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中国深?の日本人児童殺人事件の偏向報道 | 発生は柳条湖事件の日で「反日教育」批判の愚 | 米韓日軍事同盟で対中戦争体制下で反中扇動 | 捜査段階で原因究明は不可能、冷静な報道を | 「メディア改革」連載第161回 └──── 浅野健一(アカデミックジャーナリスト)
◎ 『犯罪報道の犯罪』(学陽書房、1984年)を出版してから、9月に 40年経った。9月23日に東京・文京区民センターで記念のシンポジウム を開き、たんぽぽ舎の柳田真共同代表がリレートークをしてくれた。 日本の犯罪報道は、私の問題提起もあって、1989年に「容疑者の呼び 捨て廃止」などの改革があったが、捜査段階で被害者の側に感情移入 し、警察・検察の広報(非公式のリークも)を垂れ流す構造は変わって いない。
◎ 日本の犯罪報道の悪いところが全部出たのが、中国の深?で9月18 日、日本人学校の10歳の男子児童が44歳の中国人男性に刃物で襲われて 死亡した事件での報道だ。 テレビと新聞は、逮捕直後から、事件を情緒的に報じ、根拠もないの に、「反日を煽った中国政府の責任」を強調している。 玉川徹氏は9月20日のテレビ朝日「モーニングショー」で、「反日教 育をしてきた習近平政権の責任だ。6月に蘇州でも、日本人学校のス クールバスが襲われており、立て続けに起きた。日本人は安心して駐在 できないことを中国政府は分かった方がいい」とコメントした。眼がす わっていた。 19日のTBSラジオ「荻上チキ・Session」では、安田峰俊氏(ルポ ライター、立命館大学人文科学研究所客員協力研究員)が「習政権に なってからの反日教育の結果だ」と断じた。排外主義を批判する荻上氏 の番組でのヘイト発言だ。
◎ 9月20日の朝日新聞「天声人語」は「許されざる凶行だ」「一線を 越えることをいとわない何かが広がっているのか」「しかし、金杉憲 治・駐中国大使によれば、どちらの事件についても、中国から『満足で きるような説明は聞いていない』という」と書いた。また、「歴史問題 を背景に、反日感情をむき出しにした意見が見受けられる。統治のひず みを、愛国教育という名のナショナリズムで覆い隠す。その行きつく果 てだろう」と述べた。
.. 2024年10月06日 07:21 No.3113001
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