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アインシュタインの予言なる文章が巷間に流布していて、中澤英雄氏が、アインシュタインの言葉でないと主張している。そのことは結構なのだけれど、アインシュタインの言葉のもとは田中智学著「日本とは如何なる国ぞ」のなかの、シュタインの言葉で、それをいつか、誰かがアインシュタインの言葉として紹介したのだと推定する、ここまではいいのだけれど、そのシュタインの言葉なるものは、田中智学の捏造であると主張している。田中智学の創作と言っているようだが、田中智学は、歴史小説の中で、シュタインの言葉を書いたのでなく、事実として紹介したのだから、それがウソなら、ウソつきということになる。アインシュタインの言葉はいつ、どこで、誰に対して、ということを示している引用はないそうなので、そういう点からもあやしいと言える。シュタインの言葉は、海江田子爵と丸山作楽がシュタインのもとを訪れたとき、シュタインから日本の歴史をきかれたので、丸山作楽が得意になって話したところ、シュタインが驚いて語ったところで、海江田子爵は帰朝すると高崎正風に話をしたか、あるいは、高崎正風のいるところで、明治天皇にお話した。高崎正風の知人に田中智学の門人某がいたので、正風は、その門人にこの話を田中智学先生に伝えてくれということで、田中智学に伝わった話である。シュタインがドイツ語で話したのを通訳が海江田等に伝え、それを海江田子が話したのを高崎正風がきき、それを田中智学の門人某に伝え、門人某の話を田中智学がきいたのだから、内容とするところはシュタインの言葉の趣旨であって、伝言ゲームのようなおかしなことにはなっていないと信じられる。シュタインの言葉の田中智学捏造説に対する反論は永久平和誌に寄稿した。ここでは、捏造ではないという結論だけを書かせてもらいます。
.. 2006年11月21日 20:35 No.34001
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