返信


■--2024年10月8日現在の原発稼働状況
++ 山崎久隆 (社長)…1681回          

稼働中原発は10基…大飯3、4、美浜3、高浜1、2、3、
 | 4、玄海3、4、川内1(大飯、美浜、高浜は関西電力、
 | 玄海、川内は九州電力)
 | 関電は40年超原発高浜1、2、美浜3号を含めて全原発7基稼働
 | 2024年10月8日現在の原発稼働状況
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

電力会社 号機 状態 運転開始日 停止日 出力(万kW)
関西電力 美浜3 運転中 2022.10.25    82.6
   大飯3 運転中 2024.04.07    118
   大飯4 運転中 2023.10.27    118
   高浜1 運転中 2024.08.28    82.6
   高浜2 運転中 2023.09.16    82.6
   高浜3 運転中 2023.12.25    87
   高浜4 運転中 2024.04.24    87
四国電力 伊方3 停止中       2024.10.07  89
九州電力 玄海3 運転中 2024.02.02    118
   玄海4 運転中 2024.06.03    118
   川内1 運転中 2024.08.29    89
   川内2 定検中       2024.09.14 89
合 計 12基 運転中10基 停止中2基   982.8/1160.8

*伊方3は9月27日に原子炉を起動したのちに、炉内出力を計測する
 装置に異常が見つかり、原子炉を止めて検査するとし、10月7日
 停止した。
 川内2が定検中で10基が稼働中。秋の風を感じるこのごろ、
 11基(伊方3再稼働時)運転する理由は一体どこにあるのでしょう。
*運転開始日は営業運転開始の日なので原子炉起動の日とは
 一月程度違いがある。
*運転可能な12基の原発のうち稼働中は10基(83%)、
 その出力は1160.8万kWに対して982.8万kW(85%)
.. 2024年10月10日 05:25   No.3118001

++ 山崎久隆 (社長)…1682回       
日本原電敦賀原発2号機新規制基準「不合格」をめぐる問題
 | 7つの問題点(有識者会合の報告書を無視、活断層の定義は誤り、
 | 経理的基礎がない、東海第二の欠陥防潮堤等々)を指摘する (上)
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)     2回の連載

 原子力規制委員会(規制委)は8月28日の定例会合で、日本原子力発
電(原電)敦賀発電所2号機(PWR、116万kW)の新規制基準適合性審査
で「安全上重要な施設(原子炉建屋等)は将来活動する可能性のある断層
等の露頭がないことを確認した地盤に設置する」との条件に適合しない
ことから「原子炉設置変更を許可しない」(すなわち再稼働不可)とする
「審査書案」を了承し、パブリックコメント(パブコメ)が実施された。
 そのパブコメに送った意見をベースに、この審査書案の7つの問題点
を指摘する。

1.審査書案の位置づけが不明確−
 「具体的な記述がない、明確化して記載するべき」
2.有識者会合の報告書を無視した原電−
 「浦底断層の認定、敷地内断層の活動の可能性」
3.規制される活断層の定義は誤り−
 「国土地理院の定義では260万年以降が正しい」
以上、今回掲載。

以降、次回掲載。
4.本審査結果…『この原発が今後適合することはない』の恒久性に
 ついて−さらに審査を求める行為を拒否することも審査書に明記すべき
5.経理的基礎の不存在について−「敦賀2号機の再稼働を前提とした
 維持管理費を電力3社(関西、中部、北陸)から調達できない」
6.東海第二原発の欠陥防潮堤−
 「日本原電の会社としての運営が危機的状況になっている」
7.日本原電の電気料金収入の問題−「使えない設備の維持のために
 強制的に費用を負担させるのは不当であり、不正である」


