」第29回
++ 藤岡彰弘 (高校生)…66回          

試論「廃原発事始め」第29回
 | 日本発送電の解散→記念事業として「電力経済研究所」立ち上げ、
 | 研究所は「原子力産業会議」へと変貌していく
 └──── 藤岡彰弘(廃原発watchers 能登・富山)

【2】 電気ハ誰ノモノデスカ? ―電気に関わる事件史の中に、
 廃原発への手がかりを探す
 (「電源防衛戦」に併行する歴史語り) その4
 「原子力の平和利用」の道は、冷戦による不安と、科学技術立国へ
の野望と、再び軍事大国を目指す欲望とで敷き詰められていた。
その道の始まりをたどる。

・s学者、研究者たちはどのような立ち位置にいたのか?
 敗戦前まで、日本の核開発をリードしたのは仁科芳雄氏でした。
1945年9月、彼をはじめとする文部省の学術研究会議は、総勢約200
名で広島、長崎に入り、原爆投下後の現状を調査しました。しかし
この調査は、治療とは切り離されており、それは、1947年3月から
実際の現地活動をおこなったABCC(原爆傷害調査委員会)と同様、
原爆被害者に対して冷たい向き合い方に終始したといいます。調査後、
1945年10月に『ニューヨークタイムズ』紙に掲載されたアインシュ
タイン博士の、「世界政府の下での原子力の国際管理を!」という
提言を読んだ仁科氏は、その提言にひかれながらも、「そのためには
アメリカが、高度の道徳的優位性を持つことが必要だ」と考えてい
ました。日本の多くの科学者たちも同様だったのではないかと思います。
 1946年6月、同年1月に設立された国連原子力委員会の場で、
アメリカは、原子力の国際管理と核軍縮を目指す構想を提案します。
これにソ連は反発、核兵器の生産禁止と既存核兵器の廃棄を実行して
から国際管理を行うべきだと主張し、議論は平行線のまま時間が経過
します。そして1949年9月、ソ連が核実験に成功。東西冷戦は新し
い局面へと移り、その難しい状況の中で、科学者たちはそれぞれの
態度を問われていったのでした。
.. 2026年01月25日 08:27   No.3414001

++ 藤岡彰弘 (高校生)…67回       
 1952年4月28日、サンフランシスコ講和条約が発効。占領が終わ
り、いよいよ独自の研究開発が目指されることになります。その矢先
の6月、突然、自由党の前田正男議員から学術会議に対し、科学技術庁
の設置構想が提示されたのです。その構想には、「原子兵器を含む科学
兵器の研究」の項目が含まれていました。元の内務官僚や軍需官僚
たちと、中曾根氏や前田氏らの政治家グループ、そして朝鮮戦争
(1950年6月に勃発)特需の次の儲け口として原子力に目を付けた
産業資本家たちが、国家として原子力開発に乗り出していく、旗印
としての科学技術庁構想に相乗りして、「ムラ」を構成し始めていた
のです。「ムラ」には大学・研究部門が不可欠でした。だからといって、
核兵器開発に賛成できるはずがありません。議論は紛糾しました。
中でも強硬だったのが、三村剛昂氏の「米ソのテンションが解け、
世界中がこぞって平和的な目的に使うことがはっきりするまでは、
日本は原子力の開発を行うべきではない」という意見と、武谷三男氏
の「原子力研究の一切は公表すべきだ」「外国との秘密の関係は一切
結ばず、研究所への出入りを拒否しない」という提起だったのです。
 こうした議論が続く中で、1953年12月、アイゼンハワー大統領の
国連での、「アトムズ フォア ピース」演説が大きく報道されました。
                 <次回に続きます>

.. 2026年01月25日 08:33   No.3414002
++ 山崎久隆 (社長)…1920回       
「13兆2785億160万円」フランスEPR2計画6基の値段
| 大規模原発計画に巨額の国費
 | 原子力エネルギー基盤の「絶望的な穴埋め」
 └────  山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

◎原発は安定産業などではない

 「原子力技術は、既に産業として確立し、既に安定的な産業になっ
ている。」
 そうだれもが思っていたはずだ。しかし実態は巨額の建設資金を国家
が支援しなければ原発1基立てられない。そんな現実が世界で見ら
れている。
 中国は、もともとが全て国策であるため、建設費用の比較はできない。
ロシアの原発は建設費用が公表されていない。
 欧米諸国では、費用の多くは民間電力会社の投資なので、費用対
効果すなわち「いくらで電気を売れるか」が投資回収可能かどうか
を見極めることになる。
 その中で、米国ではボーグル原発3、4号機(いずれも加圧水型
軽水炉125万kw)の建設費用が6兆円規模になり、電気料金が跳ね
上がり住民から強く非難されたと報道されている。

