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「2年半遅れの六ヶ所再処理工場」 | 「2年半遅れの東海第二原発」 | 国民負担が増えるばかりの「再処理工場」は事業廃止に、 | 防潮堤欠陥工事の「東海第二原発」は廃炉に (下)(了) └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
3.東海第二原発の2年半延期がもたらすもの
◎ 東海第二原発でも同様に完工時期の延期が明らかにされた。 防潮堤の建設中に欠陥工事が行われ、規制委も問題視、工事の申請から やり直すことになった。 これまで日本原電は再稼働に必要な安全対策工事の完工を2024年9月と していたが、これを2026年12月すなわち2年余り先送りすることにした。
◎ しかしながら、この欠陥をどうするつもりか。 原電は今の基礎部分は残したまま、内部や周辺の地盤で補強工事を行う との考えを規制庁に対して示したが、規制庁は今後、この追加工事で十分 な安全性が確保できるのかを審査する。 その時間と工事時間を考慮して2026年12月を完工時期としたようである。 この欠陥防潮堤に手を入れても、安全上の問題が解決するとは思えない。 しかもその資金は電気料金から捻出されている。 東海第二原発は、1日も早く廃炉にするべきである。
4.誰のお金だと思っているのか!
◎ 六ヶ所再処理工場に話を戻そう。 「使用済燃料再処理・廃炉推進機構」(機構)によると総事業費が15兆 1000億円になる見込みだと発表した。 これには、今後の延期に伴う追加分は含まれていない。これからもまだ、 巨額の資金が投じられることになる。 この費用は、国民の支払っている電気料金と税金である。 六ヶ所再処理工場に湯水のように使えるのは、電気料金などに機械的に 上乗せされて徴収できる仕組みがあるからだ。
◎ 世の中の事情は変わっているというのに、旧態依然とした体制が 原子力を延命させる。 再処理費用は、電力自由化の時代にもかかわらず、原発を保有してい ない会社からも徴収する仕組みを作ってきた。 送電線は大手電力会社が敷設したので、他の電力会社は送電線使用料 (託送料という)を支払っているが、2020年まではこれに上乗せされ ていた。
.. 2024年09月08日 08:48 No.3097001
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