|
ガザ死者 5万人超に
【エルサレム=共同】パレスチナ自治区ガザの保健当局は23日、2023 年10月の戦闘開始以降のガザ側死者が5万21人になったと発表した。 イスラエルは、イスラム組織ハマスに4月下旬までの暫定的停戦延長 や人質解放を盛り込んだ米提案の受諾を迫り、ガザへの空爆や地上侵攻 を実施。 今年1月の合意に基づく停戦は事実上崩壊しており、攻撃が拡大すれ ば民間人の犠牲者が一層増える恐れがある。
戦闘前のガザの人口は約222万人だった。世界の紛争の戦死者を調査し ている英ロンドン大のマイケル・スパガット教授は共同通信に「死者数 が5万人を超えた紛争は他にもあるが、ガザの人口を考えると桁外れに 多い」と語った。 ガザ当局によると、がれきの下敷きになるなど1万4千人以上が行方 不明となっており、実際の死者数はさらに多いとみられる。 負傷者は11万人を上回り、医案品や燃料の不足から十分な治療を施せ ない状況が続く。
戦闘開始直後から、イスラエル軍はガザを広く攻撃。ガザ側の死者は 2023年11 月に1万人を超え、2024年8月には4万人を超えた。 イスラエルとハマスが今年1月に合意した停戦第1段階は、その後の 交渉が膠着し今月1日に終了した。 ハマスは恒久停戦につながる第2段階移行を求めたが、イスラエルが 米国の新提案を受けて暫定的な停戦延長と人質解放を要求。ガザへの物 資搬入も停止した。 (3月24日「東京新聞」朝刊3面より)
.. 2025年03月25日 05:44 No.3214001
|