◎高騰する原発の維持・建設費用

 日本では、原発の再稼働に向けた安全対策費の膨張が続いている。
 東京電力・柏崎刈羽原発では約1.2兆円(2019年時点の見積もり)、
日本原子力発電・東海第二原発では約2,350億円といった巨額の費用
が投入されている。
 新規建設については、国内で長年実績がないため確実なデータは
存在しない。
 しかし、数十年前の建設当時に比べ、福島第一原発事故を受けた安全
基準の厳格化により、現在の建設コストは当時の数倍に達すると推計される。
 実際に海外の最新事例を見ると、フランスが開発したEPR(欧州
加圧水型軽水炉)の建設費は、度重なる工期遅延と設計変更を経て、
今や1基あたり2兆円から3兆円規模にまで高騰している。
 かつての「安価な電源」といった神話は崩れ、この「1基2兆円」
という数字が、世界的な最新鋭原発の事実上の標準価格(デファクト
スタンダード)となりつつある。

◎フランスが新絵原発の建設計画を明らかに

.. 2026年01月25日 08:56   No.3414003
++ 山崎久隆 (社長)…1921回       
 これほどの巨額投資を目にすると、フランスが原発の「拡大路線」
に舵を切ったかのように見える。
 しかし、現実は異なる。現在、フランスは57基、6,300万kWの原発
を保有しているが、そのうち35基が稼働40年を超えており、その出力
合計は3,300万kWに達する。
 対して、出力160万kWのEPR2を計14基建設したとしても、
合計出力は2,240万kWにすぎない。
 つまり、30兆円近い国富を投じて14基を新設したとしても、老朽化
で失われる電力の半分強しか埋められないのである。
 フランスの原発政策の本質は「拡大」ではなく、崩壊しつつある原子
力エネルギー基盤の「絶望的な穴埋め」に他ならない。

.. 2026年01月25日 09:02   No.3414004
++ 山崎久隆 (社長)…1928回       
2026年1月25日現在の原発稼働状況
 | 稼働中原発は11基…美浜3、大飯3、4、高浜1、3、4、
 | 島根2、伊方3、玄海3、4、川内1、(美浜、大飯、高浜は関西
 | 電力、島根は中国電力、伊方は四国電力、玄海、川内は九州電力)
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

電力会社 号 機 状 態  運転開始日  停止日  出力(万kW)
東北電力 女川2 定検中       2026.01.14    82.5
東京電力 柏崎刈羽6  −−−−−−
関西電力 美浜3 運転中 2025.05.21         82.6
     大飯3 運転中 2024.04.07 118
大飯4 運転中 2025.02.20 118
高浜1 運転中 2024.08.28   82.6
高浜2 定検中 2026.01.23 82.6
高浜3 運転中 2025.06.01    87
高浜4 運転中 2024.04.24          87
中国電力 島根2 運転中 2024.12.07          82
四国電力 伊方3 運転中 2024.10.18        89
九州電力 玄海3 運転中 2025.06.04        118
玄海4 運転中 2024.06.03        118
川内1 運転中 2024.08.29          89
川内2 定検中 2026.01.24   89
合 計 14基中 稼働中11基 停止中3基 1071.2/1325.3

.. 2026年01月27日 08:10   No.3414005
++ 山崎久隆 (社長)…1929回       
*柏崎刈羽6号については、1月21日に原子炉を起動したものの、制御
棒駆動機構の電源系統でトラブル発生により原子炉を停止した。再稼働が
何時になるかは未定という。
*高浜2号は1月23日に定検入り。
*川内2号は1月24日に定検入り。
*女川2は1月16日に定検入り。2025年10月には制御棒の動作確認試
験中に不具合が発生、2025年5月には水素検出器の一部で異常値が確認
されている。特重の完成は遅れており、2026年10月には5年の猶予期限
が切れるため止まる。
*伊方3は12月25日に原子炉起動、27日に送電開始した。
*運転開始日は営業運転開始の日なので原子炉起動の日とは一月程度違い
がある。
 新規制基準適合性審査を終えて運転開始していない原発は、現時点では
柏崎刈羽6・7号機、東海第二、泊3号機の4基である。
*運転可能な14基の原発のうち稼働中は11基(79%)、
 その出力は1325.3万kWに対して1071.2万kW(81%)

