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脱原発とうかい塾の活動 ●講演会「原発がなくても電力は確保できる」が開かれました
さる7月31日、市民エネルギー研究所代表・安藤多恵子さんによる表記の講演会が舟石川コミセンを会場に開かれました。参加者は50名余で、活発な質疑も交わされました。安藤さんは、「夏場の最大電力はピークカット対策で」十分対応できる、「問題は原発中心のムダな電力需要を拡大してきたツケ」なのだとした上で、詳細なデータをもとに原発がなくても大丈夫と主張しました。以下、東京電力を主としてとりあげ、論点を箇条書きにします。
1.2008年度末の東電の発電設備は7,676万kw、原発を除くと5,857万kw、この年の夏場ピーク需要は5,891万kw。不足34万kwだが、実は企業の自家発電からも購入している。いわゆる埋蔵電力だが、(1)その自家発電量は223億kwh、全電源設備の3分の1は関東にあるので東電が購入できる電力は60億kwh台にのぼる。その外に(2)電力自由化によって特定規模電気事業者からも購入できる。
2.2011年東電の原発は1731万kw、現在停止中の原発1240万kw、稼働中491万kw。88万kw購入している東海第2原発も停止。東電の全発電設備量は6266万kwで、稼働中の柏崎刈羽原発を除くと5775万kw。今夏の東電の発電設備量は約5500〜5700万kw、全原発を停止しても間に合う。
東電需要5500万kwを超える夏場の最大電力は数日・数時間、この対応に原発は必要ない。ピークカット対策で間に合う。夏のピークを押し上げているのは家庭の甲子園野球観戦のエアコン使用のためではなく「業務用」。ピークカットは「業務用」の問題。
ゴールデンウィークの電力使用量は激減、いかに電力を使ってもらうかは電力会社にとって大きな課題、これは原発を電源の中心に使う限り起こる問題。原発は簡単に止められないからだ。火力・水力は需要に応じて容易に調整できる。
ドイツは州ごとに夏休みが異なる。学校、会社全部一緒。混み合うことがないから快適な休みだという。日本では議論はあったが実現してない。
日本は電気に頼りすぎ、この10年間家庭用電力需要が著しく上昇、IHやオール電化でいまや電力使用の半分が家庭用になっている。電気をメインにしない生活を無理なく作ることを考えよう。
原発は直ぐ止めて欲しい。いきなり全部廃炉は無理。計画廃炉により失業対策にもなる。「後始末産業」の位置づけ必要。
電力の地域独占体制の廃止、発電送配電の分離、そして分散型電源とスマートグリッドの整備、電力の自由化の徹底、が課題。電力需要が6000万kwを超えるという時代は過ぎ去った。
(出典 相沢一正ニュース 2011年21号より)
※【編集部より】 来る11月8日、市民エネルギー研究所代表・安藤多恵子さんによる講演会「原発なくても電気は確保できる」がスペースたんぽぽにて開催されます。 日時:11月8日 (火), 開場17:30 講演18:00〜 21:30 場所:スペースたんぽぽ 会費:1000円 説明:今夏、東電データ等を分析しての結論は原発不要! 2012年4月、全原発の停止。廃炉へ 講師:安藤多恵子氏(市民エネルギー研究所)
.. 2011年11月04日 14:07 No.341017
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