1.審査書案の位置づけが不明確−
 「具体的な記述がない、明確化して記載するべき」

.. 2024年10月17日 05:08   No.3118002
++ 山崎久隆 (社長)…1683回       
 まず、この審査書の位置付けである。
 この審査書は「原子炉等規制法第2項の規定により準用する以下の規
定に適合しているかどうかを審査した結果を取りまとめたものであ
る。」とし、「本審査書の構成」では『「2(ローマ数字、以下同じ) 
耐震重要施設の地盤の変位(第3条第3項関係)」には、設置許可基準
規則のうち設計基準対象施設の地盤に係る耐震重要施設の地盤の変位に
係る規定への適合性に関する審査内容を示した。「3 審査結果」に
は、規制委員会としての結論を示した。』としている。
 このような位置付けで審査を行った結果が本書であるとして、この後
の審査書の記述は事実上断層による地盤変異が生ずる可能性についての
議論だけが記載されている。
 原子炉等規制法では、そのほかにも多くの項目があるが、それらにつ
いては審査は行われていない。
 地盤変異の可能性が否定できなければ、その後の審査は不要であると
の考え、または意味をなさないとの立場であると思われる。
 そのことについての判断としては正当であると思うが、そうした具体
的な記述がないため、明確化して記載するべきであると考える。

2.有識者会合の報告書を無視した原電−
 「浦底断層の認定、敷地内断層の活動の可能性」

 この原発については、2012年の炉規法改正による新規制基準の策定以
前から多くの指摘がされてきた。
 特に浦底断層の認定、敷地内断層の活動の可能性は多くの地震学者や
地質科学者が指摘してきたことで、今になって浮上したことではない。
 このうち問題となったK断層は後期更新世以降に活動した形跡がない
「断層」とはいえないことは、2013年に原子力規制委員会の有識者会合
の報告書において「原子炉建屋の直下に活断層が走っている可能性があ
る」とした時点で明白であった。

 日本原電は敦賀2号機の新規制基準適合性審査申請(2015年)を行う
べきでなかった。また、規制委員会も、その申請を受理するべきではな
かった。
 有識者会合の報告を無視して審査の申請書を提出したときから、今日
に至るまで行われた審査会合及び現地調査等が、規制委員会が申請書を
受理したために行われた。

.. 2024年10月17日 05:13   No.3118003
++ 山崎久隆 (社長)…1684回       
 有識者会合の現地調査等で、事実上今回の審査書に記載された事項は
結論が出ていることであり、改めて新知見が明確になって断層活動によ
る地盤の変位の可能性が生じたわけではない。
 こうした有識者会合における結論と、今回の9年近くにわたり行われ
た審査において出された結論とは、何が異なるのか、または異ならない
のかも合わせて審査書の中で具体的に言及するべきである。

3.規制される活断層の定義は誤り−
 「国土地理院の定義では260万年以降が正しい」

 規制委が示す「将来活動する可能性のある断層等」は「後期更新世以
降(約12〜13万年以降)の活動が否定できない断層等」としているが、
これには科学的根拠がない。
 敦賀原発2号機に限らず、他の原発についても、以前は1〜5万年前
以降としていた時期もあったし、現在でも40万年以降とする規定もある。
 現在、海洋の断層について調査を強化する動きが地震本部などで開始
されているが、特に海底下の断層では、トレンチ調査もできない。

 国土地理院の定義では260万年以降の第四期における活動が認められれ
ば活断層である。
 今回の敦賀原発では、12〜13万年の「境界線」前後の何処で動いたの
かを細かく議論しようとしている。
 しかし本来は原発の耐震安全性を、できうる限り強化するために審査
することが重要である。
 その観点に立つならば「将来活動する可能性のある断層等」について
は後期更新世以降よりもさらに遡り、国土地理院が定めている活断層と
するべきである。 (下)に続く
           初出:「月刊たんぽぽニュース」10月号

.. 2024年10月17日 05:20   No.3118004
++ 山崎久隆 (社長)…1685回       
稼働中原発は9基…大飯3、4、高浜1、2、3、4、
 | 玄海3、4、川内1(大飯、高浜は関西電力、
 | 玄海、川内は九州電力)
 | 2024年10月15日現在の原発稼働状況
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

電力会社 号機 状態 運転開始日 停止日 出力(万kW)
関西電力 美浜3 停止中 2024.10.15 82.6
   大飯3 運転中 2024.04.07    118
   大飯4 運転中 2023.10.27    118
   高浜1 運転中 2024.08.28    82.6
   高浜2 運転中 2023.09.16    82.6
   高浜3 運転中 2023.12.25    87
   高浜4 運転中 2024.04.24    87
四国電力 伊方3 停止中       2024.10.07  89
九州電力 玄海3 運転中 2024.02.02    118
   玄海4 運転中 2024.06.03    118
   川内1 運転中 2024.08.29    89
   川内2 定検中       2024.09.14 89
合 計 12基 運転中10基 停止中3基   900.2/1160.8