.. 2026年01月27日 08:23   No.3414006
++ 山田秋夫 (幼稚園生)…1回       
2026年1月、東電柏崎刈羽原発6号機制御棒トラブルについて
 | 原発を管理する能力も気概もない東電は
 | 今すぐ原発から撤退するべき
 └──── 山田秋夫(原発再稼働を考える会・長岡)

【柏崎刈羽原発稲垣所長と菊川ユニット所長の記者会見動画】
・1月22日 制御棒駆動系トラブルによる原子炉停止
稲垣武之所長記者会見 「日テレ24ニュース」
 YouTube動画検索タイトル:【柏崎刈羽原発】21日夜に再稼働した
6号機を停止へ 東京電力が会見
・1月19日 制御棒引き抜き防止設定ミス発覚
 菊川浩ユニット所長記者会見 「日テレ24ニュース」
 YouTube動画検索タイトル:【東京電力】柏崎刈羽原発について
会見 20日再稼働予定を見送りへ

 上記の会見から分かる東京電力の原発運転事業者としての
適格性に対する疑問

《稲垣所長会見から分かる東京電力の根本的問題》

 所長としては満を持して再稼働を進めてきたのに予期しない電気系統の
異常で原子炉を止めざるを得なかったことが相当悔しかったように思われ
た。
 原子炉が止まっている間に制御棒を操作する制御盤をリプレースしたと
のことで、負荷側のモーターとの電気的な特性が合わなかったのかもしれ
ない。
 電源の制御をインバータでやっていたとのことだが、負荷側との調整が
できていなかったのかもしれない。
 普通の機械設備なら、現場で調整を繰り返せば、適正な状況を設定でき
ると思うが、相手が制御棒駆動用のモーターなので、燃料を装荷しない状
態で調整しておかなければならなかった。
 ところが、稲垣所長は昨年6月に地元了解も得ずに6号機に燃料棒を装
荷したため、実質的な制御棒の動作確認が核分裂反応を伴う原子炉起動の
今回のタイミングにならざるを得なかった。
 現場経験の少ない東電の技術屋はそうした基本が分かっていないのでは
ないか。

《菊川ユニット所長の原発運転に対する認識の軽さ》

.. 2026年01月29日 05:39   No.3414007
++ 山田秋夫 (幼稚園生)…2回       
 19日の記者会見で、菊川浩ユニット所長は制御棒の警報設定について
説明していた。
 その設定ミスは、当初の運転を開始したときから気づかなかったけれど
も、設定だけの問題なので、大したことはないとの認識で今まで気づかず
に運転してきたことへの謝罪もなかった。
 対応については設定を変更し、全数をチェックすれば何も問題はないと
の説明だけだった。
 しかし、相手は高温、高圧で中身が外に漏れ出したら手がつけられない
ものだということがよく分かっていないのではないか。
 この問題がどうして今まで気づかれないままできたのか、そのことをき
ちんと検証しなければならないはずだ。

《2025年8月、6号機制御棒が引き抜けなくなった問題について》
【東電発表資料】
 2025年10月9日 6号機制御棒駆動機構の分解点検について:
https://www4.tepco.co.jp/niigata_hq/data/publication/pdf/2025/2025100901p.pdf

 2025年10月に発表された制御棒引き抜きの際に生じた傷に関する説明
で、ガイドローラーの動きが悪いだけで、ガイドチューブ内側にあれほど
強い傷が生じるはずはないと思われた。
 あの傷は、制御棒1本がどうしても引き抜けなくて、無理矢理ジャッキ
を使って引き抜いた際に制御棒自体の曲がりや傾きでローラーがガイド
チューブの内側に強く押し当てられ、ひっかき傷を作ったとしか思えない。
 東電の作った説明資料はなぜジャッキで引っ張らなければ制御棒が引き
出せなかったのか、そのことの原因分析が全く行われていない。
 きちんとした原因分析を行わないで、表面上のチェック・確認だけで済
まそうとするので、重大な欠陥が次から次へとモグラたたきのように出て
くるのが東電の体質ではないか。

《総括》

 東電は都合の悪いことは嘘をついたり隠したりしてきたが、これは東電
のトップから末端まで会社全体に染み付いたダメダメな社風から生じてい
るとしか感じられない。
 原発を管理する能力も気概もない東電は今すぐにでも原発から撤退する
べきだ。 
 稲垣所長は問題の部品は東芝の工場で調査すると言っていたが、東芝も
これで株価が急落するはずだろうから、合わせて原発からの撤退を表明す
ることが賢明だと思う。

