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◆「さようなら原発」に立つ 鎌田 慧(ルポライター)
「3・11」は痛恨の日だ。2011年のその日、東日本大震災の巨大津 波で多くの住民が犠牲となった。さらに東京電力福島第一原発での連続爆 発事故が起きた。 原発が岬のへき地や過疎地域に巨額な金で押しつけられる現状や核エネ ルギーの危険性を月刊誌「潮」に連載し、1982年に「日本の原発地帯」 を出版。その後、故郷青森が核燃料サイクル基地へと変貌する「六ケ所村 の記録」などを世に間うた。
だが、福島の過酷事故と住民避難を目の当たりにし、「危ない」と書く だけ、言うだけではダメだと思った。72歳だったが、原発のない社会づ くりの運動を起こした。 NPO法人原子力資料情報室、市民団体の平和フォーラム、反核・平和 運動団体の原水爆禁止日本国民会議に連絡し、相談した。 「さようなら原発」運動の発足にあたり、呼びかけ人を依頼したのは、 大江健三郎さん、内橋克人さん、落合恵子さん、澤地久枝さん、瀬戸内寂 聴さん、辻井喬さん、鶴見俊輔さん、坂本龍一さんの8人。
市民運動では数が大きな力となる。脱原発を実現し、自然エネルギー中 心の社会を求める全国1千万人署名活動をはじめた。「2011年9月、新宿 の明治公園で6万人規模のさようなら原発集会を開催。 翌2012年6月、大江さんや澤地さんらと官邸を訪れ、野田佳彦首相あて に751万4千の署名を手渡した。 そして炎天下の7月16日、代々木公園でおこなわれた集会には17万人 があつまった。 (12月16日「東京新聞」朝刊24面「私の東京物語」「7」より)
.. 2025年12月25日 08:23 No.3397001
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