*美浜3は10月7日に冷却用配管のうち海水系統で漏れがあることが
 確認されたため原子炉停止し調査することになった。
*伊方3は9月27日に原子炉を起動したのちに、炉内出力を計測する
 装置に異常が見つかり、原子炉を止めて検査するとし、10月7日
 停止した。
*運転開始日は営業運転開始の日なので原子炉起動の日とは
 一月程度違いがある。
*運転可能な12基の原発のうち稼働中は9基(75%)、
 その出力は1160.8万kWに対して900.2万kW(76%)

.. 2024年10月17日 05:25   No.3118005
++ 山崎久隆 (社長)…1686回       
日本原電敦賀原発2号機新規制基準「不合格」をめぐる問題
 | 7つの問題点(経理的基礎がない、東海第二の欠陥防潮堤
 | 等々)を指摘する (下) (了)
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

4.本審査結果…『この原発が今後適合することはない』の恒久性に
 ついて−さらに審査を求める行為を拒否することも審査書に明記すべき

 規制委員会はK断層は後期更新世以降の活動が否定できないこと及び
K断層は2号炉原子炉建屋直下を通過する破砕帯との連続性が否定でき
ないことから、設置許可基準規則第3条第3項に適合しているとは認め
られないと判断した。
 したがって、本申請は、原子炉等規制法第43条の3の8第2項にお
いて準用する原子炉等規制法第43条の3の6第1項第4号に適合して
いるものとは認められないとの結論である。

 上記結論に達した以上、『この原発が今後適合することはない』と考
えるべきだ。
 巨額の投資をしているからとか、新たな知見が見つかったなどとして
審査を求めることは、大きな費用を追加投入することになるので厳しく
批判されなければならない。
 敦賀原発2号機については、この状況においてはさらに審査を求める
行為を拒否することも合わせて審査書に明記すべきである。

5.経理的基礎の不存在について−「敦賀2号機の再稼働を前提とした
 維持管理費を電力3社(関西、中部、北陸)から調達できない」

 原電については、既に東海第二原発の再稼働を巡り「経理的基礎」に
ついての審査が一度行われている。
 その中で、原電に経理的基礎がある根拠としているのは原電が建設し
ている(審査段階では建設予定である)のは2014年5月20日付けの原電
による申請に対する審査で、安全対策工事のうち防潮堤に関しての資金
である1740億円についてのみである。
 この安全対策工事にかかる資金を原電が調達できる見込みがあるかど
うかを確認しているにすぎない。

 これは、それ以外の経営上必要な費用については、東海第二と敦賀2
号機の「維持管理費用」として調達できるからであり、これが土台に
なっていることが前提だった。
 ところが今回、審査結果として敦賀2号機の運転が不可能となること
で、この土台が失われることが確定的になった。

.. 2024年10月20日 07:55   No.3118006
++ 山崎久隆 (社長)…1687回       
 現時点では日本原電は、依然として敦賀2号機の再稼働を前提とした
維持管理費を電力3社(関西、中部、北陸)から調達できるかの前提で
経理的基礎はあると主張するのだろうが、それは虚飾と言うほかはな
く、三電力の株主及び消費者にとっては、無駄な資金提供を原電に続け
ることとなる。
 このような不当な状況を回避するために、再び経理的基礎を有するか
の審査が必要だ。

6.東海第二原発の欠陥防潮堤−
 「日本原電の会社としての運営が危機的状況になっている」

 これに加えて、原電は現在、東海第二の防潮堤工事を進めているとこ
ろだが、この工事に重大な欠陥があり防潮堤が完成できない状況にあ
る。そのため1740億円をはるかに超える費用がかかることは間違いな
く、先の経理的基礎が失われていると考えられる。

 敦賀2号機の運転ができない状況となったことから、将来的には東海
第二の再稼働どころか、日本原電の会社としての運営が危機的状況に
なっている。
 そのことは東海第二の安全対策工事にも影響を及ぼすこととなるの
で、規制委は改めて東海第二の安全対策工事や防潮堤工事について、本
当に竣工可能なのか、経理的基礎を改めて審査するべきだ。