.. 2026年01月29日 05:45   No.3414008
++ 山崎久隆 (社長)…1930回       
「初期トラブル」ではない柏崎刈羽停止
 | 30年放置された制御棒欠陥と規制の見逃し
 | 山中規制委員長の発言が揺るがす規制の独立性と責任
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

 山中伸介原子力規制委員会委員長は1月28日の定例記者会見で、再稼
働直後に停止した東電柏崎刈羽原発6号機について、「あくまでも初期ト
ラブルの一つだ」と述べ、安全に重大な影響はないとの認識を示した。
(時事通信1月28日)

◎山中規制委員長の「初期トラブル」発言は、単なる言葉の問題では
ない。
 これは、事実認識の誤りであり、技術的理解の欠如であり、そして何
より、規制当局トップとしての責任感の欠如を露呈する発言だと言わざる
を得ない。

◎今回の柏崎刈羽6号機の停止は、「初期」でも「偶発」でもない。
 制御棒駆動系に関わる警報のほかにも、1996年の運転開始以来、約30
年にわたって是正されてこなかった設定・管理上の欠陥があった。
 これは、新設設備にありがちな「初期不良」などではなく、長年にわた
り事業者と規制の双方が見逃し続けてきた構造的かつ組織的な欠陥の露呈
である。
 「使い始めに起こりがちな一過性の不具合」を想起させる「初期トラブ
ル」という表現は、事実関係と明確に整合しない。

◎しかも制御棒は原子炉の核分裂反応を制御し、異常時には即座に停止さ
せる機能を有する安全系の重要設備である。
 制御棒の異常は、過去の志賀原発1号機の臨界事故や米国SL−1事故
(注)が示すように、臨界事故・反応度事故に直結し得る性質のものだ。
 本来であれば、最も慎重な言葉で扱うべき領域に対し、規制委員長自ら
が「初期トラブルの一つ」と矮小化することは、事業者に問題の深刻さを
軽く見せ、社会に対しても不当に安心感を与える危険なメッセージとなる。

.. 2026年01月30日 19:34   No.3414009
++ 山崎久隆 (社長)…1931回       
◎さらに、「安全に重大な影響はない」と断定した点も看過できない。
 警報が作動し、想定外の事象が起きたからこその停止であり、これは安
全機能の理解と管理が不十分だった可能性を示す「警報」である。
 「結果として大事故に至らなかった」ことと「安全に重大な影響がな
かった」ことは同義ではない。
 長期間の設定ミスや管理不全が放置され、そのうえ規制審査を経て再稼
働が認められていたという事実を踏まえれば、安全確保の前提そのものが
揺らいでいた疑いすらある。
 その段階で「重大な影響はない」と言い切る姿勢は、自らの規制判断を
先に守ろうとする自己弁護と正当化だと受け取る。

◎同じ会見で、浜岡原発の地震想定データ不正については「洗いざらい
出すよう指示」「誠実に応えてほしい」と比較的厳しいトーンを示しなが
ら、柏崎刈羽については「初期トラブル」と評価を和らげる。
 この対比は、同じく「安全文化の欠如」に根ざす問題でありながら、事
業者や状況によって評価のトーンを変えているのではないかという疑念を
生む。
 規制の独立性・一貫性に関わる重大な問題だ。

◎規制委員長の言葉は、個人のコメントではなく、規制行政の姿勢そのも
のを体現する。
 だからこそ、「想定内」や「初期トラブル」といった事業者寄りに聞こ
える表現は、最も避けるべきだ。
 必要なのは、なぜ30年近く見逃されてきたのか、なぜ規制審査で是正
されなかったのか、なぜ再稼働判断に影響しなかったのかを徹底的に検証
する姿勢であり、問題を軽く包み込むレトリックではない。

◎柏崎刈羽6号機の停止事象を「初期トラブルの一つ」と片づけた山中委
員長の発言は、事実に反し、技術的に不正確であり、規制行政のトップと
して不適切である。
 再稼働を前提とした安心の言葉ではなく、規制の失敗も含めて厳しく問
い直す言葉こそが、今、求められている。

注:SL−1(Stationary Low-Power Reactor Number One)事故。
  米国の軍事用試験炉で原子炉停止中、運転員が誤って制御棒を引き抜
  いたために反応度が急激に添加され、原子炉が暴走状態になった。
                    (「ATOMICA」より)

.. 2026年01月30日 19:40   No.3414010


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