7.日本原電の電気料金収入の問題−「使えない設備の維持のために
 強制的に費用を負担させるのは不当であり、不正である」

 経理的基礎の喪失と同時に、原電の収入には大きな問題がある。
 2011年度以降2023年度までの電力収入は累計1兆5658億490万円に達し
ている。
 これは発電など全くしていない2基の原発のために5電力会社が支出
した金額だ。

 この資金は全て電力会社の電気代つまり消費者から集めた資金である。
 この資金は、原電の2基の原発を再稼働することでまかなうはず
だった。
 そのうち敦賀原発2号機の再稼働ができなくなったことについて、原
電はいかなる責任を負うのか、規制庁はヒアリングを行い、こうした問
題について解明するべきである。

.. 2024年10月20日 08:04   No.3118007
++ 山崎久隆 (社長)…1688回       
 特に、敦賀原発2号機の審査を更に継続しようとする計画であること
を原電自らが主張し、さらに電力3社や経団連がそれを支援するなどと
しているが、そのために更に巨額の維持管理費用を各電力会社の顧客は
負担しなければならない。
 原発に拘泥し、使えない設備の維持のために強制的に費用を負担させ
るのは不当であり、不正であることを規制委は明確にするべきである。
             初出:「月刊たんぽぽニュース」10月号

.. 2024年10月20日 08:14   No.3118008
++ 上岡直見 (社長)…371回       
原子力発祥の地・東海村の前村長村上達也氏、
 | 「首都圏唯一の原発を語る」
 | 青木美希氏のYoutube動画の紹介
 └──── 上岡直見(環境経済研究所代表)

あおタイムス AO-TIMES
https://www.youtube.com/watch?v=FTtKoOZEoi4

 ジャーナリストの青木美希氏のYoutubeチャンネルで、前東海
村村長の村上達也氏のインタビューが掲載された。
 村長が中学生のころの原子力発祥の時代から、JCO事故、福島第一
原発事故を経て、脱原発を宣言するまでのことが淡々と語られている。
 これまでに文章化された内容もある一方で、村長という立場ならでは
の初めて聞く話もある。
 そして日本が脱原発を達成するには何が大切か本質的な提言がある。
ぜひ視聴をお勧めしたい。

.. 2024年10月20日 08:22   No.3118009
++ 山崎久隆 (社長)…1689回       
稼働中原発は10基…大飯3、4、高浜1、2、3、4
 | 伊方3、玄海3、4、川内1(美浜、大飯、高浜は関西電力、
 | 伊方は四国電力、玄海、川内は九州電力)
 | 2024年10月19日現在の原発稼働状況
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

電力会社号機 状態 運転開始日  停止日 出力(万kW)
関西電力美浜3 停止中     2024.10.15 82.6
   大飯3 運転中 2024.04.07      118
    大飯4 運転中 2023.10.27     118
    高浜1 運転中 2024.08.28      82.6
   高浜2 運転中 2023.09.16      82.6
    高浜3 運転中 2023.12.25       87
   高浜4 運転中 2024.04.24      87
四国電力伊方3 運転中 2024.10.18       89
九州電力玄海3 運転中 2024.02.02      118
   玄海4 運転中 2024.06.03     118
   川内1 運転中 2024.08.29      89
    川内2 定検中 2024.09.14      89
合 計 12基中 運転中10基 停止中2基    989.2/1160.8
*美浜3は10月7日に冷却用配管のうち海水系統で漏れがあることが
 確認されたため原子炉停止し調査することになった。
*伊方3は9月27日に原子炉を起動したのちに、炉内出力を計測する
 装置に異常が見つかり、原子炉を止めて検査するとし、7日停止した。
 その後、10月16日に原子炉起動、18日に発電開始した。
*運転開始日は営業運転開始の日なので原子炉起動の日とは一月程度
 違いがある。
*運転可能な12基の原発のうち稼働中は10基(83%)、
 その出力は1160.8万kWに対して989.2万kW(85%)

.. 2024年10月20日 08:56   No.3118010


▼返信フォームです▼
Name
Email
ホームページ    
メッセージ
( タグの使用不可 )
Forecolor
アイコン   ICON list   Password 修正・削除に使用